JP3817002B2 - 送りねじ軸の研削加工方法および研削加工装置 - Google Patents

送りねじ軸の研削加工方法および研削加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールねじ軸等の送りねじ軸の研削加工方法および研削加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から円筒状の工作物を研削する技術として、心なし研削が知られている。心なし研削は、加工物をセンタやチャックを使用しないで研削砥石と調整砥石の間にいれて研削を行うものである。すなわち、加工物は、研削砥石,調整砥石および支持板によって3点で支持され、調整砥石によって回転と軸方向の送りを与えられ研削砥石によって研削される。
【0003】
加工物としては、単純な円筒状の加工物だけでなく、複雑な段付き円筒形状の加工物まで種々の形状の加工物の研削に用いられており、締め付け用ねじ軸の加工についても用いることが検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、心なし研削を送りねじ軸に適用した例は無かった。
【0005】
送りねじ軸の場合には同じ溝幅のねじ溝でも種々のリード角のねじ溝を加工する必要がある。リード角は調整砥石の傾きにより調整できるが、リード角を変えるとねじ溝の軸心を通る面で切断した断面形状が変化するため、その都度研削砥石の断面形状を変える必要がある。また、断面形状を変えるとしても、リード角が大きくなると、ねじ溝との干渉の問題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、種々のリード角のねじ溝を容易に加工し得るボールねじ軸等の送りねじ軸の研削加工方法および研削加工装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のように構成される。
【0008】
[請求項1]
素材の外径部に接触する調整砥石と支持部材とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送り、調整砥石と対向する研削砥石外周に設けた山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工方法であって、
素材の軸方向に対して研削砥石の回転軸をねじ溝のリード角分だけ相対的に傾けて山形突起の方向をねじ溝のリード角方向に合わせ、
素材外径部は予め円筒面に加工されており、該円筒面を位置決め基準として、山形突起によってねじ溝のみを部分的にリード角方向に研削することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、研削砥石の山形突起の方向をねじ溝のリード角方向に合わせて研削するので、異なるリード角のねじ溝を研削する場合でも、容易に研削することができる。また、素材は調整砥石との接触摩擦力によって調整砥石の周速とほぼ同一の周速でもって回転する。調整砥石の中心軸は素材の送り方向前方側が下を向くように傾けられており、素材は支持板に沿って調整砥石の周速の軸方向成分に相当する速度で軸方向に送られ、研削砥石の山形部によって螺旋状に削られる。したがって、素材は支持板と調整砥石によって位置決めされ、山形部の切り込み量が素材外径の円筒面を基準にして正確に定まるので、ボールねじ溝の有効径の円筒度は外径円筒面を基準にして正確に製作できる。また、ボールねじ溝のリード精度は調整砥石の周速を制御することによって精密に加工することができる。
【0010】
また、山形突起についても、リード角に拘らず研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状でよい。
【0011】
[請求項2]
ドレッサを素材と平行に送って、研削砥石外周を単葉双曲面形状にドレスすると共に、山形突起の回転軸を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスすることを特徴とする。
【0012】
研削砥石の回転軸は素材の軸方向に対して相対的に傾くが、ドレッサを支持部材と平行に送って研削砥石外周をほぼ回転双曲面形状にドレスするために、研削砥石の全幅にわたって素材が均一に接触する。
【0013】
[請求項3]
ドレッサを研削砥石の回転軸を平行に送って、研削砥石外周を円筒形状にドレスすると共に、山形突起の回転軸を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスすることを特徴とする。
【0014】
研削砥石外周を円筒形状にドレスした場合には、研削砥石外周が素材に対して点接触することになるが、この接触部に山形突起を設ければ山形突起の形状のねじ溝を研削することが可能である。
【0015】
[請求項4]
複数の山形突起を有し、研削砥石の素材出口側の山形突起の切込み量がねじ溝の深さ正規点となり、入口側に向かって徐々に浅くなるようにして切り込むことを特徴とする。
【0016】
研削砥石の最も素材出口側に位置する山形突起の切込み量をねじ溝の深さ正規点とすることにより出口側で正規のねじ溝形状が加工される。
【0017】
[請求項5]
研削砥石外周を円錐台形状にドレスすると共に、山形突起の回転軸を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスすることを特徴とする。
【0018】
この場合は、上記単葉双曲面と円筒面との中間で研削砥石と素材が線接触しないまでも、円筒面よりも素材との隙間を小さくできる。
【0019】
したがって複数の山形突起がある場合にはより多くの山形突起と接触させることができ、より効率的にねじ溝の研削を行なうことができる。
【0020】
[請求項6]
研削砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および調整砥石の傾きを調整することを特徴とする。
【0021】
[請求項7]
支持部材を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、研削砥石および調整砥石の傾きを調整することを特徴とする。
【0022】
[請求項8]
調整砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および研削砥石の傾きを調整することを特徴とする。
【0023】
[請求項9]
素材の外径部に接触する調整砥石と支持部材とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送り、研削砥石外周に形成した山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工方法であって、
前記研削砥石の山形突起の回転研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対して所定角度だけ傾け、
前記山形突起の回転研削運動方向に対して直交する方向の断面形状を、ねじ溝を素材の
軸心を通る面で切断した断面形状に対応する断面形状から、溝幅方向中央部を残し、溝幅方向中央部に対して左右両側部の削り出されるべきねじ溝と溝幅方向に干渉する干渉部を除いた形状とし、
素材外径部は予め円筒面に加工されており、
山形突起の溝幅方向中央部によって、該円筒面を位置決め基準として、素材外径部を研削してねじ溝のみを部分的に研削することを特徴とする。
【0024】
このようにすれば、ドレッサによって山形突起の断面形状を干渉分を見込んだ形状に成形するだけで、小リードから大リードまで種々のリード角のねじ溝を研削することができる。また、素材は調整砥石との接触摩擦力によって調整砥石の周速とほぼ同一の周速でもって回転する。調整砥石の中心軸は素材の送り方向前方側が下を向くように傾けられており、素材は支持板に沿って調整砥石の周速の軸方向成分に相当する速度で軸方向に送られ、研削砥石の山形部によって螺旋状に削られる。したがって、素材は支持板と調整砥石によって位置決めされ、山形部の切り込み量が素材外径の円筒面を基準にして正確に定まるので、ボールねじ溝の有効径の円筒度は外径円筒面を基準にして正確に製作できる。また、ボールねじ溝のリード精度は調整砥石の周速を制御することによって精密に加工することができる。
【0025】
[請求項10]
研削砥石の回転軸を素材の軸心と平行に配置して山形突起の回転研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対してリード角分だけ傾け、山形突起により素材の軸心に対して直交する方向に切り込んでねじ溝を研削することを特徴とする。
【0026】
このようにすれば、研削砥石の外径部は円筒面のままでよく、簡単な構造で種々のリード角のねじ溝に対応することができる。
【0027】
[請求項11]
研削砥石の回転軸を素材の軸心に対してリード角より小さい角度分だけ傾けて配置したことを特徴とする。
【0028】
[請求項12]
山形突起は複数設けられていることを特徴とする。
【0029】
複数の山形突起によりねじ溝を荒研削から仕上げ研削に段階的に一工程で仕上げることができる。従来の方法では、たとえば荒研削を2回、仕上げ研削を1回行なうとすれば三工程必要であった。また研削代を大きくすると発熱の問題がある。発熱を小さくするには研削代を小さくする必要があり、研削代を小さくすると工程数がそれだけ多くなり工程時間が非常に長くなっていた。
【0030】
本発明の場合には山形突起の数を増やしておくだけで研削代を小さくでき、しかも多段階の研削を一工程で行なうことができ工程時間を飛躍的に短縮できる。
【0038】
[請求項1
ねじ溝はボールが転動するボール転動溝であることを特徴とする。
【0039】
ボール転動溝の場合には、ボールを正確に接触させるためにねじ溝の断面形状を正確に成形する必要があるが、本発明の研削加工方法によれば、ねじ溝を正確に加工できるので、ボール転動溝に好適である。
【0040】
[請求項1
本発明の送りねじ軸の研削加工装置は、周にねじ溝を研削するための山形突起が設けられた研削砥石と、研削砥石と所定の間隔を隔ててほぼ平行に配置される調整砥石と、前記研削砥石と調整砥石間の隙間に介装される支持部材と、を備え、素材の外径円筒面に接触する調整砥石と支持板とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送ることにより、研削砥石の山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工装置であって、
支持部材によって案内される素材の中心軸線に対して、調整砥石の回転軸を送りねじ軸のリード角分だけ相対的に傾けると共に、研削砥石の回転軸をねじのリード角分だけ相対的に反対側に傾けるリード角調整機構と、山形突起の回転軸を通る平面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスするドレッサとを備え、素材外径部は予め円筒面に加工されており、該円筒面と研削砥石外周との間には隙間を有し、円筒面を基準にしてねじ溝のみを部分的に研削するように構成されていることを特徴とする。
【0041】
本発明によれば、リード角が異なるねじ溝を研削する場合には、リード角調整機構によって、素材の送り軸線に対して、調整砥石の回転軸を送りねじ軸のリード角分だけ相対的に傾けると共に、研削砥石の回転軸をねじのリード角分だけ相対的に反対側に傾ける。
【0042】
これにより、研削砥石の山形突起の方向をねじ溝のリード角方向に合わせで研削することができる。
【0043】
また山形突起についてはリード角に拘らず研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスする。
【0044】
[請求項1
ドレッサを素材と平行に送って研削砥石外周を単葉双曲面形状にドレスするドレッサ送り機構を備えていることを特徴とする。
【0045】
このようにすれば、素材を研削砥石の幅一杯に接触させることができる。
【0046】
[請求項1
ドレッサを研削砥石の回転軸と平行に送って研削砥石外周を円筒形状にドレスするドレッサ送り機構を備えていることを特徴とする。
【0047】
このようにすれば、研削砥石は素材に点接触し、この接触部において山形突起が接触してねじ溝を切込む。
【0048】
[請求項17
ドレッサを研削砥石の回転軸に対して該回転軸を通る平面内にて所定角度でもって送って研削砥石外周を円錐台形状にドレスするドレッサ送り機構を備えていることを特徴とする。
【0049】
この場合には、単葉双曲面と円筒面の中間で、研削砥石と素材が線接触しないまでも、円筒面よりも素材との隙間が小さくなる。
【0050】
[請求項18
ドレッサ送り機構は、研削砥石の傾きに合わせて、ドレッサの姿勢を調整する姿勢制御機構を備えていることを特徴とする。
【0051】
これにより簡単に山形突起を所定形状にドレスすることができる。
【0052】
[請求項19
リード角調整機構は、研削砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および調整砥石の傾きをそれぞれ調整する構成となっていることを特徴とする。
【0053】
[請求項2
リード角調整機構は、支持部材を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、研削砥石および調整砥石の傾きを調整する構成となっていることを特徴とする。
【0054】
[請求項2
リード角調整機構は、調整砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および研削砥石の傾きを調整する構成となっていることを特徴とする。
【0055】
[請求項2
本発明の他の送りねじ軸の研削加工装置にあっては、
外周にねじ溝を研削するための山形突起が設けられた研削砥石と、
該研削砥石と所定の間隔を隔ててほぼ平行に配置される調整砥石と、
前記研削砥石と調整砥石間に隙間に介装される支持部材と、を備え、
素材の外径円筒面に接触する調整砥石と支持板とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送ることにより、研削砥石の山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工装置であって、
前記研削砥石の山形突起の研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対して所定角度だけ傾けると共に、
前記山形突起の回転研削運動方向に対して直交する方向の断面形状を、加工すべきねじ溝を素材の軸心を通る面で切断した断面形状に対応する断面形状から、溝幅方向中央部を残し、溝幅方向中央部に対して左右両側部の削り出されるべきねじ溝と溝幅方向に干渉する干渉部を除いた形状とするドレッサを設け、
素材外径部は予め円筒面に加工されており、該円筒面と研削砥石外周との間には隙間を有し、
前記山形突起の溝幅方向中央部によって該円筒面を位置決め基準としてねじ溝のみを部分的に研削してねじ溝を形成するように構成されていることを特徴とする。
【0056】
このようにすれば、ドレッサによって山形突起の断面形状を干渉分を見込んだ形状に成形するだけで、小リードから大リードまで種々のリード角のねじ溝を研削することができる。
【0057】
[請求項2
研削砥石の回転軸を素材の軸心と平行に配置して山形突起の研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対してリード角分だけ傾けたことを特徴とする。
【0058】
[請求項2
山形部は複数設けられていることを特徴とする。
【0062】
[請求項25
ねじ溝はボールが転動するボール転動溝であることを特徴とする。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0064】
図1には本発明の送りねじ軸の研削加工方法の基本的な実施の形態が示されている。
【0065】
この実施の形態では、送りねじ軸はボールねじ軸であって、軸体1の外径円筒面2に螺旋状のねじ溝3が刻設されている。ねじ溝3はボールが転動自在に接触するもので、断面形状が2つの円弧を組み合わせたゴシックア−チ形状や単一の円弧のサ−キュラア−ク形状等の円弧状に成形されており、ねじ溝3の間には外径円筒面2が螺旋状に残存している。
【0066】
ボールねじの場合には、ボールを正確に接触させるためにねじ溝の断面形状を正確に成形する必要がある。
【0067】
研削加工装置10は、研削砥石11と、研削砥石11と対向して並設される調整砥石12、研削砥石11と調整砥石12間に研削砥石11の回転軸と平行に配設される素材14を支持する支持部材としての支持板15と、支持板15の前後に素材14の送り方向に沿って設けられる案内板16と、研削砥石成形用ドレッサ17とを備えている。
【0068】
そして、素材14の外径部に接触する調整砥石12と支持板15とによって素材14を支持回転させつつ軸方向に送り、調整砥石12と対向する研削砥石11外周に設けた山形突起18によって素材14の外径部を螺旋状に削ってねじ溝2を成形するようになっている。
【0069】
研削砥石11の回転軸C11、調整砥石12の回転軸C12および素材14の中心軸C14は互いに平行の垂直面上に位置し、調整砥石12の回転軸C12は素材14の中心軸C14を通る水平面に対して素材14の送り方向出口側Aに向かって前下がりに傾斜している。この傾斜角度θ2 は研削されるべきリード角αと同一角度となるように調整される。この調整砥石12の外周面は素材14が全幅にわたって均一に接触するように単葉回転双曲面形状(鼓形)に成形されている。
【0070】
この調整砥石12は出口側Aから見て時計回りに回転し、研削砥石11も時計回りに回転する。この研削砥石11による研削抵抗によって素材14は支持板15に対して押圧される。素材14が接触する支持板15の上面は水平面に対して時計回り方向に所定角度傾斜する傾斜面となっており、研削抵抗による押圧力の反力が素材14を調整砥石12に押し付ける方向に作用し、調整砥石12と素材14との接触摩擦力が増大する。
【0071】
したがって素材14は調整砥石12との接触摩擦力によって調整砥石12の周速とほぼ同一の周速でもって支持板15に上をすべりながら反時計回りに回転する。調整砥石12の回転軸C12は前下がりに傾いているので、素材14は調整砥石12によってリード角に沿って斜め前方に擦り上げられ、支持板15に沿って所定のリードでもって回転しつつ軸方向に送られ、研削砥石11の山形突起18によって螺旋状に削られることになる。
【0072】
一方、研削砥石11外周に山形突起18が研削すべきねじ溝3のピッチでもって複数設けられている。各山形突起18の断面形状はねじ溝3の溝直角方向の断面形状に対応した形状で、研削砥石11の回転軸C11を中心として研削砥石11の外周面に沿って全周的に環状に設けられている。
【0073】
複数の山形突起18によってねじ溝3を荒研削から仕上げ研削に段階的に仕上げることができる。
【0074】
そして、本発明では、研削砥石11の回転軸C11を、素材14の中心軸C14を通る水平面に対して出口側Aに向かって前上がりに所定角度θ1 だけ傾けている。この角度θ1 についても、ねじ溝のリード角αに合致するように調整されており、山形突起18の方向をねじ溝3のリード角α方向に合わせている。
【0075】
一方、研削砥石用のドレッサ17は回転ドレッサで、山形突起18に対応する断面形状の凹溝19が設けられており、素材14の中心軸C14と平行、すなわち支持板15と平行に送って、研削砥石C11外周をほぼ回転双曲面形状にドレスすると共に山形突起18の回転軸C11を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝3の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスする。
【0076】
ドレッサは山形突起18のピッチでもって軸方向に間欠送りし、研削砥石11の径方向に切り込んで山形突起18の形状をドレスする。
【0077】
各山形突起18は入口側Bから出口側Aに向かって徐々に深く切り込んで、ねじ溝3を荒研削から仕上げ研削を行うように、研削砥石11の入口側Bの径を若干小さくして緩やかなテーパを付けることが好ましい。
【0078】
本発明によれば、研削加工する前に、支持板15に対する研削砥石11および調整砥石12の傾斜角θ1 ,θ2 を、加工すべきねじ溝のリード角αに一致するように調整する。これにより研削砥石11の山形突起18の方向がねじ溝3のリード角α方向に向くことになる。
【0079】
次いで、図3に示すように回転軸C11が素材14の中心軸C14方向に対して相対的に傾いた研削砥石11外周面を、ドレッサ17を素材14の中心軸C14に対して平行に送って、研削砥石11外周をほぼ単葉回転双曲面形状に、山形突起18をねじ溝3の断面形状に成形する。このドレッサ17の回転軸C17は素材14の中心軸C14に対して所定角度θ3 だけ傾斜させている。このθ3 はリード角αに一致するように調整される。
【0080】
この単葉双曲面形状については、ドレッサ17を研削砥石11の中心点Oを通る平面上を移動させた場合には、図3(b)に示すように左右対称的な鼓形に、研削砥石11の一端面における中心点を通る平面上を移動させた場合には同図(c),(d)のような半鼓形状となる。それに限らず鼓形状の一部にて構成することができる。
【0081】
このようにして、研削砥石11の山形突起18をねじ溝3のリード角α方向に合わせて研削するので、ねじ溝3を所定の断面形状に正確に成形することができる。
【0082】
また、異なるリード角を成形する場合でも、研削砥石11および調整砥石12の素材14の中心軸に対する傾斜角θ1 ,θ2 をリード角に合わせ、同じドレッサ17によって研削砥石11をドレスすることによって、研削砥石11外周および山形突起18の形状を所定形状に整えることができる。
【0083】
したがって、リード角に拘らず山形突起18の形状は研削すべきねじ溝3の溝直角の断面形状と同一形状でよい。
【0084】
上記実施の形態では研削砥石外周を単葉双曲面形状にドレスする場合について説明したが、図4(a)〜(f)に示すように、研削砥石11を円筒形状や円錐台形状にドレスするようにしてもよい。
【0085】
図4(a),(b)は研削砥石11を円筒形状にドレスする場合で、ドレッサ17は研削砥石11の回転軸C11と平行に送られる。
【0086】
この場合には素材14に対して研削砥石11が線接触せず、研削砥石11の素材14の出口側端部において点接触Cp 状態となる。
【0087】
図4(c)に示すように、この素材14出口側端部に位置する山形突起18aの切込み量が、最大となり、出口側から入口側に向けて次段の山形突起18b,18c,…の切込み量が段々と浅くなっている。この最大切込み量となる研削砥石11の素材出口側の山形突起18aの切込み量がねじ溝3の深さ正規点となる。
【0088】
図4(d)〜(f)は研削砥石11を円錐台形状にドレスする場合で、ドレッサ17を研削砥石11の回転軸C11に対して、回転軸C11を通る平面内にて所定角度θ4 でもって送り、研削砥石11外周を円錐台形状にドレスするようになっている。
【0089】
この場合、上記円筒面と単葉双曲面との中間で、研削砥石11に対して素材14が線接触しないまでも、円筒面の場合よりも素材11外周との隙間が小さい。したがって、最も出口寄りの山形突起18aに隣接するより多くの山形突起18b,18c,18d,…と接触させることができる。
【0090】
リード角を調整する方法としては、図2に示すように、3つの方法がある。
【0091】
図2(a)は、素材14の中心軸C14を固定し、加工すべきねじ溝のリード角αに合わせて、研削砥石11および調整砥石12の傾きθ1 ,θ2 を調整する方法を示している。
【0092】
図2(b)は、研削砥石11の回転軸C11を固定し、加工すべきねじ溝のリード角αに合わせて、素材14の中心軸C14および調整砥石12の傾きθ1 ,θ2 を調整する方法を示している。
【0093】
図2(c)は、調整砥石12の回転軸C11を固定し、加工すべきねじ溝のリード角αに合わせて、素材14の中心軸C14および研削砥石11の傾きθ1 ,θ2 を調整する方法を示している。
【0094】
この実施の形態では、図5(a)に示すように、素材外径部14aは予め円筒面に加工されており、この円筒面を基準にしてねじ溝3のみを部分的に研削するようになっている。
【0095】
このようにすれば、素材14は調整砥石12との接触摩擦力によって調整砥石12の周速とほぼ同一の周速でもって回転する。調整砥石12の回転軸C12は素材14の送り方向出口側が下を向くように傾けられており、素材14は支持板15に沿って回転しつつ調整砥石12の周速の軸方向成分に相当する速度で軸方向に送られ、研削砥石11の山形突起18によって螺旋状に削られる。
【0096】
したがって、素材14は支持板15と調整砥石12によって位置決めされ、山形突起18の切り込み量が素材14外径の円筒面14aを基準にして正確に定まるので、ねじ溝3の有効径の円筒度は外径円筒面14aを基準にして正確に製作できる。また、ねじ溝3のリード精度は調整砥石12の周速を制御することによって精密に加工することができる。
【0097】
素材外径部の研削は、図5(b)に示すように、素材外径部14aのねじ溝3とねじ溝3間の領域についてもねじ溝3と共に研削するようにしてもよい。
【0098】
このようにすれば、素材外径の円筒面14aの研削も同時に行うことができる。
【0099】
また、図5(c)に示すように、研削砥石11の入口側領域11Aにおいて素材の外径部を円筒面14aに研削した後、この円筒面を基準にして研削砥石の外周部に設けられる山形突起18にてねじ溝3を研削するようにしてもよい。
【0100】
この場合には、素材外径の円筒面14aの研削とねじ溝研削を一工程で行えるだけでなく、ねじ溝3研削を円筒面14aを基準にして正確に加工できる。
【0101】
次に、図6には、本発明の研削加工方法を実現するための、具体的な研削加工装置が示されている。
【0102】
すなわち、支持板15によって案内される素材14の中心軸C14に対する、調整砥石12の回転軸C12および研削砥石11の回転軸C11をねじ溝3のリード角分だけ相対的に反対側に傾けるリード角調整機構として、研削砥石11の回転軸C11を固定し、加工すべきねじ溝3のリード角に合わせて、支持板15および調整砥石12の傾きをそれぞれ調整する構成となっている。
【0103】
すなわち、研削砥石11は、その回転軸C11がベッドに対して所定の角度θ11傾いた状態で支持されている。この傾き角は調整不能である。
【0104】
支持板15と調整砥石12は、研削砥石11に対して接離する方向にベッド20上に直線移動自在に設けられたテーブル21上に支持されている。支持板15はワークレスト22に高さ調節自在に取り付けられ、このワークレスト22が円弧状ガイド23を介してテーブル21に対して旋回可能に取り付けられている。このワークレスト22の旋回によって、研削砥石11の回転軸C11に対する支持板15の傾きを調整するようになっている。
【0105】
一方、調整砥石12は旋回ピン24を中心にして旋回可能に支持されており、研削砥石11の回転軸C11に対する調整砥石12の傾きを調整するようになっている。
【0106】
また、研削砥石11をドレスするドレッサ17の送り方向を調整する送り方向調整機構25が設けられている。この送り方向調整機構25は、ドレッサ17を研削砥石11の回転軸C11と平行に往復移動自在に支持するドレッサ送りテーブル26と、このドレッサ送りテーブル26の基台27を旋回ピン28を中心に旋回可能に支持するコラム29と、コラム29をベッド20に対して研削砥石11に向かって往復移動可能に支持する直線移動機構30と、を備えている。
【0107】
この送り方向調整機構25によって、加工すべきねじ溝3のリード角に応じて、ドレッサ17の送り方向を支持板15に沿った素材の中心軸方向と平行となるように調整するようになっている。すなわち、コラム29に対してドレッサ送りテーブル26を旋回することによって、研削砥石11の回転軸C11に対するドレッサ17の送り方向を調整するようになっている。
【0108】
本実施の形態によれば、リード角が異なるねじ溝を研削する場合には、上記したリード角調整機構によって、支持板15(素材の送り軸線)に対して、調整砥石12の回転軸C11を送りねじ軸のリード角分だけ相対的に傾けると共に、研削砥石11の回転軸C11をねじ軸のリード角分だけ相対的に反対側に傾ける。
【0109】
これにより、研削砥石11の山形突起18の方向をねじ溝のリード角方向に合わせて研削することができる。
【0110】
図7には、上記構成の研削加工装置を用いた場合の角度調整例を示している。
【0111】
図において、研削砥石11の回転軸の傾き角θ11、調整砥石12の回転角C12の傾き角θ12、支持板15の傾き角θ13、ドレッサ17の送り方向の傾き角θ14(テーブル26の傾き角)、は水平線Hに対する角度とし、ドレッサ17のドレス方向の傾き角θ15は垂直線Vに対する角度とする。
【0112】
図7(a)〜(c)に示す例は、加工すべきねじ溝のリード角α1 が研削砥石11の固定傾き角θ11と同一の場合である。
【0113】
この場合には、支持板15の傾き角θ13は0度であり、調整砥石12の傾き角θ12は研削砥石11の傾き角θ11は共にリード角α1 と等しくなるように調整する。
【0114】
一方、ドレッサ17の送り方向の傾き角θ14は0度であり、ドレッサ17のドレス方向の傾き角θ15はリード角α1 と等しくなるように調整する。
【0115】
図7(d)〜(f)に示す例は、加工すべきねじ溝のリード角α2 が研削砥石の傾き角θ11よりも大きい場合である。
【0116】
この場合には、支持板15の傾き角θ13を(α2 −θ11)とし、調整砥石12の傾き角θ12を(θ11+2θ13)=(2α2 −θ11)に設定する。
【0117】
一方、ドレッサ17の送り方向の傾き角θ14はθ13と同一とする(α2 −θ11)。そして、ドレッサ17のドレス方向の傾き角θ15の大きさはθ11と等しい。
【0118】
また、加工すべきねじ溝のリード角が研削砥石の傾き角θ11より小さい場合についても、支持板15と調整砥石12の角度を調整することによって、素材14の中心軸線に対して、調整砥石12の回転軸C11と研削砥石11の回転軸C11間の角度をリード角分だけ相対的に傾くように調整することができる。
【0119】
図8及び図9には、本発明の他の実施の形態が示されている。
【0120】
この実施の形態は、素材14の外径部に接触する調整砥石12と支持板15とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送り、研削砥石11外周に形成した山形突起38によって素材14の外径部を螺旋状に削ってねじ溝3を成形する送りねじ軸の研削加工方法である。
【0121】
この実施の形態では、研削砥石11の回転軸C11を素材14の中心軸C14と平行に配置して、山形突起38による研削運動方向を素材の軸心に対して直交する方向に切り込んでねじ溝3を研削するものである。したがって、上記実施の形態と異なり、研削砥石11の山形突起38の研削運動方向をねじ溝3のリ−ド角方向に対して所定角度だけ傾いた状態となっている。
【0122】
そして、図9(c)に示すように、ドレッサによって、前記山形突起38の研削運動方向に対して直交する方向の断面形状を、ねじ溝3を素材の軸心を通る面で切断した断面形状に対応する断面形状から、溝幅方向中央部を残し、溝幅方向中央部に対して左右両側部の削り出されるべきねじ溝3と溝幅方向に干渉する干渉部3A,3Aを除いた形状となるようにドレスするようになっている。
【0123】
この山形突起38の溝幅方向中央部によって、図9(a),(c)に示すように、素材外径部を研削してねじ溝3を形成する。
【0124】
このようにすれば、ドレッサによって山形突起の断面形状を干渉分を見込んだ形状に成形するだけで、小リードから大リードまで種々のリード角のねじ溝を研削することができる。
【0125】
リード角が小さい内は干渉分は小さくが、大きくなると干渉部が増大する傾向となる。
【0126】
尚、上記実施の形態を組合わせて、図1の素材14に対する研削砥石11の回転軸C11の傾斜角度θ1 をリード角αよりも小さく設定し(θ1 <α)、山形突起の形状を図8,9に示すような、干渉部を除いて溝幅方向中央部のみとした形状とすることもできる。
【0127】
また、上記各実施の形態では、1条ねじを例にとって説明したが、2条ねじ等のねじ溝を複数条有する送りねじ軸についても、1条ねじの場合と全く同様に適用できることはもちろんである。すなわち、多条ねじでも、各条列のねじ溝のリ−ド角は同一なので本発明の研削加工方法および加工装置によって同時に研削することができる。
【0128】
たとえば、2条ねじの場合には研削砥石の山形突起をねじ溝のリ−ドの2分の1のピッチでもって形成し、3条ねじの場合には山形突起をねじ溝のリ−ドの3分の1のピッチでもって形成するというように、山形突起を条数分の1のピッチで形成しておけばよい。このようにすれば、各条列のねじ溝は、2条ねじであれば1つおき、3条ねじであれば2つおきに研削砥石の山形突起に合致して研削されることになる。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、素材の軸方向に対して研削砥石の回転軸をねじ溝のリード角分だけ相対的に傾けて山形突起の方向をねじ溝のリード角方向に合わせ、
ドレッサを支持板と平行に送って研削砥石外周をほぼ回転双曲面形状にドレスすると共に山形突起の回転軸を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスし、
山形突起によって素材外径部をねじ溝のリード角方向に研削するようにしたので、異なるリード角のねじ溝を研削する場合でも容易に研削することができる。
【0130】
また、山形突起についても、リード角に拘らず研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状でよい。
【0131】
また、山形突起の回転研削運動方向に対して直交する方向の断面形状を、ねじ溝を素材の軸心を通る面で切断した断面形状に対応する断面形状から、溝幅方向中央部を残し、溝幅方向中央部に対して左右両側部の削り出されるべきねじ溝と溝幅方向に干渉する干渉部を除いた形状とするドレッサを設け、山形突起の溝幅方向中央部によって素材外径部を研削してねじ溝を形成するようにすれば、ドレッサによって山形突起の断面形状を干渉分を見込んだ形状に成形するだけで、小リードから大リードまで種々のリード角のねじ溝を研削することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の送りねじ軸の加工方法が適用される装置構成を概念的に示すもので、同図(a)は側面図、同図(b)は正面図、同図(c)は平面図である。
【図2】図2(a)〜(c)は、素材,研削砥石および調整砥石間の調整方法の各種態様を示す説明図である。
【図3】図3は研削砥石のドレス工程の説明図である。
【図4】図4は研削砥石の外周形状の他の形態を概念的に示す図である。
【図5】図5(a)〜(c)は研削砥石と素材の接触状態の各種態様を示す説明図である。
【図6】図6は本発明が適用される研削加工装置のより具体的な構成例を示すもので、同図(a)は正面図、同図(b)は右側面から見た研削砥石とドレッサの関係を示す図、同図(c)は左側面から調整砥石を省略して見た支持板の調整機構を示す図である。
【図7】図7(a)〜(f)は図5の研削加工装置のリード角調整の説明図である。
【図8】図8は本発明の他の実施の形態に係る送りねじ軸の研削加工方法が適用される装置構成を概念的に示す図である。
【図9】図9は図8の山形突起の切り込み状態を説明するもので、同図(a)は研削状態の山形突起を素材の外径円筒面の延長面で切断した概念図、同図(b)は同図(a)のa位置からe位置にて切断した断面形状を山形突起の中心線に沿って揃えて記載した説明図、同図(c)は干渉を見込んだ山形突起の概念断面図である。
【符号の説明】
1 軸体
2 外径円筒面
3 ねじ溝
11 研削砥石
12 調整砥石
14 素材
14a 外径円筒面
15 支持板
18 山形突起

Claims (25)

  1. 素材の外径部に接触する調整砥石と支持部材とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送り、調整砥石と対向する研削砥石外周に設けた山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工方法であって、
    素材の軸方向に対して研削砥石の回転軸をねじ溝のリード角分だけ相対的に傾けて山形突起の方向をねじ溝のリード角方向に合わせ、
    素材外径部は予め円筒面に加工されており、該円筒面を位置決め基準として、山形突起によってねじ溝のみを部分的にリード角方向に研削する
    ことを特徴とする送りねじ軸の研削加工方法。
  2. ドレッサを素材と平行に送って、研削砥石外周を単葉双曲面形状にドレスすると共に、山形突起の回転軸を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスすることを特徴とする請求項1記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  3. ドレッサを研削砥石の回転軸を平行に送って、研削砥石外周を円筒形状にドレスすると共に、山形突起の回転軸を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスすることを特徴とする請求項1記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  4. 複数の山形突起を有し、研削砥石の素材出口側の山形突起の切込み量がねじ溝の深さ正規点となり、入口側に向かって徐々に浅くなるようにして切り込むことを特徴とする請求項3記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  5. 研削砥石外周を円錐台形状にドレスすると共に、山形突起の回転軸を通る面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスすることを特徴とする請求項1記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  6. 研削砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および調整砥石の傾きを調整することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  7. 支持部材を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、研削砥石および調整砥石の傾きを調整することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  8. 調整砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および研削砥石の傾きを調整することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  9. 素材の外径部に接触する調整砥石と支持部材とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送り、研削砥石外周に形成した山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工方法であって、
    前記研削砥石の山形突起の回転研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対して所定角度だけ傾け、
    前記山形突起の回転研削運動方向に対して直交する方向の断面形状を、ねじ溝を素材の軸心を通る面で切断した断面形状に対応する断面形状から、溝幅方向中央部を残し、溝幅方向中央部に対して左右両側部の削り出されるべきねじ溝と溝幅方向に干渉する干渉部を除いた形状とし、
    素材外径部は予め円筒面に加工されており、前記山形突起の溝幅方向中央部によって、該円筒面を位置決め基準として、素材外径部を研削してねじ溝のみを部分的に研削する
    ことを特徴とする送りねじ軸の研削加工方法。
  10. 研削砥石の回転軸を素材の軸心と平行に配置して山形突起の研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対してリード角分だけ傾け、山形突起により素材の軸心に対して直交する方向に切り込んでねじ溝を研削することを特徴とする請求項9記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  11. 研削砥石の回転軸を素材の軸心に対してリード角より小さい角度分だけ傾けて配置したことを特徴とする請求項9記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  12. 山形突起は複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  13. ねじ溝はボールが転動するボール転動溝であることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工方法。
  14. 外周にねじ溝を研削するための山形突起が設けられた研削砥石と、
    該研削砥石と所定の間隔を隔ててほぼ平行に配置される調整砥石と、
    前記研削砥石と調整砥石間の隙間に介装される支持部材と、を備え、
    素材の外径円筒面に接触する調整砥石と支持板とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送ることにより、研削砥石の山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工装置であって、
    支持部材によって案内される素材の中心軸線に対して、調整砥石の回転軸を送りねじ軸のリード角分だけ相対的に傾けると共に、研削砥石の回転軸をねじのリード角分だけ相対的に反対側に傾けるリード角調整機構と、山形突起の回転軸を通る平面での断面形状を研削すべきねじ溝の溝直角の断面形状と同一形状となるようにドレスするドレッサとを備え、
    素材外径部は予め円筒面に加工されており、該円筒面と研削砥石外周との間には隙間を有し、該円筒面を位置決め基準とし、ねじ溝のみを部分的に研削するように構成されている
    ことを特徴とする送りねじ軸の研削加工装置。
  15. ドレッサを素材と平行に送って研削砥石外周を単葉双曲面形状にドレスするドレッサ送り機構を備えている請求項14記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  16. ドレッサを研削砥石の回転軸と平行に送って研削砥石外周を円筒形状にドレスするドレッサ送り機構を備えている請求項14記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  17. ドレッサを研削砥石の回転軸に対して該回転軸を通る平面内にて所定角度でもって送って研削砥石外周を円錐台形状にドレスするドレッサ送り機構を備えている請求項14記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  18. ドレッサ送り機構は、研削砥石の傾きに合わせて、ドレッサの姿勢を調整する姿勢制御機構を備えていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  19. リード角調整機構は、研削砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および調整砥石の傾きをそれぞれ調整する構成となっていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  20. リード角調整機構は、支持板を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、研削砥石および調整砥石の傾きを調整する構成となっていることを特徴とする請求項14乃至18のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  21. リード角調整機構は、調整砥石を固定し、加工すべきねじ溝のリード角に合わせて、支持部材および研削砥石の傾きを調整する構成となっていることを特徴とする請求項14乃至18のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  22. 外周にねじ溝を研削するための山形突起が設けられた研削砥石と、
    該研削砥石と所定の間隔を隔ててほぼ平行に配置される調整砥石と、
    前記研削砥石と調整砥石間に隙間に介装される支持部材と、を備え、
    素材の外径円筒面に接触する調整砥石と支持板とによって素材を支持回転させつつ軸方向に送ることにより、研削砥石の山形突起によって素材の外径部を螺旋状に削ってねじ溝を成形する送りねじ軸の研削加工装置であって、
    前記研削砥石の山形突起の研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対して所定角度だけ傾けると共に、
    前記山形突起の回転研削運動方向に対して直交する方向の断面形状を、加工すべきねじ溝を素材の軸心を通る面で切断した断面形状に対応する断面形状から、溝幅方向中央部を残し、溝幅方向中央部に対して左右両側部の削り出されるべきねじ溝と溝幅方向に干渉する干渉部を除いた形状とするドレッサを設け、
    素材外径部は予め円筒面に加工されており、該円筒面と研削砥石外周との間には隙間を有し、
    前記山形突起の溝幅方向中央部によって該円筒面を位置決め基準としてねじ溝のみを部分的に研削してねじ溝を形成するように構成されている
    ことを特徴とする送りねじ軸の研削加工装置。
  23. 研削砥石の回転軸を素材の軸心と平行に配置して山形突起の研削運動方向をねじ溝のリ−ド角方向に対してリード角分だけ傾けたことを特徴とする請求項22記載の送りねじ軸の研削加工装置。
  24. 山形部は複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項記載
    の送りねじ軸の研削加工装置。
  25. ねじ溝はボールが転動するボール転動溝であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項記載の送りねじ軸の研削加工装置。
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