JP3820344B2 - 可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造に関し、詳細には、可撓性帯状導体ケーブルの破断防止及び配索経路の高自由度化を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブル・プリントサーキット(FPC)は、可撓性を有することから折り曲げて配索することが比較的容易である。例えば、クリップを利用してフレキシブル・プリントサーキットの配索方向を変えるようにした構造のものが、特開平4−209417号公報に開示されている。
【0003】
かかる構造は、図10に示すように、フレキシブル・プリントサーキット101を折り曲げて重ね合わせ、その重ね合わせ部を両表面から板状体102、103で挟み込み、その両板状体102、103を嵌め合い係止により一体化する。その嵌め合い係止は、一方の板状体103に突起状のクリップ104を形成し、そのクリップ104をフレキシブル・プリントサーキット101を挿通して他方の板状体102に形成した孔部105に嵌め込むことで行う。
【0004】
上記構造では、板状体102、103を利用した簡単な構造でフレキシブル・プリントサーキット101を折り曲げて配索方向を変えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成では、フレキシブル・プリントサーキット101の屈曲点に亀裂が生じる等の信頼性低下の危険性がある。また、フレキシブル・プリントサーキット101の屈曲点に折り目が付くため、該フレキシブル・プリントサーキット101の付け直し或いは再利用時において信頼性が低下したり、また、屈曲固定後において曲げ角度を任意に変更することができない。さらには、屈曲部全体を折り目に沿って均一に折り曲げるために、フレキシブル・プリントサーキット101を加圧して塑性変形させる工程が別途必要になる。
【0006】
そこで本発明は、可撓性帯状導体ケーブルの破断を防止すると共に任意方向にケーブルを自由に配索することのできる配索経路の高自由度化が実現可能な可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、可撓性帯状導体ケーブルをその中途部で湾曲させてループ部を形成し、そのループ部から一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルとこれと交差して他方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルとの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、このケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能とした可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、前記ケーブル交差角度可変手段は、前記交差部分の上下の両ケーブル部に形成された孔部に挿通される軸部とこの軸部の端部からケーブル部が抜け出るのを防止するケーブル押さえ部とを有した支持部材と、可撓性帯状導体ケーブルを挟んで支持部材と反対側に配置され、被取付部に固定される係止部と前記軸部を挿通させて該支持部材を支持する貫通孔とを有した台座部とからなることを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、可撓性帯状導体ケーブルを折り曲げて重ね合わせたものではなく、ケーブルを湾曲させてループ形状としたことから、折れ目が付かず導体の破断や破損が生じない。また、ループ部の各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、そのケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能としたことから、所定位置に可撓性帯状導体ケーブルを配置した後でも自由に可撓性帯状導体ケーブルの配索方向が変えられる。
また、本発明によれば、ケーブル交差角度可変手段を、可撓性帯状導体ケーブルに形成された孔部に挿通される軸部を有した支持部材と、該支持部材を回転自在に支持する台座部との2部品構成としたことから、部品点数が少なくコストの低減が図れる。
また、本発明によれば、台座部に、被取付部に固定される係止部を設けたことから、ループ部を簡単に被取付部に固定させることができる。
【0013】
請求項2記載の発明は、可撓性帯状導体ケーブルをその中途部で湾曲させてループ部を形成し、そのループ部から一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルとこれと交差して他方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルとの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、このケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能とした可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、前記ケーブル交差角度可変手段は、前記交差部分の一方のケーブルに形成された孔部に挿通される軸部とこの軸部の基端部に設けられ、他方のケーブルを挿通させるケーブル挿通孔が形成されたケーブル保持部とを有した支持部材からなることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、交差部分の一方のケーブルに形成された孔部に挿通される軸部を有した支持部材に、他方のケーブルを挿通させるケーブル挿通孔が形成されたケーブル保持部を設けたことで、この支持部材を台座部に対して回転させることにより、交差する可撓性帯状導体ケーブルに対してその交差角度を任意に可変可能となし得る。
【0015】
請求項3記載の発明は、可撓性帯状導体ケーブルをその中途部で湾曲させてループ部を形成し、そのループ部から一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルとこれと交差して他方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルとの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、このケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能とした可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、前記ケーブル交差角度可変手段は、一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルを配置させる第1のケーブル配置溝を有した円盤体としての基台部と、第1のケーブル配置溝が形成された面上に固定され、外周面に環状溝が形成された円盤体としての回転保持部材と、環状溝に係合して回転保持部材に回動自在に取り付けられると共に該回転保持部材と対向する面に他方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルを配置させる第2のケーブル配置溝が形成された円盤体としての回転部材とからなることを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルを、基台部と回転部材に形成したそれぞれのケーブル配置溝に配置させて、回転部材を前記基台部に固定した回転保持部材に対して回転自在として可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意方向に自由に配索可能としたしたことから、ケーブル自体に孔を開ける必要がなく、その分ケーブル幅を狭くできる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、前記可撓性帯状導体ケーブルの交差部に形成される前記孔部を該可撓性帯状導体ケーブルの長手方向に略平行な長孔として、前記可撓性帯状導体ケーブルの長さを調整可能としたことを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、可撓性帯状導体ケーブルの交差部に形成された孔部をケーブル長手方向に略平行な長孔としたことから、可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部における可撓性帯状導体ケーブルの長さを任意に可変することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
<第1実施形態>
本実施形態の可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造は、図1に示すように、可撓性帯状導体ケーブル1と、ケーブル交差角度可変手段である支持部材2及び台座部3とから構成される。
【0021】
『可撓性帯状導体ケーブル』
可撓性帯状導体ケーブル1としては、可撓性を有した帯状の導体ケーブルで、例えばフレキシブル・プリントサーキット(FPC)、フレキシブル・フラットケーブル(FFC)、リボル線などが使用される。フレキシブル・プリントサーキットは、ベースフィルムの表面に導体(銅箔など)をエッチング法又はメッキ法などによって密着して形成し、表面上をカバーレイフィルムで絶縁被覆した構造である。フレキシブル・フラットケーブルは、圧延した導体(銅箔など)を接着剤を用いてベースフィルムで挟み込んだ構造である。リボル線は、複数本の電線をフラットに並べて溶着した構造である。
【0022】
この可撓性帯状導体ケーブル1は、図1に示すように、その中途部で湾曲させてループ部4を形成している。ループ部4を形成するには、例えば可撓性帯状導体ケーブル1の一端を手前にUターンさせながら左方向に捻ってもとの可撓性帯状導体ケーブル1と交差するように他方向へ配索させることで形成する。この可撓性帯状導体ケーブル1のループ部4の交差部には、支持部材2の軸部5を挿通させる孔部6を形成する。孔部6は、導体に掛からない位置に開けておく必要がある。
【0023】
『支持部材』
支持部材2は、図1に示すように、上記孔部6に挿通する軸部5と、この軸部5の途中に形成される抜止め部7と、軸部5の基端に形成されるケーブル押さえ部8とからなる。軸部5は、可撓性帯状導体ケーブル1に形成された孔部6に挿通されるに足る外径寸法の支持軸として形成され、その先端から基端部に向かってスリット9を有している。抜止め部7は、軸部5の先端寄りの位置に円錐体として形成されており、軸部5との段差面10を後述の台座部3の裏面12aに係止させることで当該台座部3に対して抜止めを図る。ケーブル押さえ部8は、孔部6よりも大径の円盤体として形成されており、軸部5の端部から可撓性帯状導体ケーブル1が抜け出るのを防止する。
【0024】
『台座部』
台座部3は、図1に示すように、軸部5を挿通させる貫通孔11を有した円盤部12と、この円盤部12の裏面12aに設けられた一対の係止部13、13とを有してなる。円盤部12は、軸部5の長さよりも短い高さ寸法とされており、支持部材2を支持したときに、ケーブル押さえ部8で可撓性帯状導体ケーブル1を押し付けないようになっている。係止部13、13は、被取付部に台座部3を固定するためのもので、円盤部12の裏面12aから下方に延びる爪部として形成されている。この係止部13、13を被取付部に形成した取付孔部に挿通させて係止させることで、台座部3を被取付部に固定することができる。
【0025】
『動作説明』
このように構成された可撓性帯状導体ケーブル1の湾曲部固定構造においては、ループ部4の交差部分に設けられた支持部材2を基準として一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブル1のケーブル部1aと、これと交差して他方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブル1のケーブル部1bとの交差角度θ(図2の状態のときの角度)を任意に可変することができる。例えば、一方のケーブル部1a、1bの何れか又は両方を動かすことで、図3(a)のように交差角度θ1を大きくしたり、同図(b)のように交差角度θ2を小さくすることが簡単にできる。
【0026】
このように交差角度θを可変した場合であっても、ループ部4が湾曲した形態で折り曲げられて重ねられた形態ではないため、交差角度θを狭くしてもループ部4が折れ曲がって導体が破断したり破損したりすることがなく、自由に交差角度θを可変できる。
【0027】
『発明の適用形態』
本発明の可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造は、例えば自動車のチルト機構付きステアリングなどの屈曲可動が必要で且つ配索スペースが限られる部分に配索する場合に有効である。
【0028】
図4には、自動車のステアリング機構部に本発明の可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を適用した例を示す。この例では、可撓性帯状導体ケーブル1を、ステアリング側に設けられる機器と車体側に設けられる機器との間を接続するケーブルに適用し、ステアリングの回転やチルト動作に連動してケーブル自体を追従させたものである。
【0029】
具体的には、台座部3(図示は省略する)をコンビスイッチユニット14に固定し、可撓性帯状導体ケーブル1の一方向に配索されるケーブル部1aをステアリングシャフト15に沿って配索すると共に、他方向に配索されるケーブル部1bをコンビスイッチユニット14に配索する。
【0030】
このように構成することで、ステアリングホイール16が図4中矢印で示すようにチルトした場合であっても可撓性帯状導体ケーブル1がテアリングホイール16に追従する。また、本実施形態の構造では、交差するケーブル部1bの交差角度θが自由に可変できるため、配索スペースが狭い部分に配索する場合に有効である。また、台座部3をコンビスイッチユニット14に固定した後でも、交差角度θを自由に可変することができる。
【0031】
<第2実施形態>
第2実施形態では、一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブル1を挿通させて保持せしめるケーブル保持部17を支持部材2に設けた構造である。具体的には、図5に示すように、ケーブル保持部17は、可撓性帯状導体ケーブル1を挿通させるケーブル挿通孔18を有した矩形体として形成され、軸部5の基端部に設けられている。ケーブル挿通孔18は、可撓性帯状導体ケーブル1の幅方向を高さ方向に向けて配置するように形成されている。
【0032】
このケーブル挿通孔18を挿通したケーブル部1aは、他方向に配索されるケーブル部1bに対して交差するように配置されると共に、フラット面に配索される他方のケーブル部1bに対して、フラット面に対して直交する向きに一方のケーブル部1aが配置される。
【0033】
このような構成の湾曲部固定構造では、ケーブル挿通孔18に挿通されたケーブル部1aを図5中矢印で示す方向に動かすことで軸部5が回転して、互いに交差するケーブル部1a、1bの交差角度θを任意の角度に自由に可変することができる。
【0034】
<第3実施形態>
第3実施形態では、各方向に配索されるケーブル部1a、1bをほぼ同一方向に配索した例である。具体的には、図6に示すように、可撓性帯状導体ケーブル1の他方向へ配索されるケーブル部1bを約180度反転させて引き返すように配索して一方のケーブル部1a上に重ね合わす。
【0035】
この第3実施形態では、可撓性帯状導体ケーブル1の両端が互いに同方向に近い方向で配索されるような場合に適している。かかる構成においても、やはり支持部材2を中心として何れか一方または両方のケーブル部1a、1bを動かすことで交差するケーブル部1a、1bの交差角度θを任意の角度に自由に可変することができる。
【0036】
<第4実施形態>
第4実施形態では、可撓性帯状導体ケーブル1に支持部材2を挿通させる孔を形成せずに、交差するケーブル部1a、1bの交差角度θを可変するように構成したものである。具体的には、ケーブル交差角度可変手段を図7に示す構成とした。
【0037】
ケーブル交差角度可変手段は、図7に示すように、一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブル1を配置させる第1のケーブル配置溝19を有した基台部20と、第1のケーブル配置溝19が形成された面20a上に固定され、外周面22aに環状溝21が形成された回転保持部材22と、環状溝21に係合して回転保持部材22に回動自在に取り付けられると共に回転保持部材22と対向する面23aに他方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブル1を配置させる第2のケーブル配置溝23が形成された回転部材24とからなる。
【0038】
『基台部』
基台部20は、図7に示すように、例えば円盤体として形成されている。この基台部20の上面20aには、一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブル1のケーブル部1aを図8に示すように配置するための第1のケーブル配置溝19が形成されている。この第1のケーブル配置溝19にケーブル部1aが配置されることで、そのケーブル幅方向の位置が規制され、ケーブル部1aのがたつきが押さえられる。また、この基台部20の上面20aには、後述する回転保持部材22に形成される一対の係止爪部25、25を挿通させる係止爪部挿入孔26、26が形成されている。
【0039】
『回転保持部材』
回転保持部材22は、図7に示すように、基台部20とほぼ同一外径寸法の円盤体として形成されている。そして、この回転保持部材22には、後述する回転部材24に形成される一対の回転ガイド片27、27のガイド爪28を摺動自在に係合させる環状溝21が形成されている。また、回転保持部材22には、係止爪部挿入孔26、26に挿入されて該回転保持部材22を前記基台部20に固定するための係止爪部25、25が形成されている。
【0040】
『回転部材』
回転部材24は、図7に示すように、回転保持部材22とほぼ同一外径寸法の円盤体として形成されている。そして、この回転保持部材22と対向する下面23aには、他方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブル1のケーブル部1bを配置させる第2のケーブル配置溝23が形成されている。この第2のケーブル配置溝23にケーブル部1bが配置されることで、そのケーブル幅方向の位置が規制され、ケーブル部1bのがたつきが押さえられる。
【0041】
『動作説明』
このように構成された構造においては、他方向に配索されるケーブル部1bを動かすと、図8中矢印で示すように、このケーブル部1bをガイドしている回転部材24が前記回転保持部材22に対して回転する。この回転部材24の回転によって、交差するケーブル部1a、1bの交差角度θを任意の角度に自由に可変可能することが可能となる。
【0042】
以上、本発明を適用した具体的な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明構成の要旨に付随する各種の変更が可能である。
【0043】
例えば、上述した実施形態1〜3では、何れもケーブル部1a、1bの交差部にある孔部6を円形孔としたが、当該孔部6を長孔形状としてもよい。具体的には、図9に示すように、一方のケーブル部1aには、可撓性帯状導体ケーブル1の長手方向に略平行となるようなスリット状の長孔6aを形成する。他方のケーブル部1bには、円形状の孔部6bを形成する。このようにすることで、可撓性帯状導体ケーブル1の長さを、単純な構造で任意に可変することが可能となる。
【0044】
この他、第1実施形態において、台座部3を被取付部と別体として設けたが、当該台座部3を自動車などの被取付部自体に一体化してもよい。このようにすれば、部品点数をさらに削減することができる。同様に、第4実施形態の台部20を被取付部自体に一体化してもよい。
【0045】
また、第2実施形態〜第4実施形態の何れの構造においても、図4に示すように、自動車のチルト機構付きステアリングなどの屈曲可動が必要で且つ配索スペースが限られる部分にこれらの実施形態を適用することができる。
【0046】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、可撓性帯状導体ケーブルを折り曲げて重ね合わせたものではなく、ケーブルを湾曲させてループ形状としたことから、折れ目が付かず導体の破断や破損が生じない。また、ループ部の各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、そのケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能としたことから、所定位置に可撓性帯状導体ケーブルを配置した後でも自由に可撓性帯状導体ケーブルの配索方向を変えることができる。
また、本発明によれば、ケーブル交差角度可変手段を、可撓性帯状導体ケーブルに形成された孔部に挿通される軸部を有した支持部材と、該支持部材を回転自在に支持する台座部との2部品構成としたことから、部品点数が少なくコストの低減が図れる。
また、本発明によれば、台座部に、被取付部に固定される係止部を設けたことから、ループ部を簡単に被取付部に固定させることができる。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、交差部分の一方のケーブルに形成された孔部に挿通される軸部を有した支持部材に、他方のケーブルを挿通させるケーブル挿通孔が形成されたケーブル保持部を設けたことで、この支持部材を台座部に対して回転させることにより、交差する可撓性帯状導体ケーブルに対してその交差角度を任意に可変可能となし得る。
【0050】
請求項3記載の発明によれば、各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルを、基台部と回転部材に形成したそれぞれのケーブル配置溝に配置させて、回転部材を前記基台部に固定した回転保持部材に対して回転自在として可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意方向に自由に配索可能としたしたことから、ケーブル自体に孔を開ける必要がなく、その分ケーブル幅を狭くできる。
【0051】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、可撓性帯状導体ケーブルの交差部に形成された孔部をケーブル長手方向に略平行な長孔としたことから、可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部における可撓性帯状導体ケーブルの長さを任意に可変することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を示すもので、各構成部品を分解した状態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態における可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を示すもので、各構成部品を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態における可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を示すもので、(a)は交差角度を広げた状態の斜視図、(b)は交差角度を狭くした状態の斜視図である。
【図4】第1実施形態の可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を、自動車のチルト機構付きステアリングに適用した例を示す側面図である。
【図5】第2実施形態における可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を示すもので、(a)は支持部材にケーブル保持部を設けた例を示す斜視図、(b)はケーブル保持部にケーブルを通した例を示す斜視図である。
【図6】第3実施形態における可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を示すもので、(a)は各ケーブル部をほぼ同一方向に配列させた状態の斜視図、(b)はケーブル部に交差角度を持たせた状態を示す斜視図である。
【図7】第4実施形態における可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を示すもので、ケーブル自体に孔を開けずに交差角度を可変自在とする結束構造の分解斜視図でる。
【図8】第4実施形態における可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造を示すもので、回転部材を回転させてケーブル部の交差角度を可変自在とする例を示す斜視図である。
【図9】可撓性帯状導体ケーブルの交差部にある孔部を長孔とした例を示す斜視図である。
【図10】板状板を挟み込むことによってフレキシブル・プリントサーキットの折曲げ部をクランプした状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 可撓性帯状導体ケーブル
2 支持部材
3 台座部
4 ループ部
5 軸部
6 孔部
17 ケーブル保持部
19 第1のケーブル配置溝
20 基台部
22 回転保持部材
23 第2のケーブル配置溝
24 回転部材
Claims (4)
- 可撓性帯状導体ケーブルをその中途部で湾曲させてループ部を形成し、そのループ部から一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルとこれと交差して他方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルとの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、このケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能とした可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、
前記ケーブル交差角度可変手段は、前記交差部分の上下の両ケーブル部に形成された孔部に挿通される軸部とこの軸部の端部からケーブル部が抜け出るのを防止するケーブル押さえ部とを有した支持部材と、可撓性帯状導体ケーブルを挟んで支持部材と反対側に配置され、被取付部に固定される係止部と前記軸部を挿通させて該支持部材を支持する貫通孔とを有した台座部とからなる
ことを特徴とする可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造。 - 可撓性帯状導体ケーブルをその中途部で湾曲させてループ部を形成し、そのループ部から一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルとこれと交差して他方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルとの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、このケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能とした可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、
前記ケーブル交差角度可変手段は、前記交差部分の一方のケーブルに形成された孔部に挿通される軸部とこの軸部の基端部に設けられ、他方のケーブルを挿通させるケーブル挿通孔が形成されたケーブル保持部とを有した支持部材からなる
ことを特徴とする可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造。 - 可撓性帯状導体ケーブルをその中途部で湾曲させてループ部を形成し、そのループ部から一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルとこれと交差して他方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルとの交差部分にケーブル交差角度可変手段を設け、このケーブル交差角度可変手段を中心として各方向に配索される可撓性帯状導体ケーブルの交差角度を任意に可変可能とした可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、
前記ケーブル交差角度可変手段は、一方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルを配置させる第1のケーブル配置溝を有した円盤体としての基台部と、第1のケーブル配置溝が形成された面上に固定され、外周面に環状溝が形成された円盤体としての回転保持部材と、環状溝に係合して回転保持部材に回動自在に取り付けられると共に該回転保持部材と対向する面に他方向へ配索される可撓性帯状導体ケーブルを配置させる第2のケーブル配置溝が形成された円盤体としての回転部材とからなる
ことを特徴とする可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造。 - 請求項1記載の可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造であって、
前記可撓性帯状導体ケーブルの交差部に形成される前記孔部を該可撓性帯状導体ケーブルの長手方向に平行な長孔として、前記可撓性帯状導体ケーブルの長さを調整可能とした
ことを特徴とする可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造。
Priority Applications (1)
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JP2000267243A JP3820344B2 (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 可撓性帯状導体ケーブルの湾曲部固定構造 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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