JP3814756B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関し、詳細には、特別装置作動領域への遊技球の入賞を助長する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機の一例であるパチンコ機には、所謂第三種のパチンコ機と言われる遊技機が存在する。この第三種のパチンコ機について図18を参照して説明する。図18は従来の第三種のパチンコ機101の正面図である。この従来のパチンコ機101では、上半分に遊技盤102が設けられ、遊技盤102には、ガイドレール103で囲まれた遊技領域104が形成されている。この遊技領域104には、普通図柄が変動表示される普通図柄表示部L1、普通図柄表示部L2、普通図柄表示部L3が設けられた普通図柄表示装置108が設けられ、普通図柄表示装置108の下方には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動ゲート109が設けられ、普通図柄始動ゲート109の下方には、普通入賞口110が設けられ、普通入賞口110の下方には、特定入賞口111が設けられている。また、普通図柄表示装置108の右斜め下には、遊技球受け入れ口が形成された回転体を内蔵した第三種入賞口112が設けられ、第三種入賞口112の下方には、大入賞口113が設けられている。
【0003】
上記のように構成されたパチンコ機101では、発射された遊技球が普通図柄始動ゲート109を通過すると、乱数を用いた抽選が行われ、普通図柄表示装置108に抽選結果に基づいた図柄が表示されて、当たりの場合には、特定入賞口111が所定時間だけ開放されて、その間に特定入賞口111内の遊技球停留部(図示外)に遊技球が停留し、特定入賞口111が閉鎖された後に、その遊技球が特別装置作動領域(図示外)を通過すると、当たりの権利が発生するようになっている。この状態で、第三種入賞口112に遊技球が入賞すると、大入賞口113が1回開放され、これが、例えば16回繰り返されて、当たり遊技が行えるようになっている。
【0004】
この従来のパチンコ機101では、遊技者が手持ちの遊技球を増やすことができるのは、大当たりの権利を獲得して、大入賞口113が所定回数開放される場合であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記パチンコ機101では、遊技者は大当たりとなった場合しか手持ちの遊技球を増やすことができず、遊技者に有利となる遊技状態のバリエーションが少なく、遊技者がその遊技機を直ぐに飽きてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、所定条件下で、特別装置作動領域への遊技球の入賞を助長することができるようにして、趣向性の向上を図り、新しいゲーム性を実現し、遊技者の遊技意欲を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項に係る発明の遊技機では、遊技盤の表面に設けられ遊技球が入賞する普通図柄始動口と、当該普通図柄始動口への遊技球の入賞により抽選を行う抽選手段と、当該抽選手段の抽選結果に基づいて図柄が変動表示される普通図柄表示部と、前記抽選手段の抽選結果が当たりの場合に開放される特定入賞口と、当該特定入賞口へ入賞した遊技球が通過することがある特別装置作動領域とを備え、当該特別装置作動領域への遊技球の通過により、当たりの権利が発生する遊技機において、前記遊技盤の表面に設けられ、前記特定入賞口を複数備え、当該複数の特定入賞口から入賞した遊技球を選択的に前記特別装置作動領域に案内する遊技部材とを備え、当該遊技部材には、前記特定入賞口として、左右一対の特定入賞口が設けられ、前記特別装置作動領域は、前記遊技部材内に設けられ、特別装置作動領域移動装置により、中央から左右何れかの方向に移動され、端部まで行くと中央に戻るように移動され、さらに、前記特別装置作動領域が中央から左右何れの方向に移動するかを抽選により決定する移動方向抽選手段と、前記特別装置作動領域の移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記移動方向判定手段の判定結果に基づいて、前記特別装置作動領域の移動方向を報知する報知手段と、当該報知手段により報知を行うか否かを決定する報知決定手段と、当該報知決定手段が報知を行うと決定した場合に、前記報知手段を作動させる報知制御手段とを備え、前記遊技部材は、内部に前記特定入賞口から入賞した遊技球を各々一旦停留させる左右一対の遊技球停留部を備え、前記特別装置作動領域は上面及び背面が開放された箱状に形成されており、前記遊技球停留部に遊技球が停留した状態で、前記特別装置作動領域移動装置により、当該遊技球停留部の直下に前記特別装置作動領域が移動された時に、当該遊技球停留部の底部がアクチュエータにより開放された場合には、前記特別装置作動領域に遊技球が案内されることを特徴とする。
【0012】
この構成の遊技機では、遊技盤の表面に設けられた遊技部材は、特定入賞口を複数備え、当該複数の特定入賞口から入賞した遊技球を選択的に特別装置作動領域に案内し、移動方向抽選手段は、特別装置作動領域が中央から左右何れの方向に移動するかを抽選により決定し、報知決定手段が報知を行うと決定した場合に、移動方向判定手段は遊技部材の内部で中央から左右何れかの方向に移動する特別装置作動領域の移動方向を判定し、報知制御手段は、報知手段を作動させて特別装置作動領域の移動方向を報知する。また、遊技部材の内部に設けられた左右一対の遊技球停留部は、特定入賞口から入賞した遊技球を各々一旦停留させ、特別装置作動領域は上面及び背面が開放された箱状に形成されており、前記遊技球停留部に遊技球が停留した状態で、特別装置作動領域移動装置により、当該遊技球停留部の直下に前記特別装置作動領域が移動された時に、当該遊技球停留部の底部がアクチュエータにより開放された場合には、前記特別装置作動領域に遊技球が案内される。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記報知手段は、前記遊技部材に設けられていることを特徴とする構成となっている。
【0024】
この構成の発明の遊技機では、請求項1に記載の発明の作用に加え、遊技部材に設けられた報知手段が報知を行うことができる。
【0025】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記報知手段は、矢印で表示する表示手段であることを特徴とする構成となっている。
【0026】
この構成の発明の遊技機では、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、報知手段である表示手段は、遊技部材の左右一対の特定入賞口の何れを狙えば良いかを矢印で表示する。
【0027】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の構成に加え、前記報知手段は、音声により報知する発音手段であることを特徴とする構成となっている。
【0028】
この構成の発明の遊技機では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の作用に加え、報知手段である発音手段は、遊技部材の左右一対の特定入賞口の何れを狙えば良いかを音声により報知する。
【0029】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の構成に加え、前記遊技盤の表面に設けられ、遊技球が入賞する第三種始動口と、前記当たりの権利の発生状態において、前記第三種始動口への遊技球の入賞により開放される大入賞口とを備えている。
【0030】
この構成の発明の遊技機では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の作用に加え、当たりの権利の発生状態において、遊技盤の表面に設けられた第三種始動口に遊技球が入賞すると、大入賞口が開放される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明の一実施の形態のパチンコ機1についての機械的構成の概略について図面を参照して説明する。このパチンコ機1は、所謂「第三種」のパチンコ機又は「権利物」と言われるものである。図1はパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の正面の上半分の部分には、略正方形の遊技盤2が設けられ、遊技盤2には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。パチンコ機1の遊技盤2の下方部には、図示外の発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられ、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には発射ハンドル7が、下皿6の上側にはスピーカー48が設けられている。
【0032】
次に、遊技盤2の機械的構造について図1及び図2を参照して説明する。図2はパチンコ機1の遊技盤2の正面図である。遊技盤2には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。遊技領域4の略中央には普通図柄始動口12が設けられ、普通図柄始動口12の上方には、LCDから構成された普通図柄表示装置8が設けられている。また、普通図柄表示装置8の右側には電飾風車9が設けられ、普通図柄表示装置8の左側にも電飾風車10が設けられている。
【0033】
さらに、電飾風車9の下方には、遊技球受け入れ口が形成された回転体を内蔵した第三種始動口11が設けられ、第三種始動口11の直下には大入賞口16が設けられている。また、普通図柄始動口12の直下には、略長方形の特定入賞口役物20が設けられている。特定入賞口役物20の直下には入賞しなかった遊技球を回収するアウト球回収口17が設けられている。
【0034】
次に、特定入賞口役物20の構造を図3(1)及び(2)を参照して、説明する。図3(1)は、開閉羽21,22が開いた状態の特定入賞口役物20の正面図であり、図3(2)は、開閉羽21,22が閉じた状態の特定入賞口役物20の正面図である。
【0035】
図3(1)に示すように、特定入賞口役物20は、正面視、縦長の長方形の箱状をしており、その左側面には、左開閉羽21が開閉可能に設けられ、また、右側面には、右開閉羽22が開閉可能に設けられている。この左開閉羽21及び右開閉羽22が特定入賞口に該当する。特定入賞口役物20は、通常時は、図3(2)に示すように、左開閉羽21及び右開閉羽22が閉じている。この左開閉羽21及び右開閉羽22は、普通図柄表示装置8に普通図柄の当たり図柄が表示された場合に、左右同時に5秒間開放され、遊技球が特定入賞口役物20内へ案内されるようになっている。
【0036】
特定入賞口役物20内には、遊技球停留部材23が水平に設けられ、遊技球停留部材23の左側には、遊技球が停留できる窪みからなる左遊技球停留部23aが形成され、左遊技球停留部23aの底部23cは、図示外のアクチュエータにより開閉できるようになっている。また、遊技球停留部材23の右側には、遊技球が停留できる窪みからなる右遊技球停留部23bが形成され、右遊技球停留部23bの底部23dは、図示外のアクチュエータにより開閉できるようになっている。
【0037】
さらに、遊技球停留部材23の下方には、左右方向(矢印A方向又は矢印B方向)に移動可能な特別装置作動領域24が設けられている。この特別装置作動領域24は、通常時は、図3(1)及び(2)に示すように、中央に位置しており、後述する特別装置作動領域移動方向決定処理により移動方向が2分の1の確率で右か左かが決定されると、左方向(矢印A方向)又は右方向(矢印B方向)に移動し、端部まで行くと中央に戻るようになっている。尚、この特別装置作動領域24は、遊技球の入賞を検出して大当たりの権利を発生させるための特別装置作動領域遊技球検出手段として機能するものである。
【0038】
この特別装置作動領域24は上面及び背面が開放された略直方体形状の箱状に形成されており、左遊技球停留部23aに遊技球が停留した状態で、直下に特別装置作動領域24が移動し、底部23cが開放されると、特別装置作動領域24に遊技球が案内されるようになっている。また、右遊技球停留部23bに遊技球が停留した状態で、直下に特別装置作動領域24が移動し、底部23dが開放されると、特別装置作動領域24に遊技球が案内されるようになっている。特別装置作動領域24の底面は、背面側に傾斜しており、遊技球は背面側に排出されるようになっている。また、特別装置作動領域24の背面側には、図4に示す特別装置作動領域スイッチ77が設けられており、特別装置作動領域24の背面側から排出される遊技球を検出できるようになっている。
【0039】
さらに、特別装置作動領域24の上部の内部の奥壁部は、多数の発光ダイオード(以下、「LED」という。)が一面に配列された予告図柄表示部25となっており、後述する特定遊技状態で、特別装置作動領域24が左右の何れの方向に移動するかが矢印で表示されるようになっている。
【0040】
尚、図2に示す普通図柄表示装置8は、液晶の表示画面から構成され、左から右に向けて順に、普通図柄表示部L1、普通図柄表示部L3、普通図柄表示部L2が設けられている。この普通図柄表示部L1〜L3には、普通図柄が所定時間変動表示され、その後、確定表示されて、普通図柄の当たりはずれを示すようになっている。普通図柄表示部L1〜L3に「7、7、7」等の同じ数字が一列に表示されたときが、普通図柄の当たりの表示であり、異なる数字の組み合わせが表示されたときが、はずれの表示である。
【0041】
また、普通図柄表示装置8の上部には、4個のLEDから成る普通図柄記憶数表示LED59が設けられており、普通図柄始動口12に入賞した所謂保留球の数をLEDの点灯で表示できるようになっている。尚、遊技盤2には、上記以外に、種々の電飾ランプ、その他のLED、多数の障害釘等が設けられている。
【0042】
尚、パチンコ機1では、後述する特定遊技状態中は、普通図柄表示装置8に当たり図柄が表示されると、左開閉羽21及び右開閉羽22が開放されるタイミングの所定時間前に予告図柄表示部25に、矢印が表示されて、特別装置作動領域24が左右の何れの方向に移動するかが報知されるようになっている。尚、この所定時間は、発射ハンドル7を操作して、遊技球が発射され、当該発射された遊技球が左開閉羽21又は右開閉羽22へ到達する時間である。従って、特定遊技状態中は、左開閉羽21及び右開閉羽22が開放される場合には、少なくとも発射ハンドル7を操作して、遊技球が発射され、当該発射された遊技球が左開閉羽21又は右開閉羽22へ到達する時間だけ前のタイミングに、特別装置作動領域24が何れの方向に移動されるかを報知するようにできる。
【0043】
次に、普通図柄表示装置8の表示画面上の普通図柄表示部L1〜L3に表示される図柄を説明する。本実施の形態では、普通図柄表示装置8の表示画面上の普通図柄表示部L1〜L3に表示される図柄の可変表示の一例として、図柄が上から下又は下から上にスクロールされて表示される図柄の変動表示を例に説明する。図2に示すように、普通図柄表示装置8の表示画面の普通図柄表示部L1〜L3には、後述する図柄が上から下方向にスクロールするように変動表示され、また、表示画面上には、普通図柄表示部L1〜L3の背景画像やキャラクターやメッセージ等も表示されるようになっている。
【0044】
普通図柄表示部L1〜L3に表示される図柄は、通常時はそれぞれ縦スクロール(上から下へのスクロール)がなされて、普通図柄表示部L1、普通図柄表示部L2、普通図柄表示部L3の順に停止するようになっている。尚、この普通図柄表示部L1〜L3の配置及び停止表示させる順序などは任意に変更しても良い。また、普通図柄表示装置8は、上記の普通図柄表示部L1〜L3に普通図柄が常に表示されているわけではなく、これらの表示に代えて動画等も表示できるようになっている。また、普通図柄表示装置8は、裏面に図5に示す図柄表示基板44を備えている。
【0045】
上記の普通図柄表示部L1〜L3に各々表示される図柄としては、本実施の形態の例では数字の「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の10種類があり、普通図柄始動口12に遊技球が入賞して普通図柄の当たりの判定が行われると、これら10種類の図柄が原則としてこの順序で順次変動表示される。尚、普通図柄の当たりの確率は、本実施の形態のパチンコ機1では、200分の1である。当たりである場合には、横1列に表示された3つの普通図柄が同じ数字や文字の図柄で揃った状態(例えば、「7」、「7」、「7」のように3つ揃った場合)で当たり図柄が確定表示され、遊技者に普通図柄の当たりが報知される。そして、所定のタイミングで、特定入賞口である左開閉羽21及び右開閉羽22が、5秒間開放される。
【0046】
左開閉羽21及び右開閉羽22が開放された状態で、遊技球が左開閉羽21又は右開閉羽22に拾われると、当該遊技球は、特定入賞口役物20内に案内されるようになっている。左開閉羽21に拾われた遊技球は左遊技球停留部23aに停留し易くなっており、右開閉羽22に拾われた遊技球は右遊技球停留部23bに停留し易くなっている。左遊技球停留部23a又は右遊技球停留部23bの何れにも停留しなかった遊技球は、図示外の排出口へ排出されるようになっている。左遊技球停留部23a又は右遊技球停留部23bの何れかに停留した遊技球が巧く特別装置作動領域24に案内されると、権利が発生し、第三種始動口11へ遊技球が入賞すると大入賞口16が1回、所定時間開放されることになる。大入賞口16の開放は、所定回数(例えば、16回)まで繰り返される。
【0047】
次に、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について図4を参照して説明する。図4はパチンコ機1の電気的回路構成を示すブロック図である。パチンコ機1の制御部40はパチンコ機1の裏側に設けられ、この制御部40は、主基板41、電源基板42、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47から構成され、主基板41には、プログラムに従って各種の処理を行うCPUユニット50が設けられている。このCPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、フラグやカウンタ値やデータ等を記憶するRAM52と、制御プログラム及び各種の初期値のデータや普通図柄表示装置8への表示内容を指示するコマンドのデータ等を記憶したROM53とが設けられており、これらは一つのLSIとして一体にモールディングされている。
【0048】
また、CPUユニット50には、割込リセット回路57が接続され、割込リセット回路57は、0.002秒(以下、「2ms」と略す。)毎に、割込信号をCPU51に与えるようになっており、CPU51は、ROM53に記憶された制御プログラムに従って、パチンコ機1の制御を行うようになっている。
【0049】
また、主基板41には、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47等とデータ信号の送受信を行うI/Oインターフェース54が設けられている。このI/Oインターフェース54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
【0050】
ここで、図5を参照して、図柄表示基板44の電気的構成について説明する。図5は図柄表示基板44の電気的構成を示すブロック図である。図5に示すように、図柄表示基板44には、主基板41からのコマンドを受信する入力インターフェース44bが設けられており、入力インターフェース44bには、図柄表示基板44の制御を司るCPU44aが接続され、CPU44aには、受信したコマンドデータ等を記憶するRAM44cと、図柄変動のデータ等を記憶したROM44dと、図柄表示装置駆動回路44eと、割込リセット回路44fとが接続されている。図柄表示装置駆動回路44eには、普通図柄表示装置8と、予告図柄表示部25とが接続されている。
【0051】
また、音基板43、払出制御基板45及び電飾基板46にも、CPU(図示外)、RAM(図示外)、ROM(図示外)、入力インターフェース(図示外)等が各々搭載されている。尚、主基板41はパチンコ機1の主制御を司り、電源基板42は各基板に直流電流を供給し、音基板43はパチンコ機1の効果音の発生を制御し、図柄表示基板44は普通図柄表示装置8の表示画面に表示される図柄の制御及び予告図柄表示部25に表示される報知図柄の制御を行い、払出制御基板45は賞品球払出装置49の制御を行い、電飾基板46はパチンコ機1の各電飾の発光態様を制御し、中継基板47は各センサーの配線の中継を行っている。
【0052】
尚、図4に示すように電飾基板46には、普通図柄記憶数表示LED59と、電飾風車9,10と、電飾ランプ63とが接続され、図柄表示基板44には、普通図柄表示装置8及び予告図柄表示部25が接続されている。さらに、音基板43には、スピーカー48が接続され、また、払出制御基板45には、賞品球払出装置49が接続され、さらに、中継基板47には、特別装置作動領域24を左右方向に移動させる特別装置作動領域移動装置24a、大入賞口開放ソレノイド70、左開閉羽21又は右開閉羽22を開閉する特定入賞口開放ソレノイド71、第三種始動口11に入賞した遊技球を検出する第三種始動口スイッチ72、普通図柄始動口12に入賞した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16内のVゾーンに入賞した遊技球を検出するVスイッチ74、大入賞口16に入賞した遊技球数を計数するためのカウントスイッチ75、図示外の普通入賞口に入賞して図示外の案内通路により入賞球集合部に集められた入賞球を検出する入賞口スイッチ76、及び左開閉羽21又は右開閉羽22に拾われて特定入賞口役物20内に案内され、特別装置作動領域24を通過する遊技球を検出する特別装置作動領域スイッチ77が接続されている。
【0053】
また、電源基板42は、主基板41、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46に各々接続されて、直流の安定化された電流が供給されるようになっている。尚、電源基板42には、交流24Vが供給されている。電源基板42には、図示外のシリコンダイオードブリッジからなる整流器、電解コンデンサからなる平滑回路、レギュレータICからなる安定化回路等が設けられており、安定化された直流の12V及び5V等を供給できるようになっている。尚、図4では、特に図示しないが、主基板41、電源基板42、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47は、全て、アースラインで接続されている。
【0054】
次に、図6を参照して、RAM52の記憶エリアについて説明する。図6はRAM52の記憶エリアの模式図である。RAM52には、ループカウンタ記憶エリア52a、権利発生フラグ記憶エリア52b、普通図柄乱数記憶エリア52c、普通図柄始動入賞数記憶エリア52e、普通図柄当たりフラグ記憶エリア52f、初期設定記憶エリア52l、入賞球フラグ記憶エリア52m、第1停止図柄記憶エリア52o、第2停止図柄記憶エリア52p、第3停止図柄記憶エリア52q、図柄変動コマンド記憶エリア52r、ランプコマンド記憶エリア52s、音コマンド記憶エリア52t、及び移動方向コマンド記憶エリア52u等が設けられている。
【0055】
また、ループカウンタ記憶エリア52aには、図示外の普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2、普通図柄作成カウンタLC3、普通図柄作成カウンタLC4、普通図柄作成カウンタLC5、リーチ判定カウンタLC6、リーチパターン決定カウンタLC7、移動方向決定カウンタLC8等が各々記憶されている。これらのカウンタは設定された範囲の数値内を循環するように、図4に示す割込リセット回路57からのリセット信号に従って、一定間隔の時間(例えば、2ms)毎に所定量ずつインクリメントされ、各々設定されている最大値になると、次は、「0」に戻るように構成されている。これらのカウント値は、普通図柄始動口12に遊技球が入賞したときに、普通図柄乱数記憶エリア52cに各々取り込まれて格納されるようになっている。
【0056】
次に、各カウンタについて以下に詳述する。まず、普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2のカウント値は、普通図柄の当たりを判定するために使用される。電源投入時は「0」からスタートし、1割込毎(2ms毎)に1加算され「200」以上で「0」クリアされる。従って、普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2のカウント値は、「0」から「199」までの何れかの値を取り、1周期は、400msとなる。
【0057】
普通図柄作成カウンタLC3のカウント値は、普通図柄の当たりが表示される場合には、当たり図柄を決定するために使用される。また、はずれリーチの場合は、普通図柄表示部L1、普通図柄表示部L2に表示される図柄を決定するために使用される。さらに、はずれ表示の場合は、普通図柄表示部L1に表示される第1停止図柄を決定するために使用される。この普通図柄作成カウンタLC3のカウント値は、電源投入時は「0」からスタートし、1割込毎(2msのリセット毎)に1加算され「10」以上で「0」クリアされる。従って、普通図柄作成カウンタLC3のカウント値は、「0」から「9」までの何れかの値を取り、1周期は20msとなる。
【0058】
また、普通図柄作成カウンタLC4のカウント値は、はずれの場合、普通図柄表示部L2に表示される第2停止図柄を決定するために使用される。電源投入時は「0」からスタートし、10割込毎(20ms毎、普通図柄作成カウンタLC3の1周期毎)に「1」加算され、「10」以上で「0」クリアされる。従って、普通図柄作成カウンタLC4のカウント値は、「0」から「9」までの何れかの値を取り、1周期は、200msとなる。
【0059】
さらに、普通図柄作成カウンタLC5のカウント値は、はずれの場合、普通図柄表示部L3に表示される第3停止図柄を決定するために使用される。電源投入時は「0」からスタートし、100割込毎(200ms毎、普通図柄作成カウンタLC4の1周期毎)に1加算され「10」以上で「0」クリアされる。従って、普通図柄作成カウンタLC5のカウント値は、「0」から「9」までの何れかの値を取り、1周期は、2000msとなる。
【0060】
次に、リーチ判定カウンタLC6のカウント値は、はずれの場合にリーチ動作を行うかどうか(はずれリーチ)を判定するために使用される。電源投入時は「0」からスタートし、1割込毎(2ms毎)に1加算され「160」以上で「0」クリアされる。従って、リーチ判定カウンタLC6のカウント値は、「0」から「159」までの何れかの値を取り、1周期は、320msとなる。尚、リーチ判定カウンタLC6のカウント値が、「20」から「35」までの間の場合には、はずれリーチの動作が行われる。このはずれリーチでは、普通図柄表示部L1に停止表示される第1停止図柄(左図柄)と、普通図柄表示部L2に停止表示される第2停止図柄(右図柄)とが、同じ図柄となり、普通図柄表示部L3の図柄が所定時間だけ変動表示され、結局、普通図柄表示部L3に停止表示される第3停止図柄(中図柄)は、第1停止図柄及び第2停止図柄とは異なる図柄となるものである。
【0061】
また、リーチパターン決定カウンタLC7のカウント値は、当たり又ははずれリーチと判定された場合のリーチパターンを決定するために使用される。電源投入時は「0」からスタートし、1割込毎(2ms毎)に1加算され「60」以上で「0」クリアされる。従って、リーチパターン決定カウンタLC7のカウント値は、「0」から「59」までの何れかの値を取り、リーチのパターンは60通りとなる。尚、1周期は、120msとなる。
【0062】
また、移動方向決定カウンタLC8のカウント値は、特別装置作動領域24が左右方向の何れへ移動するかを決定するために使用される。電源投入時は「0」からスタートし、1割込毎(2ms毎)に1加算され「10」以上で「0」クリアされる。従って、移動方向決定カウンタLC8のカウント値は、「0」から「9」までの何れかの値を取り、「0〜4」の場合には、特別装置作動領域24が左方向に移動すると決定され、「5〜9」の場合には、特別装置作動領域24が右方向に移動すると決定されることになる。
【0063】
次に、図7を参照して、普通図柄乱数記憶エリア52cについて説明する。図7は、普通図柄乱数記憶エリア52cの模式図である。普通図柄乱数記憶エリア52cには、普通図柄始動口12への遊技球の入賞時に、普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2、普通図柄作成カウンタLC3,LC4,LC5、リーチ判定カウンタLC6、リーチパターン決定カウンタLC7、移動方向決定カウンタLC8の各々のカウント値を乱数として取得して記憶できる記憶エリア1乃至記憶エリア4の4つの記憶エリアと、普通図柄の当たりの判定処理を行うために記憶エリア1に記憶された各乱数をシフトして記憶する判定エリアが1つ設けられており、合わせて5つの記憶エリアが設けられている。
【0064】
次に、図8を参照して、図柄表示基板44のRAM44cの記憶エリアについて説明する。図8は図柄表示基板44のRAM44cの記憶エリアの模式図である。図8に示すように、図柄表示基板44のRAM44cには、特定遊技状態決定カウンタ記憶エリア44c1、特定遊技状態フラグ記憶エリア44c2、移動方向コマンド記憶エリア44c3、及び矢印表示コマンド記憶エリア44c4等が設けられている。このRAM44cの特定遊技状態決定カウンタ記憶エリア44c1には、特定遊技状態決定カウンタLC9のカウント値が記憶されており、この特定遊技状態決定カウンタLC9のカウント値は、特定遊技状態に入る場合の抽選及び特定遊技状態から抜ける場合の抽選に使用される。電源投入時は「0」からスタートし、図5に示す割込リセット回路44fからのリセット信号に従って、1割込毎(4ms毎)に1加算され150以上で「0」クリアされる。従って、特定遊技状態決定カウンタLC9のカウント値は、「0」から「149」までの何れかの値を取り、1周期は、600msとなる。また、移動方向コマンド記憶エリア44c3には、主基板41から送信された特別装置作動領域24の移動方向を指示するコマンドが記憶される。
【0065】
次に、図9を参照して、ROM53の記憶エリアについて説明する。図9はROM53の記憶エリアの模式図である。図9に示すように、ROM53には、制御プログラム記憶エリア53a、当たりリーチパターンテーブル記憶エリア53b、及びはずれリーチパターンテーブル記憶エリア53c等が設けられている。さらに、ROM53には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
【0066】
次に、本実施の形態のパチンコ機1の動作の詳細について、図10乃至図15に示すフローチャートに従って説明する。フローチャートの各ステップについては、以下、「S」と略す。尚、図10はパチンコ機1のメインルーチンのフローチャートであり、図11はパチンコ機1の普通図柄の当たり判定処理のフローチャートであり、図12は権利発生判定処理のフローチャートであり、図13は特別装置作動領域移動方向決定処理のフローチャートであり、図14は特定遊技状態移行決定処理のフローチャートであり、図15は特別装置作動領域移動方向判定処理のフローチャートである。
【0067】
図10に示すメインルーチンのフローチャートは、一定間隔の時間(例えば、2ms)で、図4に示す割込リセット回路57が発生するリセット信号に従って、主基板41のCPU51がスタートから順に処理を行い、スタートから終了までの処理を、2ms以内で行うようになっている。従って、2ms間隔でリセット信号が入力されるごとに、スタートから処理が繰り返し行われる。尚、図10に示すフローチャートの処理を行うプログラムは図9に示すROM53の制御プログラム記憶エリア53aに記憶されている。
【0068】
図10に示すパチンコ機1のメインルーチンのフローチャートでは、まず、最初のリセット信号が入ると、スタックポインタの指定アドレスをセットするためのスタックポインタセット処理を行う(S1)。次いで、RAM52の記憶内容をチェックするRAMチェックが行われる(S2)。このRAMチェック(S2)は、電源投入時の初期設定処理が行われているか否かを判断するものである。このとき、RAM52の初期設定記憶エリア52lにS3に示す電源投入時初期設定処理で書き込まれる所定の数値が書き込まれているか否かが判断される。初期設定記憶エリア52lに所定の数値が書き込まれていない場合は(S2:NO)、電源投入後の初期設定処理が行われていない状態であるので、電源投入時初期設定処理が行われる(S3)。この処理では、RAM52の各記憶エリアの記憶値をリセットし、さらに、ループカウンタ記憶エリア52aに記憶されている各ループカウンタの値を各々初期値(例えば、「0」)にセットし、初期設定記憶エリア52lに所定の数値を記憶させる。その後、処理を終了する。
【0069】
次のリセット信号で、また、スタートから処理が行われる。まず、RAMチェック(S2)では、初期設定記憶エリア52lに所定の数値が書き込まれているので、RAM52は正常と判断され(S2:YES)、次の液晶画面コマンド出力処理(S4)に移行する。この液晶画面コマンド出力処理(S4)では、I/Oインターフェース54を介して、図柄表示基板44に普通図柄表示装置8を制御する信号が送られる。次いで、音コマンド出力処理(S5)に移行する。この音コマンド出力処理(S5)では、I/Oインターフェース54を介して、音基板43にスピーカー48を駆動するための信号が送られる。次いで、ランプコマンド出力処理(S6)を行う。このランプコマンド出力処理(S6)では、パチンコ機1に設けられている各種のランプの点滅の制御を行うランプコマンドを電飾基板46へ出力する。次いで、ポート出力処理を行う(S7)。このポート出力処理(S7)では、図示外のホール管理用コンピュータにパチンコ機1の当たり情報、始動情報、時間短縮情報等の各種の情報を出力ポート55を介して出力する。
【0070】
次いで、スイッチ読込処理(S8)が行われる。このスイッチ読込処理(S8)では、第三種始動口11、普通図柄始動口12、大入賞口16、特別装置作動領域24等への遊技球の入賞を検出するものである。このスイッチ読込処理(S8)では、具体的には、第三種始動口11に設けられている第三種始動口スイッチ72、普通図柄始動口12に設けられている普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16のVゾーンに設けられているVスイッチ74、大入賞口16に設けられているカウントスイッチ75、図示外の普通入賞口からの遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチ76、及び特定入賞口役物20に設けられた特別装置作動領域スイッチ77が遊技球を各々検出した場合には、RAM52の入賞球フラグ記憶エリア52mに各スイッチに対応したフラグが立つ。
【0071】
また、普通図柄始動口12に設けられている普通図柄作動スイッチ73が遊技球の通過を検出した場合には、4個まで、入賞数がRAM52の普通図柄始動入賞数記憶エリア52eに記憶されると同時に、RAM52のループカウンタ記憶エリア52aに記憶されている普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2、普通図柄作成カウンタLC3、LC4、LC5、リーチ判定カウンタLC6、リーチパターン決定カウンタLC7、及び移動方向決定カウンタLC8の各値を普通図柄乱数記憶エリア52cの記憶エリア1乃至記憶エリア4に順次記憶させ、それに対応した普通図柄記憶数表示LED59が点灯する。従って、最大の保留数は4個である。
【0072】
スイッチ読込処理(S8)が終了すると、次いで、ループカウンタ更新処理(S9)を行う。このループカウンタ更新処理(S9)では、RAM52のループカウンタ記憶エリア52aに各々記憶されている普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2、普通図柄作成カウンタLC3、LC4、LC5,リーチ判定カウンタLC6、リーチパターン決定カウンタLC7、及び移動方向決定カウンタLC8の値を上記の所定量(「1」)だけ増加する(インクリメントする)。尚、各ループカウンタに設定されている最大値を越える場合には、各ループカウンタの値は「0」クリアされ、「0」に戻るようにプログラムされている。
【0073】
次に、図10に示すパチンコ機1のメインルーチンでは、ループカウンタ更新処理(S9)が終了すると、パチンコ機1にエラーが発生しているか否かが判断され(S10)、パチンコ機1にエラーが発生している場合には(S10:YES)、条件装置処理(S11)、普通図柄処理(S12)を飛ばして処理を行い、普通図柄表示装置8にエラー表示等をさせる。エラーが発生していないときには(S10:NO)、条件装置処理(S11)に進む。
【0074】
次いで、この条件装置処理(S11)では、RAM52の普通図柄当たりフラグ記憶エリア52fに当たりフラグが「ON」となっていた場合、即ち、普通図柄当たりの場合には、普通図柄表示装置8への当たり図柄の表示及び特定入賞口役物20の開閉羽21,22の開放が行われる。一巡目の処理では、後述する普通図柄処理(S12)での普通図柄の当たり判定処理がまだ行われていないので、条件装置処理(S11)では、何も行われず次の処理に進む。次いで、普通図柄処理(S12)が行われる。
【0075】
この普通図柄処理(S12)では、後述する普通図柄の当たり判定処理等が行われる。また、この普通図柄処理(S12)が終了すると、次に、賞品球の払い出しを行う払出制御(S13)が行われ、枠ランプを点滅させる枠ランプ制御(S14)を経てメインルーチンの処理が終了する。尚、このメインルーチンの処理は各サブルーチンの処理を含めて、2ms以内に終了する。そして、割込リセット回路57からのリセット信号により、CPU51は、図10に示すメインルーチンの処理を、スタートから繰り返し行う。従って、図10に示すメインルーチンの処理が、2ms単位で繰り返されていることになる。先の一巡目のメインルーチンの処理の普通図柄処理(S12)で普通図柄当たりと判定されれば、RAM52の普通図柄当たりフラグ記憶エリア52fに「1」が記憶され、当たりフラグが「ON」し、次の二巡目の条件装置処理(S11)では、普通図柄当たりフラグ記憶エリア52fに「1」が記憶されていれば、特定入賞口役物20の開閉羽21,22の開放が所定時間(例えば、5秒間)行われることになる。
【0076】
例えば、遊技者が、遊技盤2の下側に設けられた発射ハンドル7を操作することによって、遊技球を遊技領域4に打ち込み、遊技球が普通図柄始動口12に入賞すると、図10に示すメインルーチンのスイッチ読込処理(S8)において、遊技球の普通図柄始動口12への入賞が検出される。具体的には、普通図柄始動口12に設けられている普通図柄作動スイッチ73が遊技球の通過を検出したときに、RAM52のループカウンタ記憶エリア52aに各々記憶されている普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2、普通図柄作成カウンタLC3、LC4、LC5、リーチ判定カウンタLC6、リーチパターン決定カウンタLC7、及び移動方向決定カウンタLC8の値を乱数としてRAM52の普通図柄乱数記憶エリア52cに記憶する。そして、ループカウンタ更新処理(S9)を経てS10に進む。通常時はパチンコ機1にエラーが発生していないので(S10:NO)、条件装置処理(S11)に進むが、まだ、普通図柄の当たりの判定がなされていないので、条件装置処理(S11)では何もされず、普通図柄処理(S12)を行う。
【0077】
この普通図柄処理(S12)では、図11に示すフローチャートの普通図柄当たり判定処理を行う。この普通図柄の当たり判定処理では、まず、普通図柄始動口12へ入賞しているか否かが判断される(S21)。この判断は、普通図柄始動入賞数記憶エリア52eに記憶されている入賞球の数が「0」か否かで行われる。普通図柄始動入賞数記憶エリア52eに記憶されている入賞球の数が「0」の場合には(S21:NO)、普通図柄の当たり判定処理を終了し、メインルーチンにリターンする。
【0078】
普通図柄始動入賞数記憶エリア52eに記憶されている入賞球の数が「0」でない、すなわち1〜4の何れかであると判断された場合には(S21:YES)、普通図柄乱数記憶エリア52cの記憶エリア1に記憶されている各乱数の値を判定エリアへシフトさせて読み出し、普通図柄乱数記憶エリア52c中の記憶エリア2乃至4に記憶されている各乱数の値を一つずつ記憶エリアをシフトする(S22)。すなわち、普通図柄乱数記憶エリア52cの記憶エリア2の記憶値を記憶エリア1へ、記憶エリア3の記憶値を記憶エリア2へ、記憶エリア4の記憶値を記憶エリア3へ移動させる。次いで、普通図柄始動入賞数記憶エリア52eの記憶数を「1」減算、すなわち保留球数を減算する(S23)。
【0079】
次に普通図柄表示部L1,L2,L3に変動表示される図柄の変動開始から確定表示までの時間を短縮する短縮変動を行うか否かを判断する(S24)。この判断は、普通図柄始動入賞数記憶エリア52eに記憶されている保留球数(普通図柄の当たり判定が行われていない入賞球数)に基づいて行う。具体的には、保留球数が0〜2個の場合は、短縮変動を行わず(S24:NO)、保留球数が3又は4個の場合は、短縮変動を行う(S24:YES)。
【0080】
短縮変動を行う場合には(S24:YES)、主基板41から図柄表示基板44に短時間ベース変動コマンドを出力する(S25)。また、短縮変動を行わない場合には(S24:NO)、主基板41から図柄表示基板44に長時間ベース変動コマンドを出力する(S26)。
【0081】
短時間ベース変動コマンドの出力(S25)又は長時間ベース変動コマンドの出力(S26)が終了すると、次いで、普通図柄の当たり判定を行う(S28)。普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2の値は、本実施の形態では、「0」〜「199」の間をとるので、S22で判定エリアに読み出した普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2の乱数の値も「0」〜「199」の何れかになっている。ここで、S22で読み出した普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2の値(乱数の値)が当たりの値として決められている特定の値、例えば、「7」であるか否かが判定される。S22で読み出した普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2の値が「7」である場合には(S28:YES)、当たりフラグをONするためにRAM52の普通図柄当たりフラグ記憶エリア52fに「1」を記憶し(S29)、次いで、S22で読み出したリーチパターン決定カウンタLC7の値に基づいて、当たりリーチパターン選択処理が行われる(S30)。
【0082】
この当たりリーチパターン選択処理(S30)では、図9に示す当たりリーチパターンテーブル記憶エリア53bに記憶されている当たりリーチパターンテーブルを参照して、リーチの変動パターンコマンドが選択され、当該リーチの変動パターンコマンドがRAM52の図柄変動コマンド記憶エリア52rに記憶される(S30)。尚、S30の処理では、リーチの変動パターンコマンドの記憶以外に、リーチ時に電飾風車9,10や電飾ランプ63等を点灯又は点滅させるランプコマンドをRAM52のランプコマンド記憶エリア52sに記憶させ、スピーカー48から発する効果音の音コマンドをRAM52の音コマンド記憶エリア52tに記憶させる。
【0083】
次いで、当たり図柄選択処理を行う(S31)。普通図柄の当たり表示を行う場合、普通図柄乱数記憶エリア52cに記憶されている普通図柄作成カウンタLC3の値に基づいて当たり図柄を選択する。普通図柄作成カウンタLC3は、「0」〜「9」の間の何れかの数値である。
【0084】
ここで、普通図柄乱数記憶エリア52cに記憶されている普通図柄作成カウンタLC3の値に対応して、次のように普通図柄の当たり図柄が選択される(S31)。普通図柄作成カウンタLC3の値と普通図柄表示部L1に表示される第1停止図柄(左図柄)、普通図柄表示部L2に表示される第2停止図柄(右図柄)、普通図柄表示部L3に表示される第3停止図柄(中図柄)との関係は、0:「0、0、0」、1:「1、1、1」、2:「2、2、2」、3:「3、3、3」、4:「4、4、4」、5:「5、5、5」、6:「6、6、6」、7:「7、7、7」、8:「8、8、8」、9:「9、9、9」となる。選択された当たり図柄を示すデータは、RAM52の第1停止図柄記憶エリア52o、第2停止図柄記憶エリア52p、第3停止図柄記憶エリア52qに各々記憶される(S31)。その後、特定入賞口役物20の特別装置作動領域24の移動方向を決定する後述する特別装置作動領域移動方向決定処理を行う(S39)。
【0085】
尚、S28の判定で、S22で読み出した普通図柄当たり判定用ループカウンタLC2の乱数の値が例えば、当たりとされる「7」以外の場合には(S28:NO)、S22で読み出したリーチ判定カウンタLC6の値によりはずれリーチ動作を行うか否かが判定される(S32)。リーチ判定カウンタLC6の値が、「20〜35」の場合には、はずれリーチと判定される(S32:YES)。はずれリーチと判定された場合には(S32:YES)、S22で読み出した普通図柄作成カウンタLC3、普通図柄作成カウンタLC4に基づいて、はずれリーチの停止図柄をRAM52の第1停止図柄記憶エリア52o、第2停止図柄記憶エリア52p及び第3停止図柄記憶エリア52qに各々記憶させ(S33)、また、ROM53のはずれリーチパターンテーブル記憶エリア53cに記憶されているはずれリーチパターンテーブルを参照して、はずれリーチの変動パターンコマンドが選択され、当該リーチの変動パターンコマンドがRAM52の図柄変動コマンド記憶エリア52rに記憶される(S38)。
【0086】
尚、S38の処理では、リーチの変動パターンコマンドの記憶以外に、リーチ時に電飾風車9,10や電飾ランプ63等を点灯又は点滅させるランプコマンドをRAM52のランプコマンド記憶エリア52sに記憶させ、スピーカー48から発する効果音の音コマンドをRAM52の音コマンド記憶エリア52tに記憶させる。
【0087】
次に、S32の判断処理でリーチと判定されなかった場合(S32:NO)には、S22で読み出した普通図柄作成カウンタLC3、普通図柄作成カウンタLC4、普通図柄作成カウンタLC5の乱数に基づいて、はずれ停止図柄選択処理(S34)を行い、RAM52の第1停止図柄記憶エリア52o、第2停止図柄記憶エリア52p及び第3停止図柄記憶エリア52qに各々記憶する(S34)。S39又はS38又はS34の処理が終了すると、次に、普通図柄表示部L1,L2,L3の図柄に確定表示する停止図柄を指定する図柄指定コマンドを図柄表示基板44に出力する(S35)。この図柄指定コマンドは、RAM52の第1停止図柄記憶エリア52o、第2停止図柄記憶エリア52p及び第3停止図柄記憶エリア52qに各々記憶している停止図柄に基づいて出力される。
【0088】
次いで、移動方向コマンド出力及び変動パターンコマンド出力(S36)を行う。具体的には、移動方向コマンド出力は、S39の特別装置作動領域移動方向決定処理で、後述するように、RAM52の移動方向コマンド記憶エリア52uに記憶した特別装置作動領域24を右又は左の何れかに移動させる移動方向コマンドを特別装置作動領域移動装置24a及び図柄表示基板44に出力する(S36)。また、変動パターンコマンド出力は、主基板41のRAM52の図柄変動コマンド記憶エリア52rに記憶した図柄の変動パターンコマンドを図柄表示基板44に出力する。RAM52の図柄変動コマンド記憶エリア52rに、当たりの変動パターンコマンドが記憶されている場合には、その当たりの変動パターンコマンドを、リーチの変動パターンコマンドが記憶されている場合には、そのリーチの変動パターンコマンドを主基板41から図柄表示基板44に出力し、当たりやリーチの変動パターンコマンドが記憶されていない場合には、通常変動の変動パターンコマンドを主基板41から図柄表示基板44に出力する(S36)。尚、変動パターンには、変動パターン1から変動パターン64までの64通りがある。図柄表示基板44では、主基板41から受信した変動パターンコマンドに基づいて、ROM44dに記憶した図柄変動データに従って、普通図柄表示装置8の液晶画面の普通図柄表示部L1,L2,L3の図柄の変動を制御する。
【0089】
次いで、主基板41から図柄表示基板44に普通図柄表示部L1,L2,L3に変動表示されている第1停止図柄乃至第3停止図柄を停止する全図柄停止コマンドを出力する(S37)。全図柄停止コマンドを受信すると、図柄表示基板44は、既に受信している図柄指定コマンドに基づいて、所定のタイミングで普通図柄表示装置8の普通図柄表示部L1〜L3に第1停止図柄〜第3停止図柄を順次停止する。以上の普通図柄の当たり判定処理が終了した場合には、図10に示すパチンコ機1のメインルーチンにリターンする。
【0090】
次に、図13を参照して、図11のフローチャートのS39に示す特別装置作動領域移動方向決定処理について説明する。特定入賞口役物20の特別装置作動領域24は、通常は、図3に示すように中央に位置しており、移動方向決定カウンタLC8の値により2分の1の確率で右に移動するか左に移動するかが決定される。尚、特別装置作動領域24は左方向又は右方向に移動し、端部まで行くと中央に戻るようになっている。この特別装置作動領域移動方向決定処理では、まず、普通図柄が当たりになったか否かを判断する(S81)。具体的には、RAM52の普通図柄当たりフラグ記憶エリア52fに普通図柄当たりフラグ「ON」が記憶されている場合には、普通図柄が当たりなので(S81:YES)、普通図柄乱数記憶エリア52cの判定エリアに記憶されている移動方向決定カウンタLC8から取り込んだ乱数値が「5」以上か否かを判断する(S82)。当該乱数値が「5」以上の場合には(S82:YES)、右方向移動コマンドをRAM52の移動方向コマンド記憶エリア52uに記憶する(S83)。また、当該乱数値が「5」未満の場合には(S82:NO)、左方向移動コマンドをRAM52の移動方向コマンド記憶エリア52uに記憶する(S84)。その後、図11のフローチャートにリターンする。
【0091】
次に、図12を参照して、パチンコ機1の権利発生判定処理について説明する。普通図柄の当たりとなった後には、まず、特定入賞口役物20の開閉羽21,22が開放される。従って、遊技者は特定入賞口役物20の開閉羽21,22めがけて遊技球を発射する。ここで、特別装置作動領域24が左に移動する場合には、特定入賞口役物20の左開閉羽21に拾われて、特定入賞口役物20内に入賞し、左遊技球停留部23aに遊技球が停留すると、特別装置作動領域24を遊技球が通過し易くなる。また、特別装置作動領域24が右に移動する場合には、特定入賞口役物20の右開閉羽22に拾われて、特定入賞口役物20内に入賞し、右遊技球停留部23bに遊技球が停留すると、特別装置作動領域24を遊技球が通過し易くなる。特別装置作動領域24に設けられている特別装置作動領域スイッチ77を遊技球が通過すると(S71:YES)、権利発生フラグONをRAM52の権利発生フラグ記憶エリア52bに記憶する(S72)。その後、大入賞口16の開放回数をカウントする大入賞口開放回数カウンタRを「R=0」として、リセットする(S73)。
【0092】
次いで、第三種始動口11に遊技球が入賞すると(S74:YES)、大入賞口16が開放され(S75)、所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞すると大入賞口16が閉鎖される。次いで、大入賞口開放回数カウンタRの値を「1」増加し、「R=R+1」とする(S76)。大入賞口開放回数カウンタRのカウント数が「16」になっていなければ(S77:NO)、S74にリターンする。大入賞口開放回数カウンタRのカウント数が16になった場合(S77:YES)、即ち、大入賞口16が16回開放されると権利発生判定処理を終了する。尚、特別装置作動領域24に設けられている特別装置作動領域スイッチ77を遊技球が通過できなかったときは(S71:NO)、権利発生判定処理を終了する。
【0093】
次に、図14を参照して、パチンコ機1の特定遊技状態移行決定処理について説明する。図14は、図柄表示基板44のCPU44aが行う特定遊技状態移行決定処理のフローチャートである。図14に示すように、この特定遊技状態移行決定処理では、まず、図柄表示基板44が主基板41から図柄変動コマンドを受信すると(S51:YES)、特定遊技状態中か否かを判断する(S52)。具体的には、図柄表示基板44の特定遊技状態フラグ記憶エリア44c2に記憶されている特定遊技状態フラグがONか否かを判断する。
【0094】
特定遊技状態中でない場合には(S52:NO)、受信した図柄変動コマンドの変動パターンは、特定遊技モード入りの範囲内か否かを判断する(S53)。具体的には、S51で受信した図柄変動コマンドの変動パターンには、変動パターン1から変動パターン64までの64通りがあり、この内、変動パターン17〜33の場合に(S53:YES)、特定遊技状態に入るか否かの抽選を行うため、RAM44cの特定遊技状態決定カウンタ記憶エリア44c1に記憶されている特定遊技状態決定カウンタLC9を取得する(S54)。次いで、この取得した特定遊技状態決定カウンタLC9の値が、特定遊技状態に入る値である「3」、「7」、「77」であるか否かを判断する(S55)。特定遊技状態決定カウンタLC9の値は、「0〜149」までの150通りであるので、特定遊技状態に入る確率は50分の1となる。
【0095】
S54の処理で取得した特定遊技状態決定カウンタLC9の値が、特定遊技状態に入る値である「3」、「7」、「77」である場合には(S55:YES)、RAM44cの特定遊技状態フラグ記憶エリア44c2に特定遊技状態フラグONを記憶して、特定遊技状態のモードに入る(S56)。この特定遊技状態では、図柄表示基板44が主基板41から受信した図柄変動コマンドが普通図柄の当たりの場合の図柄変動コマンドである場合には(S57:YES)、特別装置作動領域移動方向判定処理を行う(S58)。また、図柄表示基板44が主基板41から受信した図柄変動コマンドが普通図柄の当たりの場合以外の図柄変動コマンドである場合には(S57:NO)、S51に戻る。
【0096】
この特別装置作動領域移動方向判定処理(S58)について、図15に示す特別装置作動領域移動方向判定処理のフローチャートに基づいて説明する。まず、図柄表示基板44のRAM44cの移動方向コマンド記憶エリア44c3に記憶された特別装置作動領域24の移動方向のコマンドは、右に移動か左に移動かを判断する(S91)、右に移動のコマンドの場合には(S91:右)、右向き矢印表示コマンドを図柄表示基板44のRAM44cの矢印表示コマンド記憶エリア44c4に記憶する(S92)。左に移動のコマンドの場合には(S91:左)、左向き矢印表示コマンドを図柄表示基板44のRAM44cの矢印表示コマンド記憶エリア44c4に記憶する(S93)。その後、図14に示すフローチャートにリターンし、特別装置作動領域移動方向報知(S59)を行う。
【0097】
この特別装置作動領域移動方向報知(S59)では、RAM44cの矢印表示コマンド記憶エリア44c4に記憶した右向き矢印表示コマンド又は左向き矢印表示コマンドにより、特定入賞口役物20の特別装置作動領域24が左右何れの方向に移動するかを、少なくとも発射ハンドル7を操作して、遊技球が発射され、当該発射された遊技球が特定入賞口役物20の左開閉羽21又は右開閉羽22へ到達する時間だけ前のタイミングに、予告図柄表示部25に矢印で表示する(S59)。例えば、特定入賞口役物20の特別装置作動領域24が右に移動する場合には、図16に示すように予告図柄表示部25に右向きの矢印を表示する。また、特定入賞口役物20の特別装置作動領域24が左に移動する場合には、図17に示すように予告図柄表示部25に左向きの矢印を表示する。その後、S51に戻る。
【0098】
また、図柄変動コマンドを受信した場合に(S51:YES)、特定遊技状態中の場合には(S52:YES)、受信した図柄変動コマンドの変動パターンは、特定遊技モード抜けの範囲内か否かを判断する(S60)。具体的には、S51で受信した図柄変動コマンドの変動パターンには、変動パターン1から変動パターン64までの64通りがあるので、この内、変動パターン1〜33の場合に(S60:YES)、特定遊技状態から抜けるか否かの抽選を行うため、RAM44cの特定遊技状態決定カウンタ記憶エリア44c1に記憶されている特定遊技状態決定カウンタLC9を取得する(S61)。次いで、この取得した特定遊技状態決定カウンタLC9の値が、特定遊技状態から抜ける値である「99」であるか否かを判断する(S62)。特定遊技状態決定カウンタLC9の値は、「0〜149」までの150通りであるので、特定遊技状態から抜ける確率は150分の1となる。
【0099】
S61の処理で取得した特定遊技状態決定カウンタLC9の値が、特定遊技状態から抜ける値である「99」である場合には(S62:YES)、RAM44cの特定遊技状態フラグ記憶エリア44c2に特定遊技状態フラグOFFを記憶して、特定遊技状態のモードから抜け(S63)、S51に戻る。この遊技状態では、普通図柄が当たりとなっても、特定入賞口役物20の特別装置作動領域24が左右何れの方向に移動するかは報知されない。尚、S60の判断処理で、S51で受信した図柄変動コマンドの変動パターンが、変動パターン34〜64の場合には(S60:NO)、S57に移行し、特定遊技状態から抜けない。また、S61の処理で取得した特定遊技状態決定カウンタLC9の値が、特定遊技状態から抜ける値である「99」以外の場合には(S62:NO)、S57に移行し、特定遊技状態から抜けない。
【0100】
以上説明したように上記実施の形態のパチンコ機1では、特定遊技状態に移行すると、特定入賞口役物20の特別装置作動領域24が左右何れの方向に移動するかを、少なくとも発射ハンドル7を操作して、遊技球が発射され、当該発射された遊技球が特定入賞口役物20の左開閉羽21又は右開閉羽22へ到達する時間だけ前のタイミングに、予告図柄表示部25に矢印で表示することができる。従って、遊技者は、予告図柄表示部25に右向きの矢印が表示された場合には、右開閉羽22に向けて遊技球を発射すれば、開放される右開閉羽22に遊技球が拾われて、右遊技球停留部23bに遊技球が停留し、底部23dが開放され、右方向に移動して来た特別装置作動領域24に遊技球を入賞させて当たりの権利を発生させることができる。また、予告図柄表示部25に左向きの矢印が表示された場合には、左開閉羽21に向けて遊技球を発射すれば、開放される左開閉羽21に遊技球が拾われて、左遊技球停留部23aに遊技球が停留し、底部23cが開放され、左方向に移動して来た特別装置作動領域24に遊技球を入賞させて当たりの権利を発生させることができる。
【0101】
尚、上記実施の形態では、特別装置作動領域24の移動方向を予告図柄表示部25に矢印で表示したが、必ずしも矢印に限られず、「右」、「左」等の文字で表示したりしても良い。また、音基板43の制御によりスピーカー48から「右」、「左」等の音声を発しても良い。
【0102】
また、上記の実施の形態では、普通図柄の当たり時には、特定入賞口役物20の左開閉羽21及び右開閉羽22を同時に開放するようにしたが、2分の1の確率の乱数を用いた抽選により、左開閉羽21又は右開閉羽22の何れか一方のみが開放されるようにして、特別装置作動領域24を移動させずに、特定入賞口役物20内に案内された遊技球は、必ず、特別装置作動領域24を通過するようにしても良い。この場合には、特定遊技状態時には、左開閉羽21又は右開閉羽22の何れかが開放されるかを、予告図柄表示部25を用いて報知したり、音基板43の制御によりスピーカー48から「右」、「左」等の音声を発して報知するようにしても良い。
【0103】
また、特定遊技状態に移行するか否かを主基板41で判断するようにしても良い。この場合には、普通入賞口(図示外)等に遊技球が入賞した場合に、乱数を用いた抽選を行って、当たりの場合には、少なくとも発射ハンドル7を操作して、遊技球が発射され、当該発射された遊技球が特定入賞口役物20へ到達する時間だけ前のタイミングに、普通図柄表示装置8の表示画面に予告図柄や所定のキャラクター等表示して、特定入賞口役物20の特別装置作動領域24の移動方向や開閉羽21,22の何れが開放されるかを報知するようにしても良い。
【0104】
尚、本発明は、パチンコ機に限られず、パチコン機等の開放される電動役物を備えた遊技機に適用できることは、言うまでもない。更に、特別装置作動領域24の移動方向を報知するモードから抜けるか否かは、抽選で決定するものに限られず、50回、100回、200回、500回等の任意の所定回数を予め設定して、設定された回数報知したら特定遊技状態から抜けるようにしても良い。
【0105】
【発明の効果】
【0106】
【0107】
以上説明したように、請求項に係る発明の遊技機では、遊技盤の表面に設けられた遊技部材は、特定入賞口を複数備え、当該複数の特定入賞口から入賞した遊技球を選択的に特別装置作動領域に案内し、移動方向抽選手段は、特別装置作動領域が中央から左右何れの方向に移動するかを抽選により決定し、報知決定手段が報知を行うと決定した場合に、移動方向判定手段は遊技部材の内部で中央から左右何れかの方向に移動する特別装置作動領域の移動方向を判定し、報知制御手段は、報知手段を作動させて特別装置作動領域の移動方向を報知することができる。また、遊技部材の内部に設けられた左右一対の遊技球停留部は、特定入賞口から入賞した遊技球を各々一旦停留させ、特別装置作動領域は上面及び背面が開放された箱状に形成されており、前記遊技球停留部に遊技球が停留した状態で、特別装置作動領域移動装置により、当該遊技球停留部の直下に前記特別装置作動領域が移動された時に当該遊技球停留部の底部がアクチュエータにより開放された場合には、前記特別装置作動領域に遊技球が案内される。従って、遊技者は、報知決定手段の報知に従って、特別装置作動領域の移動方向の特定入賞口を狙うことにより、特別装置作動領域に遊技球を通過させ易くすることができる。従って、従来の遊技性に加えて特別装置作動領域へ遊技球が入賞するように助長する特定遊技状態という新しい遊技状態を遊技者に提供できるので、趣向性の向上を図り、新しいゲーム性を実現し、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1に記載の発明の効果に加え、遊技部材に設けられた報知手段が報知を行うことができる。従って、遊技者は遊技部材から視線を移動させる必要がない。
【0114】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、報知手段である表示手段は、遊技部材の左右一対の特定入賞口の何れを狙えば良いかを矢印で表示することができる。従って、遊技者に分かり易い表示を実現できる。
【0115】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の効果に加え、報知手段である発音手段は、遊技部材の左右一対の特定入賞口の何れを狙えば良いかを音声により報知することができる。従って、遊技者は、表示手段を見る必要がない。
【0116】
また、請求項に係る発明の遊技機では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の効果に加え、当たりの権利の発生状態において、遊技盤の表面に設けられた第三種始動口に遊技球が入賞すると、大入賞口が開放される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施の形態のパチンコ機1の正面図である。
【図2】 図2はパチンコ機1の遊技盤2の正面図である。
【図3】 図3(1)は、開閉羽21,22が開いた状態の特定入賞口役物20の正面図であり、図3(2)は、開閉羽21,22が閉じた状態の特定入賞口役物20の正面図である。
【図4】 図4はパチンコ機1の電気的回路構成を示すブロック図である。
【図5】 図5は図柄表示基板44の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】 図6はRAM52の記憶エリアの模式図である。
【図7】 図7は普通図柄乱数記憶エリア52cの模式図である。
【図8】 図8は図柄表示基板44のRAM44cの記憶エリアの模式図である。
【図9】 図9はROM53の記憶エリアの模式図である。
【図10】 図10はパチンコ機1のメインルーチンのフローチャートである。
【図11】 図11はパチンコ機1の普通図柄の当たり判定処理のフローチャートである。
【図12】 図12は権利発生判定処理のフローチャートである。
【図13】 図13は特別装置作動領域移動方向決定処理のフローチャートである。
【図14】 図14は特定遊技状態移行決定処理のフローチャートである。
【図15】 図15は特別装置作動領域移動方向判定処理のフローチャートである。
【図16】 図16は特定入賞口役物20の予告図柄表示部25の矢印の表示例である。
【図17】 図17は特定入賞口役物20の予告図柄表示部25の矢印の表示例である。
【図18】 図18は従来のパチンコ機101の正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機
4 遊技領域
7 発射ハンドル
8 普通図柄表示装置
11 第三種始動口
12 普通図柄始動口
16 大入賞口
20 特定入賞口役物
21 左開閉羽
22 右開閉羽
23 遊技球停留部材
23a 左遊技球停留部
23b 右遊技球停留部
24 特別装置作動領域
24a 特別装置作動領域移動装置
25 予告図柄表示部
41 主基板
43 音基板
44 図柄表示基板
45 払出制御基板
46 電飾基板
77 特別装置作動領域スイッチ

Claims (5)

  1. 遊技盤の表面に設けられ遊技球が入賞する普通図柄始動口と、当該普通図柄始動口への遊技球の入賞により抽選を行う抽選手段と、当該抽選手段の抽選結果に基づいて図柄が変動表示される普通図柄表示部と、前記抽選手段の抽選結果が当たりの場合に開放される特定入賞口と、当該特定入賞口へ入賞した遊技球が通過することがある特別装置作動領域とを備え、当該特別装置作動領域への遊技球の通過により、当たりの権利が発生する遊技機において、
    前記遊技盤の表面に設けられ、前記特定入賞口を複数備え、当該複数の特定入賞口から入賞した遊技球を選択的に前記特別装置作動領域に案内する遊技部材とを備え、
    当該遊技部材には、前記特定入賞口として、左右一対の特定入賞口が設けられ、
    前記特別装置作動領域は、前記遊技部材内に設けられ、特別装置作動領域移動装置により、中央から左右何れかの方向に移動され、端部まで行くと中央に戻るように移動され
    さらに、前記特別装置作動領域が中央から左右何れの方向に移動するかを抽選により決定する移動方向抽選手段と、
    前記特別装置作動領域の移動方向を判定する移動方向判定手段と、
    前記移動方向判定手段の判定結果に基づいて、前記特別装置作動領域の移動方向を報知する報知手段と、
    当該報知手段により報知を行うか否かを決定する報知決定手段と、
    当該報知決定手段が報知を行うと決定した場合に、前記報知手段を作動させる報知制御手段とを備え、
    前記遊技部材は、内部に前記特定入賞口から入賞した遊技球を各々一旦停留させる左右一対の遊技球停留部を備え、
    前記特別装置作動領域は上面及び背面が開放された箱状に形成されており、前記遊技球停留部に遊技球が停留した状態で、前記特別装置作動領域移動装置により、当該遊技球停留部の直下に前記特別装置作動領域が移動された時に、当該遊技球停留部の底部がアクチュエータにより開放された場合には、前記特別装置作動領域に遊技球が案内されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記報知手段は、前記遊技部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記報知手段は、矢印で表示する表示手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記報知手段は、音声により報知する発音手段であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の遊技機。
  5. 前記遊技盤の表面に設けられ、遊技球が入賞する第三種始動口と、
    前記当たりの権利の発生状態において、前記第三種始動口への遊技球の入賞により開放される大入賞口と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の遊技機。
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