JP3818177B2 - 付加情報埋め込み方法および画像処理システム並びに付加情報埋め込みプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに付加情報としてコード情報を埋め込む付加情報埋め込み方法および入力原稿に埋め込まれたコード情報を検出した場合は、当該コード情報の内容に応じて複写動作を制御することによってセキュリティー機能を持つ画像処理システム並びに画像データに付加情報としてコード情報を埋め込む付加情報埋め込みプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機やプリンタ等の画像処理システムによる出力画像のカラー化が進み、デジタルデータ処理の手法を用いたカラー画像記録装置が急速に進歩してきている。このため、紙幣や有価証券等のような複写が禁止されている特殊原稿を判別し、特殊原稿の場合には、違法複写を禁止するようにしたデジタル複写機が多数実用化されている。また、特殊原稿を判別する手法としては、対象原稿から抽出された特徴情報(エッジ分布、色分布、濃度情報等)を基にパターンマッチングを行う方式のものが多数提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のパターンマッチング方法を使用した画像処理システムでは、金銭価値のある原稿全てを複写禁止原稿として認識できる訳でなかった。例えば、映画やコンサートのチケットなどは複写禁止原稿と認識できなかった。これらの原稿に対しても紙幣や有価証券のような特殊原稿と同様に認識できるようにするには、複写を禁止する原稿全てについて特徴情報を記憶する必要があるため大容量のメモリを必要とし、また実際に複写動作に対応して全ての特徴情報を検出することは困難である。
【0004】
一方、企業のオフィス等においては、紙幣や有価証券などの特殊原稿以外の一般文書の場合にも、文書の内容の重要度や機密保持の観点から複写が禁止されている文書が多数存在する。このような複写禁止物については、一般的に、マル秘の印鑑などを押印することで、目視にて複写可能な文書と区別するようにしているのが現状である。しかしながら、複写禁止文書にマル秘の印鑑などを押印し、利用者に複写禁止であることを認識させて利用者が複写を行わないようにすることを前提とした手法は、実質的に複写機が複写を禁止する機能を持つものではない。すなわち、利用者が複写禁止であることを認識していたとしても、それを無視して複写機を用いて複写することは可能である。
【0005】
また、上記特殊原稿を判別する手法として、従来種々提案されているパターンマッチング方法を用いてマル秘の印鑑などを認識し、複写禁止文書を複写させないようにする方法も多数提案されている。しかし、永久的に複写が禁じられている上記特殊原稿と違いオフィス内複写禁止文書の場合は、文書内容全てが機密であるとは限らず、また時を経ることによって内容全てが機密でなくなることも多い。したがって、この手法では、機密以外の部分も複写できず、また、時を経て内容全てが機密でなくなった文書も複写できないという問題がある。
【0006】
また、マル秘の印鑑などを確実に認識できるようにするためには、文書中のオブジェクト(文字、写真等)と重ならない状態で押印する必要があり、したがってマル秘の印鑑などはオブジェクトから離れた背景部に押印されることになる。そのため、マル秘の印鑑に認識していることを周知させ、マル秘の印鑑を隠すことによって複写を可能になることを知らせて、上記問題を解消しようとした場合は、本来の複写禁止文書も複写されるという問題がある。また、周知させずとも印鑑を認識していることに気付かれた場合も同様の問題が発生する。
【0007】
また、マル秘の印鑑が複写を禁止するマークであることに気付かれないように同様のマークを増やしていくと、映画やコンサートのチケットと同様に、複写を禁止することを示すマーク全ての特徴情報を記憶する必要があるために大容量のメモリを必要とし、また実際に複写動作に対応して全ての特徴情報を検出することは困難である。
【0008】
このように、従来の技術では、文書の機密レベル(複写制御レベル)の変更ができないという問題点と、文書の複数の領域に対して異なる複写制御ができないという問題点、さらには複写禁止を示すマークが知られた場合にその機能が発揮されないという問題点があった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、文書の機密レベル(複写制御レベル)を時系列に変更することを可能にする付加情報埋め込み方法およびこの付加情報埋め込み方法が適用される画像処理システム並びに付加情報埋め込みプログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による付加情報埋め込み方法(付加情報埋め込みプログラム)は、画像データに付加情報としてコード情報を埋め込む付加情報埋め込み方法(付加情報埋め込みプログラム)であって、当該コード情報は、複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて制御内容が異なることを特徴としている。このように、複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて制御内容が異なるコード情報を付加情報として原稿中に埋め込むことで、文書の機密レベルを時系列に変更することが可能になる。
【0011】
本発明による画像処理システムは、複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて複写動作の制御内容が異なるコード情報を含む画像データを入力する画像入力部と、この画像入力部から入力される画像データ中に含まれるコード情報を検出し、当該コード情報の内容を解釈する解釈部と、この解釈部が解釈したコード情報の内容に対応した複写動作の制御情報を画像入力部から入力される画像データに付加する画像処理部とを備える構成となっている。
【0012】
上記構成の画像処理システムにおいて、画像入力部は、複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて複写動作の制御内容が異なるコード情報を含む画像データに対応する原稿画像を読み取り、その画像データを解釈部および画像処理部に渡す。解釈部は、画像入力部からの入力画像データ中に含まれるコード情報を検出するとともに当該コード情報の内容を解釈し、その解釈結果を画像処理部に渡す。画像処理部は、解釈部の解釈結果に基づいてコード情報の内容に対応した複写動作の制御情報を画像入力部からの入力画像データに付加し、例えば画像出力部に渡す。すると、画像出力部では、例えば複写動作の際に、画像データに付加された制御情報に対応した複写動作が行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
[第1実施形態]
(1)付加情報の埋め込みの説明
第1実施形態に係る付加情報埋め込み方法では、後述の変形例に記述しているように、付加情報としては、バーコードに代表されるコード情報であれば良く、既知のQRコード等の2次元コードでも構わない。ここで、QRコードとは、バーコードが進化した2次元コードの一種であり、一方向だけに情報を持っているバーコードに対して、縦、横二方向に情報を持つことで、記録できる情報量を飛躍的に増加させたコードである。
【0015】
本実施形態に係る付加情報埋め込み方法は、一例として、本出願人による特願2000−319721号明細書に記載されている画像処理装置を用いることで実現可能である。この画像処理装置に相当する付加情報埋め込み装置の構成例を図1に示す。
【0016】
図1から明らかなように、本例に係る付加情報埋め込み装置10は、2値化セル生成部11およびセル2値化部12を有する構成となっている。2値化セル生成部11は、付加情報を埋め込む範囲内で、付加情報のコード値「0」「1」に応じて大きさが異なる2種類のセルを生成する。セル2値化部12は、生成されたセル内のピクセルの値を0または255のどちらかに置き換えて2値化する。なお、セルが生成されていない部分では、ピクセルの値(階調情報)はそのまま保持される。
【0017】
図2は、2値化セル生成部11によって生成されたセルを模式的に表した図である。600dpiのビットマップ画像(9×36)において、4行目に付加情報のコード値列「010110」を埋め込む場合、付加情報のコード値「0」を埋め込む部分は1×3のセル(以降、基本セルと呼ぶ)を2つ配置し、付加情報のコード値「1」を埋め込む部分は1×6のセル(以降、拡大セルと呼ぶ)を1つ配置する。図3は、2値化セル生成部11によって生成されたセル内を、セル2値化部12によって2値化した様子を模式的に表した図である。
【0018】
このセル2値化部12による2値化の動作を図4および図5を参照して詳細に説明する。
【0019】
図4は、基本セルを2値化する方法を説明するための図である。基本セル内の画素(ピクセル)は、表現すべき階調に応じて成長順位401に従った順番で大きくなる。具体的には、基本セル内のピクセルの階調平均値が255の場合は画素配置402となり、順次、階調平均値が小さくなるに従って画素配置403〜405となる。
【0020】
図5は、拡大セルを2値化する方法を説明するための図である。拡大セル内の画素(ピクセル)は、表現すべき階調に応じて成長順位501に従った順番で大きくなる。具体的には、拡大セル内のピクセルの階調平均値が255の場合は画素配置502となり、順次、階調平均値が小さくなるに従って画素配置503〜508となる。
【0021】
図3の例では、副走査方向に連続する3行(4行目〜6行目)で同一の2値化を行っており、600dpiのビットマップ画像において、付加情報のコード値「0」を埋め込む部分は200(=600/3)lpi万線スクリーン内、付加情報のコード値「1」を埋め込む部分は100(=600/6)lpiの万線スクリーン内に画素を配置していることに相当する。
【0022】
このように、本実施形態に係る付加情報埋め込み方法では、付加情報を埋め込む領域は万線スクリーンで2値化し、付加情報のコード値に応じて線数を切り替えることで、付加情報を埋め込んでいる。
【0023】
ここで、階調値が255の部分は画素が存在しないため、基本セルと拡大セルのどちらのセルを配置したのか判別がつかない。また、階調値が84以下の部分はセル内部すべて画素で埋められるため、やはり、基本セルと拡大セルのどちらのセルを配置したのか判別がつかない。すなわち、付加情報のコード値「0」と「1」のどちらを埋め込んだのか判別がつかなくなる。
【0024】
このため、実際に本実施形態に係る付加情報埋め込み方法を運用する場合は、図6に示す付加情報埋め込み装置で行われる。この付加情報埋め込み装置も特願2000−319721号明細書に記載されている。この付加情報埋め込み装置20は、図1の付加情報埋め込み装置10に階調値変更部13を加えた構成となっている。階調値変更部13は、2値化するセル内の平均階調値が所定の最大値を越えるとき、その階調値を当該最大値に変更し、所定の最小値未満のとき、その階調値を当該最小値に変更する。
【0025】
ここで、最大値を200、最小値を100に設定した場合について説明する。階調値変更部13で、入力画像の階調値が100〜200の値になるため、セル2値化部12の出力として、基本セルは図4の画素配列403,404の状態にしかならない、また、拡大セルについても図5の画素配列504〜506の状態しかならない。つまり、画素が必ず1つ以上配置され、かつセル内全ての画素が埋め尽くされることはない。これにより、付加情報のコード値「0」と「1」のどちらを埋め込んだのか判別がつくようになる。
【0026】
図7は、本実施形態に係る付加情報埋め込み方法で付加情報を2次元的に埋め込んだ例を示す図である。このように、コード埋め込み領域と原画像領域(非コード埋め込み領域)を繰り返すようにすることにより、図8に示すように、付加情報を文字とオーバーラップさせた場合にも、文字の可読性(何が書かれているかが解る)が維持される。このことから明らかなように、本実施形態に係る付加情報埋め込み方法では、最低限の情報を損なうことなく、文字部に付加情報を埋め込むことも可能になる。
【0027】
また、特願2000−319721号明細書に記載されている画像処理装置の場合と同様に、付加情報の他に、埋め込み範囲を特定できる位置特定情報も埋め込むことにより、画像読取装置で読み取った画像から付加情報を確実に読み出せるようにすることもできる。
【0028】
上述した本実施形態に係る付加情報埋め込み方法で付加情報が埋め込まれた画像を図示しない画像処理システム、例えばインクジェットプリンタ、電子写真式プリンタ等の画像形成装置で紙に印刷出力することにより、付加情報が埋め込まれた紙ドキュメントが得られる。
【0029】
次に、画像読取装置で読み取った画像から、付加情報を復号する方法について説明する。
【0030】
図7において、(a)は図9の付加情報が埋め込まれた部分901を拡大して示し、(b)は図9の付加情報が埋め込まれた部分901の画像読取装置のCCD(Charge Coupled Device)出力波形を示している。
【0031】
本例では、付加情報が埋め込まれた際の画像解像度が600dpiで、付加情報のコード値「0」が埋め込まれた部分は200lpi万線スクリーン内、付加情報のコード値「1」が埋め込まれた部分は100lpiの万線スクリーン内に画素を配置していることに相当する。また、画像読取装置の解像度は600dpiである。図7から明らかなように、画像濃度が高い(黒)ほどCCDの出力値は小さくなり、画像濃度が低い(白)ほどCCD出力値は大きくなる。
【0032】
上述したように、階調値変更部13の作用によって、コード値「1」が埋め込まれている部分の濃度は所定の濃度範囲に収められているので、この部分のCCD出力波形は明確に下に凸の曲線となる。したがって、下に凸の曲線部分を探索し、その極大間の距離がCCD約6画素であれば、その部分にはコード値「1」が埋められていると判断できる。
【0033】
また、付加情報の他に埋め込み範囲を特定できる位置特定情報も埋め込まれている場合は、その位置特定情報から付加情報の埋め込み位置を算出することで、その算出した埋め込み位置のCCD出力波形から付加情報のコード値を復号することができる。すなわち、埋め込み位置が特定できれば、コード値が埋め込まれている1×6画素部中心位置のCCD出力波形を見ることでコード値を判定できる。具体的には、その埋め込み位置のCCD出力波形が下に凸の曲線であればコード値「1」であり、上に凸の曲線であればコード値「0」となる。
【0034】
このことについてさらに詳細に説明する。コード値「1」が埋め込まれている部分では、1×6画素の中央部に黒画素があり、端部が白画素であるため、下に凸の曲線になっている。また、コード値「0」が埋め込まれている部分では、1×3画素の中心が黒画素で端部が白画素となっているのが2つ続いているため、1×6画素で見ると中央部が上に凸の曲線になっている。
【0035】
(2)画像処理システムの説明
複写制御したい文書データは、上述した本実施形態に係る付加情報埋め込み方法を用いて、以下に示す情報が符号化され、誤り訂正符号が付加されてさらに記号化されることによって生成される。
【0036】
1)複写制御レベル数:時系列に異なる複数制御レベルを変更する数。
例えば、複写制御レベルを
1:『全く複写させない』
2:『部分的に複写させない』
3:『警告情報を付加して、複写を許可する』
としたときに、2005年12月31日まで複写制御レベルを1、2006年03月31日まで複写制御レベルを2、2006年06月30日まで複写制御レベルを3に設定する場合は、複写制御レベル数を3とする。
【0037】
2005年12月31日まで複写制御レベルを1、2006年03月31日まで複写制御レベルを2とだけ設定する場合は、複写制御レベル数を2とする。以降は、複写制御レベル数を3としたときの例で説明する。
【0038】
2)第1の複写制御レベル:ここでは全く複写させないことを示す複写制御レベルである『1』が設定される。
3)第1の複写制御レベル有効年月日:ここでは2005年12月31日が設定される。
4)第2の複写制御レベル:ここでは部分的に複写させないことを示す『2』が設定される。
5)第2の複写制御レベル有効年月日:ここでは2006年03月31日が設定される。
6)複写制御したい領域座標値:コードが埋め込まれている領域の左上の座標を原点として、複写制御したい領域の主走査方向開始点、主走査方向終了点、副走査方向開始点、副走査方向終了点が設定される。
7)第3の複写制御レベル:ここでは警告情報を付加して、複写を許可することを示す『3』が設定される。
8)第3の複写制御レベル有効年月日:ここでは2006年06月30日が設定される。
【0039】
図10は、以上のような複写制御情報が埋め込まれた文書を複写制御する画像処理システムの構成例を示すブロック図である。ここでは、画像処理システムとして、複写機を一例に挙げて説明する。本例に係る複写機は、画像入力部31、画像処理部32、コードデータ解釈部33、カレンダー部34および画像出力部35を有する構成となっている。
【0040】
画像入力部31は、CCDセンサーやA/D変換部などを具備し、入力原稿を読み取り、その読み取った情報をデジタル信号に変換して出力する。画像処理部32は、画像入力部31から供給されるデジタル信号となった入力原稿データに対して、コードデータ解釈部33からの解釈結果を基に種々のデジタル信号処理を施して画像出力部35に供給する。コードデータ解釈部33は、カレンダー部34から日付情報を取得するとともに、画像入力部31からのデジタル信号に対してコードデータの検出およびその内容を解釈し、その解釈結果を画像処理部32に与える。画像出力部32は、レーザー駆動系など画素描画部を具備し、紙などの記録媒体上に画素を走査しながら描画する。
【0041】
上記構成の複写機の動作について、図11に示す原稿を入力原稿(文書)として説明する。図11において、『これは機密事項です。』と書かれた部分が複写制御したい機密事項領域であり、図中の点線で囲まれた領域111がその範囲を示している。この点線は機密事項領域111の範囲を明示するために記したものであり、本来の文書には存在しないものである。
【0042】
図11の機密事項領域111には複写制御コードが付加されているが、当該複写制御コードは文字の大きさと比較して微細なため、図10にそのまま示すと黒く塗り潰されたように表現されてしまう。したがって、機密事項領域111を拡大表示したものを図12に示す。図12において、複写制御コード121が付加されている部分は最終行の『これは』という部分である。
【0043】
図11に示す原稿の場合は、複写制御コードの内容が、先述したように、2005年12月31日までは『全く複写させない』、2006年03月31日までは『部分的に複写させない』、2006年06月30日までは『警告情報を付加して、複写を許可する』という内容であるとする。この原稿の複写処理に際し、コードデータ解釈部33はカレンダー部34から日付情報を取得し、この取得した情報と付加情報の内容とから制御内容を決定する。
【0044】
例えば、カレンダー部34から取得した日付が2005年12月20日である場合(第1の複写制御レベルの有効年月日期間内)は、第1の複写制御レベルの有効年月日中であるので、コードデータ解釈部33から画像処理部32へ出力される制御内容は『全く複写させない』となる。画像処理部32はこの制御内容を受けて、画像信号を0もしくは255にリセットすることにより、『全く複写させない』という制御を実行する。図示しないが、0にリセットされた場合は全面真っ白の状態に描画する画像データが、255にリセットされた場合は全面塗り潰された状態に描画する画像データがそれぞれ画像出力部35に出力される。
【0045】
ここでは、『全く複写させない』という制御を実現する方法として、画像データをリセットする方法を例に挙げて説明したが、これに限ることではない。例えば、画像処理システム全体を制御するシステム制御部(図示せず)にコードデータ解釈部33の解釈結果を与え、当該システム制御部が図示しない給紙トレイ部からの給紙を止めるようにすることで、『全く複写させない』という制御を実現することも可能である。このように、機密事項領域111だけでなく、文書全体の内容が複写されないようにシステムが動作するようにすれば良い。
【0046】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年2月22日である場合(第1の複写制御レベル有効年月日は過ぎているが第2の複写制御レベル有効期間内)について説明する。
【0047】
この場合、第1の複写制御レベルの有効年月日を過ぎているため、第1の複写制御である『全く複写させない』という制御は実施されないが、第2の複写制御レベルの有効年月日である2006年03月31日以前のため、第2の複写制御レベルである『部分的に複写させない』という制御が実行される。第2の複写制御レベルが2:『部分的に複写させない』ということであるから、コードデータ解釈部33から画像処理部32には複写制御したい領域座標値と複写制御レベルとして2:『部分的に複写させない』が出力される。
【0048】
ここで、コードデータ解釈部33が画像処理部32に出力する領域座標値について図13を用いて説明する。
【0049】
複写制御コード121の領域座標値は、当該コード情報が埋め込まれている左上を原点として、主走査方向開始点FS、主走査方向終了点FE、副走査方向開始点SS、副走査方向開始点SEとなっているので、図13中のX1、X2、Y1、Y2を用いると、(FS,FE,SS,SE)=(−X1,X2,−Y1,Y2)として格納されている。コードデータ解釈部33から画像処理部32へ出力される領域座標値は、コード情報が埋め込まれている左上の原点の座標を(xx,yy)とすると、(FS′,FE′,SS′,SE′)=(xx−X1,xx+X2,yy−Y1,yy+Y2)として出力される。
【0050】
画像処理部32は、領域座標値(FS′,FE′,SS′,SE′)=(xx−X1,xx+X2,yy−Y1,yy+Y2)を受けて、その領域に対する画像データを0もしくは255にリセットし、画像出力部35に送る。その結果、0にリセットした場合は、図14に示すように、指定された領域を真っ白の状態に描画する画像データが、255にリセットされた場合は、図15に示すように、指定された領域を塗り潰された状態に描画する画像データがそれぞれ画像出力部35に出力される。
【0051】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年04月20日(第1および第2の複写制御レベルの有効年月日を過ぎているが、第3の複写制御レベル有効期間内)である場合について説明する。
【0052】
この場合、第1および第2の複写制御レベルの有効年月日を過ぎているため、第1および第2の複写制御である『全く複写させない』、『部分的に複写させない』という制御は実施されないが、第3の複写制御レベルの有効年月日である2006年06月30日以前のため、第3の複写制御レベルである『警告情報を付加して、複写を許可する』という制御が実行される。コードデータ解釈部33から画像処理部32には複写制御レベルとして3:『警告情報を付加して、複写を許可する』が出力される。
【0053】
画像処理部32は、図16に示すように、予め決めておいた『禁複写原稿』という文字を、画像入力部31から送られてきた画像データに対して予め決めておいた場所に付加して、画像出力部35に送る。ここでは、警告情報を付加する方法として、ここでは予め決めておいた語句を予め決めておいた場所に付加する例を挙げて説明しているが、これに限った訳でない。例えば、埋め込まれている複写動作の制御内容情報の1つとして、付加する語句や付加する場所を加えることで、付加する語句および付加する場所を変更することなども考えられる。
【0054】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年07月10日である場合について説明する。
【0055】
この場合、第3の複写制御レベルの有効年月日も過ぎているため、コードデータ解釈部33から画像処理部32には何も出力しないか、もしくは複写制御はしないという信号を出力する。このとき、画像処理部32は複写制御に関する処理は一切せずに画像出力部35に送る。
【0056】
上述した第1実施形態に係るコードデータ解釈部33の一連の動作の流れを図17に示す。
【0057】
図17のフローチャートにおいて、コードデータ解釈部33はカレンダー部34から日付情報を取得し(ステップS11)、次いで複写制御レベル数nを取得し(ステップS12)、しかる後複写制御レベルiをi=1にセットする(ステップS13)。続いて、取得した日付が第iの複写制御レベルの有効期限か否かを判断する(ステップS14)。第iの複写制御レベルの有効期限でなければ、複写制御レベルiをインクリメントし(ステップS15)、次いでi>nであるか否かを判断する(ステップS16)。i>nであれば、複写を許可する情報を画像処理部32に出力し(ステップS17)、一連の処理を終了する。i≦nであれば、ステップ14に戻って上述した処理を繰り返す。
【0058】
ステップS14において、取得した日付が第iの複写制御レベルの有効期限であると判断した場合は、i=1であるか否かを判断する(ステップS18)。ここで、i=1であれば、全く複写させないための情報を画像処理部32に出力し(ステップS19)、一連の処理を終了する。i≠1であれば、i=2であるか否かを判断する(ステップS20)。ここで、i=2であれば、複写制御領域の情報を取得し(ステップS21)、この取得した複写制御領域の情報と共に、部分的に複写させないための情報を画像処理部32に出力し(ステップS22)、一連の処理を終了する。i≠2であれば、警告情報を付加して、複写を許可する情報を画像処理部32に出力し(ステップS23)、一連の処理を終了する。
【0059】
上述したように、第1実施形態に係る付加情報埋め込み方法によれば、時系列な複数の制御内容を示すコード情報を付加情報として原稿中の複写制御をしたい部分に直接埋め込むことで、文書の機密レベル(複写制御レベル)を時系列に変更することが可能になる。したがって、複写制御コードを検出した場合は、画像データの忠実な再現を行わないようにすることで、セキュリティー機能を持つ画像処理システムを実現できる。
【0060】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る付加情報埋め込み方法および画像処理システムについて説明する。
【0061】
付加情報をコードデータに変換し、画像データに対してどのように埋め込むかの方法については、第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。本実施形態において、第1実施形態と違うところは画像データに対して埋め込む付加情報の種類である。ここで言う付加情報の種類とは、付加情報体系、コード体系が異なるものを指すのではなく、複写制御内容が異なることを指している。
【0062】
このことについて、図18を用いて説明する。図18は、2箇所の機密事項領域が存在し、それぞれに異なった複写制御を実施するコードデータが埋め込まれている。図11と同様に図18にそのままコードデータを示すと、黒く塗り潰した表現になるため、図19および図20にそれぞれ拡大表現したものを示す。ここで、機密事項領域1に埋め込まれているコードデータの内容を第1実施形態と同様のものとし、機密事項領域2に埋め込まれているコードデータの内容を以下に示すものとして、図10に示す画像処理システムでの動作を説明する。
【0063】
機密事項領域2に埋め込まれている複写動作制御内容
1)複写制御レベル数:3
2)第1の複写制御レベル:1
3)第1の複写制御レベル有効年月日:2006年01月31日
4)第2の複写制御レベル:2
5)第2の複写制御レベル有効年月日:2006年05月31日
6)複写制御したい領域座標値:コードが埋め込まれている領域の左上の座標を原点として、複写制御したい領域の主走査方向開始点、主走査方向終了点、副走査方向開始点、副走査方向終了点が設定される。ここでは機密事項領域2に対応したものが設定される。
7)第3の複写制御レベル:3
8)第3の複写制御レベル有効年月日:2006年07月31日
【0064】
図10に示す画像処理システムの動作において、画像入力部31および画像出力部35の各動作については第1実施形態と同一であるため、ここではその説明を省略する。第1実施形態と大きく異なる部分はコードデータ解釈部33の動作である。このコードデータ解釈部33の動作について以下に詳細に説明する。
【0065】
コードデータ解釈部33での動作が第1実施形態と異なるのは、複写制御内容が異なる複数の付加情報について、どうのように解釈するかという点である。コード情報の解釈については、第1実施形態と同様にそれぞれの複写制御レベルに対する有効年月日で決まるので、カレンダー部34から取得する日付情報を基に説明する。
【0066】
カレンダー部34から取得した日付情報が2005年12月20日である場合は、機密事項領域1および機密事項領域2に対する複写制御内容が共に複写制御レベルが1:『全く複写させない』であるために、コードデータ解釈部33から画像処理部32には複写制御レベルとして1:『全く複写させない』が出力される。画像処理部32はこの制御内容を受けて画像信号を0もしくは255にリセットする。その結果、第1実施形態と同様に、図示しないが全面真っ白もしくは全面塗り潰された状態に描画する画像データが画像出力部35に送られる。
【0067】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年01月20日である場合について説明する。この日付では、機密事項領域1に対する複写制御は複写制御レベル:1の有効期間が過ぎ、複写制御レベル:2『部分的に複写させない』の有効期間中である。
【0068】
一方、機密事項領域2に対する複写制御はまだ、複写制御レベル:1『全く複写させない』である。この場合には、機密事項領域1に対する複写制御(制御レベル:2)を実施しても、機密事項領域2に対する複写制御(複写制御レベル:1)を実施すると、画像データ全体から見れば複写制御は複写制御レベル:1である。そのため、コードデータ解釈部33から画像処理部32へ出力される制御内容は、『全く複写させない』となる。画像処理部32での動作は上記と同様のため省略する。
【0069】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年02月20日である場合について説明する。この日付では、機密事項領域1および機密事項領域2共に複写制御レベルが2:『部分的に複写させない』であるため、コードデータ解釈部33から画像処理部32には複写制御したい領域座標値と複写制御レベルとして2:『部分的に複写させない』が出力される。複写制御したい領域座標値については第1実施形態と同様のためここでは説明を省略する。
【0070】
画像処理部32は、領域座標値を受けてその領域に対する画像データを0もしくは255にリセットし、画像出力部35に送る。その結果、0にリセットした場合は、図21に示すように、指定された領域を真っ白の状態に描画する画像データが、255にリセットされた場合は、図22に示すように、指定された領域を塗り潰された状態に描画する画像データがそれぞれ画像出力部35に出力される。
【0071】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年04月20日である場合について説明する。この日付では、機密事項領域1に対する複写制御は複写制御レベルが3:『警告情報を付加して、複写を許可する』の有効期間中である。一方、機密事項領域2に対する複写制御はまだ、複写制御レベルが2:『部分的に複写させない』である。この場合、コードデータ解釈部33から画像処理部32には、複写制御レベル3と複写制御レベル2、および複写制御したい領域座標値が共に出力される。
【0072】
画像処理部32は、図23に示すように、予め決めておいた『禁複写原稿』という文字を画像入力部31から送られてきた画像データに対して予め決めておいた場所に付加した後に、コードデータ解釈部33から送られてきた領域情報を基に画像データを0もしくは255にリセットし、画像出力部35に送る。その結果、0にリセットした場合は、図24に示すように、指定された領域を真っ白の状態に描画する画像データが、255にリセットされた場合は、図25に示すように、指定された領域を塗り潰された状態に描画する画像データがそれぞれ画像出力部35に出力される。
【0073】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年06月20日である場合について説明する。この日付の場合は、機密事項領域1および機密事項領域2共に複写制御レベルが3:『警告情報を付加して、複写を許可する』であるため、コードデータ解釈部33から画像処理部32には複写制御レベルとして3:『警告情報を付加して、複写を許可する』が出力される。
【0074】
画像処理部32は、図23に示すように、予め決めておいた『禁複写原稿』という文字を画像入力部31から送られてきた画像データに対して予め決めておいた場所に付加して画像出力部35に送る。
【0075】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年07月21日である場合について説明する。この日付の場合は、機密事項領域1に対する全ての複写制御レベルの有効年月日を過ぎているが、機密事項領域2に対する複写制御はまだ、複写制御レベル:3『部分的に複写させない』であるため、コードデータ解釈部33から画像処理部32には複写制御レベルとして3:『警告情報を付加して、複写を許可する』が出力される。
【0076】
画像処理部32は、図23に示すように、予め決めておいた『禁複写原稿』という文字を画像入力部31から送られてきた画像データに対して予め決めておいた場所に付加して画像出力部35に送る。
【0077】
次に、カレンダー部34から取得した日付情報が2006年08月10日である場合について説明する。この場合、機密事項領域1および機密事項領域2共に全ての複写制御レベルの有効年月日も過ぎているため、コードデータ解釈部33から画像処理部32には何も出力しないか、もしくは複写制御はしないという信号を出力する。画像処理部32は、複写制御に関する処理は一切せずに画像出力部35に送る。
【0078】
上述した第2実施形態に係るコードデータ解釈部33の一連の動作の流れを図26および図27に示す。図26および図27は、紙面の都合上、一連の動作の流れを2つに分割して示している。
【0079】
図26および図27に示すフローチャートにおいて、個々の複写制御コードを解釈するステップS31での処理は、図17に示すフローチャートの流れそのものであり、ここではその説明について重複するので省略する。図26および図27のフローチャートにおいて、ステップS32以降の動作の流れは、内容の異なる複数の複写制御内容が存在したときにどのように動作するかを示している。
【0080】
先ず、ステップS31の処理、即ち個々の複写制御コードを解釈する処理を終えたら、複写制御コードの制御レベルi,jをi=1、j=0にそれぞれセットし(ステップS32)、次いでi番目の複写制御コードの制御レベルが1か否かを判断する(ステップS33)。ここで、i≠1であれば、i番目の複写制御コードの制御レベルが2か否かを判断し(ステップS34)、i≠2であれば、さらにi番目の複写制御コードの制御レベルが3か否かを判断する(ステップS35)。
【0081】
ここで、i≠3であれば、即ち複写制御コードの制御レベルiが1でも、2でも、3でもなければ、複写制御コードの制御レベルiをインクリメントし(ステップS36)、次いでi>nであるか否かを判断する(ステップS37)。そして、i>nであれば、通常複写を許可する情報を画像処理部32に出力し(ステップS38)、一連の処理を終了する。i≦nであれば、ステップ33に戻って上述した処理を繰り返す。
【0082】
ステップS35の判断処理において、i=3であれば、複写制御コードの制御レベルjをインクリメントし(ステップS39)、次いで複写制御コードの制御レベルiをインクリメントし(ステップS40)、続いてi>nであるか否かを判断する(ステップS41)。そして、i>nであれば、警告情報を付加して、複写を許可する情報を画像処理部32に出力し(ステップS42)、一連の処理を終了する。
【0083】
ステップS41の判断処理において、i≦nであれば、i番目の複写制御コードの制御レベルが1か否かを判断し(ステップS43)、i≠1であれば、i番目の複写制御コードの制御レベルが2か否かを判断する(ステップS44)。そして、i≠2であれば、i=3であるからステップS40に戻って上述した処理を繰り返す。
【0084】
ステップS34またはステップS44でi=2と判断した場合には、複写制御領域の情報を取得し(ステップS45)、次いで複写制御コードの制御レベルiをインクリメントし(ステップS46)、しかる後i>nであるか否かを判断する(ステップS47)。ここで、i>nであれば、j=0であるか否かを判断し(ステップS48)、j=0であれば、部分複写禁止処理の情報を画像処理部32に出力し(ステップS49)、一連の処理を終了する。
【0085】
ステップS47の判断処理において、i≦nであれば、i番目の複写制御コードの制御レベルが1か否かを判断し(ステップS50)、i≠1であれば、i番目の複写制御コードの制御レベルが2か否かを判断する(ステップS51)。ここで、i=2であれば、ステップS45に戻って上述した処理を繰り返す。i≠2であれば、i番目の複写制御コードの制御レベルが3であるから、複写制御コードの制御レベルjをインクリメントし(ステップS52)、しかる後ステップS46に戻って上述した処理を繰り返す。
【0086】
ステップS48の判断処理において、j≠1であれば、警告情報の付加処理および部分複写禁止処理の情報を画像処理部32に出力し(ステップS53)、一連の処理を終了する。また、ステップS33、ステップS43またはステップS50でi=1と判断した場合には、全面複写禁止処理の情報を画像処理部32に出力し(ステップS54)、一連の処理を終了する。
【0087】
上述したように、第2実施形態に係る付加情報埋め込み方法によれば、時系列な複数の制御内容を示すコード情報を2種以上、付加情報として原稿中に埋め込むことで、文書中の複数箇所に対して機密レベル(複写制御レベル)を時系列に変更することが可能になる。したがって、複写制御コードを検出した場合は、画像データの忠実な再現を行わないようにすることで、セキュリティー機能を持つ画像処理システムを実現できる。特に、コード情報を原稿中の複写制御をしたい部分に直接埋め込むことで、複写禁止を示すマークが知られた場合にも、画像処理システムでそのセキュリティー機能を発揮できる。
【0088】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る付加情報埋め込み方法および複写システムについて説明する。
【0089】
付加情報をコードデータに変換し、画像データに対してどのように埋め込むかの方法については、第1および第2実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。また、コードデータを検知して、複写制御を行う画像処理システムの動作についても第1および第2実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0090】
本実施形態において、第1および第2実施形態と違うところは、同一制御内容のコードデータを複数個、画像データに対して埋め込む点にある。ここでいう同一制御内容のコードデータが複数個とは、第2実施形態のように、各複写制御レベルに対する有効年月日が異なったり、複写制御レベル:2の部分的に複写を禁ずる領域が異なるものとは違う。
【0091】
その違いについて図28を用いて説明する。図28は、第1実施形態に用いた入力原稿(文書)の機密事項領域を示す図である。第1実施形態では、図12に示すように、この点線部分に対する複写制御を行うコードデータは『これは』というところに1つだけ埋め込むようにしていたが、本実施形態では、図28に示すように、点線部分に対する複写制御を行うコードデータを5個埋め込むようにしている。
【0092】
ここで埋め込まれているコードデータは同一制御内容のコードであるが、同一コードであるとは限らない。これは、第1および第2実施形態においても説明したが、複写制御レベル:2『部分的に複写させない』のときに、複写制御したい領域を示す座標情報は、コードデータが埋め込まれている領域により原点が異なるため、異なった数値となっている。しかし、制御内容に複写制御レベル:2が含まれていない場合には、同一制御内容のコードデータは同一のコードデータとなる。
【0093】
本実施形態および第1、第2実施形態に係る付加情報埋め込み方法では、原稿の汚れや画像処理システムの画像入力部31におけるデータ読み込み不良等の影響も考えて、誤り訂正符号が付加されて、コードデータ取得の安定化が図られている。本実施形態では、このようなコードデータを複数個埋め込んでいるため、さらなるコードデータ取得の安定化が見込まれる。
【0094】
また、第1、第2および第3実施形態に係る付加情報埋め込み方法では、文字の可読性(何が書かれているが解る)を保ちながら、文字部分にコードデータを埋め込むことができる。それを踏まえて本実施形態では、図28に示すように、文字部分を含めて複数箇所にコードデータを埋め込んでいる。この文書に対してコードデータを全て検出できないような場合は、よほど入力原稿(文書)が汚れていることが推測される。このような場合には、確かにこのコード情報を取得して、複写制御を行うことが実施されないが、複写されたものは文字も読めない状況であることが推測されるため、本来の機密事項が複写されないという目的は達成される。
【0095】
また、図28では、5箇所にコードデータ▲1▼〜▲5▼を埋め込んでいるが、さらに数を増やすことによって、その機密保持性が高まることは言うまでもない。またさらに、悪意を持った者に、コードデータが埋め込まれている部分に複写制御情報があるのではと気付かれた場合も、コードを改竄し複写しようとする試みを抑制することができる。
【0096】
例えば、図28では5箇所しかコードデータを埋め込んでいないが、文字部分全てにコードデータを埋め込んだとする。この場合、コードデータを取得できないようにコードデータ部分をすべて塗り潰すと機密事項部分の文字も読めなくなり、上記同様にコード情報を取得して、複写制御を行うことが実施されないが、本来の機密事項が複写されないという目的は達成される。
【0097】
また、図29に示すように、コード埋め込み部分まで推測しその部分を塗り潰すような改竄を試みる者がいた場合にも、これを実現するには細かな作業が必要となるため、埋め込むデータの数を増やせば増やすほど、その者の改竄するという意志を減退させることが出来る。
【0098】
これは、第1、第2および第3実施形態に係る付加情報埋め込み方法が、文字の可読性(何が書かれているかが解る)を保ちながら、文字部分にコードデータを埋め込むことができることで実現できている。
【0099】
[変形例]
なお、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に種々の変更を加えて、特許請求の範囲に記載の発明を実施することができる。そのような発明が本出願に係る発明の技術的範囲に属することは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0100】
また、上記第1および第2実施形態において、図1に示す付加情報埋め込み装置10で画像データにコードデータを埋め込んだ後に、図示していない画像形成装置(インクジェットプリンタ、電子写真式プリンタ等)で他の画像データと同一の塗料、トナー、インクで印刷されていることを前提として説明しているが、これに限定されるものではない。
【0101】
コードデータを紫外線光源からの光で励起される塗料、トナー、インクや赤外線光源からの光で励起される塗料、トナー、インクで印刷し、図10に示す画像処理システムの画像入力部31に光源として通常光源の他に赤外線光源および紫外線光源を具備することにより、複写制御コードを取得することも可能である。また、第1および第2実施形態においては、埋め込む付加情報がコード情報であれば良く、既知のQRコード等でも構わない。
【0102】
また、上記各実施形態において、付加情報として埋め込んだ複写制御内容として、複写制御レベルが1から2、そして3と変化するもので説明したが、これに限定するものではない。複写制御レベルを1のみ、2のみ、3のみのように1種類の制御レベルにして、有効年月日が過ぎると通常複写できるようにしたりすることも可能である。また、複写制御レベルを1から3、1から2、2から3のように2種類の制御レベルにすることも可能である。
【0103】
また、上記第2実施形態において、複写制御したい領域を2領域として説明したが、これに限定するものではなく、特に領域の数には制限が無い。
【0104】
また、上記各実施形態では、図10の画像処理システムとして複写機を例に挙げて説明をしたが、これに限定するものではない。画像入力部31としては、ネットワーク経由で画像データをデジタルデータで入力可能なものであれば、特に限定するものではない。また、画像出力部35についても同様である。このように、画像入力部31と画像出力部35とがネットワークで繋がっているが、物理的に離れているようなシステム構成も考えられる。このような構成の場合は、コードデータ解釈部33と画像処理部32の機能を持たせた複写制御サーバーを同じネットワーク上に設置し、複写制御サーバー経由でなければ、画像出力部35にデータ送ることのできない構成にすることで、上記各実施形態の複写制御が可能になる。
【0105】
またさらに、上記第1および第2実施形態において、複写動作の制御内容を示すコードデータを複写制御レベル:2の複写制御したい部分領域内に埋め込んでいるが、これに限定するものではない。これは第1実施形態で説明している複写制御レベル:2の複写制御したい部分領域内を示す座標データ生成方法により明らかである。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて複写動作の制御内容が異なるコード情報を付加情報として原稿中に埋め込むことで、文書の機密レベルを時系列に変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される付加情報埋め込み装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】 2値化セル生成部によって生成されたセルを模式的に表した図である。
【図3】 2値化セル生成部によって生成されたセル内を2値化した様子を模式的に表した図である。
【図4】 基本セルを2値化する方法を説明するための図である。
【図5】 拡大セルを2値化する方法を説明するための図である。
【図6】 本発明が実際に適用される付加情報埋め込み装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】 第1実施形態に係る付加情報埋め込み方法で付加情報を2次元的に埋め込んだ例を示す図である。
【図8】 付加情報を文字とオーバーラップさせた場合の原稿画像を示す図である。
【図9】 コード埋め込み領域の付加情報の一例を示す図である。
【図10】 本発明に係る画像処理システムの構成例を示すブロック図である。
【図11】 入力原稿の一例を示す図である。
【図12】 図11の機密事項領域を拡大表示した図である。
【図13】 領域座標値の説明に供する図である。
【図14】 第1実施形態において指定された領域を真っ白の状態に描画した図である。
【図15】 第1実施形態において指定された領域を塗り潰された状態に描画した図である。
【図16】 第1実施形態において警告情報として『禁複写原稿』が書き込まれた原稿画像を示す図である。
【図17】 第1実施形態に係るコードデータ解釈部の一連の動作の流れをフローチャートである。
【図18】 2箇所の機密事項領域が存在し、それぞれに異なった複写制御を実施するコードデータが埋め込まれた原稿画像を示す図である。
【図19】 図18の機密事項領域1を拡大表現した図である。
【図20】 図18の機密事項領域2を拡大表現した図である。
【図21】 第2実施形態において指定された領域を真っ白の状態に描画した図である。
【図22】 第2実施形態において指定された領域を塗り潰された状態に描画した図である。
【図23】 第2実施形態において警告情報として『禁複写原稿』が書き込まれた原稿画像を示す図である。
【図24】 『禁複写原稿』が書き込まれた原稿画像に対して指定された領域を塗り潰された状態に描画した図である。
【図25】 『禁複写原稿』が書き込まれた原稿画像に対して指定された領域を塗り潰された状態に描画した図である。
【図26】 第2実施形態に係るコードデータ解釈部の一連の動作の流れをフローチャート(その1)である。
【図27】 第2実施形態に係るコードデータ解釈部の一連の動作の流れをフローチャート(その2)である。
【図28】 5箇所にコードデータ▲1▼〜▲5▼が埋め込まれた第3実施形態に係る入力原稿の機密事項領域を示す図である。
【図29】 コード埋め込み部分まで推測しその部分を塗り潰すような改竄が行われた原稿画像を示す図である。
【符号の説明】
10,20…付加情報埋め込み装置、11…2値化セル生成部、12…セル2値化部、13…階調値変更部、31…画像入力部、32…画像処理部、33…コードデータ解釈部、34…カレンダー部、35…画像出力部
Claims (10)
- 画像データに付加情報として複写動作の制御内容を示すコード情報を埋め込む付加情報埋め込み方法であって、
前記コード情報は、複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて制御内容が異なる
ことを特徴とする付加情報埋め込み方法。 - 前記コード情報を前記画像データに対応する原稿画像中の複数の複写制御領域に対して埋め込む
ことを特徴とする請求項1記載の付加情報埋め込み方法。 - 前記制御内容は、前記画像データに対応した原稿画像を部分的に複写をさせない
ことを特徴とする請求項1記載の付加情報埋め込み方法。 - 前記制御内容は、前記画像データに対応した原稿画像を全く複写させない
ことを特徴とする請求項1記載の付加情報埋め込み方法。 - 前記制御内容は、前記画像データに対応した原稿画像に対して警告情報を付加し、当該原稿画像の複写を許可する
ことを特徴とする請求項1記載の付加情報埋め込み方法。 - 前記コード情報を埋め込む領域が、前記画像データに対応した原稿画像の少なくとも複写制御したい領域の一部である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の付加情報埋め込み方法。 - 前記複写制御したい領域の一部が、前記原稿画像の文字部分である
ことを特徴とする請求項6記載の付加情報埋め込み方法。 - 複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて複写動作の制御内容が異なるコード情報を含む画像データを入力する画像入力部と、
前記画像入力部から入力される画像データ中に含まれる前記コード情報を検出し、当該コード情報の内容を解釈する解釈部と、
前記解釈部が解釈した前記コード情報の内容に対応した複写動作の制御情報を前記画像入力部から入力される画像データに付加する画像処理部とを備える
ことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項8記載の画像処理システムにおいてさらに、
前記画像処理部を経た前記画像データに対応する画像を形成するとともに、その画像形成の際に前記画像データに付加された前記制御情報に応じた複写動作を実行する画像出力部を備える
ことを特徴とする画像処理システム。 - 画像データに付加情報として複写動作の制御内容を示すコード情報を埋め込む付加情報埋め込みプログラムであって、
前記コード情報は、複数の有効期限を含み、該有効期限に応じて制御内容が異なる
ことを特徴とする付加情報埋め込みプログラム。
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