JP3818670B2 - 縁取りテープおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は比較的平滑な表面に適用できる塗布材料を縁取りまたはカットする方法に関するものであり、特にポリウレタンまたは塗料のような硬化性材料をそれを適用する表面を損なうことなく縁取りまたはカットするのに特に有効である。
ポリウレタンのような硬化性コーティングを壁、床または自動車の車体のような露出された表面に適用して、例えば腐食、水分または摩耗に対して保護を与えることは益々一般的になってきている。これらのコーティングの適用、はしばしば、塗布材料を保護すべき表面上に噴霧、ロールがけまたは塗布し、この塗布材料をその場で乾燥または硬化させることにより行われる。
若干のポリウレタンコーティングは、他の高強度コーティングと同様に、一成分処方の形で適用する用途のものが入手できる。
多くの商用の塗布材料は、ペンキ、エポキシ、ワニス、ポリウレタンその他の塗布材料のように、2成分の形で入手でき、これらから形成され適用直前に混ぜ合わせダイナミック・ミックス・スプレーガンにより塗布すべき表面に適用することができる。これらの成分はスプレーガンに別々に送給され、塗布すべき表面に塗布材料が噴霧される直前に該ガン内部で混合される。この手順は、例えば本出願人の米国特許第5,388,761号公報に詳細に説明されているが、混合時に反応して一般に安定な、実質的に固形材料を塗布すべき表面に適用した直後に形成するので、乾燥および硬化時間が最小限となり、塗布材料を垂直その他の非水平表面に適用することが可能となる。適切な訓練を積んだオペレーターであれば比較的均一な厚みのコーティングをほとんどいずれの適当な表面に適用することができる。
これらの材料のうち、ポリウレタンのようないくつかのものの場合は、液状成分を相互にほとんど即時に反応させて本質的に固形の、形態保持性の生成物を、塗布すべき表面と接触後すぐに創成するように選定してもよい。従って、成分はもっともふつうには相互に分離した状態に保っておき、該材料のコーティングを表面に適用する直前にスプレーガン中で混合している。
種々の成分の比率を変更して所望の硬化時間および速度が得られるようにできる。例えば、ポリウレタンの倍、二つの該当する成分−イソシアネートおよびポリオール−を用途に応じて種々の処方で調製することができる。そのような処方はしばしば1:1の体積比で組み合わせるように意図されている。しかしながら、他の混合比率、例えば5:1および1:5のような比率も希ではない。なんらかの特定の用途に対する適切な混合比率も温度のような環境条件次第で変化することがあり、そのため材料の反応性、混合物の成分の粘度その他の物理化学的性質に影響がある。
そのような急速に乾燥または硬化する混合物を保護すべき表面に適用すると、塗布材料を全表面に迅速にかつ比較的均一に適用することが可能となり、塗布された表面が正常なまたは意図された状態で使用できるようになるのに必要な時間が短縮される。しかしながら、コーティングは比較的迅速に適用しなければならず、混合物を噴霧、ロールがけまたは塗布により適用するには、コーティングの適用前に、表面のうち塗布を意図していない領域をマスクして望まれない塗布材料から保護することがしばしば必要となる。引き続き、塗布材料の縁取り(トリミング(trimming))をすることがふつうに行われ、コーティングを適用した後に望まれない塗布材料を除去し、ドレインや電気取り出し口のような塗布すべきでない領域に対するアクセスを提供するか、あるいはすっきりした外観を与えている。
特に有用な用途の一つとしては、集配運搬用の小型トラックのボックスのライナーおよびバンやトラックの内装のための吹き付け塗り(spray-on)コーティングの使用がますます一般的になりつつある。この用途は塗布および未塗布表面の双方の外観が特に重要である用途、および顕著な量のマスキングが必要とされることがある用途である。そのような吹き付け塗りライナーは大気中の腐食性要素に対しておよびトラック、バン、またはボックスで運ばれる種々の材料により引き起こされる摩耗に対して保護を提供する。
これらの吹き付け塗りライニングは小型トラックのボックス内に挿入される予備成形されたプラスチックライナーにより与えられるより慣用の保護に対していくつかの利点を有する。
予備成形されたプラスチックライナーはトラック車体と水密シールを形成しないので、水およびちりがライナーと車体との間に侵入することを許してしまう。このため、トラック車体の摩耗と腐食が著しくなるが、不透明のライナーを通しては視ることができない。ライナーのはめ込みが緩いとライナーがトラック車体に対して移動し、トラック車体に対する摩耗のダメージを増す。
吹き付け塗りライニングは、しかしながら、典型的にはポリウレタン製のコーティングを提供し、このコーティングはトラック車体に緊密に接着しているため、ちりや水分がライニングとトラック車体の間に侵入することを許さない。また、ポリウレタンコーティングの可撓性により、搭載する積み荷にスリップ抵抗性ならびに保護表面が与えられる。小型トラックのボックス用のライニングの場合は、ライニングは一般にボックスの床および側壁に適用され、かつ、笠木(top rail)および車体側面のある部分に適用される。ボックスの周縁に沿って整った端部を提供することが重要である。ボックスの背面は一般にマスクされてヒンジおよびラッチ機構にコーティングが少しでも適用されることを阻止しており、後部開閉板(tail gate)は一般に取り外され、小型トラックのボックス内に面している表面は別途塗布される。この表面と、ボックスの側面および底面の端部の双方とも縁取りしてドアの適切な開閉を可能とするとともに整った外観を与えることが必要である。
塗布その他の表面への適用の場合のように、吹き付けられた材料により実際に占められる表面積は、被覆することを意図していない表面をマスキングテープおよび他のふつうに用いられるマスキング材料でマスクすることにより決定される。表面に吹き付けられる材料は該表面にしっかりと接着することが意図されている。マスキング材料を用いると表面のうち被覆することを意図されていない部分同士の間の接触を防止し、被覆することが意図されている表面のみに材料を迅速に適用することができる。これらの操作において、マスキングテープまたは他のマスキング材料が使用されるが、これはマスキング材料がそこにあることが意図されている間はこれをその場に保持するのに充分強い接着剤コーティングを有するが、必要が無くなるとマスキング材料を容易に除去することができる一方、保護すべき表面上に接着材料がほとんど残らないようにできる。本明細書を通して、接着剤という用語は一般にこれらの一般的な性質を有する除去可能な接着剤をいう。
コーティング材料の適用後、何らかの縁取りをしてコーティング材料を除去することが必要である。これは、ふつう、コーティング材料をマスクされた領域の境界に沿ってカットして、その場に残留するべきであり、かつトラック車体に強固に接着すべきコーティングを、除去すべきであり、トラック車体に接触すべきではなく、マスキング材料によりトラック車体から分離すべきであるコーティング材料から分離することにより行われる。一旦この分離がなされると、マスキングテープまたは他のマスキング材料および望まれない表面コーティングを除去することが可能である。したがって、そのような縁取り用途では、マスキング材料のエッジに沿って精確にカットして、コーティングの下の表面上にマスキング材料が残らないようにすることが重要である。このようにすると、塗布材料の一部分または領域が保護すべき表面に接着されず、引き続き保護コーティングが表面から剥離することが生じ得る。逆に、カットをマスクされたエッジから離れた場所でかつ塗布が意図されている領域内に及ぶように行われると、マスクされた領域からコーティングを除去することがより困難となり、トラック車体からペンキが除去されることになる。
比較的厚い、耐摩耗性コーティング、例えばポリウレタンコーティング、を用いることにより提起される困難の一つは、縁取りすべきエッジの位置決めにおける困難である。さらに、塗布に用いられるマスキング材料を除去することは、縁取り方法として有効に作用し、マスキング材料が除去されるにつれてペンキ層を裂いたりカットしたりするが、従来のマスキング材料はポリウレタンコーティングを通して裂けることがなく、トラックのボックスを裏打ちするのに用いられるもののような、比較的厚いポリウレタンコーティングの下に配置することができないことが多かった。
この困難を解決するために種々の方法が開発された。例えば、数層のマスキングテープを用い、これらの層を順次除去してゆき、コーティングが硬化し始めるまえにマスキングテープの各層が塗布材料の個々の薄層を除去するようにしてもよい。この手順は一般に余分の人員を用紙、時間がかかる方法であり、比較的粗いエッジが塗布材料に残り、さらにコーティングの先端では接着が悪い。
米国特許第4,225,469号公報はワークピースの選定された領域を塗布し隣接領域をマスクする方法を開示する。この方法は接着テープおよびワイヤを使用する。しかしながら、この従来技術のテープを用いて車体のような大きな面積をマスクすることは、不利益であるが、それは大量のテープがワークピースの境界の周りをマスクするのに必要とされることによる。
そのようなコーティングを縁取りする最も一般的な方法はコーティングをマスキング材料のエッジに沿ってナイフその他の営利な道具で単にカットすることである。これには、まず、マスキング材料のエッジの位置決めをし、ついで保護コーティングをナイフのような鋭利な道具でカットすることが必要である。これによりほとんどつねにその下にある表面がカットされ、または表面に折り目がつく結果となり、そのような小型トラックの荷台の塗装表面では特に問題となるため、このトラック荷台にカットされまたは折り目を付けられた線を再塗装してから乗り物を消費者に配送する必要がある。
発明の要約
本発明は保護を意図されている下にある領域または下にある表面をいささかも損傷することなく保護層をカットする、簡単なかつ費用効率のよい方法を提供する。
本発明に従えば、保護層をカットする手段が提供され、該手段はマスキング材料の層を適用して保護コーティングを適用すべき表面の輪郭を描き、細い、強力なワイヤその他の材料のフィラメントを該マスキング材料の表面に縁取りすべきエッジの線に沿って接着剤で固定することからなる。ワイヤの端部は表面から反らせて曲げてあり、噴霧操作が完了した後に配置することができるようにしてある。
ついで、塗布材料を保護すべき表面に適用し、材料が十分な生強度(green strength)を持つまで硬化させる。すなわち、充分に硬化して形態保持性を持たせ、そしてそれが適用される表面に対して十分な接着強度を発揮させる。接着強度は、表面に残るコーティングのエッジが縁取り操作中にいかなる仕方でも離れるべきではないという点で、重要である。ワイヤの露出端は表面からワイヤを離してかつ保護コーティングを通して上方に引っ張るように配置されかつ使用され、それにより保護コーティングをマスキング線に沿ってカットし、引き続きマスキング材料を除去し、所望のコーティングを有する乗り物の未標識表面をその位置にそのまま残す。
コーティングを通してカットするのに用いられるフィラメントはコーティングを通してカットするのに必要な力がどの程度であるかによって変えることができる。直径が1000分の7インチ(.007″)(0.17mm)と小さいふつうのピアノ線が、ある厚さおよび硬化時間まで、多くのポリウレタンコーティングをカットするのに充分である。自動車車体および他の表面の塗布および被覆にふつうに用いられるマスキング材料は曲線および直線の双方に適用することができ、塗布または被覆すべき表面を画定する。同様に、細いフィラメントを曲線のエッジに沿って適用してカーブに沿って塗布材料をカットしてもよい。鋼線のサイズを小さくするとフィラメントを形成しかつ表面に接着するのが容易となるが、これはきつい折り返しや曲がりの周りに配置されるからである。しかしながら、ワイヤを小さくしたことによる欠点としては厚いコーティングまたは高い剪断強度係数を持つ堅いコーティングを通してワイヤを引く間にワイヤが破壊することがある点がある。この場合、フィラメントは、ワイヤ直径サイズを大きくし、破壊強度は高いが依然として可撓性がなるべく高いようにしてもよい。
矩形または三角形断面を持つ金属線を使用してもよい。このフィラメントはガラスまたは合成繊維でもよく、あるいは種々の材料、断面およびサイズの多数の撚り線または編組線フィラメントからなるストランドであってもよい。
本発明は、さらに、自己接着性の、フィラメント担持テープであって、本発明の方法を実施するのに特に好適なテープ、および前記自己接着性テープを容易かつ迅速に製造するように適合された装置を提供する。
本発明は、また、塗布すべき表面に適用してマスキング材料とフィラメントの双方を所望の位置に配置することができる接着性フィラメント担持テープを提供する。最も簡単な形態では、このテープは、塗布すべき表面に除去可能に接着することができる少なくとも一つの接着性表面を有する基体と、該基体のエッジに剥離可能に接着されたフィラメントとを備える。このテープは第2の接着性表面を有し、これに追加のマスキング材料が固定されてもよく、あるいはそれ自体が有効なマスキング材料として働くように幅広であってもよい。他の片面または両面テープを用いた場合と同様に、非接着性剥離ライナーを任意の接着性表面に適用してマスキングテープの貯蔵および取り扱いを容易にし、必要になったときに取り除くようにしてもよい。
本発明は、また、本発明の一実施形態に従う接着テープを製造するように適合された機械を提供する。この機械は接着テープを折り曲げてV−字状にする手段、フィラメントを該Vの底部に適用する手段、および該Vを閉じて該フィラメントを該テープの折り曲げられた端部に固定する手段を備える。この機械は、また、剥離層を折り曲げられたテープに適用し取り除き、かつテープをスプール上に巻き取り貯蔵および使用する任意的手段をも提供する。
本発明は特にトラック車体のコーティングに関連して説明したが、本発明は適用後コーティングをカットまたは縁取りをしなければならない多くの他の状況においても使用することができることが理解されるであろう。
例えば、タブまたはタンクを木その他の適した材料で製作し、内表面にポリウレタンその他の適切な材料のコーティングを噴霧する。本発明の方法および材料は必要に応じエッジを縁取りするのに使用できるだけでなく、配管その他の接続のためにコーティングに必要な穴をカットするのにも使用できる。
本発明のカットおよび縁取り方法およびテープに想定されている他の用途は自動車用塗料または他の塗料が「ツートーン(two-tone)」仕上げを生じる、すなわち2色の塗料の色が明瞭に画定された線に合うことを意図された自動車車体部品または他の表面に適用されるときに、自動車塗料または他の塗料コーティングの縁取りをすることにある。本発明の方法および製品を使用すると、従来技術の通常方法、例えばマスキングテープを使用する方法、を用いた典型的なエッジ仕上げに対して、望むときに優れたエッジ仕上げが得られる。従来技術の方法では、ペイントコートの一つを適用しそれが乾燥した後にマスキングテープまたは類似の材料を用いてエッジを画定している。ペイントはマスキングテープにより画定されたエッジまでおよびエッジの上に適用される。本発明のフィラメントでコーティングをカットするとエッジが仕上げ塗布材料に対してより精密に画定される。仕上げエッジの外観の差はワイヤフィラメントを用いてコーティングを通してカットした結果であり、表面からマスキングテープを引くことにより塗布材料を裂いたり破壊したりすることによるものではない。マスキングテープを用いて得られるエッジの画定が不良であると、曖昧なペイントエッジを隠すために装飾ストライプを用いることがしばしば必要になる。
他の用途は、ペイント工程の後硬化フェーズのように、自動車のバンパーがさらされるペイントベーキング温度に耐えることができる高熱テープを含む。不良なエッジ画定は自動車ペイント工程における定常的な品質管理上の問題である。
本発明は、また、成形産業、特に成形材料の縁取りに応用することができる。部品が密閉射出金型ないで成形されるときは、典型的には金型には材料が金型を越えて流動する公差があり、キャビティが完全に充填されることを保証している。余剰材料(一般にフラッシュ材料とよばれる)はふつう成形操作自体に引き続いて種々のカット方法により除去される。本発明で想定されているのは、縁取りすべきエッジに対応する成形部品の精確なエッジにおいて溝を金型の本体内に入るように形成してフラッシュ材料を除去する。裸線(これは断面を正方形にして保持を助けるとともに成形操作中に材料が溝内に入るのを防止してもよい)をこの溝内に置いて、成形工程後にワイヤを除去すると精確な位置でクリーンカットな動作が生じてフラッシュを縁取りし、かつ同時に次のサイクルで使用するときに溝が清潔になっているようにすることができる。
あるいはまた、フィラメントをゴムまたはシリコーンのような押し出し材料内部に埋設して金型本体に切削加工されたそのような溝にフィラメントを適用し、あるいは隣接配置してもよい。このようにすると、フィラメント自体は溝の直径または寸法よりもずっと小さくすることができるので、溝のエッジ内部に沿って引っ張られて配置され、成型部品の適当なエッジでカッティングラインを生成する。
上述の押し出し品はそれ自体溝の形状を補完する断面をもって製作されるので、押し出し品は一旦適用されると、締まりばめにより、溝にしっかりと保持される。押し出し品にそのように導入されたフィラメントは引っ張ると押し出し品から分離でき、溝を逃れてカッティング工程が完了する。押し出し品は、差後の工程として取り出されるまで溝内のその場に留まり、その後金型が他のサイクルのために準備される。
溝付き金型を、例えば、典型的には解放金型工程を用いるファイバガラス成形産業に用いてもよい。ファイバガラス部品の縁取りのタイミングは重要であるが、これはアプリケータがナイフでカットすることができない硬度に樹脂が硬化する前に部品をカットしなければならないからである。
【図面の簡単な説明】
図1−1ないし1−6は本発明の接着テープの端面図であり、テープ調製の段階を示す。
図2−1ないし2−6は本発明の接着テープの使用方法を示す図である。
図3−1ないし3−6は本発明の接着テープを調製するのに使用できる装置の概略図である。
発明の実施の形態
本発明の方法は添付図面を参照すればより容易に理解できるであろう。
まず、図1−1ないし1−6を参照すると、本発明の用途に特に適している自己接着性テープが示されている。このテープ30は、図1−1ないし1−6に示すように、本質的に、折り曲げられた接着層28を備え、その一端にはフィラメント24があり、接着層28によりその場に保持されている。この接着層は非接着性基体に従来の接着材料を塗布したものでもよく、あるいはある場合には、接着材料のフィルムで構成されていてもよい。
以下に、より詳細に説明するように、フィラメントは、図1−1,1−2,1−3および1−4に示すように、該フィラメントの上にテープを折り曲げてフィラメントを接着テープ内に包み込むことにより、接着テープのエッジにおいてその場に保持してもよい。さらに、図1−1ないし図1−6に示すように、非接着性の剥離容易な材料26および27の層または基体を自己接着性テープの各接着面に適用して該テープが他の材料に接着することなく取り扱いまたは貯蔵することができるようにしてもよい。そのような接着テープの構造は以下にさらに詳細に説明する。
図1を参照すると分かるように、本発明の接着剤は、3M社から販売されているもののような従来の両面塗布接着テープから調製することができるが、これは一般に接着剤を塗布した基体と該接着層に適用されて接着材料を保護する非接着性剥離層とからなる接着剤層を備える。この非接着層は両面に剥離材料を塗布されているので、通常行われているように、材料がロールがけされるとき非接着層は各接着剤層の間にある。
本発明の接着テープを調製するために、従来の両面接着テープに適用される剥離層を長さ方向にカットして、接着剤層でなく、剥離層がカットされ、ついで曲げられまたは折り曲げられて露出された接着剤表面が合うようにする。同時に、折り曲げ部においてフィラメントを接着剤表面に適用して一旦折り曲げられるとフィラメントが折り曲げられたテープの一端に位置する。剥離層の一部を除去してもよく、フィラメント含有接着剤テープを再ロールがけして本発明の接着剤縁取り材料を提供してもよい。
図2−1ないし2−6を参照すると、本発明の方法に特に適している自己接着性フィラメント含有テープが適用される表面53が示される。図2−1に示すように、この表面は保護コーティングで被覆することを意図されている領域Aと、保護コーティングで被覆することを意図されていない領域BおよびCとを備える。
フィラメント24を含有するテープ30はこの表面に適用されるので、フィラメント24は保護すべき領域のエッジに沿って存在する。追加のマスキング材料55をテープに適用して塗布すべきでない領域を保護し、そして接着層28に接着してもよい。
ついで、フィラメント24の端部を露出し、表面から伸び出したままにしたので、塗布材料適用後にそれらはアクセス可能である。図2−4に示すように、コーティング材料を表面に適用して、領域Aおよびマスキングテープ30ならびにマスキング材料55を被覆する。この材料が十分に硬化して表面に接着し画定されたエッジを維持するや否や、フィラメント24を材料を通して上方に引っ張り上げると、所望の位置で材料がカットされる。ついで、マスキング材料55およびテープ30を除去すると、所望の位置にコーティングが残る。
図3に示すのは、本発明の縁取り材料を製造するのに特に適合された装置である。本発明によれば、図3に、スピンドル上に回転可能に搭載されたバルクワイヤスプール21が示されており、これはワイヤ24に比較的一定のテンションを維持するように適合された磁気ブレーキテンション装置35により制御することができる。ワイヤ24は従来方法によりスプール21上に一方の側から他方の側まで巻き取られるようにして製造され、従ってガイドホイール10とワイヤ位置決めホイール11が設けられており、これらはワイヤがスプール21から巻き戻される間ワイヤを中心に置くように意図されたものである。また、接着テープのバルクロール41が設けられており、これはセンタースリットリリースライナーを有し、これも磁気ブレーキテンション装置35により制御することができる。ワイヤ24およびテープ23の双方が本発明の装置を通して以下に詳細に説明する駆動装置40により引っ張られる。
ワイヤ24がバルクロール21から巻き戻されるにつれて、ガイドホイール10により中心に向けられるので接着テープ23の中心の真上に位置する。テープ23がホイール14,15および16の上を通過するにつれて、テープ23はセンタースリットの周りのホイール15および16の傾斜が増しているV−溝により折り曲げられ、フィラメント24が接着テープ23を接触し、ライナーの中心の真上でテープ23と接着性接触に入るよう強制される。
回転ホイール13,14,15および16が図3に示されているが、テープを徐々に折り曲げるための固定ガイドポストその他の適当な手段を使用してもよい。
いまやフィラメント24と接触したテープ23は、全体を40で示される、駆動ホイール42および43を備える駆動装置を通過し、これら駆動ホイールが接着テープ23の接着面を強制してテープ23とフィラメント24を該装置を通して引っ張る。剥離ライナー26の一部を追加の駆動ホイール44を用いてこの箇所で除去してもよく、駆動ホール44はライナー26をガイドポスト48の周りに引っ張り、接着テープ30の一方の接着面を露出したままにする。ついで、フィラメント含有接着テープ30をスプール51上に巻き取る。この駆動機構は、ベルトおよびプーリーにより適宜駆動機構40および巻き取り機構50に接続されたモータ31を備え、材料を上記装置を通して引っ張り、これを適当量の材料を収容するスプール上に再巻き取りする。
特に、本発明はフィラメントを適用する基体自体が接着層であるため、ライニングまたはマスキング層の一層を省略することができる実施形態を想定している。さらに、フィラメントは接着性基体にその場で適用してもよく、すなわち、接着性基体を塗布すべき表面に適用した後、あるいは該基体をその表面に適用するのと同時に適用してもよい。
Claims (10)
- 表面に適用された塗布材料を縁取りする方法であって、
(a)塗布すべき前記表面に、第1の表面と第2の表面を有し、前記第1の表面および前記第2の表面の間に前記塗布材料を切断するのに十分な引張り強度を有するフィラメントを配置し、かつ塗布すべき領域の少なくとも一端部を画成するマスキング材料を適用し、
(b)前記塗布材料を前記表面に適用し、
(c)前記塗布材料を、カットエッジを保持するのに充分な強度を得るまで乾燥または硬化させ、
(d)前記フィラメントを、前記マスキング材料を貫通して、かつ前記コーティングを貫通して引張って前記塗布材料をカットすることを特徴とする方法。 - 前記表面は自動車の車体表面であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記塗布材料はポリウレタンを用いてなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記フィラメントはポリウレタンを貫通してカットするように適合された金属ワイヤを用いてなることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- テープ(23)の供給材料(41)およびフィラメント(24)の供給材料からフィラメント含有テープを作製する方法であって、前記供給テープは第1および第2の接着面を有し、前記第1の接着面は剥離ライナー(26,27)を取り付けてあり、前記剥離ライナーは該ライナー内に画定された縦ノッチ(29)を有し、
(a)前記ノッチ(29)に平行な前記テープの前記第2の面に隣接して前記フィラメント(24)を縦に配置し、
(b)前記ノッチ(29)に沿ってテープ(23)を折り曲げて前記フィラメント(24)、前記第1の面が前記フィラメントを接着剤によりその中に固定し前記剥離ライナーが前記テープの第1の表面および第2の表面を画定するように包み、
(c)前記剥離ライナー(26)を前記第1の表面から取り外す
ことを特徴とするフィラメント含有テープの作製方法。 - 前記フィラメント含有テープ(30)をロール(50)上に巻き取ってその上に貯蔵しそこから分配することを特徴とする請求項5に記載のフィラメント含有テープの作製方法。
- フィラメントの供給材料および接着テープの供給材料からフィラメント含有テープを作製する装置であって、該装置は、
(a)その第1の表面に取り付けられた縦ノッチを有する剥離ライナーを有する前記接着テープ(23)を送る少なくとも1つの第1の回転ホイール(13,14,42,44)、
(b)前記フィラメント(24)を送る少なくとも1つの第2の回転ホイール(10,11)
(c)前記フィラメント(24)を、前記接着テープ(23)の前記第2の面に隣接し、かつ前記ノッチ(29)に実質的に平行に配置するように適合された少なくとも1つの配置手段、
(d)前記接着テープ(23)を前記ノッチ(29)に沿って折り曲げ、前記フィラメント(24)を前記テープ内に包んで前記フィラメント含有テープを形成するように適合された少なくとも1つの折り曲げ手段、前記フィラメントテープ(30)は第1の表面および第2の表面を画定し、
(e)前記フィラメント(24)を前記テープ(23)内に固定する固定手段を備えることを特徴とするフィラメント含有テープを作製する装置。 - 前記剥離ライナー(26)を前記第2の表面から取り外すための取り外し手段をさらに備えることを特徴とするフィラメント含有テープを作製する請求項7に記載の装置。
- 前記フィラメント含有テープ(30)を受けてその上に貯蔵しそこから分配するように適合された第3のホイール(51)をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載のフィラメント含有テープを作製する装置。
- 前記固定手段(40)は前記フィラメントを包む前記接着テープ(23)に圧縮力を加えて前記フィラメントを前記テープ(30)内に固定するように適合されたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載のフィラメント含有テープを作製する装置。
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