JPH08325291A - ハンタウィルス抗原蛋白質およびモノクローナル抗体 - Google Patents

ハンタウィルス抗原蛋白質およびモノクローナル抗体

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JPH08325291A
JPH08325291A JP7132460A JP13246095A JPH08325291A JP H08325291 A JPH08325291 A JP H08325291A JP 7132460 A JP7132460 A JP 7132460A JP 13246095 A JP13246095 A JP 13246095A JP H08325291 A JPH08325291 A JP H08325291A
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hantavirus
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ハンタウイルス核蛋白のポリペプチドにおけ
るアミノ酸番号で、N末端側より第1番目から第103
番目までのペプチドに相当する抗原蛋白質。ハンタウイ
ルス核蛋白のポリペプチドにおけるアミノ酸番号で、N
末端側より第166番目から第175番目までのペプチ
ドを含むハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と反応性
のある抗原ペプチド。ハンタウイルス抗原ポリペプチド
と反応性のあるモノクロール抗体。 【効果】 本発明により抗ハンタウイルス抗体とのみ特
異的に反応する、診断上有用な抗原蛋白質が得られる。
本発明により、ハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と
反応する抗原ペプチドが得られる。この抗原ペプチド
は、ハンタウイルスの各血清型間で、広い交差反応性が
あることが特徴である。本抗原ペプチドは 抗ハンタウ
イルス抗体と反応し、診断用抗原として利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハンタウイルス抗体を検
出するために有用な、診断用の抗原蛋白質、および抗原
ペプチドを提供する。更に診断上有用であり、またハン
タウイルスの増殖を抑制する機能を有するモノクローナ
ル抗体を提供する。
【0002】ハンタウイルスは伝染性のウイルスであ
り、このウイルスに感染した場合に、ヒト体内の免疫反
応が進行し、ハンタウイルスと特異的に反応する抗体が
できる。本発明の抗原蛋白質、および抗原ペプチドは、
ハンタウイルスに感染したヒト血液中の抗ハンタウイル
ス抗体と特異的に反応するため、ハンタウイルスに感染
しているかどうかを診断するための、診断用抗原として
利用できる。また本発明の抗原ペプチドと反応するモノ
クローナル抗体は、受身投与によりハンタウイルス感染
症の治療に有用なものとなる。また当該モノクローナル
抗体はハンタウイルスに強く結合するため、抗原測定用
の診断用抗体としても利用できる。
【0003】
【従来の技術】ハンタウイルスの抗原調製の報告は、不
活化ウイルス粒子抗原を用いる李らの方法(公開特許公
報、平2−242674)と、遺伝子組換え抗原を用い
る方法がある。しかしながら、不活化ウイルス粒子抗原
を生産するためには、感染性のあるウイルスの大量培養
を行う必要があり、大きな危険を伴う。
【0004】近年、遺伝子操作技術が普及し、危険なウ
イルス培養を行うことなく、ウイルス抗原を遺伝子組換
え技術で生産することが可能になった。例えばロシら
は、ハンタウイルスのSゲノムを単離し、そこにコード
されている核蛋白を遺伝子組換え技術によって生産し
た。そして当該核蛋白に抗原性があることを、1990
年に報告している(Arch.Virol.,199
0,Suppl.1.pp19−28)。またニコルら
は、国際特許WO−95/00648で、同様の技術を
開示している。しかしながら、これまでの報告では、抗
原性のある特定の核蛋白領域は明らかにされておらず、
診断用抗原蛋白質としては、まだ満足できるものではな
い。
【0005】一般的に診断上、真に有用な抗原蛋白質と
は、目的とする抗ハンタウイルス抗体とのみ特異的に結
合する抗原蛋白質である。この場合、できるだけ限り不
要な蛋白質領域は省く必要があり、余分な蛋白質領域を
削れば削るほど良質の診断用抗原蛋白質が得られる。一
般に、診断用抗原蛋白質として必須となる領域以外の、
不要な蛋白質領域があると、目的とする抗体以外の、他
の抗体と非特異的に反応する割合が高くなり、診断の正
確性を低下させてしまう恐れがあるとされている。
【0006】また遺伝子操作によらず、合成ペプチドを
抗原として利用することも可能であるが、これまで、良
好な抗原ペプチドは知られていない。更にまた、ハンタ
ウイルスの増殖を抑制する抗原については、ほとんど研
究されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】我々はハンタウイルス
由来の蛋白質の研究を長年行ってきた。特に、抗ハンタ
ウイルス抗体と結合する抗原蛋白質について、真に診断
上有用な抗原蛋白質を得るため、鋭意研究を続けてき
た。その結果、核蛋白のなかの、ある特定の領域のもの
が、抗ハンタウイルス抗体と、高率にしかも特異的に反
応することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】更に我々は、長年にわたってハンタウイル
スの増殖を抑制する抗原ペプチドの研究を続けており、
ウイルス培養や、遺伝子組換え技術を必要としない、合
成ペプチドを用いるハンタウイルスの増殖抑制機能を追
求してきた。そして、核蛋白の中のある特定の領域が、
ハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と反応性があるこ
とをつきとめ、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、配列番号1〜
11のいずれかのアミノ酸配列を有するハンタウイルス
核蛋白における、N末端側より第1番目から第103番
目までのペプチド、または該ペプチドにおいて1または
複数のアミノ酸が置換、挿入、付加したものであって、
且つハンタウイルス抗原活性を有するペプチドを含む抗
原蛋白質である。
【0010】更に、本発明は、配列番号1〜13のいず
れかのアミノ酸配列を有するハンタウイルス核蛋白にお
ける、N末端側より第166番目から第175番目まで
のアミノ酸配列を含むハンタウイルスの増殖を抑制する
抗体と反応性のある抗原ペプチドである。
【0011】更に、本発明は、EDVNGIRKPKお
よびEDINGIRRPKから選ばれる、ハンタウイル
スの増殖を抑制する抗体と反応性のある抗原ペプチドで
ある。更に、本発明は、ハンタウイルス抗原蛋白質と反
応性のあるモノクロナール抗体である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いうハンタウイルスとは、ブンヤウイルス科(Bunyavir
us)のハンタウイルス(Hantavirus)の総称であり、遺
伝子は一本鎖RNAウイルス型として知られ、その中に
は、血清型およびRNA3’末端の塩基配列から、ハン
タン型(Hantaan)、ソウル型(Seoul)、プーマラ型
(Puumala)、プロスペクトヒル型(Prospect Hill)な
どの株があることが知られている。これらの株の中で、
プロスペクトヒル型以外の株は、ヒトに対して病原性を
有する。一般にハンタン型(Hantaan)、ソウル型(Seo
ul)、プーマラ型(Puumala)の株は腎症候性出血熱
(HFRS)を引き起こすことで知られているが、それ
以外にも肝炎などを引き起こすとの報告もなされてい
る。また最近になって、フォーコーナー型(Four Corne
rs)と呼ばれる株が、米国を中心に分布していることが
知られる様になったが、現状では米国のみの特殊な型で
あり、遺伝子の相同性も上記3種類の株と比べて低いこ
と、また症状としてもHFRSを引き起こさず、急性で
死亡率の高い肺炎を引き起こすことなどから、本発明の
ハンタウイルスの中では、やや特殊な分類学的位置に属
するものである。
【0013】ハンタウイルスのRNAゲノムには、Lゲ
ノム、Mゲノム、Sゲノムの3本があり、LゲノムはR
NAポリメラーゼを、Mゲノムはウイルス表面の糖蛋白
抗原を、SゲノムはRNAと結合する核蛋白をコードす
ることが知られている。Sゲノムでコードされる遺伝子
から生産されるハンタウイルスの核蛋白質について、そ
のアミノ酸配列を配列番号1〜配列番号13に、そして
それらを比較したものを表1に示す。ここに示すよう
に、分離された株毎に、アミノ酸が少しずつ変異してい
るが、一般にRNAウイルスは遺伝子の変異が早く、そ
れに伴いウイルスを構成するアミノ酸も変異する傾向が
強いことが知られている。
【0014】本発明でいう核蛋白のN末端より第1番目
から第103番目までアミノ酸配列を有するペプチドと
は、配列番号1〜配列番号13に示す番号で規定される
ものであり、ウイルス株によっては、実際のN末端を1
とする番号とは若干のずれが生じる場合がある。なお、
基準に用いた番号は、ハンタン76−118株の番号に
基づくものである。また、ウイルスのRNA遺伝子が変
異しやすい実情から容易に理解できるが、本発明でいう
抗原蛋白質とは、配列表に例示するアミノ酸配列だけに
限定されるものではない。これらの配列から、1または
複数のアミノ酸が置換、挿入、付加したものであって、
且つハンタウイルス抗原活性を有するペプチドを含む抗
原蛋白質は総て含まれる。ここで、アミノ酸の置換、挿
入又は付加は、既に周知技術である部位特異変異誘導
(例えば、Nucleic Acid Reserch,Vol. 10, No. 20, P.
6487 〜6500, 1982 参照) により実施することができ
る。アミノ酸の置換、挿入又は付加に関して、1または
複数のアミノ酸とは、部位特異変異誘導により置換、挿
入又は付加できる程度のアミノ酸を意味する。抗原とし
て好適に利用できる例として配列番号14に示すアミノ
酸配列を有するペプチドが挙げられる。
【0015】本発明でいうアミノ酸残基の番号は、全て
表1により規定されるものであり、実際のN末端からの
数字とは異なる場合がある。即ち、本発明でいう核蛋白
のN末端より第1番目から第103番目までのアミノ酸
配列を有するペプチド(ただし、P-HTVC1-1 及びP-HTVC
1-2 株については第2番目から第104番目までのアミ
ノ酸配列を有するペプチド)とは、表1に示す番号で規
定されるものである。ハンタウイルスは、他のRNAウ
イルスがそうであるように、ウイルス株によっては、ア
ミノ酸配列中に、アミノ酸の欠落、挿入が見られる。こ
うした場合に、ある株の塩基配列を基準に番号付けを行
い、他の株については、ギャップ(配列中に−で示し、
この部分はアミノ酸が欠落していることを示す)を挿入
すことにより、基準配列と相同性が高くなるように配列
しなおし、統一番号で示す方法がとられる。本発明で
は、他の多くの文献がそうであるようにハンタウイルス
76−118株のアミノ酸配列を基準に番号付けを行っ
た。このため各株については、実際のN末端を1とする
番号とは若干のずれが生じる場合がある。配列番号1か
ら配列番号13のアミノ酸残基数が各株毎に異なるのは
このためである。
【0016】また、ウイルスのRNA遺伝子が変異しや
すい実情から容易に理解できるが、本発明でいう抗原蛋
白質とは、配列表に例示するアミノ酸配列だけに限定さ
れるものではない。これらの配列から、1または複数の
アミノ酸が置換、挿入及び付加したものであって、且つ
ハンタウイルス抗原活性を有するペプチドを含む抗原蛋
白質は総て含まれる。ここで配列番号14に示すアミノ
酸配列は、抗原として好適に利用できる。
【0017】
【表1】 表1 配列番号1〜配列番号13のハンタウイルスの核蛋白のアミノ酸配 列比較表 ─────────────────────────────────── 配列比較番号 1 20 40 : : : : : 01/P-HTN 76-118 -MATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRTLTDREG 02/P-HTN Cl-1 MMATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRALTNREG 03/P-HTN Cl-2 MMATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRALTNREG 04/P-PHV -MSQLRETQEEITRHEQQLVIARQKLKEAERTVEVDPDDVNKSTLQSRRS 05/P-PUU CG1820 -MSDLTDIQEEITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKSTLQARQQ 06/P-PUU Evo/12Cg -MSDLTDIQEDITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKNTLQARQQ 07/P-PUU P360 -MSDLTDIQEEITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVYPDDVNKNTLQARQQ 08/P-PUU Sotkamo -MSDLTDIQEDITRHEQQLIVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKNTLQARQQ 12/P-RM-97 mexico -MSNLKELQDNITAHEQQLVTARQKLKDAEKAVEVDPDDVNKSTLQSRRA 09/P-SR11 -MATMEEIQREISAHEGQLVIARQKVKDAEKQYEKDPDDLNKRALHDRES 10/P-Tula 76M -MSQLKEIQEEITRHEQQIVIARQKLKDAEKTVEADPDDVNKNTLQSRRA 11/P-PUU master -MSDLTDIQEEITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKNTLQARQQ 13/NP-HPS -MSTLKEVQDNITLHEQQLVTARQKLKDAERAVELDPDDVNKSTLQSRRA 配列比較番号 60 80 : : : : : P-HTN 76-118 VAVSIQAKIDELKRQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYG P-HTN Cl-1 VAVSIQAKIDELKMQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYG P-HTN Cl-2 VAVSIQAKIDELKMQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYG P-PHV AVSTLEDKLAEFKRQLADVISRQKMDEKPVDPTGIELDDHLKERSSLQYG P-PUU CG1820 TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG P-PUU Evo/12Cg TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG P-PUU P360 TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG P-PUU Sotkamo TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG P-RM-97 mexico AVSALETKLGELKRQLADFVTSQKLASKPVDPTGLEPDDHLKEKSSLRYG P-SR11 VAASIQSKIDELKRQLADRLQQGRTSGQDRDPTGVEPGDHLKERSALSYG P-Tula 76M AVSALEDKLAEFKRQLADLVSSQKMGEKPVDPTGIEPDDHLKERSSLRYG P-PUU master TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG NP-HPS AVSALETKLGELKRELADLIAAQKLASKPVDPTGIEPDDHLKEKSSLRYG 配列比較番号 100 120 140 : : : : : P-HTN 76-118 NVLDLNHLDIDEPTGQTADWLSIIVYLTSFVVPILLKALYMLTTRGRQTT P-HTN Cl-1 NVLDLNHLDIDEPTGQTADWLSIIVYLTSFVVPILLKALYMLTTRGRQTT P-HTN Cl-2 NVLDLNHLDIDEPTGQTADWLSIIVYLTSFVVPILLKALYMLTTRGRQTT P-PHV NVLDVNSIDIEEPSGQTADWLKIGSYIIEFALPIILKALHMLSTRGRQTV P-PUU CG1820 NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV P-PUU Evo/12Cg NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV P-PUU P360 NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV P-PUU Sotkamo NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTLPIILKALYMLSTRGRQTV P-RM-97 mexico NVLDVNSIDLEEPSGQTADWKSIGLYILSFTLPIVLKALYMLSTRGRQTV P-SR11 NTLDLNSLDIDEPTGQTADWLTIIVYLTSFVVPIILKALYMLTTRGRQTS P-Tula 76M NVLDVNAIDIDEPSGQTADWFAIGQYIIGFALAIVLKALYMLSTRGRQTI P-PUU master NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV NP-HPS NVLDVNSIDLEEPSGQTADWKSIGLYILSFALPIILKALYMLSTRGRQTI 配列比較番号 160 180 : : : : : P-HTN 76-118 KDNKGTRIRFKDDSSFEDVNGIRKPKHLYVSLPNAQSSMKAEEITPGRYR P-HTN Cl-1 KDNKGTRIRFKDDSSFEDVNGIRKPKHLYVSLPNAQSSMKAEEITPGRYR P-HTN Cl-2 KDNKGTRIRFKDDSSFEDVNGIRKPKHLYVSLPNAQSSMKAEEITPGRYR P-PHV KENKGTRIRFKDDSSYEDVNGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR P-PUU CG1820 KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR P-PUU Evo/12Cg KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR P-PUU P360 KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR P-PUU Sotkamo KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR P-RM-97 mexico QENKGTRIRFKDDTSYEEVNGIRKPKHLYVSLPTAQSTMKADEITPGRFR P-SR11 KDNKGMRIRFKDDSSYEDVNGIRKPKHLYVSMPNAQSSMKAEEITPGRFR P-Tula 76M KENKGTRIRFKDDSSFEEINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKADELTPGRFR P-PUU master KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR NP-HPS KENKGTRIRFKDDSSYEEVNGIRKPRHLYVSMPTAQSTMKADEITPGRFR 配列比較番号 200 220 240 : : : : : P-HTN 76-118 TAVCGLYPAQIKARQMISPVMSVIGFLALAKDWSDRIEQWLIEPC---K- P-HTN Cl-1 TAVCGLYPAQIKARQMISPVMSVIGFLALAKDWSDRIEQWLIEPC---K- P-HTN Cl-2 TAVCGLYPAQIKARQMISPVMSVIGFLALAKDWSDRIEQWLIEPC---K- P-PHV TIVCGLFPAQIMARNIISPVMGVIGFAFFVKDWADKVKAFLDQKCPFLKA P-PUU CG1820 TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPEKIREFMEKECPFIKP P-PUU Evo/12Cg TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPERIREFMEKECPFIKP P-PUU P360 TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPEKIREFMEKECPFIKP P-PUU Sotkamo TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWSERIREFMEKECPFIKP P-RM-97 mexico TITCGLFPAQVKARNIISPVMGVIGFSFFVKDWTEKIDGFLNSDCPF--- P-SR11 TAVCGLYPAQIKARNMVSPVMSVVGFLALAKDWTSRIEEWLGAPC---K- P-Tula 76M TIVCGLFPAQIMHRNIISPVMGVIGFSFFVKDWPEKIEEFLIKPCPFLK- P-PUU master TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPERIRDFMEKECPFIKP NP-HPS TIACGLFPAQVKARNIISPVMGVIGFSFFVKDWMERIDDFLAARCPF--- 配列比較番号 260 280 : : : : : P-HTN 76-118 LLPDTAAVSLLGGPATNRDYLRQRQVALGNMETKESKAIRQHAEAAGCSM P-HTN Cl-1 LLPDTAAVSLLGGPATNRDYLRQRQVALGNMETKESKAIRQHAEAAGCSM P-HTN Cl-2 LLPDTAAVSLLGGPATNRDYLRQRQVALGNMETKESKAIRQHAEAAGCSM P-PHV EPRPGQPAGEAEFLSSIRAYLMNRQAVLDETHLPDIDALVELAASGDPTL P-PUU CG1820 EVKPGTPAQEVEFLKRNRVYFMTRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS P-PUU Evo/12Cg EIKPGTPAQEMEMLKRNKIYFMQRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS P-PUU P360 EVKPGTPAQEVEFLKRNRVYFMTRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS P-PUU Sotkamo EVKPGTPAQEIEMLKRNKIYFMQRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS P-RM-97 mexico --LPKVQGAGEKLLQTIRAYFITRQDQVMQSMLPDITDLMADAQAQGATL P-SR11 FMAESLIAGSLSGNPVNRDYIRQRQGALAGMEPKEFQALRQHSKDAGCTL P-Tula 76M --KQGSPGKEEEFLVSNDAYLIGREKALRESHLAEIDDLVDLAASGDPTP P-PUU master EVKPGTPAQEIEFLKRNRVYFMTRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS NP-HPS --LPEQKDPRDAALATNRAYFITRQLQVDESKVSDIEDLIADARAESATI 配列比較番号 300 320 340 : : : : : P-HTN 76-118 IEDIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFIAGIAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-HTN Cl-1 IEDIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFIAGIAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-HTN Cl-2 IEDIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFIAGIAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-PHV PDSLENPHAAWVFACAPDRCPPTCIYIAGMAELGAFFAILQDMRNTIMAS P-PUU CG1820 PDDIESPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-PUU Evo/12Cg PDNIDSPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-PUU P360 PDDIESPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-PUU Sotkamo PDNIDSPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-RM-97 mexico FSDITSPHSVWVFSCAPDRCPPTALYVAGLPELGAFFSILQDMRNTIMAS P-SR11 VEHIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFVGGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-Tula 76M PDSIKSPQAPWVFACAPDRCPPTCIYIAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS P-PUU master PDDIESPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVVGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS NP-HPS FADIATPHSVWVFACAPDRCPPTALYVAGMPELGAFFAILQDMRNTIMAS 配列比較番号 360 380 : : : : : P-HTN 76-118 KTVGTSEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLGQRIIVLFMVAWGKEAVDN P-HTN Cl-1 KTVGTSEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIVLFMVAWGKEAVDN P-HTN Cl-2 KTVGTSEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIVLFMVAWGKEAVDN P-PHV KTVGTAEEKLKKKSAFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILMYMIEWGNEVVNH P-PUU CG1820 KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLYMLEWGREMVDH P-PUU Evo/12Cg KTVGTAEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLFMLEWGKEMVDH P-PUU P360 KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLYMLEWGKEMVDH P-PUU Sotkamo KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLFMLEWGKEMVDH P-RM-97 mexico KAVGTAEEKMKKKSAFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIIMYMSHWGKEIVNH P-SR11 KTVGTADEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIVMFMVAWGKEAVDN P-Tula 76M KTVGTAEEKLEKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLFMMEWGSDIVNH P-PUU master KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLYMLEWGKEMVDH NP-HPS KSVGTSEEKLKKKSAFYQSYLRRTQSMGIQLDQKIIILYMSHWGREAVNH 配列比較番号 400 420 : : : P-HTN 76-118 FHLGDDMDPELRTLAQSLIDVKVKEISNQEPLKL P-HTN Cl-1 FHLGDDMDPELRTLAQSLIDVKVKEISNQEPLKL P-HTN Cl-2 FHLGDDMDPELRTLAQSLIDVKVKEISNQEPLKL P-PHV FHLGDDMDPELRQLAQALIDQKVKEISNQEPLKI P-PUU CG1820 FHLGDDMDPELRGLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI P-PUU Evo/12Cg FHLGDDMDPELRGLAQALIDQKVKEISNQEPLKI P-PUU P360 FHLGDDMDPELRGLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI P-PUU Sotkamo FHLGDDMDPELRGLAQALIDQKVKEISNQEPLKI P-RM-97 mexico FHLGDDMDPELRQLAQALVDTKVKEISNQELLKL P-SR11 FHLGDDMDPELRSLAQILIDQKVKEISNQEPMKL P-Tula 76M FHLGDDMDPELRTLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI P-PUU master FHLGDDMDPELRGLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI NP-HPS FHLGDDMDPELRELAQTLVDIKVREISNQEPLKL ───────────────────────────────────
【0018】表中の略号は米国ロスアラモスのGenB
ankに登録されている株の名称であり、P−HTNは
ハンタン型、P−PUUはプーマラ型、P−SR11は
ソウル型、P-RM-97 mexicoとNP-HPSはフォーコーナー
型、P−Tulaはプーマラタイプの株である。
【0019】本発明でいうハンタウイルス抗原活性を有
するペプチドとは、ハンタウイルス核蛋白の第1番目か
ら第103番目までの領域と相同性があり、ハンタウイ
ルス核蛋白の第1番目から第103番目までの領域のア
ミノ酸配列からなるペプチドで誘導された抗体が、実質
的に、結合することのできるペプチドをさす。
【0020】本発明の抗原蛋白質は抗体産生を誘導しや
すいものであり、更に誘導された抗体は、本発明の抗原
蛋白質との反応性が強い。そのため、ハンタウイルスに
感染したヒトの血清中にも当然のことながら、当該抗体
が多く存在しており、実際にハンタウイルス感染者の血
清と本発明の抗原蛋白質を反応させると、特異的に強く
反応するため、当該抗原蛋白質は診断上、特に有用なも
のとなる。
【0021】なお本発明のハンタウイルス核蛋白のアミ
ノ酸配列におけるN末端側より第1番目から第103番
目までに相当する抗原蛋白質を生産することのできる発
現プラスミドを含む大腸菌JM109(pIV15)
は、平成7年5月26日付けで、通産省工業技術院生命
工学工業技術研究所に寄託され、その寄託番号はFER
M P−14948である。
【0022】また、本発明でいう第166番から第17
5番までのアミノ酸配列を有する抗原ペプチドとは、表
1に示す番号で規定したものであり、ウイルス株によっ
ては、実際のN末端を1とする番号とは若干のずれが生
じる場合がある。なお、基準に用いた番号は、ハンタン
76−118株の番号に基づくものである。
【0023】本発明の抗原ペプチドに対する抗体は、当
該抗原ペプチドとの反応性が強い。そのため、ハンタウ
イルスに感染したヒトの血清中にも、当然のことなが
ら、当該抗体の存在が予測され、実際に、ハンタウイル
ス感染者の血清と本発明の抗原ペプチドを反応させる
と、特異的に強く反応する。この様に、当該抗原ペプチ
ドは、診断上でも有用である。
【0024】また本発明でいうモノクローナル抗体と
は、ハンタウイルス核蛋白における、N末端側より第1
66番目から第175番目までのアミノ酸配列を含む抗
原ペプチドと反応するモノクローナル抗体をいう。当該
モノクローナル抗体には、ハンタウイルスの増殖を抑制
する効果が認められ、当該モノクローナル抗体は、受身
投与により、ハンタウイルス感染症増殖を抑制するため
の治療剤として有用である。更にまた当該モノクローナ
ル抗体はハンタウイルスに強く結合するため、抗原測定
用の診断用抗体としても利用でき、ワクチンとしての利
用も期待できる。
【0025】
【発明の効果】本発明により抗ハンタウイルス抗体との
み特異的に反応する、診断上有用な抗原蛋白質が得られ
る。本抗原蛋白質は、偽陽性反応が低く、ハンタウイル
スに感染した患者の血液中の抗ハンタウイルス抗体を特
異的に捕らえることができる。
【0026】また、本発明により、ハンタウイルスの増
殖を抑制する抗体と反応する抗原ペプチドが得られる。
本発明の抗原ペプチドは、ハンタウイルスの各血清型間
で、広い交差反応性があることが特長であり、各種の株
を広く捉えるために、幅広いハンタウイルス感染症の抗
原として利用でき、また、今後ワクチンとしての利用も
期待できる。
【0027】また、本発明の抗原ペプチドと反応するモ
ノクローナル抗体は、ハンタウイルスの増殖を抑制する
効果が認められている。当該モノクローナル抗体は受身
投与により、ハンタウイルス感染症増殖を抑制するため
の治療剤として有用である。更にまた当該モノクローナ
ル抗体はハンタウイルスに強く結合するため、抗原測定
用の診断用抗体としても利用でる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。ただし、本発明はこれらの実施例によりその技術
的範囲が制限されるものではない。 (実施例1) 大腸菌による遺伝子クローニングと遺伝
子発現 ハンタンウイルス76−118株のSゲノムのcDNA
遺伝子を制限地図で表示すると図1の様である。このう
ち開始コドンATGはヌクレオチド番号で37番目に、
終止コドンは1326番目に位置し、その間のオープン
リーディングフレームから予測すると、1287個のヌ
クレオチドが429個のアミノ酸をコードする構造とな
っている。
【0029】ハンタウイルスの遺伝子クローニングには
PCR法を用い、開始コドンを含むHTNNPATGプ
ライマーと、逆のプライマーHTNNPENDとを用い
て遺伝子増幅した。HTNNPATGプライマーの塩基
配列は、ATGGCAACTATGGAGGAATTA
CAGであり、逆鎖(−鎖)用のHTNNPENDプラ
イマーの塩基配列は、TTAGAGTTTCAAAGG
CTCTTGGTTである。逆プライマーの最初の塩基
配列TTAは、+鎖ではTAAとなり終止コドンとな
る。増幅に用いたハンタウイルス遺伝子はSchmal
johnらが塩基配列を報告しているハンタンウイルス
76−118株のSゲノム(Virology,Vo
l.155,pp.633−643,1986)を使用
した。PCR法は、宝酒造社RT−PCRキットに添付
されている試薬および方法で行った。
【0030】増幅した遺伝子はInvitrogen社
のプラスミドTA−クローニングキットを用い、プラス
ミドベクターpCRに組み込んだ。実施にあたっては、
キットに添付されている試薬を用い、キットに示されて
いる方法に従って行った。核蛋白質内の各種の領域の遺
伝子発現を行い、各種の核蛋白断片を得るために、pC
Rに組み込んだ遺伝子を制限酵素EcoRIで切断し、
アガロースゲル電気泳動後、分離精製した。次に分離し
た遺伝子を、DraIで切断し、結果として、EcoR
I(開始コドンを含む)〜DraI(348)までの断
片を得た。
【0031】得られた断片の末端は粘着末端(Cohe
sive)末端となっており、これをT4ポリメラーゼ
で埋めて、ブラント(Blunt)末端とした。次い
で、この遺伝子断片をプロメガ社から販売しているプラ
スミドベクターであるピンポイントpXa−2に組み込
み、遺伝子の発現プラスミドpIV15を作成し、塩基
配列が保持されてることを確認した。発現プラスミドp
IV15はEcoRI(開始コドン)〜DraI(34
8)までの断片を含む。この発現プラスミドpIV15
から生産される抗原蛋白質のアミノ酸配列を、配列番号
15に示す。この抗原蛋白質は、核蛋白の第1番目から
第103番目までのアミノ酸配列を含む。
【0032】なお、得られたpIV15の遺伝子構造
は、pXa−2のマルチクローニング部位のPvuII
位に、配列番号16の塩基配列の遺伝子が挿入されたも
のであり、挿入の方向は、pXa−2遺伝子上のtaq
プロモーターの下流に、ハンタウイルス遺伝子が正方向
に直列につながったものである。また配列番号16中の
11番目のATGがハンタンウイルスの開始コドンに相
当するが、pIV15では、同じフレームの上流に存在
するピンポイント蛋白の開始コドンから、アミノ酸への
翻訳が連続しており、結果的にピンポイント蛋白の下流
に抗原蛋白が結合した、融合蛋白が得られる。
【0033】次に、この発現プラスミドpIV15を大
腸菌JM109に移入し、JM109を形質転換した大
腸菌JM109(pIV15)を作成した。ついで、当
該大腸菌を使用して、大腸菌体内でビオチン化されるペ
プチドを上流に持つ融合蛋白を大腸菌に生産させた。こ
の方法は、プロメガ社のマニュアルに従って行った。大
腸菌JM109(pIV15)(FERM P−149
48)を、50mlの培養液で培養後、遺伝子発現誘導
剤IPTGを加え、追加培養後、集菌し、溶菌緩衝液
(10mMのTris−HCL、pH7.2、150m
MのNaCl、1%のTritonX−100、0.0
3%のSDS)で溶菌した。さらに溶菌した懸濁液を氷
上に置き、超音波破砕を行った。更に不溶性画分を除去
し、可溶性画分に目的の抗原蛋白質があることを、ウエ
スタンブロッティング法で確認した。
【0034】(実施例2) ELISA用抗原蛋白質感
作プレートの作成 96穴のマイクロプレートに5マイクログラム/mlの
アビジン溶液を加えて4℃にて一晩置き、アビジンをコ
ートした。その後、プレートは3回洗浄を繰り返し、次
いでBSA溶液を加えてブロッキング操作を行い、更に
3回洗浄した。次に、実施例1で作成した発現プラスミ
ドを用いて作成した抗原蛋白質について、蛋白質濃度が
40マイクログラム/mlとなるように調製し、アビジ
ンコートしたプレートに加え、室温にて1時間、静置し
た。その後洗浄を繰り返すことにより、抗ハンタウイル
ス抗体の評価に使用するELISA用プレートを作成し
た。
【0035】(実施例3) 抗原蛋白質の評価 ハンタウイルスに感染した5人の患者から採血した陽性
血清5種類(A〜E)と、正常者5人から採血した正常
血清5種類(F〜J)を検定に使用した。これらの血清
を、実施例2で作成したELISAプレートに、各10
0マイクロリットルずつ加え、37℃にて1時間静置し
た後洗浄し、ついで二次抗体としてパーオキシダーゼ標
識した羊由来の抗ヒトIgG抗体溶液を加え、37℃で
1時間静置した。洗浄後、発色溶液ABTSを加え、3
0分静置後、発色の度合を波長405nmで測定した。
この結果を表2に示す。
【0036】(比較例1)核蛋白質内の各種の領域の遺
伝子発現を行い、各種の核蛋白断片を得るために、pC
Rに組み込んだ遺伝子を制限酵素EcoRIで切断し、
アガロースゲル電気泳動後、分離精製した。次に分離し
た遺伝子を、制限酵素BamHI,DraI,BanI
I,PvuIIを組み合わせて切断し、結果として、E
coRI(開始コドンを含む)〜DraI(348)ま
での断片、BamHI(138)〜BamHI(124
2)までの断片、DraI(348)〜BanII(6
46)までの断片、BanII(646)〜PvuII
(910)までの断片、BanII(646)〜Eco
RI(終止コドンを含む)までの断片、PvuII(9
10)〜BamHI(1242)までの断片を得た。
【0037】次いで、これらの遺伝子断片をそれぞれ、
プロメガ社から販売しているプラスミドベクターである
ピンポイントpXa−1,pXa−2,pXa−3に組
み込み、以下に示す各種の遺伝子発現プラスミドを作成
し、塩基配列が保持されてることを確認した。各種の発
現プラスミドは以下の通りである。
【0038】発現プラスミド1 EcoRI(開始コドン)〜EcoRI(終止コドン)
までの断片を含む 発現プラスミド2 BamHI(138)〜BamHI(1242)までの
断片を含む 発現プラスミド3 DraI(348)〜BanII(646)までの断片
を含む 発現プラスミド4 BanII(646)〜PvuII(910)までの断
片を含む 発現プラスミド5 BanII(646)〜EcoRI(終止コドン)まで
の断片を含む 発現プラスミド6 PvuII(910)〜BamHI(1242)までの
断片を含む 発現プラスミドから生産される各種の比較抗原
【0039】比較抗原1.発現プラスミド1から生産さ
れる抗原蛋白質で、核蛋白の第1番目から第429番目
までのアミノ酸配列を含む。 比較抗原2.発現プラスミド2から生産される抗原蛋白
質で、核蛋白の第34番目から第403番目までのアミ
ノ酸配列を含む。 比較抗原3.発現プラスミド3から生産される抗原蛋白
質で、核蛋白の第104番目から第204番目までのア
ミノ酸配列を含む。 比較抗原4.発現プラスミド4から生産される抗原蛋白
質で、核蛋白の第205番目から第290番目までのア
ミノ酸配列を含む。 比較抗原5.発現プラスミド5から生産される抗原蛋白
質で、核蛋白の第205番目から第429番目までのア
ミノ酸配列を含む。 比較抗原6.発現プラスミド6から生産される抗原蛋白
質で、核蛋白の第291番目から第403番目までのア
ミノ酸配列を含む。
【0040】次に、実施例1と同じ方法により、これら
のプラスミドで大腸菌JM109を形質転換し、大腸菌
体内でビオチン化されるペプチドを上流に持つ、融合蛋
白を大腸菌に生産させた。この方法は、プロメガ社のマ
ニュアルに従った。形質転換された大腸菌は、50ml
の培養液で培養後、集菌し、溶菌緩衝液(10mMのT
ris−HCL、pH7.2、150mMのNaCl、
1%のTritonX−100、0.03%のSDS)
で溶菌した後、懸濁液を氷上にて超音波破砕した。更に
不溶性画分を除去し、可溶性画分に目的の抗原蛋白質が
あることを、ウエスタンブロッティング法で確認した。
【0041】(比較例2) ELISA用抗原蛋白質感
作プレートの作成 実施例1と同じ方法により、96穴のマイクロプレート
に5マイクログラム/mlのアビジン溶液を加えて4℃
にて一晩置き、アビジンをコートした。その後、プレー
トは3回洗浄を繰り返し、次いでBSA溶液を加えてブ
ロッキング操作を行い、更に3回洗浄した。次に、比較
例1で作成した発現プラスミドを用いて作成した6種類
の抗原蛋白質について、各種の抗原蛋白質の濃度がそれ
ぞれ40マイクログラム/mlとなるように調製し、ア
ビジンコートしたプレートに加え、室温にて1時間、静
置した。その後洗浄を繰り返すことにより、抗ハンタウ
イルス抗体の評価に使用するELISA用プレートを作
成した。抗ハンタウイルス抗体の確認に使用する二次抗
体としては、パーオキシダーゼを固定化した羊由来の抗
体を使用した。
【0042】(比較例3) 抗原蛋白質の評価 実施例1と同じ方法により、ハンタウイルスに感染した
5人の患者から採血した陽性血清5種類(A〜E)と、
正常者5人から採血した正常血清5種類(F〜J)を検
定用に使用した。これらの血清を、実施例2で作成した
ELISAプレートに、各100マイクロリットルずつ
加え、37℃にて1時間静置した後洗浄し、洗浄後、パ
ーオキシダーゼ標識した羊由来の抗ヒトIgG抗体溶液
を加え、37℃で1時間静置した。洗浄後、発色溶液A
BTSを加え、30分静置後、発色の度合を波長405
nmで測定した。その結果を表2にまとめて示す。
【0043】
【表2】 表2 実施例3および比較例3の結果 ────────────────────────────── 個別陽性血清 個別正常血清 ────────────────────────────── A B C D E F G H I J ────────────────────────────── 抗原蛋白質 + + + + + − − − − − ────────────────────────────── 比較抗原1 + + + +/- + − − + − − 比較抗原2 + +/- +/- +/- − − − +/- − − 比較抗原3 − − − − − − − − − − 比較抗原4 − − − − − − − − − − 比較抗原5 − − − − − − − − − − 比較抗原6 − − − − − − − − − − ──────────────────────────────
【0044】この表2における、実施例3と比較例3の
結果から、抗原蛋白質の抗原性と比較抗原1の抗原性が
ほぼ一致し、抗原部位がN末端から103番目までの位
置に存在していることが分かる。また抗原蛋白質が正常
血清とは全く反応しないのに対し、比較抗原1は正常者
との偽陽性反応が見られること、陽性検体について反応
性が低い場合があること等の欠点がみられた。この様
に、本発明の抗原蛋白質が診断用抗原として優れている
ことが分かる。
【0045】(実施例4) 細胞融合によるモノクロー
ナル抗体生産株の作成 モノクローナル抗体生産株は、以下の様な手順で作成し
た。この実験は、通常の実験手順書に従って追試でき
る。まず、韓国KTCCに登録されているハンタンウイ
ルス76118株(ATCC VR.983)を、Ve
ro/E6株細胞(ATCC CRL1586)に感染
させ、感染細胞中でウイルスを培養した。次に、感染細
胞が10の7乗個/mlの濃度になるようにし、1%T
ritonX−100/PBSで処理して、ウイルス粗
精製抗原を得た。次に、得られた粗精製抗原を用いて、
マウスに免疫した。次いで当該粗抗原をフロイドの完全
アジュバントと等量混合し、100マイクロリットルを
BALB/Cマウス後肢筋肉内に注射した。3回の追加
免疫は不完全アジュバントを用いて同様に行った。最後
に抗原液を、アジュバントを混合せずにマウスの腹腔内
に注射し、その3日後に脾細胞を回収した。ついで、当
該脾細胞をATCCに登録されている骨髄腫細胞P3-X63
-Ag8-U1株と細胞融合させた。融合は実験手順書に従っ
て、PEG1500法を採用して行った。
【0046】(実施例5) モノクローナル抗体生産株
の選択 実施例4では各種の細胞融合候補株が得られた。これら
の中から、まずモノクローナル抗体生産株を選択した。
この方法は、吉松らが既に報告している蛍光抗体法によ
るもので(Yoshimatsu, K., Arikawa, J. & Kariwa,
H., J. Vet. Med.Sci., Vol.55, pp.1047-1050, 199
3.)、抗体分泌株のスクリーニングを行う方法である。
ここで、蛍光抗体法に使用した二次抗体には、カペル社
のFITC結合羊由来抗マウスIg(G+A+M)抗体
を使用した。こうしてE5/G6株、KA06株など、
17株のモノクローナル抗体生産株が得られた。次にこ
れらの中から、ハンタウイルスの増殖を抑制する効果を
有するモノクローナル抗体を選択した。このスクリーニ
ング方法は、競争結合アッセイ法であり、ラフォンらの
方法に従って行った(Lafon, M. & Lafage, M., J. Ge
n. Virol.Vol.68, pp.3113-3123, 1987.)。
【0047】まず10の6乗個のVero−E6細胞を
25平方センチのフラスコに入れて48時間培養し、培
養終了後、培養細胞を5mlのEMEMで2回洗浄し
た。ついで17種類のモノクローナル抗体と、対照とな
るマウス抗体IgGを、各々、EMEMで希釈し、60
0マイクロリットルの溶液とした。ついで、当該抗体溶
液を培養細胞上に注いだ。引き続き、培養細胞をシリコ
ンゴムプレートではぎ取り、5%FCSを含む4mlの
氷冷EMEMで洗浄した。2回目の洗浄が終わると、モ
ノクローナル抗体が付加された培養細胞を、27G針の
注射器で分散、懸濁させ、組織培養用のプレートに分注
した。そしてモノクローナル抗体が付加された培養細胞
を、一晩培養し、ついでハンタンウイルス76118株
またはソウルウイルスSR11株を、各々m.o.i.
が0.1となるように接種した。細胞は、0,1,4,
7日後に、アセトンで固定化した。培養細胞中で増殖し
たウイルス抗原の検出には、蛍光抗体法を利用した。こ
の結果を表3に示す。
【0048】
【表3】 表3 ハンタウイルス増殖抑制効果の結果 実験A 判定株:ハンタンウイルス76−118株 ───────────────────────────────── 処理抗体抗体 1日 4日 7日× ───────────────────────────────── E5/G6株モノクローナル抗体 + ++ ++ 対照(KA06株モノクローナル抗体) + +++++ +++++ 対照(マウス抗体IgG) + +++++ +++++ ───────────────────────────────── +20%増殖、++40%増殖、+++60%増殖、 ++++80%増殖、+++++100%増殖
【0049】 実験B 判定株:ソウルウイルスSR11株 ───────────────────────────────── 処理抗体 1日 4日 ───────────────────────────────── E5/G6株モノクローナル抗体 + +++ 対照(KA06株モノクローナル抗体) + ++++ 対照(マウス抗体IgG) + +++++ ───────────────────────────────── +20%増殖、++40%増殖、+++60%増殖、 ++++80%増殖、+++++100%増殖
【0050】この表3から、E5/G6株から産生され
るモノクローナル抗体にのみ、ハンタウイルスの増殖を
抑制する効果が認められた。同時に行った、KA06株
など、他の16株には、この様な抑制効果は見られなか
った。また同時に、実験の対照として使用したマウス抗
体IgGには、全く抑制効果は見られなかった。このこ
とは、E5/G6モノクローナル抗体は受身投与によ
り、ハンタウイルス感染症増殖を抑制するための治療剤
として有用であることを示している。また本モノクロー
ナル抗体がハンタウイルスに強く結合することが判明し
たため、抗原測定用の診断用抗体として利用できること
も判明した。
【0051】(実施例6) モノクローナル抗体の結合
部位の特定 実施例5で得られたE5/G6株モノクローナル抗体の
結合部位を特定するために、まず比較例1で作成した比
較抗原1〜比較抗原6の、6種類の抗原との反応性を調
べた。その結果、当該モノクローナル抗体が比較抗原
1、比較抗原3とのみ反応することが判明し、まず結合
部位がアミノ酸配列の第104番目から204番目まで
の間にあることが判明した。また更に、PEPSCAN
アッセイを行い、詳しい結合部位の特定を行った。PE
PSCANアッセイは、Lundkvistらの方法に従って行
った。(Lundkvist, A., Bjorsten, S., Niklasson, B.
& Ahlborg, N., Clinical Diagnostic Lab. Immunol.,
Vol.2, pp.82-86, 1995.)。PEPSCANアッセイ
は、N末端(第1番目)〜C末端(第429番目)まで
の全領域について、10残基の連続した合成ペプチド
を、5アミノ酸ずつずらして作成し、それらの抗原性を
評価するELISA法の一種であり、一次抗体にE5/
G6株モノクローナル抗体、二次抗体に羊由来パーオキ
シダーゼ標識抗マウス抗体を使用した。この結果を表4
に示す。
【0052】
【表4】 表4 PEPSCANアッセイの結果 ────────────────────────────────── 領域 発色強度 領域 発色強度 (アミノ酸残基番号) (アミノ酸残基番号) …………………………………… …………………………………… 1- 10 <0.01 216-225 <0.01 6- 15 <0.01 221-230 <0.01 11- 20 <0.01 226-235 <0.01 16- 25 <0.01 231-240 <0.01 21- 30 <0.01 236-245 <0.01 26- 35 <0.01 241-250 <0.01 31- 40 <0.01 246-255 <0.01 36- 45 <0.01 251-260 <0.01 41- 50 <0.01 256-265 <0.01 46- 55 <0.01 261-270 <0.01 51- 60 <0.01 266-275 <0.01 56- 65 <0.01 271-280 <0.01 61- 70 <0.01 276-285 <0.01 66- 75 <0.01 281-290 <0.01 71- 80 <0.01 286-295 <0.01 76- 85 <0.01 291-300 <0.01 81- 90 <0.01 296-305 <0.01 86- 95 <0.01 301-310 <0.01 91-100 <0.01 306-315 <0.01 96-105 <0.01 311-320 <0.01 101-110 <0.01 316-325 <0.01 106-115 <0.01 321-330 <0.01 111-120 <0.01 326-335 <0.01 116-125 <0.01 331-340 <0.01 121-130 <0.01 336-345 <0.01 126-135 <0.01 341-350 <0.01 131-140 <0.01 346-355 <0.01 136-145 <0.01 351-360 <0.01 141-150 0.04 356-365 <0.01 146-155 <0.01 361-370 <0.01 151-160 <0.01 366-375 <0.01 156-165 <0.01 371-380 <0.01 161-170 <0.01 376-385 <0.01 166-175 0.35 381-390 <0.01 171-180 0.03 386-395 <0.01 176-185 <0.01 391-400 <0.01 181-190 <0.01 396-405 <0.01 186-195 <0.01 401-410 <0.01 191-200 <0.01 406-415 <0.01 196-205 <0.01 411-420 <0.01 201-210 <0.01 416-425 <0.01 206-215 <0.01 421-429 <0.01 211-220 <0.01 ──────────────────────────────────
【0053】この表4の実験結果から、E5/G6株が
産生するモノクローナル抗体は、ハンタウイルスのアミ
ノ酸配列で、第166番目から第175番目に相当す
る、連続する10残基にあることが特定された。
【0054】さらに合成ペプチドを用いて、競合阻害試
験を行い、エピトープの確定を行った。合成ペプチドは
ハンタンウイルスおよびソウルウイルスの第166番目
から第175番目に相当するEDVNGIRKPK(抗
原ペプチドA)と、プーマラウイルスの第166番目か
ら第175番目に相当するEDINGIRRPK(抗原
ペプチドB)の2種を作成した。まずこれらの合成ペプ
チドの5mg/mlの溶液を作成し、それを順次5倍ず
つ希釈した希釈系列を作成し、E5/G6株モノクロー
ナル抗体と混合し、4℃で一晩インキュベーションし
た。この混合液を、ハンタウイルス抗原をコートした9
6穴のプレートに加え、引続き二次抗体として羊由来標
識抗マウス抗体を使用して、ELISAを行った。モノ
クローナル抗体が予め抗原ペプチドと反応していれば、
ELISAでの発色は低くなり、阻害率は大きくなる。
この結果を、以下の式で表される阻害率で表示する。
【0055】 この結果を表5に示す。
【0056】
【表5】 表5 モノクローナル抗体と抗原ペプチドのプレインキュベーションによる ELISA反応の競合阻害実験結果 ─────────────────────────────── 阻害率(%) 抗原濃度(マイクロク゛ラム /ml) ────────────────── 抗原ペプチドA 抗原ペプチドB ─────────────────────────────── 0 0% 0% 8 18 42 40 22 50 200 42 83 1000 75 92 5000 95 95 ───────────────────────────────
【0057】この様に、ハンタウイルスを抗原として用
いるELISAにおいて、抗原ペプチドの濃度に依存す
る阻害がみられることが判明した。このことから、当該
領域が、E5/G6株モノクローナル抗体に対するエピ
トープであることが明らかになった。
【0058】(実施例7) 抗原ペプチドの評価 実施例6で特定された、ハンタウイルスのアミノ酸配列
で第166番目から第175番目までの抗原ペプチドを
作成し、診断用抗原としての評価を行った。評価には9
6穴のマイクロプレートを使用し、ELISA作成キッ
トを用いて、抗原ペプチドをウェルに固定化した。用い
た抗原ペプチドは、ハンタンウイルスおよびソウルウイ
ルス核蛋白の第166番目から第175番目に相当する
EDVNGIRKPK(抗原ペプチドA)と、プーマラ
ウイルス核蛋白の第166番目から第175番目のペプ
チドに相当するEDINGIRRPK(抗原ペプチド
B)を含む抗原ペプチドの2種を用いて行った。まず、
通常の手順に従って、5種類の個別患者血清(1〜5)
と5種類の個別正常者血清(6〜10)を用いて、抗原
の評価を行った。この結果を表6に示す。
【0059】
【表6】 表6 実施例7の抗原ペプチドの評価 ────────────────────────────── 個別陽性血清 個別正常血清 ────────────────────────────── 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ────────────────────────────── 抗原ペプチドA + + + + + − − − − − 抗原ペプチドB + + + + + − − − − − ──────────────────────────────
【0060】また、抗原ペプチドA、抗原ペプチドBを
用いて、各種のハンタウイルス株に対する抗体との反応
性を調べたところ、これらの抗原ペプチドは、ともにハ
ンタンウイルス76−118株、ソウルウイルスSR1
1株、プロスペクトヒルウイルス、プーマラウイルスS
otkamo株の抗体と、広く反応した。この様に、当
該抗原ペプチドは各種株に対し広い交差性を示すため、
広くハンタウイルス感染症を診断する診断用抗原として
も有用であることが判明した。
【0061】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:429 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-HTN 76-118 配列: -MATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRTLTDREG VAVSIQAKIDELKRQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYG NVLDLNHLDIDEPTGQTADWLSIIVYLTSFVVPILLKALYMLTTRGRQTT KDNKGTRIRFKDDSSFEDVNGIRKPKHLYVSLPNAQSSMKAEEITPGRYR TAVCGLYPAQIKARQMISPVMSVIGFLALAKDWSDRIEQWLIEPC---K- LLPDTAAVSLLGGPATNRDYLRQRQVALGNMETKESKAIRQHAEAAGCSM IEDIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFIAGIAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTSEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLGQRIIVLFMVAWGKEAVDN FHLGDDMDPELRTLAQSLIDVKVKEISNQEPLKL
【0062】配列番号:2 配列の長さ:430 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-HTN Cl-1 配列: MMATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRALTNREG VAVSIQAKIDELKMQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYG NVLDLNHLDIDEPTGQTADWLSIIVYLTSFVVPILLKALYMLTTRGRQTT KDNKGTRIRFKDDSSFEDVNGIRKPKHLYVSLPNAQSSMKAEEITPGRYR TAVCGLYPAQIKARQMISPVMSVIGFLALAKDWSDRIEQWLIEPC---K- LLPDTAAVSLLGGPATNRDYLRQRQVALGNMETKESKAIRQHAEAAGCSM IEDIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFIAGIAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTSEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIVLFMVAWGKEAVDN FHLGDDMDPELRTLAQSLIDVKVKEISNQEPLKL
【0063】配列番号:3 配列の長さ:430 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-HTN Cl-2 配列: MMATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRALTNREG VAVSIQAKIDELKMQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYG NVLDLNHLDIDEPTGQTADWLSIIVYLTSFVVPILLKALYMLTTRGRQTT KDNKGTRIRFKDDSSFEDVNGIRKPKHLYVSLPNAQSSMKAEEITPGRYR TAVCGLYPAQIKARQMISPVMSVIGFLALAKDWSDRIEQWLIEPC---K- LLPDTAAVSLLGGPATNRDYLRQRQVALGNMETKESKAIRQHAEAAGCSM IEDIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFIAGIAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTSEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIVLFMVAWGKEAVDN FHLGDDMDPELRTLAQSLIDVKVKEISNQEPLKL
【0064】配列番号:4 配列の長さ:433 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-PHV 配列: -MSQLRETQEEITRHEQQLVIARQKLKEAERTVEVDPDDVNKSTLQSRRS AVSTLEDKLAEFKRQLADVISRQKMDEKPVDPTGIELDDHLKERSSLQYG NVLDVNSIDIEEPSGQTADWLKIGSYIIEFALPIILKALHMLSTRGRQTV KENKGTRIRFKDDSSYEDVNGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR TIVCGLFPAQIMARNIISPVMGVIGFAFFVKDWADKVKAFLDQKCPFLKA EPRPGQPAGEAEFLSSIRAYLMNRQAVLDETHLPDIDALVELAASGDPTL PDSLENPHAAWVFACAPDRCPPTCIYIAGMAELGAFFAILQDMRNTIMAS KTVGTAEEKLKKKSAFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILMYMIEWGNEVVNH FHLGDDMDPELRQLAQALIDQKVKEISNQEPLKI
【0065】配列番号:5 配列の長さ:433 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-PUU CG1820 配列: -MSDLTDIQEEITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKSTLQARQQ TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPEKIREFMEKECPFIKP EVKPGTPAQEVEFLKRNRVYFMTRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS PDDIESPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLYMLEWGREMVDH FHLGDDMDPELRGLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI
【0066】配列番号:6 配列の長さ:433 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-PUU Evo/12Cg 配列: -MSDLTDIQEDITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKNTLQARQQ TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPERIREFMEKECPFIKP EIKPGTPAQEMEMLKRNKIYFMQRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS PDNIDSPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTAEEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLFMLEWGKEMVDH FHLGDDMDPELRGLAQALIDQKVKEISNQEPLKI
【0067】配列番号:7 配列の長さ:433 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-PUU P360 配列: -MSDLTDIQEEITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVYPDDVNKNTLQARQQ TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPEKIREFMEKECPFIKP EVKPGTPAQEVEFLKRNRVYFMTRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS PDDIESPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLYMLEWGKEMVDH FHLGDDMDPELRGLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI
【0068】配列番号:8 配列の長さ:433 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-PUU Sotkamo 配列: -MSDLTDIQEDITRHEQQLIVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKNTLQARQQ TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTLPIILKALYMLSTRGRQTV KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWSERIREFMEKECPFIKP EVKPGTPAQEIEMLKRNKIYFMQRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS PDNIDSPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLFMLEWGKEMVDH FHLGDDMDPELRGLAQALIDQKVKEISNQEPLKI
【0069】配列番号:9 配列の長さ:429 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-SR11 配列: -MATMEEIQREISAHEGQLVIARQKVKDAEKQYEKDPDDLNKRALHDRES VAASIQSKIDELKRQLADRLQQGRTSGQDRDPTGVEPGDHLKERSALSYG NTLDLNSLDIDEPTGQTADWLTIIVYLTSFVVPIILKALYMLTTRGRQTS KDNKGMRIRFKDDSSYEDVNGIRKPKHLYVSMPNAQSSMKAEEITPGRFR TAVCGLYPAQIKARNMVSPVMSVVGFLALAKDWTSRIEEWLGAPC---K- FMAESLIAGSLSGNPVNRDYIRQRQGALAGMEPKEFQALRQHSKDAGCTL VEHIESPSSIWVFAGAPDRCPPTCLFVGGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTADEKLRKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIVMFMVAWGKEAVDN FHLGDDMDPELRSLAQILIDQKVKEISNQEPMKL
【0070】配列番号:10 配列の長さ:430 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-Tula 76M 配列: -MSQLKEIQEEITRHEQQIVIARQKLKDAEKTVEADPDDVNKNTLQSRRA AVSALEDKLAEFKRQLADLVSSQKMGEKPVDPTGIEPDDHLKERSSLRYG NVLDVNAIDIDEPSGQTADWFAIGQYIIGFALAIVLKALYMLSTRGRQTI KENKGTRIRFKDDSSFEEINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKADELTPGRFR TIVCGLFPAQIMHRNIISPVMGVIGFSFFVKDWPEKIEEFLIKPCPFLK- --KQGSPGKEEEFLVSNDAYLIGREKALRESHLAEIDDLVDLAASGDPTP PDSIKSPQAPWVFACAPDRCPPTCIYIAGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTAEEKLEKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLFMMEWGSDIVNH FHLGDDMDPELRTLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI
【0071】配列番号:11 配列の長さ:433 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-PUU master 配列: -MSDLTDIQEEITRHEQQLVVARQKLKDAERAVEVDPDDVNKNTLQARQQ TVSALEDKLADYKRRMADAVSRKKMDTKPTDPTGIEPDDHLKERSSLRYG NVLDVNAIDIEEPSGQTADWYTIGVYVIGFTIPIILKALYMLSTRGRQTV KENKGTRIRFKDDTSFEDINGIRRPKHLYVSMPTAQSTMKAEELTPGRFR TIVCGLFPTQIQVRNIMSPVMGVIGFSFFVKDWPERIRDFMEKECPFIKP EVKPGTPAQEIEFLKRNRVYFMTRQDVLDKNHVADIDKLIDYAASGDPTS PDDIESPNAPWVFACAPDRCPPTCIYVVGMAELGAFFSILQDMRNTIMAS KTVGTAEEKLKKKSSFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIILLYMLEWGKEMVDH FHLGDDMDPELRGLAQSLIDQKVKEISNQEPLKI
【0072】配列番号:12 配列の長さ:428 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:P-RM-97 mexico 配列: -MSNLKELQDNITAHEQQLVTARQKLKDAEKAVEVDPDDVNKSTLQSRRA AVSALETKLGELKRQLADFVTSQKLASKPVDPTGLEPDDHLKEKSSLRYG NVLDVNSIDLEEPSGQTADWKSIGLYILSFTLPIVLKALYMLSTRGRQTV QENKGTRIRFKDDTSYEEVNGIRKPKHLYVSLPTAQSTMKADEITPGRFR TITCGLFPAQVKARNIISPVMGVIGFSFFVKDWTEKIDGFLNSDCPF--- --LPKVQGAGEKLLQTIRAYFITRQDQVMQSMLPDITDLMADAQAQGATL FSDITSPHSVWVFSCAPDRCPPTALYVAGLPELGAFFSILQDMRNTIMAS KAVGTAEEKMKKKSAFYQSYLRRTQSMGIQLDQRIIIMYMSHWGKEIVNH FHLGDDMDPELRQLAQALVDTKVKEISNQELLKL
【0073】配列番号:13 配列の長さ:428 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 配列の特徴:NP-HPS 配列: -MSTLKEVQDNITLHEQQLVTARQKLKDAERAVELDPDDVNKSTLQSRRA AVSALETKLGELKRELADLIAAQKLASKPVDPTGIEPDDHLKEKSSLRYG NVLDVNSIDLEEPSGQTADWKSIGLYILSFALPIILKALYMLSTRGRQTI KENKGTRIRFKDDSSYEEVNGIRKPRHLYVSMPTAQSTMKADEITPGRFR TIACGLFPAQVKARNIISPVMGVIGFSFFVKDWMERIDDFLAARCPF--- --LPEQKDPRDAALATNRAYFITRQLQVDESKVSDIEDLIADARAESATI FADIATPHSVWVFACAPDRCPPTALYVAGMPELGAFFAILQDMRNTIMAS KSVGTSEEKLKKKSAFYQSYLRRTQSMGIQLDQKIIILYMSHWGREAVNH FHLGDDMDPELRELAQTLVDIKVREISNQEPLKL
【0074】配列番号:14 配列の長さ:103残基 配列の型 :アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 1 10 20 30 40 50 60 : : : : : : : MATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRTLTDREGVAVSIQAKIDE 70 80 90 100 : : : : LKRQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYGNVLD
【0075】配列番号:15 配列の長さ:213残基 配列の型 :アミノ酸配列 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 表記法 :1文字表記法 1 10 20 30 40 50 60 : : : : : : : MKLKVTVNGTAYDVDVDVDKSHENPMGTILFGGGTGGAPAPAAGGAGAGKAGEGEIPAPL 61 70 80 90 100 110 120 : : : : : : : AGTVSKILVKEGDTVKAGQTVLVLEAMKMETEINAPTDGKVEKVLVKERDAVQGGQGLIK 130 140 150 160 170 180 190 : : : : : : : IGDLELIEGRESFRIRLMATMEELQREINAHEGQLVIARQKVRDAEKQYEKDPDELNKRT 200 210 220 230 240 250 260 : : : : : : : LTDREGVAVSIQAKIDELKRQLADRIATGKNLGKEQDPTGVEPGDHLKERSMLSYGNVLD 200 210 : : LGSGTDIRSPGAA
【0076】配列番号:16 配列の長さ:321塩基 配列の型 :塩基配列 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 1 10 20 30 40 50 60 . . . . . . . aattcggcttatggcaactatggaggaattacagagggaaatcaatgcccatgagggtca 70 80 90 100 110 120 . . . . . . attagtgatagccaggcagaaggtgagggatgcagaaaaacagtatgaaaaggatccaga 130 140 150 160 170 180 . . . . . . tgagttgaacaagagaacattaactgaccgagagggcgttgcagtatctatccaggcaaa 190 200 210 220 230 240 . . . . . . aattgatgagttaaaaaggcaactggcagataggattgcaactgggaaaaaccttgggaa 250 260 270 280 290 300 . . . . . . ggaacaagatccaacaggggtggagcctggagaccatctgaaagagaggtcaatgctcag 310 320 . . ttatggtaatgtgctggattt
【図面の簡単な説明】
【図1】ハンタウイルスのSゲノムについて、遺伝子構
造と制限地図を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/577 G01N 33/577 B // C12N 1/21 8828−4B C12N 1/21 5/10 C12P 21/02 C 15/02 9281−4B C12N 5/00 B C12P 21/02 9162−4B 15/00 C (C12P 21/08 C12R 1:91) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 吉松 組子 北海道札幌市北区北34条西6丁目2−6 グロウアイランド201 (72)発明者 有川 二郎 北海道札幌市豊平区平岡10条1丁目 26の 20 (72)発明者 橋本 信夫 北海道札幌市中央区宮の森3条12丁目5− 1 (72)発明者 三谷 勝男 東京都日野市日野320番地の11 株式会社 エイアンドティー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1〜11のいずれかのアミノ酸
    配列を有するハンタウイルス核蛋白における、N末端側
    より第1番目から第103番目までのペプチド、または
    該ペプチドにおいて1または複数のアミノ酸が置換、挿
    入、付加したものであって、且つハンタウイルス抗原活
    性を有するペプチドを含む抗原蛋白質。
  2. 【請求項2】 抗原蛋白質が配列番号14に示されるア
    ミノ酸配列を有するペプチドからなる請求項1に記載の
    抗原蛋白質。
  3. 【請求項3】 配列番号1〜13のいずれかのアミノ酸
    配列を有するハンタウイルス核蛋白における、N末端側
    より第166番目から第175番目までのアミノ酸配列
    を含むハンタウイルスの増殖を抑制する抗体と反応性の
    ある抗原ペプチド。
  4. 【請求項4】 EDVNGIRKPKおよびEDING
    IRRPKから選ばれる、ハンタウイルスの増殖を抑制
    する抗体と反応性のある抗原ペプチド。
  5. 【請求項5】 請求項3ないし4に記載のハンタウイル
    ス抗原蛋白質と反応性のあるモノクロナール抗体。
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