JP3808563B2 - 庇構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は庇構造に関し、特に、庇を大きくしたのと同様な効果を簡単に実現でき、あるいはこれに加えて、バルコニーを備える建物における全体の外観との調和も図りやすい庇構造に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
建物の玄関部や窓部の上方には、玄関等に直接吹き付ける雨や雪又は照りつける太陽光線等の量を少なくして快適な居住空間を得るため、庇が形成される場合が多い。そして、多くの雨等を遮るためには、この庇ができるだけ大きい方が好ましい。
【0003】
しかし、庇を大きく形成すると、庇自体の重量も大きくなるため、自重を支えるための工事を併せて行わなければならず、施工作業に手間がかかる。また、庇のみを著しく突出させて形成することは、家屋全体の外観のバランスを崩しかねない。
【0004】
そこで、庇自体を大きくすることなく、雨等をできるだけ多く遮るための庇構造が要望されていた。
【0005】
さらに、バルコニーを備える建物においては、手間や費用をあまりかけずに、庇部の外観を建物全体の外観と調和させたいという要望もあった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、庇を大きくしたのと同様な効果を簡単に実現でき、あるいはこれに加えて、バルコニーを備える建物における全体の外観との調和も図りやすい庇構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、庇構造において、
建物の外壁に突設される庇部と、
前記庇部を取り囲むように前記外壁に設けられる壁部とを有し、前記壁部と前記庇部は、互いに接続されておらず、前記庇部の先端と前記壁部との間には隙間が形成されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、庇部を取り囲む壁部が形成されることにより、庇部を大きく形成する場合と同様の効果を簡単に達成することができる。
【0008】
つまり、外壁からみて庇部の先端や側端よりも遠方に壁部があるため、雨や雪が斜めに降る場合には、庇部の先端等の付近では、屋根そのものではなく、壁部によって雨等が遮られる。同様に、太陽光線も壁部によって遮られるため、庇部のみの場合よりも、庇部下方の玄関や窓あるいは外壁等への直射日光の照射量を少なくすることができる。このため、庇部自体を通常の大きさに形成しつつ、庇部を大きく形成するのと同様の効果を得られる。そして、壁部は、バルコニー形成の手法等を応用することにより、比較的簡単に設計・施工し得る。このため、庇部を大きくする場合よりも、簡単に形成することができる。
【0009】
また、建物の完成後に壁部のみを付加的に形成しても、同一の効果を達成することができる。従って、後発的な事情により庇を大きくしたい場合等にも有効である。
【0010】
さらに、庇部を壁部で取り囲むことにより、庇部を覆い隠すことができる。そして、この場合には、庇部の外観を美的に仕上げる必要がないため、庇部の仕上げ処理を簡略化することが可能となる。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1において、前記建物は、バルコニーを備え、前記壁部は、前記バルコニーと同様な外観に形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、壁部がバルコニーと同様な外観に形成されることにより、バルコニーを有する建物における庇部の外観を建物全体の外観と調和させることができる。
【0013】
さらに、請求項3記載の発明は、請求項2において、前記壁部は、前記バルコニーと同じ高さの位置に形成されること、を特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、壁部とバルコニーとが同じ高さに形成されるため、バルコニーを有する建物全体の外観を一層調和したものとすることができる。また、壁部およびバルコニーを形成する際、いずれか先に形成された方を基準として他方の位置決めを行うことができるため、作業を行いやすくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明を玄関庇に適用した場合の例を示す縦断面図である。
【0017】
同図において、家屋10の外壁14,16は、入隅をなして接続され、外壁14の一階部分には玄関12が、二階部分には窓18が、それぞれ形成されている。また、玄関12の上方には、外壁14及び外壁16の両方から張り出すように庇部32が形成され、この庇部32の先端32aから離れた位置に、庇部32の側方を取り囲むように壁部34が設けられている。また、壁部34の下端部は、庇部32の先端32aの位置よりも低い位置にある。このため、斜めに降る雨や斜めに差し込む太陽光線等は、壁部34で遮られ、庇部32を大型にして低い位置に形成した場合と同様に、玄関前の空間に吹き付ける雨等の量が少なくなる。さらに、庇部32が外側から見えないため、庇部32を美的に仕上げる必要がない。そのため、仕上げ処理を簡略化して、庇部32を簡単に形成することが可能となる。
【0018】
ここで、壁部34は、雨等を遮ることができる限り、その材質や構成等は特に問わない。ただし、建物の一部であり、風雨にさらされるものであることから、相当の耐久性および耐水性を備えることが好ましい。また、壁部34の外壁15等への接続方法も、外壁15等から突出した状態を確実に維持し得る限り、特に問わない。これらの点に関し、本実施形態では、バルコニー用の手摺壁を形成する手法を応用している。つまり、図からは明らかではないが、建築用パネルを複数枚接続して所定の形に形成し、両パネル面に防水材及び仕上げ材を取り付け、さらに上端部を笠木で覆って、壁部34を形成している。そして、外壁15,17(図2参照)への接続に際しても、手摺壁と同様な方法を用いることにより、外壁15,17への壁部34の固定を確実なものとしている。
【0019】
また、壁部34と庇部32は、互いに接続されておらず、庇部32の先端32aと壁部34との間には隙間26が形成されている。このように隙間26を設けることにより、落ち葉その他のゴミが壁部34にせき止められて庇部32上に溜まることが防止される。さらに、壁部34と庇部32との接続作業を省略できるため、壁部34の設置作業が一層簡単となる。
【0020】
庇部32は、玄関庇としての機能を果たし得るものであれば、その大きさや構成等は特に問わない。なお、本実施形態における庇部32は、外壁14,16によって形成される入隅に納まる大きさであって、屋根パネル31aの上面に防水材31bおよび仕上げ材31cを取り付けて形成されている。また、屋根パネル31aは、矩形の枠体30aの一方の面に面材30bを張り付けて形成されている。
【0021】
図2は、図1に示す家屋10の玄関部付近の外観を示す正面図である。
【0022】
同図において、玄関12上方の壁部34によって庇部32(図1参照)が外側から覆い隠されている。また、外壁17の一階部の窓50の上方には、バルコニー40が形成されている。さらに、壁部32は、バルコニー40と同様な外観を有し、バルコニー40と同じ高さに形成されている。
【0023】
これにより、壁部34とバルコニー40の形成の際、いずれか先に形成された方を基準として、後から形成される方の位置あわせを行うことが可能となる。従って、壁部34またはバルコニー40の設置作業が比較的容易となる。
【0024】
また、バルコニー40を備える家屋10の玄関上方付近の外観が、全体の外観と調和したものとなる。
【0025】
ここで、壁部32の外観をバルコニー40と同様にするための方法は、特に問わないが、バルコニー40の手摺壁と壁部34の双方を、同様な建材を用いて同様な手法により形成すると、ほぼ同様な外観を簡単に現出できる上、耐久性等も確保できるため、好ましい。
【0026】
なお、本実施形態における壁部34とバルコニー40の手摺壁は、同様な建材を用いて同様な手法により形成されている。つまり、バルコニー40を形成する手摺壁も、図1の説明で述べた壁部34と同様に、建築用パネルを複数枚接続して所定の形に形成し、両パネル面に防水材及び仕上げ材を取り付け、さらに上端部を笠木で覆って形成されている。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、庇部を覆い隠すように取り囲む壁部を備えることにより、庇部を大きく形成する場合と同様の効果を得られる。
【0028】
また、請求項2記載の発明によれば、バルコニーと同様な外観を有するように壁部を形成することにより、バルコニーを備える建物における庇部分の外観を簡単に全体と調和させることが可能となる。
【0029】
さらに、請求項3記載の発明によれば、壁部がバルコニーと同じ高さの位置に形成されることから、バルコニーを有する建物の全体の外観を一層調和したものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を玄関庇に適用した場合の例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す家屋の玄関付近の外観を示す正面図である。
【符号の説明】
10 家屋
32 庇部
34 壁部
40 バルコニー
Claims (3)
- 庇構造において、
建物の外壁に突設される庇部と、
前記庇部を取り囲むように前記外壁に設けられる壁部とを有し、前記壁部と前記庇部は、互いに接続されておらず、前記庇部の先端と前記壁部との間には隙間が形成されていることを特徴とする庇構造。 - 請求項1において、
前記建物は、バルコニーを備え、
前記壁部は、前記バルコニーと同様な外観に形成されること、を特徴とする庇構造。 - 請求項2において、
前記壁部は、前記バルコニーと同じ高さの位置に形成されること、を特徴とする庇構造。
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JP28194896A JP3808563B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 庇構造 |
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JP28194896A JP3808563B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 庇構造 |
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JPH10121638A JPH10121638A (ja) | 1998-05-12 |
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1996
- 1996-10-24 JP JP28194896A patent/JP3808563B2/ja not_active Expired - Fee Related
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