JP5233311B2 - 整列曲げ成形方法、及び整列曲げ成形装置 - Google Patents
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Description
インシュレータにワイヤを巻線するときには、複数のワイヤを、先端付近で90度曲げ成形する工程を必要とする。そのとき、複数のワイヤを密着した状態で曲げ成形することは、困難な技術である。
例えば、特許文献1に記載された技術においては、回転電機の複数の巻線端末を、互いに損傷することなく整列状態のまま、容易に曲げ成形するために、曲げたい所定形状に合わせた複数の段付部を有する治具を上下型として、それらの治具の各段付部にそれぞれ端末を挟み込んで、曲げ成形している。
すなわち、特許文献1の技術では、図6に示すように、曲げ成形が各ワイヤに対して同じ治具で行われるため、各ワイヤの曲げ成形部が同じ曲率を有する円弧形状をなしている。
それにより、例えば、90度曲げ成形した後、各ワイヤを整列させたときに、1本目のワイヤの曲げ部の外周が中心軸線より大きな曲率をなし、2本目のワイヤの曲げ部の内周が中心軸線より小さな曲率をなすため、1本目のワイヤの外周部に、2本目のワイヤの内周面を合わせたときに、隙間ができてしまう。すなわち、1本目のワイヤと2本目のワイヤの先端部を密着させると、90度曲げられた、先端部と反対側のワイヤ同士に隙間ができてしまう。
一方、インシュレータには、巻線の占有率を高めるため、各ワイヤに対応する位置に三角溝が形成されている。
したがって、1本目のワイヤと2本目のワイヤとの間に隙間ができると、2本目のワイヤが三角溝に入り込めず、凸部の上に位置するため、後から何重にも巻線したとき、きれいに整列できず、全体が大きくなる問題があった。
(1)複数のワイヤ整列したまま、所定形状に曲げ成形する整列曲げ成形方法において、前記複数のワイヤにそれぞれ別々にテンションを作用させつつ、前記所定形状に応じた複数径の溝を備える回転可能に保持された加工ローラを、前記複数径の各溝にそれぞれ各ワイヤを係合させた状態で、移動させることにより曲げ成形する。
(2)(1)に記載する整列曲げ加工方法において、2本のワイヤを整列曲げ成形するときに、前記複数径の小さい半径をR1とし、ワイヤの直径をd1としたときに、前記複数径の大きい半径R2=R1+d1であることを特徴とする。
(4)(3)に記載する整列曲げ加工装置において、前記複数径加工ローラの小さい半径をR1とし、ワイヤの直径をd1としたときに、前記複数径加工ローラの大きい半径R2=R1+d1であることを特徴とする。
本発明の整列曲げ成形方法・整列曲げ成形装置は、複数のワイヤにそれぞれテンションを作用させつつ、所定形状に応じた複数径の溝を備える加工ローラを、複数のワイヤに押し付けた状態で移動することにより曲げ成形する。すなわち、例えば、2本のワイヤの先端位置を保持したまま90度曲げ成形する場合を想定する。その場合に、2本のワイヤの一端側の端面の位置を合わせた状態で固定手段に固定し、固定手段に対してテンション手段により、2本のワイヤについて各々別々にテンションをかける。そして、2つの径の溝を備える加工ローラの第1溝を第1ワイヤに係合させ、第2溝を第2ワイヤに係合させた状態で、加工ローラをワイヤが90度曲げ成形される方向に移動させる。このとき、少し遅れてテンション手段も、加工ローラに合わせて移動させ、2本のワイヤに常に同じテンションがかかるようにする。
これにより、2本のワイヤは、90度曲げ成形することができる。加工ローラ部分で90度の曲げ成形がされると共に、固定手段の近傍でも90度の曲げ成形がされる。その後、2本のワイヤの加工ローラ部分で曲げ成形された位置から所定長さの所で2本のワイヤを切断する。これにより、固定手段の近傍で形成された曲げ成形部を除去すると共に、2本のワイヤの先端を同じ位置に整えることができる。
始めに、本発明の整列曲げ成形方法、及び整列曲げ成形装置で成形加工された2本のワイヤが用いられるインシュレータについて説明する。図4及び5にインシュレータ1を示す。インシュレータ1は、2枚の側板2,3に囲まれた巻線部を備えている。巻線部には、2本のワイヤ4,5を係合させる三角溝6が形成されている。2本のワイヤ4,5が同時に巻線部の隣り合う2つの三角溝6に巻き付けられる。巻線部の側面部は直線状に三角溝6が形成され、上面部と下面部では、三角溝6は、次の直線状三角溝と接合するため、斜めに傾斜して形成されている。
また、第2には、2本のワイヤ4,5の曲げ成形されている部分を密着させたときに、隙間があると隣り合う三角溝6にぴったり係合しない問題がある。2本のワイヤ4,5が隣り合う三角溝6にぴったり係合しないで、稜線部にはみ出すと何重にも巻き重ねたときに、全体が大きくなる問題がある。これは、インシュレータ1内の導線の占有率を上げようとするときに、大きな問題となる。したがって、曲げ成形された後の2本のワイヤ4,5に必要とされる第2の品質としては、2本のワイヤ4,5の曲げ成形されている部分を密着させたときに、隙間ができないことが必要とされる。
2本のワイヤ4,5の先端部が、密着した状態で固定手段11に保持されている。2本のワイヤ4,5は、エアシリンダで構成されるテンション手段12により、固定手段11に対して所定のテンションが掛けられている。固定手段11とテンション手段12との距離は、2m以上とっている。テンション手段12は、2本のワイヤ4,5の各々に対して別々のエアシリンダにより、テンションを与えているので、2本のワイヤ4,5は、各々の動きにかかわらず、常に各々に同じテンションが掛けられている。すなわち、2本のワイヤ4,5には、別々のエアシリンダのロッドに付設された回転体により、テンションが掛けられている。各々のエア圧が一定に保持されているので、ワイヤ4,5には、常に一定の力、テンションが作用している。
図1において、固定手段11は、所定の場所に固定されている。加工ローラ13は、図示しないXY駆動手段により、図1の平面内を自由に移動可能である。また、テンション手段12も、図示しないXY駆動手段により、図1の平面内を加工ローラ13とは別に移動可能である。
第1成形部13aは、ワイヤ5を曲げ成形するためのローラであり、第2成形部13bは、ワイヤ4を成形するためのローラである。第1成形部13aの半径R2は、第2成形部13bの半径R1にワイヤ4,5の直径d1を加算したものである。すなわち、R2=R1+d1である。
第1成形部13aと第2成形部13bとは、できるだけ近くに位置するように加工ローラ13が作られている。第1成形部13aと第2成形部13bに供給されるワイヤ4とワイヤ5とは、図2に示すように、共に少し外開きの状態で供給される。
供給される2本のワイヤ4,5の先端を揃えて、固定手段11に把持させて固定する。そして、2m以上離れた位置にあるテンション手段12により、ワイヤ4とワイヤ5に対して、別々に等しいテンションを掛ける。テンションは、エアシリンダを用いて掛けているので、ワイヤ4,5に掛かるテンションは、安定して常に一定である。この状態を図1に実線で示す。
次に、ワイヤ4,5にテンションを掛けた状態で、加工ローラ13の移動を開始する。加工ローラ13は、予め入力された円弧形状の経路を経て図1の2点鎖線で示す位置まで移動する。加工ローラ13が移動介した後、テンション手段12も少し遅れて図1の2点鎖線の位置まで移動する。そのとき、常にワイヤ4,5に所定のテンションが掛かるように、すなわち、エアシリンダによるテンション力が的確に作用するように、テンション手段12は移動される。ここで、加工ローラ13を先に移動させ、後からテンション手段12を移動することが重要である。逆にすると、ワイヤ4,5に常に一定のテンションを掛けることが難しいからである。
ワイヤ5は、加工ローラ13の第1成形部13aにより、内周面が曲率半径R2となり、外周面が曲率半径R3=R2+d1となるように曲げ成形される。図2の状態で上から見れば、ワイヤ4の外周面とワイヤ5の内周面とがぴったり一致している。
ここで、ワイヤ4の外周面の曲率半径と、ワイヤ5の内周面の曲率半径とが、共にR2であり、等しいので、加工ローラ13を取り除いた後、ワイヤ4とワイヤ5とを重ねた時に、ワイヤ4とワイヤ5とを、隙間なく密着させることができる。
ここで、ワイヤ4,5には、曲げ成形後のスプリングバックがあるので、そのスプリングバックによる戻ったときに90度となるように、実際には、図1に示す加工ローラ13の2点鎖線で示す位置を少し矢印A側に多く移動させている。
これにより、図5に示すように、このワイヤ4,5をインシュレータ3の三角溝6に係合させたときに、ワイヤ4,5は、ぴったりと三角溝6に係合され、外側にはみ出すことがない。
図3では、加工ローラ13が、第1加工ローラ21と第2加工ローラ22とに分割されている。第1加工ローラ21に第1成形部21aが形成され、第2加工ローラ22に第2成形部22aが形成されている。第1成形部21aの曲率半径R2は、第2成形部22aの曲率半径R1にワイヤ4,5の直径d1を加算したものである。
第1加工ローラ21は、本体23にベアリング24を介して回転可能に保持されている。第2加工ローラ22は、第1加工ローラ21にベアリング25を介して、また本体23にベアリング26を介して回転可能に保持されている。
図3の構造を採ることにより、第1加工ローラ21と第2加工ローラ22とを、各別に回転させることができるため、第1成形部21aとワイヤ5との擦れ、または第2成形部22aとワイヤ4との擦れを生じることがないため、ワイヤ4,5の被覆を傷つけることがないという利点がある。
例えば、本実施例では、テンション手段12としてエアシリンダを使用しているが、ダンサーローラとバネとの組み合わせ等を用いても良い。
4,5 ワイヤ
11 固定手段
12 テンション手段
13 加工ローラ
13a 第1成形部
13b 第2成形部
Claims (4)
- 複数のワイヤ整列したまま、所定形状に曲げ成形する整列曲げ成形方法において、
前記複数のワイヤにそれぞれ別々にテンションを作用させつつ、前記所定形状に応じた複数径の溝を備える回転可能に保持された加工ローラを、前記複数径の各溝にそれぞれ各ワイヤを係合させた状態で、移動させることにより曲げ成形することを特徴とする整列曲げ成形方法。 - 請求項1に記載する整列曲げ加工方法において、
2本のワイヤを整列曲げ成形するときに、前記複数径の小さい半径をR1とし、ワイヤの直径をd1としたときに、
前記複数径の大きい半径R2=R1+d1であることを特徴とする整列曲げ成形方法。 - 複数のワイヤ整列したまま、所定形状に曲げ成形する整列曲げ成形装置において、
前記複数のワイヤにそれぞれ別々テンションを作用させるテンション制御手段と、
前記所定形状に応じた複数径の溝を備え、前記複数径の各溝にそれぞれ各ワイヤを係合させた状態で移動させることにより曲げ成形する回転可能に保持された複数径加工ローラと、を有することを特徴とする整列曲げ成形装置。 - 請求項3に記載する整列曲げ加工装置において、
前記複数径加工ローラの小さい半径をR1とし、ワイヤの直径をd1としたときに、
前記複数径加工ローラの大きい半径R2=R1+d1であることを特徴とする整列曲げ成形装置。
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