JP3814986B2 - 車両用空調装置の送風ユニット - Google Patents

車両用空調装置の送風ユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置内を2つの通路に仕切り、一方の空気通路に外気を取り入れ、他方の空気通路に内気を取り入れて、暖房能力の向上と防曇性の確保を両立する車両用空調装置の送風ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置の送風ユニットとして、特開平8−318727号公報に記載されているものがある。
この送風ユニットは、図6に示すように外気用の第1通路101と内気用の第2通路100とを有する。そして、送風ユニットには、図6に示すようにこれら通路100、101に対応して、1つの送風用モータ103にて駆動される第1のファン111および第2のファン110が設けられている。
【0003】
送風ユニットには、図中上方で送風用モータ103の回転軸線方向の一端側に、第1内気導入口102および外気導入口104が形成されている。これら第1内気導入口102と外気導入口104は、第1内外気切換ドア106にて開閉される。
また、送風ユニットには、図中下方で送風用モータ103の回転軸線方向の他端側に、第2内気導入口105が形成されている。この第2内気導入口105は、第2内外気切換ドア107にて開閉される。
【0004】
内外気ユニットには、第1のファン111と第2のファン110との各吸込口を連通させるように連通路108が形成されており、この連通路108は、上記第2内外気切換ドア107にて開閉される。
そして、内外気モードを上記2層モードに切り換えるには、第1内外気切換ドア106にて第1内気導入口102を閉塞するとともに、上記外気導入口102を開口する。一方、第1内外気切換ドア107にて連通路108を閉塞するとともに、第2内気導入口105を開口する。
【0005】
これにより、第2通路100には、第2内気導入口105より内気が取り入れられ、第1通路101には外気導入口105より外気が取り入れられる。
例えば、第2通路100および第1通路101の両方に外気を取り入れる場合は、第1内外気切換ドア106にて第1内気導入口102を閉塞するとともに、外気導入口104を開口する。さらに第2内外気切換ドア107にて連通路108を開口するとともに、第2内気導入口105を閉じる。これにより、外気導入口104からの外気は、図中矢印Aで示すように第1のファン111に吸い込まれるとともに、図中矢印Bで示すように連通路108を通じて第2のファン110に吸い込まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本発明者は、上記2送風ユニットにおいて、図4に示すものを検討し、試作してみた。この検討装置は、スクロール状の流路をなすスクロールケーシング3a内が区画板4(区画板)にて、外気用の第1通路5aと内気用の第2通路5bとに仕切られている。第1通路5a内には、遠心式の第1ファン6aが配置され、第2空気通路5b内には、遠心式の第2ファン6bが配置されている。
【0007】
第1ファン6aは、円状に配置された複数のファンブレード6a′を有し、第2ファン6b′は 円状に配置された複数のファンブレード6b′を有する。これら第1ファン6aと第2ファン6bとは、後者の方が径大に形成されているとともに、樹脂にて一体形成された両吸込式のものである。なお、このように第1ファン6aと第2ファン6bとの径が異なるのは、各通路の通風抵抗および要求される風量が異なるからである。
【0008】
これら第1、第2ファン6a、6bには、図4に示すように互いが発生する空気流が混じわらないように円錐状の仕切り部60が一体成形されている。仕切り部60のうち、円錐状の頂上部位には第1、第2ファン6a、6bを駆動する電動モータ(図示しない)のシャフトがはめ込まれるボス部51が形成されている。
【0009】
仕切り部60は、ファン外径側の先端部が2つに分岐して、第1、第2連結部65、66が形成されている。ここで、複数のファンブレード6a′は、第1連結部65上に円環状に並ぶように一体形成されているため、第1連結部65は、第1ファン6aを構成する複数のファンブレード6a′を保持および連結するためのものである。また、第2連結部66は、第2ファン6bを構成するファンブレード6b′を保持および連結するためのものである。
【0010】
そして、本発明者らは、上記区画板4の先端部4aと、上記第1連結部65との位置関係によって、ファンが発生する空気流によって騒音が増大することが分かった。
この原因を検討した結果、上記検討装置において、図4に示すように区画板4が第1ファン6a側にずれていると、空気流Aが上記先端部4aとがぶつかって、乱れが発生し、騒音を増大する要因となっていることが判明した。つまり、図4中矢印Aで示すように第1ファン6aからの空気流は完全に径方向(図中左右方向)に向かって流れるので無く、下方に向けて斜めに吹き出される。このため、空気流が先端部4aにぶつかって、騒音増大の原因となっている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような騒音増大の原因を見いだしたことにより、発想されたものであって、請求項記載の発明では、第1、第2ファン(6a、6b)を、その回転軸線方向に所定の間隔を開けて配置し、区画板(4)の区画先端部(4a)を、この所定間隔の範囲内で、かつ、第1、第2ファン(6a、6b)の少なくとも一方の径方向外側に配置し、区画先端部(4a)における第1ファン(6a)側の面が、回転軸線方向において第1ファン(6a)と第1所定量(e)開けて配置され、
区画先端部(4a)における第2ファン(6b)側の面が、回転軸線方向において第2ファン(6b)第2所定量(f)開けて配置されていることを特徴とている。
【0012】
このため、第1ファンから吹き出される空気流(図3中矢印D)は、区画先端部にぶつかりにくくなり、空気流が滑らかに流れる。この結果、空気流による騒音を低減できる。これとともに、第2ファンから吹き出される空気流も、区画先端部にぶつかりにくくなり、空気流が滑らかに流れる。この結果、空気流による騒音を低減できる。
【0013】
また、請求項2記載の発明では、区画板(4)の区画先端部(4a)は、第1、第2ファン(6a、6b)の仕切り部(60)の仕切り先端部より径方向外方に位置しており、
区画先端部(4a)における第1ファン(6a)側の面が、回転軸線方向において、第1連結面(62)より第2ファン(6b)側に第1所定量(e)ずれており、
区画先端部(4a)における第2ファン(6b)側の面が、回転軸線方向において、第2連結面(63)より第1ファン(6a)側に第2所定量(f)ずれていることを特徴としている。
【0014】
これにより、請求項1記載の発明と同様な作用効果が得られる。
また、請求項5記載の発明では、区画先端部(4a)のうち第1ファン(6a)側には、径方向内方側にいくほど板厚が薄い傾斜面(78)が形成されていることを特徴としている。
これにより、第1、第2ファンの組み付け誤差によって、区画先端部が第1連結部より第1ファン側にずれたとしても、上記傾斜部により、空気流の流れを滑らかにし、空気流が区画先端部とぶつかる際に発生する騒音を有効に低減できる。
【0015】
また、請求項6記載の発明では、第1所定量(e)および第2所定量(f)は、少なくとも1mm以上であることを特徴としている。
これにより、空気流のぶつかりによる騒音を効果的に低減できる。
【0016】
【発明の実施形態】
図1に本実施形態における車両用空調装置の内外気ユニット1(送風ユニット)の搭載図を示す。なお、本例の車両用空調装置は、右ハンドル車用のものである。
内外気ユニット1は、図1に示すように車両用空調装置の最空気上流部を構成するものである。内外気ユニット1は、車室内のうち車両前方側の意匠面をなすインストルメントパネルPの車両前方側に配置されている。また、内外気ユニット1は、エンジンルーム(E/G)と車室内とを区画する鉄板製の仕切り壁2の車両後方側に配置されている。
【0017】
つまり、内外気ユニット1は、仕切り壁2とインストルメントパネルPとの間に配置されている。また、インストルメントパネルPのうち助手席側、かつ前記内外気ユニット1の車両後方側には、内外気ユニット1と対向配置されて、物品を収納する容器状の収納部材(以下、グローボックス20)が設けられている。
グローボックス20は、インストルメントパネルPに回動可能に支持された回動軸20bにて、図1中矢印C方向に回動するようになっている。これにより、グローボックス20の開閉が行える。
【0018】
内外気ユニット1は、車室内への空気流路をなす空調ケース3を有する。そして、空調ケース3内は、水平方向に延びる区画板4にて2つの通路に仕切られている。具体的には、空調ケース3は、スクロール状の流路であるスクロールケーシング3aを有し、このスクロールケーシング3a内が、区画板4にて上下(天地)方向に仕切られて、上下方向に並ぶように第1、第2通路5a、5b(第1空気通路、第2空気通路)が形成されている。なお、スクロールケーシング3aは、ポリプロピレン等の樹脂材にて形成されており、実際には複数のケース部材が上下方向(天地)に積み重なるように組み付けられて構成されている。
【0019】
第1、第2通路5a、5bの下流側には、空調風の温度を調整する温調ユニット(図示しない)が配置されている。
なお、温調ユニットは、実際には上記内外気ユニット1と車両幅方向に並び、車両幅方向の中央部位に配置されている。そして、詳しく説明しないが、温調ユニット内には、周知のエバポレータやヒータコア、温度制御用のエアミックスドア等の空調機能部品を内蔵している。
温調ユニット内にも、上記第1、第2通路5a、5bが形成され、この第1通路5aは、車両窓ガラス200の内面に向けて空調風を送風可能となっている。また、第2通路5bは、乗員の足元(図1中Fは助手席乗員の足)に空調風を送風可能となっている。
【0020】
上記スクロールケーシング3a内で、第1通路5a内には第1ファン6aが配置されている。上記スクロールケーシング3a内で、第2通路5a内には第2ファン6bが配置されている。なお、これらファン6a、6bの詳細は後で説明する。
内外気ユニット1の上方部位には、第2通路5bに内気を導入するための第1内気導入口26と、第1通路5aおよび第2通路5bに外気を導入するための外気導入口22が形成されている。
【0021】
外気導入口22は、図1に示すように仕切り壁2の上方部位に開口した外気取入口23と、ダクト24にて連通している。第1内気導入口26は、インストルメントパネルP内の上方部位に開口している。
そして、これら外気導入口22および第1内気導入口26は、ファン6aの上方部位に形成されており、開閉部材である第1内外気切換ドア25にて選択的に切り換えられるようになっている。
【0022】
内外気ユニット1内で、第1内気導入口26とファン6aとの間には、塵埃を除去するフィルター部材40が設けられている。このフィルター部材40は、容易に脱着可能となっており、フィルター部材40の内外気ユニット1から取り外し方は、以下のように行う。
先ず、グローボックス20をインストルメントパネルPから取り外す。すると、フィルター部材40を取り出すための蓋部41が車室内に露出する。さらにこの蓋部41を取り外すと、フィルター部材40の端部が車室内に露出して、この露出した部分を取っ手として、フィルター部材40を車両後方側に引き抜く。これにより、フィルター部材40を内外気ユニット1から取り外すことができる。なお、フィルター部材40を内外気ユニット1内に装着する場合は、上述の手順を逆に行う。
【0023】
内外気ユニット1の下方部位で、第2ファン(下側ファン)6bの下方部位には、第2通路5bに内気を導入するための第2内気導入口21が形成されている。この第2内気導入口21は、開閉部材である第2内外気切換ドア27にて開閉される。
さらに内外気ユニット1内には、車両後方側に、上下方向へ延びるようにして外気導入口22と第2ファン6bの吸込口50b(図1、図2)とを連通する連通路29が設けられている。
この連通路29は、上記第2内外気切換ドア27にて開閉される。つまり、第2内外気切換ドア27は、前記第2内気導入口21と連通路29を選択的に開閉するようになっている。
【0024】
連通路29は、第1通路5aおよび第2通路5bに共に外気を導入する全外気モードを達成するためにある。全外気モードでは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を閉塞するとともに、外気導入口22を開口し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を閉塞して、連通路29を開口する。これにより、第1通路5aには、図1中矢印Eで示すように外気導入口22から外気が導入され、第2通路5bには、外気導入口22から連通路29を通じて外気が導入される。
【0025】
また、本例では、上記全外気モードの他に、内外気モードとして全内気モードと2層モードとが切換可能となっている。
全内気モードでは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を開口するとともに外気導入口22を閉塞し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を開口するとともに、連通路29を閉塞する。これにより、第1通路5aには、第1内気導入口26から内気が導入され、第2通路5bには、第2内気導入口21から内気が導入される。
【0026】
2層モードでは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を閉塞するとともに外気導入口22を開口し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を開口するとともに、連通路29を閉塞する。これにより、第1通路5aには、外気導入口22から外気が導入され、第2通路5bには、第2内気導入口21から内気が導入される。
【0027】
この結果、第1通路5aに比較的低湿な外気が導入されるので、フロントガラス15の防曇性を確保でき、さらに第2通路5bには、比較的高温な内気が導入されることで、暖房能力を向上できる。
次に、上記スクロールケーシング3a、第1、第2ファン5a、5bの詳細を図2、図3を用いて説明する。図3は、図2の一部拡大図である。
【0028】
スクロールケーシング3aの内壁には、上記区画板4が一体成形されており、区画板4は、第1、第2ファン6a、6bの外形線に沿うように形成されている。区画板4は、後述の第1、第2ファン6a、6bの径方向内方(水平方向)に向かって直線的に延びるように形成されている。また、本例の区画板4の板厚(図3中C)は2mmとなっている。
【0029】
スクロールケーシング3aには、第1、第2ファン6a、6bの回転軸線方向の一端側に、第1通路5a内に空気を取り入れるための円形状の空気取入口72が開口形成されている。空気取入口72の開口縁には、吸い込まれる空気をスムーズに第1ファン6aの吸込口50aに流すベルマウス状の第1ベルマウス部73が一体形成されている。
【0030】
スクロールケーシング3aのうち、上記回転軸線方向(図2中上下方向、図1中天地方向)の他端側には、第2通路5b内に空気を取り入れるための円形状の空気取入口74が開口形成されている。空気取入口74の開口縁には、図中下方に突出して円筒状の取り付け部75が形成されており、この取り付け部75には、上記ベルマウス部73と同様な機能を果たし、吸い込まれる空気をスムーズに第2ファン6bの吸込口50bに流す第2ベルマウス部76がはめ込まれている。
【0031】
第1、第2ファン6a、6bは、本例ではポリプロピレン等の樹脂材にて一体成形されている。第1ファン6aと第2ファン6bとは、図2、図3に示すように回転軸線方向において、所定間隔開けるように配置されている。この所定間隔は具体的には、図3に示すように後述する第1所定量eと第2所定量fと区画板4の板厚cとの合計値(e+f+c)である。したがって、区画板4は、回転軸線方向に対してこの所定間隔の範囲内に位置しており、かつ、区画板4の先端部4aは、図2、図3に示すように第1ファン6aの径方向外側に配置されている。
第1、第2ファン6a、6bは、1つの電動モータ7にて一体的に回転する遠心式のもので、その回転軸線方向の両側から空気を吸い込む両吸込式のものである(図2の矢印X、Y参照)。つまり、第1ファン6aの吸込口50aは回転軸線方向の一端側(上方側)に開口しており、第2ファン6bの吸込口50bは回転軸線方向の他端側(下方側)に開口している。
【0032】
なお、電動モータ7は、図1に示すように下方から上方に向かって第2ファン6bの吸込口50bから挿入配置されている。このため、第1ファン6aの吸込抵抗は、電動モータ7により大きくなり、空調風の風量がでにくくなる。
本例では電動モータ7の吸込抵抗の増加分を見込んで、第1ファン6aの送風能力を高めるために、第1ファン6aに比べて、第2ファン6bのファン径を大きくしている。そして、電動モータ7は、取り付けステー8にてスクロールケーシング3aの外壁面に取り付けられている(図1参照)。
【0033】
具体的には、本例では第1、第2ファン6a、6bは、電動モータ7がはめ込まれた状態で、図1中下方から上方に向けてスクロールケーシング3a内に挿入配置され、上記取り付けステ8ーにてスクロールケーシング3aの下面にネジ止めされた構造となっている。このようにすることで、スクロールケーシング3aを分解せずに、容易に電動モータ7の交換点検を行うことができる。
【0034】
第1ファン6aは、円状に並んだ複数の第1ファンブレード6a′を有する。第2ファン6bも同様に、円状に並んだ複数の第2ファンブレード6b′を有する。第1、第2ファン6a、6bの回転中心部には、上記電動モータ7のシャフト7aがはめ込まれるボス部51が一体成形されている。
区画板4のうち、径方向内方の先端部4a(区画先端部)は、仕切り部60の先端部(後述の第1連結部65)より径方向外方に位置している。なお、本例では、先端部4aと第1ファンブレード6a′の外径端部とは、所定間隔(図3中b)として、3mm開けて形成配置されている。
【0035】
上記回転軸線方向において、第1ファン6aと第2ファン6bの間には、ボス部7aからファン径方向外方に向かって延びた仕切り部60が一体成形されている。仕切り部60は、区画板4と協動して、回転軸線方向において、スクロールケーシング3a内を上記第1空気通路5aと第2空気通路6bとに仕切るためのものである。つまり、例えば、上記2層モードにおいては第1ファン6aに吸い込まれる外気は、図2中矢印Xで示すように流れ、この際、仕切り板60によって回転軸線方向において第2ファン6b側に流れないようにしている。逆に上記2層モードにおいては第2ファン6bに吸い込まれる内気は、図2中矢印Yで示すように流れ、この際、仕切り板60によって回転軸線方向において第1ファン6a側に流れないようにしている。
【0036】
仕切り部60は、図2に示すように裾広がりの略円錐状に形成されており、径方向の外方部分には、複数の第1ファンブレード6a′のうち、第2ファンブレード6b′側に位置する複数の第1端部61aを連結する第1連結面62が設けられている。
また、仕切り部60のうちファン径方向の外方部分には、複数の第2ファンブレード6b′のうち第1ファンブレード6a′側に位置する複数の第2端部61bを連結する第2連結面63が設けられている。
【0037】
第1連結面62は、第1ファンブレード6a′を全て保持連結することで、電動モータ7の回転力を全ての第1ファンブレード6a′に伝えるためのものである。同様に第2連結面63は、第2ファンブレード6b′を全て連結保持することで、電動モータ7の回転力を全ての第2ファンブレード6b′に伝えるためのものである。
【0038】
また、第1ファンブレード6a′の吸込口50a側には、円環状の連結部70が一体成形されており、全ての第1ファンブレード6a′を保持している。第2ファンブレード6b′の吸込口50a側には、円環状の連結部71が一体成形されており、全ての第2ファンブレード6b′を保持している。
このような構成により、電動モータ7の回転力が仕切り部60を介して、第1、第2ファン6a、6bが一体的に回転する。
【0039】
そして、第1ファン6aに比べて第2ファン6bのファン径は大きく、上述のように第1、第2ファン6a、6bがスクロールケーシング3aに取り付けられるため、第2ファンブレード6b′の外径端部64は、区画部4の先端部4aより径方向外方に位置している。また、本例では、2つのファン6a、6bが回転軸線方向において所定間隔開けて配置されるため、仕切り部60のうち、径方向外側部位が2つに分岐して、第1連結部65と第2連結部66が形成されている。そして、第1連結部65と第2連結部66とは、共に板厚2mmに形成されている。
【0040】
なお、仕切り部60が2つに分岐して、図2に示すようなファン径方向内方に窪んだ窪み部Gが形成されている。これは、第1ファン6a、6bの成形上の型抜きの問題からで、あまり本発明では意味は無い。
第1連結部65は、上記第1連結面62を構成するもので、第2連結部66は、上記第2連結面63を構成するものである。第2連結部66は、第連結部65および先端部4aより径方向外方まで延びるように形成配置されている。
また、本例では、上記区画板4と、第1連結部65と、第2連結部66とは、図3に示すように平行配置されている。第2連結部66は、図3に示すように上記回転軸線方向において、先端部4aと所定間隔a(本例では3mm)開けて配置されている。さらに第2連結部66は、先端部4aとファン径方向にラップしている。
なお、上記所定間隔aは、第1通路5aを流れる外気と第2通路5bを流れる内気とが混じわらないようになるべく小さくする必要があるとともに、組み付け時の誤差により第2ファン6bの第2連結部66と、区画部4とがぶつからないように設定してある。
【0041】
また、先端部4aのうち第1ファン6a側には、径方向内方側にいくほど板厚が薄くなるような曲面部78(傾斜面)が形成されている。そして、図3中先端部4aのうち第2ファン6b側の角部79は、角張っているが、微小に見れば曲面状となっているため、曲面部78は、角部79より曲率半径が大きくなっていると言える。
【0042】
そして、本例では、先端部4aにおける第1ファン6a側の面は、回転軸線方向において、第1連結面62、言い換えると端部61aより第2ファン6b側に第1所定量e(本例では1mm)だけずれている。
また、第1連結部65と区画先端部4aとは、図3に示すように径方向に並ぶようにして一部分が対向配置されている。これに加え、先端部4aにおける第2ファン6b側の面は、第2連結面63、言い換えると、端部61bより第1ファン6a側に第2所定量f(5mm)ずれるように形成配置されている。
【0043】
このため、第1ファン6aから吹き出される空気流(図3中矢印D)は、先端部4aにぶつかりにくくなり、空気流が滑らかに流れる。この結果、本発明者らの実験したデータ図である図5中斜線部分で示すように空気流による騒音を低減できる。なお、上記第1所定量eは、本発明者の検討によると、1mm以上あると、有効に空気流のぶつかりによる騒音を効果的に低減できる。
【0044】
また、本例では、上記第2連結部66が先端部4aより径方向外方に位置するため、第2ファン6bの空気流が先端部4aにぶつかることは無い。しかし、仮に先端部4aを第2連結部66より径方向外方に形成配置したとすると、空気流による騒音増大という問題が起こるが、本例では、このような場合でも、第2所定量fの設定により第2ファン6bから吹き出される空気流は、先端部4aにぶつかりにくくなり、空気流が滑らかに流れる。この結果、空気流による騒音を低減できる。
【0045】
また、例えば、上述のように第1、第2ファン6a、6bをスクロールケーシング3a内に取り付ける場合、組み付け誤差によって、先端部4aが第1連結部65より第1ファン6a側にずれたとしても、上記曲面部78により、空気流の流れを滑らかにし、空気流が先端部4aとぶつかる際に発生する騒音を有効に低減できる。
【0046】
(変形例)
上記実施形態では、第1ファン6aと第2ファン6bとの径が異なるようにしたが、同一径のものであっても良い。そして、図3において、仮に第1ファン6aの径が、第2ファンの径と同一であったならば、第2所定量fを1mm以上とすれば、上記実施形態と同様な効果が得られる。
【0047】
また、上記実施形態では、内気側の第2ファン6bを外気側の第1ファン6aよりファン径を大きくしたが、第2ファン6bの方が第1ファン6aよりファン径を大きくしても良い。
また、上記各実施形態では、曲面部78を曲面状としたが、テーパ状の傾斜面であっても良い。さらには、第1ファン6aと第2ファン6bが同径である場合は、曲面部78を先端部4aの両側の面に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用空調装置の送風ユニットの車両搭載図である。
【図2】上記実施形態における送風ユニットの詳細図である。
【図3】上記実施形態における送風ユニットの詳細図である。
【図4】本発明者らの検討装置における送風ユニットの詳細図である。
【図5】本発明の効果を示すデータ図である。
【図6】従来の送風ユニットの構成図である。
【符号の説明】
3a…スクロールケーシング、4…区画板、4…先端部、5a…第1通路、
5b…第2通路、6a…第1ファン、6b…第2ファン、7…電動モータ。

Claims (7)

  1. 車室内への流路をなすケーシング(3a)内が区画板(4)により第1、第2空気通路(5a、5b)に仕切られ、
    前記第1空気通路(5a)には第1ファン(6a)が配置され、第2空気通路(5b)には第2ファン(6b)が配置されており、
    前記第1ファン(6a)に外気を吸い込ませて、この外気を車両窓ガラスの内面に向かって送風するとともに、前記第2ファン(6b)に内気を吸い込ませて、この内気を乗員の足元に向かって送風するようになっている車両用空調装置であって、
    前記第1、第2ファン(6a、6b)は、一体成形されて1つの電動モータ(7)にて一体的に回転する遠心式ファンであり、
    前記第1、第2ファン(6a、6b)は、その回転軸線方向に所定の間隔を開けて配置されており、
    前記区画板(4)の区画先端部(4a)は、前記所定間隔の範囲内で、かつ、前記第1、第2ファン(6a、6b)の少なくとも一方の径方向外側に配置されており、
    前記区画先端部(4a)における前記第1ファン(6a)側の面が、前記回転軸線方向において前記第1ファン(6a)第1所定量(e)開けて配置され、
    前記区画先端部(4a)における前記第2ファン(6b)側の面が、前記回転軸線方向において前記第2ファン(6b)第2所定量(f)開けて配置されていることを特徴とする車両用空調装置の送風ユニット。
  2. スクロール状の流路をなすスクロールケーシング(3a)と、
    前記スクロールケーシング(3a)内に配置され、円状に並んだ複数の第1ファンブレード(6a′)を有し、車室内に向かう空気流を発生する第1ファン(6a)と、
    前記スクロールケーシング(3a)内に配置され、円状に並んだ複数の第2ファンブレード(6b′)を有し、車室内に向かう空気流を発生する第2ファン(6b)とを有し、
    これら第1、第2ファン(6a、6b)は、一体成形されて、1つの電動モータ(7)にて一体的に回転する遠心式のもので、その回転軸線方向の両側から空気を吸い込む両吸込式のものであり、
    前記第1、第2ファン(6a、6b)の回転中心部には、前記電動モータ(7)のシャフトがはめ込まれるボス部(51)が一体成形されており、
    前記スクロールケーシング(3a)の内壁に設けられ、前記第1、第2ファン(6a、6b)の径方向内方に向かって延びる区画板(4)を有し、
    前記回転軸線方向における前記第1ファン(6a)と第2ファン(6b)の間には、前記ボス部(51)から前記径方向の外方に向かって延びる仕切り部(60)が設けられており、
    前記区画板(4)と前記仕切り部(60)とが協動して、前記流路を、前記回転軸線方向において、外気を車両窓ガラスの内面に向けて送風可能な第1空気通路(5a)と、内気を乗員の足元に送風可能な前記第2空気通路(5b)とに仕切るようになっており、
    前記仕切り部(60)のうち前記径方向の外方部分には、前記複数の第1ファンブレード(6a′)の前記第2ファンブレード(6b′)側に位置する複数の第1端部(61a)を連結する第1連結面(62)が設けられ、
    さらに前記仕切り部(60)のうち前記径方向の外方部分には、前記複数の第2ファンブレード(6b′)の前記第1ファンブレード(6a′)側に位置する複数の第2端部(61b)を連結する第2連結面(63)が設けられた車両用空調装置の送風ユニットにおいて、
    前記区画板(4)の区画先端部(4a)は、前記仕切り部(60)の仕切り先端部より前記径方向外方に位置しており、
    前記区画先端部(4a)における前記第1ファン(6a)側の面が、前記回転軸線方向において、前記第1連結面(62)より前記第2ファン(6b)側に第1所定量(e)ずれており、
    前記区画先端部(4a)における前記第2ファン(6b)側の面が、前記回転軸線方向 において、前記第2連結面(63)より前記第1ファン(6a)側に第2所定量(f)ずれていることを特徴とする車両用空調装置の送風ユニット。
  3. 前記第1ファン(6a)に比べて第2ファン(6b)のファン径は大くなっており、
    前記第2ファンブレード(6b′)の外径端部は、前記区画先端部(4a)より径方向外方に位置しており、
    前記仕切り部(60)は、前記第1連結面(62)を有する第1連結部(65)と、前記第1連結部(65)および前記区画先端部(4a)より前記径方向外方まで延び、前記第2連結面(63)を有する第2連結部(66)備え
    前記第2連結部(66)は、前記回転軸線方向において、前記区画先端部(4a)と所定間隔を開けて配置されているとともに、前記区画先端部(4a)と前記径方向にラップしていることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置の送風ユニット。
  4. 前記第1連結部(65)と前記区画先端部(4a)とは、前記径方向に並ぶようにして一部分が対向配置されていることを特徴とする請求項3記載の車両用空調装置の送風ユニット。
  5. 前記区画先端部(4a)のうち前記第1ファン(6a)側には、径方向内方側にいくほど板厚が薄い傾斜面(78)が形成されていることを特徴とする請求項3または4記載の車両用空調装置の送風ユニット。
  6. 前記第1所定量(e)および前記第2所定量(f)は、少なくとも1mm以上であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つに記載の車両用空調装置の送風ユニット。
  7. 前記区画板(4)は前記第1、第2ファン(6a、6b)の径方向に沿って直線的に延びる形状であることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つに記載の車両用空調装置の送風ユニット。
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