JP4447064B2 - 庇 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、防水処理が容易で、確実に固定することができて、取付施工が容易な庇に関するものである。
【0002】
【先行技術】
従来の庇は、建物躯体に開口する窓や玄関等の出入口等の外部上方に位置して、建物躯体の壁面から外方に向かって突出し、太陽光線や雨水等が開口部から入り込まないように日除けや雨よけ等の役割を果たしている。そして、この従来の庇は、その上面に降り注いだ雨水等を、庇の外方側に向かって流れ落とすために、通常、外方側に向かって斜め下方に下り傾斜した状態で形成されている。さらに、この庇の外方側の端部には、庇上面を流れ落ちてきた雨水を回収して建物躯体の下部の地面や排水路等に流すための軒樋が形成されている。
【0003】
具体的には、従来の庇は、建物躯体に固定されて、庇全体の荷重を支持する構造部材の役割を有する屋根パネルと、この屋根パネルの上面に固定された薄板金属鋼板等からなる表面屋根材と、庇の軒先側に沿って雨水を回収するための軒樋とを備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の庇は、大きな表面積を有するものを形成しようとしても、搬送スペース等の制限や、人力による持ち上げ可能重量の制限等により、一枚の連続する表面屋根材の寸法形状が制限される。そして、庇の寸法形状が大きくなって、一枚の連続する薄板金属鋼板を有する表面屋根材のみでは、上記表面屋根材の寸法形状の制限により、屋根パネルの上面全てを覆いきれない場合、複数枚の表面屋根材を途中で接続して大きな面積を有する庇を形成する必要がある。しかし、複数枚の表面屋根材を、完璧な防水処理を施しながら、途中で接合することは、容易ではなく、防水処理に手間がかかるという第一の問題点があった。
【0005】
さらに、軒樋に雨水を集めるために表面屋根材を下り傾斜させる必要があるが、庇の面積が大となると、傾斜による庇の基端部と先端部との落差が目立ち、建物周囲の水平ラインに対して傾斜する線が顕著となり、見栄えがあまり良くないという第二の問題点があった。そこで、請求項記載の発明は、上記した従来の技術の有する第一および第二の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、防水処理が容易で、外観も良好な庇を提供しようとするものである。
【0006】
これに加え、請求項の発明は、その自重や、積雪荷重によって、傾いたり或いは脱落する恐れのない庇を提供しようとするものである。これに加え、請求項記載の発明は、建物の外側から見た場合に、屋根材の傾斜を、建物の外側から見えないように隠すことができ、建物表面の水平ラインと調和し外観が良好な庇を提供しようとするものである。
【0007】
これに加え、請求項記載の発明は、屋根パネル同士を固定することができると共に、軒樋を確実に支持することができる庇を提供しようとするものである。これに加え、請求項記載の発明は、屋根材の軒樋側の端部を確実に固定することができる庇を提供しようとするものである。これに加え、請求項1記載の発明は、庇の下方側から取付作業をすることができて、取付作業を容易にすることができる庇を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するためのものである。
請求項1の発明にあっては。建物躯体(13)に開口する開口部(11)の外部上方に位置して、建物躯体(13)から外方に向かって突出する庇(10)であって、上記庇(10)は、建物躯体(13)の入り隅角部(16)に形成され、庇(10)の建物躯体(13)に面する二つの辺側の端部を、建物躯体(13)に固定されると共に、周囲側端には、上方に向かって立設する立設板(40)が形成され、この立設板(40)の上端は水平に形成され、また、前記庇(10)の対向する辺の略中央間に配置されて庇(10)全体を二分割する軒樋(20)と、この軒樋(20)の左右にそれぞれ一枚ずつ配置されて軒樋(20)に向かってそれぞれ下り傾斜する屋根材(30)とを備え、これらの屋根材(30)に降り注いだ雨水を、それらの中央に配置した軒樋(20)で回収可能に形成され、
上記庇(10)は、中央部に間隔を開けて配置されると共に、上面に屋根材(30)を有する二枚の屋根パネル(50)と、この二枚の屋根パネル(50)の下部間に掛け渡される軒樋支持具(60)とを備え、この軒樋支持具(60)の上面には、軒樋(20)が支持され、前記屋根材(30)は、その裏面の軒樋(20)側の端縁に沿って長尺状の屋根補強部材(70)を備え、この屋根補強部材(70)は、軒樋支持具(60)を介して屋根パネル(50)の軒樋(20)側の側面に固定され前記屋根補強部材(70)と前記軒樋支持具(60)とは、締結部材(71)により連結固定されると共に、前記軒樋(20)と前記屋根材の間には、弾性変形可能な防水部材が配設されているこの庇(10)の対向する辺の略中央間に配置されて庇(10)全体を二分割する軒樋(20)と、この軒樋(20)の左右にそれぞれ一枚ずつ配置されて軒樋(20)に向かってそれぞれ下り傾斜する屋根材(30)とを備え、これらの屋根材(30)に降り注いだ雨水を、それらの中央に配置した軒樋(20)で回収可能に形成され、前記軒樋(20)と前記屋根材(30)とは、締結部材により連結固定されると共に、前記軒樋(20)は、その断面コ字状の両側上端部に、内側に向かって折り曲げられた折り曲げ部(24)が形成され、前記折り曲げ部(24)と前記屋根材(30)の間には、弾性変形可能な防水部材(23)が配設されていることとを特徴とする。
【0009】
また、屋根材(30)は、複数枚の屋根材(30)を途中で継いで連結固定したものではないため、そのような継ぎ目等の防水処理を行う必要がなく、また前記弾性変形可能な防水部材(23)は、前記屋根材(30)と前記軒樋(20)に圧接することによって、確実な防水処理を容易なものにすることができる。
【0010】
そして、本発明によれば、搬送重量や搬送スペース等の制限や、人力による持ち上げ荷重の制限を越える寸法形状の庇(10)を形成することができる。すなわち、かかる制限内で最大限の寸法形状の屋根材(30)の二枚分の広さの庇(10)を形成することができる。これにより、屋根材(30)同士を継ぎ足すことなく、大きな庇(10)を得ることができる。
【0011】
また、二枚の屋根材(30)を、庇(10)の対向する辺の略中央間に配置した軒樋(20)側に向かって下り傾斜させているため、一枚の屋根材(30)を下り傾斜させる場合と比較して、庇(10)の傾斜の落差を小さくすることができる。これにより、建物躯体(13)周囲の水平ラインに対して傾斜する線を目立たないようにすることができ、庇(10)の外観を良好なものにすることができる。
【0012】
また、建物躯体(13)に面する庇(10)の二つの辺側の端部は、建物躯体(13)に支持されている。このため、建物躯体(13)に面する庇(10)の一つの辺側の端部のみを建物躯体(13)に固定したものと比較して、庇(10)の全体の剛性や強度を増加させることができる。これにより、庇(10)の自重や、その上面に降り積もった積雪重量によって、庇(10)が傾いたり、或いは脱落する恐れのない庇(10)を提供することができる。
【0013】
また、庇(10)の周囲側端には、上方に向かって立設する立設板(40)が形成されている。このため、庇(10)の上面に降り注いだ雨水が、強風等により流されて、庇(10)の周囲から外方に向かって流れ落ちることを防止することができる。そして、立設板(40)の上端は、水平に形成されている。このため、屋根材(30)の傾斜を、建物躯体(13)の外側から見えないように隠すことができる。そして、建物躯体(13)の表面の水平ラインに対して庇(10)の周囲側端を平行に形成することができ、庇(10)と建物躯体(13)とを一体感のあるものにすることができ、建物躯体(13)の外観を調和のある落ち着いた外観にすることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、上記した請求項1、請求項2または請求項3記載の特徴点に加え、庇(10)は、中央部に間隔を開けて配置されると共に、上面に屋根材(30)を有する二枚の屋根パネル(50)と、この二枚の屋根パネル(50)の下部間に掛け渡される軒樋支持具(60)とを備え、この軒樋支持具(60)の上面には、軒樋(20)が支持されていることを特徴とする。
【0015】
なお、ここで、「軒樋支持具(60)」は、二枚の屋根パネル(50)の下部間に掛け渡されて、両者を固定すると共に、その上面に軒樋(20)を支持することができるものであれば良いものである。例えば、二枚の屋根パネル(50)間に掛け渡される多数本の棒状の部材や、多数枚の細幅板状の部材であっても良く、或いは、二枚の屋根パネル(50)の下部間の隙間の全てを覆うような一枚のプレート状の部材であっても良いものである。
【0016】
また、本発明は、軒樋支持具(60)が、庇(10)の中央部に間隔を開けて配置される二枚の屋根パネル(50)間に掛け渡されている。これにより、二枚の屋根パネル(50)同士を確実に固定することができる。そして、この軒樋支持具(60)の上面に軒樋(20)が支持されていることにより、軒樋(20)を確実に支持することができる。すなわち、一枚の屋根パネル(50)の端部に軒樋(20)を設けようとする場合には、その軒樋(20)を支持する部材は、その一端のみが屋根パネル(50)の端部に固定され、他方側は、自由端となる片持ちはりの構造となるが、本発明に係る軒樋支持具(60)のように、その両端を左右の屋根パネル(50)にそれぞれ固定することにより、軒樋支持具(60)は、その両端が固定される固定はりの構造となる。これにより、片持ちはりの構造をとる場合と比較して、本発明に係る軒樋支持具(60)は、大きな荷重に耐えることができ、軒樋支持具60の上面の軒樋(20)に大きな荷重が加わっても軒樋(20)を確実に支持することができる。
【0017】
また、屋根材(30)は、その裏面側の軒樋(20)側の端縁に沿って長尺状の屋根補強部材(70)を備えている。そして、この屋根補強部材(70)が軒樋支持具(60)を介して屋根パネル(50)の軒樋(20)側の側面に固定されている。すなわち、この屋根補強部材(70)及び軒樋支持具(60)を介して屋根材(30)の軒樋(20)側を屋根パネル(50)に固定している。これにより、屋根材(30)を直接、屋根パネル(50)にねじや釘等を使用して固定する場合と比較して、荷重を集中させずに分散させることができ、屋根材(30)の変形や曲げを抑えることができて、確実に固定することができる。
【0018】
また、屋根補強部材(70)と軒樋支持具(60)とは、締結部材(71)により連結固定されている。そして、屋根補強部材(70)は、屋根材(30)の裏面側の軒樋(20)側の端縁に沿って形成され、軒樋支持具(60)は、二枚の屋根パネル(50)間の下部に掛け渡されている。このため、両者を締結部材(71)で締結する作業は、いずれも屋根材(30)や屋根パネル(50)の下方側からの作業で済ませることができる。これにより、締結部材(71)による締結作業を庇(10)の上方からではなく、庇(10)の下方からの取付作業で済ませることができ、庇(10)の取付作業を容易なものにすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて、更に詳しく説明する。図1乃至図9は、本発明の実施の形態であって 図1は庇の中央部の縦断面図、図2は建物躯体に庇を取り付けた状態の概略斜視図、図3は庇の外観斜視図、図4は庇の縦断面図、図5は庇の組立分解図、図6は軒樋支持具の組立分解図、図7は庇の中央部の組立分解図、図8は屋根材を取り付けている状態の庇の組立分解図、図9は締結部材を取り付けている状態の庇の外観斜視図をそれぞれ示す。
【0020】
まず、本実施の形態の構成について説明する。本実施の形態に係る庇10は、建物躯体13に開口する開口部11の外部上方に位置して、建物躯体13から外方に向かって突出するものである。ここで、建物躯体13の開口部11は、建物躯体13の入り隅角部16の一方側の外壁に開口する玄関12を形成している。そして、庇10は、玄関12の出口近辺の上方を覆う全体形状が略薄板方形状のものであって、建物躯体13の入り隅角部16に形成されている。そして、庇10の建物躯体13に面して、互いに隣接する二つの辺側の端部は、建物躯体13に固定されている。なお、この建物躯体13は、特に図示しないが、四角枠状の木質の枠材と、この枠内を塞ぐ木質の面材とを備えた壁パネル15から形成されている。また、庇10の周囲の四辺のうち、建物躯体13である壁パネル15に固定されていない残りの二辺には、庇10の端面を隠すために、庇10の外方側の端面側を覆う目隠し化粧壁17が形成されている。また、庇10の下方には、水平に配置されて、庇10の下面側を下から見えないように隠すためのプレート状の軒裏天井部材14が形成されている。
【0021】
前記庇10は、この方形状の庇10の対向する辺の略中央間に配置されて庇10全体を二分割する一本の縦断面形状が略コ字状の軒樋20と、この軒樋20の左右にそれぞれ一枚ずつ配置されて軒樋20に向かってそれぞれ下り傾斜する二枚の屋根材30と、中央部に間隔を開けて配置されると共に、上面に前記屋根材30を有する二枚の屋根パネル50と、この二枚の屋根パネル50の下部間に掛け渡される軒樋支持具60とを備えている。そして、この軒樋支持具60の上面には、軒樋20が支持され、この軒樋20は、その左右の屋根材30に降り注いだ雨水を回収可能に形成されている。
【0022】
前記軒樋20は、その断面コ字状の両側上端部に、内側に向かって折り曲げられた折り曲げ部24が形成されている。そして、その折り曲げ部24の上面には、屋根材30との間から雨水が浸入するのを抑えるための防水部材23が形成されている。この防水部材23は、具体的には、弾性変形可能なゴムから形成されている。また、軒樋20は、その反建物躯体側の端部の下面に、軒樋20に流れ込んだ雨水を回収する円筒状のドレン21を備えている。このドレン21は、軒樋20の下方の排水管22に差し込まれている。そして、この排水管22は、建物躯体13に沿って下方に形成され、雨水を建物躯体13の周囲の排水路等に流すことができるように形成されている。
【0023】
前記屋根材30は、その上面に位置して薄板金属鋼板からなる屋根表面部材32と、この屋根表面部材32の下面に位置して前記屋根パネル50の上面に固定される屋根裏当て材33とを備えている。前記屋根表面部材32の軒樋20側の端縁には、下方に向かって階段状に段差を有する階段状段差部34が形成されている。そして、左右の屋根表面部材32の階段状段差部34の上面間には、落ち葉等の固形物が軒樋20に入り込んで軒樋20がつまらないようにするための網目状の落ち葉受け31が渡されている。
【0024】
前記屋根パネル50は、特に図示していないが、四角枠状の木質の枠材と、この枠内を塞ぐ木質の面材とから形成されている。前記軒樋支持具60は、左右の各屋根パネル50の対向する端面に沿って固定される縦断面形状が略L字状の金属鋼板からなる断面L字状支持片61と、この左右の断面L字状支持片61間に掛け渡される縦断面形状がクランク状の金属鋼板からなる軒樋支持片65とを備えている。前記断面L字状支持片61は、垂直に配置されて屋根パネル50の端面に固定ねじ64を介して固定される垂直固定部66と、この垂直固定部66の下端から側方に水平に延びる水平支持部67とを備えている。そして、この水平支持部67の上面に軒樋支持片65が載置され、連結ボルト62を介して両者が固定されている。前記軒樋支持片65の上面には、軒樋20の固定位置がずれないようにするための縦断面形状が略L字状の軒樋位置決め片63が固定されている。
【0025】
前記屋根材30は、その裏面の軒樋20側の端縁に沿って長尺状の金属鋼板からなる縦断面形状が略コ字状の屋根補強部材70を備えている。そして、この屋根補強部材70は、軒樋支持具60を介して屋根パネル50の軒樋20側の側面に固定されている。具体的には、この屋根補強部材70は、断面コ字状の開口側を、庇10の中央側に向けた状態で屋根材30の屋根裏当て材33に固定されている。そして、軒樋支持具60の断面L字状支持片61の水平支持部67と、屋根補強部材70とは、締結部材71により連結固定されている。
【0026】
次に、上記した実施の形態の作用及び効果について説明する。本実施の形態は、軒樋20が、庇10の対向する辺の略中央間に配置されて庇10全体を二分割している。そして、この軒樋20の左右に一枚ずつ配置されて、軒樋20に向かって下り傾斜する屋根材30がそれぞれ配置されている。すなわち、屋根材30は、複数枚の屋根材30を途中で継いで連結固定したものではないため、そのような継ぎ目等の防水処理を行う必要がなく、防水処理を容易なものにすることができる。
【0027】
そして、本実施の形態によれば、搬送重量や搬送スペース等の制限や、人力による持ち上げ荷重の制限を越える寸法形状の庇10を形成することができる。すなわち、かかる制限内で最大限の寸法形状の屋根材30の二枚分の広さの庇10を形成することができる。これにより、屋根材30同士を継ぎ足すことなく、大きな庇10を得ることができる。
【0028】
また、二枚の屋根材30を、庇10の対向する辺の略中央間に配置した軒樋20側に向かって下り傾斜させているため、一枚の屋根材30を下り傾斜させる場合と比較して、庇10の傾斜の落差を小さくすることができる。これにより、建物躯体13周囲の水平ラインに対して傾斜する線を目立たないようにすることができ、庇10の外観を良好なものにすることができる。
【0029】
本実施の形態によれば、建物躯体13に面する庇10の隣接する二つの辺側の端部は、建物躯体13である壁パネル15に支持されている。このため、建物躯体13に面する庇10の一つの辺側の端部のみを建物躯体13に固定したものと比較して、庇10の全体の剛性や強度を増加させることができる。これにより、庇10の自重や、その上面に降り積もった積雪重量によって、庇10が傾いたり、或いは脱落する恐れのない庇10を提供することができる。
【0030】
本実施の形態は、庇10の周囲側端には、上方に向かって立設する立設板40が形成されている。このため、庇10の上面に降り注いだ雨水が、強風等により流されて、庇10の周囲から外方に向かって流れ落ちることを防止することができる。そして、この立設板40の上端は、水平に形成されている。このため、屋根材30の傾斜を、目隠し化粧壁17等を形成しないような場合においても、建物躯体13の外側から見えないように隠すことができる。そして、立設板40の上端が水平に形成されているため、建物躯体13の表面の水平ラインに対して庇10の周囲側端を平行に形成することができ、庇10を建物躯体13の外観と調和させることができ、建物躯体13の外観を一体感のある落ち着いたものにすることができる。
【0031】
本実施の形態は、断面L字状支持片61及び軒樋支持片65からなる軒樋支持具60が、庇10の中央部に間隔を開けて配置される二枚の屋根パネル50間に掛け渡されている。これにより、二枚の屋根パネル50同士を確実に固定することができる。そして、この軒樋支持具60の軒樋支持片65の上面に軒樋20が支持されていることにより、軒樋20を確実に支持することができる。すなわち、一枚の屋根パネル50の端部に軒樋20を設けようとする場合には、その軒樋20を支持する部材は、その一端のみが屋根パネル50の端部に固定され、他方側は、自由端となる片持ちはりの構造となるが、本実施の形態に係る軒樋支持具60のように、その両端を左右の屋根パネル50にそれぞれ固定することにより、軒樋支持具60は、その両端が固定される固定はりの構造となる。これにより、片持ちはりの構造をとる場合と比較して、本実施の形態に係る軒樋支持具60は、大きな荷重に耐えることができ、軒樋20に大きな荷重が加わっても軒樋20を確実に支持することができる。
【0032】
本実施の形態によれば、屋根材30は、その裏面側の軒樋20側の端縁に沿って長尺状の屋根補強部材70を備えている。そして、この屋根補強部材70が軒樋支持具60の断面L字状支持片61及び締結部材71を介して屋根パネル50の軒樋20側の側面に固定されている。すなわち、この屋根補強部材70、断面L字状支持片61及び締結部材71を介して屋根材30の軒樋20側を屋根パネル50に固定している。これにより、屋根材30を直接、ねじ等により、屋根パネル50に固定する場合と比較して、荷重を集中させずに分散させることができ、屋根材30の変形や曲げを抑えることができて、確実に固定することができる。
【0033】
本実施の形態によれば、屋根補強部材70と軒樋支持具60とは、締結部材71により連結固定されている。そして、屋根補強部材70は、屋根材30の屋根裏当て材33の裏面側の軒樋20側の端縁に沿って形成され、軒樋支持具60は、二枚の屋根パネル50間の下部に掛け渡されている。このため、両者を締結部材71で締結する作業は、いずれも屋根材30や屋根パネル50の下方側からの作業で済ませることができる。これにより、締結部材71による締結作業を庇10の上方からではなく、庇10の下方からの取付作業で済ませることができ、庇10の取付作業を容易なものにすることができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1記載の発明によれば、防水処理が容易で、外観も良好な庇を提供することができる。
【0035】
請求項2記載の発明によれば、その自重や、積雪荷重によって、傾いたり或いは脱落する恐れのない庇を提供することができる。請求項3記載の発明によれば、建物の外側から見た場合に、屋根材の傾斜を、建物の外側から見えないように隠すことができ、建物表面の水平ラインと調和し外観が良好な庇を提供することができる。
【0036】
請求項4記載の発明によれば、屋根パネル同士を固定することができると共に、軒樋を確実に支持することができる庇を提供することができる。請求項5記載の発明によれば、屋根材の軒樋側の端部を確実に固定することができる庇を提供することができる。請求項6記載の発明によれば、庇の下方側から取付作業をすることができて、取付作業を容易にすることができる庇を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であって、庇の中央部を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態であって、建物躯体に庇を取り付けた状態を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態であって、庇を示す外観斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態であって、庇を示す縦断面図である。
【図5】本発明の実施の形態であって、庇を示す組立分解図である。
【図6】本発明の実施の形態であって、軒樋支持具を示す組立分解図である。
【図7】本発明の実施の形態であって、庇の中央部を示す組立分解図である。
【図8】本発明の実施の形態であって、屋根材を取り付けている状態の庇を示す組立分解図である。
【図9】本発明の実施の形態であって、締結部材を取り付けている状態の庇を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
10 庇
11 開口部
12 玄関
13 建物躯体
14 軒裏天井部材
15 壁パネル
16 入り隅角部
17 目隠し化粧壁
20 軒樋
21 ドレン
22 排水管
23 防水部材
24 折り曲げ部
30 屋根材
31 落ち葉受け
32 屋根表面部材
33 屋根裏当て材
34 階段状段差部
40 立設板
50 屋根パネル
60 軒樋支持具
61 断面L字状支持片
62 連結ボルト
63 軒樋位置決め片
64 固定ねじ
65 軒樋支持片
66 垂直固定部
67 水平支持部
70 屋根補強部材
71 締結部材

Claims (1)

  1. 建物躯体に開口する開口部の外部上方に位置して、建物躯体から外方に向かって突出する庇であって、
    上記庇は、建物躯体の入り隅角部に形成され、庇の建物躯体に面する二つの辺側の端部を、建物躯体に固定されると共に、周囲側端には、上方に向かって立設する立設板が形成され、この立設板の上端は水平に形成され、
    また、前記庇の対向する辺の略中央間に配置されて庇全体を二分割する軒樋と、この軒樋の左右にそれぞれ一枚ずつ配置されて軒樋に向かってそれぞれ下り傾斜する屋根材とを備え、これらの屋根材に降り注いだ雨水を、それらの中央に配置した軒樋で回収可能に形成され、
    上記庇の央部に間隔を開けて配置されると共に、上面に屋根材を有する二枚の屋根パネルと、この二枚の屋根パネルの下部間に掛け渡される軒樋支持具とを備え、この軒樋支持具の上面には、軒樋が支持され、
    前記軒樋は、前記庇の中央部に間隔を開けて配置されると共に、上面に屋根材を有する二枚の屋根パネルと、この二枚の屋根パネルの下部間に掛け渡された軒樋支持具の上面に支持されて配設され、
    前記屋根材は、その裏面の軒樋側の端縁に沿って長尺状の屋根補強部材を備え、この屋根補強部材は、軒樋支持具を介して屋根パネルの軒樋側の側面に固定され
    前記屋根補強部材と前記軒樋支持具とは、締結部材により連結固定されると共に、前記軒樋は断面コ字形状の両側上端部に、内側に向かって折り曲げられた折り曲げ部が形成され、上記折り曲げ部の上面と前記屋根材の間には、弾性変形可能な防水部材が配設されていることを特徴とする庇。
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