JP4008573B2 - 組立外壁パネルの固定構造及び取付方法 - Google Patents

組立外壁パネルの固定構造及び取付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、上部に軒天井が固定されるとともに複数枚、接合固定されることにより建物躯体の壁部となる壁パネルと、この壁パネルの外側表面に取り付けて表面を化粧する外壁化粧部材とを予め組んだ組立外壁パネルの固定構造及び取付方法に関するものである。
【0002】
【先行技術】
図5は、従来の壁パネルの固定構造の縦断面図を示すものである。
従来の壁パネル110は、建物躯体111となるものであって、特に図示しないが、木質からなり四角枠状の枠材及びその枠内を塞ぐ面材とから形成されているものである。
【0003】
そして、この壁パネル110の室外側に木質からなる長尺状の胴縁121が横方向に形成されている。この胴縁121の室外側の表面に外壁化粧部材120がねじ等により固定されている。この外壁化粧部材120は、サイディングとも呼ばれ、例えばセラミック材等からなり、外部からの風雨や、熱等から建物躯体111を防護するとともに、表面に凹凸状の幾何学模様や、自然石状の表面模様等を形成して建物の外観を良好なものに維持する役割を有するものである。
【0004】
そして、壁パネル110の上部には、勾配屋根130が形成されてあり、この勾配屋根130の軒先先端と壁パネル110の表面との間には、水平に渡した軒天井140が形成されて軒裏を隠している。
次に、この従来の壁パネル110の取付手順について説明する。先ず、最初に、壁パネル110を建物の外壁となる位置に立設する。
【0005】
次に、この壁パネル110の上部に勾配屋根130を形成する。
次に、軒裏を隠すために、この勾配屋根130の軒先先端と、壁パネル110表面との間に軒天井140を水平に渡す。
次に、壁パネル110の軒天井140を固定した箇所より下方の表面に胴縁121を釘等により固定する。そして、この胴縁121の外側表面に外壁化粧部材120をねじ等により固定する。これにより、壁パネル110の取付が終了する。
【0006】
しかしながら、上述したような作業工程において、建築現場における外壁化粧部材120の貼り付け作業は、容易ではなくこれを正確かつ均一に行うためには、熟練を要し、また、比較的重量の大きい外壁化粧部材120の設置作業を行うためには長時間の作業が必要であるため、現場の人手不足から建築工事の短縮化を促進するのに困難性を有していた。
【0007】
このような問題の解決策として、工場生産段階において予め壁パネル110に外壁化粧部材120の貼り付け作業を全て行うプレファブ工法が考えられる。その場合、外壁化粧部材120の壁パネル110への取付の迅速化並びに均質化が図られ、品質の向上も期待できるものである。
そこで、特開平4ー339942号公報や、実用新案登録公報第2518833号に記載されているように、現場施工していたサイディング等の外壁化粧部材120を、工場生産の段階で、壁パネル110に貼って、外壁化粧部材21及び壁パネル10からなる組立外壁パネルを形成する施工方法や、さらに、その組立外壁パネルを立体化した建物ユニットを形成し、それらを建築現場に搬送して、現場で組み立てて、建物の外壁を形成する施工方法の検討が進められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のプレファブ工法の技術において、上述したように組み立てられた居室部分の上に勾配屋根130を設けようとする場合、かかる勾配屋根130の下方に形成する壁パネル110の上部には、外壁化粧部材120を形成しない領域が発生し、壁パネル10の全面に外壁化粧部材21を形成すると、不要な部分を除去しなければならず、かかる除去作業は容易ではないという第一の問題点があった。
【0009】
さらに、壁パネル110の上方に勾配屋根130を形成する場合、敷地条件や、建築基準法の斜線制限の制約から屋根の勾配や、軒の出寸法を建物毎に変えなければならない場合が多い。屋根の勾配や、勾配屋根130の軒の出寸法を変えると、軒天井140の高さはそれに応じて変化することになる。
そして、軒天井の高さを勾配屋根130の軒の出寸法により変えると、それに応じて異なる位置にまで外壁化粧部材120を形成しなければならず、多数の種類の組立外壁パネルを必要とすることになる。すなわち、建物の構造体の部品化と共通化により、壁パネル110等の各住宅部品をなるべく工場で生産することにより生産効率や、品質や、性能の向上を図ろうとする工業化住宅にとって、壁パネル110の外壁化粧部材120が貼られる位置が異なることにより、組立外壁パネル110の種類が増えることは、その管理や、保管が手間になるという第二の問題点があった。
【0010】
【0011】
そこで、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する第一及び第二の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、壁パネルへの外壁化粧部材の貼り付け位置の決定が容易であるとともに、共通の組立外壁パネルを使用することができて、その管理や保管を容易にすることができる組立外壁パネルの固定構造を提供しようとするものである。
【0012】
これに加え、請求項2記載の発明は、全体として調和がとれた外観にすることができる組立外壁パネルの固定構造を提供しようとするものである。
これに加え、請求項3記載の発明は、他の化粧幕板と外観を揃えたことにより、建物外観のアクセントとなるとともに、横方向のラインを強調した建物外観を得ることができる組立外壁パネルの固定構造を提供しようとするものである。
【0013】
これに加え、請求項4記載の発明は、屋根の出寸法が異なることにより生じる軒天固定調整領域の軒天井の下方側の幅の変化にも対応することができる組立外壁パネルの固定構造を提供しようとするものである。
請求項5記載の発明は、軒の出寸法が異なる場合にも対応することができるとともに、共通の組立外壁パネルを使用することができて、その管理や保管を容易にすることができ、現場施工の取付作業を容易にすることができる組立外壁パネルの取付方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するためのものである。
請求項1記載の発明は、上部に軒天井(71)が固定されるとともに複数枚、接合固定されることにより建物躯体(21)の壁部となる壁パネル(20)と、この壁パネル(20)の外側表面に取り付けて表面を化粧する外壁化粧部材(30)とを予め組んだ組立外壁パネル(20)の固定構造であって、組立外壁パネル (20) は、外壁化粧部材 (30) を予め貼り付けない調整領域 (40) を備え、この調整領域 (40) は、軒天井 (71) の上方側に位置して軒天井 (71) に隠れる軒天隠れ調整領域 (50) と、この軒天隠れ調整領域 (50) の下方側に位置して軒天井 (71) の一端を固定可能な軒天固定調整領域 (60) とを備え、軒天固定調整領域 (60) には、軒天井 (71) の下方の軒天固定調整領域 (60) の外側表面を塞ぐ調整用外装部材 (31) を形成したことを特徴とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
なお、ここで、「調整用外装部材(31)」は、軒天固定調整領域(60)の軒天井(71)の下方側の外側表面を塞ぐものであれば良いものであって、その材質や表面外観は特に、限定されるものではなく、外壁化粧部材(30)と異なる材質及び異なる表面模様を有するものから形成しても良いものである。例えば、セラミック材からなるものや、塩ビ鋼板を加工したものからなるもの等も含まれるものである。
【0019】
また、ここで、「外壁化粧部材(30)を予め貼り付けない」とは、建築部材を予め工場で完成品に近い状態にまで組み立てて、建築現場では簡単な組立や取付だけですむようにしたプレファブ工法における工場生産段階において、外壁化粧部材 (30) を貼り付けていないことを意味するものである。
本発明に係る組立外壁パネル(10)は、外壁化粧部材(30)を貼り付けない領域であって、壁パネル(20)上端の軒天井(71)に隠れる軒天隠れ調整領域(50)と、その下方に隣接する軒天固定調整領域(60)とからなる調整領域(40)を備えている。このため、組立外壁パネル(10)の上部に勾配屋根(70)や軒天井(71)を形成するような場合においても、壁パネル(20)の上端において、軒天井(71)の端部を固定するための領域を新たに形成するための外壁化粧部材(30)の除去作業を不要にすることができる。これにより、現場施工を容易にすることができる。
【0020】
また、敷地条件や、建築基準法の斜線制限の制約から屋根の勾配や、軒の出寸法を変えて、軒天井(71)の高さがそれに応じて変更するような場合においても、予め外壁化粧部材(30)を貼り付けない軒天固定調整領域(60)を備えているため、その軒天固定調整領域(60)の内部において、軒天井(71)の固定位置を決定することができる。そして、調整用外装部材(31)により、軒天井(71)の下方の軒天固定調整領域(60)を塞ぐことができる。これにより、軒天井(71)の高さの変更位置に応じて、高さ方向の寸法の異なる外壁化粧部材(30)が予め壁パネル(20)の表面側に取り付けられた組立外壁パネル(10)を多数の種類、必要とすることがない。すなわち、予め所定の幅の調整領域(40)を設けた一種類の組立外壁パネル(10)により、軒天井(71)の取付高さが異なる仕様のものにも対応することができ、部品の共通化を図ることができる。これにより、一種類の組立外壁パネル(10)を生産工場で大量に形成することができて、その管理や保管を容易にすることができるとともに、より一層のプレファブ工法化を進め、工業住宅化を図ることができ、工場で生産することによる生産効率や、品質や、性能の向上を得ることができる。
【0021】
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の特徴点に加え、調整用外装部材(31)は、外壁化粧部材(30)と同一材質で、且つ同一表面模様からなることを特徴とする。
本発明は、調整用外装部材(31)が、外壁化粧部材(30)と同一材質で、且つ同一表面模様を有しているため、調整用外装部材(31)と外壁化粧部材(30)とを外観上は、同一のものが連続して形成しているように見せることができる。これにより、外壁化粧部材(30)及び調整用外装部材(31)の一体感が得られ、建物外観を全体として調和のとれたものにすることができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、上記した請求項1記載の特徴点に加え、調整用外装部材(31)は、床の胴差し近傍の外側表面を覆う化粧幕板と同一材質で、且つ同一表面模様からことを特徴とする。
なお、ここで、「床の胴差し近傍の外側表面を覆う化粧幕板」とは、木造の二階以上の床の位置で柱を相互に繋いでいる横架材である胴差しの外側表面を覆うものであって、上下階の外壁化粧部材(30)の見切り材として使用されているものであるが、近年では、胴差しの位置とは、関係なく建物全体のデザイン上の配慮から形成されているものである。
【0023】
本発明は、調整用外装部材(31)が、床位置の化粧幕板と同一材質で、且つ同一表面模様からなる化粧幕板(32)から形成されている。このため、建物外観に床位置の化粧幕板と同様の外観形状を有する化粧幕板(32)が軒天井(71)近傍に形成されることとなる。これにより、建物の表面外観にアクセントを形成することができる。また、この調整用外装部材(31)の化粧幕板32と、床位置の化粧幕板により、建物表面に横方向に延びるラインが複数本、形成されることとなり、横方向のラインを強調した建物外観を得ることができ、建物の安定感や重厚感を増すことができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、上記した請求項1、請求項2または請求項3記載の特徴点に加え、調整用外装部材(31)は、屋根の軒の出寸法が異なることにより生じる幅の異なる軒天固定調整領域(60)に対応するために、予め幅の異なる複数の調整用外装部材(31)から選択可能に形成されていることを特徴とする。
本発明は、調整用外装部材(31)が、予め幅の異なる複数のものから選択可能に形成されている。このため、建物仕様が異なることにより、屋根の軒の出寸法が異なって、それに伴い軒天井(71)の取付位置が異なって、軒天固定調整領域(60)の幅が異なるものとなっても、予め幅の異なる複数の調整用外装部材(31)の中から選択することができる。すなわち、調整用外装部材(31)を適宜、変えることにより、建物寸法の仕様が異なるものに対しても、組立外壁パネル(10)は、一種類の仕様のもので対応することができる。
【0025】
請求項5記載の発明は、上部に軒天井(71)が固定されるとともに複数枚、接合固定されることにより建物躯体(21)の壁部となる壁パネル(20)と、この壁パネル(20)の外側表面に取り付けて表面を化粧する外壁化粧部材(30)とを予め組んだ組立外壁パネル(20)の取付方法であって、組立外壁パネル(20)は、外壁化粧部材(30)を予め貼り付けない調整領域(40)を備え、この調整領域(40)は、軒天井(71)の上方側に位置して軒天井(71)に隠れる軒天隠れ調整領域(50)と、この軒天隠れ調整領域(50)の下方側に位置して軒天井(71)の一端を固定可能な軒天固定調整領域(60)とを備え、軒天固定調整領域(60)は、軒天井(71)の下方の軒天固定調整領域(60)の外側表面を覆うことが可能な調整用外装部材(31)を備え、組立外壁パネル(10)を外壁となる位置に組み立てて立設する行程と、組立外壁パネル(10)の上部に勾配屋根(70)を設置し、勾配屋根(70)の軒先と組立外壁パネル(10)の軒天固定調整領域(60)の外側表面との間に軒天井(71)を渡す行程と、軒天固定調整領域(60)のうち軒天井(71)の下方側の幅に整合する調整用外装部材(31)により軒天固定調整領域(60)の室外側表面を覆う行程とを備えたことを特徴とする。
【0026】
なお、ここで、「外壁化粧部材(30)を予め貼り付けない」とは、請求項1において段落0019で説明したものと同様の意味である。
本発明に係る組立外壁パネル(10)の取付方法において、先ず、最初に、壁パネル(20)及び外壁化粧部材(30)が予め一体となった組立外壁パネル(10)を外壁となる位置に組み立てて立設する。
【0027】
次に、組立外壁パネル(10)の上部に勾配屋根(70)を設置する。そして、勾配屋根(70)の軒先と組立外壁パネル(10)の軒天固定調整領域(60)の外側表面との間に軒天井(71)を渡す。
次に、軒天固定調整領域(60)のうち軒天井(71)の下方側の幅に整合する調整用外装部材(31)により軒天固定調整領域(60)の室外側表面を覆う。これにより、組立外壁パネル(10)の取付が終了する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて、更に詳しく説明する。
図1及び図2は、本発明の第一の実施の形態を示すものであり、図1は組立外壁パネルの固定構造の縦断面図、図2は組立外壁パネルの外観斜視図をそれぞれ示す。
【0029】
まず、本実施の形態の構成について説明する。
本実施の形態に係る組立外壁パネルは、上部に軒天井71が固定されるとともに複数枚、接合固定されることにより建物躯体21の壁部となる壁パネル20と、この壁パネル20の外側表面に取り付けて表面を化粧する外壁化粧部材30とを、部品の生産工場において予め組んで一体化したものである。
【0030】
前記壁パネル20は、建物躯体21となるものであって、二階建ての建物の二階の外壁となる位置に立設されているものである。この壁パネル20は、特に図示しないが、木質からなり四角枠状の枠材及びその枠内を塞ぐ面材とから形成されているものである。そして、この壁パネル20の上部には、建物の外側に向かって突出する勾配屋根70が形成されている。また、この壁パネル20の外側には、アスファルトフェルトからなる防水シート23が貼付されて、建物躯体21の防水性を担保している。
【0031】
前記外壁化粧部材30は、壁パネル20の室外側に釘等により横方向に固定された長尺状の木質からなる胴縁22を介して、壁パネル20の室外表面に固定されている。この外壁化粧部材30は、サイディングとも呼ばれ、セラミック材から形成されており、外部からの風雨や、熱や、光等から建物躯体21を防護するとともに、表面に凹凸状の升目状の幾何学模様を形成して建物の外観を良好なものに維持することができるものである。
【0032】
そして、勾配屋根70の軒先下面と壁パネル20の上部との間には、水平に渡された平板状の軒天井71が形成されている。具体的には、軒天井71の反建物躯体側の端部が調整材72により勾配屋根70の軒先下面に釘等により固定され、軒天井71の建物躯体21側の端部が調整材73により壁パネル20の表面に釘等により固定されている。
【0033】
前記組立外壁パネル20は、壁パネル20上端の軒天井71に隠れる部分及びその下方に隣接する部分に前記外壁化粧部材30を予め貼り付けない調整領域40を備えている。この調整領域40は、軒天井71の上方側に位置して軒天井71に隠れる軒天隠れ調整領域50と、この軒天隠れ調整領域50の下方側に位置して軒天井71の建物躯体21側の端部を固定可能な軒天固定調整領域60とを備えている。そして、この軒天固定調整領域60には、軒天井71の下方の軒天固定調整領域60の外側表面を塞ぐ調整用外装部材31を形成している。この調整用外装部材31は、外壁化粧部材30と同一材質で、且つ同一表面模様から形成されている。そして、外壁化粧部材30の上端部と、調整用外装部材31の下端部とは、互いに継ぎ合わせるために接合する端部部分を互いに板厚の半分ずつ欠き取って相欠きにした相じゃくり状に形成して、上下方向に少々ずれても隙間が発生しないように形成されている。
【0034】
なお、調整用外装部材31は、屋根の軒の出寸法が異なることにより生じる幅の異なる軒天固定調整領域60に対応するために、予め幅の異なる複数の調整用外装部材31が多数、準備されており、その中から適当な幅の調整用外装部材31を選択可能に形成されているものである。
次に、本実施の形態に係る組立外壁パネル10の取付手順について説明する。
【0035】
先ず、最初に、部品の生産工場において、木質からなり枠材及び面材からなる壁パネル20と、この壁パネル20の外側表面に取り付けて表面を化粧する外壁化粧部材30とを胴縁22を介して予め一体化した状態に組んだ組立外壁パネル10を形成する。その際、組立外壁パネル10には、外壁化粧部材30を予め取り付けない調整領域40を設けておく。具体的には、この調整領域40は、軒天井71の上方側に位置して軒天井71に隠れる軒天隠れ調整領域50と、この軒天隠れ調整領域50の下方側に位置して軒天井71の壁パネル20側の端部を固定可能な軒天隠れ調整領域50とから形成されるものである。そして、建物の仕様により、また、建物の取付箇所により、敷地条件や、建築基準法の斜線制限の制約から屋根の勾配や、軒の出寸法が異なり、軒天井71の固定位置が異なる場合には、それに見合った幅の調整用外装部材31を選択して組立外壁パネル10と一緒に梱包する。
【0036】
次に、壁パネル20及び外壁化粧部材30とが一体となった組立外壁パネル10を外壁化粧部材30とともに建築現場にまで搬送する。
次に、組立外壁パネル10を外壁となる位置に組み立てて立設する。
次に、組立外壁パネル10の上部に勾配屋根70を設置する。そして、勾配屋根70の軒先の下面と組立外壁パネル10の軒天隠れ調整領域50の外側表面との間に調整材73,74を介して軒天井71を渡す。
【0037】
次に、軒天固定調整領域60のうち軒天井71の下方側の幅に整合する調整用外装部材31により軒天固定調整領域60の室外側表面を覆う。これにより、組立外壁パネル10の取付が終了する。
次に、上記した実施の形態の作用及び効果について説明する。
本実施の形態に係る組立外壁パネル10は、外壁化粧部材30を貼り付けない領域であって、壁パネル20上端の軒天井71に隠れる軒天隠れ調整領域50と、その下方に隣接する軒天固定調整領域60とからなる調整領域40を備えている。このため、組立外壁パネル10の上部に勾配屋根70を形成するような場合においても、壁パネル20の上端において、勾配屋根70を固定するための領域を新たに形成するための外壁化粧部材30の除去作業を不要にすることができる。これにより、現場施工を容易にすることができる。
【0038】
また、敷地条件や、建築基準法の斜線制限の制約から屋根の勾配や、軒の出寸法を変えて、軒天井71の高さがそれに応じて変更するような場合においても、予め外壁化粧部材30を貼り付けない軒天固定調整領域60を備えているため、その軒天固定調整領域60の内部において、軒天井71の固定位置を決定することができる。そして、調整用外装部材31により、軒天井71の下方の軒天固定調整領域60を塞ぐことができる。これにより、軒天井71の高さの変更位置に応じて、高さ方向の寸法の異なる外壁化粧部材30を予め壁パネル20の表面側に取り付けられたものを多数の種類、必要とすることがない。すなわち、予め所定の幅の調整領域40を設けた一種類の組立外壁パネル10により、軒天井71の取付高さが異なる仕様のものにも対応することができ、部品の共通化を図ることができる。これにより、一種類の組立外壁パネル10を生産工場で大量に形成することができて、その管理や保管を容易にすることができるとともに、より一層のプレファブ工法化を進め、工業住宅化を図ることができ、工場で生産することによる生産効率や、品質や、性能の向上を得ることができる。
【0039】
具体的には、例えば、図1に示すように、敷地条件により軒の出寸法が制限されている場合には、図1の矢印Aの位置に軒天井71が形成され、かかる場合には、調整用外装部材31を使用する。一方、敷地条件が緩やかなものとなり、勾配屋根70の軒先を図1中の二点鎖線で示す位置にまで伸ばすことができる場合には、図1の矢印Bの位置に軒天井71が形成されることになる。かかる場合には、調整用外装部材31を取り付けない状態で軒天井71を組立外壁パネル10の表面に取り付ける。このように、軒天井71の取付位置が異なる場合にも、調整用外装部材31の取付の有無により、同一の組立外壁パネル10を用いて対応することができる。さらに、敷地条件により軒の出寸法が制限され、軒天井71の高さが矢印Aと矢印Bとの中間の位置である矢印Cの位置に設定されるような場合には、矢印Aにおいて用いた調整用外装部材31の半分の幅の調整用外装部材31を使用することにより、軒天井71の下方を塞ぐことができる。このように、敷地条件や、建築基準法の斜線制限の制約から屋根の勾配や、軒の出寸法が変化するような場合にも、一種類の組立外壁パネル10により対応することができる。
【0040】
本実施の形態において、調整用外装部材31が、外壁化粧部材30と同一材質で、且つ同一表面模様を有しているため、調整用外装部材31と外壁化粧部材30とを外観上は、同一のものが連続して形成しているように見せることができる。これにより、外壁化粧部材30及び調整用外装部材31の一体感が得られ、建物外観を全体として調和のとれたものにすることができる。
【0041】
また、本実施の形態において、調整用外装部材31が、予め幅の異なる複数のものから選択可能に形成されている。このため、建物仕様が異なることにより、屋根の軒の出寸法が変化して、それに伴い軒天井71の取付位置が異なって、軒天固定調整領域60の幅が異なるものとなっても、予め幅の異なる複数の調整用外装部材31の中から選択することができる。すなわち、調整用外装部材31を適宜、変えることにより、建物寸法の仕様が異なるものに対しても、組立外壁パネル10は、一種類の仕様のもので対応することができる。
【0042】
次に、第二の実施の形態について説明する。
図3及び図4は、本発明の第二の実施の形態を示すものであり、図3は組立外壁パネルの固定構造の縦断面図、図4は調整用外装部材の一部縦断面図をそれぞれ示す。
本実施の形態は、調整用外装部材31が、特に図示していないが二階の床の胴差し近傍の外側表面を覆う二階床位置の化粧幕板と同一材質で、且つ同一表面模様からなる化粧幕板32であることを特徴とするものである。すなわち、本実施の形態に係る調整用外装部材31である化粧幕板32は、窯業系の材質から形成されるものであって、外壁化粧部材30の材質や表面模様とは明らかに異なる色や質感の外観形状を有するものから形成されている。その他の構成は、第一の実施の形態と略同様であって、同一の構成には、同一の部品番号を付与して説明を省略する。
【0043】
次に、上記した実施の形態の作用及び効果について説明する。
本実施の形態は、調整用外装部材31が、建物の二階の床部分に形成される二階床位置の化粧幕板と同一材質で、且つ同一表面模様の化粧幕板32から形成されている。このため、建物外観に二階床位置の化粧幕板と同様の外観形状を有する化粧幕板32が軒天井71近傍に形成されることとなる。これにより、建物の軒天井71近傍の表面外観にアクセントを形成することができる。また、この調整用外装部材31である化粧幕板32と二階床位置の化粧幕板とにより、建物表面に横方向に延びるラインが二本、形成されることとなり、横方向のラインを強調した建物外観を得ることができ、建物の安定感や重厚感を増すことができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】
請求項1記載の発明によれば、壁パネルへの外壁化粧部材の貼り付け位置の決定が容易であるとともに、共通の組立外壁パネルを使用することができて、その管理や保管を容易にすることができる組立外壁パネルの固定構造を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、全体として調和がとれた外観にすることができる組立外壁パネルの固定構造を提供することができる。
【0046】
請求項3記載の発明によれば、他の化粧幕板と外観を揃えたことにより、建物外観のアクセントとなるとともに、横方向のラインを強調した建物外観を得ることができる組立外壁パネルの固定構造を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、屋根の出寸法が異なることにより生じる軒天固定調整領域の軒天井の下方側の幅の変化にも対応することができる組立外壁パネルの固定構造を提供することができる。
【0047】
請求項5記載の発明によれば、軒の出寸法が異なる場合にも対応することができるとともに、共通の組立外壁パネルを使用することができて、その管理や保管を容易にすることができ、現場施工の取付作業を容易にすることができる組立外壁パネルの取付方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態であって、組立外壁パネルの固定構造を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の第一の実施の形態であって、組立外壁パネルを示す外観斜視図である。
【図3】 本発明の第二の実施の形態であって、組立外壁パネルの固定構造を示す縦断面図である。
【図4】 本発明の第二の実施の形態であって、調整用外装部材を示す一部縦断面図である。
【図5】 従来の壁パネルの固定構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 組立外壁パネル 20 壁パネル
21 建物躯体 22 胴縁
23 防水シート 30 外壁化粧部材
31 調整用外装部材 32 化粧幕板
40 調整領域 45 非調整領域
50 軒天隠れ調整領域 60 軒天固定調整領域
70 勾配屋根 71 軒天井
72 調整材 73 調整材
110 壁パネル 111 建物躯体
120 外壁化粧部材 121 胴縁
130 勾配屋根 140 軒天井

Claims (5)

  1. 上部に軒天井が固定されるとともに複数枚、接合固定されることにより建物躯体の壁部となる壁パネルと、この壁パネルの外側表面に取り付けて表面を化粧する外壁化粧部材とを予め組んだ組立外壁パネルの固定構造であって、組立外壁パネルは、外壁化粧部材を予め貼り付けない調整領域を備え、この調整領域は、軒天井の上方側に位置して軒天井に隠れる軒天隠れ調整領域と、この軒天隠れ調整領域の下方側に位置して軒天井の一端を固定可能な軒天固定調整領域とを備え、軒天固定調整領域には、軒天井の下方の軒天固定調整領域の外側表面を塞ぐ調整用外装部材を形成したことを特徴とする組立外壁パネルの固定構造。
  2. 調整用外装部材は、外壁化粧部材と同一材質で、且つ同一表面模様からなることを特徴とする請求項1記載の組立外壁パネルの固定構造。
  3. 調整用外装部材は、床の胴差し近傍の外側表面を覆う化粧幕板と同一材質で、且つ同一表面模様からなることを特徴とする請求項1記載の組立外壁パネルの固定構造。
  4. 調整用外装部材は、屋根の軒の出寸法が異なることにより生じる幅の異なる軒天固定調整領域に対応するために、予め幅の異なる複数の調整用外装部材から選択可能に形成されていることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の組立外壁パネルの固定構造。
  5. 上部に軒天井が固定されるとともに複数枚、接合固定されることにより建物躯体の壁部となる壁パネルと、この壁パネルの外側表面に取り付けて表面を化粧する外壁化粧部材とを予め組んだ組立外壁パネルの取付方法であって、組立外壁パネルは、外壁化粧部材を予め貼り付けない調整領域を備え、この調整領域は、軒天井の上方側に位置して軒天井に隠れる軒天隠れ調整領域と、この軒天隠れ調整領域の下方側に位置して軒天井の一端を固定可能な軒天固定調整領域とを備え、軒天固定調整領域は、軒天井の下方の軒天固定調整領域の外側表面を覆うことが可能な調整用外装部材を備え、組立外壁パネルを外壁となる位置に組み立てて立設する行程と、組立外壁パネルの上部に勾配屋根を設置し、勾配屋根の軒先と組立外壁パネルの軒天固定調整領域の外側表面との間に軒天井を渡す行程と、軒天固定調整領域のうち軒天井の下方側の幅に整合する調整用外装部材により軒天固定調整領域の室外側表面を覆う行程とを備えたことを特徴とする組立外壁パネルの取付方法。
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