JP3806853B2 - 孔版原紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール状の孔版原紙であって、その延在方向に沿って切断することなく使用することの可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の孔版原紙は本願出願人が出願している(特開平9−109540号参照)。
【0003】
従来より、装置が停止状態にあるとき、版胴内の印刷インキが印刷面から浸出し落下しないように、版胴は、印刷面が上方となる状態で停止するように構成されている。
【0004】
従って、 版胴に、未使用の巻回された孔版原紙と使用済の孔版原紙を共に装着し、これらを一体的に回転させて、印刷する装置においては、従来の孔版原紙を使用した場合、図1に示すように、繰出リール1に巻回されている未使用の孔版原紙2と版胴3とは、常時連続状態にあり、版胴3のインキ透過部分(図中斜線部)から毛細管現象などによって浸出してきた印刷インキもしくはその油成分が、孔版原紙2の多孔性支持体側を伝搬して拡散し、プラテンローラ4との間に滞留するという現象が発生しがちである。
【0005】
なお、図4に示すような、プラテンローラ13と孔版原紙2とが若干離間している装置にあっては、繰出リール1に巻回されている未使用の孔版原紙2にまで伝搬することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来の孔版原紙2はその延在方向に沿って一様に連続的に形成されているので、印刷インキ自体もしくはその油成分が、孔版原紙2の延在方向に沿って伝搬し、孔版原紙2の未使用の部分を印刷インキやその油成分で汚損すると共に、プラテンローラ4も汚損されることになる。
【0007】
このように、孔版原紙2やプラテンローラ4、13がインキ等で汚損されると、製版時に悪影響を及ぼして印刷書画の品質を低下させたり、製版手段であるサーマルヘッドにも悪影響をおよぼすことになる。
【0008】
更に、プラテンローラ4に印刷インキやその油成分が付着した状態で放置すると、プラテンローラ4、13自体が劣化したり、その表面に、紙粉等が付着して表面に微細な凹凸などが形成され、製版時の書画像の品質を低下させる恐れもある。
【0009】
更にまた、プラテンローラ4、13のゴム成分や印刷インキの油成分等によって、高価なサーマルヘッドの発熱部を焼損させる恐れもあった。
【0010】
本発明は、かかる従来の孔版原紙の有する課題に鑑みてなされたもので、印刷インキやその油成分が、孔版原紙に沿って一定以上伝搬して拡散することを防止し、未使用の孔版原紙の製版予定領域やプラテンローラが前記印刷インキやその油成分にて汚損されることを防止せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ロール状の孔版原紙の延在方向に沿って所定の間隔で、当該延在方向と交差する方向に、所定の幅で撥油性塗料が塗布されている孔版原紙である。
【0012】
本発明では、ロール状の孔版原紙の延在方向に沿って所定の間隔で、当該延在方向と交差する方向に、所定の幅で撥油性塗料が塗布されているので、版胴が、プラテンローラが前記撥油性塗料の外部に位置する状態、即ち撥油性塗料が塗布されている部分が、版胴との密着部とプラテンローラとの間に位置する状態で停止するように構成すると、版胴から浸出した印刷インキやその油成分は、前記撥油性塗料によって拡散を阻止され、未使用の孔版原紙の製版予定領域やプラテンローラが前記印刷インキやその油成分にて汚損されることがなくなる。
【0013】
第2の発明は、前記第1の発明を前提とし、ロール状の孔版原紙は、熱収縮性フィルムと多孔性支持体が重畳されてなり、前記多孔性支持体の側に、撥油性塗料が塗布されている孔版原紙である。
【0014】
本発明では、ロール状の孔版原紙は、熱収縮性フィルムと多孔性支持体が重畳されてなり、前記多孔性フィルムの側に、撥油性塗料が塗布されているので、特に多孔性フィルムの側を伝搬しやすい印刷インキやその油成分の拡散を、より有効に阻止できる。
【0015】
第3の発明は、前記第1の発明もしくは第2の発明を前提とし、撥油性塗料が塗布されている部分と一定の距離をおいて製版タイミングマークが付されている孔版原紙である。
【0016】
本発明では、撥油性塗料が塗布されている部分と一定の距離をおいて製版タイミングマークが付されているので、製版位置と撥油性塗料が塗布されている位置が一定の間隔で規定され、プラテンローラが撥油性塗料が塗布されている位置よりも外側に位置する状態、即ち撥油性塗料が塗布されている部分が、版胴との密着部とプラテンローラとの間に位置する状態で、確実に孔版原紙を版胴に巻着させることが可能となる。
【0017】
第4の発明は、前記第1の発明もしくは第2の発明を前提とし、撥油性塗料は着色され、製版タイミングマークと兼用されている孔版原紙である。
【0018】
本発明では、撥油性塗料は着色され、製版タイミングマークと兼用されているので、製版位置と撥油性塗料が塗布されている位置が一定の間隔で規定され、タイミングを取ることにより、プラテンローラが撥油性塗料が塗布されている位置よりも外側に位置する状態、即ち撥油性塗料が塗布されている部分が、版胴との密着部とプラテンローラとの間に位置する状態で、確実に孔版原紙を版胴に巻着させることが可能となる。
【0019】
第5の発明は、前記第1の発明ないし第3の発明のいずれかを前提とし、ロール状の孔版原紙の延在方向と平行する方向の縁部に、撥油性塗料が塗布されている孔版原紙。
【0020】
本発明では、ロール状の孔版原紙の延在方向と平行する方向の縁部に、撥油性塗料が塗布されているので、印刷終了後に巻き取られた孔版原紙の端面から印刷インキやその油成分が漏出することもない。
【0021】
第6の発明は、前記第1の発明ないし第5の発明のいずれかを前提とし、延在方向に沿って切断されることなく製版され印刷される孔版原紙である。
【0022】
本発明では、延在方向に沿って切断されることなく製版され印刷されるので、使用済みの孔版原紙を一体的に処理することが可能となる。
【0023】
第7の発明は、前記第1の発明ないし第5の発明のいずれかを前提とし、製版前の孔版原紙が巻回されている繰出リールと、印刷後の孔版原紙が巻回される巻取リールとからなる孔版原紙である。
【0024】
本発明では、製版前の孔版原紙が巻回されている繰出リールと、印刷後の孔版原紙が巻回される巻取リールとからなるので、常に、繰出リールと巻取リールを一体的に移動、処理することが可能となる。
【0025】
第8の発明は、前記第6の発明を前提とし、繰出リールには印刷インキが付着する面が外側となるように巻回されており、巻取リールには印刷インキが付着した面が内側となるように巻回される孔版原紙である。
【0026】
本発明では、繰出リールには印刷インキが付着する面が外側となるように孔版原紙が巻回され、即ち当該側面と反対側にサーマルヘッド等が接触して製版されるうに巻回されており、巻取リールには印刷インキが付着した面が内側となるように巻回されるので、巻取リールの表面側に使用後の印刷インキが付着することはない。
【0027】
【発明の実施の形態】
図2ないし図7は本発明の実施の形態を表す。
【0028】
図2は本発明にかかるロール状の孔版原紙2の斜視図であり、この図に示す状態でユニット化され包装されて、市場などに流通するものである。
【0029】
ユニット化された孔版原紙2は、製版前の孔版原紙2が巻回されている繰出リール1と、それに連続する印刷後の孔版原紙2が巻回される巻取リール5とからなり、繰出リール1には印刷インキが付着する面が外側となるように巻回されており、巻取リール5には印刷インキが付着した面が内側となるように巻回されている。
【0030】
前記孔版原紙2は熱収縮性フィルムと多孔性支持体が重畳されてなり、前記多孔性支持体の側が後述の版胴3に密着し、印刷インキが付着する面となる。
【0031】
また、熱収縮性フィルムの側が後述のサーマルヘッド6に摺接し、印刷用紙と接触する面となる。
【0032】
そして、孔版原紙2の多孔性支持体の側に、その延在方向に沿って、一枚の印刷用紙の長手方向長さよりも若干長い間隔(約430mm)で、当該延在方向と直交する方向に10mmの幅で撥油性塗料Pが塗布されている。
【0033】
前記撥油性塗料Pの塗布工程としては、例えば下記のような2つの実施例が挙げられる。
【0034】
(実施例1)
樹脂成分として、
・3弗化塩化エチレン樹脂(低重合) 20重量% (ダイキン工業製)
・酢酸ビニル樹脂 80重量% (ダイセル化学製)
を用い、これに、この樹脂成分の5.6倍の量の溶剤(メチルアルコール)
を加えて、常温で攪拌溶解すると、15%溶液が生成される。
この溶液を60g/mの割合で前記孔版原紙2に塗布する。
その後、80゜Cの熱風で乾燥させると、塗布量が9g/mの撥油性塗
料Pが孔版原紙2に固定的に塗布されることになる。
【0035】
(実施例2)
樹脂成分として、
・撥油性シリコン 30重量% (東レシリコン製)
・酢酸ビニル樹脂 70重量% (ダイセル化学製)
を用い、これに、この樹脂成分の5.6倍の量の溶剤(メチルアルコール)
を加えて、常温で攪拌溶解すると、15%溶液が生成される。
この溶液を60g/mの割合で前記孔版原紙2に塗布する。
その後、80゜Cの熱風で乾燥させると、塗布量が9g/mの撥油性塗
料Pが孔版原紙2に固定的に塗布されることになる。
【0036】
また、前記孔版原紙2には、製版位置を検出するための、前記撥油性塗料Pが塗布されている部分と一定の距離をおいて、製版タイミングマークTが付されている。
【0037】
この製版タイミングマークTは、フォトセンサで検出されるものであり、印刷インキやその油成分とは関係がないものであるので、黒色であれば撥油性塗料Pである必要はない。
【0038】
また、撥油性塗料P自体に着色し、製版タイミングマークTと兼用させる事も可能である。
【0039】
なお、図2には示していないが、図3に示すように、孔版原紙2の延在方向と平行する方向の縁部に、前述と同様の撥油性塗料Pが塗布されていると、印刷終了後に巻取リール5に巻き取られた孔版原紙2の端面から、印刷インキやその油成分が漏出することがない。
【0040】
次に、図4ないし図7に従い、本発明の孔版原紙2が使用される製版印刷装置について説明する。
【0041】
装置本体7の略中央には半円筒形に類似した形状の版胴3が、回転軸8に固着されている。前記版胴3の円弧面は、パンチングメタル等の無数の開口が形成されている横断面が円弧状の基材と、当該基材の表面に装着された1枚もしくは複数枚のシルクスクリーンとからなり、内部に収納されている印刷インキが浸出する周知の構造を呈している。
【0042】
前記版胴3には、その回転軸線と平行する方向に延在し、前記版胴3の両端側壁を貫通する2本のアーム支持軸9、10が回転自在に装着され、当該アーム支持軸9、10の両端に、原紙保持アーム11、12が夫々1基づつ固着されている。
【0043】
一方の原紙保持アーム11の自由端部近傍には、繰出リール1が装着されており、当該繰出リール1には未製版のロール状の孔版原紙2が巻回されている。
【0044】
また、他方の原紙保持アーム12の自由端部近傍には、巻取リール5が装着され、当該巻取リール5は印刷後の印刷インキが付着した孔版原紙2が巻回されるものであり、前記繰出リール1に巻回されている未製版の孔版原紙2と、巻取リール5に巻回された印刷後の孔版原紙2は連続するものである。
【0045】
前記給版側(繰出側)の原紙保持アーム11には、孔版原紙2を、製版手段としてのサーマルヘッド6に圧接させるためのプラテンローラ13が回転可能に装着されており、当該プラテンローラ13の保持軸の端部には、これを回転させるための従動ギア14が固着されている。
【0046】
前記サーマルヘッド6の近傍には、当該従動ギア14に選択的に噛合し、製版時にこれを駆動するための駆動ギア(図示せず)が設けられている。
【0047】
繰出リール1の下方には、給版側の原紙保持アーム11の時計方向への回転力を強化し、プラテンローラ13のサーマルヘッド6への圧接力を高めるための、加圧レバー(図示せず)が設けられている。
【0048】
排版側(巻取側)の原紙保持アーム12には、孔版原紙2に、適度なテンションを付与し、皺の発生を防止するためのガイドシャフト23が装着されている。
【0049】
版胴3の一端側壁には、前記両原紙保持アーム11、12を離反する方向に揺動させる駆動アーム15、16(図4)が設けられており、当該駆動アーム15、16を夫々左右方向に回転させると、前記両原紙保持アーム11、12は鳥が羽ばたくように揺動し、版胴3から離間したり、版胴3に接近することになる。
【0050】
前記巻取リール5の保持軸に従動ギア(図示せず)が固着されており、装置本体7には前記従動ギアに噛合し得る駆動ギア(図示せず)が装着されている。
【0051】
そして、前記版胴3の一端面には、当該版胴3を所定位置にロックするための、先端に凹所が備えられているロックプレート17が固着されており、装置本体7には、前記ロックプレート17の凹所と選択的に係合して前記版胴3を固定するための、ロックレバー31が設けられている(図5参照)。
【0052】
また、前記給版側の原紙保持アーム11の先端部には、孔版原紙2を固定するための原紙保持レバー18が回転自在に装着されると共に、原紙保持台19が固設され、印刷時や停止時には孔版原紙2は前記原紙保持レバー18と原紙保持台19とによって挟持され、固定される(図4参照)。
【0053】
この際、図4に示すように、孔版原紙2とプラテンローラ13は若干離間するように構成されている。
【0054】
前記原紙保持レバー18は、製版モードや孔版原紙2の交換モード(図5参照)の際には、図示せぬ装置本体の側のピンに蹴られて自動的に開放するように構成されている。
【0055】
なお、図7においては、上記の孔版原紙2とプラテンローラ13との位置関係の図示は省略され、孔版原紙2とプラテンローラ13とが接触しているように図示されているが、前述のように、印刷時や停止時には、孔版原紙2は前記原紙保持レバー18と原紙保持台19とによって挟持されており、孔版原紙2とプラテンローラ13は若干離間している。
【0056】
そして、印刷時や停止時には、図4に示すように、孔版原紙2の撥油性塗料Pが版胴3と若干離間した所に位置するよう、即ち撥油性塗料Pが塗布されている部分が、版胴3との密着部とプラテンローラ13との間に位置する状態となるように孔版原紙2が版胴3に巻着される。
【0057】
こうすることによって、版胴3の内部から侵出した印刷インキやその油成分は孔版原紙2を伝搬して拡散するが、その拡散は孔版原紙2の撥油性塗料Pによって阻止され、プラテンローラ13等に付着することはない。
【0058】
而して、装置本体7に孔版原紙2を装填する場合には、先ず図5に示すように装置本体7の上部を開放させ、前記駆動アーム15、16によって前記両原紙保持アーム11、12を相互に反対方向に駆動し、両原紙保持アーム11、12の端部が装置本体7の上面から突出する位置にて固定し、かかる状態で、孔版原紙2の繰出リール1を給版側の原紙保持アーム11に装着し、巻取リール5を排版側の原紙保持アーム11に装着すれば、新規の孔版原紙2を版胴3に装着する作業は完了する。
【0059】
使用後の孔版原紙2を版胴3から離脱させる場合には、この逆の工程を実行すればよいことになる。
【0060】
なお、この際、前記両原紙保持アーム11、12の端部が装置本体7の上面から突出するので、操作者は容易に孔版原紙2を着脱することができる。
【0061】
ついで、図6に示すように、前記両原紙保持アーム11、12が水平位置まで逆方向に回転し、テンションアーム20が反時計方向に回転して、その先端に回転自在に装着されているテンションローラ21が、前記孔版原紙2の熱収縮性フィルムの側(印刷インキが付着しない側)に転接し、孔版原紙2は水平方向に張架される。
【0062】
そして、同時に、先端に前記サーマルヘッド6が固設されているサーマルヘッドアーム22を時計方向に手動で回転させると、前記プラテンローラ13に当接する寸前でラッチ(図示せず)が掛かり、サーマルヘッドアーム22は、反時計方向にトーションバネ(図示せず)にて回転付勢されているので略水平位置で保持される。
【0063】
更に加圧レバー(図示せず)の加圧力が原紙保持アーム11に作用すると、サーマルヘッド6が原紙保持アーム11に装着されているプラテンローラ13に孔版原紙2を介して圧接される。
【0064】
かかる状態で、プラテンローラ13と巻取リール5の回転軸が回転しつつ、孔版原紙2の熱収縮性フィルムの側に圧接されているサーマルヘッド6が動作すると、所定の原稿書画像が孔版原紙2に製版されることになる。
【0065】
なお、原稿読取装置は装置本体7上に着脱もしくは開閉可能に装着されていてもよく、装置本体7と別体に設けられていてもよい。
【0066】
そして、所定の原稿書画像が孔版原紙2に製版され、当該製版が終了し、更に若干搬送されて、前記孔版原紙2上のタイミングマークTが図示せぬ検出装置によって検出されると、搬送が停止する。
【0067】
この場合、前記孔版原紙2はプラテンローラ13とガイドシャフト23との間で水平になり、前記版胴3には殆ど接触しない状態で、左から右方向に搬送されることになる。
【0068】
なお、図示せぬ前記駆動ギアは、前記テンションアーム20の回転角度が検出されることにより、適宜巻き上げ停止を行うので、孔版原紙2は皺になることなく、巻取リール5にスムーズに巻き取られることになる。
【0069】
製版が完了すると、図4、図7に示すように、前記両原紙保持アーム11、12が印刷位置まで逆方向に回転し、鳥が羽を閉じたような形に収めると、前記版胴3に固定される。
【0070】
そうすると、孔版原紙2の製版領域が版胴3の印刷領域に合致して巻着され、その際、前述のように、孔版原紙2の撥油性塗料Pが版胴3と若干離間した所、即ち撥油性塗料Pが塗布されている部分が、版胴3との密着部とプラテンローラ13との間に位置する状態となる。
【0071】
版胴3の下方には、前記版胴3の回転軸8と平行に延在するゴム製の周知のプレスローラ24が回転自在に装着されている。
なお、プレスローラ24は、図示せぬバネにて版胴3の周側方向に選択的に圧接されている。
【0072】
即ち、前記プレスローラ24が、版胴3の円弧部分の印刷領域にのみ圧接されるように制御される。
【0073】
装置本体1の左下角部には、図示せぬ周知の昇降機構を有する給紙台25が設けられ、当該給紙台25の上面には、印刷前の多数の印刷用紙26が積載されている。
【0074】
前記印刷用紙26の、その移送方向(左から右方向)に沿って下流側端部の上方に当該印刷用紙26を1枚づつ供給する給紙ローラ27が設けられている。
【0075】
前記給紙台25は、印刷用紙26の上面が常時所定の姿勢を保持するように昇降し、最上部の印刷用紙26が給紙ローラ27の下面に軽く圧接されている。
【0076】
前記給紙ローラ27の下流側で、プレスローラ24との間には、レジストローラ28が設けられている。
【0077】
当該レジストローラ28は、給紙ローラ26から送付されてきた印刷用紙26を一旦停止させ、姿勢を整えると共に給紙タイミングを見計らって再給送するものである。
【0078】
そして、レジストローラ28によって再給送されてきた印刷用紙26は、プレスローラ24によって、版胴3の印刷領域(円弧状で製版後の孔版原紙2が張着されている領域)に圧接されて印刷され、剥離爪29によって版胴3から剥離され、排紙トレー30上に排出されるように構成されている。
【0079】
而して、新たな製版を行う場合は、前記版胴3は所定の位置に停止しているから、ロックレバー18を掛けて版胴3の回転を固定し、図6の状態まで前記原紙保持アーム11、12を開放する。
【0080】
プラテンローラ13はサーマルヘッド6に圧接され、加圧され、プラテンローラ13と巻取リール5の駆動ギア(図示せず)も装置本体7に設けられているギア(図示せず)と噛合する。
【0081】
原紙保持アーム12が開放する前に、ロックレバー18に係合し連結された剥離爪29が、前記原紙保持アーム12の移動軌跡の外部に退避する。
【0082】
この状態でプラテンローラ13を回転させ、同時に巻取リール5もテンションローラ21の撓み分だけ適宜巻き上げると、前記孔版原紙2は略水平に牽引されて右方向に移動する。
【0083】
孔版原紙2が略水平に張られた時点で、実質的に既印刷の孔版原紙2は、版胴3から完全に離脱されることになる。
【0084】
移動開始の後、若干経時後に製版動作を開始する。
【0085】
前記搬送と同時に、前回の既製版部はまだ新製版部の下流側にあるので、同時に巻き取り排版される。
【0086】
そして、未製版の孔版原紙2は若干の所定寸法だけ引き出された段階で、原稿の書画像を孔版原紙2に製版すれば、前記所定寸法の未製版領域に続いて、書画像の製版領域が形成されることになる。
【0087】
このようにして、製版が完了した後も所定寸法だけ未製版領域を形成して、前述と同様に、両原紙保持アーム11、12を、図4、図7に示すように、鳥が羽を閉じたような形に収めると、孔版原紙2の製版領域が版胴3の印刷領域に合致して巻着されることになる。
【0088】
なお、原紙保持アーム11、12は、孔版原紙2の巻着時の印刷領域に対するずれをなくするため、プラテンローラ13とサーマルヘッド6が圧接された状態を保持しつつ、先ず原紙保持アーム12を閉成させ、次いで原紙保持アーム11を閉成させるように構成されている。
【0089】
この状態で、印刷動作を開始すると、印刷用紙26が、給紙ローラ27およびレジストローラ28によって給送され、プレスローラ24によって版胴3の印刷領域に圧接されて、所望の書画像が印刷され、排紙トレー30上に排出される。
【0090】
【発明の効果】
第1の発明では、ロール状の孔版原紙の延在方向に沿って所定の間隔で、当該延在方向と交差する方向に、所定の幅で撥油性塗料が塗布されているので、版胴が、プラテンローラが前記撥油性塗料の外部に位置する状態、即ち撥油性塗料が塗布されている部分が、版胴との密着部とプラテンローラとの間に位置する状態で停止するように構成すると、版胴から浸出した印刷インキやその油成分は、前記撥油性塗料によって拡散を阻止され、未使用の孔版原紙の製版予定領域やプラテンローラが前記印刷インキやその油成分にて汚損されることがなくなり、従来技術の課題が確実に解決される。
【0091】
第2の発明では、ロール状の孔版原紙は、熱収縮性フィルムと多孔性支持体が重畳されてなり、前記多孔性フィルムの側に、撥油性塗料が塗布されているので、特に多孔性フィルムの側を伝搬しやすい印刷インキやその油成分の拡散を、より有効に阻止できる。
【0092】
第3の発明では、撥油性塗料が塗布されている部分と一定の距離をおいて製版タイミングマークが付されているので、製版位置と撥油性塗料が塗布されている位置が一定の間隔で規定され、プラテンローラが撥油性塗料が塗布されている位置よりも外側に位置する状態で、確実に孔版原紙を版胴に巻着させることが可能となる。
【0093】
第4の発明では、撥油性塗料は着色され、製版タイミングマークと兼用されているので、前記第3の発明と同様に、製版位置と撥油性塗料が塗布されている位置が一定の間隔で規定され、タイミングを取ることにより、プラテンローラが撥油性塗料が塗布されている位置よりも外側に位置する状態で、確実に孔版原紙を版胴に巻着させることが可能となる。
【0094】
第5の発明では、ロール状の孔版原紙の延在方向と平行する方向の縁部に、撥油性塗料が塗布されているので、印刷終了後に巻き取られた孔版原紙の端面から印刷インキやその油成分が漏出することもなく、装置本体内部や操作者の指先などを汚損する恐れも減少する。
【0095】
第6の発明では、延在方向に沿って切断されることなく製版され印刷されるので、使用済みの孔版原紙を一体的に処理することが可能となって、効率よく作業を実行することができる。
【0096】
第7の発明では、製版前の孔版原紙が巻回されている繰出リールと、印刷後の孔版原紙が巻回される巻取リールとからなるので、常に、繰出リールと巻取リールを一体的に移動、処理することが可能となり、手際よく作業を実行することができる。
【0097】
第8の発明では、繰出リールには印刷インキが付着する面が外側となるように孔版原紙が巻回され、即ち当該側面と反対側にサーマルヘッド等が接触して製版されるうに巻回されており、巻取リールには印刷インキが付着した面が内側となるように巻回されるので、巻取リールの表面側に使用後の印刷インキが付着することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術を説明する版胴の部分正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態である孔版原紙の斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態である孔版原紙の平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態である孔版原紙が装着されている版胴の部分正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態である孔版原紙が装着されている製版印刷装置の要部正面図である。
【図6】本発明の一実施の形態である孔版原紙が装着されている製版印刷装置の、図5とは異なる態様の要部正面図である。
【図7】本発明の一実施の形態である孔版原紙が装着されている製版印刷装置の、図6とは異なる態様の要部正面図である。
【符号の説明】
P 撥油性塗料
T 製版タイミングマーク
1 繰出リール
2 孔版原紙
3 版胴
4 プラテンローラ
5 巻取リール
6 サーマルヘッド
7 装置本体
8 回転軸
9 アーム支持軸
10 アーム支持軸
11 原紙保持アーム
12 原紙保持アーム
13 プラテンローラ
14 従動ギア
15 駆動アーム
16 駆動アーム
17 ロックプレート
18 原紙保持レバー
19 原紙保持台
20 テンションアーム
21 テンションローラ
22 サーマルヘッドアーム
23 ガイドシャフト
24 プレスローラ
25 給紙台
26 印刷用紙
27 給紙ローラ
28 レジストローラ
29 剥離爪
30 排紙トレー
31 ロックレバー

Claims (6)

  1. ロール状の孔版原紙の延在方向に沿って所定の間隔で、当該延在方向と交差する方向に所定の幅で撥油性塗料が塗布されている孔版原紙において、前記撥油性塗料が塗布されている部分と一定の距離をおいて製版タイミングマークが付されていることを特徴とする孔版原紙。
  2. 撥油性塗料は着色され、製版タイミングマークと兼用されている請求項1記載の孔版原紙。
  3. ロール状の孔版原紙の延在方向と平行する方向の縁部に、撥油性塗料が塗布されている請求項1もしくは請求項2記載の孔版原紙。
  4. 延在方向に沿って切断されることなく製版され印刷される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の孔版原紙。
  5. 製版前の孔版原紙が巻回されている繰出リールと、印刷後の孔版原紙が巻回される巻取リールとからなる請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の孔版原紙。
  6. 繰出リールには印刷インキが付着する面が外側となるように巻回されており、巻取リールには印刷インキが付着した面が内側となるように巻回される請求項5記載の孔版原紙。
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