JP3816049B2 - 仕切体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、離間部材や緩衝部材として例えば商品や製品の梱包時や収納時に用いる仕切体に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
格子枠状や井桁枠状あるいは単なる方形枠状に仕切体を構成する場合に、帯状の仕切板を交差連結して所望の形状に組み付けているが、この連結構造は、交差させる仕切板の板縁に互いに切り込みを設け、この切り込み同志をかみ込み係止させて組み付ける構造のものが一般的である。
【0003】
しかしながら、このような構造は、簡便に組み付けることができるが、抜け止め保持力は弱く、バラけ易い。
【0004】
また、剛性も十分ではなく、組み付け状態で偏平状に折り潰した場合も組み外れ易く、再び枠状に戻して使用する際に深くかみ込み係止しなおされなけばならないことも多い。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑み、仕切板を組み付け連結する構造であって、簡便に組み付けでき組み付け作業性に秀れ、構造も簡易で量産性に秀れると共に、確実に抜け止め係止連結して抜け止め保持力が強く、保形性に秀れ、偏平折り畳み収納しても再び枠状復帰させても組み付けが外れず保形耐久性にも秀れた画期的な仕切体を提供することを目的としている。
【0006】
また、本発明は、段ボールやプラスチック段ボールなどの段ボール構造板を採用することで、強度並びに緩衝性に秀れると共に、任意の位置で折り曲げ容易のため係止連結作業が一層容易となり、折り曲げ弾性によって抜け止め係止による保形性や保形耐久性も一層秀れた画期的な仕切体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
複数の仕切板1を互いに直角に交差連結して構成する仕切体であって、一方の仕切板1Aの先端部の側縁から内方に向かって切り込み2を形成して、この仕切板1Aの先端部に、前記切り込み2と、前記仕切板1Aの長さ方向に沿った折り縁とを介してこの仕切板1Aの板面方向と交差する方向に折曲自在な折曲片部3を設け、他方の仕切板1Bの板面には、前記折曲片部3を前記一方の仕切板1Aの板面方向と交差する方向に折曲した状態ではじめてこの一方の仕切板1Aの先端部を嵌挿できる形状の係止孔4を設け、この係止孔4に前記一方の仕切板1Aの先端部を嵌挿して前記折曲片部3を戻り復帰させることで抜け止め状態となり前記一方の仕切板1Aと他方の仕切板1Bとが交差連結されるように構成したことを特徴とする仕切体に係るものである。
【0009】
また、少なくとも前記一方の仕切板1Aは、表面部となる一対のライナー部5間にこのライナー部5間の空間部6を仕切る緩衝部7を設けた構成の紙製若しくは樹脂製の段ボール構造板としたことを特徴とする請求項1記載の仕切体に係るものである。
【0010】
また、前記緩衝部7の前記ライナー部5との連設部を前記折曲片部3の折り縁とし、紙材若しくは樹脂材の変形復帰弾性により折曲した折曲片部3に戻り復帰力が生じるように構成したことを特徴とする請求項2記載の仕切体に係るものである。
【0011】
また、前記一方の仕切板1Aの先端部の両側縁から内方に向かって前記切り込み2を形成して前記折曲片部3を両側部に設け、この両側の折曲片部3を折曲した状態で前記一方の仕切板1Aの先端部を前記他方の係止孔4に嵌挿して前記両側の折曲片部3を戻り復帰させて平板状に戻すことで抜け止め状態となり前記一方の仕切板1Aと他方の仕切板1Bとが交差連結されるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の仕切板に係るものである。
【0012】
また、前後両端部に前記折曲片部3を設けた並設される複数の前記一方の仕切板1Aと、複数の前記係止孔4を設けた並設される複数の前記他方の仕切板1Bとから成り、前記夫々の係止孔4に夫々の前記仕切板1Aの先端部の折曲片部3を折曲した状態で嵌挿して戻り復帰させることで各仕切板1Aと仕切板1Bとを交差連結して枠状に構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の仕切体に係るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0014】
一方の仕切板1Aの先端部に設けた折曲片部3を切り込み2を介して折曲し、この折曲した状態で始めて貫通可能な形状に設定した他方の仕切板1Bの板面の係止孔4に、前記一方の仕切板1Aの先端部を(折曲片部3を折曲した状態で)貫通(嵌挿)し、この折曲片部3を戻り復帰させることで係止孔4から挿通不能となって抜け止め状態となり、一方の仕切板1Aと他方の仕切板1Bとが交差連結されることとなる。
【0015】
このようにして例えば方形枠状の仕切体に構成する場合は、前後両端部に折曲片部3を設けた対向並設させる一対の前記一方の仕切板1Aと、両端部の板面に係止孔4を設けた対向並設させる一対の前記他方の仕切板1Bとを、互いに直交するようにして夫々の係止孔4に夫々の前記仕切板1Aの先端部の折曲片部3を折曲した状態で嵌挿して戻り復帰させることで各仕切板1Aと仕切板1Bとを交差連結し枠状に構成できることとなる。
【0016】
従って、単に折曲片部3を折曲して係止孔4に通し、戻り復帰させるだけで連結でき仕切体を形成できるため、組み付け作業性に秀れ、また、切り込み2による折曲片部3と係止孔4とにより形成できるため、構造も簡易で量産性に秀れると共に、確実に抜け止め係止連結して抜け止め保持力が強く、保形性に秀れ、偏平折り畳み収納しても再び枠状復帰させても組み付けが外れず保形耐久性にも秀れた画期的な仕切体となる。
【0017】
しかも、段ボールやプラスチック段ボールなどの段ボール構造板を採用すれば、強度並びに緩衝性に秀れると共に、任意の位置で折り曲げ容易のため係止連結作業が一層容易となり、折り曲げ弾性によって抜け止め係止による保形性や保形耐久性も一層秀れる。
【0018】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0019】
本実施例では、プラスチック段ボールと称される樹脂製の段ボール構造板を採用した二種の帯板状仕切板1A・1Bを前後・左右に一組ずつ配して互いに直交連結し、方形枠状の仕切体を構成する実施例を示している。
【0020】
即ち、各仕切板1A,1Bは、表面部となる上下一対のライナー部5間にこのライナー部5間の空間部6を幅方向に多数仕切るリブ状の緩衝部7を介在して構成した樹脂製の段ボール構造板とし、図4,図5に示すように、この緩衝部7の前記ライナー部5との連設部を前記折曲片部3の折り縁とし、緩衝部7間の折り曲げられるライナー部5での変形復帰弾性により折曲した折曲片部3に戻り復帰力が自動的に生じるように構成している。
【0021】
更に説明すると、一方の仕切板1Aの先端部の両側縁から内方に向かって切り込み2を形成して前記折曲片部3を先端部の左右両側部に設け、この両側の折曲片部3をこの切り込み2および前記折り縁を介してこの一方の仕切板の板面方向と直角な方向に折曲自在に設けている。また、この左右双方に形成した折曲自在な折曲片部3は、本実施例ではこの一方の仕切板1Aの前後両端部に夫々設け、合計四ヵ所に設けている。
【0022】
また、他方の仕切板1Bの板面に、前記折曲片部3を折曲した状態ではじめて前記一方の仕切板1Aの先端部を嵌挿することができる形状の係止孔4を設けている。
【0023】
本実施例では、コ字状スリット孔としているが、折曲片部3の形状,折曲方向,折曲角度などによって設計されるもので、折曲状態で貫通でき、折曲片部3を戻り復帰させることで抜け止め状態となる形状に適宜設計されるものである。
【0024】
従って、この係止孔4に前記一方の仕切板1Aの先端部を嵌挿して前記折曲片部3を弾性戻り復帰させて平板状に戻すことで抜け止め状態となり前記一方の仕切板1Aと他方の仕切板1Bとが直角に交差連結されるように構成している。
【0025】
即ち、前後両端部に前記折曲片部3を設けた並設される一組の前記一方の仕切板1Aと、複数の前記係止孔4を設けた並設される一組の前記他方の仕切板1Bとから成り、前記夫々の係止孔4に夫々の前記仕切板1Aの先端部の折曲片部3を折曲した状態で嵌挿して戻り復帰させることで各仕切板1Aと仕切板1Bとを互いに直角に交差連結して枠状に構成している。
【0026】
本実施例では、他方の仕切板1Bの板面数ヵ所に係止孔4を設けて、この係止孔4を選択して一方の仕切板1Aを挿入係止連結できるように形成し、方形枠の大きさを可変できるように構成している。また、一方の仕切板1Aを数本用意すれば複数の方形枠(収納枠部)を形成でき、また他方の仕切板1Bも数本用意すれば、更に多数の方形枠が縦横に形成された仕切体を構築できる。
【0027】
また、本実施例では、折曲片部3を有する一方の仕切板1Aと係止孔4を有する他方の仕切板1Bとを複数用意する構成としたが、一の仕切板に折曲片部3及び係止孔4を設け、共用する部材としても良い。
【0028】
また、本実施例では、段ボールやプラスチック段ボールなどの段ボール構造板を採用したため、強度並びに緩衝性に秀れると共に、任意の位置で折り曲げ容易のため係止連結作業が一層容易となり、折り曲げ弾性によって抜け止め係止による保形性や保形耐久性も一層秀れる。即ち、単に切り込み2を形成するだけで折曲片部3を形成できるだけでなく、この折曲片部3は容易に直角に折曲でき、しかも、自動的に戻り弾性が生じると共に直角折曲位置では保持性もある程度生じまた過折曲もある程度阻止できるため、折曲挿入復帰による仕切板の連結作業は一層容易にしてスピーディーに行なえ、前記作用・効果が良好に発揮される。
【0029】
また、図6に示すように収納時(不使用時)などにそのまま偏平に潰すことも容易で、また、再び使用するに際して枠状に復帰させることも容易にでき、保形強度もこの保形耐久性にも秀れる。特に段ボール構造板故にたわみ弾性も有するため、この偏平上位とすることもスムーズに行なえる。
【0030】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、仕切板を組み付け連結する構造であって、簡便に組み付けでき組み付け作業性に秀れ、構造も簡易で量産性に秀れると共に、確実に抜け止め係止連結して抜け止め保持力が強く、保形性に秀れ、偏平折り畳み収納しても再び枠状復帰させても組み付けが外れず保形耐久性にも秀れた画期的な仕切体となる。
【0032】
また、請求項2,3記載の発明においては、段ボールやプラスチック段ボールなどの段ボール構造板を採用するため、強度並びに緩衝性に秀れると共に、任意の位置で折り曲げ容易のため係止連結作業が一層容易となり、折り曲げ弾性によって抜け止め係止による保形性や保形耐久性も一層秀れた画期的な仕切体となる。
【0033】
また、請求項4,5は、一層容易に本発明を実現でき、多様な形状の仕切体を容易に構築でき、一層実用性に秀れた仕切体となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の斜視図である。
【図2】 本実施例の分解斜視図である。
【図3】 本実施例の組み付け説明斜視図である。
【図4】 本実施例の要部の拡大斜視図である。
【図5】 本実施例の折曲片部の折曲説明図である。
【図6】 本実施例の偏平折り畳み収納可能であることを示す説明図である。
【符号の説明】
1 仕切板
1A 仕切板
1B 仕切板
2 切り込み
3 折曲片部
4 係止孔
5 ライナー部
6 空間部
7 緩衝部
Claims (5)
- 複数の仕切板を互いに直角に交差連結して構成する仕切体であって、一方の仕切板の先端部の側縁から内方に向かって切り込みを形成して、この仕切板の先端部に、前記切り込みと、前記仕切板の長さ方向に沿った折り縁とを介してこの仕切板の板面方向と交差する方向に折曲自在な折曲片部を設け、他方の仕切板の板面には、前記折曲片部を前記一方の仕切板の板面方向と交差する方向に折曲した状態ではじめてこの一方の仕切板の先端部を嵌挿できる形状の係止孔を設け、この係止孔に前記一方の仕切板の先端部を嵌挿して前記折曲片部を戻り復帰させることで抜け止め状態となり前記一方の仕切板と他方の仕切板とが交差連結されるように構成したことを特徴とする仕切体。
- 少なくとも前記一方の仕切板は、表面部となる一対のライナー部間にこのライナー部間の空間部を仕切る緩衝部を設けた構成の紙製若しくは樹脂製の段ボール構造板としたことを特徴とする請求項1記載の仕切体。
- 前記緩衝部の前記ライナー部との連設部を前記折曲片部の折り縁とし、紙材若しくは樹脂材の変形復帰弾性により折曲した折曲片部に戻り復帰力が生じるように構成したことを特徴とする請求項2記載の仕切体。
- 前記一方の仕切板の先端部の両側縁から内方に向かって前記切り込みを形成して前記折曲片部を両側部に設け、この両側の折曲片部を折曲した状態で前記一方の仕切板の先端部を前記他方の係止孔に嵌挿して前記両側の折曲片部を戻り復帰させて平板状に戻すことで抜け止め状態となり前記一方の仕切板と他方の仕切板とが交差連結されるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の仕切板。
- 前後両端部に前記折曲片部を設けた並設される複数の前記一方の仕切板と、複数の前記係止孔を設けた並設される複数の前記他方の仕切板とから成り、前記夫々の係止孔に夫々の前記仕切板の先端部の折曲片部を折曲した状態で嵌挿して戻り復帰させることで各仕切板と仕切板とを交差連結して枠状に構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の仕切体。
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