JP3820080B2 - 微細ダイヤモンド研磨材粒子及びその製法 - Google Patents

微細ダイヤモンド研磨材粒子及びその製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散液に懸濁したスラリー状研磨材としての使用に適したダイヤモンド微粉、特にアルミニウム系材料の表面にニッケルコートした、金属質ハードディスク素材のテクスチュアリング加工、或いは磁気ヘッドの研磨加工に適したダイヤモンド研磨材、およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、研削加工における加工精度の向上は著しい。例えば、電子工業においてハードディスクの大容量化が急速に進んでいるが、これは特に記録媒体における表面精度の向上の結果、信号の書込・読出用の磁気ヘッドとの間隔が縮小されたことに依るところが大きい。このような記録媒体(特にハードディスク)や磁気ヘッドの研削・研磨加工には、いわゆるミクロンサイズ以下の、極めて細かなダイヤモンド粉末が多く使用されている。
【0003】
研磨材としてのミクロンサイズダイヤモンド粒子は、大別して、砥石に成型した、いわゆる固定砥粒の形、ならびに分散剤溶液中に砥粒を懸濁させた、スラリーの状態で使用される。最近では砥粒の有効利用のために固定砥粒としての使用が増えてきているが、スラリーとしての用途も依然として多い。
【0004】
スラリー用のダイヤモンドは通常粒径が5μm以下であり、特に平均粒径が1μm以下の、いわゆるサブミクロンサイズの粉末が広範に使用されている。
【0005】
スラリーを用いた加工において、研磨材粉末乃至砥粒に要求される要件としては、単位時間当たりの加工量、即ち被削材除去量の大きいことがまず挙げられる。加えて、加工面の面粗さが小さいこと、また被加工材が軟質材の場合には、加工面に食い込んで残留する砥粒数の少ないことも要求される。しかし一般に、後者の二要件は、最初の要件とは相容れない。
【0006】
上記のような状況において、微細加工には一般に、粒径10nmのオーダーの一次粒子が強く凝集して粒径数μmの二次粒子を構成している多結晶タイプの砥粒が好ましいとされている。
【0007】
しかし上記の多結晶タイプの砥粒は通常、多量の爆薬を用いる動的加圧によって製造されていることから、製造工程には種々の制約が伴い、また一般砥粒として用いるには高価である。
【0008】
この解決策として、本発明者は先に、ミクロンサイズのダイヤモンド粉末を不活性ガス雰囲気中にて1000℃以上の高温条件下に加熱・保持する製法および製品を提案した(特願平11-170290、同10-281880)。この処理を施すことによって、ダイヤモンド粒子表面に非ダイヤモンド炭素によるクッション層が形成され、同時に粒子自体に微細なクラックが形成され、研磨粒子としての破砕性も向上するという効果が得られている。
【0009】
しかし上記の熱処理を施すことによって、粉末間の強い結合による凝集粒子も生じる。この凝集粒子は、超音波処理によっても一次粒子のサイズまで解砕されず、研磨面に深い傷をつける場合がある、という問題点を有していた。さらに粉末間の凝集力は、粒子が細かくなるに従って加速度的に大きくなることから、加熱処理を施した平均粒径100nm以下のダイヤモンド微粉については分散液の製作が困難であり、また微粉分散液としての効果を十分に発揮することができなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高圧プレスを用いる通常の静的超高圧力下で合成されたダイヤモンドを原料としながら、前記した3要件を同時に満たし、更に被加工材の種類に応じてこれら3要件の配分をも可能とした、微細単結晶タイプ研磨材粉末、およびそれらの製造方法を提供することを、主な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、サブミクロン級のダイヤモンド粒子集合体(粉末)を水素ガス雰囲気中で700℃以上、好ましくは800℃以上の高温条件下に加熱・保持する。この処理によって、ダイヤモンド粒子表面の活性な箇所に水素原子との結合が生じると同時に、粒子の一部分、特に表面層が非ダイヤモンド炭素に転換される。
【0012】
上記の処理を施すことによって、加熱処理後の粉末には強い凝集が認められず、分散媒中において懸濁する粒子の割合が大幅に増加した。この理由としては、ダイヤモンド粒子表面における炭素原子が水素と結合する結果、表面は化学的に不活性になり、各粒子が実質的に孤立粒子として行動する可能性が挙げられる。
【0013】
ダイヤモンドの表面に吸着された酸素は、加熱下において脱離する際に、炭素と結合してCOまたはCO2の形となることが知られている。一方酸素の脱離の際には、粒子間において酸素を介した結合も生じる可能性があり、この現象が強い凝集の原因として挙げられる。そこで加熱処理を水素雰囲気中で行うことによって、酸素または酸素を含有する官能基が、ダイヤモンド表面から脱離する際に、水素との置換が行われて表面が不活性になり、粒子間の結合を阻止する効果が生じると考えられる。
【0014】
従ってこの効果を発現させるために、本発明においては、加熱処理を施すダイヤモンド微粉を予め酸化性雰囲気中で加熱する酸化処理を施すことによって、ダイヤモンド表面に、水素との置換が可能な酸素または酸素を含む官能基を付けておくことが望ましい。上記酸化処理は、例えば酸素または酸素含有気体中で400℃付近に加熱したり、或いは液体の酸化剤、例えば硝酸、濃硫酸、過塩素酸を含む液中で、100℃以上に加熱して行う。特に濃硫酸−濃硝酸の混液中において、200℃以上に加熱保持して行う方法は安価であり、再現性に優れている。
【0015】
本発明においては、上記熱処理の過程で、粒子内に微細なクラックが形成される。これは、ダイヤモンド粒子内に微粒子状で包含されたり、或いは原子のオーダーで取り込まれている金属元素の促進作用によって、ダイヤモンドの一部がグラファイト乃至非ダイヤモンド炭素化するので、その際の体積増加によるものと考えられる。
【0016】
このような、粒子内部に形成された微細なクラックの存在により、外部から大きな力が加わったときには、接触切れ刃部付近のみの小さな範囲で破砕される。この作用によって、より細かい粒子の集合体である二次粒子(多結晶)砥粒の場合と同様に、被加工物に深い傷を生じることが防止されると共に、破砕片による加工が行われるので、面粗さの小さな(即ち平滑度の高い)加工面が得られる。
【0017】
さらに、破砕部には新たな切れ刃が自生することになり、研磨効果が持続する。換言すれば加工量(時間・研磨材当りの被削材除去量)が大きくなる。
【0018】
一方マクロ的な観点からは、本発明の熱処理を施したダイヤモンド粒子は、熱の影響によって外表面に非ダイヤモンド炭素が形成される。このことは、処理前のダイヤモンド微粉が白色ないしは灰色を呈していたのに比して、処理温度の上昇に伴い次第に黒色に変化することから、定性的に検知することができる。
【0019】
またダイヤモンド粒子自体において、尖った先端部やエッジ部は反応性が高いため、加熱処理の際に非ダイヤモンド炭素へ変換されやすい。従って本発明品においては、刃先が丸みを帯びることとなり、被削材に深い傷が生じるのが回避される。
【0020】
本発明のダイヤモンド砥粒を用いた研磨加工においては、熱処理を施さない従来品の砥粒に比して滑らかな加工面が得られる。このことから、表面に形成された非ダイヤモンド炭素、特にグラファイトまたは不定形炭素で構成された層が、砥粒が被加工材に接触する際の潤滑剤、乃至衝撃吸収剤として機能していると考えられる。
【0021】
本発明において、非ダイヤモンド炭素の形成に基づく炭化度の評価は、酸溶出法によるのが簡便である。即ち、試料粉末を、濃硫酸や濃硝酸、或いはこれらの混液やクロム酸混液等の強酸乃至湿式酸化剤中にて強熱し、外表面乃至開放クラック内面に存在する非ダイヤモンド炭素を完全に除去し、酸処理前後の質量変化を測定する。
【0022】
本発明に係るダイヤモンド粉末は、本発明独特の熱処理により、少なくともここに特定する被削材において、加工面の面粗さの改善が得られると共に、研磨速度に関して顕著な向上を示す。熱処理を施すことによって、平均粒子径は若干変動するが、本発明品を用いて加工を行った被削材の研磨速度値は、原料である未処理品を用いた被削材の研磨速度に比して、120%以上の値が得られる。本発明における研磨速度の評価方法としては、20分間の加工における被削材の質量減少量を用いた。
【0023】
本発明における加熱処理温度としては700〜1400℃の範囲が適切であり、特に800〜1300℃で処理したものは、加工量、仕上面粗さの両者において好成績を示す。温度の影響は比表面績に依存することから、上記の温度範囲内で50nmに近い粒度のものに対しては低温側、200nm寄りでは高温側の処理温度が用いられる。加熱保持時間は、バッチの大きさによっても異なるが、3〜48時間が適当な範囲として挙げられる。
【0024】
本発明の処理を施したダイヤモンド研磨材粉末は、特に金属質の磁気記録媒体、すなわち(ニッケルコートしたアルミニウム系金属質)コンピュータ用ハードディスクのテクスチュアリングに適する。従来の未処理のダイヤモンドを用いた場合、被削材に対する当りがきつく、基板に食い込んで残留するかなりの個数の粒子が観察されていたが、適量の非ダイヤモンド炭素をダイヤモンドと被削材との間に介在させ、かつ破砕性を付与した本発明の研磨材粉末を使用する場合には、このような残留粒子はほとんど見られなくなった。
【0025】
加熱処理時の雰囲気としては、水素ガス、または水素ガスとアルゴン、ヘリウム、窒素などの不活性ガスとの混合ガスを用いることができる。操作上の安全の面からは、混合ガスが好ましいが、いずれの場合も処理容器内は大気圧よりも若干正圧に保つのがよい。
【0026】
本発明においては、ダイヤモンド粉末を水素雰囲気中で加熱処理を施すことによって、ダイヤモンド粉末表面の炭素原子を水素で終端させる。この処理により、粉末の表面は見掛け上不活性となって粉末間の凝集力が低下する。その結果、加熱処理後の粉末の解砕が容易になるだけでなく、分散媒を用いたスラリー形成の際にも、単粒子として液中に分散させることも容易になる。
【0027】
本発明の目的とするダイヤモンド粒子への水素添加を確実に実施するために、粒子表面には、予め親水性の原子団を付けておくことが好ましい。このような原子団付与のための処理としては、酸化性の雰囲気中において加熱する乾式方法、特に、酸素を含む雰囲気ガス中で、300〜500℃に加熱する方法が利用できる。しかし処理の均一性、処理品の回収率の面からは、液体の酸化剤中にダイヤモンド粒子を分散させて加熱する、湿式酸化方法が実用的である。
【0028】
上記の湿式酸化処理、また炭素化度評価に用いる強酸乃至湿式酸化剤としては、H2SO4、HNO3及び、HClO4から選ばれる1種、或いは2種以上の組合わせを主成分として組成したものを利用することができる。例えば濃硫酸−濃硝酸の混液中で200℃以上に加熱保持することによって、粉末表面に酸素等の親水性原子、或いは水酸基、カルボキシル基、カルボニル基等の親水性原子団が形成され、親水性が付与される。
【0029】
上記湿式酸化剤にはさらに、KNO3、CrO3、KMnO4等の固体の酸化剤から選ばれる少なくとも1種が、添加剤として含有されていてもよい。
【0030】
上記の親水性原子乃至原子団の付加には、粒子の外表面を一旦ハロゲン化した後、加水分解する手法も利用可能である。例えば300℃の加熱装置内にダイヤモンド粉末を置き、塩素ガスを通して各粒子の表面を塩素化したあと水中に投下することによって、粒子表面に親水基を形成することができる。
【0031】
本発明の加熱処理は、典型的には、300〜600℃の昇温過程において脱ガス−水素充填の操作を繰返し、その後所定温度まで昇温して保持する。したがって加熱処理はグラファイト化を促進する酸素のない状態で行われるので、加熱処理品においては、不活性雰囲気中で加熱処理を行う上掲先願の場合に比して、粒子表面に形成される非ダイヤモンド炭素の比率は一般に低くなる傾向がある。
【0032】
本発明品は赤外吸収分析において、CH伸縮に帰属する2800〜3000cm-1付近の明瞭な吸収ピークによって特徴付けられる。そしてこの吸収ピークの高さが、3000〜3600cm-1付近にピークを有するOH伸縮に帰属する吸収ピーク高さ以上であることを要件とする。
【0033】
即ち本発明の好適な例として、ダイヤモンド粒子表面に水素との置換が可能な、酸素または酸素を含む官能基を付ける酸化処理を施した前処理品においては、赤外吸収分析によって、C-O伸縮に帰属する1000〜1400cm-1、C=O結合による1700〜1800cm-1のピークと共に、3000〜3600cm-1付近に、O-H伸縮振動によるとされている幅広のピークが認められる。
【0034】
このダイヤモンドを水素気流中で加熱すると、500℃付近からCH伸縮に帰属する2800〜3000cm-1付近のピークが現れ、600℃においてこのピーク高さは、3000〜3600cm-1付近のピークよりも高くなることが認められる。従ってダイヤモンド粒子表面の炭素原子が水素で終端されていることの指標として、かかる赤外吸収スペクトルにおいて、OH伸縮振動に帰属するよる吸収ピークと、CH伸縮振動に帰属するよる吸収ピークとの高さの比を用いることとした。
【0035】
本発明方法により、250℃の硫酸−硝酸混液を用いて酸化処理を施した平均粒度100nmのダイヤモンドについてのFTIR図形の例をいくつか示す。図1は上記酸化処理をしたままのダイヤモンドについての図形、図2及び3は、かかる酸化処理後、ダイヤモンドをさらに、水素雰囲気中でそれぞれ600℃及び800℃に加熱保持した後に得られた図形である。横軸及び縦軸はそれぞれ、波数とそれに対応する吸収強度を表す。
【0036】
これらの吸収スペクトルの図を対比すると明らかなように、2800〜3000cm-1の範囲においてCH伸縮に帰属するスペクトルのピークは、酸化処理だけの時には認められないが(図1)、600℃では既に、OHに帰属する3000〜3600-1のよりも高くなっており(図2)、さらに800℃では、CHのピークは顕著なのにOHのピークは殆ど認められず(図3)、ダイヤモンドの表面における活性炭素原子の大半が、Hで終端されていることが認められる。
【0037】
静圧的に合成されたダイヤモンドから研磨材を製造する過程で、ダイヤモンドはいくつかの化学処理に供されるが、この際表面に吸着した薬品は、本発明の加熱処理によって大部分が分解除去される。このような薬品の例としては硫酸、塩酸、硝酸などであるが、これらは粉砕工程において混入した粉砕メディア(例えばボールミルにおけるボール)成分や、粉砕によってダイヤモンド粒子表面に露出した金属成分、またグラファイトなどの除去に用いられたものである。
【0038】
上記薬品は、手間と時間が許容されさえすれば水洗で除くことも可能である。しかし本発明の加熱処理では容易に、酸根の合計量を5p.p.m.以下、或いはイオンクロマトグラフ測定器の検出限界以下まで、低下させることができる。
【0039】
加熱処理の実施に際しては、予め真空中で昇温することによって、ダイヤモンド表面の親水性原子または原子団を除去しておき、次いで水素を導入して表面の活性点に水素原子を付ける操作方法、あるいは水素雰囲気中で昇温する方法を用いることができる。
【0040】
表面が活性な微粉領域では、後者の方法を用いることによって、親水性基の脱離と水素の吸着との交換反応を行わせることが、より望ましい。前者の方法においては残存圧力0.1Pa 以下の高真空であることが、より望ましい。ただし低真空の場合においても、残留酸素または水蒸気とダイヤモンドとの反応によって、還元性の雰囲気が形成されることから、致命的な障害にはならない。
【0041】
上記の加熱処理によって得られたダイヤモンド粉末は、粒子表面の炭素原子が水素で終端されており、同時に表面に非ダイヤモンド炭素層を有しているため、水系の分散液への濡れ性が低下している。これを向上させるためには、加熱処理済みのダイヤモンドを、硫酸−硝酸の混液のような湿式酸化剤中で100〜150℃、好ましくは100〜120℃に加熱して酸化処理を施すことにより、表面の炭素の一部を除去すると共に、親水性を付与することが効果的である。
【0042】
上記の湿式酸化処理、並びに炭素化度評価に用いる強酸乃至湿式酸化剤としては、H2SO4、HNO3及び、HClO4から選ばれる1種、或いは2種以上の組合わせを主成分として組成したものを利用することができる(例えば濃硫酸−濃硝酸の混液中において、120℃に加熱保持)。この処理によって、粒子表面の非ダイヤモンド炭素が部分的に除去されると共に、粒子表面に、酸素等の親水性原子、或いは水酸基、カルボキシル基、カルボニル基等の親水性原子団が形成されて、親水性が付与される。
【0043】
別の方法として、加熱処理を経たダイヤモンド粉末を、酸化性雰囲気中において乾式の弱い酸化処理に供し、凝集粉末の外表面において、非ダイヤモンド炭素の一部を除去すると共に、酸素、または酸素を含む原子団又は親水基を付与する方法を用いることもできる。雰囲気ガスとしては、酸素または空気を用いるのが簡便である。処理温度は、粒度100nmの粉末に関して、酸素使用の場合は約300℃、空気では約350℃が適当である。
【0044】
【実施例1】
出発原料として、トーメイダイヤ製のダイヤモンド粉末IRM 0〜1/4(平均粒度0.20μm:測定はマイクロトラックによる)1kgを用いた。予備処理として、この原料を濃硫酸・濃硝酸の混液中、260℃に1時間加熱保持することによって、ダイヤモンド粒子表面を親水性とした。回収されたダイヤモンドを十分に水洗した後130℃で乾燥し、黒鉛るつぼに入れて加熱装置内に装填した。
【0045】
装置を排気しながら1150℃まで昇温した後、雰囲気を水素に変え、ゲージ圧20〜30KPaにおいて12時間保持した。
【0046】
得られたダイヤモンド砥粒は濃い灰色を呈し、表面の非ダイヤモンド炭素量は、濃硫酸−濃硝酸の混液を用いた酸化処理によって1.2%と見積もられた。このダイヤモンド粉末を、pH 5に調整した脱イオン水中に分散させて濃度0.2%のスラリーとした。
【0047】
比較の目的で、熱処理を施さない原料ダイヤモンド粒子を用いて上記と同一濃度のスラリーを作製した。双方のスラリーを用いてニッケル板の研磨を行い、次の結果を得た。
【0048】
【表1】
Figure 0003820080
【0049】
ただし、加工速度は20分間の加工におけるニッケル板の質量減少量から求め、加工面の面粗さは、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した。
【0050】
【実施例2】
平均粒粒度がそれぞれ200、150、100、50nmのダイヤモンドを原料として用い、処理温度と粉末表面に形成された非ダイヤモンド炭素量との関連を求め、表2の結果を得た。但し焼成雰囲気は室温から水素とし、設定温度における保持時間は10時間であった。
【0051】
【表2】
Figure 0003820080
【0052】
【実施例3】
実施例2で得た平均粒度200nmの熱処理ダイヤモンドを用い、実施例1と同一条件でニッケル板の加工を行った。得られた加工速度の値を、加熱処温度および非ダイヤモンド炭素変換率と対比させて、表3に示す。
【表3】
Figure 0003820080
【0053】
表に見られるように、1200℃処理品に比して、1300℃、1400℃処理品では加工速度が低下する傾向があった。即ち加工速度に関しては、処理温度1200℃付近までは、加熱処理による炭素変換率の上昇と共に、砥粒の破砕性の向上により、自生発刃効果が促進されるので加工速度が大きくなる。しかし、破砕性がより大きくなると加工速度は低下することが認められた。またこの結果から加熱処理温度の最適値は、1200〜1300℃の範囲にあることが分かった。
【0054】
【実施例4】
実施例3で行った操作を、平均粒径100nmのダイヤモンドについても実施した。得られた結果を表4に示すが、ここには1100℃付近に好適処理温度を示唆する結果が得られている。さらに高い温度に曝した場合には研磨速度の低下が認められており、これは、破砕性の過度の向上に伴う腰の弱さが原因である。ただし1300℃の加熱品においても、未処理品に比して20%以上の研磨効率は得られている。
【0055】
【表4】
Figure 0003820080
【0056】
【実施例5】
実施例1の加熱処理済みのダイヤモンド粒子20gに、表面を親水性化処理した。ダイヤモンドを1000ccのビーカーへ入れ、濃硫酸200ccと濃硝酸20ccとを加え、130℃で2時間加熱した。水洗後乾燥して秤量したところ、収率は99.6%であった。即ち粒子表面に形成された非ダイヤモンド炭素の約1/3が、酸化除去されていた。
【0057】
このダイヤモンド粒子を用いてスラリーを調製し、実施例1の場合と同じ条件で研磨加工を行い、加工速度(材料除去速度)として、1.17mg/分の値を得た。
【0058】
【発明の効果】
ダイヤモンド粒子の活性な表面に水素を結合させ、さらに少量の非ダイヤモンド炭素(グラファイト乃至不定形炭素)層を粉末表面に形成させた本発明品においては、
粉末の加熱処理の際における粒子相互の凝集が抑制されることによって、熱処理粉末を用いたスラリーによる研磨加工において、凝集に起因する被加工物面上での深い傷の発生が防止される。
その上粉末表面に形成された非ダイヤモンド炭素層によって
砥粒(粉末)が被削材に接する際の衝撃を吸収することにより、深い研磨傷の発生や、砥粒の被削材表面への食い込みを減少させる。
遊離砥粒による加工の際に、被削材と研磨パッドとに挟まれた砥粒の移動、転がりを容易にし、被削材表面における研磨傷の発生を防止する。
砥粒粉末の表面を覆うことによって、相対的に切れ刃の突き出し高さを小さくし、被削材表面に深い傷を生じない。
という効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 平均粒度100nmのダイヤモンドに酸化処理を施した状態でのFTIR図形。
【図2】 平均粒度100nmのダイヤモンドに酸化処理を施した後、本発明により水素雰囲気中で600℃に加熱保持した状態でのFTIR図形。
【図3】 平均粒度100nmのダイヤモンドに酸化処理を施した後、本発明により水素雰囲気中で800℃に加熱保持した状態でのFTIR図形。

Claims (13)

  1. D50平均粒径300nm以下の単結晶質ダイヤモンド粒子と、該ダイヤモンド粒子の表面に形成した非ダイヤモンド炭素とを有する複合粒子の集合体であって、該複合粒子の表面における活性炭素原子が水素で終端され、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)による該粉末の吸収スペクトル図形において、2800〜3000cm −1 付近で観察されるCH伸縮に帰属する吸収ピークの高さが、3000〜3600cm −1 付近で観察されるOH伸縮に帰属する吸収ピークの高さ以上であることを特徴とする微細ダイヤモンド研磨材粒子。
  2. D50平均粒径が300nm以下の本質的に単結晶質ダイヤモンド粒子の集合体に、第一段階として酸化剤で表面処理を施すことによって、粉末表面に親水性の原子または原子団を結合させ、また第二段階として、水素雰囲気中で熱処理を施すことによって上記親水性の原子または原子団を水素で置換し、さらにダイヤモンド粒子の表面に非ダイヤモンド炭素を形成せしめた、水素で終端された表面を有する微細ダイヤモンド研磨材粒子。
  3. 上記第一段階及び第二段階の処理を施したダイヤモンド粒子集合体が、ハードディスク素材としてのニッケル被覆アルミニウム基板へのテクスチュアリング作業において、上記各段階の処理のどちらも施さない未処理ダイヤモンドに対して被削材研磨速度の向上を示し、上記処理品による研磨速度が未処理品の120%以上である、請求項2に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子。
  4. 上記ダイヤモンド粒子が熱の作用により発生した微細なクラックを有する、請求項1及び2の各項に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子。
  5. 上記非ダイヤモンド炭素が黒鉛乃至乱層構造、または不定形炭素である、請求項1及び2の各項に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子。
  6. 上記非ダイヤモンド炭素のダイヤモンド粒子全体に対する割合が、酸化剤溶出による質量減少率において0.5%以上30%以下である、請求項1及び2の各項に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子。
  7. 上記ダイヤモンド粒子が、静的高圧合成法により調製されたダイヤモンドの破砕によって得られたものである、請求項1に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子。
  8. 平均粒度(D50値)が50nm以上の(一次)粒子の集合体からなるダイヤモンド粉末を熱酸化剤処理に供することによって粉末表面に酸素または酸素を含む親水性原子団を付加し、さらにこのダイヤモンド粉末を水素雰囲気中で加熱することにより酸素または親水性原子団を水素で置換し、かつ700℃以上の処理温度での加熱処理に供することによって構成ダイヤモンド粒子の表面を部分的に非ダイヤモンド炭素化し、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)による該粉末の吸収スペクトル図形において、2800〜3000cm −1 付近で観察されるCH伸縮に帰属する吸収ピークの高さが、3000〜3600cm −1 付近で観察されるOH伸縮に帰属する吸収ピークの高さ以上であり、かつD50値が300nm以下の粒子を回収することを特徴とする、請求項1に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子の製造法。
  9. 上記処理温度が1400℃以下である、請求項8に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子の製造法。
  10. 部分的に非ダイヤモンド炭素化した上記ダイヤモンド粒子の集合体を、複数個の単位粒子(一次粒子)からなる複数個の凝集粒子として回収する、請求項に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子の製造法。
  11. 上記処理温度が800〜1300℃の範囲の温度である、請求項に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子の製造法。
  12. 上記酸化剤が、硫酸、硝酸、過塩素酸、及びクロム酸から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子の製造法。
  13. 上記熱酸化剤処理を、濃硫酸と濃硝酸の混液中にて200℃以上に加熱保持して行う、請求項に記載の微細ダイヤモンド研磨材粒子の製造法。
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