JP3809915B2 - 入出力構成変更装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入出力構成変更装置に関し、特に入出力側装置それぞれの接続関係を規定したハード構成定義情報と当該入出力側装置に対応の各入出力パスの使用の可否を規定したソフト構成定義情報に基づいてシステムの入出力構成を設定することに関する。
【0002】
なお、本明細書の「入出力側装置」は、チャネル、当該チャネルに接続されるコントロールユニット、当該コントロールユニットに接続される入出力デバイス(例えばDASD)などを示すものである。また、必要に応じてチャネルをCHと、コントロールユニットをCUと、入出力デバイスをI/Oとそれぞれ記載する。
【0003】
一般に、システムの運用状況によってそれに必要な入出力構成(入出力側装置や入出力パス)がシステム立上げ時のものとは異なってくることがあり、この場合、システムを停止させずにその入出力構成を必要状態に変更できることが望ましく、本発明はこのような要請に応えるものである。
【0004】
本発明の対象となるシステムは、例えば、
・24時間無停止システム
・数カ月あるいは年に数回しか停止できないシステム
・停止期間にはメインテナンス作業が最優先して実行され、この停止期間に他の作業をすることが困難なシステム
などである。
【0005】
【従来の技術】
図9は、システムの入出力側装置の接続例を示す説明図であり、61〜64はチャネル(CH)、65〜67はコントロールユニット(CU)、68〜76はDASDなどの入出力デバイス(I/O)をそれぞれ示している。
【0006】
この図示の場合、各チャネルはすべてのコントロールユニットに接続され、
・コントロールユニット65には3個の入出力デバイス(68〜70)
・コントロールユニット66には2個の入出力デバイス(71,72)
・コントロールユニット67には4個の入出力デバイス(73〜76)
がそれぞれ接続されている。
【0007】
システム中のこのような入出力構成はオペレーティングシステムが認識するハード構成定義およびソフト構成定義に基づいて設定され、その内容はシステムの立上げで時から停止時まで不変なものであった。
【0008】
ハード構成定義は入出力側装置それぞれの接続関係を規定し(図6参照)、ソフト構成定義は入出力側装置それぞれの使用形態を規定している。
後者の定義内容としては、
・入出力装置の共用定義(複数システム間でその入出力装置を共用するか否かを指定:排他の必要性の有無)
・コンソール属性(システムオペレータ用/一般ユーザ用)
・接続属性(オンライン/オフライン)
などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のシステムの入出力構成は、システム運用中にチャネル、DASDや入出力パスなどの入出力構成を変更(追加、削除)する必要が生じた場合、動作中のシステムを停止させた上で、
・ハード構成定義を変更し、
・入出力側装置として用いられるチャネルやDASDなどを物理的に接続し、
・ソフト構成定義を変更する、
といった作業を行なわなければならず、システムとしての利便性にかけるという問題点があった。
【0010】
そこで、本発明では、システムが管理しているハード構成定義またはソフト構成定義を変えてシステム運用中のまま入出力構成を変更できるようにし、さらには入出力構成の変更にともなう複数の入出力構成パタ−ンの中で正常動作したものを保持しておき障害発生に対するリカバリの際には当該保持情報に基づいて入出力構成を設定するようにして、利便性および信頼性の高いシステムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の基本構成図である。
1は、ハード構成定義であり、チャネルや入出力デバイスなどの入出力側装置の接続関係を規定したものである(図6参照)。なお、使用予定のものでシステム運用開始時には実装されていない仮想の入出力装置も規定対象としている。
2は、ソフト構成定義であり、前記の共用定義、コンソール属性、接続属性などに加えて入出力側装置に対応の各入出力パスの使用可/使用不可などを規定したものである。
3は、管理制御手段であり、次のような機能を有している。
・システム立ち上げ時のハード構成定義およびソフト構成定義に対応の入出力パス管理情報を作成して記憶手段4に展開する機能
・運用中のI/O構成を例えば新ハード構成定義や新ソフト構成定義に基づいて変更するとともに、当該変更内容で入出力パス管理情報を更新する機能
・正常運用時のI/O構成パタ−ンなどからなる運用実績情報を作成して記憶手段4に展開する機能
・障害発生に対するシステム復旧時のI/O構成を運用実績情報に基づいて設定する機能
4は、記憶手段であり、管理制御手段3が作成する入出力パス管理情報や運用実績情報を保持している。
5は、I/O構成であり、チャネルおよびこれに接続されるコントロールユニット(図示省略)や入出力デバイスなどからなっている。
【0012】
ここで、I/O構成5はハード構成定義1およびソフト構成定義2に基づいて設定され、運用中にI/O構成5を変更する場合には、これらの定義を変える、例えばあらかじめ用意しておいた別のハード構成定義やソフト構成定義を読み込んで現在使用の構成定義との差分を求め、当該差分情報に基づいてチャネルと入出力デバイスとの接続関係を変更したり入出力パスの使用可/使用不可を変更することになる。
【0013】
このような構成定義を用いることにより、チャネル障害やパス障害が発生したときの各入出力デバイスへの回避ルートとなる多数の入出力パス、例えばすべてのチャネルとコントロールユニットとの間を接続する場合の各入出力パス(図2参照)をハード構成定義1で規定し、その中の「使用可」のパスをソフト構成定義2で選択的に規定することができる。
【0014】
ハード構成定義1およびソフト構成定義2の中で未実装のI/Oについても規定することができる。これによって年末などの限られた時期にのみ設置されるチャネルやDASDなどの入出力側装置をシステム立ち上げ時から例えば「使用不可」の形で規定しておくことができる(図2参照)。
【0015】
図2は、チャネルに未実装のコントロールユニットが接続されている状態を示す説明図であり、11〜14はチャネル、15および16はシステムに実装のコントロールユニット、17はシステムに未実装のコントロールユニットをそれぞれ示している。
【0016】
ここで、ある時期までは使用されることのないコントロールユニット17と各チャネル11〜14との接続関係をハード構成定義により規定した状態でシステムを運用することにより、運用中はハード構成定義の変更を認識することができない古い資産のアプリケーションプログラムも当該時期からは(システムを停止させることなしに)コントロールユニット17の使用を認識してそれに対処することができる。
【0017】
図1のシステムにおいて、変更処理の影響を受ける入出力パスに代替パスが存在しないとき、例えばチャネル1に新たなI/Oを追加するに際してその影響を受ける入出力パス1(I/O1)の代替パスが存在しないときには当該変更処理を取り消している。
【0018】
もっとも、代替パスの有無の確認に先だって変更処理の影響の有無を判断することが必要となる。
すなわち、変更処理の影響をいわば一次的に受けるのは、
・追加対象の入出力側装置(例えば前記の新I/O)が他の入出力側装置と共用することになる既存部分(I/O2と共用するチャネル1)
・削除対象の入出力側装置が変更処理時点で共用している既存部分
であり、当該既存部分(例えば前記のチャネル1)が運用状態のままで変更処理を実行しても前記共用の相手先に影響を与えることのない属性のものであるかどうかを調べる。
【0019】
そして、この既存部分が運用状態のままで変更処理を実行すると当該相手先に影響を与えるものの場合にはじめて前記代替パスの有無の確認作業に移行する。
なお、入出力側装置それぞれの前記属性はハード構成定義の中で規定されている(図6のチャネルテーブルを参照)。
【0020】
前記変更処理が取消しとなったときの対応としては、
・I/O1をチャネル2にも接続して入出力パス1の代替パスを確保した上で前記追加処理を再実行すること
・入出力パス1をいったん「使用不可」とした上で前記追加処理を再実行すること
・新たなI/Oを別のチャネルに追加する処理を実行すること
などがある。
【0021】
また、変更処理の影響を受ける(使用可の)入出力パスに代替パスが存在するときには当該入出力パスの使用を、当該変更処理の間、禁止している。例えばチャネル2に新たなI/Oを追加するときには、その追加処理の終了を確認するまでI/O2へのアクセスは入出力パス2のみで行ない、入出力パス3の使用を禁止する。
【0022】
また、入出力パス管理情報は、入出力パスを構成する入出力側装置の接続関係およびその入出力パスが使用できるかどうかなどを示すものであり、そのフォーマットをハード構成定義1およびソフト構成定義2から作成した新たな情報形式にするか、双方の構成定義をいわば一括して保持しただけの情報形式にするかは任意である。なお、入出力パス管理情報はハード構成定義1およびソフト構成定義2の変化に対応して更新される。
【0023】
また、入出力構成を変更してシステムが正常に動作したときの入出力側装置の接続パターンなどを運用実績情報として保持しておき、障害発生に対するシステム復旧時の入出力装置構成を当該運用実績情報に基づいて設定することにより復旧対象部分の動作再開を確実なものにしている。
【0024】
また、変更処理の実行通知要求をシステムに登録済のアプリケーションプログラムに対してはその旨が通知され、これを受けたアプリケーションプログラムは記憶手段4の入出力パス管理情報を参照することにより変更後のI/O構成を認識することができる。
【0025】
本発明の基本的構成は、
「(1)入出力側装置それぞれの接続関係を規定するハード構成定義情報と前記入出力側装置に対応の各入出力パスの使用の可否を規定するソフト構成定義情報とを記憶保持する外部記憶装置と、入出力要求管理部及びアプリケーションプログラムから参照可能な態様でハード構成情報及びソフト構成情報を入出力パス管理情報として記憶保持するメモリと、前記外部記憶装置に記憶保持されているハード構成定義情報とソフト構成定義情報に基づいて、前記メモリに入出力パス管理情報を展開する手段と、入力部からの入出力構成の変更指示に応じて、当該入出力構成の変更の影響を受ける使用可の入出力パスが存在するか否かを判定する手段と、入出力構成の変更の影響を受ける使用可の入出力パスが存在する場合に、当該入出力パスの代替パスが存在するか否かを判定する手段と、前記代替パスが存在する場合に、前記入出力パス管理情報の前記入出力パスの部分を使用不可に設定する手段と、前記入力部からの入出力構成の変更指示に従って、前記外部記憶装置に記憶保持されているハード構成定義情報及びソフト構成定義情報を更新するとともに、前記メモリに記憶保持されている入出力パス管理情報を更新する手段と、を有する入出力構成変更装置」
である。
【0026】
【発明の実施の形態】
図3乃至図8を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図3は、本発明の全体構成を示す説明図であり、21は第1のハード構成定義、22は第2のハード構成定義、23は第1のソフト構成定義、24は第2のソフト構成定義、25はOS構成管理部、26はハード構成管理部、27はI/0要求管理部、28は入出力パス管理情報などを格納したメモリ、29はOS内の別機能またはアプリケーションプログラム、30はオペレータがI/0構成の変更指示などを行なう入力部、31はチャネルと装置(コントロールユニットやI/Oデバイス)との接続パタ−ンを切り換えるためのスイッチャ、32は正常動作対応の接続パタ−ン定義、33は既存ハードウェア、34は増設ハードウェアをそれぞれ示している。
【0027】
ここで、OS構成管理部25、ハード構成管理部26、I/0要求管理部27およびスイッチャ31などが図1の管理制御手段3に対応し、OS構成管理部25はOSがアクセスする入出力側装置(33、34のハードウェア)すべてを管理している。
【0028】
システム立上げ時、OS構成管理部25は、選択された構成定義、例えば第1のハード構成定義21および第1のソフト構成定義23を外部記憶装置(図示省略)から読み込んで、これらに対応した入出力パス管理情報を作成してメモリ28に格納し、またこの入出力パス管理情報をハード構成管理部26に通知する。
【0029】
ハード構成管理部26は、チャネルを起動してそれに入出力パス構成を通知したり、ハードウェアのファームウェアをローディングすることにより既存ハードウェア33および増設ハードウェア34の初期設定をおこなう。
【0030】
I/0構成の変更時、OS構成管理部25は、先ず新構成の内容(第2のハード構成定義22や入力部30からの指示)を確認した上で変更対象部分を求め、次にこれをハード構成管理部26に通知して変更内容をハード側に反映させるとともに、メモリ28の内容をこの新構成に対応した入出力パス管理情報で更新している(図4参照)。
【0031】
なお、変更対象部分を求めるに際し、
・新構成が第2のハード構成定義22などの新たな構成定義である場合には、この新構成定義と現状の構成定義との差分を求める処理が行なわれ、
・新構成が入力部30からの指示、すなわち現状の入出力構成に対する変更部分の指示の場合には、その指示内容自体が変更対象部分として取り扱われる。
【0032】
後者の新構成の場合、OS構成管理部25は、現在使用中のハード構成定義およひソフト構成定義に入力部30からの指示内容を反映した形の構成定義を新たに作成し、今後のシステム立上げ時にはこの新たな構成定義を使用できるようにしている。
【0033】
I/0要求管理部27は、システム内部やアプリケーションプログラム29からのI/0要求に対しOS構成管理部25を介してメモリ28の入出力パス管理情報を参照し、要求先I/0へのアクセスパスが「使用可」で存在していればハード構成管理部26を介してI/0起動信号を対応ハードウェア(既存ハードウェア33または増設ハードウェア34)に送っている。なお、メモリ28は、OS構成管理部25によって、入出力パス管理情報がその時点のシステムの運用状況を示すように制御されている。
【0034】
既存ハードウェア33および増設ハードウェア34はスイッチャ31に接続されているものと、スイッチャ31に接続されていないものとがあり、前者の場合、I/0起動信号はスイッチャ31を介して送られる。
【0035】
スイッチャ31は既存ハードウェア33および増設ハードウェア34のチャネルと他の入出力装置との接続関係をOS構成管理部25の制御の下で切り替えており、この切り替えにともなう各接続パターンの中で正常動作対応の接続パターン定義32を保持している(図7参照)。
【0036】
OS構成管理部25は、システムのリカバリに際し、接続パターン定義32を参照してその中から入出力構成の初期状態を選択している。この接続パターン定義32の利用によりリカバリ動作直後の信頼性を高めることができる。
【0037】
OS構成管理部25と、OS内の別機能およびアプリケーションプログラム29とのインタフェースは、入出力構成の変更結果の通知をあらかじめシステム(OS構成管理部)に登録してあるアプリケーションプログラムなどにはOS構成管理部が当該変更結果を通知する内容になっている。
【0038】
メモリ28の入出力パス管理情報は、OS構成管理部25だけでなく、I/0要求管理部27やアプリケーションプログラム29からも直接参照されて例えば特定の入出力装置の接続状況やそれに対するアクセスの可/不可などの確認に用いられることがある。
【0039】
図4および図5は、入出力構成の変更処理手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、各ステップの実行主体はOS構成管理部25である。
【0040】
(11)新構成の内容(新構成定義または入力部30からのオペレータによる指示)を認識して、次のステップに進む。
(12)現状構成および新構成の内容に基づいて変更対象部分を求め、ワーク領域に保持して、次のステップに進む。
(13)変更処理の影響を受ける入出力パスがあるかどうかを判断し、「YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」の場合はステップ(16)に進む。
(14)当該入出力パスの代替パスは存在するかどうかを判断し、「YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」の場合はステップ(22)に進む。
(15)ステップ(13)の入出力パスの使用を禁止して(入出力パス管理情報の当該入出力パスの部分を「使用不可」にして)、次のステップに進む。
(16)ステップ(12)の変更対象部分をハード側に反映させて(OS構成管理部25からハード構成管理部26に変更対象部分を知らせて)、次のステップに進む。
(17)当該変更対象部分の実際の接続態様がステップ(11)の新構成の内容に合致しているかどうかを判断し、「YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」の場合はステップ(22)に進む。
(18)当該内容は入力部30からのものか、すなわち外部から変更対象部分だけを指示されたものかどうかを判断し、「YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」の場合はステップ(20)に進む。
(19)当該内容を現状の構成定義に反映させた形の新構成定義を作成して、次のステップに進む。
(20)新構成定義の対応の入出力パス管理情報でメモリ28の内容を更新して、次のステップに進む。
(21)ステップ(15)の使用禁止を解除するとともに変更部分の利用を開始して、一連の処理を終了する。
(22)先行ステップでの処理結果を取り消して、次のステップに進む。
(23)変更処理をリトライするかどうかを判断し、「YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」の場合は一連の処理を終了する。
(24)新構成の内容を別の形に設定して、ステップ(12)に戻る。
【0041】
ここで、すでに設定済みの新構成定義(システム立上げ時に用いたものとは別のハード構成定義やソフト構成定義)を用いて入出力構成を変更する場合は勿論のこと、入力部30からのオペレータによる指示内容に用いて入出力構成を変更する場合も、ハード構成定義またはソフト構成定義の内容をシステム立上げ時のものから変化させることにより、実際に用いられる入出力パスの変更処理を実行することに相当する。
【0042】
また、ここで、ステップ(13)およびステップ(14)の判断は、変更対象部分を示す情報および入出力パス管理情報に基づいて行われ、例えば変更対象チャネルに接続されている変更対象外のI/Oが別のチャネルに接続されていないかなどの確認が行われる。
【0043】
また、ステップ(17)の判断に際しては、OS構成管理部25がハード構成管理部26およびスイッチャ31を参照してチャネルやI/Oなどの入出力側装置の接続状況を確認することが必要である。
【0044】
また、ステップ(22)の取消対象は、
・ステップ(12)におけるワーク領域の保持内容
・ステップ(15)における「使用不可」の設定内容
・ステップ(16)におけるハード構成管理部26の受理内容
などである。
【0045】
また、ステップ(23)のリトライを実行するかどうかは、構成定義だけでは決定できないのでI/O変更処理の全体プロセスのトラブルに対する判断を下せるオペレータなどへの問い合わせが必要となる。
【0046】
図6は、ハード構成定義のメモリ上への展開内容例を示す説明図であり、41は「CH00」のチャネルテーブル、42は「CH00」の接続CUテーブル、43はは「CU0001」の接続I/Oテーブルをそれぞれ示している。なお、入出力パス管理情報は、これにソフト構成定義を取り込んだ形のものである。
【0047】
ここで、
・42はチャネル「CH00」に接続のコントロールユニット「CU0000」およびコントロールユニット「CU0001」についてのものであって、各コントロールユニットの接続チャネルが「CH00」であることも明示されており、
・43はコントロールユニット「CU0001」に接続のI/O「DASD1010」、I/O「DASD1011」およびI/O「DASD1012」についてのものであって、各I/Oの接続コントロールユニットが「CU0001」であることも明示されている。
【0048】
また、チャネルテーブル41には、そのチャネルの種別情報(電気チャネル)や当該チャネルに関連の入出力パスの変更を運用状態のままで行えるかどうかを示す情報も付加され、接続I/Oテーブル43には、パスIDやI/Oのタイプも付加されている。
【0049】
このように、41〜43の各テーブルを参照すれば、チャネル,コントロールユニットおよびI/Oのどの装置からスタートしてもそれぞれの接続関係およびその入出力パスのパスIDを求めることができる。
【0050】
なお、この展開部分の各装置の情報は次のとおりである。
CH00 :CU0000とCU0001が接続されている電気チャネル
CH01 :CU0010とCU0011が接続されている光チャネル
CU0000:DASD1000とDASD1001とDASD1002が接続されている入出力制御装置(CU)
CU0001:DASD1010とDASD1011とDASD1012が接続されている入出力制御装置(CU)
DASD1010:CKD−EXタイプのDASD
DASD1011:CKD−EXタイプのDASD
DASD1012:CKD−EXタイプのDASD
【0051】
図7は、正常動作対応の接続パタ−ン定義を示す説明図であって、
▲1▼接続パタ−ン定義1は次の5つの接続
・チャネル1ー入出力装置1
・チャネル2ー入出力装置2
・チャネル3ー入出力装置3
・チャネル4ー入出力装置4
・チャネル5ー入出力装置5
からなり、
▲2▼接続パタ−ン定義2は次の5つの接続
・チャネル1ー入出力装置2
・チャネル2ー入出力装置1
・チャネル3ー入出力装置3
・チャネル4ー入出力装置5
・チャネル5ー入出力装置4
からなり、
▲3▼接続パタ−ン定義3は次の8つの接続
・チャネル1ー入出力装置1
・チャネル1ー入出力装置2
・チャネル2ー入出力装置2
・チャネル2ー入出力装置3
・チャネル3ー入出力装置3
・チャネル3ー入出力装置4
・チャネル4ー入出力装置4
・チャネル5ー入出力装置5
からなっている。なお、ここの入出力装置はコントロールユニットやI/Oデバイスが相当する。
【0052】
図8は、入出力側装置ごとの処理時間累積情報フィールドを示す説明図であり、51は処理時間累積情報フィールド、52および53は入出力側装置をそれぞれ示している。
【0053】
この処理時間累積は、ソフトウェアが用意した連続領域に、ハードウェアが入出力側装置ごとに一回の入出力処理時間を計測してその値を設定するインターフェイスとなっている。
【0054】
この処理時間累積情報は、システムの入出力の実行時間を監視してシステム全体の実行性能を測定するプログラムで使用され、入出力構成を変更したときには、前記連続領域も、増設装置の処理時間累積情報のための領域を追加し、削除装置の処理時間累積情報の格納に使用していた領域を解放する形で再作成しなければならない。
【0055】
この再作成時の連続領域獲得の手法としては、
・既存の領域を拡張する
・別の連続領域を新たに作成する
といった二つの方法がある。
【0056】
前者の場合、既存連続領域の継続利用が可能であるが、拡張する部分をあらかじめ確保しておくことが必要となり、またこの確保した範囲が増設装置の使用領域の限界となる。
【0057】
後者の場合、拡張する部分をあらかじめ確保しておく必要はないが、変更対象外の既存装置の領域についても再作成されるので、その処理時間累積情報を連続測定するためには再作成の際のデータコピーなどの間は当該既存装置のI/O要求停止することが必要である。もっとも、このデータコピーなどの間の当該既存装置の処理時間をその処理時間累積情報に正確に加算するといったことを保証しないときは、既存装置のI/O要求停止は不要である。
【0058】
また、後者の場合には、旧連続領域と新連続領域とが併存することになるので、入出力構成の変更に失敗したときには旧連続領域を選択して使用すればよいといった利点がある。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、このように、システムが管理しているハード構成定義またはソフト構成定義を変えてシステム運用中のまま入出力構成を変更できるようにし、さらには入出力構成の変更にともなう複数の入出力構成パタ−ンの中で正常動作したものを保持しておき障害発生に対するリカバリの際には当該保持情報に基づいて入出力構成を設定するようにしている。
【0060】
そのため、チャネルやDASDなどの入出力側装置を有するシステムの利便性を高めるとともに、障害発生部分の復旧動作の信頼性を高いものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、基本構成図である。
【図2】本発明の、チャネルに未実装のコントロールユニットが接続されている状態を示す説明図である。
【図3】本発明の、全体構成を示す説明図である。
【図4】本発明の、入出力構成の変更処理手順を示す説明図(その1)である。
【図5】本発明の、入出力構成の変更処理手順を示す説明図(その2)である。
【図6】本発明の、ハード構成定義のメモリ上への展開内容例を示す説明図である。
【図7】本発明の、正常動作対応の接続パタ−ン定義を示す説明図である。
【図8】本発明の、入出力側装置ごとの処理時間累積情報フィールドを示す説明図である。
【図9】一般的な、システムの入出力側装置の接続例を示す説明図である。
【符号の説明】
図1において、
1・・・ハード構成定義
2・・・ソフト構成定義
3・・・管理制御手段
4・・・記憶手段
5・・・I/O構成

Claims (1)

  1. 入出力側装置それぞれの接続関係を規定するハード構成定義情報と前記入出力側装置に対応の各入出力パスの使用の可否を規定するソフト構成定義情報とを記憶保持する外部記憶装置と、
    入出力要求管理部及びアプリケーションプログラムから参照可能な態様でハード構成情報及びソフト構成情報を入出力パス管理情報として記憶保持するメモリと、
    前記外部記憶装置に記憶保持されているハード構成定義情報とソフト構成定義情報に基づいて、前記メモリに入出力パス管理情報を展開する手段と、
    入力部からの入出力構成の変更指示に応じて、当該入出力構成の変更の影響を受ける使用可の入出力パスが存在するか否かを判定する手段と、
    入出力構成の変更の影響を受ける使用可の入出力パスが存在する場合に、当該入出力パスの代替パスが存在するか否かを判定する手段と、
    前記代替パスが存在する場合に、前記入出力パス管理情報の前記入出力パスの部分を使用不可に設定する手段と、
    前記入力部からの入出力構成の変更指示に従って、前記外部記憶装置に記憶保持されているハード構成定義情報及びソフト構成定義情報を更新するとともに、前記メモリに記憶保持されている入出力パス管理情報を更新する手段と、
    を有する入出力構成変更装置。
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