JP3818337B2 - 化学増幅ポジ型レジスト材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細加工技術に適した新規な化学増幅ポジ型レジスト材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、次世代の微細加工技術として遠紫外線リソグラフィーが有望視されている。遠紫外線リソグラフィーは、0.3μm以下の加工も可能であり、光吸収の低いレジスト材料を用いた場合、基板に対して垂直に近い側壁を有したパターン形成が可能となる。また、近年、遠紫外線の光源として高輝度なKrFエキシマレーザーを利用する技術が注目されており、これが量産技術として用いられるためには、光吸収が低く、高感度なレジスト材料が要望されている。
【0003】
このような観点から、近年開発された酸を触媒とした化学増幅ポジ型レジスト材料(特公平2−27660号、特開昭63−27829号公報等に記載)は、感度、解像度、ドライエッチング耐性が高く、優れた特徴を有するもので、遠紫外線リソグラフィーに特に有望なレジスト材料である。
【0004】
しかしながら、化学増幅ポジ型レジスト材料の更なる改良として、高解像度化、ドライエッチング耐性の向上が望まれている。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高解像度でドライエッチング耐性に優れたレジストパターンを与える化学増幅ポジ型レジスト材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ベース樹脂として下記高分子化合物を含む化学増幅ポジ型レジスト材料が、上記目的を達成し得るものであることを見出した。
高分子化合物
下記一般式(1)で示される重量平均分子量3,000〜300,000の高分子化合物を含有することを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
【0007】
【化6】
Figure 0003818337
〔(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R3は下記一般式(2b)、(2c)より選ばれる酸安定基を示す。R4 下記一般式(4)で示される基である。p、q、rは正数であり、0<p≦0.6、0<q≦0.6、0.1<p+q≦0.6、p+q+r=1である。)
【0008】
【化7】
Figure 0003818337
(式中、R7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立して水素原子、同一もしくは異種の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を示し、R7とR8、R7とR9、R8とR9、R7とR8とR9、R10とR11は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基又はカルボニル基を示す。)
【化64】
Figure 0003818337
(式中、R15は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R16は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R17は炭素数1〜18のヘテロ原子を介在していてもよい1価の炭化水素基を示し、R15とR16、R15とR16とR17は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR15、R16、R17はそれぞれ炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す
また、上記一般式(1)で示される高分子化合物はフェノール性水酸基の水素原子を0モル%を超え50モル%以下の割合で下記一般式(3a)又は(3b)で示されるC−O−C基を有する基で置換することにより分子内及び/又は分子間で架橋されていてもよい。
【0009】
【化8】
Figure 0003818337
(式中、R12、R13は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。または、R12とR13とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR12、R13は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R14は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、dは0又は1〜10の整数である。Aは、c価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在していてもよく、またその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、アシル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。cは2〜8、c’は1〜7の整数である。)〕
【0010】
即ち、レジストパターンの高解像度化を達成するためには、現像液に対する溶解特性の向上、主に未露光部溶解速度を下げることが必要とされる。そのため、樹脂の酸不安定基による置換率を高めるといった手法がとられる。しかし、樹脂の置換率を高めた場合、高解像度化は達成できるが、耐熱性の低下、耐ドライエッチング性の低下、パターン倒れといった問題が生じる。
【0011】
このように樹脂の置換率を高めるだけでは高解像度化、ドライエッチング耐性という2つの要求を満足できず、このため本発明者は種々検討を行った結果、より少ない置換率で溶解速度を低下できる置換基が望ましいと考えた。しかし、溶解阻止性の高い置換基は炭素数の多いアルキル基の場合が多く、このような炭素数の多いアルキル基を用いると、反応性の低下やパターン倒れや剥がれといった問題が生じた。このため、酸によって脱離しない或いは脱離しにくい置換基で溶解阻止性を高めた方が好ましいということが新たな知見として得られた。また、脱離しない或いは脱離しにくい置換基を導入したときの問題点は、置換率の増加に従って過露光部溶解速度が低下することであるが、過露光部の溶解速度の向上には、脱離によってカルボン酸が発生する酸反応性置換基と組み合わせることが望ましいことも見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0012】
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料は、ベース樹脂中の置換基の置換率に対する溶解速度低下能が大きく、全体の置換率を下げることができ、かつ過露光部の溶解速度も十分に高いため解像性が高く、更に、置換基自体のドライエッチング性が高く、特に脂環式のものはドライエッチング耐性の向上に有利で、透明性も高く、高解像度かつドライエッチング耐性の向上の両方を満足するレジストパターンを与えることができるものである。
【0013】
従って、本発明は、下記の化学増幅ポジ型レジスト材料を提供する。
〔I〕ベース樹脂として、下記一般式(1)で示される重量平均分子量3,000〜300,000の高分子化合物を含有することを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
【0014】
【化9】
Figure 0003818337
〔(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R3は下記一般式(2b)、(2c)より選ばれる酸安定基を示す。R4 下記一般式(4)で示される基である。p、q、rは正数であり、0<p≦0.6、0<q≦0.6、0.1<p+q≦0.6、p+q+r=1である。)
【0015】
【化10】
Figure 0003818337
(式中、R7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立して水素原子、同一もしくは異種の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を示し、R7とR8、R7とR9、R8とR9、R7とR8とR9、R10とR11は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基又はカルボニル基を示す。)
【化65】
Figure 0003818337
(式中、R15は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R16は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R17は炭素数1〜18のヘテロ原子を介在していてもよい1価の炭化水素基を示し、R15とR16、R15とR16とR17は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR15、R16、R17はそれぞれ炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す
また、上記一般式(1)で示される高分子化合物はフェノール性水酸基の水素原子を0モル%を超え50モル%以下の割合で下記一般式(3a)又は(3b)で示されるC−O−C基を有する基で置換することにより分子内及び/又は分子間で架橋されていてもよい。
【0016】
【化11】
Figure 0003818337
(式中、R12、R13は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。または、R12とR13とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR12、R13は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R14は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、dは0又は1〜10の整数である。Aは、c価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在していてもよく、またその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、アシル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。cは2〜8、c’は1〜7の整数である。)〕
【0019】
II〕(A)有機溶剤
(B)上記〔〕記載のベース樹脂
(C)酸発生剤
を含有することを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
III〕更に、(D)塩基性化合物を配合したことを特徴とする上記〔II〕記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
IV〕更に、(E)分子内に
【化66】
Figure 0003818337
(以下、≡C−COOHと略す。)で示される基を有する、後述するI群及びII群から選ばれる1種又は2種以上の芳香族化合物を配合したことを特徴とする上記〔II〕又は〔III〕記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
〕更に、(F)(B)成分とは別のベース樹脂として、下記一般式(6)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量3,000〜300,000の高分子化合物を配合したことを特徴とする上記〔II〕、〔III〕又は〔IV〕記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
【0020】
【化13】
Figure 0003818337
(式中、R1、R2、R15、R16、R17は上記と同様の意味を示し、R19は−CR1516OR17とは異なる酸不安定基であり、e、fは0又は正数、gは正数で、e+f+g=1であり、0≦e≦0.5、0.4≦g≦0.9である。)
【0021】
VI〕更に、(G)溶解制御剤を配合したことを特徴とする上記〔II〕乃至〔〕のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
VII〕更に、(H)紫外線吸収剤を配合したことを特徴とする上記〔II〕乃至〔VI〕のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
VIII〕更に、(I)後述する下記一般式(30)、(31)で示されるアセチレンアルコール誘導体を配合したことを特徴とする上記〔II〕乃至〔VII〕のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
IX〕(i)上記〔I〕乃至〔VIII〕のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(ii)次いで加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の高エネルギー線もしくは電子線で露光する工程と、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
【0022】
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料は、ベース樹脂として下記高分子化合物を含むものである。
高分子化合物
下記一般式(1)で示される重量平均分子量3,000〜300,000の高分子化合物を含有することを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
【0023】
【化14】
Figure 0003818337
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R3は下記一般式(2b)、(2c)より選ばれる酸安定基を示す。R4 下記一般式(4)で示される基である。p、q、rは正数であり、0<p≦0.6、0<q≦0.6、0.1<p+q≦0.6、p+q+r=1である。)
【0024】
【化15】
Figure 0003818337
(式中、R7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立して水素原子、同一もしくは異種の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を示し、R7とR8、R7とR9、R8とR9、R7とR8とR9、R10とR11は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基又はカルボニル基を示す。)
【化67】
Figure 0003818337
(式中、R15は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R16は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R17は炭素数1〜18のヘテロ原子を介在していてもよい1価の炭化水素基を示し、R15とR16、R15とR16とR17は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR15、R16、R17はそれぞれ炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す
また、上記一般式(1)で示される高分子化合物はフェノール性水酸基の水素原子を0モル%を超え50モル%以下の割合で下記一般式(3a)又は(3b)で示されるC−O−C基を有する基で置換することにより分子内及び/又は分子間で架橋されていてもよい。
【0025】
【化16】
Figure 0003818337
(式中、R12、R13は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。または、R12とR13とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR12、R13は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R14は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、dは0又は1〜10の整数である。Aは、c価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在していてもよく、またその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、アシル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。cは2〜8、c’は1〜7の整数である。)
【0026】
ここで、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、又は炭素数1〜8、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜3の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等を例示できる。また7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立して水素原子、同一もしくは異種の炭素数1〜20、好ましくは1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基又はアシル基であり、上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が挙げられ、上記アルケニル基としてはビニル基、アリル基、プロペニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。上記アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基等が挙げられる。また7とR8、R7とR9、R8とR9、R7とR8とR9、R10とR11とはそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。環を形成する場合7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20、好ましくは1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基又はカルボニル基であり、このアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、シクロヘキシレン基、シクロペンチレン基、2−エチルへキシレン基、n−オクチレン基等が挙げられる。
【0027】
上記式(2b),(2c)において−C 7 8 9 、−CH 10 11 として具体的には、下記の基が例示される。
【0028】
【化17】
Figure 0003818337
【0029】
4の酸不安定基は、下記一般式(4)で示される基である
【0030】
【化18】
Figure 0003818337
【0031】
式中、R15は水素原子又は炭素数1〜8、好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜5の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R16は炭素数1〜8、好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜5の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R17は炭素数1〜18、好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8の酸素原子等のヘテロ原子を有していてもよい1価の炭化水素基を示し、R15とR16、R15とR16とR17とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR15、R16、R17はそれぞれ炭素数1〜18、好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す
【0032】
15、R16の炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、R2で説明したものと同様の基が挙げられる。
【0033】
17としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、フェニル基、p−メチルフェニル基、p−エチルフェニル基、p−メトキシフェニル基等の置換又は非置換アリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等や、これらの基に酸素原子を有する、或いは炭素原子に結合する水素原子が水酸基に置換されたり、2個の水素原子が酸素原子で置換されてカルボニル基を形成する下記式で示されるようなアルキル基等の基を挙げることができる。
【0034】
【化19】
Figure 0003818337
【0037】
上記式(4)で示される酸不安定基のうち直鎖状又は分岐状のものとして具体的には、下記の基が挙げられる。
【0038】
【化21】
Figure 0003818337
【0041】
また、一般式(1)中、フェノール性水酸基の水素原子の0モル%を超え50モル%の割合、好ましくは0.2〜30モル%、更に好ましくは1〜20モル%が一般式(3a)、(3b)で示されるC−O−C基を有する基で置換することにより分子内及び/又は分子間で架橋されていてもよい。
【0042】
【化23】
Figure 0003818337
(式中、R12、R13は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。または、R12とR13とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR12、R13は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R14は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、dは0又は1〜10の整数である。Aは、c価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在していてもよく、またその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、アシル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。cは2〜8、c’は1〜7の整数である。)
【0043】
ここで、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、直鎖状又は分岐状のアルキレン基としては上述したものと同様のものを例示することができる。
【0044】
上記式(3a)、(3b)において、Aはc価(cは2〜8を示す)の有機基であり、Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示し、R13は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示し、dは0又は1〜10の整数、cは2〜8の整数を示す。
【0045】
Aのc価の有機基は、具体的には、炭化水素基として好ましくは炭素数1〜50、特に1〜40のO、NH、N(CH3)、S、SO2等のヘテロ原子が介在してもよい非置換又は水酸基、カルボキシル基、アシル基又はフッ素原子置換のアルキレン基、好ましくは炭素数6〜50、特に6〜40のアリーレン基、これらアルキレン基とアリーレン基とが結合した基、上記各基の炭素原子に結合した水素原子が脱離したc”価(c”は3〜8の整数)の基が挙げられ、更にc価のヘテロ環基、このヘテロ環基と上記炭化水素基とが結合した基などが挙げられる。
【0046】
具体的に例示すると、Aとして下記のものが挙げられる。
【0047】
【化24】
Figure 0003818337
【0048】
【化25】
Figure 0003818337
【0049】
【化26】
Figure 0003818337
【0050】
【化27】
Figure 0003818337
【0051】
架橋基は、上記式(3a)、(3b)のc’の値から明らかなように、2価に限られず、3価〜8価の基でもよい。例えば、2価の架橋基としては、下記式(3a’)、(3b’)、3価の架橋基としては、下記式(3a”)、(3b”)で示されるものが挙げられる。
【0052】
【化28】
Figure 0003818337
【0053】
また、式(1)において、p+q+r=1であるが、0<p≦0.6、特に0.01≦p≦0.4、0<q≦0.6、特に0.02≦q≦0.5、0.1<p+q≦0.6、特に0.15≦p+q≦0.5であることが好ましい。
【0054】
p、即ち上記一般(2b)、(2c)で示される酸安定基を含有する単位の割合が0.6を超えると未露光部溶解速度が低くなりすぎ、解像度が悪くなる場合がある。同様に、q、即ち酸不安定基含有単位の割合が0.6を超える、或いは(p+q)、即ち酸安定基含有単位の割合と酸不安定基含有単位の割合の合計が0.6を超えると、未露光部溶解速度が低くなりすぎ、解像度が悪くなる場合がある。
【0055】
なお、上記一般(2b)、(2c)で示される酸安定基を含有する単位の割合と酸不安定基を含有する単位の割合は、その値を上記範囲内で適宜選定することによりパターンの寸法制御、パターンの形状コントロールを任意に行うことができる。
【0056】
また、高分子化合物は2種以上ブレンドして用いてもよく、その配合割合を適宜選定することによりパターンの寸法制御、パターンの形状コントロールを任意に行うことができる。
【0057】
本発明に係る高分子化合物は、重量平均分子量が、3,000〜300,000、特に5,000〜100,000が好ましい。重量平均分子量が3,000に満たないとレジスト材料が成膜性、解像性に劣る場合があり、300,000を超えるとアルカリ溶解性が低下し、解像性が劣化してしまう場合がある。
【0058】
更に、本発明に係る高分子化合物において、架橋される前のベース樹脂の分子量分布(Mw/Mn)が広い場合は低分子量や高分子量のポリマーが存在するために架橋数の設計がしづらく、同じ性能を持ったレジスト材料を製造するのが困難となる場合がある。それ故、パターンルールが微細化するに従ってこのような分子量、分子量分布の影響が大きくなり易いことから、微細なパターン寸法に好適に用いられるレジスト材料を得るには、分子量分布が1.0〜1.5、特に1.0〜1.3と狭分散であることが好ましい。ただし、これらに限定されるものではなく、分子量分布が1.5より大きいものを使用することも勿論可能である。
【0059】
本発明の高分子化合物の製造は、下記一般式(7)で示される樹脂の水酸基の水素原子の一部を酸安定基及び酸不安定基で順次又は同時に置換することにより達成される。
【0060】
【化29】
Figure 0003818337
(式中、R1、R2、p、q、rは上記と同様の意味を示す。)
【0061】
水酸基の水素原子を酸安定基で置換する方法としては、二炭酸ジエステル、ハロ蟻酸エステル、カルボン酸無水物、カルボン酸ハライド、アルキルハライドとの塩基性条件下での反応が好ましい。
【0062】
反応剤を例示すると、二炭酸ジエステルとしては、二炭酸ジメチル、二炭酸ジエチル、二炭酸ジアリル、二炭酸ジ−n−プロピル、二炭酸ジイソプロピル、二炭酸ジ−n−ブチル、二炭酸ジイソブチル、二炭酸ジ−n−アミル、二炭酸ジ−n−ヘキシル、二炭酸ジ−n−ヘプチル、二炭酸ジ−n−オクチル、二炭酸ジ−2−エチルヘキシル、二炭酸ジ−n−ノニル、二炭酸ジ−n−デシル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ハロ蟻酸エステルとしては、クロロ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、クロロ蟻酸アリル、クロロ蟻酸n−プロピル、クロロ蟻酸イソプロピル、クロロ蟻酸n−ブチル、クロロ蟻酸イソブチル、クロロ蟻酸n−アミル、クロロ蟻酸n−ヘキシル、クロロ蟻酸n−ヘプチル、クロロ蟻酸n−オクチル、クロロ蟻酸n−ノニル、クロロ蟻酸n−デシル、クロロ蟻酸2−エチルヘキシル、クロロ蟻酸4−tert−ブチルシクロヘキシル、クロロ蟻酸2−ノルボルニル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。カルボン酸無水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ブタン酸、無水ピバリン酸、無水2−ノルボルナンカルボン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。カルボン酸ハライドとしては、酢酸クロリド、プロピオン酸クロリド、ブタン酸クロリド、ピバリン酸クロリド、2−ノルボルナンカルボン酸クロリド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。アルキルハライドとしては、ブロモメタン、ブロモエタン、1−ブロモプロパン、2−ブロモプロパン、1−ブロモブタン、2−ブロモブタン、3−ブロモカンファー、1−ブロモアダマンタン、2−ブロモアダマンタン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
これらの反応剤を用いた方法の反応条件を例示すると、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン等の非プロトン性極性溶媒が好ましく、単独でも2種以上混合して使用しても構わない。塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルアミン、イミダゾール、無水炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等が好ましく、その使用量は置換されるフェノール性水酸基の水素原子に対して100〜300モル%であることが好ましい。反応温度としては、−50〜100℃、好ましくは0〜80℃である。反応時間としては、0.5〜100時間、好ましくは1〜20時間である。
【0064】
水酸基の水素原子を酸不安定基で置換する方法としては、酸性条件下で行う方法と塩基性条件下で行う方法とに大別できる。酸性条件下での方法で用いられる反応剤としてはアルケニルエーテル化合物、1,1−ジアルキルアルケン、α,β−不飽和カルボニル化合物等が挙げられ、塩基性条件下での方法で用いられる反応剤としてはハロゲン化アルキルエーテル、酸無水物、ハロゲン化トリアルキルシラン、ハロゲン化アルキルカルボン酸の3級アルキルエステル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
酸性条件下での方法で用いられる反応剤を例示すると、アルケニルエーテル化合物としてはエチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−アミルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、1−メトキシプロペン、1−エトキシプロペン、2−メトキシプロペン、2−エトキシプロペン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、2,3−ジヒドロフラン等が挙げられ、1,1−ジアルキルアルケンとしてはイソブテン、2−メチル−2−ブテン、2−メチル−1−ブテン等が挙げられ、α,β−不飽和カルボニル化合物としては、2−シクロヘキセン−1−オン、5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、アルケニルエーテル化合物としてはエチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジプロペニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジプロペニルエーテル、2,3−ブタンジオールジビニルエーテル、2,3−ブタンジオールジプロペニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジプロペニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジプロペニルエーテル等の反応点を二つ以上有する化合物を反応剤に用いた場合、分子間及び/又は分子内で酸不安定な架橋基が導入できる。
【0066】
酸性条件下での反応条件を例示すると、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチルが好ましく、単独でも2種以上混合して使用しても構わない。酸としては、塩酸、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が好ましく、その使用量は置換されるフェノール性水酸基の水素原子に対して0.1〜10モル%であることが好ましい。反応温度としては、−20〜100℃、好ましくは0〜60℃である。反応時間としては、0.2〜100時間、好ましくは0.5〜20時間である。
【0067】
塩基性条件下での方法で用いられる反応剤を例示すると、ハロゲン化アルキルエーテルとしてはクロロメチルメチルエーテル、1−クロロエチルエチルエーテル、1−クロロプロピルエチルエーテル、2−クロロテトラヒドロフラン、2−クロロテトラヒドロフラン、1−クロロエチルシクロヘキシルエーテル等が挙げられ、酸無水物としては二炭酸ジ−tert−ブチル、二炭酸ジ−tert−アミル等が挙げられ、ハロゲン化トリアルキルシランとしてはクロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、クロロジメチルtert−ブチルシラン等が挙げられ、ハロゲン化アルキルカルボン酸の3級アルキルエステルとしてはクロロ酢酸tert−ブチル、ブロモ酢酸tert−ブチル、クロロ酢酸tert−アミル、クロロプロピオン酸tert−ブチル、クロロ酢酸2−エトキシエチル、ブロモ酢酸2−エトキシエチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、ハロゲン化アルキルエーテルとして1,2−ジ(1−クロロエトキシ)エタン、1,2−ジ(1−クロロプロポキシ)エタン、1,2−ジ(1−クロロエトキシ)プロパン、1,2−ジ(1−クロロプロポキシ)プロパン、2,3−ジ(1−クロロエトキシ)ブタン、2,3−ジ(1−クロロプロポキシ)ブタン、1,4−ジ(1−クロロエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ジ(1−クロロプロポキシ)シクロヘキサン、1,4−ジ(1−クロロエトキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(1−クロロプロポキシメチル)シクロヘキサン等の反応点を二つ以上有する化合物を反応剤に用いた場合、分子間及び/又は分子内で酸不安定な架橋基が導入できる。
【0068】
塩基性条件下での反応条件を例示すると、反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン等の非プロトン性極性溶媒が好ましく、単独でも2種以上混合して使用しても構わない。塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルアミン、イミダゾール、無水炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等が好ましく、その使用量は置換されるフェノール性水酸基の水素原子に対して100〜300モル%であることが好ましい。反応温度としては、−50〜100℃、好ましくは0〜80℃である。反応時間としては、0.5〜100時間、好ましくは1〜20時間である。
【0069】
本発明の高分子化合物において、酸安定基及び酸不安定基としては1種に限られず、それぞれ2種以上を導入することができる。この場合、上記と同様の方法を繰り返すことによりかかる酸安定基及び酸不安定基を2種又は適宜上記操作を繰り返してそれ以上導入した高分子化合物を得ることができる。
【0070】
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料は、通常、(A)有機溶剤、(B)上記ベース樹脂、(C)酸発生剤を配合するもので、更に(D)塩基性化合物、(E)分子内に≡C−COOHで示される基を有する芳香族化合物、(F)(B)成分とは別のベース樹脂として、上記一般式(6)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量3,000〜300,000の高分子化合物、(G)溶解制御剤、(H)紫外線吸収剤、(I)アセチレングリコール誘導体の1種又は2種以上を配合することができる。
【0071】
ここで、本発明で使用される(A)成分の有機溶剤としては、酸発生剤、ベース樹脂、溶解制御剤等が溶解可能な有機溶媒であれば何れでも良い。このような有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。本発明では、これらの有機溶剤の中でもレジスト成分中の酸発生剤の溶解性が最も優れているジエチレングリコールジメチルエーテルや1−エトキシ−2−プロパノール、乳酸エチルの他、安全溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びその混合溶剤が好ましく使用される。
【0072】
有機溶剤の使用量は、全ベース樹脂100部(重量部、以下同様)に対して100〜2,000部、特に200〜1,000部が好適である。
【0073】
(C)成分の酸発生剤としては、下記一般式(8)のオニウム塩、式(9)のジアゾメタン誘導体、式(10)のグリオキシム誘導体、β−ケトスルホン誘導体、ジスルホン誘導体、ニトロベンジルスルホネート誘導体、スルホン酸エステル誘導体、イミド−イルスルホネート誘導体等が挙げられる。
【0074】
(R30b+- (8)
(但し、R30は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、M+はヨードニウム、スルホニウムを表し、K-は非求核性対向イオンを表し、bは2又は3である。)
【0075】
30のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、2−オキソシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。K-の非求核性対向イオンとしては塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン、トリフレート、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルスルホネート、トシレート、ベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼンスルホネート等のアリールスルホネート、メシレート、ブタンスルホネート等のアルキルスルホネートが挙げられる。
【0076】
【化30】
Figure 0003818337
(但し、R31、R32は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12のアリール基又はハロゲン化アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。)
【0077】
31、R32のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,1−トリクロロエチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。ハロゲン化アリール基としてはフルオロベンゼン基、クロロベンゼン基、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼン基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
【0078】
【化31】
Figure 0003818337
(但し、R33、R34、R35は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12のアリール基又はハロゲン化アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。また、R34、R35は互いに結合して環状構造を形成してもよく、環状構造を形成する場合、R34、R35はそれぞれ炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表す。)
【0079】
33、R34、R35のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、アラルキル基としては、R31、R32で説明したものと同様の基が挙げられる。なお、R34、R35のアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。
【0080】
具体的には、例えばトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(シクロヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等のβ−ケトスルホン誘導体、ジフェニルジスルホン、ジシクロヘキシルジスルホン等のジスルホン誘導体、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,4−ジニトロベンジル等のニトロベンジルスルホネート誘導体、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等のスルホン酸エステル誘導体、フタルイミド−イル−トリフレート、フタルイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トリフレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−n−ブチルスルホネート等のイミド−イル−スルホネート誘導体等が挙げられるが、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体が好ましく用いられる。なお、上記酸発生剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。オニウム塩は矩形性向上効果に優れ、ジアゾメタン誘導体及びグリオキシム誘導体は定在波低減効果に優れるが、両者を組み合わせることにより、プロファイルの微調整を行うことが可能である。
【0081】
酸発生剤の配合量は、全ベース樹脂100部に対して0.2〜15部、特に0.5〜8部とすることが好ましく、0.2部に満たないと露光時の酸発生量が少なく、感度及び解像力が劣る場合があり、15部を超えるとレジストの透過率が低下し、解像力が劣る場合がある。
【0082】
(D)成分の塩基性化合物は、酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる(特開平5−232706号、同5−249683号、同5−158239号、同5−249662号、同5−257282号、同5−289322号、同5−289340号公報等記載)。
【0083】
このような塩基性化合物としては、第1級、第2級、第3級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられるが、特に脂肪族アミンが好適に用いられる。
【0084】
具体的には、第1級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が例示され、第2級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示され、第3級の脂肪族アミン類として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルテトラエチレンペンタミン等が例示される。
【0085】
また、混成アミン類としては、例えばジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えばピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えばオキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えばチアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリドン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
【0086】
更に、カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えばアミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えばニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン)等が例示され、スルホニル基を有する含窒素化合物として3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示され、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2’−イミノジエタノール、2−アミノエタノ−ル、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
【0087】
更に、下記一般式(11)及び(12)で示される塩基性化合物を配合することもできる。
【0088】
【化32】
Figure 0003818337
(式中、R41、R42、R43、R47、R48はそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数1〜20のアルキレン基、R44、R45、R46、R49、R50は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又はアミノ基を示し、R44とR45、R45とR46、R44とR46、R44とR45とR46、R49とR50はそれぞれ結合して環を形成してもよい。S、T、Uはそれぞれ0〜20の整数を示す。但し、S、T、U=0のとき、R44、R45、R46、R49、R50は水素原子を含まない。)
【0089】
ここで、R41、R42、R43、R47、R48のアルキレン基としては、炭素数1〜20、好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8のものであり、具体的には、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、ヘキシレン基、ノニレン基、デシレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基等が挙げられる。
【0090】
また、R44、R45、R46、R49、R50のアルキル基としては、炭素数1〜20、好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜6のものであり、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0091】
更に、R44とR45、R45とR46、R44とR46、R44とR45とR46、R49とR50が環を形成する場合、その環の炭素数は1〜20、より好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜6であり、またこれらの環は炭素数1〜6、特に1〜4のアルキル基が分岐していてもよい。
【0092】
S、T、Uはそれぞれ0〜20の整数であり、より好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8の整数である。
【0093】
上記(11)、(12)の化合物として具体的には、トリス{2−(メトキシメトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス[2−{(2−メトキシエトキシ)メトキシ}エチル]アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシプロポキシ)エチル}アミン、トリス[2−{(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エチル]アミン、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.5.5]エイコサン、1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザビシクロオクタデカン、1−アザ−12−クラウン−4、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18−クラウン−6等が挙げられる。特に第3級アミン、アニリン誘導体、ピロリジン誘導体、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、アミノ酸誘導体、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体、トリス{2−(メトキシメトキシ)エチル}アミン、トリス{(2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス[2−{(2−メトキシエトキシ)メチル}エチル]アミン、1−アザ−15−クラウン−5等が好ましい。
【0094】
なお、上記塩基性化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は全ベース樹脂100部に対して0.01〜2部、特に0.01〜1部が好適である。配合量が0.01部より少ないと配合効果がなく、2部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
【0095】
更に、本発明のレジスト材料に、(E)成分として配合される分子内に≡C−COOHで示される基を有する芳香族化合物は、例えば下記I群及びII群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を使用することができるが、これらに限定されるものではない。(E)成分の配合により、レジストのPED安定性を向上させ、窒化膜基板上でのエッジラフネスを改善することができる。
〔I群〕
下記一般式(13)〜(22)で示される化合物のフェノール性水酸基の水素原子の一部又は全部を−R57−COOH(R57は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基)により置換してなり、かつ分子中のフェノール性水酸基(C)と≡C−COOHで示される基(D)とのモル比率がC/(C+D)=0.1〜1.0である化合物。
〔II群〕
下記一般式(23)、(24)で示される化合物。
【0096】
【化33】
Figure 0003818337
【0097】
【化34】
Figure 0003818337
(但し、式中Rは水素原子又はメチル基であり、R51、R52はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基であり、R53は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基、或いは−(R57h−COOR’基(R’は水素原子又は−R57−COOH)であり、R54は−(CH2i−(i=2〜10)、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、R55は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、R56は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、それぞれ水酸基で置換されたフェニル基又はナフチル基であり、R57は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、R58は水素原子、炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基又は−R57−COOH基である。jは0〜5の整数であり、h、uは0又は1である。s1、t1、s2、t2、s3、t3、s4、t4はそれぞれs1+t1=8、s2+t2=5、s3+t3=4、s4+t4=6を満足し、かつ各フェニル骨格中に少なくとも1つの水酸基を有するような数である。βは式(17)の化合物を重量平均分子量1,000〜5,000とする数、γは式(18)の化合物を重量平均分子量1,000〜10,000とする数である。)
【0098】
【化35】
Figure 0003818337
(R51、R52、R57は上記と同様の意味を示す。s5、t5は、s5≧0、t5≧0で、s5+t5=5を満足する数である。)
【0099】
上記(E)成分として、具体的には下記一般式I−1〜14及びII−1〜で示される化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0100】
【化36】
Figure 0003818337
【0101】
【化37】
Figure 0003818337
【0102】
【化38】
Figure 0003818337
(但し、R”は水素原子又はCH2COOH基を示し、各化合物においてR”の10〜100モル%はCH2COOH基である。)
【0103】
【化39】
Figure 0003818337
【0104】
なお、上記分子内に≡C−COOHで示される基を有する芳香族化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0105】
上記分子内に≡C−COOHで示される基を有する芳香族化合物の添加量は、ベース樹脂100部に対して0.1〜5部、より好ましくは1〜3部である。0.1部より少ないと窒化膜基板上での裾引き及びPEDの改善効果が十分に得られない場合があり、5部より多いとレジスト材料の解像性が低下する場合がある。
【0106】
本発明材料には、更に(F)成分として(B)成分のベース樹脂に係る高分子化合物とは別のベース樹脂を配合することができる。(F)成分の(B)成分とは別のベース樹脂としては、ポリヒドロキシスチレン及びポリヒドロキシスチレン誘導体、ヒドロキシスチレンと他のモノマーとの共重合体及びその誘導体を挙げることができるが、好ましくは下記一般式(6)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量3,000〜300,000のものである。
【0107】
【化40】
Figure 0003818337
(式中、R1、R2、R15、R16、R17は上記と同様の意味を示し、R19は−CR1516OR17とは異なる酸不安定基であり、e、fは0又は正数、gは正数で、e+f+g=1であり、0≦e≦0.5、0.4≦g≦0.9である。)
【0108】
上記式(6)において、酸不安定基としては、上記本発明の主ベース樹脂である式(1)の高分子化合物で例示したものと同様のものが挙げられ、それらのうちの1種又は2種以上を導入することが好ましい。e+f、即ち酸不安定基含有単位の割合は、平均0モル%以上80モル%以下、特に10モル%以上60モル%以下であることが好ましい。酸不安定基含有単位の割合が80モル%を超えると、アルカリ溶解速度のコントラストが小さくなり、解像度が悪くなる場合がある。酸不安定基含有単位の割合はその値を上記範囲内で適宜選定することによりパターンの寸法制御、パターンの形状コントロールを任意に行うことができる。
【0109】
また、(F)成分のベース樹脂は、それぞれ2種以上ブレンドして用いてもよく、その配合割合を適宜選定することによりパターンの寸法制御、パターンの形状コントロールを任意に行うことができる。
【0110】
(F)成分のベース樹脂は、重量平均分子量が3,000〜300,000、特に5,000〜100,000が好ましい。重量平均分子量が3,000に満たないとレジスト材料が成膜性、解像性に劣るものとなり、300,000を超えるとアルカリ溶解性が低下し、解像性が劣化してしまう場合がある。
【0111】
なお、(F)成分のベース樹脂の配合量は、(B)成分のベース樹脂100部に対して300部以下、特に200部以下であることが好ましい。(F)成分のベース樹脂の配合量が上記重量比より多いと、(B)成分のベース樹脂による所望の効果が得られない場合がある。
【0112】
本発明のレジスト材料には、更に(G)成分として溶解制御剤を添加することができ、これによりコントラストを向上させることができる。溶解制御剤としては、平均分子量が100〜1,000、好ましくは150〜800で、かつ分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物の該フェノール性水酸基の水素原子を酸不安定基により全体として平均0〜100%の割合で置換した化合物を配合する。
【0113】
なお、フェノール性水酸基の水素原子の酸不安定基による置換率は、平均でフェノール性水酸基全体の0モル%以上、好ましくは30モル%以上であり、また、その上限は100モル%、より好ましくは80モル%である。
【0114】
この場合、かかるフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物としては、下記式(i)〜(xi)で示されるものが好ましい。
【0115】
【化41】
Figure 0003818337
【0116】
【化42】
Figure 0003818337
【0117】
【化43】
Figure 0003818337
(但し、式中R61、R62はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基であり、R63は水素原子、炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基、あるいは−(R67h−COOHであり、R64は−(CH2i−(i=2〜10)、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、R65は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、R66は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、それぞれ水酸基で置換されたフェニル基又はナフチル基であり、R67は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基である。また、jは0〜5の整数であり、h、uは0又は1である。s、t、s’、t’、s”、t”はそれぞれs+t=8、s’+t’=5、s”+t”=4を満足し、かつ各フェニル骨格中に少なくとも1つの水酸基を有するような数である。αは式(viii)、(ix)の化合物の分子量を100〜1,000とする数である。)
【0118】
上記式中R61、R62としては、例えば水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基、エチニル基、シクロヘキシル基、R63としては、例えばR61、R62と同様なもの、あるいは−COOH、−CH2COOH、R64としては、例えばエチレン基、フェニレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子、硫黄原子等、R65としては、例えばメチレン基、あるいはR64と同様なもの、R66としては例えば水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基、エチニル基、シクロヘキシル基、それぞれ水酸基で置換されたフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0119】
ここで、溶解制御剤の酸不安定基としては、上記一般式(4)、一般式(5)で示される基、炭素数4〜20の3級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜4のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基等が挙げられる。
【0120】
上記フェノール性水酸基を酸不安定基で部分置換した化合物(溶解制御剤)の配合量は、ベース樹脂100部に対し、0〜50部、好ましくは5〜50部、より好ましくは10〜30部であり、単独又は2種以上を混合して使用できる。配合量が5部に満たないと解像性の向上がない場合があり、50部を超えるとパターンの膜減りが生じ、解像度が低下する場合がある。
【0121】
なお、上記のような溶解制御剤はフェノール性水酸基を有する化合物にベース樹脂と同様に酸不安定基を化学反応させることにより合成することができる。
【0122】
本発明のレジスト材料は、上記溶解制御剤の代わりに又はこれに加えて別の溶解制御剤として重量平均分子量が1,000を超え3,000以下で、かつ分子内にフェノール性水酸基を有する化合物の該フェノール性水酸基の水素原子を酸不安定基により全体として平均0%以上60%以下の割合で部分置換した化合物を配合することができる。
【0123】
この場合、かかる酸不安定基でフェノール性水酸基の水素原子が部分置換された化合物としては、下記一般式(25)で示される繰り返し単位を有し、重量平均分子量が1,000を超え3,000以下である化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物が好ましい。
【0124】
【化44】
Figure 0003818337
(但し、式中Rは酸不安定基を示し、v、wはそれぞれ0≦v/(v+w)≦0.6を満足する数である。)
【0125】
ここで、上記溶解制御剤の酸不安定基としては、上記一般式(4)で示される基、上記一般式(5)で示される基、炭素数4〜20の3級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基等が挙げられる。
【0126】
上記別の溶解制御剤の配合量は、上記溶解制御剤と合計した溶解制御剤全体としてベース樹脂100部に対し0〜50部、特に0〜30部、好ましくは1部以上用いるような範囲であることが好ましい。
【0127】
なお、上記のような別の溶解制御剤は、フェノール性水酸基を有する化合物にベース樹脂と同様に酸不安定基を化学反応させることにより合成することができる。
【0128】
更に、本発明のレジスト材料には、(H)成分の紫外線吸収剤として波長248nmでのモル吸光率が10,000以下の化合物を配合することができる。これによって、反射率の異なる基板に対し、適切な透過率を有するレジストの設計・制御が可能となる。
【0129】
具体的には、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ペプタレン、ビフェニレン、インダセン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタレン、プレイアデン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、ベンゾフェナントレン、アントラキノン、アントロンベンズアントロン、2,7−ジメトキシナフタレン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントセラン、9,10−ジメチルアントラセン、9−エトキシアントラセン、1,2−ナフトキノン、9−フルオレン、下記一般式(26)、(27)等の縮合多環炭化水素誘導体、チオキサンテン−9−オン、チアントレン、ジベンゾチオフェン等の縮合複素環誘導体、2,3,4−トリビトロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、スクエアリル酸、ジメチルスクエアレート等のスクエアリル酸誘導体等が挙げられる。
【0130】
【化45】
Figure 0003818337
(式中、R71〜R73はそれぞれ独立に水素原子、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分岐状のアルコキシアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基又はアリール基である。R74は酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の脂肪族炭化水素基、酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の脂環式炭化水素基、酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の芳香族炭化水素基又は酸素原子であり、R75は酸不安定基である。Jは0又は1である。E、F、Gはそれぞれ0又は1〜9の整数、Hは1〜10の正の整数で、かつE+F+G+H≦10を満足する。)
【0131】
更に詳しくは、上記式(26)、(27)において、R71〜R73はそれぞれ独立に水素原子、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分岐状のアルコキシアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基又はアリール基であり、直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数1〜10のものが好適であり、中でもメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基がより好ましく用いられる。直鎖状又は分岐状のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基等の炭素数1〜8のものが好適であり、中でもメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基がより好ましく用いられる。直鎖状又は分岐状のアルコキシアルキル基としては、例えばメトキシメチル基、1−エトキシプロピル基、1−プロポキシエチル基、tert−ブトキシエチル基等の炭素数2〜10のものが好適であり、中でもメトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−プロポキシエチル基等が好ましい。直鎖状又は分岐状のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基のような炭素数2〜4のものが好適である。アリール基としては、フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基のような炭素数6〜14のものが好適である。
【0132】
74は酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の脂肪族炭化水素基、酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の脂環式炭化水素基、酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の芳香族炭化水素基又は酸素原子である。なお、式中のJは0又は1であり、Jが0の場合は−R74−結合部は単結合となる。
【0133】
酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の脂肪族炭化水素基としては、例えばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、sec−ブチレン基、−CH2O−基、−CH2CH2O−基、−CH2OCH2−基のような炭素数1〜10のものが好適であり、中でもメチレン基、エチレン基、−CH2O−基、−CH2CH2O−基がより好ましく用いられる。
【0134】
酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば1,4−シクロヘキシレン基、2−オキサシクロヘキサン−1,4−イレン基、2−チアシクロヘキサン−1,4−イレン基のような炭素数5〜10のものが挙げられる。
【0135】
酸素原子を含んでいてもよい置換もしくは非置換の2価の芳香族炭化水素基としては、例えばo−フェニレン基、p−フェニレン基、1,2−キシレン−3,6−イレン基、トルエン−2,5−イレン基、1−クメン−2,5−イレン基のような炭素数6〜14のもの、あるいは−CH2Ph−基、−CH2PhCH2−基、−OCH2Ph−基、−OCH2PhCH2O−基(Phはフェニレン基)等の炭素数6〜14のアリルアルキレン基が挙げられる。
【0136】
また、R75は酸不安定基であるが、ここでいう酸不安定基とはカルボキシル基を酸の存在下で分解し得る1種以上の官能基で置換したものを意味し、酸の存在下に分解してアルカリ可溶性を示す官能基を遊離するものである限り特に限定されるものではないが、特に下記一般式(28a)、(28b)、(28c)で示される基が好ましい。
【0137】
【化46】
Figure 0003818337
(式中、R76〜R79はそれぞれ独立に水素原子、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分岐状のアルコキシアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基又はアリール基であり、かつ、これらの基は鎖中にカルボニル基を含んでいてもよいが、R76〜R79の全てが水素原子であってはならない。また、R76とR77は互いに結合して環を形成していてもよい。R79は直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルコキシアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基又はアリール基であり、かつ、これらの基は鎖中にカルボニル基を含んでいてもよい。また、R79はR76と結合して環を形成していてもよい。)
【0138】
この場合、上記直鎖状又は分岐状のアルキル基、直鎖状又は分岐状のアルコキシ基、直鎖状又は分岐状のアルコキシアルキル基、直鎖状又は分岐状のアルケニル基、アリール基としては、上記R71〜R73と同様のものを例示することができる。
【0139】
また式(28a)においてR76とR77が互いに結合して形成される環としては、例えばシクロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基、3−オキソシクロヘキシリデン基、3−オキソ−4−オキサシクロヘキシリデン基、4−メチルシクロヘキシリデン基等の炭素数4〜10のものが挙げられる。
【0140】
また式(28b)においてR76とR77が互いに結合して形成される環としては、例えば1−シラシクロヘキシリデン基、1−シラシクロペンチリデン基、3−オキソ−1−シラシクロペンチリデン基、4−メチル−1−シラシクロペンチリデン基等の炭素数3〜9のものが挙げられる。
【0141】
更に式(28c)においてR79とR76が互いに結合して形成される環としては、例えば2−オキサシクロヘキシリデン基、2−オキサシクロペンチリデン基、2−オキサ−4−メチルシクロヘキシリデン基等の炭素数4〜10のものが挙げられる。
【0142】
ここで、上記式(28a)で表わされる基としては、例えばtert−アミル基、1,1−ジメチルエチル基、1,1−ジメチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1,1−ジエチルプロピル基等の炭素数4〜10の3級アルキル基のほか、1,1−ジメチル−3−オキソブチル基、3−オキソシクロヘキシル基、1−メチル−3−オキソ−4−オキサシクロヘキシル基などの3−オキソアルキル基が好適である。
【0143】
上記式(28b)で表わされる基としては、例えばトリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、ジメチルプロピルシリル基、ジエチルメチルシリル基、トリエチルシリル基等の炭素数3〜10のトリアルキルシリル基が好適である。
【0144】
上記式(28c)で表わされる基としては、例えば1−メトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−エトキシイソブチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−tert−ペントキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−(2’−n−ブトキシエトキシ)エチル基、1−(2−エチルヘキシルオキシ)エチル基、1−{4−(アセトキシメチル)シクロヘキシルメチルオキシ}エチル基、1−{4−(tert−ブトキシカルボニルオキシメチル)シクロヘキシルメチルオキシ}エチル基、1−メトキシ−1−メチルエチル基、1−エトキシプロピル基、ジメトキシメチル基、ジエトキシメチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基等の炭素数2〜8のものが好適である。
【0145】
なお、上記式(26)、(27)において、E、F、Gはそれぞれ0又は1〜9の正の整数、Hは1〜10の正の整数で、E+F+G+H≦10を満足する。
【0146】
上記式(26)、(27)の化合物の好ましい具体例としては、下記(29a)〜(29j)で示される化合物等が挙げられる。
【0147】
【化47】
Figure 0003818337
(式中、R80は酸不安定基である。)
【0148】
また、紫外線吸収剤としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホキシド、ビス〔4−(1−エトキシエトキシ)フェニル〕スルホキシド等のジアリールスルホキシド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホン、ビス〔4−(1−エトキシエトキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(1−エトキシプロポキシ)フェニル〕スルホン等のジアリールスルホン誘導体、ベンゾキノンジアジド、ナフトキノンジアジド、アントラキノンジアジド、ジアゾフルオレン、ジアゾテトラロン、ジアゾフェナントロン等のジアゾ化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリドと2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物等のキノンジアジド基含有化合物等を用いることもできる。
【0149】
紫外線吸収剤として好ましくは、9−アントラセンカルボン酸tert−ブチル、9−アントラセンカルボン酸tert−アミル、9−アントラセンカルボン酸tert−メトキシメチル、9−アントラセンカルボン酸tert−エトキシエチル、9−アントラセンカルボン酸tert−テトラヒドロピラニル、9−アントラセンカルボン酸tert−テトラヒドロフラニル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとの部分エステル化合物等を挙げることができる。
【0150】
上記(H)成分の紫外線吸収剤の配合量は、ベース樹脂100部に対して0〜10部、より好ましくは0.5〜10部、更に好ましくは1〜5部であることが好ましい。
【0151】
更に、本発明のレジスト材料には、(I)成分としてアセチレンアルコール誘導体を配合することができ、これにより保存安定性を向上させることができる。
【0152】
アセチレンアルコール誘導体としては、下記一般式(30)、(31)で示されるものを好適に使用することができる。
【0153】
【化48】
Figure 0003818337
(式中、R81、R82、R83、R84、R85はそれぞれ水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、X、Yは0又は正数を示し、下記値を満足する。0≦X≦30、0≦Y≦30、0≦X+Y≦40である。)
【0154】
アセチレンアルコール誘導体として好ましくは、サーフィノール61、サーフィノール82、サーフィノール104、サーフィノール104E、サーフィノール104H、サーフィノール104A、サーフィノールTG、サーフィノールPC、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485(Air Products and Chemicals Inc.製)、サーフィノールE1004(日信化学工業(株)製)等が挙げられる。サーフィノール(Surfynol)はメーカーである米国のAir Products and Chemicals Inc.の商標である。
【0155】
上記アセチレンアルコール誘導体の添加量は、レジスト組成物100重量%中0.01〜2重量%、より好ましくは0.02〜1重量%である。0.01重量%より少ないと塗布性及び保存安定性の改善効果が十分に得られない場合があり、2重量%より多いとレジスト材料の解像性が低下する場合がある。
【0156】
上記レジスト材料には、塗布性を向上させるための界面活性剤、基板よりの乱反射を少なくするための吸光性材料などの添加剤を添加することができる。
【0157】
界面活性剤として、具体的にパーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルエステル、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルEO付加物等が挙げられ、その配合量は有機溶剤100部に対して0.001〜10部、特に0.01〜1部が好ましい。
【0158】
吸光性材料としては、ジアリールスルホキシド、ジアリールスルホン、9,10−ジメチルアントラセン、9−フルオレノン等が挙げられ、その添加量は全ベース樹脂100部に対して0〜20部、特に0〜10部が好適である。
【0159】
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料を使用してパターンを形成するには、公知のリソグラフィー技術を採用して行うことができ、例えばシリコンウェハー等の基板上にスピンコーティング等の手法で膜厚が0.5〜2.0μmとなるように塗布し、これをホットプレート上で60〜150℃、1〜10分間、好ましくは80〜120℃、1〜5分間プリベークする。次いで目的のパターンを形成するためのマスクを上記のレジスト膜上にかざし、波長300nm以下の遠紫外線、エキシマレーザー、X線等の高エネルギー線もしくは電子線を露光量1〜200mJ/cm2程度、好ましくは10〜100mJ/cm2程度となるように照射した後、ホットプレート上で60〜150℃、1〜5分間、好ましくは80〜120℃、1〜3分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。更に、0.1〜5%、好ましくは2〜3%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(splay)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。なお、本発明材料は、特に高エネルギー線の中でも254〜193nmの遠紫外線又はエキシマレーザー、X線及び電子線による微細パターンニングに最適である。
【0160】
【発明の効果】
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料は、高解像度でドライエッチング耐性に優れたレジストパターンを与える。
【0161】
【実施例】
以下、合成例、実施例と比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、各例中の部はいずれも重量部である。
【0162】
〔合成例1〕
酸安定基導入単位A1〜A8の合成
【0163】
【化49】
Figure 0003818337
【0164】
〔合成例1−1〕A1の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、トリエチルアミン30.3gを加えた後、撹拌しながらクロロ蟻酸4−tert−ブチルシクロヘキシル32.8gを20℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、酢酸18gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A1を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0165】
〔合成例1−2〕A2の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、トリエチルアミン30.3gを加えた後、撹拌しながらクロロ蟻酸2−ノルボルニル26.2gを20℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、酢酸18gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A2を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0166】
〔合成例1−3〕A3の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、トリエチルアミン30.3gを加えた後、撹拌しながらクロロ蟻酸2−エチルヘキシル28.9gを20℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、酢酸18gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A3を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0167】
〔合成例1−4〕A4の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをアセトン480gに溶解し、無水炭酸カリウム41.4gを加えた後、撹拌しながら3−ブロモカンファー34.7gを加えた。60℃で6時間反応させたところで、酢酸36gと水36gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してアセトンを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A4を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0168】
〔合成例1−5〕A5の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをアセトン480gに溶解し、無水炭酸カリウム41.4gを加えた後、撹拌しながら1−ブロモペンタン22.7gを加えた。60℃で6時間反応させたところで、酢酸36gと水36gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してアセトンを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A5を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0169】
〔合成例1−6〕A6の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをアセトン480gに溶解し、無水炭酸カリウム41.4gを加えた後、撹拌しながら2−ブロモアダマンタン32.3gを加えた。60℃で6時間反応させたところで、酢酸36gと水36gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してアセトンを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A6を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0170】
〔合成例1−7〕A7の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、トリエチルアミン30.3gを加えた後、撹拌しながら2−ノルボルナンカルボン酸クロリド23.8gを20℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、酢酸18gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A7を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0171】
〔合成例1−8〕A8の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、トリエチルアミン30.3gを加えた後、撹拌しながらピバリン酸クロリド18.1gを20℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、酢酸18gを加えて10分間、更にピリジン23.7gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸安定基導入単位A8を15.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0172】
〔合成例2〕
酸不安定基導入単位B1〜B7の合成
【0173】
【化50】
Figure 0003818337
【0174】
〔合成例2−1〕B1の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをアセトン480gに溶解し、撹拌しながらブロモ酢酸1−エトキシエチル21.1gを加えた後、無水炭酸カリウム13.8gを10分間かけて加えた。室温で6時間反応させたところで、酢酸12gと水12gを加えて10分間、更にピリジン15.8gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してアセトンを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸不安定基導入単位B1を10.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0175】
〔合成例2−2〕B2の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをアセトン480gに溶解し、撹拌しながらブロモ酢酸tert−ブチル19.5gを加えた後、無水炭酸カリウム13.8gを10分間かけて加えた。室温で6時間反応させたところで、酢酸12gと水12gを加えて10分間、更にピリジン15.8gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してアセトンを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸不安定基導入単位B2を10.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0176】
〔合成例2−3〕B3の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、撹拌しながらメタンスルホン酸1.2gを加えた後、エチルビニルエーテル8.0gを30℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、トリエチルアミン3.8gを加えて30分間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに酢酸2.3gと水120gを加えて10分間、更にピリジン3.0gを加えて1時間撹拌を続けた後、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸不安定基導入単位B3を10.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0177】
〔合成例2−4〕B4の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、トリエチルアミン10.1gを加えた後、撹拌しながら二炭酸ジ−tert−ブチル10.9gを室温で加えた。40℃で5時間反応させたところで冷却し、20℃以下で酢酸6gを加えて10分間、更にピリジン7.9gを加えて1時間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに水120gを加え、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸不安定基導入単位B4を5.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0178】
〔合成例2−5〕B5の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、撹拌しながらメタンスルホン酸1.2gを加えた後、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル3.9gを30℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、トリエチルアミン3.8gを加えて30分間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに酢酸2.3gと水120gを加えて10分間、更にピリジン3.0gを加えて1時間撹拌を続けた後、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸不安定基導入単位B5を5.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0179】
〔合成例2−6〕B6の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、撹拌しながらメタンスルホン酸1.2gを加えた後、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル4.7gを30℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、トリエチルアミン3.8gを加えて30分間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに酢酸2.3gと水120gを加えて10分間、更にピリジン3.0gを加えて1時間撹拌を続けた後、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸不安定基導入単位B6を5.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0180】
〔合成例2−7〕B7の合成
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量11,000、分子量分布1.05)120gをテトラヒドロフラン480gに溶解し、撹拌しながらメタンスルホン酸1.2gを加えた後、エチレングリコールジビニルエーテル3.2gを30℃以下で加えた。室温で1時間反応させたところで、トリエチルアミン3.8gを加えて30分間撹拌を続けた。この反応混合物を減圧下濃縮してテトラヒドロフランを留去し、得られた残渣を酢酸エチル480gに溶解した。このものに酢酸2.3gと水120gを加えて10分間、更にピリジン3.0gを加えて1時間撹拌を続けた後、分液操作を行った。有機層は、水120gで3回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール480gに溶解し、水20Lに滴下したところ、粉状固体が得られた。このものを濾過して取り、更に水20Lで洗浄し、得られた粉状固体を40℃で24時間真空乾燥した。1H−NMR分析の結果、酸不安定基導入単位B7を5.0mol%含有するポリヒドロキシスチレンであることが確認された。
【0181】
〔合成例3〕Polymer1〜14の合成
上記合成例に従い、酸安定基と酸不安定基とを順次ポリヒドロキシスチレンに導入し、表1の示性式(Polymer1〜14)で示される高分子化合物を合成した。
【0182】
【表1】
Figure 0003818337
【0183】
〔合成例4〕Polymer15〜17の合成
比較のため、同様の手順で表2の示性式(Polymer15〜17)で示される高分子化合物を合成した。
【0184】
【表2】
Figure 0003818337
【0185】
〔実施例、比較例〕
実施例及び参考例として、上記合成例で得られた表1の高分子化合物(Polymer6〜8、11)をベース樹脂とし、下記式(PAG.1〜15)で示される酸発生剤、塩基性化合物、下記式(ACC.1、2)で示される分子内に≡C−COOHで示される基を有する芳香族化合物、下記式(DRR.1〜4)で示される溶解制御剤、下記式(DYE.1、2)で示される紫外線吸収剤から選ばれるレジスト材料組成物と共に溶剤に溶解し、表3,4に示す組成でレジスト液を調合した。必要に応じて、界面活性剤フロラード「FC−430(住友スリーエム社製)」0.1部を加え、成膜性を改善した。
【0186】
また、比較例として、表2の高分子化合物(Polymer15〜17)をベース樹脂とし、上記と同様に表5に示す組成でレジスト液を調合した。
【0187】
これらの各組成物を0.1μmのテフロン製フィルターで濾過することによりレジスト液を調製した。これをウエハー上へスピンコーティングし、0.7μmに塗布した。次いで、このウエハーを100℃のホットプレートで90秒間ベークした。
【0188】
そして、エキシマレーザーステッパー(ニコン社、NSR−2005EX NA=0.5)を用いて露光し、110℃で90秒間ベークを施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で現像を行うと、ポジ型のパターンを得ることができた。
【0189】
得られたレジストパターンを次のように評価した。
まず、感度(Eth)を求めた。次に0.24μmのラインアンドスペースのトップとボトムを1:1で解像する露光量を最適露光量(Eop)として、この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅を評価レジストの解像度とした。同一露光量での露光から加熱処理までの時間経過(PED)を2時間とした際の解像度も観察した。また、解像したレジストパターンの形状は、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、耐熱性試験として、このレジストパターンを130℃で10分間ホットプレート上にて加熱し、加熱前後でのパターン形状の変化を観察した。
耐熱性評価基準
○:加熱前後のパターン形成の変化なし
×:加熱後、熱垂れのためパターン劣化
実施例の評価結果を表6,7に、比較例の評価結果を表8にそれぞれ示す。
【0190】
なお、表中のレジスト組成の括弧内は組成比、単位は重量部であり、使用した塩基性化合物及び溶剤を下記に示す。
塩基性化合物
TEA:トリエタノールアミン
TMEEA:トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン
TMMEA:トリス{2−(メトキシメトキシ)エチル}アミン
TMEMEA:トリス[2−{(2−メトキシエトキシ)メトキシ}エチル]アミン
TBA:トリブチルアミン
TMEDA:N,N,N’,N’,−テトラメチルエチレンジアミン
溶剤
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
PGMEA/EL:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(90重量%)と乳酸エチル(10重量%)の混合溶剤
PGMEA/CH:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(90重量%)とシクロヘキサノン(10重量%)の混合溶剤
EL/BA:乳酸エチル(85重量%)と酢酸ブチル(15重量%)の混合溶剤
【0191】
【化51】
Figure 0003818337
【0192】
【化52】
Figure 0003818337
【0193】
【化53】
Figure 0003818337
【0194】
【化54】
Figure 0003818337
【0195】
【化55】
Figure 0003818337
【0196】
【化56】
Figure 0003818337
【0197】
【表3】
Figure 0003818337
【0198】
【表4】
Figure 0003818337
【0199】
【表5】
Figure 0003818337
【0200】
【表6】
Figure 0003818337
【0201】
【表7】
Figure 0003818337
【0202】
【表8】
Figure 0003818337
【0203】
次に、上記参考例1、2、3のレジスト組成物に、アセチレンアルコール誘導体として下記構造式のサーフィノールE1004(日信化学工業(株)製)を全体の0.05重量%となるように添加したレジスト組成物につき、パーティクル(異物)の増加に関する保存安定性を観察した。結果を表9に示す。この際、液中パーティクルカウンターとしてKL−20A(リオン(株)製)を使用し、40℃保存による加速試験での0.3μmのパーティクルサイズについてモニターした。
【0204】
【化57】
Figure 0003818337
【0205】
【表9】
Figure 0003818337

Claims (9)

  1. ベース樹脂として、下記一般式(1)で示される重量平均分子量3,000〜300,000の高分子化合物を含有することを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
    Figure 0003818337
    〔(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R3は下記一般式(2b)、(2c)より選ばれる酸安定基を示す。R4 下記一般式(4)で示される基である。p、q、rは正数であり、0<p≦0.6、0<q≦0.6、0.1<p+q≦0.6、p+q+r=1である。)
    Figure 0003818337
    (式中、R7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ独立して水素原子、同一もしくは異種の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を示し、R7とR8、R7とR9、R8とR9、R7とR8とR9、R10とR11は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR7、R8、R9、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基又はカルボニル基を示す。)
    Figure 0003818337
    (式中、R15は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R16は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R17は炭素数1〜18のヘテロ原子を介在していてもよい1価の炭化水素基を示し、R15とR16、R15とR16とR17は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR15、R16、R17はそれぞれ炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す
    また、上記一般式(1)で示される高分子化合物はフェノール性水酸基の水素原子を0モル%を超え50モル%以下の割合で下記一般式(3a)又は(3b)で示されるC−O−C基を有する基で置換することにより分子内及び/又は分子間で架橋されていてもよい。
    Figure 0003818337
    (式中、R12、R13は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。または、R12とR13とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR12、R13は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R14は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、dは0又は1〜10の整数である。Aは、c価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在していてもよく、またその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、アシル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。cは2〜8、c’は1〜7の整数である。)〕
  2. (A)有機溶剤
    (B)請求項1記載のベース樹脂
    (C)酸発生剤
    を含有することを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
  3. 更に、(D)塩基性化合物を配合したことを特徴とする請求項2記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  4. 更に、(E)分子内に
    Figure 0003818337
    (以下、≡C−COOHと略す。)で示される基を有する、下記I群及びII群から選ばれる1種又は2種以上の芳香族化合物を配合したことを特徴とする請求項2又は3記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
    〔I群〕
    下記一般式(13)〜(22)で示される化合物のフェノール性水酸基の水素原子の一部又は全部を−R57−COOH(R57は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基)により置換してなり、かつ分子中のフェノール性水酸基(C)と≡C−COOHで示される基(D)とのモル比率がC/(C+D)=0.1〜1.0である化合物。
    〔II群〕
    下記一般式(23)、(24)で示される化合物。
    Figure 0003818337
    Figure 0003818337
    (但し、式中Rは水素原子又はメチル基であり、R51、R52はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基であり、R53は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基、或いは−(R57h−COOR’基(R’は水素原子又は−R57−COOH)であり、R54は−(CH2i−(i=2〜10)、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、R55は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、R56は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、それぞれ水酸基で置換されたフェニル基又はナフチル基であり、R57は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、R58は水素原子、炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基又は−R57−COOH基である。jは0〜5の整数であり、h、uは0又は1である。s1、t1、s2、t2、s3、t3、s4、t4はそれぞれs1+t1=8、s2+t2=5、s3+t3=4、s4+t4=6を満足し、かつ各フェニル骨格中に少なくとも1つの水酸基を有するような数である。βは式(17)の化合物を重量平均分子量1,000〜5,000とする数、γは式(18)の化合物を重量平均分子量1,000〜10,000とする数である。)
    Figure 0003818337
    (R51、R52、R57は上記と同様の意味を示す。s5、t5は、s5≧0、t5≧0で、s5+t5=5を満足する数である。)
  5. 更に、(F)上記(B)成分とは別のベース樹脂として、下記一般式(6)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量3,000〜300,000の高分子化合物を配合したことを特徴とする請求項2、3又は4記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
    Figure 0003818337
    (式中、R1、R2、R15、R16、R17は上記と同様の意味を示し、R19は−CR1516OR17とは異なる酸不安定基であり、e、fは0又は正数、gは正数で、e+f+g=1であり、0≦e≦0.5、0.4≦g≦0.9である。)
  6. 更に、(G)溶解制御剤を配合したことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  7. 更に、(H)紫外線吸収剤を配合したことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  8. 更に、(I)下記一般式(30)、(31)
    Figure 0003818337
    (式中、R81、R82、R83、R84、R85はそれぞれ水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、X、Yは0又は正数を示し、下記値を満足する。0≦X≦30、0≦Y≦30、0≦X+Y≦40である。)
    で示されるアセチレンアルコール誘導体を配合したことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  9. (i)請求項1乃至8のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料を基板上に塗布する工程と、
    (ii)次いで加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の高エネルギー線もしくは電子線で露光する工程と、
    (iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程と
    を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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