JP3810179B2 - 向上した電気化学的特性を有するカチオン交換膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
本発明は電気化学セルで用いるに適する向上した特性を示すカチオン交換膜を製造する方法に関する。
【0002】
多様な公知電気化学セルは、しばしば固体ポリマー電解質(SPE)セルと呼ばれる範疇のセルの範囲内に入る。SPEセルでは、典型的に、陽極と陰極の間の物理的分離膜として働く一方でまた電解質としても働くカチオン交換ポリマー膜が用いられている。SPEセルは、電気化学製品を製造するための電解槽として運転可能であるか、或は電気エネルギーを生じさせるための燃料電池として運転可能である。
【0003】
SPEセルにおける使用では、耐化学品性が優れていて寿命が長くかつ伝導性が高いことから、完全フッ素置換されているスルホン酸ポリマー膜が特によく適合している。上記膜がSPEセル内で伝導性を示すには、即ち膜を横切ってカチオンを輸送するには、その膜に特定の水含有量を持たせる必要がある。水系反応体を伴うセル、例えば塩化ナトリウム水溶液を塩素ガスと水酸化ナトリウム水溶液に変換するクロルアルカリ方法などの場合の膜は、その膜の両側で水溶液に接触していることから、その必要とされる水は常に入手可能である。しかしながら、気体状反応体が利用されているSPEセルの場合、運転を効率良く行うには、通常、このセルに入って来る気体を湿らせておく必要がある、即ち膜の水含有量を維持する目的で外部湿潤化(external humidification)を用いる必要がある。例えば、カチオン交換膜が用いられている水素/酸素燃料電池の場合、プロトンは膜を横切って陽極から陰極に輸送され、そしてこのようにプロトンが陰極に動くことから、膜中の水もまた陽極から輸送されて出て行く。水が補充されないと、最終的に、膜が乾燥することが原因で伝導性が低下し、従ってセルの性能が劣る可能性がある。従って、膜が乾燥しないようにする目的で、典型的には、陽極に供給される水素を湿らせておく(そして時にはまた陰極に供給される空気または水素も湿らせておく)。
【0004】
SPEセルで外部湿潤化が必要であることは、一般に、膜を適切に湿らせておくためのコントロールシステムと水源(または水循環系)が必要なことから、重大な欠点であると見なされている。外部湿潤化は、燃料電池を自動車の電源として用いることを意図するか或はポータブル電力源として用いることを意図する場合、完成したシステムの複雑さと重量を増大させることから特に不利である。
【0005】
【発明の要約】
本発明に従えば、式R−SO2F[式中、Rは高度にフッ素化された炭素原子数が1〜30の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルキル基である]を有する群から選択される化合物をフッ化スルホニルの形態の高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーのフィルムに含浸させることを包含するカチオン交換の製造方法が提供される。この含浸されたフィルムに0.1〜15MRad、好適には約1〜約10MRadの範囲内の放射線量で照射する。照射後、このフィルムを加水分解する。
【0006】
本発明の好適な形態において、上記フィルムのポリマーは、高度にフッ素化された炭素主鎖(carbon backbone)と式−(OCF2CFRf)a−OCF2CFR’fSO2F[式中、RfおよびR’fは独立してF、Clまたは完全にフッ素化された炭素原子数が1〜10のアルキル基から選択され、そしてa=0、1または2である]で表される側鎖を有する。最も好適には、このポリマーはパーフルオロカーボン主鎖と式−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2Fで表される側鎖を有する。
【0007】
フィルムを含浸するための化合物は、好適には、式R−SO2F[式中、Rは高度にフッ素化された炭素原子数が4〜12の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルキル基である]で表される化合物からなる。ポリマーの含浸用化合物はフィルムの重量を基準にして約1重量%〜約75重量%の量で存在するのが好適である。
【0008】
本発明に従って製造されるカチオン交換膜およびこの膜を用いて製造される膜と電極のアセンブリは、向上した特性を示す。特に有利な1つの特性は、該膜を気体状反応体が利用されているSPEセルにおいて低湿度条件下で用いることができることである。これは、通常に製造された膜よりも水をより高い効率で保持する該膜の能力によるものであると信じられる。従って、本発明は外部湿潤化の必要性を最小限とし、ある用途では必要性がなくすことができる。
【0009】
【詳細な記述】
本発明に従うカチオン交換膜を製造する方法では、フッ化スルホニルの形態の高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーのフィルムを用いる。「高度にフッ素化された」は、ハロゲンと水素原子の合計数の少なくとも90%がフッ素原子であることを意味する。最も好適には、このポリマーは完全にフッ素化されている。
【0010】
本発明の好適な形態において、この高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーは、ポリマー主鎖とこの主鎖に結合している繰り返し側鎖を含み、この側鎖はフッ化スルホニル基(−SO2F)を有する。例えば、第一のフッ素化ビニルモノマーとフッ化スルホニル基を有する第二のフッ素化ビニルモノマーのコポリマーを用いるのが好適である。可能な第一のモノマー類には、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)およびそれらの混合物が含まれる。可能な第二のモノマー類には、フッ化スルホニル基を有する種々のフッ素化ビニルエーテル類が含まれる。
【0011】
本発明で用いるのに好適な種類のポリマー類には、高度にフッ素化された炭素主鎖と式−(OCF2CFRf)a−OCF2CFR’fSO2F[式中、RfおよびR’fは独立してF、Clまたは完全にフッ素化された炭素原子数が1〜10のアルキル基から選択され、そしてa=0、1または2である]で表される側鎖を有する高度にフッ素化されたポリマー類が含まれる。好適なポリマー類には、例えば、米国特許第4,358,545号および第4,940,525号に開示されているポリマー類が含まれる。最も好適には、該ポリマーは、パーフルオロカーボン主鎖と式−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2Fで表される側鎖からなる。この種類のポリマーは米国特許第3,282,875号に開示されている。
【0012】
カチオン交換ポリマーの当量重量(equivalent weight)は、個々の電気化学セルにおける使用に際して所望に応じて変化させることができる。本発明の目的に関して、当量重量は1当量のNaOHを中和するのに必要なスルホン酸形態のポリマーの重量であると定義される。ポリマーがパーフルオロカーボン主鎖を含みそして側鎖が−O−CF2−CF(CF3)−O−CF2−CF2−SO2Fである場合、当量重量は好適には800〜1500、最も好適には900〜1200である。米国特許第4,358,545号および第4,940,525号に開示されているポリマーの当量重量は、好適にはいくらか低く、例えば600〜1300である。
【0013】
フッ化スルホニルの形態の高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーは熱可塑性であり、通常の溶融押出し加工技術により本方法で用いるためのフィルムを製造するのに有利である。また、適切な溶媒を用いる溶液フィルムキャスティング技術も利用可能である。
【0014】
フィルムは、所望により、2種のポリマー、例えば異なるイオン交換容量を有する2種の高度にフッ素化されたポリマーの積層物であってもよい。このようなフィルムは、2枚のフィルムを積層するか或は2種のポリマー層を有するフィルムを共押出し加工することにより製造することができる。また、積層成分の一方または両方を溶液または分散液からキャスティング加工することも可能である。フィルムが積層物である場合、追加のカチオン交換ポリマー中のモノマー単位の化学的実体は、独立して、第一のカチオン交換ポリマーに含まれる類似のモノマー単位の実体と同じかまたは異なっていてもよい。
【0015】
フィルムの厚さは、個々の電気化学セル用途に関して、所望に応じて変化させることができる。このフィルムの厚さは、典型的には、一般に約250μm以下、好適には約25μm〜約150μmの範囲内である。
【0016】
機械的特性を向上させる目的、コストを下げる目的および/または他の理由で、場合によりフィルムに多孔質支持体を含めてもよい。フィルムの多孔質支持体は広い範囲の成分から製造可能である。本発明の多孔質支持体は、炭化水素、例えば、ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、このような材料のコポリマーなどから製造可能である。また、完全にハロゲン化されたポリマー類、例えばポリクロロトリフルオロエチレンなども使用可能である。
【0017】
熱劣化および化学的劣化に対する耐性の目的で、好適には、支持体は高度にフッ素化されたポリマー、最も好適には完全にフッ素化されたポリマーから作成する。例えば、多孔質支持体用のポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の微孔性フィルムであるか、或はテトラフルオロエチレンと
【0018】
【化1】
【0019】
(m=0〜15、n=1〜15)
から作られたコポリマーの微孔性フィルムであってもよい。支持体層として用いるのに適切な微孔性PTFEフィルムおよびシート材料は既知である。例えば、米国特許第3,664,915号には、空隙率が少なくとも40%の単軸延伸フィルムが開示されている。米国特許第3,953,566号、第3,962,153号および第4,187,390号には、空隙率が少なくとも70%の多孔質PTFEフィルムが開示されている。
【0020】
また、多孔質支持体は、上記のポリマーの繊維から、いろいろな織り、例えば平織り、バスケット織り、レノ織りなどで織ることにより作製された布であってもよい。
【0021】
多孔質支持体を用い、コーティング外側表面に存在し、さらに支持体の内部孔を貫通して分布するようにカチオン交換ポリマーを支持体上にコーティングすることにより、フィルムを形成することができる。これは、含浸条件下で支持体のポリマーに有害でなくそして支持体上にカチオン交換ポリマーの薄くて滑らかなコーティングを形成する能力を有する溶媒を用いて、フッ化スルホニルの形態のカチオン交換ポリマー溶液を多孔質支持体に含浸させることにより達成することができる。別法として或は含浸に加えて、イオン交換ポリマーの薄いフィルムを多孔質支持体の片側または両側に積層させてもよい。多孔質支持体の含浸によりフィルムを製造する場合、フィルム中に大きな孔が残存している場合に起こり得る膜を貫通する大きな流れ(bulk flow)が生じないように薄いフィルムを積層するのが有利である。
【0022】
本発明の方法に従えば、式R−SO2F[式中、Rは高度にフッ素化された炭素原子数が1〜30の直鎖状、分枝鎖もしくは環状のアルキル基である]を有する群から選択される高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物が高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーのフィルムに含浸される。「高度にフッ素化された」は、ハロゲンと水素原子の合計数の少なくとも90%がフッ素原子であることを意味する。好適には、Rは高度にフッ素化された炭素原子数が4〜ら12の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルキル基である。高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物を用いた含浸を容易にする目的で、含浸を実施する温度で液状である化合物を用いるのが望ましい。好適な化合物は完全にフッ素化された化合物であり、これにはパーフルオロブチルスルホニルフルオライド、パーフルオロヘキシルスルホニルフルオライドおよびパーフルオロオクチルスルホニルフルオライドが含まれる、と言うのは、これらは室温で液状であり、含浸に特別の条件を用いる必要がないからである。本発明の実施のためにパーフルオロオクチルスルホニルフルオライドが特に好適な化合物である。
【0023】
室温で揮発し得る他の化合物または低い沸点を有する他の化合物を用いるのが望まれる場合、高圧条件を用いるのが望ましい。また、含浸を気相中で行うことも可能であり、これは、フィルムを含浸用化合物の雰囲気にさらしつつ、照射段階を同時に行うか或は後で行うことが望ましい可能性がある。高い融点を有する化合物を用いる場合、含浸を有効に行うために典型的には高温条件を用いるか或は該化合物の溶液を用いる。
【0024】
ポリマーの含浸用の高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物は、好適には、フィルム重量を基準にして約1重量%〜約75重量%の量で存在する。このような範囲中で且つ高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物が液状である場合、しばしば、化合物がポリマー中に均一に分布するのを補助するために、高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物に適した担体を用いるのが望ましい。使用する溶媒は、好適には、高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物をポリマー中に残存させながら溶媒を容易に除去することができるような揮発性溶媒である。適切な溶媒は、種々の既知フッ素化溶媒のいずれか、例えば、炭素原子数が4〜8のパーフルオロアルカン類である。パーフルオロヘキサンが担体として特に適していることを見い出された。
【0025】
フィルムに高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物を含浸させた後、このフィルムを照射する。好適には、火花を発しないイオン化放射線(ionizing radiation)源を用いる。この種類の放射線源には、これらに限定するものでないが、(1)ガンマ源、例えばCo−60およびCs−137など、(2)ベータ源(しばしば、電子ビーム加速装置または線形加速装置と呼ばれる)、および(3)x線が含まれる。イオン化放射線は、照射する材料内にフリーラジカルを発生させる。生ずるフリーラジカルの挙動はそれを吸収する媒体の性質により決定される。それら3つの照射源の間の主要な差は、放射線が照射される材料中を移動する様式である。
【0026】
最も普通のガンマ放射線源はCo−60およびCs−137である。Co−60は、放射性を示さないCoを前以てロッドまたは棒材に成形した後それに中性子源、例えば原子力発電所で発生させた中性子などを受けさせることにより作られる。
【0027】
ガンマ放射線は完全な球形で放射され、その結果として、照射全部を利用するには、その源を標的材料で完全に取り巻く必要がある。ガンマ放射線は、これが材料の中を移動する時に対数基準で吸収される。その材料で、より均一な線量を得ようとする場合には、両面暴露を用いることができるが、比較的薄い材料、例えばクロルアルカリ膜などの場合には両面暴露を用いる必要はない。ガンマ線は重大な利点を有する、即ち浸透性を示す。薄膜を照射する場合、これはあまり重要でない。
【0028】
放射性源の主要な欠点は、(1)保守費用が高いこと(源材料を取り替える必要がある)、(2)極度の安全予防策が必要なこと、(3)線量率が比較的低いこと、および(4)高放射性物質の輸送、貯蔵および処分に関連した問題が生じることである。加うるに、放射性減衰を調節(オンおよびオフ)するのは不可能なことから、高効率を実現化するにはその施設を連続運転する必要がある。
【0029】
高エネルギーの電子を用いてこれを金属に衝突させるとx線が発生する。このx線源の効率は、標的の分子量または原子量そして電子のエネルギー(加速電圧)で決定される。標的材料の分子量が高ければ高いほど効率が高くなる。この効率はまた加速電圧にも比例する。x線が示す透過性はガンマ線のそれよりも5〜20%高い。
【0030】
ベータ放射線源は電子ビーム加速装置である。電子は、(1)高DC電圧、(2)電気パルス、(3)磁気パルス、または(4)上記3つの組み合わせで加速可能である。COCKCROFT−WALTON、孤立コア(isolatedcore)、リゾナントトランスフォーマー(resonant transformer)、DYNAMITRON(オシレーターと対にした1組のカスケード整流器で高電圧を発生させる)、KLYSTRON(排気電子ビーム発生器)およびリナクス(linacs)が、高電圧発生技術に与えられた名前のいくつかである。高エネルギー電子を材料に吸収させる時、その材料をビーム下に1回通す場合、ビームエネルギーの90%が使用される可能性があり、最小線量に対する最大線量の比率は1.4になるであろう。
【0031】
電子ビーム加速装置の主要な利点は、(1)パワーが高くて処理能力が高いこと、(2)装置の費用が比較的低いこと、(3)線量率が高いこと、および(4)本質的に安全であることである。加うるに、電子加速装置はオフにすることが可能なことから、その施設を連続運転する必要はない。電子ビーム加速装置の主要な欠点は、電子の浸透が比較的小さいことであり、5メガラド源の場合、水中で約2.1cmである。これは、薄い膜に照射する場合には重大な欠点にならない。従って、電子ビーム加速装置が本発明の好適なイオン化放射線源である。
【0032】
この照射過程において、膜を約0.1〜約15MRad、好適には約1〜約10MRadの範囲内の放射線量を用いた照射に暴露させる。全放射線量は、各暴露時間、線量率および暴露回数の関数である。好適には、暴露回数を少なくすべきであり、最も好適には1回である。線量率は、使用する放射線の種類、放射線の発生で用いる装置、および放射線源へのエネルギー入力に依存する。線量率が一定であるとすると、暴露時間を変化させることで好適な全線量を得ることができる。暴露時間を調節する好適な方法は、照射ゾーンの中を通して膜を運ぶコンベヤシステムの速度を変えることである。
【0033】
また、膜はいわゆる「シールドパック(shield pack)」、即ち放射線の影響を受けないパッケージまたは容器に入れて照射することも可能である。照射は周囲雰囲気、真空下、または他の様式で実施可能である。このようなパッケージまたは容器を用いると、膜が余分な取り扱いから受ける損傷が予防される。
【0034】
照射後のフィルムを加水分解することにより、フッ化スルホニル(フィルムに含浸させた高度にフッ素化されたアルキルスルホニルフルオライド化合物に起因する如何なるフッ化スルホニル基も含む)形態のポリマーをスルホネート形態に変化させる。これは、当該技術分野で知られた方法を用いる加水分解により実施することができる。例えば、膜を25重量%のNaOHに約90℃の温度で約16時間浸した後、フィルムを90℃の脱イオン水で2回濯ぐ(各濯ぎ毎に約30分から約60分間濯ぐ)ことにより、この膜を加水分解してスルホン酸ナトリウム形態に変化させてもよい。別の可能な方法では、6〜20%のアルカリ金属の水酸化物がおよび5〜40%の極性有機溶媒、例えばジメチルスルホキサイドの水溶液を用いて、50〜100℃において接触時間を少なくとも5分間にした後、濯ぎを10分間行う。加水分解後、所望により、膜を所望のカチオンを含む1%塩溶液が入っている浴中でそれに接触させることにより膜を別のイオン形態に変化させるか、或は10%硝酸などの如き酸に接触させることによりスルホン酸形態にした後、濯ぎを行うことも可能である。燃料電池に使用する場合、典型的には、膜は典型的にはスルホン酸形態である。
【0035】
本発明に従って製造される膜は電気化学セル、特に燃料電池に用いるのに有用である。図1を参照して、水素/酸素燃料電池を図式的に示す。本発明に従う膜を用いる場合の燃料電池は、好適には、本明細書の以下により詳細に記述するように、膜と電極のアセンブリ(MEA)10を利用した種類の燃料電池である。このような燃料電池は、水素源を用いてこれを陽極区分室12に供給される水素源および陰極区分室14に供給される酸化剤源、例えば空気または酸素などを利用する。
【0036】
MEA10にはカチオン交換膜24が含まれ、膜は電解質(プロトン輸送用)でありかつ陽極区分室と陰極区分室を分離する。この電池から電流を導く目的で、多孔質の陽極集電器16と多孔質の陰極集電器18を取り付ける。陰極集電器18は正端子34に電気連結しておりそして陽極集電器16は負端子32に電気連結している。MEA10にはまた触媒層22が含まれており、この層は陰極として機能し、そしてこれは、膜24の、陰極に面する表面と陰極集電器18に接触していてそれらの間に位置する。陽極として機能する触媒層30は、膜24の、陽極に面する表面と陽極集電器16に接触していてそれらの間に位置する。
【0037】
触媒層22および30は、よく知られている導電性で触媒活性を示す粒子または材料から製造可能であり、本技術分野でよく知られている方法を用いて製造可能である。触媒粒子の結合剤として働くポリマーのフィルムとして触媒層22を形成させてもよい。結合剤のポリマーは疎水性ポリマー、親水性ポリマーまたは上記ポリマー類の混合物であってもよい。例えば、完全にフッ素化されたスルホン酸ポリマー膜と白金触媒を利用したMEAの場合、結合剤のポリマーもまた完全にフッ素化されたスルホン酸ポリマーであってもよく、そして触媒は、炭素粒子に支持させた白金触媒であってもよい。触媒層22および30において、粒子を好適には上記ポリマー内に均一に分散させて、好適には高い体積密度で触媒の均一かつ調節された深さが維持されることを確保し、その粒子を隣接粒子に接触させることにより、抵抗値が低い伝導路を触媒層内に形成させる。
【0038】
膜上に形成させる触媒層22および30は、電池内で消費されそして発生する気体および水が層を容易に透過し得るように多孔質でなければならない。平均孔直径は好適には0.01〜50μm、最も好適には0.1〜30μmの範囲内である。間隙率は一般に10〜99%、好適には10〜60%の範囲内である。
【0039】
触媒層22および30の形成のために既知の方法、例えば米国特許第5,415,885号などに開示されている方法を用いることができる。
【0040】
陽極集電器16と陰極集電器18の構造は本技術分野で知られている如き構造であってもよい。これらの構造は同じか或は異なっていてもよい。多孔質の陰極集電器18を用いることにより、酸素、典型的には空気が触媒層に近付くようにする。同様に、陽極集電器16も、水素が近付けるように多孔質にする。また、伝導性金属スクリーン、多孔質板または他の材料も使用可能であるが、集電器に好適な材料は、適切な伝導性および間隙率を有する炭素繊維でできている伝導性紙または布である。典型的には、熱と圧力をかけることで集電器をMEAに接着させるか、或は別法として、電池内の圧縮力で上記集電器を電極に接触させて保持させることも可能である。
【0041】
図1に示すように、電池を運転する時、矢印36で示すように、H+イオンは膜を横切って陽極から陰極に輸送される。負端子32から外部回路(示していない)を通って正端子34に向かって流れる電子で電力を供給する。陰極18の所で起こる反応で生じる水は、ある程度、膜を横切って陽極30に向かって拡散する。しかしながら、陽極30から陰極18に向かってH+イオンが移動することにより、水もまたこの方向に動き、このような動きは時として電気浸透ドラグ(electroosmotic drag)と呼ばれる。このような水の動きを、頭を2つ有する矢印38で示すが、正味の水輸送は典型的に陽極から陰極に向かい、その結果として、外部湿潤化を存在させないと膜が乾燥してしまう。
【0042】
以下に示す実施例で例示するように、本発明に従う膜を利用した電池では、外部湿潤化を用いていない条件下でも向上した性能が得られる。このように性能が向上することを基にして、如何なる特別な理論にも制限することを意図するものでないが、図1に例示するように本膜を電池に用いると低湿度条件下の膜内に水を保持する能力が向上すると考えられる。
【0043】
以下に示す実施例により本発明を例示するが、本発明をこの例示する個々の態様に限定することを意図するものでない。部およびパーセントは特に明記しない限り重量部および重量%である。
【0044】
【実施例】
この実施例では、パーフルオロカーボン主鎖と−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2Fで表される側鎖を有するスルホン化パーフルオロカーボンコポリマーの0.005インチ(125μm)厚フィルム(当量重量1080)を用いて膜を製造し、これを5重量%のパーフルオロオクチルスルホニルフルオライド(POSF)で処理した後、照射(7MRad)する。
【0045】
25mlのPOSFを475mlのパーフルオロヘキサンと混合してガラス製トレーに入れる。このトレーに、上記のフッ化スルホニルの形態のフィルム片(12.7cmx12.7cm)を1.66g入れ、これを上記パーフルオロヘキサン中のPOSF溶液で覆う。このトレーに蓋をして、上記フィルムを上記溶液に23℃で1時間浸す。1時間後、このフィルムをトレーから取り出して空気中で16時間乾燥させる。次に、このフィルムの重量測定を行い、重量が2.5%上昇したことを確認する。このフィルムを金属被覆ポリエチレンテレフタレートバッグに入れて真空バッグシーラー(vacuum bag sealer)で密封した後、全線量が7MRadになるように3MeVの電子で照射する。対照として、POSFで処理しなかったフィルムも同様に金属被覆ポリエチレンテレフタレートバッグに入れて密封した後、全線量が5および10MRadになるように照射する。
【0046】
照射後、上記フィルムの各側に触媒層を取り付け、そして米国特許第5,330,860号に記述されている方法を用いて上記フィルムを加水分解する。追加的対照として、また、処理も照射も受けさせていないフィルムを触媒層で被覆して加水分解を受けさせる。この膜−電極アセンブリの最終触媒充填率は、陰極および陽極側の両方とも1cm2当たり0.5mgのPtである。
【0047】
この試験すべき膜−電極アセンブリを50cm2の燃料電池に配置し、この燃料電池を、Fuel Cell Technologies,Inc.、108Shirlane Place、Los Alamos、ニューメキシコ州から購入したテストステーション(test station)に取り付けた。この電池を70℃に加熱し、陽極の気体流量を5ml/分の水素に設定しそして陰極の気体流量を5ml/分の空気に設定し、両方とも30psig(210kPa)にした。陽極および陰極両方の気体を、脱イオン水で満たされている飽和器(saturator)の中に通す。この飽和器を80℃に加熱する。この条件下で分極曲線を測定した後、電池の温度を85℃に上昇させかつ飽和器の温度を90℃に上昇させる。陽極の気体流量を5ml/分に設定しそして陰極の気体流量を13ml/分に設定する。電池と飽和器がその温度になった時点で分極曲線を上記条件下で測定する。次に、気体流量を同じにしたまま電池の温度を50℃に下げそして飽和器の温度を60℃に下げる。この電池と飽和器がその温度に到達した時点で3番目の分極曲線を測定する。
【0048】
50℃の電池温度で分極曲線を測定した後、電流密度を300mA/cm2に調整する。陽極および陰極の気体圧力を0psigに下げ、陽極の水素流量を3.6ml/分に設定しそして陰極の空気流量を6.4ml/分に設定する。この電流密度で電圧を記録した後、陽極および陰極の気体を飽和器に通さないで燃料電池に直接送り込む。この供給気体をこのように転送すると、この気体は湿らなくなる。この電池の電圧をゼロ電圧に到達するまで時間の関数として監視する。この電圧減衰実験の結果を図2に示す。POSFを用いた処理も照射もしていないフィルムを「NE−115対照」と表示し、そしてこれがゼロ電圧にまで減衰するに要する時間は4.5分である。同様に、POSFを用いた処理をしていないが5および10MRadで照射を受けさせたサンプルは、それぞれ、5.5分間および5分間でゼロに減衰する。この上に記述した如きパーフルオロヘキサン中5%のPOSFで処理しそして全線量が7MRadになるように照射したサンプルは、有意に長期間にわたって電圧を維持し、ゼロ電圧に至る減衰に要した時間は8分である。
【0049】
なお、本発明の主たる特徴および態様は以下のとおりである。
【0050】
1. 式R−SO2F[式中、Rは高度にフッ素化された炭素原子数が1〜30の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルキル基である]を有する群から選択される化合物を、フッ化スルホニルの形態の高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーのフィルムに含浸させ、
上記化合物を含浸させた後の上記フィルムを約0.1〜約15MRadの範囲の放射線量で照射し、そして
照射後に、上記フィルムの加水分解する、
ことからなるカチオン交換膜の製造方法。
【0051】
2. 上記ポリマーが高度にフッ素化された炭素主鎖(carbon backbone)と式−(OCF2CFRf)a−OCF2CFR’fSO2F[式中、RfおよびR’fは独立してF、Clまたは完全フッ素化された炭素原子数が1〜10のアルキル基から選択され、そしてa=0、1または2である]で表される側鎖を含む上記第1項の方法。
【0052】
3. 上記ポリマーがパーフルオロカーボン主鎖を含み、そして上記側鎖が式−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2Fで表される上記第2項の方法。
【0053】
4. 上記含浸用の化合物が式R−SO2F[式中、Rは高度にフッ素化された炭素原子数が4〜12の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルキル基である]で表される化合物を含む上記第1項の方法。
【0054】
5. 上記放射線量が約1〜約10MRadである上記第1項の方法。
【0055】
6. 上記ポリマーの含浸用の上記化合物が該フィルムの重量を基準にして約1重量%〜約75重量%の量で存在する上記第1項の方法。
【0056】
7. 上記第1項記載の方法で作られたカチオン交換膜。
【0057】
8. 上記第1項記載の方法で作られた膜の表面上に形成させた導電性で触媒活性を示す粒子を含有する層を含んでなる膜と電極のアセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【図1】水素/酸素燃料電池の概略図である。
【図2】外部湿潤化を用いていない水素/酸素燃料電池における経時的電圧減衰のグラフ表示であり、この図において、本発明に従う膜を用いた時に得られる結果を対照膜の結果と対比して示す。
Claims (3)
- フッ化スルホニルの形態の高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーであって、ハロゲンと水素原子の合計数の少なくとも90%がフッ素原子であるフッ化スルホニルの形態の高度にフッ素化されたスルホン酸ポリマーのフィルムを、式 R−SO2F[式中、Rは炭素原子数が1〜30の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の高度にフッ素化されたアルキル基であって、ハロゲンと水素原子の合計数の少なくとも90%がフッ素原子である高度にフッ素化されたアルキル基である]を有する群から選択される化合物で含浸し;
該化合物を含浸させた後の該フィルムを0.1〜15MRadの範囲内の放射線量で照射し;そして
照射後に該フィルムを加水分解する、
ことを特徴とするカチオン交換膜の製造方法。 - 請求項1記載の方法で作られたカチオン交換膜。
- 請求項1記載の方法で作られた膜の表面上に形成させた導電性で触媒活性を示す粒子を含有する層を含んでなる膜と電極のアセンブリ。
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