JP3806247B2 - タイヤ加硫機及びタイヤプレス方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に装着使用されるタイヤを製造するタイヤ加硫機及びそのプレス方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、タイヤ加硫機としては、メカニカルクランクタイヤ加硫機にタイヤ金型を装着する形式のものと、液圧加圧式タイヤ加硫機にタイヤ金型を装着する形式のものとが知られている。いずれにしても、装着するタイヤ金型を交換することにより、異なるサイズのタイヤを加硫プレスできる構成とされている。以下では、タイヤに要求されるユニフォーミティの高度化に伴って、急速に普及してきた液圧加圧式タイヤ加硫機の一例を説明する。
【0003】
この液圧加圧式タイヤ加硫機は、熱板及び断熱板を介してタイヤ金型の下金型部分を取り付けるベースプレートと、同上金型部分を取り付けるボルスタープレートとを備えたものとなっている。また、タイヤを加硫機内に対して搬出入する際に、前記下金型部分と前記上金型部分を開閉させるボルスタープレート昇降機構、そして、前記ベースプレートと、短ストロークの液圧駆動式の加圧シリンダを組み付けたビーム又は当該加圧シリンダにおけるピストンとを着脱自在に連結する複数のロッド等が備えられている。その他、異なる厚さのタイヤ金型を交換使用可能とするために、前記ビーム又は加圧シリンダにおけるピストンと前記ボルスタープレートとの間には加圧スペーサが設けられる。この加圧スペーサはねじ機構等によりその高さを可変とされているものである。液圧加圧式タイヤ加硫機とは、概略上記構成をとるようなものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来の液圧加圧式タイヤ加硫機においては、次のような問題があった。すなわち、加硫中にタイヤ内方へ導入される加熱加圧媒体の圧力により前記タイヤ金型には常にこれを開こうとする力、すなわち前記上金型部分と前記下金型部分を開こうとする力が働く。これに対抗し、加硫中のタイヤ金型を閉じた状態に維持するに必要な力は、タイヤ加硫機では乗用車タイヤ用で100Ton前後、トラックバスタイヤ用で500Ton前後にもなる。このため、上記ベースプレート、ボルスタープレート等は、この力に耐えるだけの強固な構造とする必要があると共に、この強固な構造を実現するためタイヤ加硫機の背丈を高く設定しなければならなかった。
【0005】
このような問題を改善する手段としては、特開平8-258049号公報に示されているようなタイヤ加硫機が提案されている。これは、加圧シリンダにおけるピストンとベースプレートとを連結するロッドの上端におねじ部を形成するとともに、ベースプレートには前記おねじ部を螺着するナットを備え、当該ナットにチェーンホイール、ナット駆動用チェーン、及びモータを装着した構成となっている。この構成から、ナットが回転することで、ロッドの長さを変化させることができる。すなわち、厚さの異なるタイヤ金型に対応してロッドの有効長を変化させることが可能なものとなっている。
【0006】
この改善手段は、理論的にはロッドが4本以上で、加圧シリンダ数とロッド数が異なる場合にも実施できるが、ロッドの加工公差やナット駆動用チェーンの伸び等により、各ロッドに作用する荷重について大きな差が生じるという問題があって、加圧シリンダとロッドとを同芯配置として上記加工公差を吸収させる構成をとることが現実的であった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、タイヤ金型交換後の調整作業を容易かつ確実に行うことができ、強度を保持するための部材数を少なくするとともに、加圧シリンダの数や配置に制約がないような安価で信頼性の高いタイヤ加硫機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段をとった。すなわち、請求項1に記載のタイヤ加硫機は、下面にタイヤ金型の上金型部分を組み付ける上熱板を有し、昇降可能とされたボルスタープレートと、上面に同下金型部分を組み付ける下熱板を有するベースプレートと、前記ベースプレートに設置され、前記下熱板を上下動させる加圧シリンダと、一端が前記ベースプレートに着脱自在で、他端が前記ボルスタープレートに対して昇降自在に取り付けられた複数のロッドと、前記各ロッドのそれぞれに装備され、前記ボルスタープレートに対して前記各ロッドを昇降させる駆動手段と、を具備してなることを特徴とするものである。
【0009】
これによれば、タイヤ金型交換時において、新たに導入されたタイヤ金型をベースプレートとボルスタープレートとの間に狭持するときには、各ロッドを独立に下降させるとともに、センサによってロッドの当接面とベースプレート上面とを適切に当接させる状態を現出することが可能となるので、前記タイヤ金型とボルスタープレートとの間に隙間を生じさせるようなことがない。また、ロッドの昇降動作がこのように自動的に行われることは、本タイヤ加硫機がいかなる厚さのタイヤ金型にも容易に対応可能であることを意味している。
【0010】
また請求項2記載のタイヤ加硫機は、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に当接したことを検知するセンサを備え、該センサは、前記駆動手段に備えられた駆動源の電流値を監視する電流センサと、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に接近したことを検出する近接スイッチとからなることを特徴とするものである。
【0011】
これによれば、ロッドの上昇及び下降動作に係る制御、特に下降動作に係る制御は、常に適切に行われうることがわかる。すなわち、駆動源の電流値を監視する電流センサによって、ロッドの当接面とベースプレート上面との当接状態が確実に確認されると共に、近接スイッチの存在によって、ロッド当接面とベースプレート上面との間の適切な距離が常に監視され異物混入等の不具合が直ちに発見されうるようになっているからである。
【0012】
さらに請求項3記載のタイヤ加硫機は、下面にタイヤ金型の上金型部分を組み付ける上熱板を有し、昇降可能とされたボルスタープレートと、上面に同下金型部分を組み付ける下熱板を有するベースプレートと、前記ベースプレートに設置され、前記下熱板を上下動させる加圧シリンダと、一端が前記ベースプレートに着脱自在で、他端が前記ボルスタープレートに対して昇降自在に取り付けられた複数のロッドと、前記各ロッドのそれぞれに装備され、前記ボルスタープレートに対して前記各ロッドを昇降させる駆動手段と、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に当接したことを検知するセンサとを備えたタイヤ加硫機によって前記上金型と前記下金型との間に挟持された生タイヤを加熱して加硫するタイヤプレス方法において、前記ロッドを前記ボルスタープレートに対して相対的に上昇させた状態で、前記ボルスタープレートを下降させ、上熱板を前記ベースプレートに載置されたタイヤ金型の上面に当接させる工程と、前記上熱板と前記タイヤ金型の上面とを当接させた状態で、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に当接するまで、該各ロッドを下降させる工程とを備えることを特徴とするものである。
【0013】
このタイヤプレス方法は、タイヤ金型交換時においてはロッドを上昇させておくため当該作業を円滑に実施することを可能とすると共に、加硫作業時においてはロッド当接面とベースプレート上面とを当接した状態とするから、各ロッドに対して均等な荷重をかけるという作用を有している。また、本タイヤプレス方法は、請求項1記載のタイヤ加硫機を実際の使用に供する際には、最も適切な金型厚調整法を含む方法であるということがいえる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。図1はタイヤ加硫機の全体構成を図示した正面図である。なお、図1においては、その構成部品の一部が省略して描かれている。本実施形態におけるタイヤ加硫機は、この図1に示すように、左右それぞれにおいて独立にタイヤ加硫を実施する機構が備えられている。以下に説明する各種機器はこれら左右のそれぞれに対して、対称に二組みづつ設けられている。
【0015】
本体フレーム1の中央支柱部1bの前面には公知のローダが、同中央支柱部1bの後面には公知のアンローダが設置されている。これは後述するタイヤ金型をタイヤ加硫機に搬入・搬出させるためのものである。また、本体フレーム1の近傍には、以下で説明する各種機器に関する動作制御を行うための制御盤及び操作盤等が配置されているが、図示は省略している。
【0016】
ベースプレート4は、スペーサ3を介して本体フレーム1の下梁部1aに固定されている。このベースプレート4には、流体圧(気体圧又は液体圧)を動力源とする短ストロークのドーナツ型加圧シリンダが内装されている。下熱板6は、ドーナツ型加圧シリンダのピストンに断熱板5を介して固定されているとともに、その下熱板6中央部には下部中心機構12が吊架されている。なお、本実施形態においては、左右の各ベースプレート4において一組のドーナツ型加圧シリンダを内装しているが、複数の加圧シリンダを内装した構成としてもよく、また、加圧シリンダとベースプレート4とを一体的に構成したものであってもよい。
【0017】
ボルスタープレート9は、本体フレーム1の中央支柱部1b及び側支柱部1cに取り付けられたレールを案内として垂直昇降可能にブラケット10を介して本体フレーム1に取り付けられている。ボルスタープレート9を垂直昇降可能とするのは、複数の昇降駆動用シリンダ11であって、これらは本体フレーム1の下梁部1aに固定されている。この昇降駆動用シリンダ11におけるピストンロッド11aが上記ブラケット10に連結されており、このピストンロッド11aが上下降することによってボルスタープレート9は昇降可能となっている。また、ボルスタープレート9には、上熱板7が断熱板8を介して固定されている。さらに、ボルスタープレート9中央部には上部中心機構13が設けられている。
【0018】
タイヤ金型Mは、その下半部(下金型部分)が前記下熱板6に、上半部(上金型部分)が上熱板7に固定されており、ボルスタープレート9の昇降により開閉される。なお、ベースプレート4とボルスタープレート9との間には、ヒートシールド14が設置されている。
【0019】
次に、金型厚調整装置15について詳しく説明する。金型厚調整装置15は、複数備えられており、それに対応して複数のロッド17が備えられている。図2は、そのうちの1本のロッド17に関して拡大して示した正面図である。
【0020】
ロッド17の上半部外周には、おねじ部17aが形成されている。このおねじ部17aは、ボルスタープレート9に固定されたナット16内周に形成されためねじと係合する。また、ロッド17下端部には、ベースプレート4に形成された孔4aに挿入可能な軸部17dが備えられ、その下方に小径部17e及び下フランジ部17fが形成されている。また、軸部17dの上方には、ベースプレート4の上面4bに接触する当接面17cを有する上フランジ部17bが形成されている。
【0021】
このロッド17は、キープレート18の働きによりベースプレート4から着脱可能とされている。キープレート18は、ベースプレート4下面に固定されたガイドブロック19を案内として、図2において紙面に垂直な方向に、滑動可能に組み付けられているものである。なお、キープレート18の滑動は、図示しないシリンダの作用による。そして、このキープレート18が、ロッド17の前記小径部17eを挟むように挿入されてる場合(前進時)には、下フランジ部17fが引っかかりとなることでロッド17とベースプレート4とを連結状態とし、逆の場合(後進時)にはロッド17をベースプレート4に対して抜き出すことが可能な連結解除状態とする。なお、キープレート18とロッド17の下フランジ部17fとのクリアランスは、ベースプレート4の上面4bとロッド17の上フランジ部17bにおける当接面17cとが当接時において、キープレート18が滑動可能であるような必要最小限な値となるように加工・調整されている。このことは換言すれば、キープレート18とロッド17の下フランジ部17fとが当接しているときに、ベースプレート4の上面4bと当接面17cとのクリアランスが、先に述べた値と同じ値に加工・調整されている、ということである。
【0022】
ロッド17上端部には、角棒20が当該ロッド17と同芯となるよう固定されている。また、ロッド17上方には、ボス22がブラケット21、フランジ24、ベアリング23を介してボルスタープレート9に対して回転自在に組み付けられている。前記角棒20は、ボス22の中央に形成された孔に対して、相対回転不能かつ軸線Y方向には相対移動可能に挿入されている。また、ボス22の上面には歯車25が、相互が同芯となるよう固定されている。この歯車25には、さらにギアードモータ(駆動源)27の出力軸に固定された歯車26と噛み合うようになっている。なお、ギアードモータ27は、ブラケット21を介してボルスタープレート9に固定されているものである。今説明したボス22、歯車25、26、ギアードモータ27は、各ロッド17毎のそれぞれに装備されている。
【0023】
ロッド17は、ギアードモータ27が回転すると、各歯車26、25、ボス22、角棒20を介して回転することになる。すると、先述したロッド17上端部に形成されたおねじ部17a及びボルスタープレート9に固定されたナット16のねじ作用によりロッド17が昇降することになる。
【0024】
金型厚調整装置15にはこの他、図示は省略しているが、ロッド17の当接面17cとベースプレート4の上面4bとの当接を検出するセンサが付設されている。本実施形態においては、このセンサとしてギアードモータ27の電流が予め設定しておいた電流値を超えると信号を発する電流センサと、ロッド17の当接面17cがベースプレート4に接近すると信号を発する近接スイッチとを併用したものとなっている。
【0025】
以上の構成となるタイヤ加硫機において、以下ではその作用及び効果について説明する。
タイヤ金型M交換時には、使用済み金型を搬出し、次に使用されるタイヤ金型Mを搬入後、ボルスタープレート9を昇降シリンダ11の作用によって下降させて、上熱板7をタイヤ金型Mの上面に当接する。ただしこのとき、各ロッド17は、それらロッド17毎に装備されたギアードモータ27の作用によって、ボルスタープレート9に対して相対的に予め上昇した状態としておく。
【0026】
次に、タイヤ金型Mの上金型部分を上熱板7に仮締めし、ボルスタープレート9を一旦上昇させてタイヤ金型Mを開き、上部中心機構13と上金型部分の連結等の必要な作業をする。そして、ボルスタープレート9を下降させてタイヤ金型Mを閉じた状態とし、タイヤ金型Mの上金型部分を上熱板7に、下金型部分を下熱板6にそれぞれ固定する。
【0027】
続いて、各ギアードモータ27を稼働させて各ロッド17を下降させる。ロッド17毎において、その当接面17cがベースプレート4の上面4bに当接したことをセンサが検出したら、それに対応するロッド17に装備された各ギアードモータ27が順次停止される。やがて、すべてのロッド17に関してギアードモータ27が停止すれば、金型厚調整が終了したことになる。
【0028】
このように本実施形態における金型厚調整においては、ロッド17とベースプレート4の当接を検出する電流センサにロッド17を正常時下降させるに要する電流値を予めセットしておき、この値と電流センサが刻々発する信号とを比較することによってギアードモータ27を停止させるようにしているので、ロッド17に比して相当な重量物であるボルスタープレート9を上昇させて、タイヤ金型Mの上面と上熱板7との間に隙間を生じさせるといった事態は起こらない。また、近接スイッチの併用により、異物が挟まること等による誤作動を予め防止することができるとともに、潤滑不良等機械の異常検出をさせることも可能である。
【0029】
また、本実施形態の金型厚調整法によれば、次に使用されるタイヤ金型Mの厚さを予め計測しておく等の作業は不要となる。なぜならば、当該タイヤ金型Mが厚いものであればロッド17の下降量が増し、薄ければ同下降量が減少する、というような対応が自動的に行われるためである。すなわち、タイヤ金型厚Mの厚さに応じて、各ギアードモータ27が自動停止され、全ギアードモータ27が停止したときにタイヤ金型Mは下熱板6及び上熱板7間に隙間なく挟まれた状態となるからである。
【0030】
上記タイヤ金型Mの交換作業が完了したら、タイヤ金型Mの予熱を行った後に、未加硫タイヤが同タイヤ金型Mの上金型部分と下金型部分との間に供給される。そして、タイヤ金型Mを閉じつつ当該未加硫タイヤの整形(shaping)を行う。タイヤ金型Mが閉じ終わったら、キープレート18を前進させてベースプレート4とロッド17とを連結状態とする。この後に、加圧シリンダに圧力流体を導入してタイヤ金型Mの締め付けを行い、タイヤ内方に加熱加圧媒体を導入して通常の加硫工程に入る。加硫工程が終了したら、上記とは逆の手順で金型Mを開いて加硫済みタイヤを取り出し、次に加硫される未加硫タイヤを供給するという工程を繰り返すことになる。
【0031】
上記の如く、タイヤ金型交換後、次に使用されるタイヤ金型Mは下熱板6及び上熱板7の間に隙間なく挟まれているとともに、各ロッド17の当接面17cとベースプレート4の上面4bが当接されている。ロッド17とベースプレート4とは係る状態で連結状態となり、その後に加圧シリンダに圧力流体を導入することから、タイヤ金型Mの締め付けを行っても、各ロッド17には等分の荷重が作用することになる。また、金型厚調整ねじ機構とロッド17とが一体化されていて、従来の独立した金型厚調整ねじ機構を使用する必要がないので、強度部材として必要とされていたビームが不要となる。
【0032】
すなわち、従来と比して、強固な構造とするために要する部材の数を減らすことが可能となり、その相応分コストダウンになると共に、上記部材の減少によりタイヤ加硫機の背丈も低くすることが可能となる。さらに、加圧シリンダとロッド17とを対向させるという必要性もなくなり、高価な加圧シリンダの数やロッド荷重の均一化に伴う加圧シリンダ配置上の制約もなくなる。
【0033】
なお、上記実施形態においては、ロッド17の昇降を実現する機能としてロッド17そのものを回転させる機構をとっていたが、本発明はこのことに限定されるものではない。例えば、ボルスタープレート9に固定されたナット16を回転させる機構を備えるような構成としてもよい。これによっても、上記と同様な作用及び効果を期待できることは明らかである。
【0034】
また、本実施形態においては、ベースプレート4の上面4bとロッド17の当接面17cとの当接を検出するセンサとして電流センサと近接スイッチを併用したものとなっていたが、これを例えば、前記上面4bと当接面17cとが当接すると電流が流れる接触センサ、該当接面圧が設定値以上になると信号を発する面圧センサ等の他の形式のセンサを採用することによって代用してもよい。本発明は、このような形態もその概念内に収めるものである。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載のタイヤ加硫機は、ロッドを昇降させる駆動手段が各ロッドのそれぞれに装備されるとともに、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に当接したことを検知するセンサを具備しているため、タイヤ金型交換時において新たに導入された同金型をベースプレートとボルスタープレートとの間に狭持する際には、当該金型とボルスタープレートとの間に隙間を生じさせること等がなく良好な状態を容易に現出することができる。また、ロッドの昇降動作が自動的であるから、本タイヤ加硫機はいかなる厚さのタイヤ金型にも容易に対応することができる。要するに、本発明によるタイヤ加硫機は、タイヤ金型交換後の調整作業を確実かつ容易に実施することができるものであるといえる。
【0036】
また、請求項2記載のタイヤ加硫機は、前記センサがロッドに係る駆動源の電流値を監視する電流センサ及び近接スイッチとからなる構成を擁していることから、ロッドの上昇及び下降動作は常に適切に行われうる。特にロッドの下降動作において、当該ロッドとベースプレートとを当接させる作業を、確実かつ安定した精度で常に実施することができる。
【0037】
さらに、請求項3記載のタイヤプレス方法は、タイヤ金型導入作業時には、ロッドをボルスタープレートに対して相対的に上昇させておくから当該作業を円滑に実施することができる。また、加硫作業中には、ロッドの当接面がベースプレート上面に当接されているから、各ロッドに均等に荷重がかかることになる等の作用を有し、従来必要とされていたタイヤ加硫機における強度部材数を減らすことができる。つまり、その相応分のコストダウンを図ることができる。また、このタイヤプレス方法は、上記構成となるタイヤ加硫機を実際の使用に供する際に、最も適切な金型厚調整法を含むタイヤプレス方法であるということがいえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイヤ加硫機の構成を示す正面図である。
【図2】 図1のタイヤ加硫機における金型厚調整装置を示す正面図である。
【符号の説明】
4 ベースプレート
4b 上面
9 ボルスタープレート
15 金型厚調整装置
17 ロッド
17c 当接面
27 ギアードモータ(駆動手段)
M タイヤ金型
Claims (3)
- 下面にタイヤ金型の上金型部分を組み付ける上熱板を有し、昇降可能とされたボルスタープレートと、
上面に同下金型部分を組み付ける下熱板を有するベースプレートと、
前記ベースプレートに設置され、前記下熱板を上下動させる加圧シリンダと、
一端が前記ベースプレートに着脱自在で、他端が前記ボルスタープレートに対して昇降自在に取り付けられた複数のロッドと、
前記各ロッドのそれぞれに装備され、前記ボルスタープレートに対して前記各ロッドを昇降させる駆動手段と、
を具備してなることを特徴とするタイヤ加硫機。 - 前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に当接したことを検知するセンサを備え、
該センサは、前記駆動手段に備えられた駆動源の電流値を監視する電流センサと、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に接近したことを検出する近接スイッチとからなることを特徴とする請求項1記載のタイヤ加硫機。 - 下面にタイヤ金型の上金型部分を組み付ける上熱板を有し、昇降可能とされたボルスタープレートと、上面に同下金型部分を組み付ける下熱板を有するベースプレートと、前記ベースプレートに設置され、前記下熱板を上下動させる加圧シリンダと、一端が前記ベースプレートに着脱自在で、他端が前記ボルスタープレートに対して昇降自在に取り付けられた複数のロッドと、前記各ロッドのそれぞれに装備され、前記ボルスタープレートに対して前記各ロッドを昇降させる駆動手段と、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に当接したことを検知するセンサとを備えたタイヤ加硫機によって前記上金型と前記下金型との間に挟持された生タイヤを加熱して加硫するタイヤプレス方法において、前記ロッドを前記ボルスタープレートに対して相対的に上昇させた状態で、前記ボルスタープレートを下降させ、上熱板を前記ベースプレートに載置されたタイヤ金型の上面に当接させる工程と、前記上熱板と前記タイヤ金型の上面とを当接させた状態で、前記各ロッドの当接面が前記ベースプレート上面に当接するまで、該各ロッドを下降させる工程とを備えることを特徴とするタイヤプレス方法。
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