JP3810540B2 - ロータリエンコーダの調整機能付き測量装置 - Google Patents

ロータリエンコーダの調整機能付き測量装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高度角、水平角を測定する測量装置の改良に関し、更に詳しくは
ロータリエンコーダの調整機能付き測量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、測量装置には高度角、水平角を測定するためにロータリエンコーダを内蔵したものが知られている。このロータリエンコーダは秒単位の角度を検出するために、測量装置本体に取り付けられるロータリエンコーダユニットの段階で出力波形の振幅、位相が精密に調整されると共に、測量装置本体に組み込み後にもその出力波形の振幅、位相が精密に調整され、要求される角度読み取り精度にセットされる。
【0003】
図1はそのロータリエンコーダの一例を示す斜視図であって、この図1にはインクリメンタル式のロータリエンコーダユニットが示されている。この図1において、1はメインスケール、2はその回転軸である。メインスケール1にはゼロ信号検出用のスリットパターン1aと、主信号検出用のスリットパターン1bとが設けられている。スリットパターン1bはメインスケール1の回転方向に多数形成されており、このスリットパターン1bの1ピッチが角度80秒に相当する。
【0004】
このスリットパターン1a、1bの回転領域にインデックススケール3が設けられ、このインデックススケール3にはゼロ信号検出用のスリットパターン1aの回転領域に臨むスリットパターン3aと主信号検出用のスリットパターン1bの回転領域に臨むスリットパターン3b、3cとが設けられている。
【0005】
そのロータリエンコーダユニットは、発光素子4、5、6と受光素子7、8、9とを有する。発光素子4はスリット3aに臨み、メインスケール1とインデックススケール3とを介して受光素子7に対向されている。発光素子5はスリットパターン3bに臨み、メインスケール1とインデックススケール3とを介して受光素子8に対向され、発光素子6はスリットパターン3cに臨み、メインスケール1とインデックススケール3とを介して受光素子9に対向されている。
【0006】
スリットパターン1aの透過域(遮光域)とスリットパターン3aの透過域(遮光域)との重なりの変化に基づき、発光素子4から出射された光のスリットパターン3aの透過量がサイン波的に変化し、受光素子7の受光出力がその透過量の変化に基づきサイン波的に変化する。また、スリットパターン1bの透過域(遮光域)とスリットパターン3bの透過域(遮光域)との重なりの変化に基づき、発光素子5から出射された光のスリットパターン3bの透過量がサイン波的に変化し、受光素子8の受光出力がその透過量の変化に基づきサイン波的に変化し、スリットパターン1bの透過域(遮光域)とスリットパターン3cの透過域(遮光域)との重なりの変化に基づき、発光素子6から出射された光のスリットパターン3bの透過量がコサイン波的に変化し、受光素子9の受光出力がその透過量の変化に基づきコサイン波的に変化する。
【0007】
図2はその受光素子5、6から出力されたサイン波、コサイン波を示し、この図2において、符号Aはサイン波を示し、符号Bはコサイン波を示している。そのサイン波A、コサイン波Bは下記の数式(1)、(2)により表現される。測量機本体に内蔵されている電子ユニットはこのサイン波A、コサイン波Bを合成して下記の数式(3)、(4)に従う2つの仮想波形C、Dを生成する。
【0008】
A=a・sin(θ) … (1)
B=a・sin(θ−π/2) … (2)
C=(A+B)・2-1/2=a・sin(θ−π/4) … (3)
D=(B−A)・2-1/2=a・sin(θ+π/4) … (4)
電子ユニットは上記(1)〜(4)の数式に従う各出力波形A〜Dと、サイン波Aと位相がπだけ異なるサイン波(−A)とにより、サイン波Aの一周期を8等分し、出力波形の振幅中心レベルVを横切る度にカウントクロックS1を生成すると共に、受光素子7に基づくサイン波が出力波形の振幅中心レベルVを横切る度にカウントスタートクロックS2を生成する。
【0009】
電子ユニットは、図3に示すように、カウントスタートクロックS2が生成されてから生成されたカウントクロックS1の個数Nをカウントすることにより、10秒単位で角度を検出すると共に、下記の演算式に基づいて、秒単位の角度を検出する。
【0010】
θ=10”×(N+m/(m−n)) … (5)
ここで、m、nは出力波形A〜Dの隣接するいずれか二つの波形の波高値である。
【0011】
図3では、カウントクロックS1の個数が3個の場合が示されており、例えば、m=−nの場合、
θ=10”×(3+1/2)=35秒
として、角度θが求められることとなる。
【0012】
なお、メインスケール1の回転方向はサイン波A、コサイン波Bのいずれに基づくカウントクロックS1が先に出力されるかにより定まる。
【0013】
この種のロータリエンコーダによる角度検出では、上述の角度算出方法から明らかなように、サイン波A、コサイン波Bの振幅中心レベルV、振幅(ピークからピークまでをいう)の大きさが一致していることが前提として要請されている。
【0014】
しかしながら、発光素子4〜6の発光量、受光素子7〜9の受光感度には個体差(バラツキ)があり、サイン波A、コサイン波Bの振幅中心レベルV、振幅の大きさPが互いにずれるため、従来は、測量機本体に組み込む前のロータリエンコーダユニットに標準の電子ユニットを接続し、発光素子4、5、6の発光量を各ボリュームにより調整することにより、サイン波A、コサイン波Bの振幅中心レベルV、振幅Pの大きさを粗く一致させ、測量機本体に組み込むことにしている。
【0015】
しかしながら、測量機本体に内蔵の電子ユニットと標準の電子ユニットとの間では、発光素子4、5、6に与える基準電圧、抵抗等の電気部品に個体差があるため、測量機本体に組み込む前に振幅中心レベルV、振幅Pの大きさを一致させたとしても、測量機本体に組み込み後にも振幅中心レベルV、振幅Pの大きさがずれ、従来、測量機本体にロータリエンコーダユニットを組み込んだ後に、測量機本体にオシロスコープを接続し、オシロスコープによりロータリエンコーダユニットから出力された出力波形A、Bを見ながら測量機本体の各ボリュームにより出力波形A、Bの振幅P、すなわち出力波形A、Bの振幅比を調整している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、測量機本体にオシロスコープを接続し、オシロスコープを見ながら出力波形A、Bの振幅比を調整する方式では、測量機本体からオシロスコープまで配線を行わなければならず、測量機本体内の配線に較べて配線の長さが長くなるので、オシロスコープで得られる出力波形がロータリエンコーダユニットから出力される出力波形と必ずしも一致しない。
【0017】
また、測量作業中に測量機が故障し、工場に持ち帰るまでもなく現地で修理を行いたいとの顧客の要望があった場合で、出力波形の振幅比の再調整を行わなければならないときに、オシロスコープを現地に持参して調整作業を行うのは大変である。
【0018】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、物理的に波形出力の振幅比調整作業を行わなくとも物理的に波形出力の振幅調整作業が行われたと同等の測定精度をソフトウエア的に得ることができるロータリエンコーダの調整機能付き測量機を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のロータリエンコーダの調整機能付き測量装置は、上記の課題を解決するため、サイン波とコサイン波との少なくとも二つの波形を生成するロータリエンコーダと、前記サイン波と前記コサイン波とを振幅規格中心レベルで振幅させる振幅規格中心レベル電源電圧の半値を前記サイン波及び前記コサイン波の振幅中心レベルとして用いて前記ロータリエンコーダの前記サイン波及び前記コサイン波の各波形の仮中心振幅レベルを算出する仮中心振幅算出手段と、一方の波形の仮中心振幅レベルから他方の波形の振幅値と暫定振幅中心レベルとを相互に算出する暫定振幅中心レベル算出手段と、前記暫定振幅中心レベル算出手段により求められた各振幅値により振幅比を算出する振幅比算出手段と、前記振幅比と前記各暫定振幅中心レベルとを補正値として記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された補正値に基づいて前記ロータリエンコーダから出力された波形を補正して角度を算出する角度算出手段とを備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図4において、10は測量機である。この測量機10は基盤部11とこの基盤部11に対して水平方向に回転可能の托架部12、この托架部12に対して鉛直方向に回動可能の視準望遠鏡13、托架部12の水平方向角度を検出するロータリエンコーダユニット14、視準望遠鏡13の高度角を検出するロータリエンコーダユニット15を備えている。
【0021】
基盤部11には托架部12を水平方向に微動させる微動ノブ16、托架部12を固定する固定ノブ17が設けられ、托架部12には視準望遠鏡13を鉛直方向に微動させる微動ノブ18、視準望遠鏡13を固定する固定ノブ19が設けられている。そのロータリエンコーダユニット14、15の構造は図1に示す従来のものと同一構造である。
【0022】
測量機10内には、電子ユニット20が設けられ、この電子ユニット20にはロータリエンコーダユニット14、15から出力される出力波形としてのサイン波A、コサイン波Bがアナログデジタル変換されて入力される。
【0023】
電子ユニット20はそのサイン波A、コサイン波Bに基づいて仮想波形C、Dを生成し、サイン波Aのπだけ位相がずれたサイン波(−A)とこれらの4つの波形とからサイン波Aの一周期を八分割し、カウントスタートクロックS2によりカウントクロックS1の個数Nをカウントとし、上記(5)式により角度を算出する。
【0024】
この電子ユニット20は、表示器21の近傍に設けられた押しボタン(図示を略す)により出力波形の振幅比調整モードとなる。この振幅比調整モードになると、表示器21に調整モードの表示が為される。この表示後、微動ノブ16、18を回すと托架部12、視準望遠鏡13が回転され、サイン波fA(x)、コサイン波fB(x)が出力される。
【0025】
そのサイン波fA(x)、コサイン波fB(x)は図5に示すようにその振幅中心レベルV1、振幅中心レベルV2とが一致しているとは限らない。また、そのサイン波fA(x)の振幅(ピークツーピーク)2Aとコサイン波fB(x)の振幅(ピークツーピーク)2Bも一致しているとは限らない。
【0026】
しかし、図5から明らかなように、サイン波fA(x)の波高値がV1のとき(サイン波fA(x)の位相がQ1、Q2のとき)、コサイン波fB(x)の波高値は最大値又は最小値近傍にあることが予想され、コサイン波fB(x)の波高値がV2のとき(コサイン波fB(x)の位相がQ1’、Q2’のとき)、サイン波fA(x)の波高値は最大値又は最小値近傍にあることが予想される。
【0027】
そこで、サイン波fA(x)、コサイン波fB(x)の振幅、振幅中心レベルが相互に不一致の場合でも、振幅比、振幅中心レベルが測定精度の範囲内でソフトウエア処理により決定できるかどうかについて検討する。
【0028】
測角信号としてのサイン波fA(x)、コサイン波fB(x)は、一般に下記の式によって表される。
【0029】
A(x)=A・sin(x)+V1 …(6)
B(x)=−k・A・cos(x−p)+V2 …(7)
なお、符号pは図6に示すようにコサイン波が最小値をとるときの位相にπ/2を加えた値とサイン波が最大値をとるときの位相との差、符号xは位相、符号kはサイン波とコサイン波の真の振幅比(B/A)である。ここで、一般に、サイン波fA(x)の振幅検出レベルをt1と仮定し、コサイン波fB(x)の振幅検出レベルをt2と仮定して、コサイン波fB(x)の振幅TBを求めて見る。
【0030】
サイン波fA(x)の波高値が検出レベルt2のときのコサイン波fB(x)は、
Figure 0003810540
同様にして、サイン波fA(x)の振幅TAを求める。コサイン波fB(x)の波高値が検出レベルt1のときのサイン波fA(x)は、
Figure 0003810540
上記(7A)、(7B)式により、仮の振幅比Kは、
Figure 0003810540
仮の振幅比Kが真の振幅比kと一致するためには、t1=V2、t2=V1であることが条件となり、t1=V2、t2=V1とおくと、(7C)式は、
Figure 0003810540
振幅比kは正であるべきなので、K=k
また、サイン波fA(x)の振幅中心レベルMA、コサイン波fB(x)の振幅中心レベルMBは、t1=V2、t2=V1として求めると、コサイン波fB(x)の振幅中心レベルMBは、
Figure 0003810540
同様に、サイン波fA(x)の振幅中心レベルMAは、
Figure 0003810540
よって、コサイン波fB(x)の振幅中心レベルV2でサイン波fA(x)の振幅を求め、サイン波fA(x)の振幅中心レベルV1でコサイン波fB(x)の振幅を求めれば、サイン波fA(x)、コサイン波fB(x)の振幅中心レベルV1、V2、振幅比kを原理的に誤差無く検出できる。
【0031】
しかし、実際には、最初のサイン波、コサイン波の振幅中心レベルは不明である。そこで、図6に示すように、電子ユニット20の振幅規格中心レベル電源電圧の半値を0(例えば、2.5V)とし、この振幅規格中心レベル0に基づき、サイン波fA(x)の位相xを求める。
【0032】
fA(x)=0=A・sin(x)+V1
x=sin−1(−V1/A)=X … (8)
この振幅規格中心レベル0とサイン波fA(x)の振幅中心レベルV1とコサイン波fB(x)の振幅中心レベルV2との間には大きな相違はなく、サイン波fA(x)の位相xが、x=Xの時、コサイン波fB(x)の振幅は最小値に近く、x=π−Xのとき、コサイン波fB(x)の振幅は最大値に近く、そこで、位相xがx=Xの時のコサイン波fB(x)の振幅値をfB−(X)、位相xがx=π−Xの時のコサイン波fB(x)の振幅値をfB+(X)とすると、
fB−(X)=−k・A・cos(X−p)+V2 … (9)
fB+(X)=−k・A・cos(π−X−p)+V2
= k・A・cos(X+p)+V2 … (10)
上記(9)式、(10)式の和を2分の1した値は、コサイン波fB(x)の振幅中心レベルV2に近い値であり、これをコサイン波fB(x)の仮中心振幅レベルβと定義する。
【0033】
Figure 0003810540
従って、コサイン波の仮中心振幅レベルβと振幅中心レベルV2との差d2は、
Figure 0003810540
同様に、電子ユニット20の振幅規格中心レベル電源電圧の半値を0(例えば、2.5V)とし、この振幅規格中心レベル0に基づき、コサイン波fB(x)の位相xを求める。
【0034】
B(x)=0=−kA・cos(x−p)+V2
x=cos-1(V2/kA)+p=Y … (13)
この振幅規格中心レベル0とコサイン波fB(x)の振幅中心レベルV2とサイン波fA(x)の振幅中心レベルV1との間には大きな相違はなく、コサイン波fB(x)の位相xが、x=Yの時、サイン波fA(x)の振幅は最小値に近く、x=π−Yのとき、サイン波fA(x)の振幅は最大値に近く、そこで、位相xがx=Yの時のサイン波fA(x)の振幅値をfA-(Y)、位相xがx=π−Yの時のサイン波fA(x)の振幅値をfA+(Y)とすると、
Figure 0003810540
上記(14)式、(15)式の和を2分の1した値は、サイン波fA(x)の振幅中心レベルV1に近い値であり、これをサイン波fA(x)の仮中心振幅レベルαと定義する。
【0035】
Figure 0003810540
従って、サイン波の仮中心振幅レベルαと振幅中心レベルV1との差d1は、
Figure 0003810540
次に、サイン波fA(x)の仮中心振幅レベルαを用いてコサイン波fB(x)の暫定振幅中心レベルMBを求める。
【0036】
A(x)=α=A・sin(x)+V1
x=sin-1((α−V1)/A)=X … (18)
Xを(7)式に代入し、振幅値fB-(X)、振幅値fB+(X)を求めると、
Figure 0003810540
(19)、(20)式から、コサイン波fB(x)の暫定振幅中心レベルMBを求めると、
Figure 0003810540
従って、コサイン波fB(x)の暫定振幅中心レベルMBと振幅中心レベルV2との差e2は、
2=V2−MB=−k(α−V1)・sin(p) … (22)
(16)式により、α=−1/k・V2・sin(p)+V1であるから、(22)式はαを消去して、下記(23)式が得られる。
【0037】
2=V2・sin2(p) … (23)
同様に、コサイン波fB(x)の仮中心振幅レベルβを用いてサイン波fA(x)の暫定振幅中心レベルMAを求め、サイン波fA(x)の暫定振幅中心レベルMAと振幅中心レベルV1との差e1を求めると、
Figure 0003810540
ロータリエンコーダを測量機本体に組み込む前の振幅中心レベルの調整規格は、2.5±0.02(ボルト)であり、オシロスコープを含めたうえでの振幅中心レベルの調整規格は2.5±0.035(ボルト)であり、
位相pによる許容誤差を90度±10度とすると、ADCビットして、
Figure 0003810540
なお、ここで、2倍したのはこの電子ユニット20ではゲインを2倍にしているからである。
【0038】
従って、測量機本体に組み込む前の調整を2.5±0.035ボルトの範囲内に設定することにより、高い測定精度を保証できる。
【0039】
振幅比kは、
k=(fB+(X)−fB-(X))/(fA+(Y)−fA-(Y)) … (25)
により求められる。
【0040】
これらの各値は記憶手段としての不揮発性メモリに記憶される。
【0041】
内挿計算式(1)〜(4)はソフト上で下記の演算式に置き換えられる。
【0042】
A’=AD1−512 … (1)’
B’=AD2−512 … (2)’
C’=(A’+B’)・2-1/2 … (3)’
D’=(B’−A’)・2-1/2 … (4)’
ここで、A’、B’はサイン波、コサイン波のアナログデジタル変換値、C’、D’は仮想アナログ波形のアナログデジタル変換値、AD1はサイン波のアナログデジタル変換値、AD2はコサイン波のアナログデジタル変換値、512は振幅中心レベル(2.5ボルト)のアナログデジタル変換値であるが、サイン波A’とコサイン波B’とでは、振幅中心レベル512ビットが一致しているとは限らないので、振幅調整により得られた振幅係数k、暫定振幅中心レベルMAのアナログデジタル変換値HIP1、暫定振幅中心レベルMABのアナログデジタル変換値HIP2に基づき下記式により角度を計算する。
【0043】
A''=AD1−HIP1 … (1)''
B''=k(AD2−HIP2) … (2)''
C''=(A''+B'')・2−1/2 … (3)''
D''=(B''−A'')・2−1/2 … (4)''
実際は、回転方向任意の位置でサイン波の仮中心振幅レベルα、コサイン波の仮中心振幅レベルβを1回検出し、サイン波の振幅(fA+(Y)−fA−(Y))とコサイン波の振幅(fB+(X)−fB−(X))とを2回検出し、90度±10度の範囲内でメインスケール1を回転させて2回検出し、サイン波の振幅(fA+(Y)−fA−(Y))とコサイン波の振幅(fB+(X)−fB−(X))とを4回演算し、サイン波の暫定振幅中心レベルMA、コサイン波の暫定振幅中心レベルMBを平均すると共に、振幅係数kをもとめ、これらの各値を記憶手段としての不揮発性メモリに記憶させて調整モードを終了する。
【0044】
従って、電子ユニット20に、ロータリエンコーダのサイン波とコサイン波とを振幅規格中心レベルで振幅させる振幅規格中心レベル電源電圧の半値をサイン波及びコサイン波の振幅中心レベルとして用いてロータリエンコーダのサイン波及びコサイン波の各波形の仮中心振幅レベルを算出する仮中心振幅算出手段と、一方の波形の仮中心振幅レベルから他方の波形の振幅値と暫定振幅中心レベルとを相互に算出する暫定振幅中心レベル算出手段と、前記暫定振幅中心レベル算出手段により求められた各振幅値により振幅比を算出する振幅比算出手段と、前記振幅比と前記各暫定振幅中心レベルとを補正値として記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された補正値に基づいて前記ロータリエンコーダから出力された波形を補正して角度を算出する角度算出手段とからなるプログラムを組み込み、(1)''〜(4)''の演算式に基づき角度を求めれば、物理的に波形出力の振幅比調整作業を行わなくとも物理的に波形出力の振幅調整作業が行われたと同等の測定精度をソフトウエア的に得ることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成したので、物理的に波形出力の振幅比調整作業を行わなくとも物理的に波形出力の振幅調整作業が行われたと同等の測定精度をソフトウエア的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ロータリエンコーダユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図2】 サイン波とコサイン波とに基づいて生成された仮想波形の説明図である。
【図3】 各波形に基づいて角度を算出する場合の説明図である。
【図4】 本発明に係わる測量機の外観図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図5】 サイン波とコサイン波との振幅、振幅中心レベルに差があることの説明用の波形図である。
【図6】 サイン波とコサイン波との暫定振幅中心レベルを求めるための説明用の波形図である。
【符号の説明】
10…測量機
14、15…ロータリエンコーダユニット
20…電子ユニット

Claims (1)

  1. サイン波とコサイン波との少なくとも二つの波形を生成するロータリエンコーダと、
    前記サイン波と前記コサイン波とを振幅規格中心レベルで振幅させる振幅規格中心レベル電源電圧の半値を前記サイン波及び前記コサイン波の振幅中心レベルとして用いて前記ロータリエンコーダの前記サイン波及び前記コサイン波の各波形の仮中心振幅レベルを算出する仮中心振幅算出手段と
    一方の波形の仮中心振幅レベルから他方の波形の振幅値と暫定振幅中心レベルとを相互に算出する暫定振幅中心レベル算出手段と、
    前記暫定振幅中心レベル算出手段により求められた各振幅値により振幅比を算出する振幅比算出手段と、
    前記振幅比と前記各暫定振幅中心レベルとを補正値として記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された補正値に基づいて前記ロータリエンコーダから出力された波形を補正して角度を算出する角度算出手段と、
    を備えているロータリエンコーダの調整機能付き測量装置。
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