JP2006240599A - 車両用送風装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つのモータに2つのファンを連結した構造であっても、騒音の発生を少なくすることが可能な構造とする。
【解決手段】車載された状態でインストルメントパネル10内部における車幅方向の略中央部分に設置され、車室内の空気を取入れる内気取入口7aと、車室外の空気を取入れる外気取入口7bと、これら内気取入口7aと外気取入口7bを選択的に開閉する切換ドア8,8とを具備する空気取入部7,7が運転席側と助手席側にそれぞれ配置された送風ケース2と、送風ケース2内に設置され、出力軸4aが車幅方向に沿って水平に配置されるモータ4と、出力軸4aの両端部4b,4cにそれぞれ配置される遠心ファン5,5と、内部に遠心ファン5,5が収容されるスクロールケース6とを具備する送風手段3とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】車載された状態でインストルメントパネル10内部における車幅方向の略中央部分に設置され、車室内の空気を取入れる内気取入口7aと、車室外の空気を取入れる外気取入口7bと、これら内気取入口7aと外気取入口7bを選択的に開閉する切換ドア8,8とを具備する空気取入部7,7が運転席側と助手席側にそれぞれ配置された送風ケース2と、送風ケース2内に設置され、出力軸4aが車幅方向に沿って水平に配置されるモータ4と、出力軸4aの両端部4b,4cにそれぞれ配置される遠心ファン5,5と、内部に遠心ファン5,5が収容されるスクロールケース6とを具備する送風手段3とを備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、車載の空調ユニットに接続されて空調ユニットに空気を供給する車両用送風装置に関し、特に両軸のモータに対して2つのファンを連結した構造を有した車両用送風装置に関する。
1つのモータの両側に2つのファンを連結した構造の車両用送風装置としては、特許文献1及び特許文献2に開示されている。図8は特許文献1に開示された構造を、図9は特許文献2に開示された構造を示している。
図8に示す構造では、ケース100の縦方向の略中央部分にモータ110が支持されており、このモータ110には2本の駆動軸111が上下方向に延びている。それぞれの駆動軸111には、ファン113が連結されており、モータ110が駆動することにより2つのファン113が回転する。それぞれのファン113の周囲には、渦巻き状のスクロール室115が設けられており、このスクロール室115の終端部分が大きく開口されて空気出口117となっている。ケース100における空気出口117と反対側は、大きく開口された空気取入口119となっている。
この構造の送風装置では、ケース100が縦長の長方形となっており、ファン113が上下方向に位置するようにケース100が縦置き状となってインストルメントパネルに配置される。そして、モータ110が駆動することにより空気が矢印で示すように、空気取入口119からケース100内に導入された後、スクロール室115に導入されて空気出口117から排出され、送風装置に続く空調ユニットのユニットケース内に供給される。
図9に示す構造においても、ケース200内に配置されたモータ210から駆動軸211が両側に延びており、それぞれの駆動軸211にファン213が取り付けられてモータ210の駆動により2つのファン213が回転するようになっている。図9の構造では、ケース200における2つのファン213のそれぞれの外側に空気取入口219が形成されており、それぞれの空気取入口219から導入された空気がファン213によって空調ユニットに供給される。
特開平7−144528号公報
特開平3−96422号公報
図8に示す構造の送風装置においては、1つの空気取入口119から空気をケース100内に導入して2つのファン113に供給するため、2つのファン113への空気の均等分配が難しい。そして、空気が一方のファンに偏って供給される場合には、空気流バランスが悪くなり、作動時に騒音が発生する問題を有している。
図9に示す構造の送風装置においては、空気取入口219を通じて空気がファン213の片側から供給されるため、遮音性が悪く、同様に作動時に騒音が発生する問題を有している。
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、1つのモータに対して2つのファンを連結した構造であっても、騒音の発生を少なくすることが可能な構造の車両用送風装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の車両用送風装置は、車載された状態でインストルメントパネル内部における車幅方向の略中央部分に設置され、車室内の空気を取入れる内気取入口と、車室外の空気を取入れる外気取入口と、これら内気取入口と外気取入口を選択的に開閉する切換ドアとを具備する空気取入部が運転席側と助手席側にそれぞれ配置された送風ケースと、該送風ケース内に設置され、出力軸が車幅方向に沿って水平に配置されるモータと、該出力軸の両端部にそれぞれ配置される遠心ファンと、該遠心ファンが内部に収容され、該遠心ファンの軸方向に面した両側面のそれぞれに吸込口が配置されたスクロールケースとを具備する送風手段とを備え、該両空気取入部、および該吸込口は該送風ケース内で連通し、該内気取入口は該両スクロールケースの外方で該送風ケースの両端面に向かって開口し、内部に熱交換器が組込まれ、且つ送風空気を車室内へ供給する複数の吹出口が配設された空調ユニットの上部に該送風手段は配置され、且つスクロールケースの下方に配置された該熱交換器に向け送風する構成としたことを特徴とする。
本発明の車両用送風装置によれば、1つのモータによって回転駆動する2つのファンに空気を導入する空気取入口が運転席側と助手席側とにそれぞれ臨んだ状態となっており、しかもケースがインストルメントパネルの略中央部分に配置されることにより、空気取入口がインストルメントパネルの左右の均等位置で分離された構造となっている。これにより各空気取入口での遮音性が向上すると共に、各空気取入口から空気が均等に導入されるため、騒音の発生を少なくすることができる。
また、軸の両端にファンと軸方向両端側に吸込口を有したスクロールが車幅方向に沿って水平に配置され、と各吸込口が送風ケース内で連通して、その両端に空気取入部が配置することで、スクロールケースを小さくしつつ、スクロール吸込口を増やすことができるため、装置全体を小型化しつつ、騒音の発生をさらに少なくすることができる。
さらに、送風手段を熱交換器の上方に配置しつつ、送風ケースの両端部に内気取入口を配置したことにより、吸込口をインストルメントパネルに囲まれるようにインストルメントパネルの直下に配置することが可能になり、車室内乗員へ届く放射音を低減することができる。
以下、本発明を図示する実施形態により、具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態における車両用送風装置を車両に搭載した状態を示す断面図、図2は本発明の第1実施形態における車両用送風装置の正面からの断面図、図3は送風ケースを示す斜視図、図4及び図5は送風装置の設計を行うためのグラフである。
図1は本発明の第1実施形態における車両用送風装置を車両に搭載した状態を示す断面図、図2は本発明の第1実施形態における車両用送風装置の正面からの断面図、図3は送風ケースを示す斜視図、図4及び図5は送風装置の設計を行うためのグラフである。
車両用送風装置1は、図1、図2に示すように、送風ケース2と、この送風ケース2内に設置される送風手段3とから構成され、送風手段3によって送風ケース2内に導入された空気をユニットケース21に供給するものである。なお、ユニットケース21に供給された空気は、ユニットケース21内で温度調節され、所定の吹出口から車室内へ供給される。
送風ケース2は、横長の箱形形状を有し、車両のインストルメントパネル10内に車幅方向に沿って、車幅方向の略中央部に位置するように設置されている。また、送風ケース2の運転席側と助手席側のそれぞれに空気取入部7,7が設けられている。各空気取入部7,7には、車室内の空気を取入れる内気取入口7aと、車室外の空気を取入れる外気取入口7bと、これら内気取入口7aと外気取入口7bを選択的に開閉する切換ドア8,8とが具備されている。内気取入口7a,7a及び外気取入口7b,7bは、送風ケース2における隣接辺に位置するように開口されており、これらの間に切換ドア8,8が配置されている。なお、内気取入口7a,7aは後述する両スクロールケース6,6の外方で送風ケース2の両端面(2a)に向かって開口し、外気取入口7b,7bは、車体の前方側に向って斜め上方に開口するように配置されている。外気取入口7b,7bは車体側の空気導入口37に連通しており、外気を送風ケース2内に導入するようになっている。
切換ドア8,8は送風ケース2の長さ方向の端部に回転可能に取り付けられており、実線で示す位置にあるとき、外気取入口7b,7bを遮断するため、内気取入口7a,7aから送風ケース2内に車室空気である内気が導入される。また、破線で示す位置にあるときには内気取入口7a,7aを遮断するため、外気取入口7b,7bから送風ケース2内に車室外空気である外気が導入される。
送風手段3は、送風ケース2内の両空気取入部7,7の略中央部に設置され、出力軸4aが車幅方向に沿って水平に配置されるモータ4と、出力軸4aの両端部4b,4cにそれぞれ配置される遠心ファン5,5と、内部に遠心ファン5,5が収容されるスクロールケース6,6とから構成されている。
モータ4は送風ケース2における水平方向の略中央位置に取り付けられており、その出力軸4aが車幅方向に延びている。出力軸4aの両端部4b,4cには、同じ大きさで両面から吸込みが可能な遠心ファン5,5がそれぞれに配置されている。これによりモータ4が駆動すると、2つの遠心ファン5,5が同時に回転する。
スクロールケース6は、両側面6dの中央部に円形の吸込口としてのスクロール室入口6a,6aが形成され、このスクロール室入口6aからスクロールケース6内に空気が導入される。スクロールケース6内には、遠心ファン5,5の軸方向に面した位置にスクロール室入口6a,6aが来るように遠心ファン5,5が配置されている。さらに、スクロールケース6内には、遠心ファン5,5の周囲に、その円周に沿って遠心ファン5,5との間隔が徐々に大きくなる渦巻き状のスクロール室6bが形成されている。スクロール室6bの終端部分には、大きく開口部であるスクロール室出口6cが形成されている。そして、遠心ファン5,5によってスクロール室入口6aからスクロールケース6内に導入された空気は、スクロール室6bを通じてスクロール室出口6cから後述するユニットケース21に供給される(図3参照)。
この実施形態において、各遠心ファン5,5が収納されるスクロールケース6,6の車体の前方側に向かって斜め上方の部分と送風ケース2との間に空気通路9が設けられる(図2参照)。空気通路9は、図3に示すようにスクロールケース6の外側に位置していると共に、スクロールケース6との間隔が円周方向に沿って緩やかに変化するように形成されている。このような空気通路9を形成することにより両空気取入部7,7とスクロール室入口6a、6a、6a、6aは送風ケース2内で連通し、空気取入部7からの空気を遠心ファン5,5の外側に供給することが可能となる。このため、遠心ファン5,5への空気供給量が安定する。図3において、6aは遠心ファン5,5の内側に空気を供給する吸込口である。
図4は遠心ファン5,5の径Bと、スクロール室入口6aの寸法Cとの相関を示すグラフである。このグラフは、スクロール室6bの拡がり角度が一定で、且つ送風ケース2の水平方向の幅Aが一定となっている状態での定性的なグラフである。なお、これらのA、B及びCについては、図2に示してある。上記条件では、図4に示すように、遠心ファン5,5の径Bが大きくなるのにつれてスクロール室入口6aの寸法が小さくなる。
図5は、遠心ファン5,5の径(直径)Bを変化させたときの送風効率を示すグラフである。このグラフでは、送風ケース2の水平方向の幅Aに対する空気通路9の寸法D、すなわちD/AをSとしている(D/A=S)。このS値は遠心ファン5,5の径Bを変化させることにより変化する。また、このグラフでは、送風の風量を430m3/mimとして測定している。図5に示すように、遠心ファン5,5の径が95〜105mmの範囲が送風効率が良好であり、この径に適したスクロールケース6を設定する。上述した空気通路9は設定されたスクロールケース6との関係で設定することができる。
。 送風ケース2をこのように配置することにより、空気取入部7,7がインストルメントパネル10の左右の均等位置で分離される。これにより各空気取入部7,7での遮音性が向上すると共に、各空気取入部7,7から空気が均等に導入される。また、遠心ファン5,5が水平方向に位置して回転するため、各空気取入部7,7から送風ケース2内に導入された空気が円滑に遠心ファン5,5に供給される。従って、これらにより騒音の発生を少なくすることができる。
以上の車両用送風装置1は図1に示すように、スクロール室出口6cが空調ユニット20のユニットケース21に臨んだ状態で空調ユニット20の上部に位置するように配置される。空調ユニット20は、車両用送風装置1からの空気の供給方向上流側から下流側に向かってエアフィルター22に冷房用熱交換器23及び暖房用熱交換器24がユニットケース21内に順に配置されている。また、冷房用熱交換器23及び暖房用熱交換器24の間にはエアミックスドア25が配置されている。これらの冷房用熱交換器23、エアミックスドア25及び暖房用熱交換器24を通過した空調エアは、デフロスタ吹出口26、ベント吹出口27、フット吹出口28から車内の各部に供給される。
すなわち、図3に示すようにデフロスタ吹出口26にはデフロスタダクト29が連通するように接続され、デフロスタダクト29からフロントガラス32内面に空調エアが吹き付けられる。また、ベント吹出口27にはベントダクト33の入口側が連通するように接続されている。ベントダクト33の出口側はインストルメントパネル10に設けられたベントグリル34に接続されており、空調エアがベントグリル34から車室内に吹き出すようになっている。
[第2実施形態]
図6及び図7は本発明の第2実施形態をそれぞれ示している。図6に示す形態では、外気取入口7bが車体の前方側に向かって斜め上方に開口すると共に、内気取入口7aが上方に開口している。また、空気通路9が車体の前方側に向かって斜め上方に位置するように送風ケース2が形成されている。
図6及び図7は本発明の第2実施形態をそれぞれ示している。図6に示す形態では、外気取入口7bが車体の前方側に向かって斜め上方に開口すると共に、内気取入口7aが上方に開口している。また、空気通路9が車体の前方側に向かって斜め上方に位置するように送風ケース2が形成されている。
図7に示す形態では、図6と同様に、外気取入口7bが車体の前方側に向かって斜め上方に開口すると共に、内気取入口7aが上方に開口しているが、空気通路9が車体の後方側に位置するように送風ケース2を配置されている。
これらの形態においても、送風ケース2がインストルメントパネル10における車幅方向の略中央部分に位置し、且つ遠心ファン5,5が水平方向に位置し、さらに、一方の空気取入部7が運転席11側に位置し、他方の空気取入部7が助手席12側に位置するようにインストルメントパネル10に対して配置することにより、空気取入部7,7がインストルメントパネル10の左右の均等位置で分離されるため、各空気取入部7,7での遮音性が向上すると共に、各空気取入部7,7から空気が均等に導入される。このため、騒音の発生を少なくすることが可能となる。
1…車両用送風装置
2…送風ケース
3…送風手段
4…モータ
4a…出力軸
5,5…遠心ファン
6…スクロールケース
7,7…空気取入部
7a…内気取入口
7b…外気取入口
8,8…切換ドア
10…インストルメントパネル
2…送風ケース
3…送風手段
4…モータ
4a…出力軸
5,5…遠心ファン
6…スクロールケース
7,7…空気取入部
7a…内気取入口
7b…外気取入口
8,8…切換ドア
10…インストルメントパネル
Claims (1)
- 車載された状態でインストルメントパネル(10)内部における車幅方向の略中央部分に設置され、車室内の空気を取入れる内気取入口(7a)と、車室外の空気を取入れる外気取入口(7b)と、これら内気取入口(7a)と外気取入口(7b)を選択的に開閉する切換ドア(8,8)とを具備する空気取入部(7,7)が運転席側と助手席側にそれぞれ配置された送風ケース(2)と、
該送風ケース(2)内に設置され、出力軸(4a)が車幅方向に沿って水平に配置されるモータ(4)と、
該出力軸(4a)の両端部(4b,4c)にそれぞれ配置される遠心ファン(5,5)と、
該遠心ファン(5,5)が内部に収容され、該遠心ファン(5,5)の軸方向に面した両側面(6d)のそれぞれに吸込口(6a、6a、6a、6a)が配置されたスクロールケース(6,6)とを具備する送風手段(3)とを備え、
該両空気取入部(7,7)、および該吸込口(6a、6a、6a、6a)は該送風ケース(2)内で連通し、
該内気取入口(7a)は該両スクロールケース(6,6)の外方で該送風ケース(2)の両端面(2a)に向かって開口し、
内部に熱交換器(23,24)が組込まれ、且つ送風空気を車室内へ供給する複数の吹出口(25,27,28)が配設された空調ユニット(20)の上部に該送風手段(3)は配置され、且つスクロールケース(6,6)の下方に配置された該熱交換器(23,24)に向け送風する構成としたことを特徴とする車両用送風装置。
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2005
- 2005-03-07 JP JP2005062939A patent/JP2006240599A/ja active Pending
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