JPH1116425A - ワイヤハーネスの製造方法及び該製造方法により製造されるワイヤハーネス - Google Patents

ワイヤハーネスの製造方法及び該製造方法により製造されるワイヤハーネス

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JPH1116425A
JPH1116425A JP9168913A JP16891397A JPH1116425A JP H1116425 A JPH1116425 A JP H1116425A JP 9168913 A JP9168913 A JP 9168913A JP 16891397 A JP16891397 A JP 16891397A JP H1116425 A JPH1116425 A JP H1116425A
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wire harness
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bent portion
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Yoichi Takano
陽一 高野
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各電線の配索時間を短縮することができると
共に、各電線間の交差及び歪み等の発生を確実に防止で
きるワイヤハーネスの製造方法を提供する。 【解決手段】 複数の電線11を並列に並べた後で、折
曲部になる部分の両側を挾持手段21によりそれぞれ挾
持し、これら挾持間の整列された各電線11を迂回配索
手段22の所定位置にそれぞれ配索し、次に各電線11
の少なくとも一端側を引っ張って挾持間の各電線11の
個々の長さを折曲部の曲率に合わせてそれぞれ変化さ
せ、次に各電線11の折曲部になる迂回配索部分B以外
の直線配索部分Aを外装処理によりフラット状に固形化
し、その後各電線11の前記迂回配索部分Bを折り曲げ
処理して、折曲部を有したフラット状のワイヤハーネス
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各電線の交差や歪
み等が生じないフラット状(偏平状)のワイヤハーネス
の製造方法及び該製造方法により製造されるワイヤハー
ネスに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のフラット状のワイヤハーネスと
しては、例えば図9に示す特開昭62−285315号
公報及び図10に示す特開昭64−31309号公報に
開示されたものがある。図9(a),(b),(c)
は、折曲部を有したフラット状のワイヤハーネス1を製
造する過程を示すものである。このフラット状のワイヤ
ハーネス1を製造する場合には、まず、図9(a)に示
すように、複数の電線2,2を収容する電線収容溝5a
を有した電線配索治具5を用意しておく。次に、図9
(b)に示すように、電線配索治具5の電線収容溝5a
内に、予め端子4を両側に圧着した複数の電線2,2を
偏平状に配索し、次に、図9(c)に示すように、偏平
状に配索された各電線2,2上に該各電線2,2の絶縁
被覆膜と同じ材質の塩化ビニル樹脂等の溶融ペーストを
偏平状に塗布して各電線2,2上を合成樹脂層3で覆っ
て固形化することにより、折曲部1aを有したフラット
状のワイヤハーネス1が製造される。
【0003】また、図10(a),(b)は、折曲部を
有した別のフラット状のワイヤハーネス1′を製造する
過程を示すものである。この別のフラット状のワイヤハ
ーネス1′を製造する場合には、まず、図10(a)に
示すように、複数の電線6a〜6dの折り曲げようとす
る部位間を一対のパッド7a,7bで固定しておく。こ
の時、折り曲げる内側に位置する電線6aよりも外側に
位置する各電線6b,6c,6dの長さを外側に位置す
るほど長くしておく。これら各電線6a〜6dは折り曲
げ時に共通の曲率中心を有するようになっている。ま
た、各電線6a〜6d間には歪み逃がしフィンガ8を組
み込んである。これにより、図10(b)に示すよう
に、一方のパッド7aを他方のパッド7bに対して図中
矢印B方向に回転させることにより、折曲部1aを有し
たフラット状のワイヤハーネス1′が製造される。尚、
これら折曲部を有したフラット状のワイヤハーネスに類
似する折曲部を有した丸束状のワイヤハーネスは、特開
平4−206314号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のフラット状のワイヤハーネス1の製造方法では、電
線配索治具5に各電線2を配索するための電線収容溝5
aが必要となり、該電線配索治具5の電線収容溝5aに
沿って各電線2をそれぞれ配索するため、電線配索時間
が長くかかり、ワイヤハーネス1を製造するに長時間を
要した。さらに、折曲部1aを形成する際に各電線2の
折り曲げ部分の曲率にバラ付きが生じ、各電線2同士の
交差を招き、完全なフラット状にすることが難しかっ
た。
【0005】また、前記従来の別のフラット状のワイヤ
ハーネス1′の製造方法では、各電線6a〜6dのう
ち、折り曲げる内側に位置する電線6aよりも外側に位
置する各電線6b〜6dの長さを外側に位置するほど予
め長く設定しておくため、各電線6a〜6dを固定する
一対のパッド7a,7bの取付位置と各電線6a〜6d
の位置を合わせるために該各電線6a〜6dの所定位置
に識別(例えばマーキング等)をしなければならず、折
曲部1aを有したワイヤハーネス1′の製造作業が難し
かった。
【0006】そこで、本発明は、前記した課題を解決す
べくなされたものであり、各電線の配索時間を短縮する
ことができると共に、各電線間の交差及び歪み等の発生
を確実に防ぐことができるフラット状のワイヤハーネス
の製造方法及び該製造方法により製造されるワイヤハー
ネスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
の電線を並列に並べ、これら各電線の所定位置を折り曲
げ処理して、折曲部を有したフラット状のワイヤハーネ
スを製造するワイヤハーネスの製造方法において、前記
複数の電線を並列に並べた後で前記折曲部になる部分の
両側を挾持手段によりそれぞれ挾持し、これら挾持間の
整列された各電線を迂回配索手段の所定位置にそれぞれ
配索し、次に前記各電線の少なくとも一端側を引っ張っ
て前記挾持間の各電線の個々の長さを前記折曲部の曲率
に合わせてそれぞれ変化させ、次に各電線の前記折曲部
になる迂回配索部分以外の直線配索部分を外装処理によ
りフラット状に固形化し、その後各電線の前記迂回配索
部分を折り曲げ処理して、折曲部を有したフラット状の
ワイヤハーネスを製造することを特徴とする。
【0008】このワイヤハーネスの製造方法では、複数
の電線の配索時間が短縮され、折曲部を有したフラット
状のワイヤハーネスが短時間で大量生産される。また、
各電線の直線配索部分を外装処理により固形化した後、
迂回配索部分を折り曲げるため、各電線同士の交差、歪
み等の発生が確実に防がれる。さらに、各電線の少なく
とも一端側を引っ張ることにより、直線配索部分に対す
る迂回配索部分の位置決めが可能となり、各電線の迂回
配索部分にマーキング等の識別を施す必要がなく、折曲
部を有したフラット状のワイヤハーネスが簡単な作業で
量産される。
【0009】請求項2の発明は、複数の電線を並列に並
べ、これら各電線の所定位置を折り曲げ処理して、折曲
部を有したフラット状のワイヤハーネスを製造するワイ
ヤハーネスの製造方法において、前記複数の電線を並列
に並べた後で前記折曲部になる部分の両側を挾持手段に
よりそれぞれ挾持し、これら挾持間の整列された各電線
を迂回配索手段の所定位置にそれぞれ配索し、次に前記
迂回配索手段を所定方向に移動させて前記挾持間の各電
線を引っ張って該挾持間の各電線の個々の長さを前記折
曲部の曲率に合わせてそれぞれ変化させ、次に各電線の
前記折曲部になる迂回配索部分以外の直線配索部分を外
装処理によりフラット状に固形化し、その後各電線の前
記迂回配索部分を折り曲げ処理して、折曲部を有したフ
ラット状のワイヤハーネスを製造することを特徴とす
る。
【0010】このワイヤハーネスの製造方法では、複数
の電線の配索時間が短縮され、折曲部を有したフラット
状のワイヤハーネスが短時間で大量生産される。また、
各電線の直線配索部分を外装処理により固形化した後、
迂回配索部分を折り曲げるため、各電線同士の交差、歪
み等の発生が確実に防がれる。さらに、迂回配索手段を
移動させることにより各電線の折曲部になる部分が引っ
張られるため、直線配索部分に対する迂回配索部分の位
置決めが可能となり、各電線の迂回配索部分にマーキン
グ等の識別を施す必要がなく、折曲部を有したフラット
状のワイヤハーネスが簡単な作業で量産される。
【0011】請求項3の発明は、請求項2記載のワイヤ
ハーネスの製造方法であって、前記挾持間の各電線を前
記迂回配索手段に沿わせた後、該迂回配索手段を上昇さ
せて該挾持間の各電線を引っ張って前記直線配索部分に
対する前記迂回配索部分の位置決めを行うことを特徴と
する。
【0012】このワイヤハーネスの製造方法では、迂回
配索手段を上昇させることにより各電線の折曲部になる
部分が引っ張られるため、直線配索部分に対する迂回配
索部分の位置決めが容易となり、各電線の迂回配索部分
にマーキング等の識別を施す必要がなく、折曲部を有し
たフラット状のワイヤハーネスが簡単な作業で量産され
る。
【0013】請求項4の発明は、請求項2記載のワイヤ
ハーネスの製造方法であって、前記挾持間の各電線を前
記迂回配索手段に沿わせた後、該迂回配索手段を回転さ
せて該挾持間の各電線を引っ張って前記直線配索部分に
対する前記迂回配索部分の位置決めを行うことを特徴と
する。
【0014】このワイヤハーネスの製造方法では、迂回
配索手段を回転させることにより各電線の折曲部になる
部分が引っ張られるため、直線配索部分に対する迂回配
索部分の位置決めが容易となり、各電線の迂回配索部分
にマーキング等の識別を施す必要がなく、折曲部を有し
たフラット状のワイヤハーネスが簡単な作業で量産され
る。
【0015】請求項5の発明は、複数の電線を並列に並
べ、これら各電線の所定位置を折り曲げ処理して折曲部
を形成したワイヤハーネスの製造方法により製造される
ワイヤハーネスおいて、前記複数の電線の前記折曲部以
外の直線配索部分のみを固形化して全体をフラット状に
形成し、前記複数の電線の両端にコネクタをそれぞれ接
続したことを特徴とする。
【0016】このワイヤハーネスでは、各電線同士に交
差、歪み等の発生がない折曲部を有したフラット状のも
のとなり、使い勝手が良い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0018】図1(a),(b),(c)及び図2
(a),(b),(c),(d)は本発明の実施形態の
フラット状のワイヤハーネスの製造過程を順を追って示
す各説明図、図3はワイヤハーネスの製造に用いられる
電線配索治具の挾持手段及び迂回配索手段と各電線の関
係を示す斜視図、図4(a),(b)は上記ワイヤハー
ネスの製造に用いられる他の態様の挾持手段及び迂回配
索手段と各電線の関係を示す斜視図及び平面図である。
【0019】フラット状のワイヤハーネス10の製造方
法を説明する前に、該製造方法に用いられる電線配索治
具20について簡単に説明する。この電線配索治具20
は、複数の電線11の折曲部になる部分の両側を挾持す
る一対の挾持手段21,21と、各電線11の折曲部に
なる部分を引っ張って各電線11の個々の長さを折曲部
の曲率に合わせてそれぞれ伸長(変化)させる迂回配索
手段22と、各電線11の両端に接続された一対のコネ
クタ12a,12bを保持する一対のコネクタ保持手段
23,23とから構成されている。
【0020】図3に示すように、各挾持手段21は、固
定クランプ21aと、可動クランプ21bとからなり、
この可動クランプ21bを固定クランプ21aに対して
上下方向に回転させることにより複数の電線11を挾持
できるようになっている。また、迂回配索手段22は径
の異なる小中大の4本の迂回ピン22a,22b,22
c,22aからなり、これら各迂回ピン22a,22
b,22cの径と間隔及び配置は、各電線11の折曲部
の曲率と合う寸法になるように所定値に予め設定されて
いる。尚、挾持手段はクランプ式に限らず、図4
(a),(b)に示すピン式でもよい。このピン式の挾
持手段21′は各電線11を挾持する間隔に配置された
4本の挾持ピン21cを備えている。即ち、各挾持ピン
21cの径及び間隔は各電線11の太さに合う寸法に予
め設定されている。
【0021】この電線配索治具20を用いて折曲部10
aを有したフラット状のワイヤハーネス10の製造方法
について説明する。まず、図1(a)に示すように、フ
ラット化する通常のワイヤハーネス10″を用意してお
く。このフラット化する通常のワイヤハーネス10″
は、複数の電線11の両側に図示しない端子を収容した
一対のコネクタ12a,12bを接続してある。この各
電線11は、図3に示すように、導電性の芯線11aを
絶縁被覆膜11bで覆ったものであり、弾性(伸縮)性
を有して折り曲げ自在のものである。次に、図1(b)
に示すように、各電線11を並列に並べた後で、2箇所
の上記折曲部10aになる部分(この部分を迂回配索部
分と称して図中符号Bで示す)の両側を一対の挾持手段
21,21によりそれぞれ挾持し、これら挾持間の整列
された各電線11を、図2(a)及び図3に示すよう
に、各迂回配索手段22の小中大の複数の迂回ピン22
a,22b,22c間にそれぞれ配索する。
【0022】次に、図1(b)の矢印Cに示すように、
各電線11の少なくとも一端側(コネクタ12b側)を
一方のコネクタ保持手段23を移動させることにより引
っ張って上記挾持間の各電線11の個々の長さを折曲部
10aの曲率に合わせてそれぞれ異なった長さに伸長さ
せる。次に、図1(c)に示すように、各電線11の折
曲部10aになる迂回配索部分B以外の直線配索部分
(フラット化する部分であり図中符号Aで示す)を粘着
テープ、接着剤、熱溶着等の外装処理によりフラット状
に固形化する(この固形化された偏平部分を符号13で
示す)。この時、図1(c)に示すように、各電線11
は迂回配索部分Bの長さを異ならせて張られた状態にな
っているため、各電線11同士の交差は発生しない。こ
の固形化された偏平部分13を3箇所等間隔で有する各
電線11の迂回配索部分Bを各迂回配索手段22から取
り外すと、各電線11の各迂回配索手段22の各迂回ピ
ン22a,22b,22c間の部分は、図2(b)に示
すように、それぞれ異なった長さとなり、一部に弛みが
発生する。さらに、図2(c)に示すように、各電線1
1の各迂回配索部分Bを所定手段を介して折り曲げ加工
すると、図2(d)に示すように、隣接する各電線11
同士が接合されると共に一対の折曲部10a,10aを
有したフラット状のワイヤハーネス10が完成する。
【0023】このワイヤハーネス10の製造方法では、
複数の電線11を迂回配索手段22の各迂回ピン22
a,22b,22c間に配索するだけでよいので、電線
配索時間を短縮することができ、各折曲部10aを有し
たフラット状のワイヤハーネス10を短時間で大量生産
することができる。また、各電線11の直線配索部分A
を外装処理により固形化した後、迂回配索部分Bを折り
曲げるため、各電線11同士の交差、歪み等の発生を確
実に防止することができる。さらに、各電線11の少な
くとも一端側を引っ張ることにより、直線配索部分Aに
対する迂回配索部分Bの位置決めが各電線11を一対の
挾持手段21,21で挾持するだけの作業で用意かつ確
実に行うことができ、各電線11の迂回配索部分Bに従
来のようにマーキング等の識別を施す必要がなく、各折
曲部10aを有したフラット状のワイヤハーネス10を
簡単な作業により量産することができる。その結果、こ
の製造方法で得られたワイヤハーネス10は、各電線1
1同士に交差、歪み等の発生がない折曲部10aを有し
た高品質且つ低コストのフラット状のものとなる。
【0024】図5(a),(b),(c)と図6
(a),(b),(c),(d),(e)は本発明の他
の実施形態のフラット状のワイヤハーネスの製造過程を
順を追って示す各説明図、図7(a),(b)はワイヤ
ハーネスの製造に用いられる電線配索治具の迂回配索手
段を示す各斜視図、図4(a),(b)は上記ワイヤハ
ーネスの製造に用いられる他の態様の迂回配索手段と挾
持手段の関係を示す各斜視図である。
【0025】フラット状のワイヤハーネス10′の製造
方法を説明する前に、この製造方法に用いられる電線配
索治具20′について簡単に説明する。この電線配索治
具20′は、複数の電線11の折曲部になる部分の両側
を挾持するピン式で一対の挾持手段21′,21′と、
各電線11の折曲部になる部分を引っ張って各電線11
の個々の長さを折曲部の曲率に合わせてそれぞれ伸長
(変化)させる迂回配索手段24と、各電線11の両端
に接続された一対のコネクタ12a,12bを保持する
一対のコネクタ保持手段23′,23′とから構成され
ている。
【0026】図8(a),(b)に示すように、各挾持
手段21′は、図4(a),(b)に示すピン式と同じ
ものであり、各電線11を挾持する間隔に配置された4
本の挾持ピン21cを備えている。
【0027】また、図7(a),(b)に示すように、
迂回配索手段24は固定板25に対して上下移動する移
動板26を有している。この移動板26上には半円柱状
の3本の迂回ピン27と円柱状の迂回ピン28を立設し
てある。これら各迂回ピン27,28間にそれぞれ電線
11が配索されるようになっている。半円柱状の各迂回
ピン27は大径部27aとテーパ部27bと小径部27
cとを有していて、これら各迂回ピン27の大径部27
aの径と各ピン27,28の間隔及び配置は、各電線1
1の折曲部の曲率と合う寸法になるように予め設定され
ている。即ち、移動板26が上昇することにより、各迂
回ピン27の間隔が図7(a),(b)に示すようにH
からhに縮む。その際に、各電線11を引っ張るように
なっている。さらに、固定板25に迂回ピン27,28
が挿通する半円形の孔25a及び丸孔25bをそれぞれ
形成してある。
【0028】また、迂回配索手段は上記の昇降式に限ら
ず、図8(a),(b)に示す回転式でもよい。この迂
回配索手段24′は各電線11を挾持する間隔に配置さ
れた4本の迂回ピン24aを備えている。この各迂回ピ
ン24aを立設させた矩形の回転板24bを軸24cを
介して回転させることにより各電線11の折曲部になる
部分を引っ張って各電線11の個々の長さを折曲部の曲
率に合わせてそれぞれ変化させるようになっている。さ
らに、迂回配索手段は上記の昇降式や回転式に限らず、
迂回ピン等の動作により各電線11の位置決めができる
ものであれば、各電線11を前後方向に水平移動させる
ものでもよい。
【0029】この電線配索治具20′を用いて折曲部1
0aを有したフラット状のワイヤハーネス10′の製造
方法について説明する。まず、図5(a)に示すよう
に、フラット化する通常のワイヤハーネス10″を用意
しておく。このフラット化する通常のワイヤハーネス1
0″は、複数の電線11の両側に図示しない端子を収容
した一対のコネクタ12a,12bを接続してある。図
8(a),(b)に示すように、各電線11は、導電性
の芯線11aを絶縁被覆膜11bで覆ったものであり、
弾性(伸縮)性を有して折り曲げ自在のものである。次
に、図5(b)に示すように、各電線11を並列に並べ
た後で、2箇所の上記折曲部10aになる部分(この部
分を迂回配索部分と称して図中符号Bで示す)の両側を
一対の挾持手段21′,21′によりそれぞれ挾持し、
これら挾持間の整列された各電線11を、図5(b)に
示すように、各迂回配索手段24の各迂回ピン27の小
径部27cと迂回ピン28間にそれぞれ配索する。
【0030】次に、図5(b)に示すように、各電線1
1の両側の各コネクタ12a,12bを一対のコネクタ
保持手段23′,23′で保持し、各電線11を各迂回
配索手段24の各迂回ピン27の小径部27cと迂回ピ
ン28に沿わせた後で、図5(c),図6(b),図7
(b)に示すように、各迂回配索手段24の各迂回ピン
27,28を上昇させ、上記挾持間の各電線11を引っ
張って該挾持間の各電線11の個々の長さを折曲部10
aの曲率に合わせてそれぞれ異なった長さに伸長させ
る。図8(a),(b)に示す場合には、各迂回配索手
段24′の各迂回ピン24aを図中矢印C方向に回転さ
せることにより、上記挾持間の各電線11を引っ張って
該挾持間の各電線11の個々の長さを折曲部10aの曲
率に合わせてそれぞれ異なった長さに伸長させる。
【0031】次に、図5(c)に示すように、各電線1
1の折曲部10aになる迂回配索部分B以外の直線配索
部分(フラット化する部分であり、この部分を図中符号
Aで示す)を粘着テープ、接着剤、熱溶着等の外装処理
によりフラット状に固形化する(この固形化された偏平
部分を符号13で示す)。この時、図5(c)に示すよ
うに、各電線11は迂回配索部分Bの長さを異ならせて
張られた状態になっているため、各電線11同士の交差
は発生しない。この固形化された偏平部分13を3箇所
等間隔で有する各電線11の迂回配索部分Bを各迂回配
索手段24′から取り外すと、各電線11の各迂回配索
手段24′の各迂回ピン27,28間の部分は、図6
(c)に示すように、それぞれ異なった長さとなり、一
部に弛みが発生する。さらに、図6(d)に示すよう
に、各電線11の各迂回配索部分Bを所定手段を介して
折り曲げ加工すると、図6(e)に示すように、隣接す
る各電線11間相互に一定の隙間を有すると共に一対の
折曲部10a,10aを有したフラット状のワイヤハー
ネス10′が完成する。
【0032】このワイヤハーネス10′の製造方法で
は、複数の電線11を迂回配索手段24の各迂回ピン2
7,28間、或いは、迂回配索手段24′の迂回ピン2
4a間に配索するだけでよいので、電線配索時間を短縮
することができ、各折曲部10aを有したフラット状の
ワイヤハーネス10′を短時間で大量生産することがで
きる。また、各電線11の直線配索部分Aを外装処理に
より固形化した後、迂回配索部分Bを折り曲げるため、
各電線11同士の交差、歪み等の発生を確実に防止する
ことができる。さらに、迂回配索手段24或いは24′
を上昇或いは回転させて各電線11の折曲部になる部分
を引っ張ることにより、直線配索部分Aに対する迂回配
索部分Bの位置決めが各電線11を一対の挾持手段2
1′,21′で挾持するだけの作業により用意かつ確実
に行うことができ、各電線11の迂回配索部分Bに従来
のようにマーキング等の識別を施す必要がなく、各折曲
部10aを有したフラット状のワイヤハーネス10′を
簡単な作業により量産することができる。従って、この
製造方法で得られたワイヤハーネス10′は、各電線1
1同士に交差、歪み等の発生がない折曲部10aを有し
た高品質且つ低コストのフラット状のものとなる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、複数の電線の配索時間を短縮することができ、
折曲部を有したフラット状のワイヤハーネスを短時間で
大量生産することができる。また、各電線の直線配索部
分を外装処理により固形化した後、迂回配索部分を折り
曲げるため、各電線同士の交差、歪み等の発生を確実に
防ぐことができる。さらに、各電線の少なくとも一端側
を引っ張ることにより、直線配索部分に対する迂回配索
部分の位置決めが可能となり、各電線の迂回配索部分に
マーキング等の識別を施す必要がなく、折曲部を有した
フラット状のワイヤハーネスを簡単な作業で量産するこ
とができる。
【0034】請求項2の発明によれば、複数の電線の配
索時間を短縮することができ、折曲部を有したフラット
状のワイヤハーネスを短時間で大量生産することができ
る。また、各電線の直線配索部分を外装処理により固形
化した後、迂回配索部分を折り曲げるため、各電線同士
の交差、歪み等の発生を確実に防ぐことができる。さら
に、迂回配索手段を移動させることにより各電線の折曲
部になる部分が引っ張られるため、直線配索部分に対す
る迂回配索部分の位置決めが可能となり、各電線の迂回
配索部分にマーキング等の識別を施す必要がなく、折曲
部を有したフラット状のワイヤハーネスを簡単な作業で
量産することができる。
【0035】請求項3の発明によれば、迂回配索手段を
上昇させることにより各電線の折曲部になる部分が引っ
張られるため、直線配索部分に対する迂回配索部分の位
置決めが容易となり、各電線の迂回配索部分にマーキン
グ等の識別を施す必要がなく、折曲部を有したフラット
状のワイヤハーネスを簡単な作業で量産することができ
る。
【0036】請求項4の発明によれば、迂回配索手段を
回転させることにより各電線の折曲部になる部分が引っ
張られるため、直線配索部分に対する迂回配索部分の位
置決めが容易となり、各電線の迂回配索部分にマーキン
グ等の識別を施す必要がなく、折曲部を有したフラット
状のワイヤハーネスを簡単な作業で量産することができ
る。
【0037】請求項5の発明によれば、各電線同士に交
差、歪み等が生じない折曲部を有したフラット状の高品
質のワイヤハーネスを低コストで提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態のフラット化する通
常のワイヤハーネスの斜視図、(b)はフラット状のワ
イヤハーネスの製造過程うちの各電線の一端側を引っ張
っている状態を示す説明図、(c)は上記製造過程のう
ちの直線配索部分の各電線を固形化した状態を示す説明
図である。
【図2】(a)は上記フラット状のワイヤハーネスを構
成する各電線の迂回配索部分の拡大平面図、(b)は上
記各電線の迂回配索部分の両側を固形化した状態を示す
拡大平面図、(c)は上記各電線の迂回配索部分を折り
曲げた状態を示す拡大平面図、(d)は完成した折曲部
を有したフラット状のワイヤハーネスの全体平面図であ
る。
【図3】上記各電線の迂回配索に用いられる電線配索治
具の挾持手段と迂回配索手段及び各電線の関係を示す斜
視図である。
【図4】(a)は上記各電線の迂回配索部分に用いられ
る他の態様の挾持手段と迂回配索手段及び各電線の関係
を示す斜視図、(b)は同関係を示す平面図である。
【図5】(a)はフラット化する通常のワイヤハーネス
の斜視図、(b)は本発明の他の実施形態のワイヤハー
ネスの配索状態を示す説明図、(c)は同ワイヤハーネ
スの迂回配索の状態を示す説明図である。
【図6】(a)上記他の実施形態の各電線の迂回配索部
分の迂回配索途中の状態を示す拡大平面図、(b)は同
各電線の迂回配索部分の拡大平面図、(c)は同各電線
の迂回配索部分の両側を固形化した状態を示す拡大平面
図、(d)は同各電線の迂回配索部分を折り曲げた状態
を示す拡大平面図、(e)は完成した折曲部を有した他
の実施形態のフラット状のワイヤハーネスの全体平面図
である。
【図7】(a)は上記他の実施形態の各電線の迂回配索
に用いられる他の態様の迂回配索手段の上昇前の状態を
示す斜視図、(b)は同他の態様の迂回配索手段の上昇
時の状態を示す斜視図である。
【図8】(a)は上記他の実施形態の各電線の迂回配索
に用いられる別の態様の迂回配索手段の回転時の状態を
示す斜視図、(b)は同別の態様の迂回配索手段の回転
後の状態を示す斜視図である。
【図9】(a)は従来のフラット状のワイヤハーネスを
製造する際に用いる電線配索治具の斜視図、(b)は同
電線配索治具によりワイヤハーネスを製造する途中の状
態を示す斜視図、(c)は同ワイヤハーネスの製造完了
直前の状態を示す斜視図である。
【図10】(a)は他の従来のワイヤハーネスの折り曲
げる前の迂回配索部分の拡大説明図、(b)は同迂回配
索部分を折り曲げた状態を示す拡大説明図である。
【符号の説明】
10,10′ ワイヤハーネス 10a 折曲部 11 複数の電線 12a,12b 一対のコネクタ 21,21′ 挾持手段 22,24,24′ 迂回配索手段 A 直線配索部分 B 迂回配索部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電線を並列に並べ、これら各電線
    の所定位置を折り曲げ処理して、折曲部を有したフラッ
    ト状のワイヤハーネスを製造するワイヤハーネスの製造
    方法において、 前記複数の電線を並列に並べた後で前記折曲部になる部
    分の両側を挾持手段によりそれぞれ挾持し、これら挾持
    間の整列された各電線を迂回配索手段の所定位置にそれ
    ぞれ配索し、次に前記各電線の少なくとも一端側を引っ
    張って前記挾持間の各電線の個々の長さを前記折曲部の
    曲率に合わせてそれぞれ変化させ、次に各電線の前記折
    曲部になる迂回配索部分以外の直線配索部分を外装処理
    によりフラット状に固形化し、その後各電線の前記迂回
    配索部分を折り曲げ処理して、折曲部を有したフラット
    状のワイヤハーネスを製造することを特徴とするワイヤ
    ハーネスの製造方法。
  2. 【請求項2】 複数の電線を並列に並べ、これら各電線
    の所定位置を折り曲げ処理して、折曲部を有したフラッ
    ト状のワイヤハーネスを製造するワイヤハーネスの製造
    方法において、 前記複数の電線を並列に並べた後で前記折曲部になる部
    分の両側を挾持手段によりそれぞれ挾持し、これら挾持
    間の整列された各電線を迂回配索手段の所定位置にそれ
    ぞれ配索し、次に前記迂回配索手段を所定方向に移動さ
    せて前記挾持間の各電線を引っ張って該挾持間の各電線
    の個々の長さを前記折曲部の曲率に合わせてそれぞれ変
    化させ、次に各電線の前記折曲部になる迂回配索部分以
    外の直線配索部分を外装処理によりフラット状に固形化
    し、その後各電線の前記迂回配索部分を折り曲げ処理し
    て、折曲部を有したフラット状のワイヤハーネスを製造
    することを特徴とするワイヤハーネスの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のワイヤハーネスの製造方
    法であって、 前記挾持間の各電線を前記迂回配索手段に沿わせた後、
    該迂回配索手段を上昇させて該挾持間の各電線を引っ張
    って前記直線配索部分に対する前記迂回配索部分の位置
    決めを行うことを特徴とするワイヤハーネスの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のワイヤハーネスの製造方
    法であって、 前記挾持間の各電線を前記迂回配索手段に沿わせた後、
    該迂回配索手段を回転させて該挾持間の各電線を引っ張
    って前記直線配索部分に対する前記迂回配索部分の位置
    決めを行うことを特徴とするワイヤハーネスの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 複数の電線を並列に並べ、これら各電線
    の所定位置を折り曲げ処理して折曲部を形成したワイヤ
    ハーネスの製造方法により製造されるワイヤハーネスお
    いて、 前記複数の電線の前記折曲部以外の直線配索部分のみを
    固形化して全体をフラット状に形成し、前記複数の電線
    の両端にコネクタをそれぞれ接続したことを特徴とする
    ワイヤハーネス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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