JP3812334B2 - 直流負荷駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電源と直流負荷との間にスイッチ回路を設けて、該スイッチ回路のスイッチ素子をオンオフ制御することにより負荷への駆動電流の供給を制御する直流負荷駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
直流電動機のように正逆両方向に駆動される負荷を駆動する直流負荷駆動装置として、直流電源から負荷に供給する駆動電流をオンオフ制御するHブリッジ形のスイッチ回路と、負荷を所定の態様で駆動するために必要な各種の指令を発生するコントローラと、コントローラが発生する指令に応じてスイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えたものが多く用いられている。コントローラが発生する指令信号の中には、負荷の駆動方向を指令する駆動指令や、負荷に流す駆動電流をPWM変調する際のデューティ比を定めるためのPWM信号等が含まれる。
【0003】
周知のように、Hブリッジ形のスイッチ回路は、一端が共通接続された対の非接地側スイッチ素子と、一端が共通接続されて接地端子に接続され、他端が対の非接地側スイッチ素子の他端にそれぞれ接続された対の接地側スイッチ素子とを備えていて、対の非接地側スイッチ素子の一端の共通接続点と接地端子との間にスイッチを介して直流電源の出力が印加され、対の非接地側スイッチ素子の他端と対の接地側スイッチ素子の他端とのそれぞれ接続点から対の負荷接続端子が導出される。
【0004】
コントローラは、例えばマイクロコンピュータを備えていて、負荷を正方向に駆動することを指令する正方向駆動指令及び負荷を逆方向に駆動することを指令する逆方向駆動指令や、所定のデューティ比で断続するPWM信号等を発生する。
【0005】
スイッチ素子駆動部は、例えば、PWM信号に応答して対の非接地側スイッチ素子を互いに逆位相でオンオフ駆動するように両非接地側スイッチ素子にPWM変調された駆動信号を与えるPWM駆動回路と、正方向駆動指令及び逆方向駆動指令にそれぞれ応答して対の接地側スイッチ素子の一方及び他方に駆動信号を与える正方向駆動回路及び逆方向駆動回路とにより構成される。
【0006】
この種の直流負荷駆動装置においては、スイッチ回路を短絡電流等の過電流から保護するために、過電流保護装置を設けている。従来の直流負荷駆動装置に用いられていた過電流保護装置は、スイッチ回路と負荷とを通して流れる電流を接地側スイッチ素子と接地回路との間に挿入した電流検出用抵抗器(シャント抵抗器)により検出して、検出された電流が制限値を超えたときにスイッチ回路のスイッチ素子への駆動信号の供給を停止して、該スイッチ素子をオフ状態にするように構成されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような過電流保護装置を設けておくと、負荷の両端が短絡されたり、負荷の内部で短絡事故が生じたりして過電流が流れたときに、スイッチ回路のスイッチ素子をオフ状態にしてスイッチ回路を保護することができる。
【0008】
しかしながら、従来の過電流保護装置では、一方の負荷接続端子と接地回路との間で短絡事故が生じた状態で、短絡事故が生じた側の負荷接続端子につながる非接地側スイッチ素子がオン状態にされたときに短絡回路を通して流れる短絡電流が電流検出用抵抗器を流れないため、この短絡電流を検出することができず、保護動作を行わせることができないという問題があった。
【0009】
なおHブリッジ形のスイッチ回路を用いる場合に限らず、負荷の非接地側の端子を非接地側スイッチ素子を通して直流電源の非接地側の出力端子に接続するとともに、負荷の接地側の端子を接地側スイッチ素子と電流検出用抵抗器とを通して接地回路に接続する構成をとって、負荷を一方向にのみ駆動する場合にも、例えば、非接地側スイッチ素子につながる負荷接続端子と接地回路との間で短絡事故が生じると、直流電源から非接地側スイッチ素子と接地回路とを通して流れる短絡電流を電流検出用抵抗器により検出することができないため、同様の問題が生じる。
【0010】
本発明の目的は、一方の負荷接続端子と接地回路等との間で短絡事故が発生した場合にも確実に保護動作を行うことができるようにした直流負荷駆動装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方の出力端子が接地された直流電源の非接地側の出力端子に一端が接続される非接地側スイッチ素子と、一端が接地された接地側スイッチ素子とを有して、非接地側スイッチ素子の他端及び接地側スイッチ素子の他端からそれぞれ負荷接続端子が導出されたスイッチ回路と、負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、コントローラが発生する指令信号に応じてスイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置を対象とする。
【0012】
本発明においては、直流電源の非接地側の出力端子と非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、接地側スイッチ素子の一端と接地回路との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、非接地側電流検出器により検出される電流、及び接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに直流電源からスイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを設けた。上記のように、非接地側電流検出器と接地側電流検出器とを設けて、これらの電流検出器が検出した電流の少くとも一方が制限値を超えたとき(過電流が検出されたとき)に直流電源からスイッチ回路を通して流れる電流を遮断するようにすると、負荷の両端が短絡される事故が生じた時に保護動作を行わせることができるだけでなく、負荷の一端と接地回路との間で短絡事故が生じた場合にも保護動作を行わせることができるため、従来よりも多様な短絡事故に対して過電流保護機能を有する直流負荷駆動装置を得ることができる。
【0013】
本発明はまた、一端が共通接続された対の非接地側スイッチ素子と、一端が共通接続されて接地端子に接続され、他端が対の非接地側スイッチ素子の他端にそれぞれ接続された対の接地側スイッチ素子とを有して、対の非接地側スイッチ素子の一端の共通接続点と接地端子との間にスイッチを介して直流電源の出力が印加され、対の非接地側スイッチ素子の他端と対の接地側スイッチ素子の他端とのそれぞれ接続点から対の負荷接続端子が導出されるHブリッジ形のスイッチ回路を用いる場合にも適用することができる。
【0014】
上記過電流保護装置は、非接地側電流検出器により検出される電流、及び接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、直流電源からスイッチ回路に電圧が印加されている間遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、遮断指令が発生している間スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように、スイッチ回路のすべてのスイッチ回路への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備えた構成とすることができる。
【0015】
上記の構成では、過電流が検出されたときに直流電源からスイッチ回路に電圧が印加されている間遮断指令を発生し続けるように遮断指令回路が構成されているが、過電流が検出されている間だけ遮断指令を発生するように遮断指令発生回路を構成して、遮断指令が一度発生したときには該遮断指令が消滅した後も、直流電源からスイッチ回路に電圧が印加されている間はスイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止するように駆動信号阻止手段を構成する(駆動信号阻止手段に自己保持機能を持たせる)ようにしてもよい。
【0016】
本発明の好ましい態様では、上記遮断指令発生回路が、非接地側電流検出器から得られる電流検出信号と前記接地側電流検出器から得られる電流検出信号との和に相当する加算電流検出信号を発生する加算回路と、加算電流検出信号と制限値を与える設定信号とを比較して加算電流検出信号の大きさが設定信号の大きさを超えたときに過電流検出信号を出力する比較判定回路と、過電流検出信号が出力されたときに遮断指令を出力する遮断指令出力回路とにより構成される。
【0017】
本発明の他の好ましい態様ではまた、遮断指令回路が、非接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第1の過電流検出信号を出力する第1の過電流検出回路と、接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第2の過電流検出信号を出力する第2の過電流検出回路と、第1の過電流検出信号及び第2の過電流検出信号の少なくとも一方が発生したときに遮断指令を発生する遮断指令出力回路とにより構成される。
【0018】
上記のように、過電流が検出されたときに、スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態にするようにすると、保護用のスイッチ手段を特別に設けることなく過電流保護動作を行わせることができる。
【0019】
しかしながら、本発明は、このようにスイッチ回路のスイッチ素子自体をオフ状態にすることにより保護動作を行わせる場合に限定されるものではなく、例えば、直流電源とスイッチ回路との間にブレーカのように遮断指令が与えられたときに開く保護用スイッチを挿入しておいて、非接地側電流検出器により検出される電流、及び接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに保護用スイッチに遮断指令を与えるように過電流保護装置を構成してもよい。
【0020】
上記のように保護用スイッチを設けると、スイッチ回路を構成するスイッチ素子が破損してオフ状態にならなくなった場合でも過電流を遮断することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、直流電動機を駆動する場合を例にとって、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0022】
図1は、直流電動機を負荷とする直流負荷駆動装置に本発明を適用した場合の駆動装置の構成例を示したもので、同図において1は直流電動機(負荷)2を駆動する駆動ユニット、3は負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラである。
【0023】
駆動ユニット1は、スイッチ回路1Aと、電動機2を正回転または逆回転させるようにスイッチ回路1Aの各スイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部1Bと、遮断指令発生回路1Cとにより構成されている。
【0024】
図示の駆動ユニット1は、正極側電源端子aと、接地端子eと、PWM信号入力端子pと、正方向駆動指令入力端子fと、逆方向駆動指令入力端子rと、負荷接続端子m1 及びm2 とを備えている。この例では、接地端子eが負極側電源端子を兼ねている。本明細書では接地回路に近い側の負荷接続端子m2 を接地側負荷接続端子と呼び、接地回路から離れている側の負荷接続端子m1 を非接地側負荷接続端子と呼ぶ。
【0025】
スイッチ回路1Aは、一端が共通接続された第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12と、一端が共通接続され、他端が第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12の他端にそれぞれ接続された第1及び第2の接地側スイッチ素子F21及びF22とを有する周知のHブリッジ形のスイッチ回路で、第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12の一端の共通接続点は、抵抗値が十分に小さい第1の電流検出用抵抗器(シャント抵抗器)Ri1を通して正極側電源端子aに接続され、第1及び第2の接地側スイッチ素子F21及びF22の一端の共通接続点は、抵抗値が小さい第2の電流検出用抵抗器Ri2を通して接地端子に接続されている。
【0026】
第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12の他端と第1及び第2の接地側スイッチ素子F21及びF22の他端とのそれぞれの接続点から対の負荷接続端子m1 及びm2 が導出され、これらの負荷接続端子間に負荷2として直流電動機が接続されている。
【0027】
正極側電源端子aはキースイッチSWを通して負極端子が接地された直流電源(図示の例ではバッテリ)5の正極端子に接続されている。接地端子eは接地回路を通して直流電源5の負極端子に接続されている。
【0028】
図示の例では、第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12がPチャンネル形のMOSFETからなっていて、両FETのソースSの共通接続点が第1の電流検出用抵抗器Ri1を通して正極側電源端子aに接続されている。また第1及び第2の接地側スイッチ素子F21及びF22はNチャンネル形のMOSFETからなっていて、両FETのドレインDが非接地側スイッチ素子F11及びF12をそれぞれ構成するFETのドレインDに接続され、両接地側スイッチ素子F21及びF22を構成するFETのソースSの共通接続点が、第2の電流検出用抵抗器Ri2を通して接地されている。
【0029】
スイッチ素子駆動部1Bは、所定のデューティ比で断続するPWM信号に応答して第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12をそれぞれオンオフ駆動する第1及び第2のPWM駆動回路101及び102と、正方向駆動指令信号が与えられたときに第2の接地側スイッチ素子F22に駆動信号を与えるとともに第2のPWM駆動回路102が第2の非接地側スイッチ素子F12をオンオフ駆動するのを禁止する正方向駆動回路103と、逆方向駆動指令信号が与えられたときに第1の接地側スイッチ素子F21に駆動信号を与えるとともに第1のPWM駆動回路101が第1の非接地側スイッチ素子F11をオンオフ駆動するのを禁止する逆方向駆動回路104とを備えている。
【0030】
第1のPWM駆動回路101及び第2のPWM駆動回路102の入力端子は、ダイオードD1 と抵抗R1 とからなる入力回路105を通してPWM信号入力端子pに接続され、第1のPWM駆動回路101及び第2のPWM駆動回路102の出力端子は第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12を構成するFETのゲートに接続されている。
【0031】
第1及び第2のPWM駆動回路101及び102は、スイッチ素子F11及びF12への駆動信号の供給を制御するために、トランジスタなどからなる駆動信号供給用スイッチを備えている。PWM駆動回路101及び102に設けられている駆動信号供給用スイッチは、コントローラ3に設けられたトランジスタTr1 がオン状態になって、該トランジスタTr1 とダイオードD1 とを通して高レベル(Hレベル)の信号が与えられたときにオン状態になってスイッチ素子F11及びF12に駆動信号を供給し、トランジスタTr1 がオフ状態になって、ダイオードD1 を通して与えられていた信号が除去されたときにオフ状態になって、スイッチ素子F11及びF12への駆動信号の供給を停止する。
【0032】
また正方向駆動回路103の入力端子はダイオードD2 と抵抗R2 とからなる入力回路106を通して正方向駆動指令入力端子fに接続され、逆方向駆動回路104の入力端子はダイオードD3 と抵抗R3 とからなる入力回路107を通して逆方向駆動指令入力端子rに接続されている。正方向駆動回路103の出力端子は第2の接地側スイッチ素子F22を構成するFETのゲートに接続され、逆方向駆動回路104の出力端子は第1の接地側スイッチ素子F21を構成するFETのゲートに接続されている。
【0033】
正方向駆動回路103は、トランジスタTr2 がオン状態になってダイオードD2 を通して高レベルの信号が与えられたときにオン状態になり、トランジスタTr2 がオフ状態になってダイオードD2 を通して与えられていた信号が除去されたときにオフ状態になる駆動信号供給用スイッチを備えていて、該スイッチがオン状態になった時に第2の接地側スイッチ素子F22を構成するFETのゲートに駆動信号を与えるように構成されている。
【0034】
同様に、逆方向駆動回路104は、トランジスタTr3 がオン状態になって、ダイオードD3 を通して高レベルの信号か与えられたときにオン状態になり、トランジスタTr3 がオフ状態になってダイオードD3 を通して与えられていた信号が除去されたときにオフ状態になる駆動信号供給用スイッチを備えていて、該スイッチがオン状態になった時に第1の接地側スイッチ素子F21を構成するFETのゲートに駆動信号を与えるように構成されている。
【0035】
また本実施形態においては、第1のPWM駆動回路101、第2のPWM駆動回路102、正方向駆動回路103及び逆方向駆動回路104にそれぞれ遮断指令入力端子101aないし104aと、それぞれの遮断指令入力端子に遮断指令が与えられたときにスイッチ回路の対応するスイッチ素子に駆動信号が与えられるのを阻止する駆動信号阻止手段とが設けられていて、遮断指令入力端子101aないし104aにそれぞれ遮断指令が与えられたときにスイッチ回路の対応するスイッチ素子F11,F12,F22及びF21を強制的にオフ状態にするように構成されている。
【0036】
各駆動回路に設けられる駆動信号阻止手段は、例えば、遮断指令が与えられたときにオン状態になって、スイッチ素子に供給される駆動信号をスイッチ素子から側路する信号側路用スイッチにより構成される。この信号側路用スイッチはトランジスタのようなオンオフ制御が可能なスイッチ素子により構成することができる。上記駆動信号阻止手段はまた、遮断指令が与えられたときに各駆動回路に設けられる駆動信号供給用スイッチをオフ状態にする回路により構成することもできる。
【0037】
図示の例では、第1のPWM駆動回路101及び第2のPWM駆動回路102にそれぞれ禁止信号入力端子101b及び102bが設けられていて、第1及び第2のPWM駆動回路101及び102は、それぞれの禁止信号入力端子に禁止信号が入力されたときに、スイッチ素子F11及びF12への駆動信号の供給を停止するように構成されている。
【0038】
また正方向駆動回路103及び逆方向駆動回路104はそれぞれが駆動信号を出力する際に同時に禁止信号を出力する禁止信号出力端子103b及び104bを有していて、正方向駆動回路103及び逆方向駆動回路104がそれぞれスイッチ素子F22及びF21に駆動信号を与える際に、それぞれの禁止信号出力端子103b及び104bから第2のPWM駆動回路102及び第1のPWM駆動回路101の禁止信号入力端子102b及び101bに禁止信号を与えるようになっている。
【0039】
コントローラ3は、CPU,ROM及びRAM等を有するマイクロコンピュータ3Aを備えていて、該マイクロコンピュータ3AのポートP1 にPNPトランジスタTr1 のベースが接続されている。トランジスタTr1 のエミッタは駆動ユニットの正極側電源端子aに接続されるとともに、図1には図示してない定電圧電源回路の正極側出力端子に接続され、コレクタはPWM信号入力端子pに接続されている。
【0040】
またマイクロコンピュータ3AのポートP2 は、エミッタが図示しない直流定電圧電源回路の正極端子に接続されたPNPトランジスタTr2 のベースに接続され、該トランジスタTr2 のコレクタは正方向駆動指令入力端子fに接続されている。
【0041】
更にマイクロコンピュータ3AのポートP3 は、エミッタが図示しない定電圧電源回路の正極側出力端子に接続されたPNPトランジスタTr3 のベースに接続され、該トランジスタのコレクタは逆方向駆動指令入力端子rに接続されている。
【0042】
この例では、マイクロコンピュータ3AとトランジスタTr1 とによりPWM信号供給手段が構成される。またマイクロコンピュータ3AとトランジスタTr2 とにより、負荷2を正方向に駆動する際(図示の例では直流電動機を正転させる際)に正方向駆動回路103に正方向駆動指令を与える正方向駆動指令供給手段が構成され、マイクロコンピュータ3AとトランジスタTr3 により、負荷2を逆方向に駆動する際(直流電動機を逆転させる際)に逆方向駆動回路104に逆方向駆動指令を与える逆方向駆動指令供給手段が構成される。
【0043】
またこの例では、直流電源の非接地側端子とスイッチ回路の非接地側スイッチ素子の一端との間に挿入された第1の電流検出用抵抗器Ri1により、直流電源の非接地側の出力端子と非接地側スイッチ素子F11,F12の一端との間を接続する回路を流れる電流I1 を検出する非接地側電流検出器108が構成され、スイッチ回路の接地側スイッチ素子の一端と接地端子との間に挿入された第2の電流検出用抵抗器Ri2により、接地側スイッチ素子F21,F22の一端と接地端子との間を接続する回路を流れる電流I2 を検出する接地側電流検出器109が構成されている。
【0044】
遮断指令発生回路1Cは、例えば図2に示すように、直流電源5(図1参照)の出力電圧B(図示の例では12V)を入力として一定の直流電圧E(図示の例では8V)を出力する定電圧電源回路110と、この定電圧電源回路から得られる電源電圧Eを分圧してスイッチ回路1Aを流れる負荷電流の制限値を与える設定信号Vsを発生する設定信号発生回路111と、非接地側電流検出器108から得られる第1の電流検出信号V1 と接地側電流検出器から得られる第2の電流検出信号V2 との和に相当する加算電流検出信号Vo を発生する加算回路112と、加算電流検出信号Vs と制限値を与える設定信号Vs とを比較して加算電流検出信号の大きさが設定信号の大きさを超えたときにHレベルの過電流検出信号Vc を出力する比較判定回路113と、過電流検出信号が発生したときに遮断指令を出力する遮断指令出力回路114とにより構成される。
【0045】
図示の定電圧電源回路110は、直流電源5の出力電圧がダイオードD4 を通して入力された3端子レギュレータREGと、レギュレータREGの入力端子間及び出力端子間にそれぞれ接続されたコンデンサC1 及びC2 とにより構成されている。コンデンサC1 ,C2 は、直流電源5の出力電圧(12V)が一時的に落ち込んだときに出力電圧Eが落ち込むのを防いで、電源回路110の動作を安定化するために設けられたものである。
【0046】
設定信号発生回路111は、定電圧Eが印加された抵抗R4 及びR5 からなる分圧回路と、抵抗R4 に並列接続されたコンデンサC3 とからなっていて、抵抗R5 の両端に設定信号(電圧信号)Vs を発生する。
【0047】
加算回路112は、演算増幅器OP1 と、演算入力抵抗Rso1 ,Rso2 ,Rs11 ,Rs12 ,Rs21 及びRs22 と、演算帰還抵抗R11及びR12と、コンデンサC4 とからなっている。
【0048】
この加算回路においては、電流検出用抵抗器Ri1の両端と接地間の電圧V11及びV12がそれぞれ演算入力抵抗Rs11 及びRs12 を通して演算増幅器OP1 の正相入力端子及び逆相入力端子に入力(V11が加算、V12が減算)され、電流検出用抵抗器Ri2の両端と接地間の電圧V21及びV22がそれぞれ演算入力抵抗Rs21 及びRs22 を通して演算増幅器OP1 の正相入力端子及び逆相入力端子に入力(V21が加算,V22が減算)されている。
【0049】
演算増幅器OP1 の正相入力端子及び逆相入力端子にそれぞれ入力される電圧を電源電圧(8[V])よりも確実に低くするために、演算増幅器OP1 の正相端子と接地間及び逆相端子と接地間にそれぞれ抵抗値が等しい演算入力抵抗Rso1 及びRso2 を接続して、演算増幅器の両入力端子の電位をプルダウンしている。このように演算入力抵抗Rso1 及びRso2 を接続しても、0[V]が加算され、0[V]が減算されるだけであるので、演算結果には影響がない。
【0050】
図示の加算回路においては、各演算入力抵抗と、演算帰還抵抗R11及びR12の比により入力される電圧信号の増幅率が決まる。ここで、すべての演算入力抵抗及び演算帰還抵抗の抵抗値が等しい(Rs11 =Rs12 =Rs21 =Rs22 =R11=R12)とすると、演算帰還抵抗R11及びR12により帰還がかかっている点であるコンデンサC4 の端子電圧(加算電流検出信号)Vo は、次式により与えられる。
【0051】
Vo =(V11−V12)+(V21−V22)
=V1 +V2
=I1 ×Ri1+I2 ×Ri2 …(1)
また演算入力抵抗Rs11 及びRs12 の抵抗値をRs1(Rs11 =Rs12 =Rs1)とし、演算入力抵抗Rs21 及びRs22 の抵抗値をRs2(Rs12 =Rs22 =Rs2)とするとともに、帰還抵抗Rso1 及びRso2 の抵抗値を等しく(Rso1 =Rso2 =Rf )した場合には、演算増幅器OP1 から得られる加算電流検出信号Vo が下記の式で与えられる。
【0052】
Vo =(Rf /Rs1)(V11−V12)+(Rf /Rs2)(V21−V22)
=(Rf /Rs1)(I11×Ri1)+(Rf /Rs2)(I12×Ri2)
…(2)
上記のようにして、電流検出用抵抗Ri1及びRi2からそれぞれ得られる電流検出信号V1 及びV2 の和の信号を得ることができ、(2)式による場合には、電流検出信号V1 及びV2 に対する増幅率を適宜に設定することができる。
【0053】
負荷が直流電動機である場合にスイッチ回路を流れる負荷電流をIm とすると、加算電流検出信号Vo は、
Vo =(Rf /Rs1)(Im ×Ri1)+(Rf /Rs2)(Im ×Ri2)
…(3)
となる。
【0054】
図2に示した例では、図3に示すように、短絡事故が生じていない正常状態で流れる負荷電流Im が最大値ImMaxに達したときの加算電流検出信号Vo の値をVoMaxとし、図4に示すように、負荷接続端子m1 ,m2 間が短絡されて短絡電流Is1が流れたときの加算電流検出信号Vo の値をVos1 、図5のように負荷接続端子m2 と接地間で短絡事故が生じて第2の電流検出用抵抗Ri2を通らない短絡電流Is2が流れたときの加算電流検出信号Vo の値をVos2 とし、更に図6に示すように負荷接続端子m1 と直流電源の非接地側の端子との間で短絡事故が生じて第1の電流検出用抵抗Ri1を通らない短絡電流Is3が流れたときの加算電流検出信号Vo の値をVos3 としたときに、下記の関係が成立するように、設定信号Vs の大きさを設定する。
【0055】
VoMax<<Vs …(4)
Vos1 =(Rf /Rs1)(Is1×Ri1)+(Rf /Rs2)(Is1×Ri2)>Vs
…(5)
Vos2 =(Rf /Rs1)(1S2×Ri1)>Vs …(6)
Vos3 =(Rf /Rs2)(Is3×Ri2)>Vs …(7)
図2に示した比較判定回路113は、設定信号Vs 及び加算電流検出信号Vo がそれぞれ反転入力端子及び非反転入力端子に入力された電圧比較器CP1 と、該比較器CP1 の出力端子と非反転入力端子との間にアノードを出力端子側に向けて接続された帰還ダイオードD5 と、比較器CP1 の出力端子と電源回路110の正極側出力端子との間に接続された抵抗Ra とにより構成されている。
【0056】
また遮断指令出力回路114は、比較器CP1 の出力端子に抵抗Rb1を通してベースが接続され、エミッタが接地されたNPNトランジスタTr4 と、トランジスタTr4 のベースエミッタ間に接続された抵抗Rb2とにより構成されている。
【0057】
図2に示した遮断指令発生回路においては、加算電流検出信号Vo のレベルが設定信号Vs のレベル以下のときに比較器CP1 の出力電圧Vc がLレベルの状態にあり、トランジスタTr4 がオフ状態にある。加算電流検出信号Vo のレベルが設定信号Vs のレベルを超えると比較器CP1 の出力電圧Vc がHレベルの状態に変化する(過電流検出信号が出力する)。比較器CP1 がHレベルの過電流検出信号を出力すると、遮断指令出力回路114を構成するトランジスタTr4 がオン状態になり、そのコレクタの電位が低下する。このトランジスタTr4 のコレクタの電位の低下が遮断指令として用いられる。
【0058】
比較器CP1 の出力電圧Vc が一度Hレベルになると、該HレベルがダイオードD5 を通して比較器CP1 の非反転入力端子にフィードバックされるため、比較器CP1 の出力電圧Vc はスイッチSWが開かれて直流電源5がスイッチ回路1Aから切り離されるまで高レベルの状態を保持する。
【0059】
図2に示した遮断指令発生回路1Cにおいて、コンデンサC3 及びC4 は、電源投入時に、比較器CP1 の反転入力端子の電位をLレベルとし、非反転入力端子をHレベルとして、電源投入時に比較器CP1 の出力電圧Vc がHレベルになることがないようにするために設けられている。
【0060】
遮断指令発生回路1Cが発生した遮断指令は、スイッチ素子駆動部1Bの第1のPWM駆動回路101、第2のPWM駆動回路102、正方向駆動回路103及び逆方向駆動回路104の遮断指令入力端子101aないし104aに与えられる。
【0061】
第1のPWM駆動回路101、第2のPWM駆動回路102、正方向駆動回路103及び逆方向駆動回路104は、それぞれの遮断指令入力端子に遮断指令が与えられている間、スイッチ回路1Aの対応するスイッチ素子への駆動信号の供給を停止させて、スイッチ回路のスイッチ素子をオフ状態に保持する。
【0062】
次に図1に示した直流負荷駆動装置の動作を説明する。図1に示した直流負荷駆動装置において、負荷2を駆動する際には、マイクロコンピュータ3AのポートP1 からHレベルを保持する期間とLレベルを保持する期間とが交互に現れる断続波形のPWM信号が出力される。ポートP1 の電位がLレベルになったときにトランジスタTr1 が導通し、ポートP1 の電位がHレベルになったときにトランジスタTr1 がオフ状態になる。
【0063】
マイクロコンピュータがポートP1 からPWM信号を発生すると、該PWM信号に同期してトランジスタTr1 がオンオフを繰り返すため、駆動ユニット1のPWM信号入力端子pにPWM信号が入力される。
【0064】
PWM信号入力端子pに入力されるPWM信号がHレベルになると、ダイオードD1 を通して第1及び第2のPWM駆動回路101及び102にHレベルの駆動指令信号が与えられるため、第1及び第2のPWM駆動回路101及び102内の駆動信号供給用スイッチがオン状態になって第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12に駆動信号を与える。これにより第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12がオン状態になる。またPWM信号がLレベルになると第1及び第2のPWM駆動回路101及び102内の駆動信号供給用スイッチがオフ状態になるため、第1及び第2の非接地側スイッチ素子F11及びF12への駆動信号の供給が停止し、これらのスイッチ素子がオフ状態になる。したがって、第1及び第2の非接地側スイッチ素子は、PWM信号に同期してオンオフ駆動される。
【0065】
また負荷を正方向に駆動する際には、マイクロコンピュータ3AがそのポートP2 の電位をLレベルに低下させる。これによりトランジスタTr2 がオン状態になるため、正方向駆動指令入力端子fと信号入力回路106のダイオードD2 とを通して正方向駆動回路103にHレベルの駆動指令信号が与えられる。このとき正方向駆動回路103は、スイッチ回路の第2の接地側スイッチ素子F22に駆動信号を与えるとともに、第2のPWM駆動回路102に禁止信号を与えて、該PWM駆動回路102からの駆動信号の出力を禁止する。このときスイッチ回路1Aでは、PWM信号がHレベルの期間第1の非接地側スイッチ素子F11がオン状態になり、第2の接地側スイッチ素子F22がオン状態を保持する。従って、PWM信号がHレベルになる毎に、図示しない直流電源から第1の非接地側スイッチ素子F11と負荷2と第2の接地側スイッチ素子F22とを通して電流が流れ、負荷2が正方向に駆動される(電動機が正回転させられる)。
【0066】
また負荷2を逆方向に駆動する際には、マイクロコンピュータ3AがそのポートP3 の電位をLレベルにする。ポートP3 の電位がLレベルになると、トランジスタTr3 がオン状態になり、逆方向駆動回路104にHレベルの駆動指令信号が与えられる。このとき逆方向駆動回路104は、第1のPWM駆動回路101に禁止信号を与えて第1の非接地側スイッチ素子F11がオン状態になるのを禁止するとともに、第1の接地側スイッチ素子F21に駆動信号を与えて、該スイッチ素子F21をオン状態にする。従って、PWM信号がHレベルになる毎に、図示しない直流電源から第2の非接地側スイッチ素子F12と負荷2と第1の接地側スイッチ素子F21とを通して電流が流れ、負荷2が逆方向に駆動される(電動機が逆回転させられる)。
【0067】
負荷2が電動機である場合、その駆動電流の平均値は、PWM信号のデューティにより決まるため、PWM信号のデューティを変えることにより、その回転速度や出力トルクを制御することができる。
【0068】
図1に示した直流負荷駆動装置において、図3に示すように短絡事故が生じていない正常な状態にあるときには、加算電流検出信号Vo が設定信号Vs を超えることができず、比較器CP1 の出力電圧Vc がHレベルにならないため、遮断指令発生回路1Cは遮断指令を発生しない。このとき負荷2は正常に駆動される。
【0069】
これに対し、図4に示すように、負荷接続端子間が短絡されたときには、短絡電流Is1が第1及び第2の電流検出用抵抗器Ri1及びRi2の双方により検出されて、加算電流検出信号Vo のレベルVos1 が設定信号Vs のレベルを超えるため、比較器CP1 の出力電圧Vc がHレベルなり(過電流検出信号が発生し)、トランジスタT4 がオン状態になって遮断指令が発生する。この遮断指令は駆動回路101ないし104に与えられるため、スイッチ回路1Aのすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給が停止し、すべてのスイッチ素子がオフ状態になる。遮断指令は、スイッチSWが開かれるまで発生し続けるため、スイッチ回路の各スイッチ素子は直流電源5の出力電圧が印加されている間オフ状態に保たれる。これによりスイッチ回路1Aを構成するスイッチ素子が過電流により破損するのが防止される。
【0070】
図9は、上記の例でスイッチ回路1Aのスイッチ素子として用いているMOSFETの安全動作領域の一例を示したものである。図9の折れ線aはドレイン電流が連続的に流れる場合の安全動作領域の限界を示すもので、ドレイン電流が折れ線aで与えられる限界値IDMAXを超えるとFETが破損する。短絡事故の場合には、FETのドレインソース間に電圧が印加された状態で過電流が流れるため、瞬時に内部の温度が上昇して素子が焼損する。図1に示した装置によれば、各MOSFETを流れるドレイン電流が限界値IDMAXに達する前に遮断指令が発生するように設定信号Vs のレベルを設定しておくことにより、各MOSFETが過電流により焼損するのを防ぐことができる。
【0071】
なお図9の折れ線bないしdはそれぞれパルス幅が10msec,1msec及び100μsec の単発のパルス電流がMOSFETのドレインソース間を流れたときの安全動作領域の限界を示している。
【0072】
また図1に示した直流負荷駆動装置において、図5に示すように、負荷が逆方向に駆動されている状態(スイッチ素子F21が駆動され、スイッチ素子F12の駆動が禁止されていない状態)で、負荷接続端子m2 と接地間で短絡事故が生じたとすると、駆動が禁止されていないスイッチ素子F12と短絡回路とを通して短絡電流Is2が流れるが、この短絡電流Is2は第1の電流検出用Ri1により検出されるため、加算電流検出信号Vo の値Vos2 が設定信号Vs の値を超えて比較器CP1 の出力電圧Vc がHレベルなる。これにより、トランジスタT4 がオン状態になって遮断指令を発生するため、スイッチ回路1Aのすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給が停止し、すべてのスイッチ素子がオフ状態に保たれて、スイッチ回路の各スイッチ素子が過電流により破損するのが防止される。
【0073】
負荷が正方向に駆動されている状態(スイッチ素子F22が駆動され、スイッチ素子F11の駆動が禁止されていない状態)で、負荷接続端子m1 と接地間で短絡事故が発生した場合に流れる短絡電流に対しても同様に保護動作が行われる。
【0074】
また図6に示すように、負荷が逆方向に駆動されている状態(スイッチ素子F21が駆動され、スイッチ素子F12の駆動が禁止されていない状態)で、負荷接続端子m12と直流電源の非接地側の端子との間で短絡事故が生じた場合には、直流電源から短絡回路とスイッチ素子F21とを通して短絡電流Is3が流れるが、この短絡電流Is3は第2の電流検出用抵抗器Ri2により検出されるため、加算電流検出信号Vo の値Vos3 が設定信号Vs の値を超え、比較器CP1 の出力電圧Vc がHレベルになる。これにより、トランジスタT4 がオン状態になって遮断指令を発生し、スイッチ回路1Aのすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を停止させるため、すべてのスイッチ素子がオフ状態に保たれて、過電流により破損するのが防止される。
【0075】
負荷が正方向に駆動される状態(スイッチ素子F22が駆動され、スイッチ素子F11の駆動が禁止されていない状態)で負荷接続端子m2 と直流電源の非接地側の端子との間で短絡事故が発生したときに流れる短絡電流に対しても同様に保護動作が行われる。
【0076】
上記の例では、遮断指令発生回路1Cと、駆動回路101ないし104にそれぞれ設けられている駆動信号阻止手段とにより過電流保護装置が構成されている。
【0077】
従来の直流負荷駆動装置においては、第1の電流検出用抵抗器Ri1が設けられておらず、スイッチ回路と接地回路との間に設けた電流検出用抵抗器Ri2により過電流が検出されたときにのみ遮断指令を発生させてスイッチ回路の各スイッチ素子への駆動信号の供給を停止させるようにしていた。そのため、従来の直流負荷駆動装置においては、図5に示したような短絡事故が生じたときに短絡電流Is2を検出することができず、短絡電流Is2に対する保護動作を行わせることができなかった。実際の製品では、負荷接続端子と接地回路(シャーシ)との間で短絡事故が生じることが多いため、図5に示すような短絡事故が生じたときに保護動作を行うことができないと、短絡事故に対する保護の万全を期することができない。
【0078】
これに対し、本発明においては、スイッチ回路の非接地側と接地側との双方に電流検出用抵抗器Ri1及びRi2を設けて、出力側でいかなる形態の短絡事故が生じた場合でも短絡電流を検出することができるようにしたため、すべての出力短絡モードに対して保護動作を行うことができる。
【0079】
また従来の直流負荷駆動装置では、電流検出用抵抗Ri2により検出される電流が制限値を超えたときにスイッチ回路のスイッチ素子をオフ状態にするが、電流検出用抵抗器Ri2により検出される電流が制限値以下になると、スイッチ素子への駆動信号の供給が再開されるようになっていた。そのため、短絡事故が生じたときには、スイッチ回路のスイッチ素子のオンオフが繰り返され、この状態が長い時間継続するとスイッチ素子が破損することがあった。
【0080】
これに対し、図1に示した装置では、一度短絡事故が生じると、直流電源5がスイッチ回路から切り離されるまで比較器CP1 の出力電圧Vc がHレベルに保持されるため、キースイッチSWが開かれるまでスイッチ回路の各スイッチ素子はオフ状態に保持される。したがって、保護動作が中断されて短絡電流が繰り返し流れるようなことがなく、スイッチ回路の保護を適確に図ることができる。
【0081】
従来の直流負荷駆動装置においては、図5に示すような短絡事故に対して保護動作を行うことができなかったため、キースイッチSWと正極側電源端子aとの間にヒューズを挿入していたが、本発明によれば、このようなヒューズは必要としないため、コストの低減を図ることができる。またヒューズは経年劣化により切れることがあるため、ヒューズを用いる場合には、その定期的なメンテナンスを行うことが必要になるが、本発明によれば、このようなメンテナンスは不要になる。
【0082】
上記の例では、過電流が検出されたときに直流電源5からスイッチ回路1Aに電圧が印加されている間遮断指令を発生し続けるように遮断指令回路1Cが構成されているが、過電流が検出されている間だけ遮断指令を発生するように遮断指令発生回路1Cを構成して、遮断指令が一度発生したときには該遮断指令が消滅した後も、直流電源5からスイッチ回路1Aに電圧が印加されている間(スイッチSWが開かれるまでの間)はスイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止して、すべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように駆動回路101ないし104に設ける駆動信号阻止手段に自己保持機能を持たせるようにしてもよい。
【0083】
上記の例では、非接地側電流検出器108(第1の電流検出用抵抗器Ri1)及び接地側電流検出器109(第2の電流検出用抵抗器Ri2)からそれぞれ得られる電流検出信号V1 及びV2 を加算回路112により加算して得た加算電流検出信号Vo を設定信号Vs と比較して、過電流を検出するようにしたが、非接地側電流検出器108により検出された電流が制限値を超えたときに第1の過電流検出信号を出力する第1の過電流検出回路と、接地側電流検出器109により検出された電流が制限値を超えたときに第2の過電流検出信号を出力する第2の過電流検出回路と、第1の過電流検出信号及び第2の過電流検出信号の少なくとも一方が発生したときに遮断指令を発生する遮断指令出力回路とにより遮断指令発生回路を構成してもよい。
【0084】
上記のように遮断指令発生回路1Cを構成した例を図7に示した。図7に示した例では、定電圧電源回路110の出力電圧を分圧して設定信号Vs1及びVs2を発生する第1及び第2の設定信号発生回路111A及び111Bが設けられ、これらの回路から得られる設定信号Vs1及びVs2が第1及び第2の比較器CP1 及びCP1 ´の反転入力端子に入力されている。また演算増幅器OP1 と、抵抗Rs11 ,Rs12 ,Rso1 ,Rso2 ,R11,R12,及びRo と、コンデンサC4 とにより、図2に示した加算回路112と同様に構成された第1の加算回路112Aと、演算増幅器OP1 ´と、抵抗Rs11 ´,Rs12 ´,Rso1 ´,Rso2 ´,R11´,R12´,及びRo ´と、コンデンサC4 ´とにより構成された第2の加算回路112Bとが設けられている。第1の加算回路112Aの演算増幅器OP1 の正相入力端子及び逆相入力端子にそれぞれ第1の電流検出用抵抗器Ri1の両端の対地電圧V11及びV12が入力され、第2の加算回路112Bの演算増幅器OP1 ´の正相入力端子及び逆相入力端子にはそれぞれ第2の電流検出用抵抗Ri2の両端の対地電圧V21及びV22が入力されている。
【0085】
第1の加算回路112Aは、電流検出用抵抗Ri1の両端の対地電圧の差V11−V12を演算して電流検出用抵抗Ri1の両端の電圧(第1の電流検出信号)V1 を演算する。また第2の加算回路112Bは、電流検出用抵抗Ri2の両端の対地電圧の差V21−V22を演算して電流検出用抵抗Ri2の両端の電圧(第2の電流検出信号)V2 を演算する。
【0086】
第1の加算回路112A及び第2の加算回路112Bからそれぞれ得られる第1及び第2の電流検出信号V1 及びV2 はそれぞれ比較器CP1 及びCP1 ´の非反転入力端子に入力されている。
【0087】
比較器CP1 の出力端子と非反転入力端子との間、及び比較器CP1 ´の出力端子と非反転入力端子との間にはそれぞれ帰還用ダイオードD5 及びD5 ´が接続され、比較器CP1 及びCP1 ´の出力端子と定電圧電源回路110の正極側出力端子との間に抵抗Ra 及びRa ´が接続されている。
【0088】
比較器CP1 及びCP1 ´の出力端子はそれぞれオア回路115を構成するダイオードD6 及びD6 ´を通して信号出力回路114を構成するトランジスタTr4 のベースに接続されている。
【0089】
この例では、比較器CP1 とダイオードD5 と抵抗Ra とにより第1の比較判定回路113Aが構成され、第1の加算回路112Aと第1の設定信号発生回路11Aと第1の比較判定回路113Aとにより、非接地側電流検出器108により検出された電流が制限値を超えたときに第1の過電流検出信号Vc1を出力する第1の過電流検出回路が構成されている。
【0090】
また比較器CP1 ´とダイオードD5 ´と抵抗Ra ´とにより第2の比較判定回路113Bが構成され、第2の加算回路112Bと第2の設定信号発生回路11Bと第2の比較判定回路113Bとにより、接地側電流検出器109により検出された電流が制限値を超えたときに第2の過電流検出信号Vc2を出力する第2の過電流検出回路が構成されている。
【0091】
上記の例では、スイッチ回路としてHブリッジ形の回路を用いているが、図1において、スイッチ回路1Aから非接地側スイッチ素子の一方F12と接地側スイッチ素子の一方F21とを省略して、図8に示したように、一方の出力端子が接地された直流電源の非接地側の出力端子に一端が接続される非接地側スイッチ素子F11と、一端が接地された接地側スイッチ素子F22とを有して非接地側スイッチ素子F11の他端及び接地側スイッチ素子F22の他端からそれぞれ負荷接続端子m1 及びm2 を導出したスイッチ回路1A´を用いる場合にも本発明を適用することができる。
【0092】
この場合も、直流電源の非接地側の出力端子と非接地側スイッチ素子F11の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器108と、接地側スイッチ素子F22の一端と接地回路との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器109と、非接地側電流検出器108により検出される電流、及び接地側電流検出器109により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに遮断指令を発生する遮断指令発生回路1Cと、遮断指令発生回路が遮断指令を発生したときにスイッチ素子F11及びF22への駆動信号の供給を阻止する手段とを設けることにより、過電流保護装置を構成することができる。
【0093】
図8に示した例では、負荷2を駆動する際に例えばPWM駆動回路120からスイッチ素子F11にPWM駆動信号を与えて該スイッチ素子F11をPWM駆動し、駆動回路121からスイッチ素子F22に駆動信号を与えて該スイッチ素子F22をオン状態にすることにより、負荷2にPWM制御された駆動電流を流すようにしている。
【0094】
図8に示したようなスイッチ回路1A´が用いられる場合に本発明を適用すると、図8に破線で示したように、接地側のスイッチ素子F22と接地回路との間に設けた電流検出器109では短絡電流を検出できない短絡事故が生じた場合にも、過電流保護動作を行わせることができる。
【0095】
上記の例では、過電流が検出されたときにスイッチ回路のスイッチ素子をオフ状態にすることにより保護動作を行わせるようにしたが、例えば、図1においてキースイッチSWと正極側電源端子aとの間にブレーカのような、遮断指令が与えられたときに開く保護用スイッチを挿入して、この保護用スイッチに遮断指令を与えることにより、過電流を遮断する構成をとることもできる。
【0096】
なお図1に示した例では、スイッチ回路の非接地側スイッチ素子F11,F12をPWM信号によりオンオフさせるようにしているが、スイッチ回路の接地側スイッチ素子F21,F22をPWM信号によりオンオフさせ、正方向駆動指令及び逆方向駆動指令によりそれぞれ非接地側スイッチ素子F22及びF21をオン状態にするようにしてもよい。
【0097】
上記の例では、スイッチ回路1A,1A´を構成するスイッチ素子としてFETを用いたが、トランジスタやIGBT等の他のスイッチ素子を用いてスイッチ回路を構成してもよいのはもちろんである。
【0098】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、非接地側電流検出器と接地側電流検出器とを設けて、これらの電流検出器が検出した電流の少くとも一方が制限値を超えたときに直流電源からスイッチ回路を通して流れる電流を遮断するようにしたので、負荷の両端が短絡される事故が生じた時に保護動作を行わせることができるだけでなく、負荷の一端と接地回路との間で短絡事故が生じた場合等にも保護動作を行わせることができ、あらゆる態様の短絡事故に対して過電流保護動作を行わせて、スイッチ回路の保護の万全を期することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる直流負荷駆動装置の構成例を示した回路図である。
【図2】図1に示した駆動装置で用いる遮断指令発生回路の具体的構成例をスイッチ回路部分の構成とともに示した回路図である。
【図3】図1に示した直流負荷駆動装置が正常状態にあるときの要部の構成を負荷電流とともに示した回路図である。
【図4】図1に示した直流負荷駆動装置において負荷の両端が短絡されているときの要部の構成を短絡電流とともに示した回路図である。
【図5】図1に示した直流負荷駆動装置において接地側の負荷接続端子と接地回路との間で短絡事故が生じたときの要部の構成を短絡電流とともに示した回路図である。
【図6】図1に示した直流負荷駆動装置において非接地側の負荷接続端子と電源の非接地側端子との間で短絡事故が生じたときの要部の構成を短絡電流とともに示した回路図である。
【図7】図1に示した駆動装置で用いる遮断指令発生回路の他の具体的構成例をスイッチ回路部分の構成とともに示した回路図である。
【図8】本発明の他の実施形態の要部の構成を示した構成図である。
【図9】MOSFETの安全動作領域を示すドレイン電流対ドレインソース間電圧特性を示した線図である。
【符号の説明】
1…駆動ユニット、1A…スイッチ回路、101…第1のPWM駆動回路、102…第2のPWM駆動回路、103…正方向駆動回路、104…逆方向駆動回路、1B…スイッチ素子駆動部、1C…遮断指令発生回路、111…設定信号発生回路、112…加算回路、113…比較判定回路、114…遮断指令出力回路、2…直流電動機(負荷)、3…コントローラ、3A…マイクロコンピュータ、F11,F12…非接地側スイッチ素子、F21,F22…接地側スイッチ素子、m1 ,m2 …負荷接続端子。

Claims (8)

  1. 一方の出力端子が接地された直流電源の非接地側の出力端子に一端が接続される非接地側スイッチ素子と一端が接地された接地側スイッチ素子とを有して前記非接地側スイッチ素子の他端及び接地側スイッチ素子の他端からそれぞれ負荷接続端子が導出されたスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と接地回路との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに前記直流電源から前記スイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源から前記スイッチ回路に電圧が印加されている間遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生している間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように、スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器から得られる電流検出信号と前記接地側電流検出器から得られる電流検出信号との和に相当する加算電流検出信号を発生する加算回路と、前記加算電流検出信号と制限値を与える設定信号とを比較して前記加算電流検出信号の大きさが設定信号の大きさを超えたときに前記過電流検出信号を発生する比較判定回路と、前記過電流検出信号が発生したときに遮断指令を出力する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷駆動装置。
  2. 一方の出力端子が接地された直流電源の非接地側の出力端子に一端が接続される非接地側スイッチ素子と一端が接地された接地側スイッチ素子とを有して前記非接地側スイッチ素子の他端及び接地側スイッチ素子の他端からそれぞれ負荷接続端子が導出されたスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と接地回路との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに前記直流電源から前記スイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し、
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源から前記スイッチ回路に電圧が印加されている間遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生している間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように、スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第1の過電流検出信号を出力する第1の過電流検出回路と、前記接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第2の過電流検出信号を出力する第2の過電流検出回路と、前記第1の過電流検出信号及び第2の過電流検出信号の少なくとも一方が発生したときに前記遮断指令を発生する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷 駆動装置。
  3. 一方の出力端子が接地された直流電源の非接地側の出力端子に一端が接続される非接地側スイッチ素子と一端が接地された接地側スイッチ素子とを有して前記非接地側スイッチ素子の他端及び接地側スイッチ素子の他端からそれぞれ負荷接続端子が導出されたスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と接地回路との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに前記直流電源から前記スイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し、
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生したときに前記直流電源から前記スイッチ回路に電圧が印加されている間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器から得られる電流検出信号と前記接地側電流検出器から得られる電流検出信号との和に相当する加算電流検出信号を発生する加算回路と、前記加算電流検出信号と制限値を与える設定信号とを比較して前記加算電流検出信号の大きさが設定信号の大きさを超えたときに前記過電流検出信号を発生する比較判定回路と、前記過電流検出信号が発生したときに遮断指令を出力する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷駆動装置。
  4. 一方の出力端子が接地された直流電源の非接地側の出力端子に一端が接続される非接地側スイッチ素子と一端が接地された接地側スイッチ素子とを有して前記非接地側スイッチ素子の他端及び接地側スイッチ素子の他端からそれぞれ負荷接続端子が導出されたスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と接地回路との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに前記直流電源から前記スイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し、
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生したときに前記直流電源から前記スイッチ回路に電圧が印加されている間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第1の過電流検出信号を出力する第1の過電流検出回路と、前記接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第2の過電流検出信号を出力する第2の過電流検出回路と、前記第1の過電流検出信号及び第2の過電流検出信号の少なくとも一方が発生したときに前記遮断指令を発生する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷 駆動装置。
  5. 一端が共通接続された対の非接地側スイッチ素子と、一端が共通接続されて接地端子に接続され、他端が前記対の非接地側スイッチ素子の他端にそれぞれ接続された対の接地側スイッチ素子とを有して、前記対の非接地側スイッチ素子の一端の共通接続点と前記接地端子との間に直流電源の出力が印加され、前記対の非接地側スイッチ素子の他端と対の接地側スイッチ素子の他端とのそれぞれ接続点から対の負荷接続端子が導出されたHブリッジ形のスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と前記接地端子との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出された電流、及び前記接地側電流検出器により検出された電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源からスイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し、
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源から前記スイッチ回路に電圧が印加されている間遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生している間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように、スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器から得られる電流検出信号と前記接地側電流検出器から得られる電流検出信号との和に相当する加算電流検出信号を発生する加算回路と、前記加算電流検出信号と制限値を与える設定信号とを比較して前記加算電流検出信号の大きさが設定信号の大きさを超えたときに前記過電流検出信号を発生する比較判定回路と、前記過電流検出信号が発生したときに遮断指令を出力する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷駆動装置。
  6. 一端が共通接続された対の非接地側スイッチ素子と、一端が共通接続されて接地端子に接続され、他端が前記対の非接地側スイッチ素子の他端にそれぞれ接続された対の接地側スイッチ素子とを有して、前記対の非接地側スイッチ素子の一端の共通接続点と前記接地端子との間に直流電源の出力が印加され、前記対の非接地側スイッチ素子の他端と対の接地側スイッチ素子の他端とのそれぞれ接続点から対の負荷接続端子が導出されたHブリッジ形のスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と前記接地端子との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出された電流、及び前記接地側電流検出器により検出された電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源からスイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し、
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源から前記スイッチ回路に電圧が印加されている間遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生している間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように、スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超 えたときに第1の過電流検出信号を出力する第1の過電流検出回路と、前記接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第2の過電流検出信号を出力する第2の過電流検出回路と、前記第1の過電流検出信号及び第2の過電流検出信号の少なくとも一方が発生したときに前記遮断指令を発生する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷駆動装置。
  7. 一端が共通接続された対の非接地側スイッチ素子と、一端が共通接続されて接地端子に接続され、他端が前記対の非接地側スイッチ素子の他端にそれぞれ接続された対の接地側スイッチ素子とを有して、前記対の非接地側スイッチ素子の一端の共通接続点と前記接地端子との間に直流電源の出力が印加され、前記対の非接地側スイッチ素子の他端と対の接地側スイッチ素子の他端とのそれぞれ接続点から対の負荷接続端子が導出されたHブリッジ形のスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と前記接地端子との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出された電流、及び前記接地側電流検出器により検出された電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源からスイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し、
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生したときに前記直流電源から前記スイッチ回路に電圧が印加されている間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器から得られる電流検出信号と前記接地側電流検出器から得られる電流検出信号との和に相当する加算電流検出信号を発生する加算回路と、前記加算電流検出信号と制限値を与える設定信号とを比較して前記加算電流検出信号の大きさが設定信号の大きさを超えたときに前記過電流検出信号を発生する比較判定回路と、前記過電流検出信号が発生したときに遮断指令を出力する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷駆動装置。
  8. 一端が共通接続された対の非接地側スイッチ素子と、一端が共通接続されて接地端子に接続され、他端が前記対の非接地側スイッチ素子の他端にそれぞれ接続された対の接地側スイッチ素子とを有して、前記対の非接地側スイッチ素子の一端の共通接続点と前記接地端子との間に直流電源の出力が印加され、前記対の非接地側スイッチ素子の他端と対の接地側スイッチ素子の他端とのそれぞれ接続点から対の負荷接続端子が導出されたHブリッジ形のスイッチ回路と、前記負荷接続端子間に接続される負荷を所定の態様で駆動するために必要な指令信号を発生するコントローラと、前記コントローラが発生する指令信号に応じて前記スイッチ回路のスイッチ素子に駆動信号を与えるスイッチ素子駆動部とを備えた直流負荷駆動装置において、
    前記直流電源の非接地側の出力端子と前記非接地側スイッチ素子の一端との間を接続する回路を流れる電流を検出する非接地側電流検出器と、前記接地側スイッチ素子の一端と前記接地端子との間を接続する回路を流れる電流を検出する接地側電流検出器と、前記非接地側電流検出器により検出された電流、及び前記接地側電流検出器により検出された電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに、前記直流電源からスイッチ回路を通して流れる電流を遮断する過電流保護装置とを具備し、
    前記過電流保護装置は、前記非接地側電流検出器により検出される電流、及び前記接地側電流検出器により検出される電流の少なくとも一方が制限値を超えたときに遮断指令を発生する遮断指令発生回路と、前記遮断指令が発生したときに前記直流電源から前記スイ ッチ回路に電圧が印加されている間前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子をオフ状態に保つように前記スイッチ回路のすべてのスイッチ素子への駆動信号の供給を阻止する駆動信号阻止手段とを備え、
    前記遮断指令発生回路は、前記非接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第1の過電流検出信号を出力する第1の過電流検出回路と、前記接地側電流検出器により検出された電流が制限値を超えたときに第2の過電流検出信号を出力する第2の過電流検出回路と、前記第1の過電流検出信号及び第2の過電流検出信号の少なくとも一方が発生したときに前記遮断指令を発生する遮断指令出力回路とを備えている直流負荷駆動装置。
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