JP3809726B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、稼動初期における熱ローラへのオイル塗布を最適に行う定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カラーページプリンタの殆どの機種において、用紙上のトナー像と定着ローラとの離型性を向上させるために、定着装置の発熱ローラにオイルの塗布を行っている。このオイルには、一般にシリコンオイルが用いられる。
【0003】
図5(a) は、そのような定着装置の例を示している。同図(a) に示す定着装置1は、大型のカラーページプリンタに配設されているものである。この型の定着装置では、大量のオイルがオイルタンク2に収容されている。オイルはオイルタンク2からフェルト3に潤沢に供給される。オイルはフェルト3を介して発熱ローラ4の周面に大量に塗布される。余剰のオイルは掻き取り板5で掻き取られて廃油タンク6に貯留される。このオイル塗布によって、用紙7に転写されているトナー像が発熱ローラ4の周面に付着する不具合の発生を防止している。上記の用紙7は、定着装置1により熱と圧とでトナー像を紙面に定着されながら発熱ローラ4と押圧ローラ8とにより挟持されて搬送され、排紙ローラ対9により、搬出路10を介して機外に排出される。
【0004】
上記のようにオイルを大量に使用するのは、カラートナーの発色性の向上等の印字処理の上での種々の問題に対処した好ましい構成といえるが、装置が大型になるため、近年のOA機器の小型化の要望に対応できないという問題を有している。また、オイル使用量が大量に過ぎて経済的にも無駄が多いという問題を有している。更に、本体のプリンタを移動しときなどに廃油タンク6からオイルがこぼれるなどの不具合が発生する。また、オイル流出防止のためのバルブやパッキングの配設が必要であり、コストが嵩むという問題も有していた。
【0005】
このため小型のカラーページプリンタでは、図5(b) に示す定着装置が採用されている。同図(b) に示す定着装置11は、発熱ローラ12にオイル塗布ローラ13が圧接している。このオイル塗布ローラ13は、一定量のオイルを含ませたローラ状のスポンジ体(又はフェルト体)を、表面に多数の微細孔が設けられているテフロンチューブ等で被覆して形成されている。ローラ内部のオイルはチューブ表面の微細孔から外部に滲み出て発熱ローラ12の周面に塗布される。これによって、上記の大型装置が抱える問題点が全て解消される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、カラーページプリンタの稼動の初期においては、電源を投入してから発熱ローラの温度が所定の温度に上昇するまでの間、前回転(実際の定着を行わない空回転)が行われる。この間、オイル塗布ローラ13から発熱ローラ12にオイルが塗布され続けるため、発熱ローラ12表面上のオイルが過剰になり、これが最初(一枚目)の用紙14の定着の際、用紙に「オイル染み」を形成する。このようなオイル染みは、通常の事務用紙(普通紙)であれば用紙内部に吸収されてしまうため問題とはならないが、OHP(投影機)用紙などの場合は、オイル染みが消えず、投影画像に陰を形成してしまうという問題が発生する。
【0007】
これの解決策として、オイル塗布ローラ13を発熱ローラ12から接離させることも考えられているが、オイルを含んだオイル塗布ローラ13を発熱ローラ12が高温になってから接触させると、スポンジ体(又はフェルト体)に熱損傷を引き起こして、オイル塗布ローラ13の使用寿命を縮めてしまうという不具合を伴うので好ましくない。
【0008】
また、そればかりでなく、オイル塗布ローラ13が発熱ローラ12に接触した瞬間に急激にオイルが塗布されるので、発熱ローラ12と用紙14との接触部でのオイル量を適切に制御できないという問題も有していた。
【0009】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、発熱ローラに常に適正なオイルを塗布しながら定着を実行する定着装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下に、本発明の定着装置の構成を述べる。
本発明の定着装置は、未定着トナー像を担持する用紙を搬送する搬送手段と、熱源を有し上記搬送手段により搬送される用紙を受け継いで該用紙に熱及び圧を付与しつつ回転して挟持搬送する一対の熱定着ローラと、該熱定着ローラに離型性オイルを供給すべく該熱定着ローラに常時圧接するオイル塗布部材とを備えた定着装置において、上記熱定着ローラの表面温度を上記未定着トナー像の定着に適した温度に維持すべく上記熱源をオン・オフ制御する熱源制御手段と、少なくとも上記熱源がオンされてから上記定着に適した温度になるまで上記熱定着ローラを回転制御するローラ回転制御手段と、上記オイル塗布部材よりも上記熱定着ローラの回転方向下流で該熱定着ローラの挟持部の手前位置で該熱定着ローラに接離自在に設けられており圧接時に上記オイル塗布部材により塗布されたオイルの一部を拭い取り上記熱定着ローラ上のオイル塗布量を調節するオイル塗布調節部材と、上記ローラ回転制御手段による前回転制御時であって上記熱定着ローラの表面温度が上記定着に適した温度よりも低く基準点となる所定温度以下の場合には上記オイル塗布調節部材を上記熱定着ローラに圧接させ上記熱定着ローラ上の過剰なオイルを拭い取り上記熱定着ローラの表面温度が上記所定温度を超えた場合には上記オイル塗布調節部材を上記熱定着ローラから離隔させるオイル塗布調節部材作動制御手段とを備えて構成される。
【0011】
上記オイル塗布部材は、例えば請求項2記載のように、弾性体のローラで構成される。また、上記オイル塗布調節部材作動制御手段は、例えば請求項3記載のように、バイメタルからなり、また、例えば請求項4記載のように、温度センサとソレノイドからなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施の形態における定着装置と、その近傍の構成を示す図であり、図2は、この定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す側断面図である。先ず全体構成から説明する。図2に示す画像形成装置1は、タンデム型のフルカラープリンタである。このフルカラープリンタ1は、本体基部匡体2の上面に上蓋3を備え、下部には前方(図の右側)から着脱自在な用紙カセット4を備えている。この用紙カセット4には多枚数の用紙が載置・収容されている。
【0013】
また、本体基部匡体2の前面に開閉給紙トレー5を備えて、前方上面6には不図示の電源スイッチ、液晶表示装置、複数の入力キー等が配設され、それより後方は、ほぼ全面を覆って上記の上蓋3が配設されている。この上蓋3は、前部に排紙止め7を備え、後部が本体基部匡体2の後部上面とともに上部排紙トレー8を形成して、ヒンジ9を支点にして上下に開閉する。
【0014】
本体基部2の内部には略中央に、前後に偏平なループ状に形成された搬送ベルト11が搬送面を水平にして配置されている。搬送ベルト11は、駆動ローラ12と従動ローラ13間に張設され、駆動ローラ12に駆動されて、図の矢印Aで示す反時計回り方向に循環移動する。この搬送ベルト11の上方に、4つの画像形成転写部14(14a、14b、14c、14d)が搬送ベルト11の用紙搬送方向(図の右から左方向)に沿って多段式に並設されている。
【0015】
これらの画像形成転写部14(以下、画像形成転写部14aのみに番号を付与して示す)には、感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の周面を時計回り方向に取り囲んで、クリーナ16、初期化帯電器17、露光ヘッド18、現像器19、現像ローラ21、搬送ベルト11を挟んで転写ブラシ22等の諸装置が配置されている。
【0016】
上記4個の感光体ドラム15は、搬送ベルト11の上循環部(用紙搬送面)に夫々接して配置される。また、4個の現像器19内にはマゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの色トナーが夫々収容されている。また、4個の露光ヘッド18は、支持部材23を介して上蓋3の裏面に支持されており、上蓋3の開閉に伴われて円弧状の軌跡を描いて上下に移動し、上蓋3の閉成により降下して、感光体ドラム15に対向配置される。
【0017】
搬送ベルト11の用紙搬送方向上流側(図の右方)には、待機ローラ対24及び給紙センサ25が配設され、更にその上流は横と下に分岐して、横方向には給紙ローラ26、捌き部材27、及び前述の開閉給紙トレー5が配設されている。また、下方には2枚のガイド板から成る給送路28が形成され、その上流(下方)端部に搬送ローラ対29が配設され、その下方に、前述した用紙カセット4の給紙端が位置している。その給紙カセット4の給紙端の上方に、断面が半月形の給紙コロ31が配設されている。
【0018】
一方、搬送ベルト11の用紙搬送方向下流側には、その端部に当接して用紙分離爪32が配設され、その下流に詳しくは後述する定着装置33が配置される。この定着装置33の下流には搬出ローラ対34が配設され、その下流に、切換フラップ35が配設される。
【0019】
切換フラップ35より下流は、上方向には上から前方へ反転する排紙路36が形成され、排紙路36の終端には排紙ローラ37と排紙コロ38から成る上部排紙口が上部排紙トレー8の後部上方に形成される。また、切換フラップ35より下流の横方向には後部開閉トレー39が配設されている。この後部開閉トレー39は図1では閉じている状態を示し、図2では開いている状態を示している。
【0020】
また、搬送ベルト11と用紙カセット4の間には、前部に搬送ベルト11の下循環部に当接してクリーニングブレード41と、このクリーニングブレード41を支持しているクリーナボトル42が配設されている。このクリーナボトル42の後方に、所定枚数の回路基盤を装着可能な電装部43が配設されている。この電装部43に配設される回路基盤には複数の電子部品からなる制御装置が搭載されている。
【0021】
上記の制御装置は、特には図示しないがコントローラ部とエンジン部からなる。コントローラ部は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(読出し専用メモリ)、EEPROM(再書込み可能な読出し用メモリ)、フレームメモリ、イメージデータ転送回路等からなり、ホストコンピュータ等から入力される印刷データを解析し、印字用データを作成してエンジン部に転送する。
【0022】
エンジン部は、CPUやROM等を備え、入力側にはコントローラ部からのデータや指令信号、温度センサの出力、用紙検知センサの出力等が入力し、出力側には不図示のモータを駆動するモータドライバ、そのモータの駆動を各部に伝達する駆動系を切り替えるクラッチドライバ、露光ヘッド18を上記印字用データに基づいて駆動する印字ドライバ、初期化帯電器17、現像ローラ21、転写ブラシ22等に所定のバイアス電流を供給するバイアス電源ドライバ等が接続されている。エンジン部はコントローラ部からのデータや指令信号、温度センサの出力、用紙検知センサの出力等に基づいて各部を駆動制御する。
【0023】
次に、上記構成の画像形成装置(装置本体)1の基本動作を再び図2を参照しながら説明する。始めに装置本体1に電源が投入され、使用する用紙の枚数、印字モード、その他の指定がキー入力あるいは接続するホスト機器からの信号として入力されると印字(印刷)を開始する。
【0024】
先ず、給紙コロ31が一回転して用紙カセット4に収容されている最上部の用紙一枚を取り出し、搬送ローラ対29及び給送路28を介して待機ローラ対24へ給送する。又は、給紙ローラ26が捌き部材27と共同して開閉給紙トレー5に載置された用紙の最上部の一枚を待機ローラ対24へ給送する。給紙センサ25は、給送されてくる用紙の先端を検出して用紙の給紙が正常に行われたことを確認し、搬送されていく用紙の後端を検出して用紙のサイズを確認する。
【0025】
待機ローラ対24は、回転を一時停止し、用紙先端を挟持部に突き当たらせて用紙の進行を制止すると共に用紙の斜行を補正して、搬送タイミングを待機する。駆動ローラ12が反時計回り方向に回転して、搬送ベルト11の循環移動を開始させる。各画像形成ユニット14が印字タイミングに合わせて順次駆動され感光体ドラム15が時計回り方向に回転する。
【0026】
初期化帯電器17が感光体ドラム15周面に摺接しながら一様な高マイナス電荷を付与して感光体ドラム15を初期化する。露光ヘッド18は所定の距離を保って感光体ドラム15に対向して配置されており、感光体ドラム15周面に画像信号に応じた露光を行って初期化による高マイナス電位部と上記露光による低マイナス電位部からなる静電潜像を形成する。現像ローラ21は、現像器19の匡体の下部開口部に回転自在に支持されて、感光体ドラム15に圧接し、その静電潜像の低電位部に現像器19内のトナーを転移させて感光体ドラム15周面上にトナー像を形成(反転現像)する。
【0027】
用紙搬送方向最上流の画像形成転写部14aの感光体ドラム15周面上のマゼンタのトナー像の先端が、搬送ベルト11との対向部に回転搬送されてくるタイミングで、その対向部に用紙の印字開始位置が一致するように、待機ローラ対24が回転を開始して用紙を搬送ベルト11へ向けて給送する。用紙は、給送路28、搬送ベルト11等により形成される搬送経路73(図2参照)に沿って搬送され、上記画像形成転写部14aの感光体ドラム15と転写ブラシ22により形成されている最初の転写部へ搬送される。
【0028】
転写ブラシ22は、不図示の転写バイアス電源から出力される転写電流を搬送ベルト11を介して用紙に印加する。これにより感光体ドラム15上のマゼンタのトナー像が用紙に転写される。続いて、用紙搬送方向上流から2番目の画像形成転写部14bの感光体ドラム15と転写ブラシ22によりシアンのトナー像が転写され、更に3番目の画像形成転写部14cの感光体ドラム15と転写ブラシ33によりイエローのトナー像が転写され、そして、最下流の画像形成転写部14dの感光体ドラム15と転写ブラシ33によりブラックのトナー像が転写される。
【0029】
4色のトナー像を重ねて転写された用紙は、用紙分離爪32により搬送ベルト11から分離されて定着装置33に搬入される。定着装置33は、発熱ローラ74と圧接ローラ75により用紙を押圧挟持し、用紙に熱と圧とを加えてトナー像を紙面に定着させながら後方へ排出する。定着装置33から排出された用紙は、搬出ローラ対34により挟持されて搬出を引き継がれる。
【0030】
用紙は、切換フラップ35が図2のように下方に回動しているときは、排紙路35に沿って上方に案内され、終端で更に装置前方に反転して、上部排紙口から画像形成面を下向きにして上部排紙トレー8上に排出される。また、切換フラップ35が上方に回動しているときは、後方へほぼ水平に送り出され、画像形成面を上向きにして後部開閉トレー39上に排出される。
【0031】
このように動作するフルカラープリンタ1において、上記の定着装置33には、適正なオイル塗布を行うために稼動初期時にのみ動作する特別の部材が配設されている。以下、これについて説明する。
【0032】
上記の定着装置33は、図1に示すよに、発熱ローラ45と、この発熱ローラ45を取り囲んで、押圧ローラ46、定着分離爪47、オイル塗布ローラ48、クリーニングローラ49、進入ガイド51等が配設されている。
【0033】
上記の発熱ローラ45は、ゴムローラの表層にPFA(パーフルオロアルコキシコポリマー:テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)からなるチューブを被覆してなり、中空の中央部に、ハロゲンヒータ52が配設されている。
【0034】
押圧ローラ46は、発熱ローラ45よりも低い硬度のゴムローラの表層に、PFAチューブを被覆してなる。押圧ローラ46は、発熱ローラ45に圧接して、ここに定着部を形成している。
【0035】
上述した図2で4色のトナー像を紙面に重ね転写されて搬送ベルト11から離脱し、図1の矢印Cで示すように図外右方から定着装置33に搬入されてくる用紙53は、進入ガイド51に案内されて安定した姿勢で定着部に挟持され、熱と圧とを加えられてトナー像を紙面に定着されながら後方に搬送される。
【0036】
定着分離爪47は、定着部よりも発熱ローラ45の図の矢印Bで示す回転方向下流側で発熱ローラ45に当接しており、定着部から後方に送り出される用紙53を発熱ローラ45から剥離させ、用紙53が発熱ローラ45に巻き付くのを防止している。定着分離爪47と同軸に支持されているコロ54は、上記発熱ローラ45から分離した用紙53のトナー像形成面が定着分離爪47に摺接して擦傷されることを防止すると共に用紙53を後方の搬出ローラ対34へ案内する。
【0037】
オイル塗布ローラ48は、耐熱紙質のローラにシリコンオイル(以下、単にオイルという)を含浸させ表面を多孔質フィルム製のチューブで被覆してなる。このオイル塗布ローラ48は、定着分離爪47よりも発熱ローラ45の回転方向下流側で発熱ローラ45に軽荷重で圧接し、発熱ローラ45表面にオイルを塗布している。このオイル塗布ローラ48によるオイル塗布量(消費量)は、通常ではA4判の用紙1枚当たり約0.5mgである。
【0038】
このオイルには、粘度1000csのタイプのものが使用される。発熱ローラ45の表面温度は、Max190℃程度まで上昇するので、この高温により、定着部つまり用紙53との接触部では、発熱ローラ45に塗布されたオイルの粘度は100cs位に低下する。
【0039】
ところで、装置本体1の稼動初期時において、トナーを用紙に定着させることが出来る定着温度に暖まるまで発熱ローラ45を前回転させることは前述した。また、このとき、オイル塗布ローラ48から発熱ローラ45に塗布されたオイルは浸透する場所(用紙)が無いので発熱ローラ45上に多重して塗布され、多量に付着して、OHPフィルムに画像形成した場合には不具合が生じることも前述した。
【0040】
本実施の形態における上記定着装置33のクリーニングローラ49は、そのような不具合の発生を防止している。すなわち、このクリーニングローラ49は、オイルが浸み込む材質からなり(オイルが浸み込む材質ならば何でも良い)、オイル塗布ローラ48から発熱ローラ45周面に滲み出たオイルが用紙53等により吸収されないような条件のときのみ、発熱ローラ45周面上のオイルを吸収する。例えば、OHP用紙に印字するときの稼動初期時などである。
【0041】
そのために、このクリーニングローラ49は、支持軸55に上端を支持される回動アーム56の下端に支持されて、不図示の駆動機構により回動駆動され、一定のタイミングで発熱ローラ45に接離する。尚、この駆動機構は、制御装置からの制御信号によりソレノイドを駆動しても良く、また、バイメタル又は形状記憶合金を用い、所定の温度で動作するように設定して、これによりクリーニングローラ49の接離を駆動するようにしてもよい。
【0042】
図3(a) 〜(d) は、電装部43の制御装置によって制御される上記クリーニングローラ49の接離のタイミングチャートである。同図(a) は電源のオン又はスリープモードからの立上がりのタイミングを示し、同図(b) は前回転の開始と終了及び本回転の開始のタイミングを示し、同図(c) は発熱ローラの表面温度の推移を示し、同時(d) はクリーニングローラの接離のタイミングを示している。
【0043】
この制御では、クリーニングローラ49を低温時には図1の実線で示す位置で接触、高温時には図1の破線57で示す位置に離隔という条件で発熱ローラに接離させる。この温度条件は、電源オン直後又はスリープモードからの立上がりのときのように定着装置が外気温度と同じ温度の状態では低温と判断する。そして充分な定着性が得られる温度又はその近傍の温度となったとき高温と判断する。
【0044】
同図(a)において、先ず時t1で電源がオンされ(またはスリープモードから立上げられ)、これに応じて同図(b)に示すように前回転が開始され、ハロゲンヒータ52が通電されて発熱ローラ45が加熱される。クリーニングローラ4は、同図(d)に示すように稼働開始前から発熱ローラ45に当接している。これにより、前回転の開始時には、オイル塗布ローラ48から発熱ローラ45に塗布されるオイルは、クリーニングローラ4によって吸収され、発熱ローラ45上には残留しない。
【0045】
て時刻t2で、発熱ローラ45の表面温度が、まだ定着温度までにはならないが所定の温度となったところで、クリーニングローラ4を発熱ローラ45から離隔させる。
【0046】
そして、時刻t3で発熱ローラ45の表面温度が定着温度まで上昇した後、やや経過した時刻t4で前回転を停止させ、殆ど間を置かずに続く時刻t5で本回転を開始する。
【0047】
このように、発熱ローラ45と押圧ローラ46が適宜に暖まるまでクリーニングローラ49が発熱ローラ45の周面上に接触してオイルを吸収するので、最初の一枚目の用紙への定着を行う際でも、発熱ローラ45へのオイルの塗布量が過度になることがない。
【0048】
また、クリーニングローラ4が発熱ローラ45から離隔した直後は、発熱ローラ45表面にオイル班が残るが、印字開始信号が入って用紙がトナー画像を転写されながら搬送ベルトで搬送されて定着部に来るまで時間があるので、この間に上記のオイル班はかき消され塗布が均一化されるので問題はない。
【0049】
尚、上記のクリーニングローラ4は、発熱ローラ45に従動して回転するようにしてもよく、また強制駆動で回転させるようにしてもよい。また、このようにオイル量を規制する部材の形状をローラ形状とせず、立方体としてもよい。その場合は回転させずに単に離接させる構成とすればよい。また、稼働初期における発熱ローラ上のオイルを上記のように吸収するのではなく、掻き取るようにしてもよい。
【0050】
図4は、そのような、稼働初期における発熱ローラ上のオイルを掻き取るようにした他の実施の形態を示す図である。同図に示す定着装置60は、図1のクリーニングローラ4に代わってブレード部材61が配設される。ブレード部材61は、後端を支持軸62により回動可能に支持されて、低温時には先端を発熱ローラ45表面に当接させ、高温時には図の破線63に示す位置に離隔する。この回動駆動は、バイメタル64及び開きバネ65により行われる。この場合も、ブレード部材61を回動させるためのバイメタル64の変形温度は、図3の時刻t3における発熱ローラ45の表面温度に設定される。その他の構成は図1の場合と同様である。
【0051】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、定着装置の前回転に同期して簡単な構成のクリーニング部材を発熱ローラに離接させるので、定着装置の前回転時にのみ発熱ローラに塗布されるオイルを強制的に吸収することができ、これにより、本回転初期時におけるオイル過剰を防止でき、したがって、OHP等の特殊紙の場合でも最初の一枚目からオイル染みのない正常な画像を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態における定着装置とその近傍の構成を示す図である。
【図2】図1の定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す側断面図である。
【図3】 (a) 〜(d) は電装部の制御装置によって制御されるクリーニングローラの接離のタイミングチャートである。
【図4】他の実施の形態における定着装置とその近傍の構成を示す図である。
【図5】 (a) は従来の大型のカラーページプリンタに配設されている定着装置の例を示す図、(b) は従来の小型のカラーページプリンタに配設されている定着装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1 一実施の形態における画像形成装置(フルカラープリンタ)
2 本体基部匡体
3 上蓋
4 用紙カセット
5 開閉給紙トレー
6 前方上面
7 排紙止め
8 上部排紙トレー
9 ヒンジ
11 搬送ベルト
12 駆動ローラ
13 従動ローラ
14(14a、14b、14c、14d) 画像形成転写部
15 感光体ドラム
16 クリーナ
17 初期化帯電器
18 露光ヘッド
19 現像器
21 現像ローラ
22 転写ブラシ
23 支持部材
24 待機ローラ対
25 給紙センサ
26 給紙ローラ
27 捌き部材
28 給送路
29 搬送ローラ対
31 給紙コロ
32 用紙分離爪
33 一実施の形態における定着装置
34 搬出ローラ対
35 切換フラップ
36 排紙路
37 排紙ローラ
38 排紙コロ
39 後部開閉トレー
41 クリーニングブレード
42 クリーナボトル
43 電装部
45 発熱ローラ
46 押圧ローラ
47 定着分離爪
48 オイル塗布ローラ
49 クリーニングローラ
51 進入ガイド
52 ハロゲンヒータ
53 用紙
54 コロ
55 支持軸
56 回動アーム
60 他の実施の形態における定着装置

Claims (4)

  1. 未定着トナー像を担持する用紙を搬送する搬送手段と、熱源を有し前記搬送手段により搬送される用紙を受け継いで該用紙に熱及び圧を付与しつつ回転して挟持搬送する一対の熱定着ローラと、該熱定着ローラに離型性オイルを供給すべく該熱定着ローラに常時圧接するオイル塗布部材とを備えた定着装置において、
    前記熱定着ローラの表面温度を前記未定着トナー像の定着に適した温度に維持すべく前記熱源をオン・オフ制御する熱源制御手段と、
    少なくとも前記熱源がオンされてから前記定着に適した温度になるまで前記熱定着ローラを回転制御するローラ回転制御手段と、
    前記オイル塗布部材よりも前記熱定着ローラの回転方向下流で該熱定着ローラの挟持部の手前位置で該熱定着ローラに接離自在に設けられており圧接時に前記オイル塗布部材により塗布されたオイルの一部を拭い取り前記熱定着ローラ上のオイル塗布量を調節するオイル塗布調節部材と、
    前記ローラ回転制御手段による前回転制御時であって前記熱定着ローラの表面温度が前記定着に適した温度よりも低く基準点となる所定温度以下の場合には前記オイル塗布調節部材を前記熱定着ローラに圧接させ前記熱定着ローラ上の過剰なオイルを拭い取り前記熱定着ローラの表面温度が前記所定温度を超えた場合には前記オイル塗布調節部材を前記熱定着ローラから離隔させるオイル塗布調節部材作動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記オイル塗布部材は、弾性体のローラであることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記オイル塗布調節部材作動制御手段は、バイメタルからなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記オイル塗布調節部材作動制御手段は、温度センサとソレノイドからなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
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