JP3809256B2 - 寄棟屋根の換気棟構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、寄棟屋根の換気棟構造に関し、詳しくは、小屋裏の換気を十分に行うことが出来、しかも、棟内部への雨水の浸入を防止することが出来る様に改良された寄棟屋根の換気棟構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来周知の瓦葺き屋根の棟構造においては、表面に防水紙が敷かれた野地板の稜部に、練土、漆喰、モルタル等の湿式の棟葺き材が冠瓦の台座として施工される。そして、台座上には、棟に沿って冠瓦が載置される。斯かる棟構造においては、冠瓦とその両側の桟瓦との間の隙間を湿式の棟葺き材によって塞ぐことにより、野地板部への雨水の浸入が防止される。
【0003】
ところで、前記の材料から成る湿式の棟葺き材は、通気性が乏しいため、野地板と桟瓦との間の換気を阻害し、瓦止め用の桟木やそれを野地板に固定する釘および野地板の腐食を惹起するという問題がある。また、湿式の棟葺き材は重量が嵩むため、棟構造における耐震性の点で好ましくない。しかも、重たい棟葺き材を冠瓦の台座として施工する高所作業は、高度の熟練を要する極めて効率の低い作業であり、かつ、著しく汚れる作業でもある。
【0004】
この様な従来の諸問題を解決する瓦葺き屋根の棟構造として、特開平9−41574号公報には、発泡樹脂から成る乾式の棟葺き材を使用した換気棟構造が開示されている。斯かる乾式の棟葺き材は、独立気泡を有する硬質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦を支持する支持部と、連続気泡を有する軟質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦とその両側の桟瓦との間を封止する封止部とを備え、支持部には、その上方空間と下方空間とを連通する開口と、上方空間を外気に連通させる溝部とが形成されている。
【0005】
前記の公報に記載の換気棟構造においては、連続気泡を有する軟質の発泡樹脂にて形成された封止部の通気性により桟瓦と野地板との間の換気が図られ、また、冠瓦の支持部に形成された開口および溝部を介して桟瓦と野地板との間の換気が図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の換気棟構造においては、棟葺き材の支持部に形成された溝部が支持部の幅方向に直線状に延びているため、風雨が溝部を通して開口から棟内部に浸入する虞がある。また、前記の換気棟構造を寄棟屋根に適用した場合、陸棟部分が短いため、小屋裏の換気を十分に行うことが出来ないという問題がある。
【0007】
本発明は、前記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小屋裏の換気を十分に行うことが出来、しかも、棟内部への雨水の浸入を防止することが出来る寄棟屋根の換気棟構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、冠瓦の台座としての棟葺き材が陸棟および隅棟に沿って配設され、かつ、前記棟葺き材の下方空間と小屋裏とを連通させる換気口が陸棟部分の野地板の稜部に設けられている寄棟屋根の換気棟構造であって、前記棟葺き材は、独立気泡を有する硬質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦を支持する支持部と、連続気泡を有する軟質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦とその両側の屋根葺き材との間を封止する左右一対の封止部とを備え、前記支持部は、冠瓦が固定される支持桟の嵌合溝を幅方向中央部に有し、その両側に傾斜面を有する左右対称の概略山形断面に形成され、前記支持部には、嵌合溝の両側に配列され且つ上下に貫通する複数の換気孔と、左右の傾斜面に倣ってそれぞれ突出する複数の支持突起と、各支持突起の間の空間により左右の傾斜面に沿って構成され且つ前記各換気孔に連通する左右の換気通路とが形成されており、前記複数の支持突起は、支持部の長手方向に沿って複数列に配列され且つ支持部の幅方向に沿ってジグザグ状に配置されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る寄棟屋根の換気棟構造を説明する。図1は換気棟構造の概要を示す陸棟部分の断面図、図2は寄棟屋根の概略平面図、図3は棟葺き材の横断面図、図4は棟葺き材の平面図、図5は棟葺き材の部分平面図である。
【0010】
図1に示す様に、本発明に係る寄棟屋根の換気棟構造においては、冠瓦(1)の台座としての棟葺き材(2)が棟方向に沿って、すなわち、図2に示す寄棟屋根の陸棟(3)および隅棟(4)に沿って配設されている。そして、図1に示す様に、棟葺き材(2)の下方空間(5)と小屋裏(6)とを連通させるため、換気口(7A)が陸棟(3)部分の野地板(7)の稜部に設けられている。
【0011】
また、一般的な棟構造として、野地板(7)は、棟木(8)に支持された垂木(9)上に張設されている。そして、野地板(7)上には、屋根葺き材としての桟瓦(10)を係止するための複数本の桟木(11)が釘固定されている。なお、屋根葺き材としては、瓦の他に石綿スレートやトタン等を使用することが出来、これらを使用する場合には、桟木(11)は省略される。
【0012】
冠瓦(1)は、例えば、概略山形断面の三角瓦とされ、図2に示す陸棟(3)及び隅棟(4)に沿って棟葺き材(2)上に設置される。この冠瓦(1)は、一般には陶器製であるが、メタル製であってもよい。
【0013】
棟葺き材(2)は、図1及び図3に示す様に、独立気泡を有する硬質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦(1)を支持する支持部(2A)と、連続気泡を有する軟質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦(1)とその左右両側の屋根葺き材である桟瓦(10)との間を封止する左右一対の封止部(2B)とを備えている。
【0014】
棟葺き材(2)の支持部(2A)は、冠瓦(1)が釘固定される合成樹脂製の支持桟(12)の嵌合溝(2C)を幅方向中央部に有し、その両側に傾斜面を有する左右対称の概略山形断面をなしている。嵌合溝(2C)は、例えば、幅30mm、深さ30mm程度に設定され、支持部(2A)の長手方向に沿って形成されている。そして、この嵌合溝(2C)に嵌合された支持桟(12)は、その長手方向の数個所がネジ(13)を介して棟木(8)に接続され、所定高さに支持される。
【0015】
斯かる支持部(2A)は、冠瓦(1)を十分な強度を以て支持できる様に、垂直方向の厚さが20〜40mm程度、幅が冠瓦(1)の内幅より狭い150〜200mm程度とされ、棟方向の長さが冠瓦(1)の3〜5枚分の長さに相当する900〜1200mm程度とされている。そして、各支持部(2A)の長手方向の一端面には、図4に示す様に、各棟葺き材(2)を長手方向に接続するための左右一対の接続突起(2D)が形成され、これに対応して支持部(2A)の長手方向の他端面には、接続突起(2D)が嵌合する左右一対の接続穴(2E)が形成されている。
【0016】
棟葺き材(2)の封止部(2B)は、桟瓦(10)の上面に密着する圧縮状態での通気性を確保するため、幅が20〜50mm、高さが30〜120mm程度に設定されており、棟方向の長さは支持部(2A)より10〜20mm程度長めの寸法に設定されている。そして、各封止部(2B)は、支持部(2A)の左右両側の底面に予め接着されている。
【0017】
棟葺き材(2)の支持部(2A)を成形する樹脂としては、例えば、ポリスチレン系の他、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂を使用した成形方法としては、比較的高い発泡倍率とするため、予め物理発泡剤を含浸させて予備発泡ビーズを製造した後、スチームを用いて金型内で賦形する、所謂ビーズ発泡成形法が採用される。発泡倍率は、通常、10〜40倍、好ましくは15〜35倍とされる。特に好ましい態様として、支持部(2A)は、発泡倍率が25〜30倍のポリスチレンにて成形される。
【0018】
ビーズ発泡成形法による前記の樹脂の成形においては、ヒケ等による変形が少ないため、棟葺き材(2)の支持部(2A)を十分な厚みに精度良く成形することが出来、かつ、支持部(2A)の形状を冠瓦(1)の形状に対応して適宜に変更することが出来る。更に、支持部(2A)を前記の樹脂にて成形した場合には、優れた撥水性を発揮する。
【0019】
一方、棟葺き材(2)の封止部(2B)を成形する樹脂としては、日射や風雨に対する耐候性を向上させるため、エチレンとプロピレンの共重合からなる合成ゴム等を特に好適に使用し得る。勿論、スチレン−ブタジエン系やブチル系の合成ゴム或いは天然ゴム等を単独で又は混合して使用することも出来る。混合物としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体ゴムとスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム等のブレンド物を挙げることが出来る。
【0020】
また、前記の封止部(2B)は、日射や風雨に晒される外側がエチレン−プロピレン共重合体の発泡体にて成形され、日射や風雨に晒されない内側がウレタン樹脂の発泡体にて形成され、かつ、これら2つの発泡体が粘着材または接着剤などによって貼り合わされた構成とすることが出来る。この場合、ウレタン樹脂としては、水に対して変質し難いエーテル系ウレタン樹脂が好ましい。
【0021】
封止部(2B)は、前記の何れの材料を使用した場合においても、圧縮荷重を加えた状態で永久変形を生じ難い連続発泡体であることが必要であり、いわゆる架橋発泡法によって成形される。封止部(2B)を構成する樹脂が少なくとも部分的に架橋していることが好ましい。架橋の程度は、ゲル分率で表わして80重量%以上、好ましくは90重量%以上、特には95重量%以上が好ましい。
【0022】
本発明において、前記棟葺き材(2)の支持部(2A)には、図3及び図4に示す様に、嵌合溝(2C)の両側に配列され且つ上下に貫通する複数の換気孔(2F)と、左右の傾斜面に倣ってそれぞれ突出する複数の支持突起(2G1),(2G2),(2G3)と、各支持突起(2G1),(2G2),(2G3)の間の空間により左右の傾斜面に沿って構成され且つ各換気孔(2F)に連通する左右の換気通路(2H)とが形成されている。
【0023】
換気孔(2F)は、図4に示す様に、嵌合溝(2C)に添ってその両側に各1列縦隊で配列されており、各列には、例えば18個の換気孔(2F)が所定ピッチで配置されている。各換気孔(2F)の直径は、例えば11〜12mmに設定されている。すなわち、各棟葺き材(2)あたりの換気孔(2F)の開口面積は、片側1列で18cm2、両側2列で36cm2程度に設定されている。
【0024】
複数の支持突起(2G1),(2G2),(2G3)は、支持部(2A)の長手方向に沿って複数列に配列され且つ支持部(2A)の幅方向に沿ってジグザグ状に配置されている。すなわち、支持突起(2G1),(2G2),(2G3)は、図4に示す様に、支持部(2A)の左右の傾斜面にそれぞれ3列縦隊で左右対称に配列されている。各列の支持突起(2G1),(2G2),(2G3)はそれぞれ90個ほどであり、高さが4mmに設定され、支持部(2A)の長手方向および幅方向に沿った相互間隔がそれぞれ5mmに設定されている。
【0025】
前記換気孔(2F)に隣接する1列目の支持突起(2G1)及び2列目の支持突起(2G2)は、支持部(2A)の幅方向に横長となる幅5mm、長さ10mmの小判形の断面形状を有し、支持部(2A)の長手方向に10mmピッチで配列されている。また、支持部(2A)の左右の側縁に臨む3列目の支持突起(2G3)は、支持部(2A)の幅方向に横長となる幅5mm、長さ25mmのバー状の断面形状を有し、支持部(2A)の長手方向に10mmピッチで配列されている。そして、図5に示す様に、1列目の支持突起(2G1)および3列目の支持突起(2G3)に対し、2列目の支持突起(2G2)が半ピッチずれて配列されることにより、各列の支持突起(2G1),(2G2),(2G3)は、支持部(2A)の幅方向に沿ってジグザグ状に配置されている。
【0026】
換気通路(2H)は、前記支持突起(2G1),(2G2),(2G3)が支持部(2A)の幅方向に沿ってジグザグ状に配置されることにより、支持部(2A)の左右の傾斜面の略全面にジグザグ状の通路として形成されている。そして、各換気通路(2H)の通路断面積は、片側合計で18cm2、両側合計で36cm2に設定されている。また、各換気通路(2H)の底面は、20〜40°程度の排水勾配を有する斜面に形成されている。
【0027】
なお、図4に示した棟葺き材(2)の支持部(2A)の両端部には、陸棟部の棟葺き材(2)と隅棟部の棟葺き材(2)とを連続的に接続させるための切断ガイドライン(L)が形成されている。
【0028】
図2に示した寄棟屋根は、天井面積が66.6m2であり、陸棟(3)の長さが180cmである。これに対応して、前記換気口(7A)は、野地板(7)の稜部を陸棟(3)に沿って長さ148cmに渡り幅5cm程度切り欠くことにより、天井面積の1/900である740cm2の開口断面積に設定されている。また、陸棟(3)には2本相当の棟葺き材(2)が配設され、各隅棟(4)には、4.7本相当の棟葺き材(2)が配設される。
【0029】
本発明に係る寄棟屋根の換気棟構造の施工に際しては、各棟葺き材(2)は、長手方向の一端面に突出する左右一対の接続突起(2D)を他端面に開口する左右一対の接続穴(2E)に嵌合させることにより、陸棟(3)及び隅棟(4)に沿って相互に接続される。そして、陸棟(3)と隅棟(4)との接続部分においては、棟葺き材(2)の端部が切断ガイドライン(L)に沿って切断される。その際、棟葺き材(2)は、ノコギリやカッターにより簡単に切断できるため、施工が簡単である。
【0030】
続いて、各棟葺き材(2)の左右の封止部(2B)を両側の桟瓦(10)の上面に載せ、この状態で各棟葺き材(2)の上に冠瓦(1)を順次載置する。そして、棟葺き材(2)の支持部(2A)の嵌合溝(2C)に嵌合された支持桟(12)に対し、各冠瓦(1)を止めネジ等によって固定する。
【0031】
この様に施工された本発明の寄棟屋根の換気棟構造は、棟葺き材(2)の支持部(2A)が硬質の発泡樹脂にて成形されているため、冠瓦(1)の荷重を十分に支持することが出来、しかも、それ自体がクリープ変形などを生じることがない。また、棟葺き材(2)が軽量であるため、棟構造の全体重量を増加させることがなく、耐震上好ましい。更に、棟葺き材(2)が軽量であって且つ簡単に切断することが出来るため、高所での設置が極めて容易で、施工性に優れている。しかも、従来の湿式の棟葺き材に比べてクリーンな作業を行うことが出来る。
【0032】
本発明の寄棟屋根の換気棟構造においては、棟葺き材(2)の下方空間(5)が桟瓦(10)と野地板(7)との間の野地板上部の空間に連通し、かつ、野地板(7)の稜部に設けられた換気口(7A)を介して小屋裏(6)に連通している。そして、棟葺き材(2)の下方空間(5)は、通気性のある連続気泡の発泡樹脂にて成形された棟葺き材(2)の左右の封止部(2B)を介して外気に連通し、かつ、棟葺き材(2)の支持部(2A)に形成された複数の換気孔(2F)および左右の換気通路(2H)を介して外気に連通している。
【0033】
この場合、各換気孔(2F)および左右の換気通路(2H)は、寄棟屋根の陸棟(3)および各隅棟(4)に沿って配設された20.6本相当の全ての棟葺き材(2)に形成されており、棟葺き材(2)の1本当りの通路断面積を36cm2として、換気通路(2H)の通路断面積の合計は、740cm2に達する。この換気通路(2H)の合計の通路断面積は、野地板(7)に設けられた換気口(7A)の開口断面積と同等である。従って、桟瓦(10)と野地板(7)との間の野地板上部および小屋裏(6)の換気を十分に行うことが出来、その湿潤化を確実に防止することが出来る。
【0034】
また、前記左右の換気通路(2H)は、支持部(2A)の左右の傾斜面に沿って構成され、しかも、支持部(2A)の幅方向に沿ってジグザグ状に配置された複数の支持突起(2G)により、ジグザグ状の通路として形成されている。このため、風雨に伴い左右の換気通路(2H)に浸入する雨水は、各支持突起(2G)に衝突し、換気通路(2H)の底の排水勾配に添って外部に排水される。従って、棟内部への雨水の浸入を確実に防止することが出来る。
【0035】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の寄棟屋根の換気棟構造においては、棟葺き材の下方空間が野地板の稜部に設けられた換気口を介して小屋裏に連通している。そして、棟葺き材の下方空間は、通気性のある連続気泡の発泡樹脂にて成形された棟葺き材の左右の封止部を介して外気に連通し、かつ、棟葺き材の支持部に形成された複数の換気孔および左右の換気通路を介して外気に連通している。更に、各換気孔および左右の換気通路は、寄棟屋根の陸棟および各隅棟に沿って配設された全ての棟葺き材に形成されており、野地板の稜部に設けられた換気口の開口断面積に対応する十分な通路断面積を有する。従って、小屋裏の換気を十分に行うことが出来、その湿潤化を確実に防止することが出来る。
【0036】
また、前記左右の換気通路は、支持部の左右の傾斜面に沿って構成され、しかも、支持部の幅方向に沿ってジグザグ状に配置された複数の支持突起により、ジグザグ状の通路として形成されている。このため、風雨に伴い左右の換気通路に浸入する雨水は、各支持突起に衝突し、換気通路の底の排水勾配に添って外部に排水される。従って、棟内部への雨水の浸入を確実に防止することが出来る。
【0037】
屋根葺き材が瓦であって、野地板との間に空間が形成されている場合には、野地板上部の空間が棟葺き材の下方空間に連通することにより、野地板上部の換気を十分に行うことが出来、その湿潤化を確実に防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る瓦葺き寄棟屋根の換気棟構造の概略を示す断面図である。
【図2】瓦葺き寄棟屋根の概略平面図である。
【図3】棟葺き材の横断面図である。
【図4】棟葺き材の平面図である。
【図5】棟葺き材の部分平面図である。
【符号の説明】
1 :冠瓦
2 :棟葺き材
2A :支持部
2B :封止部
2C :嵌合溝
2D :接続突起
2E :接続穴
2F :換気孔
2G1 :支持突起
2G2 :支持突起
2G3 :支持突起
2H :換気通路
3 :陸棟
4 :隅棟
5 :下方空間
6 :小屋裏
7 :野地板
7A :換気口
8 :棟木
9 :垂木
10 :桟瓦
11 :桟木
12 :支持桟
13 :ネジ

Claims (1)

  1. 冠瓦の台座としての棟葺き材が陸棟および隅棟に沿って配設され、かつ、前記棟葺き材の下方空間と小屋裏とを連通させる換気口が陸棟部分の野地板の稜部に設けられている寄棟屋根の換気棟構造であって、前記棟葺き材は、独立気泡を有する硬質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦を支持する支持部と、連続気泡を有する軟質の発泡樹脂にて成形され且つ冠瓦とその両側の屋根葺き材との間を封止する左右一対の封止部とを備え、前記支持部は、冠瓦が固定される支持桟の嵌合溝を幅方向中央部に有し、その両側に傾斜面を有する左右対称の概略山形断面に形成され、前記支持部には、嵌合溝の両側に配列され且つ上下に貫通する複数の換気孔と、左右の傾斜面に倣ってそれぞれ突出する複数の支持突起と、各支持突起の間の空間により左右の傾斜面に沿って構成され且つ前記各換気孔に連通する左右の換気通路とが形成されており、前記複数の支持突起は、支持部の長手方向に沿って複数列に配列され且つ支持部の幅方向に沿ってジグザグ状に配置されていることを特徴とする寄棟屋根の換気棟構造。
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