JP3813601B2 - 穴掘り杭打ち用アタッチメント及び穴掘り杭打ち機 - Google Patents
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Description
この杭打ち作業及びそれに伴う穴掘り作業を一台で行うことができる穴掘り杭打ち機が従来より使用されている。穴掘り杭打ち機は、施工地にリーダを垂直に立て、このリーダに沿ってスクリューオーガを地中に送って穿孔することができる(特許文献1参照)。
立て込まれる杭の長さは、施工地の各条件によって要求は様々である。従って、想定される最も長い杭の長さに合わせてリーダの長さが設定されている。このため、長さが3mの杭を建て込む場合でも、例えば6m用のリーダを備えた穴掘り杭打ち機が使用される場合も多い。
例えば電線等の架線Cがあるところで基礎用の杭打ち作業を行う場合、作業機91のブームまたはアーム92とリーダ93とで架線Cを跨ぐようにしてリーダ93を垂直に設定する必要がある。
架線Cが多くないところでは、ブームまたはアーム92を操作し架線Cを跨ぐようにしてリーダを93上から降ろす方法でポイントPに設定が可能である。
なお、この場合、ブームまたはアーム92とリーダ93を架線Cの下を潜らせてリーダ93を垂直に設定しようとしても、長いリーダ93を垂直に立てようとするときに、ブームまたはアーム92が架線Cに下から接触するため、この方法でも作業が困難であることに変わりはない。
本発明の目的は、例えば基礎用杭を建て込む作業を行うときに、空中に障害物がある場合、作業機のブームとリーダを障害物の下を潜らせて、障害物の先にリーダを垂直に立てることができ、かつ十分な杭の建て込み長さを確保できる穴掘り杭打ち用アタッチメント及び穴掘り杭打ち機を提供することである。
第1の発明にあっては、
作業機(S)のブーム(4)またはアーム(3)に取り付けて使用する穴掘り杭打ち用アタッチメントであって、
該アタッチメントはリーダ(1)を備えており、
該リーダ(1)は、作業機(S)のブーム(4)またはアーム(3)に取り付けられるリーダ基体(10)と、該リーダ基体(10)に設けてありリーダ(1)の高さまたは長さを変える伸縮体(11)とを有し、
該伸縮体(11)には前方に吊下支持部材(115)が設けてあり、該吊下支持部材(115)には穴堀り具(5)または杭(6)を回転させるモータ(2)がピン(21)によって揺動可能に取り付けてあり、
上記伸縮体(11)は油圧シリンダ(18)によりリーダ基体(10)をガイドとしスライドして伸縮するようにしてあり、
上記モータ(2)で穴堀り具(5)または杭(6)を回転させながら、油圧シリンダー(18)でリーダ(1)の伸縮体(11)を縮小することにより、穴堀り具(5)または杭(6)を地面に建て込むことができるよう構成されている、
穴掘り杭打ち用アタッチメントである。
リーダ(1)を備えており、該リーダ(1)は、作業機(S)のブーム(4)またはアーム(3)に取り付けられるリーダ基体(10)と、該リーダ基体(10)に設けてありリーダ(1)の高さまたは長さを変える伸縮体(11)とを有し、該伸縮体(11)には前方に吊下支持部材(115)が設けてあり、該吊下支持部材(115)には穴堀り具(5)または杭(6)を回転させるモータ(2)がピン(21)によって揺動可能に取り付けてあり、上記伸縮体(11)は油圧シリンダ(18)によりリーダ基体(10)をガイドとしスライドして伸縮するようにしてあり、上記モータ(2)で穴堀り具(5)または杭(6)を回転させながら、油圧シリンダー(18)でリーダ(1)の伸縮体(11)を縮小することにより、穴堀り具(5)または杭(6)を地面に建て込むことができるよう構成されている、
穴掘り杭打ち機である。
また、穴掘り杭打ち機は、作業機に穴掘り杭打ち用アタッチメントを取り付けたタイプと、穴堀り作業と杭打ち作業を行うための専用機タイプの両タイプを含むものである。
本発明に係る穴掘り杭打ち用アタッチメントは次のように作用する。
まず、穴掘り杭打ち用アタッチメントを作業機(油圧式ショベル系掘削機等)のブームまたはアーム先端に取り付ける。
作業機のブームまたはアームを操作してアタッチメントを施工地に立ててリーダを垂直にする。
(1)リーダの伸縮体に設けてあるモータ(油圧モータ等)の回転軸に、伸縮可能な穴掘り具(スパイラルオーガ等)を取り付ける。穴堀り具は懸垂されて、垂直なリーダと平行になる。
(2)穴堀り具の係止ピンを外す等して、穴堀り具をスライド伸縮可能にし、先端部側を地面に落とす。そして、リーダの上部の伸縮体を伸張して(上昇させて)穴堀り具基部を上昇させ、穴堀り具を伸ばす。穴堀り具は所定の長さになったところでスライドがロックし、長さが固定される。
(3)モータを駆動し、回転軸を回転させながらリーダの上部を縮小して穴堀り具を回転させながら下降させ、穴堀り具のスパイラルにより地面に穿孔する。
(5)穴堀り具をモータの回転軸から取り外し、替わりに回転軸に必要な長さの杭(スパイラル杭等)を取り付ける。なお、穴堀り具やスパイラル杭の取り付け、取り外し作業は、アタッチメントに備えたウインチ等の吊り上げ手段を使用し、ワイヤ等で吊って行うが、他の手段で行ってもよい。
(6)リーダの伸縮体を縮小し、杭を下降させる。モータを駆動し、杭を回転させながら更に下降させて、地面に設けた孔をガイドとして建て込む。リーダの伸縮体が縮小したとき、杭の上部は、まだ一部(穴掘り具の縮小時の長さ程度)が地面から突出している。
そして、杭の上部とモータの回転軸の間に軸周方向に回転しないようにスペーサ杭を接合する。
(8)モータを駆動し、杭とスペーサ杭を回転させながらリーダの伸縮体を縮小し、杭とスペーサ杭を更に下降させて地面に建て込む。杭の上端部(基端部)が地面から所要長さ突出する位置(基礎部とつながる部分であり、高さは適宜決められる)まで下降したときに、モータの駆動が止められ、スペーサ杭が杭から取り外される。なお、スペーサ杭は杭の建て込み長が長ければ次々に接合されて地中に埋設されることになるが、最上部のスペーサ杭は最終的に取り外される。
まず、アタッチメントをブームまたはアームの下に抱き込むように斜めにし、作業機を走行させたりブームやアームを操作して、アタッチメントを架線の下に潜らせる。
アタッチメントが架線の位置を越えたところで、作業機のブームまたはアームを操作してアタッチメントを施工地(施工箇所)に立ててリーダを垂直にする。
従って、ブームまたはアームとリーダを障害物の下を潜らせても、垂直に立てるときにブームまたはアームが障害物に下から接触することなくリーダを垂直に立てることが可能になる。
このようにして、リーダを垂直に立てた状態でアタッチメントを架線の向こう側に立てることができる。
この三角形状をつくることにより、アタッチメントを単にアーム先端に取り付けた場合のように、関節部のブレ、ガタが生じることがなく、アタッチメントのより強固な支持が可能になる。従って、より太く強固な杭を建て込むとき、あるいは比較的耐力のある地面に杭を建て込むときに作業が確実にできる。
これにより、立てたときのリーダの高さが低くなるので、作業機のブームまたはアームの取付部の高さも低く設定できる。従って、ブームまたはアームとリーダを障害物の下を潜らせても、垂直に立てるときにブームまたはアームが障害物に下から接触することなくリーダを垂直に立てることができる。
従って、空中に架線等の障害物が多くある場合等、従来、障害物を上方から跨いで設定することができず、据えることができなかった場所にも、穴掘り杭打ち機のリーダ部を安全かつ迅速に据えることが可能になる。
この三角形状をつくることにより、アタッチメントを単にアーム先端に取り付けた場合のように、関節部のブレ、ガタが生じることがなく、アタッチメントのより強固な支持が可能になる。従って、より太く強固な杭を建て込むとき、あるいは比較的耐力のある地面に杭を建て込むときに作業が確実にできる。
図2は図1に示す穴掘り杭打ち用アタッチメントのリーダ上部が伸張した状態を示す説明図である。
穴掘り杭打ち用アタッチメントA(以下、単にアタッチメントAという)は、作業機のブームまたはアーム先端に取り付けて使用されるものである。
なお、以下の説明において、位置や方向を説明するときに、図1、図2における右側を前部側、左側を後部側、奥行き方向の手前側(紙面側)を右側、奥側(紙背側)を左側と表現することがある。
リーダ1は、四角筒状のリーダ基体10と、同じく四角筒状の伸縮体11を有している。伸縮体11は、下部がリーダ基体10に内嵌めされてスライド可能な挿入部111となっており、上部がリーダ基体10と同じ胴径を有するヘッド部112となっている。
なお、リーダ基体10上端部とヘッド部112下端部の当接面は、それぞれ同じ角度で傾斜させてあり、互いに密着したときに当接面がずれることにより挿入部111がリーダ基体10内で一方側に寄せられ、ガタが生じないようになっている。
伸縮体11は、リーダ基体10に内蔵されている油圧シリンダ18により、リーダ基体10をガイドとして、図1、図2において上下方向にスライドして伸縮する。
油圧シリンダ18のシリンダ181の下部は、ピン183によりリーダ基体10下部に固定してある。また、油圧シリンダ18のロッド182の上端部は、伸縮体11のヘッド部112の内天部にピン184により固定してある。
図3は作業機のアーム先端に穴掘り杭打ち用アタッチメントを取り付けて穴掘り杭打ち機を構成し、アームとアタッチメントを架線の下を潜らせている状態を示す説明図、
図4は架線の下を潜らせた穴掘り杭打ち用アタッチメントを垂直に立てて地面に据え、更にリーダ上部を伸張し、オーガを伸張させた状態を示す説明図、
図5はオーガを下降させ、地面に穿孔した状態の説明図、
図6はオーガを取り外した後、スパイラル杭を吊り上げてモータの回転軸に取り付けた状態を示す説明図、
図7はスパイラル杭を下降させて先部を地面に立て込んだ状態を示す説明図、
図8はスパイラル杭とモータ回転軸との間にスペーサ杭を取り付けた状態を示す説明図、
図9はスパイラル杭を所定の深さまで立て込んだ状態を示す説明図である。
図1ないし図9を参照し、本発明に係るアタッチメントA及び穴掘り杭打ち機Bの作用を説明する。
油圧式ショベル系掘削機Sを道路側に停車し、電線等の架線Cの向こう側のポイントPに住宅基礎用の杭を建て込む場合は、アタッチメントAをブーム4とアーム3の下に抱き込むように斜めにして架線Cの下を潜らせる(図3参照)。
(1)リーダ1の上部に設けてある油圧モータ2の回転軸20に、伸縮可能なスパイラルオーガ5を取り付ける。スパイラルオーガ5は懸垂され、垂直なリーダ1と平行になる。
なお、スパイラルオーガ5は、所要長さの芯部材50にスパイラル部材51を外嵌めしてスライド可能(互いに周方向へは回転しない)に設け、伸張位置でスライドにロックがかかって長さが自動的に固定される構造である。
(3)油圧モータ2を駆動し、回転軸20を回転させながらリーダ上部の伸縮体11を縮小してスパイラルオーガ5を下降させ、スパイラル部材51により地面Gに穿孔する(図5参照)。
(5)スパイラルオーガ5を油圧モータ2の回転軸20から取り外し、回転軸20に必要な長さのスパイラル杭6を取り付ける。なお、スパイラルオーガ5の取り付け、取り外しやスパイラル杭6の取り付け作業は、アタッチメントAに備えた電動ウインチ16を使用し、ワイヤ161で吊って行う(図6参照)。
(7)スパイラル杭6の上部から油圧モータ2の回転軸20を取り外し、リーダ1上部の伸縮体11を伸張し、上昇させる。そして、地面Gに残ったスパイラル杭6の上部と油圧モータ2の回転軸20の間にスペーサ杭60を着脱可能に接合する(図8参照)。
そして、必要であれば隣接する複数の箇所にも同様にして杭打作業を行う。また、更に架線Cを越える必要がある場合は、上記と同様に架線Cの下方を潜らせるようにしてアタッチメントAを据えて作業を行う。このようにして、ポイントPにおける杭打作業が完了する。
穴掘り杭打ち機Bは、伸縮体11の伸縮機能を利用して、電動ウインチ16を使用しないでも、スパイラルオーガ5やスパイラル杭6の吊り上げ、吊り降ろし作業を行うことができる。その方法は次のとおりである。
なお、図11において、上記アタッチメントA及び穴掘り杭打ち機Bと同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。
従って、穴掘り杭打ち機B1は、上記のようにアーム3先端にアタッチメントを取り付けた場合と比較して、アタッチメントAのより強固な支持が可能になるので、より太く強固な杭を建て込むとき、あるいは比較的耐力のある地面に杭を建て込むときに作業が確実にできる。
接地部材12の接地板121は上記と同様に揺動可能である。接地部材12の上部にはスライド体120が設けてあり、スライド体120はリーダ基体10の下部に設けてあるガイド101に昇降スライド可能に収容してある。
リーダ基体10の後面側には油圧シリンダ102が設けてあり、下向きのロッド103はスライド体120から後方へ向け設けてあるアングル123にピンを介し軸着してある。
このように、本実施例によれば、ブーム4またはアーム3の操作により、リーダ1の下端部の地面Gへの接地と垂直度を同時に調整するよりも作業が簡単かつ迅速にできる。
リーダ1aでは、伸縮体11aを伸縮させる油圧シリンダ18aもロッド182aが二段式のものが採用されている。
これによれば、伸縮体11aの伸縮ストロークを更に長くすることができ、より長尺の杭の建て込みも可能になる。
B、B1 穴掘り杭打ち機
S 油圧式ショベル系掘削機
1、1a リーダ
10 リーダ基体
11、11a 伸縮体
100 孔部
101 ガイド
102 油圧シリンダ
103 ロッド
111、111a 挿入部
112 ヘッド部
113、114 滑車
115 吊下支持部材
12 接地部材
120 スライド体
121 接地板
122 軸
123 アングル
13 連結ブラケット
131 連結孔
14 取付ブラケット
141、142 取付孔
15 ワイヤ取付片
150 ワイヤ
151 取付具
16 電動ウインチ
161 ワイヤ
162 取付具
17 杭用ガイド
171 ガイド孔
18 油圧シリンダ
181 シリンダ
182 ロッド
183、184 ピン
18a 油圧シリンダ
182a ロッド
2 油圧モータ
20 回転軸
21 ピン
3 アーム
30 リンク
4 ブーム
40 油圧シリンダ
41 ロッド
42 軸着部
5 スパイラルオーガ
50 芯部材
51 スパイラル部材
6 スパイラル杭
60 スペーサ杭
7 間隔固定部材
70 調整ハンドル
C 架線
G 地面
P ポイント
Claims (2)
- 作業機(S)のブーム(4)またはアーム(3)に取り付けて使用する穴掘り杭打ち用アタッチメントであって、
該アタッチメントはリーダ(1)を備えており、
該リーダ(1)は、作業機(S)のブーム(4)またはアーム(3)に取り付けられるリーダ基体(10)と、該リーダ基体(10)に設けてありリーダ(1)の高さまたは長さを変える伸縮体(11)とを有し、
該伸縮体(11)には前方に吊下支持部材(115)が設けてあり、該吊下支持部材(115)には穴堀り具(5)または杭(6)を回転させるモータ(2)がピン(21)によって揺動可能に取り付けてあり、
上記伸縮体(11)は油圧シリンダ(18)によりリーダ基体(10)をガイドとしスライドして伸縮するようにしてあり、
上記モータ(2)で穴堀り具(5)または杭(6)を回転させながら、油圧シリンダー(18)でリーダ(1)の伸縮体(11)を縮小することにより、穴堀り具(5)または杭(6)を地面に建て込むことができるよう構成されている、
穴掘り杭打ち用アタッチメント。 - リーダ(1)を備えており、該リーダ(1)は、作業機(S)のブーム(4)またはアーム(3)に取り付けられるリーダ基体(10)と、該リーダ基体(10)に設けてありリーダ(1)の高さまたは長さを変える伸縮体(11)とを有し、該伸縮体(11)には前方に吊下支持部材(115)が設けてあり、該吊下支持部材(115)には穴堀り具(5)または杭(6)を回転させるモータ(2)がピン(21)によって揺動可能に取り付けてあり、上記伸縮体(11)は油圧シリンダ(18)によりリーダ基体(10)をガイドとしスライドして伸縮するようにしてあり、上記モータ(2)で穴堀り具(5)または杭(6)を回転させながら、油圧シリンダー(18)でリーダ(1)の伸縮体(11)を縮小することにより、穴堀り具(5)または杭(6)を地面に建て込むことができるよう構成されている、
穴掘り杭打ち機。
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