JP3809502B2 - ハンタウィルス抗原蛋白質およびモノクローナル抗体 - Google Patents

ハンタウィルス抗原蛋白質およびモノクローナル抗体 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はハンタウイルス抗体を検出するために有用な、診断用の抗原蛋白質、および抗原ペプチドを提供する。更に診断上有用であり、またハンタウイルスの増殖を抑制する機能を有するモノクローナル抗体を提供する。
【0002】
ハンタウイルスは伝染性のウイルスであり、このウイルスに感染した場合に、ヒト体内の免疫反応が進行し、ハンタウイルスと特異的に反応する抗体ができる。本発明の抗原蛋白質、および抗原ペプチドは、ハンタウイルスに感染したヒト血液中の抗ハンタウイルス抗体と特異的に反応するため、ハンタウイルスに感染しているかどうかを診断するための、診断用抗原として利用できる。また本発明の抗原ペプチドと反応するモノクローナル抗体は、受身投与によりハンタウイルス感染症の治療に有用なものとなる。また当該モノクローナル抗体はハンタウイルスに強く結合するため、抗原測定用の診断用抗体としても利用できる。
【0003】
【従来の技術】
ハンタウイルスの抗原調製の報告は、不活化ウイルス粒子抗原を用いる李らの方法(公開特許公報、平2−242674)と、遺伝子組換え抗原を用いる方法がある。しかしながら、不活化ウイルス粒子抗原を生産するためには、感染性のあるウイルスの大量培養を行う必要があり、大きな危険を伴う。
【0004】
近年、遺伝子操作技術が普及し、危険なウイルス培養を行うことなく、ウイルス抗原を遺伝子組換え技術で生産することが可能になった。例えばロシらは、ハンタウイルスのSゲノムを単離し、そこにコードされている核蛋白を遺伝子組換え技術によって生産した。そして当該核蛋白に抗原性があることを、1990年に報告している(Arch.Virol.,1990,Suppl.1.pp19−28)。またニコルらは、国際特許WO−95/00648で、同様の技術を開示している。しかしながら、これまでの報告では、抗原性のある特定の核蛋白領域は明らかにされておらず、診断用抗原蛋白質としては、まだ満足できるものではない。
【0005】
一般的に診断上、真に有用な抗原蛋白質とは、目的とする抗ハンタウイルス抗体とのみ特異的に結合する抗原蛋白質である。この場合、できるだけ限り不要な蛋白質領域は省く必要があり、余分な蛋白質領域を削れば削るほど良質の診断用抗原蛋白質が得られる。一般に、診断用抗原蛋白質として必須となる領域以外の、不要な蛋白質領域があると、目的とする抗体以外の、他の抗体と非特異的に反応する割合が高くなり、診断の正確性を低下させてしまう恐れがあるとされている。
【0006】
また遺伝子操作によらず、合成ペプチドを抗原として利用することも可能であるが、これまで、良好な抗原ペプチドは知られていない。更にまた、ハンタウイルスの増殖を抑制する抗原については、ほとんど研究されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
我々はハンタウイルス由来の蛋白質の研究を長年行ってきた。特に、抗ハンタウイルス抗体と結合する抗原蛋白質について、真に診断上有用な抗原蛋白質を得るため、鋭意研究を続けてきた。その結果、核蛋白のなかの、ある特定の領域のものが、抗ハンタウイルス抗体と、高率にしかも特異的に反応することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
更に我々は、長年にわたってハンタウイルスの増殖を抑制する抗原ペプチドの研究を続けており、ウイルス培養や、遺伝子組換え技術を必要としない、合成ペプチドを用いるハンタウイルスの増殖抑制機能を追求してきた。そして、核蛋白の中のある特定の領域が、ハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と反応性があることをつきとめ、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、配列番号1〜11のいずれかのアミノ酸配列を有するハンタウイルス核蛋白における、N末端側より第1番目から第103番目までのペプチド、または該ペプチドにおいて1または複数のアミノ酸が置換、挿入、付加したものであって、且つハンタウイルス抗原活性を有するペプチドを含む抗原蛋白質である。
【0010】
更に、本発明は、配列番号1〜13のいずれかのアミノ酸配列を有するハンタウイルス核蛋白における、N末端側より第166番目から第175番目までのアミノ酸配列を含むハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と反応性のある抗原ペプチドである。
【0011】
更に、本発明は、EDVNGIRKPKおよびEDINGIRRPKから選ばれる、ハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と反応性のある抗原ペプチドである。
更に、本発明は、ハンタウイルス抗原蛋白質と反応性のあるモノクロナール抗体である。
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうハンタウイルスとは、ブンヤウイルス科(Bunyavirus)のハンタウイルス(Hantavirus)の総称であり、遺伝子は一本鎖RNAウイルス型として知られ、その中には、血清型およびRNA3’末端の塩基配列から、ハンタン型(Hantaan)、ソウル型(Seoul)、プーマラ型(Puumala)、プロスペクトヒル型(Prospect Hill)などの株があることが知られている。これらの株の中で、プロスペクトヒル型以外の株は、ヒトに対して病原性を有する。一般にハンタン型(Hantaan)、ソウル型(Seoul)、プーマラ型(Puumala)の株は腎症候性出血熱(HFRS)を引き起こすことで知られているが、それ以外にも肝炎などを引き起こすとの報告もなされている。また最近になって、フォーコーナー型(Four Corners)と呼ばれる株が、米国を中心に分布していることが知られる様になったが、現状では米国のみの特殊な型であり、遺伝子の相同性も上記3種類の株と比べて低いこと、また症状としてもHFRSを引き起こさず、急性で死亡率の高い肺炎を引き起こすことなどから、本発明のハンタウイルスの中では、やや特殊な分類学的位置に属するものである。
【0013】
ハンタウイルスのRNAゲノムには、Lゲノム、Mゲノム、Sゲノムの3本があり、LゲノムはRNAポリメラーゼを、Mゲノムはウイルス表面の糖蛋白抗原を、SゲノムはRNAと結合する核蛋白をコードすることが知られている。Sゲノムでコードされる遺伝子から生産されるハンタウイルスの核蛋白質について、そのアミノ酸配列を配列番号1〜配列番号13に、そしてそれらを比較したものを表1に示す。ここに示すように、分離された株毎に、アミノ酸が少しずつ変異しているが、一般にRNAウイルスは遺伝子の変異が早く、それに伴いウイルスを構成するアミノ酸も変異する傾向が強いことが知られている。
【0014】
本発明でいう核蛋白のN末端より第1番目から第103番目までアミノ酸配列を有するペプチドとは、配列番号1〜配列番号13に示す番号で規定されるものであり、ウイルス株によっては、実際のN末端を1とする番号とは若干のずれが生じる場合がある。なお、基準に用いた番号は、ハンタン76−118株の番号に基づくものである。また、ウイルスのRNA遺伝子が変異しやすい実情から容易に理解できるが、本発明でいう抗原蛋白質とは、配列表に例示するアミノ酸配列だけに限定されるものではない。これらの配列から、1または複数のアミノ酸が置換、挿入、付加したものであって、且つハンタウイルス抗原活性を有するペプチドを含む抗原蛋白質は総て含まれる。ここで、アミノ酸の置換、挿入又は付加は、既に周知技術である部位特異変異誘導(例えば、Nucleic Acid Reserch, Vol. 10, No. 20, P.6487 〜6500, 1982 参照) により実施することができる。アミノ酸の置換、挿入又は付加に関して、1または複数のアミノ酸とは、部位特異変異誘導により置換、挿入又は付加できる程度のアミノ酸を意味する。抗原として好適に利用できる例として配列番号14に示すアミノ酸配列を有するペプチドが挙げられる。
【0015】
本発明でいうアミノ酸残基の番号は、全て表1により規定されるものであり、実際のN末端からの数字とは異なる場合がある。即ち、本発明でいう核蛋白のN末端より第1番目から第103番目までのアミノ酸配列を有するペプチド(ただし、P-HTVC1-1 及びP-HTVC1-2 株については第2番目から第104番目までのアミノ酸配列を有するペプチド)とは、表1に示す番号で規定されるものである。ハンタウイルスは、他のRNAウイルスがそうであるように、ウイルス株によっては、アミノ酸配列中に、アミノ酸の欠落、挿入が見られる。こうした場合に、ある株の塩基配列を基準に番号付けを行い、他の株については、ギャップ(配列中に−で示し、この部分はアミノ酸が欠落していることを示す)を挿入すことにより、基準配列と相同性が高くなるように配列しなおし、統一番号で示す方法がとられる。本発明では、他の多くの文献がそうであるようにハンタウイルス76−118株のアミノ酸配列を基準に番号付けを行った。このため各株については、実際のN末端を1とする番号とは若干のずれが生じる場合がある。配列番号1から配列番号13のアミノ酸残基数が各株毎に異なるのはこのためである。
【0016】
また、ウイルスのRNA遺伝子が変異しやすい実情から容易に理解できるが、本発明でいう抗原蛋白質とは、配列表に例示するアミノ酸配列だけに限定されるものではない。これらの配列から、1または複数のアミノ酸が置換、挿入及び付加したものであって、且つハンタウイルス抗原活性を有するペプチドを含む抗原蛋白質は総て含まれる。ここで配列番号14に示すアミノ酸配列は、抗原として好適に利用できる。
【0017】
【表1】
表1 配列番号1〜配列番号13のハンタウイルスの核蛋白のアミノ酸配列比較表
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【0018】
表中の略号は米国ロスアラモスのGenBankに登録されている株の名称であり、P−HTNはハンタン型、P−PUUはプーマラ型、P−SR11はソウル型、P-RM-97 mexicoとNP-HPSはフォーコーナー型、P−Tulaはプーマラタイプの株である。
【0019】
本発明でいうハンタウイルス抗原活性を有するペプチドとは、ハンタウイルス核蛋白の第1番目から第103番目までの領域と相同性があり、ハンタウイルス核蛋白の第1番目から第103番目までの領域のアミノ酸配列からなるペプチドで誘導された抗体が、実質的に、結合することのできるペプチドをさす。
【0020】
本発明の抗原蛋白質は抗体産生を誘導しやすいものであり、更に誘導された抗体は、本発明の抗原蛋白質との反応性が強い。そのため、ハンタウイルスに感染したヒトの血清中にも当然のことながら、当該抗体が多く存在しており、実際にハンタウイルス感染者の血清と本発明の抗原蛋白質を反応させると、特異的に強く反応するため、当該抗原蛋白質は診断上、特に有用なものとなる。
【0021】
なお本発明のハンタウイルス核蛋白のアミノ酸配列におけるN末端側より第1番目から第103番目までに相当する抗原蛋白質を生産することのできる発現プラスミドを含む大腸菌JM109(pIV15)は、平成7年5月26日付けで、通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され、その寄託番号はFERM P−14948である。
【0022】
また、本発明でいう第166番から第175番までのアミノ酸配列を有する抗原ペプチドとは、表1に示す番号で規定したものであり、ウイルス株によっては、実際のN末端を1とする番号とは若干のずれが生じる場合がある。なお、基準に用いた番号は、ハンタン76−118株の番号に基づくものである。
【0023】
本発明の抗原ペプチドに対する抗体は、当該抗原ペプチドとの反応性が強い。そのため、ハンタウイルスに感染したヒトの血清中にも、当然のことながら、当該抗体の存在が予測され、実際に、ハンタウイルス感染者の血清と本発明の抗原ペプチドを反応させると、特異的に強く反応する。この様に、当該抗原ペプチドは、診断上でも有用である。
【0024】
また本発明でいうモノクローナル抗体とは、ハンタウイルス核蛋白における、N末端側より第166番目から第175番目までのアミノ酸配列を含む抗原ペプチドと反応するモノクローナル抗体をいう。当該モノクローナル抗体には、ハンタウイルスの増殖を抑制する効果が認められ、当該モノクローナル抗体は、受身投与により、ハンタウイルス感染症増殖を抑制するための治療剤として有用である。更にまた当該モノクローナル抗体はハンタウイルスに強く結合するため、抗原測定用の診断用抗体としても利用でき、ワクチンとしての利用も期待できる。
【0025】
【発明の効果】
本発明により抗ハンタウイルス抗体とのみ特異的に反応する、診断上有用な抗原蛋白質が得られる。本抗原蛋白質は、偽陽性反応が低く、ハンタウイルスに感染した患者の血液中の抗ハンタウイルス抗体を特異的に捕らえることができる。
【0026】
また、本発明により、ハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と反応する抗原ペプチドが得られる。本発明の抗原ペプチドは、ハンタウイルスの各血清型間で、広い交差反応性があることが特長であり、各種の株を広く捉えるために、幅広いハンタウイルス感染症の抗原として利用でき、また、今後ワクチンとしての利用も期待できる。
【0027】
また、本発明の抗原ペプチドと反応するモノクローナル抗体は、ハンタウイルスの増殖を抑制する効果が認められている。当該モノクローナル抗体は受身投与により、ハンタウイルス感染症増殖を抑制するための治療剤として有用である。更にまた当該モノクローナル抗体はハンタウイルスに強く結合するため、抗原測定用の診断用抗体としても利用でる。
【0028】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によりその技術的範囲が制限されるものではない。
(実施例1) 大腸菌による遺伝子クローニングと遺伝子発現
ハンタンウイルス76−118株のSゲノムのcDNA遺伝子を制限地図で表示すると図1の様である。このうち開始コドンATGはヌクレオチド番号で37番目に、終止コドンは1326番目に位置し、その間のオープンリーディングフレームから予測すると、1287個のヌクレオチドが429個のアミノ酸をコードする構造となっている。
【0029】
ハンタウイルスの遺伝子クローニングにはPCR法を用い、開始コドンを含むHTNNPATGプライマーと、逆のプライマーHTNNPENDとを用いて遺伝子増幅した。HTNNPATGプライマーの塩基配列は、ATGGCAACTATGGAGGAATTACAGであり、逆鎖(−鎖)用のHTNNPENDプライマーの塩基配列は、TTAGAGTTTCAAAGGCTCTTGGTTである。逆プライマーの最初の塩基配列TTAは、+鎖ではTAAとなり終止コドンとなる。増幅に用いたハンタウイルス遺伝子はSchmaljohnらが塩基配列を報告しているハンタンウイルス76−118株のSゲノム(Virology,Vol.155,pp.633−643,1986)を使用した。PCR法は、宝酒造社RT−PCRキットに添付されている試薬および方法で行った。
【0030】
増幅した遺伝子はInvitrogen社のプラスミドTA−クローニングキットを用い、プラスミドベクターpCRに組み込んだ。実施にあたっては、キットに添付されている試薬を用い、キットに示されている方法に従って行った。
核蛋白質内の各種の領域の遺伝子発現を行い、各種の核蛋白断片を得るために、pCRに組み込んだ遺伝子を制限酵素EcoRIで切断し、アガロースゲル電気泳動後、分離精製した。次に分離した遺伝子を、DraIで切断し、結果として、EcoRI(開始コドンを含む)〜DraI(348)までの断片を得た。
【0031】
得られた断片の末端は粘着末端(Cohesive)末端となっており、これをT4ポリメラーゼで埋めて、ブラント(Blunt)末端とした。
次いで、この遺伝子断片をプロメガ社から販売しているプラスミドベクターであるピンポイントpXa−2に組み込み、遺伝子の発現プラスミドpIV15を作成し、塩基配列が保持されてることを確認した。発現プラスミドpIV15はEcoRI(開始コドン)〜DraI(348)までの断片を含む。この発現プラスミドpIV15から生産される抗原蛋白質のアミノ酸配列を、配列番号15に示す。この抗原蛋白質は、核蛋白の第1番目から第103番目までのアミノ酸配列を含む。
【0032】
なお、得られたpIV15の遺伝子構造は、pXa−2のマルチクローニング部位のPvuII位に、配列番号16の塩基配列の遺伝子が挿入されたものであり、挿入の方向は、pXa−2遺伝子上のtaqプロモーターの下流に、ハンタウイルス遺伝子が正方向に直列につながったものである。また配列番号16中の11番目のATGがハンタンウイルスの開始コドンに相当するが、pIV15では、同じフレームの上流に存在するピンポイント蛋白の開始コドンから、アミノ酸への翻訳が連続しており、結果的にピンポイント蛋白の下流に抗原蛋白が結合した、融合蛋白が得られる。
【0033】
次に、この発現プラスミドpIV15を大腸菌JM109に移入し、JM109を形質転換した大腸菌JM109(pIV15)を作成した。
ついで、当該大腸菌を使用して、大腸菌体内でビオチン化されるペプチドを上流に持つ融合蛋白を大腸菌に生産させた。この方法は、プロメガ社のマニュアルに従って行った。大腸菌JM109(pIV15)(FERM P−14948)を、50mlの培養液で培養後、遺伝子発現誘導剤IPTGを加え、追加培養後、集菌し、溶菌緩衝液(10mMのTris−HCL、pH7.2、150mMのNaCl、1%のTritonX−100、0.03%のSDS)で溶菌した。さらに溶菌した懸濁液を氷上に置き、超音波破砕を行った。更に不溶性画分を除去し、可溶性画分に目的の抗原蛋白質があることを、ウエスタンブロッティング法で確認した。
【0034】
(実施例2) ELISA用抗原蛋白質感作プレートの作成
96穴のマイクロプレートに5マイクログラム/mlのアビジン溶液を加えて4℃にて一晩置き、アビジンをコートした。その後、プレートは3回洗浄を繰り返し、次いでBSA溶液を加えてブロッキング操作を行い、更に3回洗浄した。次に、実施例1で作成した発現プラスミドを用いて作成した抗原蛋白質について、蛋白質濃度が40マイクログラム/mlとなるように調製し、アビジンコートしたプレートに加え、室温にて1時間、静置した。その後洗浄を繰り返すことにより、抗ハンタウイルス抗体の評価に使用するELISA用プレートを作成した。
【0035】
(実施例3) 抗原蛋白質の評価
ハンタウイルスに感染した5人の患者から採血した陽性血清5種類(A〜E)と、正常者5人から採血した正常血清5種類(F〜J)を検定に使用した。これらの血清を、実施例2で作成したELISAプレートに、各100マイクロリットルずつ加え、37℃にて1時間静置した後洗浄し、ついで二次抗体としてパーオキシダーゼ標識した羊由来の抗ヒトIgG抗体溶液を加え、37℃で1時間静置した。洗浄後、発色溶液ABTSを加え、30分静置後、発色の度合を波長405nmで測定した。この結果を表2に示す。
【0036】
(比較例1)
核蛋白質内の各種の領域の遺伝子発現を行い、各種の核蛋白断片を得るために、pCRに組み込んだ遺伝子を制限酵素EcoRIで切断し、アガロースゲル電気泳動後、分離精製した。次に分離した遺伝子を、制限酵素BamHI,DraI,BanII,PvuIIを組み合わせて切断し、結果として、EcoRI(開始コドンを含む)〜DraI(348)までの断片、BamHI(138)〜BamHI(1242)までの断片、DraI(348)〜BanII(646)までの断片、BanII(646)〜PvuII(910)までの断片、BanII(646)〜EcoRI(終止コドンを含む)までの断片、PvuII(910)〜BamHI(1242)までの断片を得た。
【0037】
次いで、これらの遺伝子断片をそれぞれ、プロメガ社から販売しているプラスミドベクターであるピンポイントpXa−1,pXa−2,pXa−3に組み込み、以下に示す各種の遺伝子発現プラスミドを作成し、塩基配列が保持されてることを確認した。
各種の発現プラスミドは以下の通りである。
【0038】
発現プラスミド1
EcoRI(開始コドン)〜EcoRI(終止コドン)までの断片を含む
発現プラスミド2
BamHI(138)〜BamHI(1242)までの断片を含む
発現プラスミド3
DraI(348)〜BanII(646)までの断片を含む
発現プラスミド4
BanII(646)〜PvuII(910)までの断片を含む
発現プラスミド5
BanII(646)〜EcoRI(終止コドン)までの断片を含む
発現プラスミド6
PvuII(910)〜BamHI(1242)までの断片を含む
発現プラスミドから生産される各種の比較抗原
【0039】
比較抗原1.発現プラスミド1から生産される抗原蛋白質で、核蛋白の第1番目から第429番目までのアミノ酸配列を含む。
比較抗原2.発現プラスミド2から生産される抗原蛋白質で、核蛋白の第34番目から第403番目までのアミノ酸配列を含む。
比較抗原3.発現プラスミド3から生産される抗原蛋白質で、核蛋白の第104番目から第204番目までのアミノ酸配列を含む。
比較抗原4.発現プラスミド4から生産される抗原蛋白質で、核蛋白の第205番目から第290番目までのアミノ酸配列を含む。
比較抗原5.発現プラスミド5から生産される抗原蛋白質で、核蛋白の第205番目から第429番目までのアミノ酸配列を含む。
比較抗原6.発現プラスミド6から生産される抗原蛋白質で、核蛋白の第291番目から第403番目までのアミノ酸配列を含む。
【0040】
次に、実施例1と同じ方法により、これらのプラスミドで大腸菌JM109を形質転換し、大腸菌体内でビオチン化されるペプチドを上流に持つ、融合蛋白を大腸菌に生産させた。この方法は、プロメガ社のマニュアルに従った。
形質転換された大腸菌は、50mlの培養液で培養後、集菌し、溶菌緩衝液(10mMのTris−HCL、pH7.2、150mMのNaCl、1%のTritonX−100、0.03%のSDS)で溶菌した後、懸濁液を氷上にて超音波破砕した。更に不溶性画分を除去し、可溶性画分に目的の抗原蛋白質があることを、ウエスタンブロッティング法で確認した。
【0041】
(比較例2) ELISA用抗原蛋白質感作プレートの作成
実施例1と同じ方法により、96穴のマイクロプレートに5マイクログラム/mlのアビジン溶液を加えて4℃にて一晩置き、アビジンをコートした。その後、プレートは3回洗浄を繰り返し、次いでBSA溶液を加えてブロッキング操作を行い、更に3回洗浄した。次に、比較例1で作成した発現プラスミドを用いて作成した6種類の抗原蛋白質について、各種の抗原蛋白質の濃度がそれぞれ40マイクログラム/mlとなるように調製し、アビジンコートしたプレートに加え、室温にて1時間、静置した。その後洗浄を繰り返すことにより、抗ハンタウイルス抗体の評価に使用するELISA用プレートを作成した。
抗ハンタウイルス抗体の確認に使用する二次抗体としては、パーオキシダーゼを固定化した羊由来の抗体を使用した。
【0042】
(比較例3) 抗原蛋白質の評価
実施例1と同じ方法により、ハンタウイルスに感染した5人の患者から採血した陽性血清5種類(A〜E)と、正常者5人から採血した正常血清5種類(F〜J)を検定用に使用した。これらの血清を、実施例2で作成したELISAプレートに、各100マイクロリットルずつ加え、37℃にて1時間静置した後洗浄し、洗浄後、パーオキシダーゼ標識した羊由来の抗ヒトIgG抗体溶液を加え、37℃で1時間静置した。洗浄後、発色溶液ABTSを加え、30分静置後、発色の度合を波長405nmで測定した。その結果を表2にまとめて示す。
【0043】
【表2】
表2 実施例3および比較例3の結果
Figure 0003809502
【0044】
この表2における、実施例3と比較例3の結果から、抗原蛋白質の抗原性と比較抗原1の抗原性がほぼ一致し、抗原部位がN末端から103番目までの位置に存在していることが分かる。また抗原蛋白質が正常血清とは全く反応しないのに対し、比較抗原1は正常者との偽陽性反応が見られること、陽性検体について反応性が低い場合があること等の欠点がみられた。この様に、本発明の抗原蛋白質が診断用抗原として優れていることが分かる。
【0045】
(実施例4) 細胞融合によるモノクローナル抗体生産株の作成
モノクローナル抗体生産株は、以下の様な手順で作成した。この実験は、通常の実験手順書に従って追試できる。まず、韓国KTCCに登録されているハンタンウイルス76118株(ATCC VR.983)を、Vero/E6株細胞(ATCC CRL1586)に感染させ、感染細胞中でウイルスを培養した。次に、感染細胞が10の7乗個/mlの濃度になるようにし、1%TritonX−100/PBSで処理して、ウイルス粗精製抗原を得た。次に、得られた粗精製抗原を用いて、マウスに免疫した。次いで当該粗抗原をフロイドの完全アジュバントと等量混合し、100マイクロリットルをBALB/Cマウス後肢筋肉内に注射した。3回の追加免疫は不完全アジュバントを用いて同様に行った。最後に抗原液を、アジュバントを混合せずにマウスの腹腔内に注射し、その3日後に脾細胞を回収した。ついで、当該脾細胞をATCCに登録されている骨髄腫細胞P3-X63-Ag8-U1株と細胞融合させた。融合は実験手順書に従って、PEG1500法を採用して行った。
【0046】
(実施例5) モノクローナル抗体生産株の選択
実施例4では各種の細胞融合候補株が得られた。これらの中から、まずモノクローナル抗体生産株を選択した。この方法は、吉松らが既に報告している蛍光抗体法によるもので(Yoshimatsu, K., Arikawa, J. & Kariwa, H., J. Vet. Med. Sci., Vol.55, pp.1047-1050, 1993.)、抗体分泌株のスクリーニングを行う方法である。ここで、蛍光抗体法に使用した二次抗体には、カペル社のFITC結合羊由来抗マウスIg(G+A+M)抗体を使用した。こうしてE5/G6株、KA06株など、17株のモノクローナル抗体生産株が得られた。
次にこれらの中から、ハンタウイルスの増殖を抑制する効果を有するモノクローナル抗体を選択した。このスクリーニング方法は、競争結合アッセイ法であり、ラフォンらの方法に従って行った(Lafon, M. & Lafage, M., J. Gen. Virol. Vol.68, pp.3113-3123, 1987.)。
【0047】
まず10の6乗個のVero−E6細胞を25平方センチのフラスコに入れて48時間培養し、培養終了後、培養細胞を5mlのEMEMで2回洗浄した。ついで17種類のモノクローナル抗体と、対照となるマウス抗体IgGを、各々、EMEMで希釈し、600マイクロリットルの溶液とした。ついで、当該抗体溶液を培養細胞上に注いだ。引き続き、培養細胞をシリコンゴムプレートではぎ取り、5%FCSを含む4mlの氷冷EMEMで洗浄した。2回目の洗浄が終わると、モノクローナル抗体が付加された培養細胞を、27G針の注射器で分散、懸濁させ、組織培養用のプレートに分注した。そしてモノクローナル抗体が付加された培養細胞を、一晩培養し、ついでハンタンウイルス76118株またはソウルウイルスSR11株を、各々m.o.i.が0.1となるように接種した。細胞は、0,1,4,7日後に、アセトンで固定化した。培養細胞中で増殖したウイルス抗原の検出には、蛍光抗体法を利用した。この結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
表3 ハンタウイルス増殖抑制効果の結果
実験A
判定株:ハンタンウイルス76−118株
Figure 0003809502
【0049】
実験B
判定株:ソウルウイルスSR11株
Figure 0003809502
【0050】
この表3から、E5/G6株から産生されるモノクローナル抗体にのみ、ハンタウイルスの増殖を抑制する効果が認められた。同時に行った、KA06株など、他の16株には、この様な抑制効果は見られなかった。また同時に、実験の対照として使用したマウス抗体IgGには、全く抑制効果は見られなかった。このことは、E5/G6モノクローナル抗体は受身投与により、ハンタウイルス感染症増殖を抑制するための治療剤として有用であることを示している。
また本モノクローナル抗体がハンタウイルスに強く結合することが判明したため、抗原測定用の診断用抗体として利用できることも判明した。
【0051】
(実施例6) モノクローナル抗体の結合部位の特定
実施例5で得られたE5/G6株モノクローナル抗体の結合部位を特定するために、まず比較例1で作成した比較抗原1〜比較抗原6の、6種類の抗原との反応性を調べた。その結果、当該モノクローナル抗体が比較抗原1、比較抗原3とのみ反応することが判明し、まず結合部位がアミノ酸配列の第104番目から204番目までの間にあることが判明した。また更に、PEPSCANアッセイを行い、詳しい結合部位の特定を行った。PEPSCANアッセイは、Lundkvistらの方法に従って行った。(Lundkvist, A., Bjorsten, S., Niklasson, B. & Ahlborg, N., Clinical Diagnostic Lab. Immunol., Vol.2, pp.82-86, 1995.)。PEPSCANアッセイは、N末端(第1番目)〜C末端(第429番目)までの全領域について、10残基の連続した合成ペプチドを、5アミノ酸ずつずらして作成し、それらの抗原性を評価するELISA法の一種であり、一次抗体にE5/G6株モノクローナル抗体、二次抗体に羊由来パーオキシダーゼ標識抗マウス抗体を使用した。この結果を表4に示す。
【0052】
【表4】
表4 PEPSCANアッセイの結果
Figure 0003809502
Figure 0003809502
【0053】
この表4の実験結果から、E5/G6株が産生するモノクローナル抗体は、ハンタウイルスのアミノ酸配列で、第166番目から第175番目に相当する、連続する10残基にあることが特定された。
【0054】
さらに合成ペプチドを用いて、競合阻害試験を行い、エピトープの確定を行った。合成ペプチドはハンタンウイルスおよびソウルウイルスの第166番目から第175番目に相当するEDVNGIRKPK(抗原ペプチドA)と、プーマラウイルスの第166番目から第175番目に相当するEDINGIRRPK(抗原ペプチドB)の2種を作成した。まずこれらの合成ペプチドの5mg/mlの溶液を作成し、それを順次5倍ずつ希釈した希釈系列を作成し、E5/G6株モノクローナル抗体と混合し、4℃で一晩インキュベーションした。この混合液を、ハンタウイルス抗原をコートした96穴のプレートに加え、引続き二次抗体として羊由来標識抗マウス抗体を使用して、ELISAを行った。モノクローナル抗体が予め抗原ペプチドと反応していれば、ELISAでの発色は低くなり、阻害率は大きくなる。この結果を、以下の式で表される阻害率で表示する。
【0055】
Figure 0003809502
この結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
表5 モノクローナル抗体と抗原ペプチドのプレインキュベーションによるELISA反応の競合阻害実験結果
Figure 0003809502
【0057】
この様に、ハンタウイルスを抗原として用いるELISAにおいて、抗原ペプチドの濃度に依存する阻害がみられることが判明した。このことから、当該領域が、E5/G6株モノクローナル抗体に対するエピトープであることが明らかになった。
【0058】
(実施例7) 抗原ペプチドの評価
実施例6で特定された、ハンタウイルスのアミノ酸配列で第166番目から第175番目までの抗原ペプチドを作成し、診断用抗原としての評価を行った。
評価には96穴のマイクロプレートを使用し、ELISA作成キットを用いて、抗原ペプチドをウェルに固定化した。用いた抗原ペプチドは、ハンタンウイルスおよびソウルウイルス核蛋白の第166番目から第175番目に相当するEDVNGIRKPK(抗原ペプチドA)と、プーマラウイルス核蛋白の第166番目から第175番目のペプチドに相当するEDINGIRRPK(抗原ペプチドB)を含む抗原ペプチドの2種を用いて行った。
まず、通常の手順に従って、5種類の個別患者血清(1〜5)と5種類の個別正常者血清(6〜10)を用いて、抗原の評価を行った。この結果を表6に示す。
【0059】
【表6】
表6 実施例7の抗原ペプチドの評価
Figure 0003809502
【0060】
また、抗原ペプチドA、抗原ペプチドBを用いて、各種のハンタウイルス株に対する抗体との反応性を調べたところ、これらの抗原ペプチドは、ともにハンタンウイルス76−118株、ソウルウイルスSR11株、プロスペクトヒルウイルス、プーマラウイルスSotkamo株の抗体と、広く反応した。この様に、当該抗原ペプチドは各種株に対し広い交差性を示すため、広くハンタウイルス感染症を診断する診断用抗原としても有用であることが判明した。
【0061】
【配列表】
Figure 0003809502
【0062】
Figure 0003809502
【0063】
Figure 0003809502
【0064】
Figure 0003809502
【0065】
Figure 0003809502
【0066】
Figure 0003809502
【0067】
Figure 0003809502
【0068】
Figure 0003809502
【0069】
Figure 0003809502
【0070】
Figure 0003809502
【0071】
Figure 0003809502
【0072】
Figure 0003809502
【0073】
Figure 0003809502
【0074】
Figure 0003809502
【0075】
Figure 0003809502
【0076】
Figure 0003809502

【図面の簡単な説明】
【図1】ハンタウイルスのSゲノムについて、遺伝子構造と制限地図を示す図。

Claims (2)

  1. 配列番号1もしくは9のアミノ酸配列からなるハンタウイルス核蛋白におけるN末端側より第1番目から第103番目までのアミノ酸配列、又は配列番号2もしくは3のアミノ酸配列からなるハンタウイルス核蛋白におけるN末端側より第2番目から第104番目までのアミノ酸配列からなるハンタウイルス抗原活性を有するペプチド。
  2. 配列番号14に示されるアミノ酸配列からなる、請求項1に記載のペプチド。
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