JP3820278B2 - 円板状体の中心決定装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、円板状体の中心を決定する方法、及び円板状体の中心を決定する装置に関するものであり、より詳しくは円周部にオリエーテーションフラット又はノッチ等の切欠を有する半導体ウェハの中心位置を決定する方法及び装置に関するものものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、円板状体の中心を決定する方法としては、特開平3−136264号公報記載のものが存在した。
該公報に記載される方法は、回転手段の回転軸から、円板状体の任意の周縁部までの距離と、180度回転させた周縁部までの距離とをそれぞれ測定演算して中心を決定するものであり、該一対の周縁部を複数対測定した結果によりオリエーテーションフラット等の不連続部分を識別して、かかる不連続部分を除去した後に前記測定結果を利用して最小二乗正弦法を適用して円板状体の中心を求めるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平3−136264号公報記載の如き従来の中心決定方法では、オリエーテーションフラットが短い場合等は、不連続部分が微小となり、不連続部分を識別することができず、誤差を含んだまま最小二乗正弦法を適用して、正確な中心を決定することができないおそれがあった。
【0004】
そこで、本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、オリエーテーションフラット等の不連続部分を含む円板状体の中心を高い精度でもって決定することができる円板状体の中心決定方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明に係る円板状体の中心決定装置は、円板状体を保持して回転する回転手段と、該回転手段に保持された円板状体の周縁部の位置を測定する周縁部測定手段と、前記回転手段の回転角度並びに該回転角度に対応する前記周縁部測定手段による円板状体の周縁部の位置を集積演算して中心を決定する演算手段とからなり、演算手段が、中心を決定するに際して円板状体の一点から円板状体の複数の周縁部までの距離をそれぞれ演算して、該演算により得られた距離データのうち大きいものから所定割合の距離データについて分散を計算して分散が最小となる仮想中心を円板状体の中心と決定する。
【0006】
【作用】
本発明に係る円板状体の中心決定装置によれば、円板状体の一点から円板状体の複数の周縁部までの距離をそれぞれ周縁部測定手段で測定して演算手段で演算して、該演算により得られた距離データのうち大きいものから所定割合の距離データについて分散を計算することにより中心が決定されるから、最小二乗法を適用することを必要とせず、しかも、予めオリエンテーションフラット等の不連続部分を判別する必要がない。
即ち、本発明は、前記円板状体の一点と円板状体の中心とが完全に一致する場合には上記計算により求まる分散が略0となることを利用したものであり、これにより、本発明に係る円板状体の中心決定装置によれば、中心を決定するに際して、最小二乗法を適用することを必要とせず、また予めオリエンテーションフラット等の不連続部分を判別する必要がないのである。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参酌しながら説明する。
【0008】
図1乃至図3は、本発明をウェハの中心決定装置に応用した例を示す。
図1乃至図3に示される中心決定装置は、ウェハ2 を保持して回転する回転手段3 と、該回転手段3 に保持されたウェハ2 の周縁部2aを測定する周縁部測定手段4 と、前記回転手段3 の回転角度並びに該回転角度に対応するウェハ2 の周縁部2aの位置を集積して演算する演算手段 (図示せず) と、前記回転手段3 を回転軸に対して垂直平面方向に移動可能な移動手段6 と、前記回転手段3 にウェハ2 を搬入及び搬出する搬送手段7 とから構成されている。
【0009】
前記回転手段3 は、図1及び図2に示すように、上面に形成された吸着孔10a によりウェハ2 を吸着する円筒状の保持ステージ10と、該保持ステージ10を回転自在に保持するステージ受部18とから構成されている。
図2に於いて、11は、前記保持ステージ10の下部に連設された回転用パルスモーターであり、該回転用パルスモーター11によって回転手段3 は回転可能に設けられている。ここで、該回転用パルスモーター11は前記移動手段6 に固定されており、また、演算手段に接続され、演算手段に一定角度ωごとにデジタル信号を送信している。
ここで、この一定角度ωは0.036度であり、回転手段3 が一回転することにより演算手段には1000パルスのデジタル信号が送信される。
また、前記吸着孔10a には、前記ステージ受部18の孔18a を介して吸引装置 (図示せず) が連通されており、ウェハ2 を吸着する為の吸引力が付与されている。
【0010】
該回転手段3 を移動する前記移動手段6 は、X軸方向にスライド可能なX軸ステージ12と、Y軸方向に移動可能なY軸ステージ13とから構成されている。
該X軸ステージ12は、機枠1 に敷設されたX軸リニアガイド14に載置されており、機枠1 に固定されたX軸パルスモーター15の駆動によってX軸方向へ移動可能に設けられている。
また、前記Y軸ステージ13は、X軸ステージ12に敷設されたY軸リニアガイド16に載置されており、X軸ステージ12に固定されたY軸パルスモーター17の駆動によってY軸方向へ移動可能に設けられてなり、該Y軸ステージ13には前記ステージ受部18及び回転用パルスモーター11が固定されている。
【0011】
前記周縁部測定手段4 は、ウェハ2 の周縁部2aを測定すべく保持ステージ10の側方に設けられており、該周縁部測定手段4 は、略L字状の筒体20と、該筒体20の中に介在されたミラー21と、レンズ22と、線状光センサー23とから構成されている。
前記ミラー21は、筒体20の略L字状の屈折部に、上方からの光を側方へ反射すべく正面視斜め45度で固定されている。
前記線状光センサー23は、ミラー21の側方の筒体20の端部に固定されており、前記レンズ22はミラー21からの反射光を線状光センサー23に集光すべくミラー21と線状光センサー23との間にて筒体20に固定されている。
ここで線状光センサー23は、複数の受光性素子が直線上に配列されたセンサーであり、前記演算手段に接続されて演算手段に受光のデータを送信している。
【0012】
さらに、該周縁部測定手段4 は、回転手段3 の半径方向に移動可能な測定用ステージ24に固定されており、該測定用ステージ24は機枠1 に敷設された測定用リニアガイド25に載置されている。
これによって、周縁部測定手段4 は、測定用ステージ24が測定用パルスモーター26の駆動により移動することにより、回転手段3 の半径方向に移動することができる。
また、該測定用ステージ24には、ウェハ2 の周縁部2aの位置を容易に検出できるようウェハ2 の周縁部2a及びミラー21の上方に設けられた光源27が固着されている。
【0013】
前記搬送手段7 は、図1及び図3に示すように、ウェハ搬送時にウェハ2 を吸着保持すべく先端部に吸着溝30を有する吸着アーム31と、該吸着アーム31を上下水平方向に自在に移動できるアーム移動テーブル32とから構成されている。
該アーム移動テーブル32は、上下方向に移動自在に搬送器機枠33に取付けられたZ軸ステージ34と、該Z軸ステージ34に回転可能に取付けられたθ軸ステージ35と、該θ軸ステージ35の半径方向に進出自在に該θ軸ステージ35に取付けられたR軸ステージ36とから構成されている。
ここで、Z軸ステージ34、θ軸ステージ35及びR軸ステージ36は、それぞれ搬送器機枠33に載置固定されたZ軸パルスモーター37、Z軸ステージ34に載置固定されたθ軸パルスモーター38、及び、θ軸ステージ35に固定されたR軸パルスモーター39のそれぞれの駆動により移動又は回転可能に設けられている。
【0014】
上述した全てのパルスモーター11,15,17,26,37,38,39は、保持ステージ10、X軸ステージ12、Y軸ステージ13、測定用ステージ24及び吸着アーム31の回転又は移動を制御すべく、コントローラー (図示しない) に接続されている。また、該コントローラーは、前記演算手段の結果により各パルスモーター11,15,…を制御すべく、演算手段に接続されている。
【0015】
前記演算手段は、図7に示す如く、ウェハ2 の一点を仮想中心として定める仮中心決め工程Aと、該仮中心決め工程Aで定められた仮想中心と円板状体の複数の周縁部2a, …との距離を演算する距離演算工程Bと、該演算結果により得られた距離のうち最大距離から所定割合の距離データの分散を計算する分散計算工程Cと、前記仮中心決め工程Aにより定めた複数の仮想中心についてそれぞれ距離演算工程B及び分散計算工程Cを行い、複数の仮想中心のうち分散が最小となる仮想中心を円板状体の中心と決定する中心決定工程Dと、上記各工程により得られたデータをもとにオリエーテーションフラットを検出する不連続部分検出工程Eとを具備しているコンピュータである。
ここで、該演算手段は、回転手段3 が角度ω回転するごとに回転用パルスモーター11から送られてくるデータと、前記線状光センサー23から送られてくる受光データとにより、各回転角度に対するウェハ2 の周縁部2aの位置を、図4に示す如く回転中心Oc を原点とするXY座標系に変換して、ウェハ2 の周縁部2aをXY座標に集積している。ウェハ2 の周縁部2aの位置を示すXm,Ym は、各回転角度φm に対する回転中心Oc から周縁部2aの距離をRm として、次式により計算される。
Xm =Rm × cosφm
Ym =Rm × sinφm
ここで、mは、回転数を示し、回転用パルスモーター11から送られた信号のうち何番目に送られたものかにより定まり、φm はm番目の信号が送られた際の回転角度であり、ω×mにより求まる。
【0016】
該演算手段の一工程である前記仮中心決め工程Aは、ウェハ2 の回転中心Oc にX軸方向及びY軸方向に一定距離x1,y1 を増減変更して仮想中心O1 を決める工程である。
ここで、x1 及びy1 の正負は、X軸方向及びY軸方向に増加する場合に正とする。
【0017】
前記距離演算工程Bは、仮中心決め工程Aにより決められた仮想中心O1 からウェハ2 の周縁部2aの距離R1mを計算する工程である。
この計算は、次式により行われる。
R1m=Sqrt{ (Xm −x1)2 + (Ym −y1)2 }
ここで、Sqrt{F(α)}はF(α)の平方根を示す。
【0018】
前記分散計算工程Cは、距離演算工程Bで得られた距離R11,R12,…について、値が大きいものから一定個NのR1mについての分散Vc1を計算する工程である。
ここで一定個Nは、20個としている。
また、分散Vc1の計算は次式によって行われる。
Vc1={ΣN R1m 2 + (ΣN R1m)2÷N}÷N
ここで、ΣN は、値が大きいものから一定個NのR1mを用いて計算される和を示す。
【0019】
前記中心決定工程Dは、仮中心決め工程Aによって定めた複数の仮想中心O1,O2,…についてそれぞれ距離演算工程B及び分散計算工程Cを行って得た複数の分散Vc1, Vc2, …のうち分散が最小となる仮想中心をウェハ2 の中心Oと決定する工程である。
この分散が最小となる仮想中心を求めて中心Oと決定する方法は、yの値が同一の複数の仮想中心について分散Vc をそれぞれ計算して、該分散Vc を最小とするxの値を中心OのX座標の値と特定して、そして、このように特定されたxの値と同一の複数の仮想中心について分散Vc をそれぞれ計算して、該分散Vc を最小とするyの値を中心OのY座標の値と特定することにより、中心OのX座標及びY座標の値を特定して行われる。
ここで、X座標又はY座標の何れか一方の値が同一の複数の仮想中心についての分散Vc と、該仮想中心の他方の座標の値とは、図5に示す如き関係となる。
【0020】
前記不連続部分検出工程Eは、中心決定工程Dにより決定された中心Oから各周縁部2a,…までの距離ROmの最小値に対応する回転数mを判別して、オリエーテーションフラットに対応する部分を検出する工程である。
【0021】
本実施例のウェハの中心決定装置は以上の構成からなるが、オリエーテーションフラットを有するウェハ2 を、ウェハハウスから搬送手段7 により取り出し、ウェハ2 の中心を決定する方法について以下説明する。
【0022】
先ず、ウェハハウス内から吸着アーム31により取り出されたウェハ2 は、吸着アーム31が回転移動することにより保持ステージ10上に載置され、該保持ステージ10に吸着されて保持される。この際、ウェハ2 の中心と保持ステージ10の回転軸とは通常幾分かのズレを有する。
ここで、保持ステージ10及び吸着アーム31は何れもウェハ2 の裏面を吸着により保持するのでウェハ2 の上面を清潔に保持することが可能である。
【0023】
そして、回転用パルスモーター11の駆動で保持ステージ10が回転することによりウェハ2 は回転して、このウェハ2 の回転時に光源27からの光を線状光センサー23が受光して、該線状光センサー23による受光のデータが回転用パルスモーター11からのデータと共に演算手段に送信される。
これらのデータが送信された演算手段は、各回転角度φm に対するウェハ2 の周縁部2aの位置を、図4に示す如く回転中心Oc を原点とするXY座標系に変換して集積する。
【0024】
次に、演算手段の仮中心決め工程Aによって、一定距離x1,y1 を増減変更して仮想中心O1 が定められ、該仮想中心O1 からウェハ2 の各周縁部2a,…までの距離R1m,…を距離演算工程Bが計算して、この距離R1m,…について最大のものからN個のR1m,…についての分散Vc1を分散計算工程Cは計算する。
【0025】
そして、中心決定工程Dによって、仮中心決め工程Aにより定めた複数の仮想中心O1,O2,…についてそれぞれ距離演算工程B及び分散計算工程Cが行われ、複数の分散V1,V2,…が計算され、複数の仮想中心O1,O2,…のうち分散が最小となる仮想中心が選定されてウェハ2 の中心Oと決定される。
【0026】
さらに、不連続部分検出工程Eによって、中心Oから周縁部2a, …までの距離ROmの最小値に対応する回転数m’が判別され、オリエーテーションフラットに対応する部分が検出される。
ここで、ウェハ2 の中心Oから周縁部2aまでの距離ROmと、回転手段3 の回転数mとは、図6に示す如き関係となる。
【0027】
そして、ウェハ2 の中心OがXY座標系の原点に位置し、オリエーテーションフラットの直線部がX軸と垂直となるように、X軸ステージ12及びY軸ステージ13を移動し、回転手段3 の回転を行う。
ここで、中心OのXY座標系の原点への一致並びにオリエーテーションフラットの移動は、回転手段3 を回転した後にX軸ステージ12及びY軸ステージ13を移動させることにより行うことも可能である。
【0028】
以上の工程を経て、中心OをXY座標系の原点へ一致させ、オリエーテーションフラットの箇所も特定したウェハ2 は、搬送手段7 により次工程へ搬出される。
【0029】
本実施例のウェハの中心決定装置は、上述の方法により中心を決定するものゆえ、中心を決定するに際して最小二乗正弦法を適用することを必要としないので、計算が簡単であり、高速処理が可能となる利点を奏する。
また、ウェハ2 の中心の決定を行うに際して、予めオリエーテーションフラット等の不連続部分のデータを排除する必要がないので、オリエーテーションフラット等の不連続部分が微小であっても、正確な中心を決定することができるという利点を有する。
【0030】
さらに、本実施例のウェハの中心決定装置は、各ステージ10,13,…の移動及び回転をコントローラーで制御しているので、正確に各ステージ10,13,…を移動することができ、ウェハ2 の移動等を正確且つ容易に行うことができる。
【0031】
尚、上記実施例では上述の構成より以上のような効果を奏したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく本発明の意図する範囲に於いて適宜設計変更可能である。
【0032】
特に、本発明に係るウェハ等の円板状体の中心決定方法は、上記実施例の如く中心を決定する方法に限定される訳でなく、円板状体の一点から円板状体の複数の周縁部2a, …までの距離をそれぞれ演算して、該演算により得られた距離データのうち最大距離から所定割合の距離データについて分散を計算して中心を決定する方法であれば良い。
例えば、円板状体の一点から周縁部2a, …までの距離をそれぞれ演算して得られた距離データのうち最大距離から所定割合のものについて分散を計算して、この分散が所定値以下であれば該円板状体の一点を中心として決定するものであっても良い。このように中心を決定するものであれば、中心を決定する円板状体の形状が予め分かっている場合には、距離の演算及び分散の計算が減少できるので、計算が更に迅速に処理できるという利点を奏する。
【0033】
さらに、本発明が仮中心決め工程Aと距離演算工程Bと分散計算工程Cと中心決定工程Dとを具備する場合であっても、上記実施例の如き不連続部分検出工程Eは本発明の必須の要件ではないが、不連続部分検出工程Eを具備することによってオリエーテーションフラット等の不連続部分の位置を特定することが可能であるという利点を奏する。
【0034】
また、本発明が中心決定工程Dを具備する場合にあっても、上記実施例のものに限定される訳ではない。即ち、上記実施例の中心決定工程Dは、yの値が同一の複数の仮想中心について分散Vc をそれぞれ計算して、該分散Vc を最小とするxの値を中心OのX座標の値と特定して、そして、このように特定されたxの値と同一の複数の仮想中心について分散Vc をそれぞれ計算して、該分散Vc を最小とするyの値を中心OのY座標の値と特定するものであったが、中心決定工程Dの中心決定の手段はこれに限定されるものでなく、該中心決定工程Dは複数の仮想中心O1,O2,…について得た複数の分散Vc1, Vc2, …のうち分散が最小となる仮想中心をウェハ2 の中心Oと決定する工程であれば良い。
【0035】
さらに、上記実施例においては回転用パルスモーター11が演算手段に一定角度ωごとにデジタル信号を送信しているが、本発明に係るウェハ等の円板状体の中心決定装置に於いては、演算手段が回転手段3 の回転角度を判別することが可能であれば、その具体的手段は何であっても良い。
【0036】
即ち、本発明に係るウェハ等の円板状体の中心決定装置に於いて、演算手段は、円板状体の周縁部2aの回転角度のデータと、該回転角度に対応する周縁部2aの位置とのデータとを複数対集積できるものであれば良いのである。
但し、この回転角度と周縁部2aの位置とのデータの対は、分散の計算並びにオリエーテーションフラットの位置の特定をするに際して多いほうが好ましい。
特に、上記実施例の如く一定角度ωごとに演算手段に角度のデータが送信される場合、この一定角度ωを小さくすることによって回転角度のデータと該回転角度に対応する位置のデータとの対を多種類集積することができ、分散の計算並びにオリエーテーションフラットの位置の特定を正確に行うことができるという利点がある。
しかし、この一定角度ωは0.0036度以下であると回転用パルスモーター11が高額になるという欠点がある為、0.0036度以上であることが好ましい。
一方、この一定角度ωの上限は90度であり、90度以下であれば何度であっても良く、90度以下であれば少なくとも回転角度に対応する位置のデータを四つ以上集積することができ、オリエーテーションフラット等の不連続部分以外の周縁部2aに対応するデータが三つ以上含まれるので、この三つのデータの分散を計算することにより中心の決定を行うことが可能である。
【0037】
また、上記実施例に於いて分散を計算するに際して、一定個Nの距離データの分散を求めているが、本発明はこれに限定されず、本発明は距離データのうち大きいものから所定割合の距離データについて分散を計算するものであれば良く、例えば一定値以上の距離データについての分散を計算をするものであっても良い。
さらに、本発明に於いて、上記実施例の如く一定個Nの距離データの分散を求める場合は、その個数Nが上記実施例の20個に限定される訳ではなく、前述の回転角度に対応する位置のデータの数N’により決定すれば良い。
つまり、分散を求める一定個Nは、回転角度に対応する位置のデータの数N’からオリエーテーションフラット等の不連続部分に対応すると考えられるデータの個数を引いた数以下にあれば良い。
【0038】
また、上記実施例においては演算手段を一のコンピュターで構成したが、本発明のウェハ等の円板状体の中心決定装置はこれに限定されるわけではなく、演算手段を複数のコンピュターで構成する等、適宜設計変更することができる。
【0039】
さらに、本発明に係るウェハ等の円板状体の中心決定装置に於いては、上記実施例の如き移動手段6 及び搬送手段7 は必須の要件ではなく、中心を決定することのみを目的するものであっても良い。
【0040】
また、本発明のウェハ等の円板状体の中心決定装置が、上記実施例の如く中心OとXY座標の原点とを一致させる手段を有するものであっても、回転手段3 を移動手段6 により移動させるものでなくとも良い。
例えば、決定された中心の位置ズレを、搬送手段7 により次工程へ搬出する際に、補正するものであっても良い。
このように、搬送手段7 によって位置ズレを補正するならば、回転手段3 を移動する為の移動手段6 を設ける必要でないので、製造費が安くなるという利点を奏する。
【0041】
また、移動手段6 を設けた場合であっても上記実施例の如くX軸ステージ12とY軸ステージ13とから構成する必要はなく、要は決定された円板状体の中心をXY座標の原点に一致させるべく回転手段3 を移動できるものであれば良い。
【0042】
さらに、上記実施例に於いては、周縁部測定手段4 は回転手段3 の半径方向に移動可能な測定用ステージ24に固定されているので、ウェハ2 の大きさによって周縁部測定手段4 を半径方向に移動することが可能であるという利点を奏するが、本発明のウェハ等の円板状体の中心決定装置はこれに限定されるものではなく、周縁部測定手段4 は移動できないものであっても良い。
【0043】
また、上記実施例に於いては周縁部測定手段4 を筒体20とミラー21とレンズ22と線状光センサー23とから構成するが、本発明のウェハ等の円板状体の中心決定装置はこれに限定されるものではない。
但し、本発明のウェハ等の円板状体の中心決定装置に於いて、周縁部測定手段4 を、レンズ22と、線状光センサー23と、該レンズ22と線状光センサー23との間に設けた筒体20等の外乱光排除手段とから構成して、光を線状光センサー23に集光可能に前記レンズ22を設けることが好ましく、これにより、外乱光が排除され且つレンズ22で集光された光のみが線状光センサー23に到達するので、円板状体の周縁部2aを容易に認識することができ、しかも廉価で製造することができるという利点を奏する。
【0044】
【発明の効果】
叙上のように、本発明に係る円板状体の中心決定方法は、中心を決定するに際して最小二乗正弦法を適用することを必要としないので、高速処理が可能となるという効果を奏する。
【0045】
また、本発明に係る円板状体の中心決定方法は、予めオリエーテーションフラット等の不連続部分を排除する必要がないので、計算が簡単であり、特にオリエーテーションフラット等の不連続部分が微小であっても計算を正確に行うことも可能であるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のウェハの中心決定装置の平面図。
【図2】同実施例の一部断面正面図。
【図3】同実施例の搬送手段の断面正面図。
【図4】ウェハの周縁部を表すXY座標系。
【図5】中心を決定するに際して仮想中心と分散との関係を示すグラフ。
【図6】決定された中心からウェハの周縁部までの距離と回転手段の回転数との関係を示すグラフ。
【図7】演算手段の工程を示す図。
【符号の説明】
2…ウェハ 2a…周縁部 3…回転手段
4…周縁部測定手段 6…移動手段 7…搬送手段
22…レンズ 23…線状光センサー
A…仮中心決め工程 B…距離演算工程 C…分散計算工程
D…中心決定工程
Claims (5)
- 円板状体を保持して回転する回転手段(3)と、該回転手段(3)に保持された円板状体の周縁部(2a)の位置を測定する周縁部測定手段(4)と、前記回転手段(3)の回転角度並びに該回転角度に対応する前記周縁部測定手段(4)による円板状体の周縁部(2a)の位置を集積演算して中心を決定する演算手段とからなる円板状体の中心決定装置であって、前記演算手段が、中心を決定するに際して円板状体の一点から円板状体の複数の周縁部(2a,…)までの距離をそれぞれ演算して、該演算により得られた距離データのうち大きいものから所定割合の距離データについて分散を計算して分散が最小となる仮想中心を円板状体の中心と決定する構成からなることを特徴とする円板状体の中心決定装置。
- 前記演算手段が、仮想中心を定める仮中心決め工程(A)と、該仮想中心と円板状体の複数の周縁部(2a,…)との距離を演算する距離演算工程(B)と、該演算結果により得られた距離のうち最大距離から所定割合の距離データの分散を計算する分散計算工程(C)と、前記仮中心決め工程(A)により定めた複数の仮想中心についてそれぞれ距離演算工程(B)及び分散計算工程(C)を行い、複数の仮想中心のうち分散が最小となる仮想中心を円板状体の中心と決定する中心決定工程(D)とからなる請求項1記載の円板状体の中心決定装置。
- 前記周縁部測定手段(4)が、レンズ(22)と、線状光センサー(23)と、該レンズ(22)と線状光センサー(23)との間に設けられた外乱光排除手段とからなり、前記レンズ(22)が光を線状光センサー(23)に集光可能に設けられてなる請求項1又は2記載の円板状体の中心決定装置。
- 前記回転手段(3)を回転軸に対して垂直平面方向に移動する移動手段(6)が設けられてなる請求項1又は2記載の円板状体の中心決定装置。
- 前記演算手段の演算結果により求められた円板状体の中心と回転軸とのズレを円板状体搬出時にて補正すべく移動自在な円板状体保持部材を備えた搬送手段(7)が設けられてなる請求項1又は2記載の円板状体の中心決定装置。
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Cited By (2)
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