JP3815761B2 - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI、VLSI等のデバイスを製造するための露光装置およびそれを用いたデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体露光装置においては、光源として使用されるレーザの散乱光や各種マニピュレータとの接触から人体を保護するインターロック機構が設けられている。前記インターロックは、チャンバに設けられている作業用ドアが開いた際に作動するもので、前記レーザの発振および前記マニピュレータの動作を瞬時に停止させる。 したがって正常な露光シーケンスの最中にオペレータが不用意に前記作業用ドアを開けた場合、前記レーザの発振が中断されて製造物の品質に悪影響を及ぼす。また前記マニピュレータの動作が中断された場合には、露光シーケンスの再開に長時間を要することになる。前記半導体露光装置においては、このような障害を防ぐために露光シーケンスの状態に応じて、前記作業用ドアのロックの制御を行なう。
【0003】
前記作業用ドアは、本来ウエハカセットやレチクルカセットを装置に対して出し入れするためにチャンバー上に設けられているものである。したがって露光シーケンスなどの処理が行なわれていないときにはオペレータが容易に解錠できる状態または解錠された状態にあるように、また処理が行なわれているときには施錠された状態にあるように、前記作業用ドアが制御される。
【0004】
ところで近年、高度なオンラインあるいはインラインなどの自動化によって、半導体デバイス製造ラインの運用効率が大きく向上している。このような製造ラインにおいては、個々の装置上で発生する様々な障害の頻度および復旧に要する時間が製造ライン全体の稼働率に大きな影響を与える。このような状況において、人為的なミスや装置の故障による障害は、自動化、装置性能の向上、メンテナンス技術の向上などにより減少している。一方、製造過程で発生するウエハの変形によって発生するウエハ搬送上の障害に関しては、半導体露光装置上で十分な対策が取られていない。ウエハの変形に起因する障害の典型は、ウエハ搬送中のに発生するウエハ吸着エラーである。前記ウエハ吸着エラーが発生した場合、オペレータがチャンバの作業用ドアを解放した状態でウエハの除去作業を行なわなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例に示す半導体露光装置においては、露光シーケンスの実行中にウエハ吸着エラーなどが発生した場合であっても、チャンバの作業用ドアが施錠された状態で維持される。このとき発生したエラーを解消するためにチャンバの作業用ドアを開放した状態で作業を行なうことが必要であれば、専用のキースイッチにより強制的に作業用ドアのロックを解除しなければならない。このような方法でロックを解除した場合、ロックの制御がシーケンスコントローラの介在無しに行われるために、そのまま露光シーケンスを再開した場合、露光シーケンスの最中にオペレータが誤ってドアを開放してしまう可能性がある。また露光シーケンスの状態によっては、前記作業用ドアの解放が製造物の品質に影響を与えたり、復旧作業の所要時間を長くしたりする場合も考えられる。したがって、オペレータはこの種のエラーの対処においてチャンバの作業用ドアの解錠および解放をするために、露光シーケンスの状態を確認したり、チャンバの作業用ドアの解錠の操作を行なったりしなければならない。そのため復旧に要する時間が長くなり、結果として製造ライン全体の稼働率を低下させる。
【0006】
本発明の目的は、露光装置においてオペレータによる作業を必要とするエラーが発生した際に、該作業に要する時間を短縮することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の露光装置は、露光シーケンスの実行中に発生したエラーがチャンバのドアを解放して行なう作業によって解消できる、ウエハおよびレチクルのいずれかの搬送のエラーであるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記エラーが前記搬送のエラーであると判定された場合に、前記搬送と並行して行われている処理の完了を待ってから前記ドアの解錠を行なう解錠手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の露光装置は、前記露光シーケンスの再開の操作を認識する認識手段と、前記認識手段により前記操作を認識した後、前記ドアを施錠してから前記露光シーケンスを再開させる再開手段とをさらに備えることができる。また、前記再開の操作は、例えば前記ドアを閉じることである。
【0010】
また、前記解錠手段により前記ドアが解錠されたことをオペレータに認知させる手段を備えることができる。
【0011】
【作用】
前記判定手段は、露光シーケンスの実行中に発生したエラーがチャンバのドアを解放して行なう作業によって解消できる、ウエハおよびレチクルのいずれかの搬送のエラーであるか否かを判定する。また、前記解錠手段は、前記判定手段により前記エラーが前記搬送のエラーであると判定された場合に、前記搬送と並行して行われている処理の完了を待ってから前記ドアを解錠する。これにより、オペレータが即座に復旧作業を開始することを可能にする。
次に前記認識手段は、オペレータが前記ドアを閉じる等、前記露光シーケンスの再開の操作を認識する手段である。前記再開手段は、前記操作手段によって前記操作を認識すると、即座に前記ドアを施錠してから前記露光シーケンスを再開させる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、実施例によって本発明を説明する。
実施例1
図1は本発明の第一の実施例に関わる半導体露光装置のチャンバの斜視図である。同図に示すように、装置本体を覆うことにより該装置本体の環境温度制御を行なう温調チャンバ101の正面には、装置に対してウエハカセットの出し入れを行なうウエハカセット交換用ドア102、タッチパネル付きディスプレイ103、操作パネル104およびレチクルカセット交換用ドア105が設けられている。ウエハカセット交換用ドア102およびレチクルカセット交換用ドア105には、必要に応じて施錠および解錠の制御が行なわれるドアロックが備わっている。
【0013】
図2は図1の内部構造を示す図である。同図においては、半導体露光装置としてのステッパが示されている。図中の202はレチクル、203はウエハであり、光源装置204から出た光束が照明光学系205を通ってレチクル202を照明するとき、投影光学レンズ206によりレチクル202上のパターンをウエハ203上の感光層に転写することができる。レチクル202はレチクルステージ207により支持されている。ウエハ203はウエハチャック291により支持された状態で露光される。ウエハチャック291はウエハステージ209上に固定されて、該ウエハステージ209の可動範囲内での移動が可能である。レチクル202の上側には主にレチクルの位置ずれ量を検出するためのレチクル光学系281が配置される。ウエハステージ209の上方に、投影光学レンズ206に隣接してオフアクシス顕微鏡282が配置されている。
【0014】
オフアクシス顕微鏡282は装置上の基準マークとウエハ203上のアライメントマークとの相対位置検出を行なうのが主たる役割である。また、これら本体ユニットに隣接してレチクルライブラリ220やレチクルロボット221などから構成されるレチクル搬送ユニットおよびウエハカセットエレベータ230やウエハ搬入出ロボット231などから構成されるウエハ搬送ユニットが配置される。
【0015】
図3はウエハ搬送ユニットの斜視図である。同図においてプリアライメントユニット232は、水平方向の移動および回転をするプリアライメントステージとアライメント用の光源および光学センサにより、ウエハがウエハチャック291上に置かれるときの位置および向きを調節する。インラインステーション234は2つのウエハ保持部と信号入出力インターフェイスを備え、該インターフェイスを介した同期方式に基づいてコーター・デベロッパに対するウエハの受渡しを行なう。ウエハカセットエレベータ230は2つのカセット台をそれぞれ個別に上下駆動することによって、ウエハ搬入出ロボット231がウエハカセットの任意のスロットに対してウエハを搬入出することを可能にするとともに、ウエハセンサによりウエハカセット内のウエハの有無を検知する。ウエハ搬入出ロボット231は回転、伸縮、上下移動およびレール上の移動によってウエハカセットエレベータ230上のウエハカセット、プリアライメントユニット232、インラインステーション234およびウエハ回収位置に静止するウエハチャック291との間のウエハの移動を行なう。ウエハ供給ハンド233はプリアライメントユニット232に載置されているウエハをウエハ供給位置に静止するウエハチャック291へ搬送する。
【0016】
また、シーケンスコントローラ402、ウエハ搬送コントローラ403、ウエハステージコントローラ404およびレチクル搬送コントローラ405は、リアルライムオペレーティングシステム上で複数のシーケンスの並行処理およびシーケンス間の同期が行なえるように設計されている。
【0017】
図4は、前記半導体露光装置を制御するコントローラの構成を示す。同図においてコンソール制御EWS401はタッチパネル付きディスプレイ103を介した各種オペレーションの制御および各種システムパラメータ、露光制御パラメータなどの管理を行なう。シーケンスコントローラ402は通信手段410を介してコンソール制御EWS401とパラメータやコマンドなどの通信を行ないながら、通信手段420および430を介して各種の下位コントローラを制御することによって露光シーケンスを管理する。ウエハ搬送コントローラ403は、通信手段440を介してウエハカセットエレベータコントローラ491、ウエハ搬入出ロボットコントローラ492、プリアライメントコントローラ493およびウエハ供給ハンドコントローラ494を制御することによってウエハの搬送を管理する。また、ウエハステージコントローラ404およびレチクル搬送コントローラ405もウエハ搬送コントローラ403と同様に複数のコントローラを制御するが、図4においてはそれらの構成を省略している。チャンバドアロックコントローラ486はウエハカセット交換用ドア102およびレチクルカセット交換用ドア105の施錠または解錠の制御およびこれらのドアの開閉状態の監視を行なう。また通信手段420には、アライメント系ユニット、照明光学系ユニットなどを制御する多数のコントローラも接続されているが図4においては省略している。通信手段450は、ウエハ搬送コントローラが通信手段410および430を介してコンソール制御EWSと直接通信を行なう論理上の通信手段である。
【0018】
図5はシーケンスコントローラ402が実行する露光シーケンスの概要を示すフローチャートである。シーケンスコントローラ402は露光シーケンス実行コマンドを受信すると、露光シーケンス実行フラグをセットして、ウエハカセット交換用ドア102を施錠してから露光シーケンスを開始する(ステップS1)。次にコンソール制御EWS401からシステムパラメータおよび露光制御パラメータを読み込み(ステップS2)、ウエハ搬送コントローラ403に対してウエハ搬送の開始を要求する(ステップS3)。次に露光制御パラメータで指定されるレチクルをレチクルステージにロードしながら(ステップS4)レチクルのアライメントの準備を行ない(ステップS5)、ステップS4およびS5の完了を待ってレチクルのアライメントを行なう(ステップS6)。次にウエハをウエハチャック291上に供給しながら(ステップS7)、ウエハアライメント用計測の準備を行なう(ステップS8)。次に、ステップS7とステップS8の完了を待ってからウエハアライメントのためにウエハ上のアライメントマークの計測を行なう(ステップS9)。このあとウエハステージ209を露光位置に移動して(ステップS10)レチクル上のパターンをウエハに転写する処理(ステップS11)を、ステップS12において最終ショットと判断されるまで繰り返し行なう。次に露光が終了したウエハをウエハチャック291から回収して(ステップS13)から、露光制御パラメータのロットの終了条件が満たされているかどうかを判断する(ステップS14)。
【0019】
ステップS14においてロットの終了と判断された場合には、ウエハカセット交換用ドア102を解錠し、露光シーケンス実行フラグをクリアしてから露光シーケンスを終了する(ステップS15)。ステップS14においてロットの終了でないと判断された場合には、ステップS7およびステップS8に戻って次のウエハをウエハチャック291上に供給しながらウエハアライメント用計測の準備をする。またステップS3は、ウエハ搬送系に対してステップS7で行なわれるウエハチャック291へのウエハ載置以前の搬送を可能な限り先行して行なう先行搬送シーケンスを開始させるものであり、ウエハ搬送コントローラ403において該シーケンスは、ステップS7およびS3と並行して行なわれる。直前の処理におけるエラーの発生を判断し(ステップS16,S18,S20およびS22)、エラーが発生していない(Noの)場合には露光シーケンスを進めるが、エラーが発生していた(Yesの)場合には露光シーケンスを停止処理を行ない(ステップS17,S19,S21およびS23)、その後で、エラーを発生した処理から露光シーケンスをやり直す。
【0020】
図6は、図5における停止処理の詳細を示すフローチャートである。同図にしたがうと、停止処理が開始されると(ステップS1001)、露光シーケンス実行フラグをクリアしてから(ステップS1002)、再開指令が送られてくるのを待つ(ステップS1003)。次に、再開指令を受信すると、露光シーケンス実行フラグをセットし(ステップS1004)、ウエハキャリア交換用ドアおよびレチクルカセット交換用ドアを施錠してから(ステップS1005)、停止処理を終了する。
【0021】
図7は、前記タッチパネル付きディスプレイ103に設けられたウエハキャリア交換用ドア(またはレチクルカセット交換用ドア)の解錠ボタンをオペレータが押すことによってシーケンスコントローラが実行する解錠処理の概要を示すフローチャートである。シーケンスコントローラによって解錠処理が開始されると(ステップS1101)、露光シーケンス実行フラグの状態を判別し(ステップS1102)、前記フラグがクリアされている場合にはウエハキャリア交換用ドア(またはレチクルカセット交換用ドア)を解錠してから解錠処理を終了する。また、ステップS1102において露光シーケンス実行フラグがセットされている場合には、解錠処理をエラー終了する。
【0022】
本発明に関わる上記実施例によれば、露光シーケンスにおいてエラーが発生したために露光シーケンスが停止し、停止中にオペレータがウエハキャリア交換用ドア(またはレチクルカセット交換用ドア)を解錠した場合には、露光シーケンスの再開時に自動的に前記ドアを施錠するため、オペレータが再開時に施錠の操作を忘れた場合にも、確実に施錠した状態で露光シーケンスを継続することができる。
【0023】
実施例2
図8は、本発明に関わる第1の実施例と同様の装置構成からなる第2の実施例において、ウエハ搬送コントローラ403がウエハ搬送中に発生したエラー検知したときに行なう処理を示すフローチャートである。同図においてステップS201は直前の処理におけるエラーの発生の有無の判断、ステップS202は発生したエラーの内容および対処に関する情報のタッチパネル付きディスプレイ103への表示、ステップS203は発生したエラーがオペレータによるチャンバ内の作業によって解消されるものかどうかの判断、ステップS204は並行して実行されている搬送シーケンスの停止、ステップS205はウエハカセット交換用ドア102の解錠の要求をシーケンスコントローラ402に送信してから返信される解錠の完了の通知を受信する処理、ステップS206はオペレータがチャンバ内の作業が完了してからウエハの搬送を再開させるための搬送再開パネルをタッチパネル付きディスプレイ103へ表示させる処理、ステップS207は前記搬送再開パネル上のボタンが押されたときに発行される搬送再開コマンドの受信待ち、ステップS208はウエハカセット交換用ドア102の施錠の要求をシーケンスコントローラ402に送信してから返信される施錠の完了の通知を受信する処理、ステップS209はオペレータによってチャンバ内で行なわれる作業に対応した処理で、エラーの内容に応じてユニットの駆動や状態の確認などを行なう処理、ステップS210はステップS204で停止した搬送シーケンスの再開、ステップS290はエラーを発生した搬送の中断を表す。
【0024】
図8のフローチャートに従えば、ウエハ搬送コントローラ403は搬送中にエラーの発生を認識すると(ステップS201)、そのエラーの内容および対処方法についてタッチパネル付ディスプレイ103に表示する(ステップS202)。そのエラーがチャンバ内の作業で復旧可能な場合(ステップS203のYes)には、全ての搬送を停止して(ステップS204)から、シーケンスコントローラに対してドアの解錠を要求してから解錠完了の通知を待つ(ステップS205)。次に搬送再開パネルを表示してから(ステップ206)、オペレータの再開操作を待って停止する(ステップS207)。オペレータによって搬送再開パネルに対する再開の操作が行なわれると、それを認知して(ステップS207)、シーケンスコントローラにドアの施錠要求をしてから施錠完了の通知を待つ(ステップS208)。次に再開の準備を行なって(ステップS209)から、S204において停止した搬送を再開して(ステップS210)、搬送シーケンスを継続する。
【0025】
図9は、図8に示す前記ステップS205および208に対応してシーケンスコントローラ402が実行する処理を示すフローチャートである。図9のドアの解錠シーケンスにおいては、ウエハ搬送コントローラ403から前記ステップS205において送信された解錠要求を受信すると解錠シーケンスを開始する(ステップS300)。次に露光シーケンスがウエハロード(アンロード)中であるかどうかを判断する(ステップS301)。ウエハロード(ウエハアンロード)中である場合には、ウエハロード(アンロード)と並行して行なわれている処理があればその完了を待ってから(ステップS302)、チャンバドアロックコントローラ486にウエハカセット交換用ドア102を解錠させてタッチパネル付きディスプレイ103に解錠されたことを表示する(ステップS303)。次にウエハ搬送コントローラ403に解錠の完了を通知して(ステップS304)、解錠シーケンスを終了する(ステツプS305)。また、ステップS301においてウエハロード(アンロード)中でないと判断された場合、ウエハ搬送コントローラ403から解錠の要求があったことを記録して(ステップS390)、解錠シーケンスを終了する(ステップS305)。
【0026】
図9のドアの施錠シーケンスにおいては、ウエハ搬送コントローラ403からステップS205において送信された施錠要求を受信すると、施錠シーケンスを開始する(ステップS350)。続いてチャンバドアロックコントローラ486にウエハカセット交換用ドア102を施錠させてから、ウエハ搬送コントローラ403に施錠の完了を通知をして(ステップS352)、施錠シーケンスを終了する(ステップS353)。
【0027】
図9に示した解錠シーケンスにおいては、露光シーケンスがウエハロード(アンロード)中でない場合には、解錠要求の記録だけが行なわれる。これに対してウエハロード(ステップS7)およびウエハアンロード(ステップS13)の始めには、前記ステップS390における解錠要求の記録がある場合に限って前記ステップS302からS304および前記解錠要求の記録の消去を行なう処理が含まれる。つまり、前記ステップS3で起動された先行搬送シーケンスが行なわれているため、前記ステップS9からS12を実行中であっても、ウエハ搬送上のエラーが発生することがある。しかしながらこのような状況で発生したエラーに対しては、即座に露光シーケンスを停止して解錠を行なうことをしない。これは、ウエハステージの移動と露光を繰り返し行なう連続露光の最中に露光シーケンスを停止することが、製造物の品質に悪影響を及ぼす可能性を考慮しているためである。
【0028】
上記の従来例において、シーケンスコントローラがウエハチャックに対して行なうウエハの供給および回収は、ウエハ搬送コントローラに対するコマンドの送信および実行結果の受信から成る。したがってウエハ搬送コントローラが搬送を停止することにより、露光シーケンスを停止することができる。
【0029】
また上記の実施例において、ウエハ搬送コントローラ403に対してレチクル搬送コントローラを、ウエハカセット交換用ドアに対してレチクルカセット交換用ドアをそれぞれ当てはめることにより、ウエハ搬送中のエラーと同様にレチクル搬送中のエラーについても対処できる。
【0030】
本発明に関わる上記実施例によれば、エラーの管理を行なうコントローラ(ウエハ搬送コントローラ403)とウエハカセット交換用ドア102の管理を行なうコントローラ(シーケンスコントローラ402)が異なっている場合であっても、ウエハ搬送上で発生したエラーに伴うウエハカセット交換用ドア102の解錠および施錠の処理を容易に実現できる。
【0031】
実施例3
図10は、本発明に関わる第1の実施例と同様の装置構成からなる第3の実施例においてウエハの搬送中に発生したエラーに対するウエハ搬送コントローラ403の処理内容を説明するフローチャートである。同図においてステップS401は直前の処理におけるエラーの発生の有無の判断、ステップS402は発生したエラーの内容および対処に関する情報のタッチパネル付きディスプレイ103への表示、ステップS403は発生したエラーがオペレータによるチャンバ内の作業によって解消されるものかどうかの判断、ステップS404は並行して実行されている搬送シーケンスの停止、ステップS405はウエハカセット交換用ドア102の解錠の要求をシーケンスコントローラ402に送信してから返信される解錠の完了の通知を受信する処理、ステップS406はシーケンスコントローラ402から送信される再開の指令を受信する処理、S407はオペレータによってチャンバ内で行なわれる作業に対応した処理で、エラーの内容に応じてユニットの駆動や状態の確認などを行なう処理、ステップS408はステップS404で停止した搬送シーケンスの再開、ステップS490はエラーを発生した搬送の中断を表す。
【0032】
図10のフローチャートに従えば、ウエハ搬送コントローラ403は搬送中にエラーの発生を認識すると(ステップS401)、そのエラーの内容および対処方法についてタッチパネル付ディスプレイ103に表示する(ステップS402)。該エラーの内容がチャンバ内の作業で復旧可能な場合(ステップS403のYes)には、全ての搬送を停止して(ステップS404)から、シーケンスコントローラ402に対してドアの解錠を要求してから解錠完了の通知を待つ(ステップS405)。次にシーケンスコントローラ402から送られる再開指令を待つ(S406)。再開指令を受信したら、再開の準備を行なって(ステップS407)、S404で停止した搬送を再開して(S408)から、搬送シーケンスを継続する。
【0033】
図11は、図10に示す前記ステップS405に対応してシーケンスコントローラが実行する解錠シーケンスを示すフローチャートである。同図にしたがうと、ウエハ搬送コントローラ403が前記ステップS405において送信した解錠要求を受信すると解錠シーケンスを開始する(ステップS500)。次に露光シーケンスがウエハロード(アンロード)中であるかどうかを判断する(ステップS501)。ウエハロード(ウエハアンロード)中である場合には、ウエハロード(アンロード)と並行して行なわれている処理があればその完了を待ってから(ステップS502)、チャンバドアロックコントローラ486にウエハカセット交換用ドア102を解錠させて、タッチパネル付きディスプレイ103に解錠されたことを表示する(ステップS503)。次にウエハ搬送コントローラ403に解錠の完了を通知して(ステップS504)から、ウエハ搬送コントローラ403の要求に基づいて解錠したことを記録して(ステップS505)、解錠シーケンスを終了する(ステップS506)。また、ステップS501においてウエハロード(アンロード)中でないと判断された場合、ウエハ搬送コントローラ403から解錠の要求があったことを記録して(ステップS590)、解錠シーケンスを終了する(ステップS505)。これに対してウエハロード(ステップS7)およびウエハアンロード(ステップS13)の始めに、前記ステップS590における解錠要求の記録がある場合に、前記ステップS502からS505および前記解錠要求の記録の消去を行なう処理が含まれている。これは、前記実施例1と同様に1枚のウエハを露光している最中に露光シーケンスを停止することを避けるための処置である。
【0034】
本実施例においては、オペレータによるチャンバ内の作業の完了を認識する操作を、カセット交換用ドア102を閉じる行為としている。そこで図12は、オペレータがウエハカセット交換用ドア102を閉じてから、チャンバドアロックコントローラ486、シーケンスコントローラ402およびウエハ搬送コントローラ403が実行する処理および通信のフローを示す図である。同図において、ウエハ搬送コントローラが行なうステップS406およびS407は、それぞれ図8に示すステップS406およびS407と一致する。図10にしたがうとウエハ搬送コントローラが前記ステップS406においてシーケンスコントローラ402から送られる再開指令を待っているとき、オペレータによってウエハカセット交換用ドア102が閉じられると、チャンバドアロックコントローラ486は、それを検知してシーケンスコントローラ402にドアが閉じられたことを通知する(ステップS601)。これに対して、シーケンスコントローラ402は、前記通知を受信すると、施錠シーケンスを開始して(ステップS602)、まずステップS505における解錠の記録が残っているかどうかを判断する(ステップS603)。前記解錠の記録がある(ステップS603の結果がYes)場合、チャンバドアロックコントローラ486に対して施錠要求を送信する(ステップS604)。チャンバドアロックコントローラ486は、前記施錠要求を受信すると即座にウエハカセット交換用ドア102を施錠して、シーケンスコントローラ402に施錠完了通知を返信する(ステップS606)。シーケンスコントローラ402は、前記施錠完了通知を受信すると前記解錠の記録を消去してから(ステップS607)、ウエハ搬送コントローラ403に再開指令を送信して(ステップS608)、施錠シーケンスを終了する(ステップS609)。一方、前記再開指令を受信したウエハ搬送コントローラ403は即座に再開の準備を行なう(ステップS407)。また、前記ステップS603において前記解錠の記録がない(No)と判断された場合には、即座に施錠シーケンスを終了する(S609)。
上記実施例によれば、作業完了を装置に対して認識させるための付加的な操作が不要になる。
【0035】
[デバイス生産方法の実施例]
次に上記説明した露光装置または露光方法を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図13は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0036】
図14は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0037】
本実施例の生産方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、露光装置においてオペレータによる作業を必要とするエラーが発生した場合に、該作業に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る半導体露光装置の概観を示す斜視図である。
【図2】 図1の装置の内部構造を示す図である。
【図3】 図1の装置に構成されるウエハ搬送ユニットを示す斜視図である。
【図4】 図1の装置における制御機構を示すブロック図である。
【図5】 図1の装置における露光手順を示すフローチャートである。
【図6】 図5における停止処理を示すフローチャートである。
【図7】 シーケンスコントローラが実行する解錠処理を示すフローチャートである。
【図8】 図1の装置のウエハ搬送シーケンスにおけるエラー処理手順を示すフローチャートである。
【図9】 図1の装置において搬送エラーが発生した際の解錠および施錠の手順を示すフローチャートである。
【図10】 図1の装置の第3の実施例において、ウエハ搬送シーケンスにおけるエラー処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 第3の実施例において、搬送エラーが発生した際の解錠の手順を示すフローチャートである。
【図12】 第3の実施例において、ウエハカセット交換用ドアを閉めてからの、チャンバドアロックコントローラ、シーケンスコントローラ、およびウエハ搬送コントローラの実行手順を示すフローチャートである。
【図13】 微小デバイスの製造のフローチャートである。
【図14】 ウエハプロセスのフローチャートである。
【符号の説明】
101:温調チャンバ、102:ウエハカセット交換用ドア、103:タッチパネル付きディスプレイ、104:操作パネル、105:レチクルカセット交換用ドア、202:レチクル、203:ウエハ、204:光源装置、205:照明光学系、206:投影光学レンズ、207、レチクルステージ、209:ウエハステージ、220:レチクルライブラリ、221:レチクルロボット、230:ウエハカセットエレベータ、231:ウエハ搬入出ロボット、232:プリアライメントユニット、233:ウエハ供給ハンド、234:インラインステーション、281:レチクル光学系、282:オフアクシス顕微鏡、291:ウエハチャック、401:コンソール制御EWS、402:シーケンスコントローラ、403:ウエハ搬送コントローラ、404:ウエハステージコントローラ、405:レチクル搬送コントローラ、406:チャンバドアロックコントローラ、410:双方向の通信手段、420:双方向の通信手段、430:双方向の通信手段、440:双方向の通信手段、450:論理上の双方向の通信手段、486:チャンバドアロックコントローラ、491:ウエハカセットエレベータコントローラ、492:ウエハ搬入出ロボットコントローラ、493:プリアライメントコントローラ、494:ウエハ供給ハンドコントローラ。
Claims (5)
- 露光シーケンスの実行中に発生したエラーがチャンバのドアを解放して行なう作業によって解消できる、ウエハおよびレチクルのいずれかの搬送のエラーであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記エラーが前記搬送のエラーであると判定された場合に、前記搬送と並行して行われている処理の完了を待ってから前記ドアの解錠を行なう解錠手段と、
を備えたことを特徴とする露光装置。 - 前記露光シーケンスの再開の操作を認識する認識手段と、前記認識手段により前記操作を認識した後、前記ドアを施錠してから前記露光シーケンスを再開させる再開手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
- 前記再開の操作は、前記ドアを閉じることであることを特徴とする請求項2記載の露光装置。
- 前記解錠手段により前記ドアが解錠されたことをオペレータに認知させる手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の露光装置。
- 請求項1〜4のいずれか記載の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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