JP3805592B2 - 包材のヒートシール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば包材から包装袋を製造しながら連続的に製品を包装する製袋充填機において、その包材の縦シールを仕上がりよく行うためのヒートシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のヒートシール装置は例えば、連続式の縦形製袋充填機における包材の繰り出しに伴い、その充填チューブの周囲に筒状に成形された包材の両側縁部を互いに重ね合わせた状態で、これら継ぎ目部分を互いに加熱溶着するシールベルトを有している。シールベルトの内周面にはヒータブロックが摺接しており、ヒータブロックはシールベルトの外周面を包材に対して押し付けるとともに、その外周面を通じて包材にシール熱を加える。このとき、シール面の仕上がりを良好にするためには包材を熱溶着させる際、シールベルトからの継ぎ目部分への加圧、つまり、シール圧を高くして継ぎ目部分の間からエアを完全に押し出す必要がある。しかしながら、このシール圧をあまりに高く設定するとシールベルトの走行抵抗が過大となり、ベルトを駆動するプーリに対してベルトがスリップする等の問題を生じるため、シール圧の設定には機構的な限界がある。一方、シール圧が不足すると、包材の熱溶着時に継ぎ目部分の密着が不完全となり、その間にエアが閉じこめられた状態でヒートシールされる。この場合、そのシール領域にエアが気泡として残留し、シール面の仕上がりを悪化させてしまう。
【0003】
このため、例えば特開平9−104405号公報に開示されたヒートシール装置は、充填チューブに沿って包材の繰り出し方向に走行する一対のスチールバンドと、このスチールバンドの下方にて回転する一対のプレスローラとを備えており、スチールバンドは包材の通過に伴い、その継ぎ目部分を挟み込んで余熱を与え、そして、プレスローラは予熱された継ぎ目部分を強く圧着しながら本格的にヒートシールする。この場合、スチールバンドは包材に対して過大なシール圧を必要とせず、一方、プレスローラはローラ軸により駆動されるため、上述したスリップの問題も生じないものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公知のヒートシール装置にあっては、ローラ自体を加熱しながら回転させているために複雑な機構を必要とする。また、スチールバンドとプレスローラとにより二段階に分けて包材の加熱を行っているため、スチールバンドのシール圧とその加熱量を包材の熱溶着特性に合わせて精密に制御していなければ、スチールバンドの余熱だけで不所望に包材が溶着することがあり、この場合、プレスローラにより二重にヒートシールされてシール面の仕上がりが不良となったり、そのシール面幅が不規則に変動するおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は上述の事情に鑑み、包材に対するシール圧を極端に高く設定することなく継ぎ目部分での密着性を高め、良好な仕上がりのヒートシールを容易に実現可能とすることを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の包材のヒートシール装置(請求項1)は、包材を筒状に成形して得られる継ぎ目部分が所定の案内経路を案内される過程で、所定のシール区間に亘って継ぎ目部分をその圧着方向に圧着しながらシール熱を加えるとともに、このシール熱により包材が熱溶着する領域を、シール区間の上流端から下流に向けて次第に拡幅させることで上記の課題を解決している。
【0007】
すなわち、本発明のヒートシール装置によれば、互いにシールされる継ぎ目部分はシール区間を通過する過程で、その熱溶着する領域が次第に幅方向に拡げられていく。このようなシール過程で、継ぎ目部分の間に存するエアは順次その幅方向に排出されていくので、継ぎ目部分がシール区間を通過したとき、その熱溶着領域にエアが気泡として残留することはない。
【0008】
本発明の具体的な構成は、案内経路に沿って設けられ、継ぎ目部分の移動に同期して走行する無端状のシールベルトと、その内周面に摺接するヒータブロックとを含むことで実現される(請求項2)。ヒータブロックは、上述のシール区間に亘ってシールベルトの内周面に摺接する加熱面を有しており、この加熱面によりシールベルトを介して継ぎ目部分を圧着しながらシール熱を加える。このとき、ヒータブロックの加熱面はその領域がシール区間の上流端から下流に向けて次第に拡幅する形状を有しているため、上述のように継ぎ目部分がシール区間を通過する過程で、その熱溶着する領域を次第に拡幅させることができる。
【0009】
本発明のヒートシール装置はラップシール(封筒張り)およびフィンシール(合掌張り)の何れの形態にも好適するが、特に、一対のシールベルトが案内経路を挟んで両側に配置されていれば(請求項3)、これらシールベルトが包材の継ぎ目部分を介して相互に密着することにより、両側から充分なシール圧およびシール熱を加えながら、エアを確実に排除して良好なフィンシールの仕上がりを得ることができる。
【0010】
なお、上述したヒータブロックの加熱面は、その領域が幅方向でみて中央の位置から両側に拡幅されている態様が特に好ましい(請求項4)。この場合、包材の継ぎ目部分は、加熱面の拡幅の形態に従ってその中央の位置から溶着し、包材の繰り出しに伴い、次第に熱溶着する領域が幅方向に拡がっていく。このようなシール過程で、継ぎ目部分の間に存するエアはその両側へ追い出される。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、連続式の縦形ピロータイプ包装機が示されており、本発明のヒートシール装置は例えば、この種の製袋充填機において包材の縦シールユニットとして実施することができる。
図1に示される包装機は垂直な充填チューブ2を備えており、その上端には中継ホッパ4が一体にして形成されている。なお、中継ホッパ4の上方には図示しない製品供給機が接続されており、その上部に計量器が配置されている。包装するべき製品は計量器にて一袋分が計量された後、製品供給機から中継ホッパ4を介して充填チューブ2内に投入される。
【0012】
充填チューブ2の上端部はフォーマ6により囲まれており、このフォーマ6は図示しないロールから導かれる包装フィルムFをその外面に沿って案内し、充填チューブ2の周りを囲むような円筒状に成形する。ここで、包装フィルムFには熱溶着可能な素材(シーラント)が用いられている。
充填チューブ2の外周に円筒状に成形された包装フィルムFは充填チューブ2に沿って更に下方に繰り出され、この繰り出しに伴い、包装フィルムFの両側縁部は図示しないガイドの助けを借りて所望の形態で重ね合わされ、そこに縦シールされるべき継ぎ目部分Sを形成する。
【0013】
充填チューブ2の両側には無端状のサクションベルト8がそれぞれ配置されている。これらサクションベルト8は充填チューブ2に近接した位置で包装フィルムFを吸着し、充填チューブ2との間に一定の隙間を存して位置決めされている。この状態にて、一対のサクションベルト8が一方向に走行されると、これらサクションベルト8は充填チューブ2に沿って包装フィルムFを一定の速度で下方に繰り出す。
【0014】
上述した包装フィルムFの継ぎ目部分Sはその繰り出しに伴い、重ね合わせの状態を維持したまま充填チューブ2の近傍を縦方向、つまり、その長手方向に案内される。充填チューブ2の近傍には、継ぎ目部分Sを案内する案内経路に沿って縦シールユニット10が配置されており、この縦シールユニット10は案内経路を挟んでその両側に配置された一対のシールベルト12を有している。シールベルト12は包材Fの継ぎ目部分Sを所定のシール幅にて面シールし、包材Fの縦シールを行う。
【0015】
充填チューブ2の下方には、横シールユニット13が配置されている。この横シールユニット13は縦シールされた包材Fの繰り出しに連動してボックスモーション式に動作し、その包材Fの筒を一袋分の間隔毎に横シールする。この後、横シールユニット13はその横シール域の中央から包材Fの筒を切断し、個々の包装袋を製造する。
【0016】
図2を参照すると、上述した縦シールユニット10が具体的に示されている。シールベルト12は継ぎ目部分Sの案内経路に沿って縦方向に延び、案内経路を挟んで両側に配置されている。個々のシールベルト12は上下一対のプーリ14,16間に掛け回されており、何れも下方のプーリ16が駆動側となっている。また、従動側のプーリ14は所定のテンショナ機構18を介してフレーム20に連結されており、そのコイルスプリング22はピン24を支点としてプーリ軸26を上方へ付勢し、シールベルト12に適度な張力を与えている。
【0017】
上述したフレーム20は上下のプーリ14,16間を縦方向に延び、その下端部にてプーリ16を回転自在に支持している。互いに対をなす両側のフレーム20は、その間を2本のガイドロッド28を介して連結されている。これらガイドロッド28は上下に間隔を存してプーリ14,16間に配置され、シールベルト12の側方を互いに平行且つ水平に延びている。また、ガイドロッド28は何れもフレーム20を貫通しており、それぞれ両端はエンドプレート30に固着して取り付けられている。フレーム20はスライドブッシュ32を通じてガイドロッド28を挿通しており、一方、両側のエンドプレート30は図示しない包装機の機体フレームに固定されている。また、エンドプレート30にはそれぞれエアシリンダ34が水平姿勢で取り付けられており、これらエアシリンダ34のピストンロッドは互いに対向して配置されている。これらピストンロッドはそれぞれフレーム20に固着して取り付けられており、それ故、エアシリンダ34はそのピストンロッドを伸縮させることにより、両側のフレーム20を互いに接離させて縦シールユニット10を開閉することができる。
【0018】
シールベルト12の内周側にはヒータブロック36が配置されており、ヒータブロック36はそれぞれ、所定のブラケットを介してフレーム20に固定されている。ヒータブロック36はシールベルト12の内周面を部分的に支持してその外周面を案内経路に対して張り出させ、また、ヒータブロック36はシールベルト12の走行に伴い、その内周面に摺接する。
【0019】
上述のようにエアシリンダ34の駆動によりフレーム20が互いに近接されると、両側のシールベルト14は案内経路上にて、それぞれヒータブロック36により張り出された部分を互いに密着させ、その外周面を互いに押し付け合う。この状態で、これらシールベルト12の間に包装フィルムFの継ぎ目部分Sが導かれると、その継ぎ目部分Sは重ね合わせの方向に圧着される。
【0020】
シールベルト12の走行は、モータ38の動力を駆動側のプーリ16に伝達することで行われる。具体的には、モータ38はそのモータ軸39にギヤプーリ40を有している。一方のプーリ16のプーリ軸42にはギヤプーリ44が取り付けられており、これらギヤプーリ40,44間にタイミングベルト46が掛け回されている。プーリ軸42は更にギヤ48を有し、このギヤ48に対してアイドラギヤ50が噛み合わされている。アイドラギヤ50には同軸にしてギヤプーリ52が連結されている。また、他方のプーリ16のプーリ軸54にはギヤプーリ56が取り付けられおり、これらギヤプーリ52,56間にタイミングベルト58が掛け回されている。なお、両側のプーリ16に対してそれぞれモータ38を設置して、各プーリ16を別個に駆動するものとしてもよい。この場合、ギヤプーリ44およびタイミングベルト46を用いた動力伝達機構が両側のプーリ16について使用される。
【0021】
図3および図4参照すると、ヒータブロック36が拡大して示されている。図4の横断面からも明らかなように、ヒータブロック36はその長手方向に沿って発熱突条62を一体的に有しており、この発熱突条62にてシールベルト12の内周面に摺接する。発熱突条62はヒータブロック36とともに加熱されて発熱し、シールベルト12の外周面を通じて包材Fの継ぎ目部分Sにシール熱を加えることができる。それ故、図中に2重のハッチングを施した発熱突条62の外面は、ヒータブロック36の加熱面Hとして規定されている。なお、発熱突条62の両端部64,66は何れもシールベルト12の背面を案内するべく緩やかに面取されており、これら面取の内側に上述した加熱面Hが確保される。
【0022】
発熱突条62は下方に向けて末広となる形状を有し、その幅wの増加に従って加熱面Hの領域を次第に拡幅させている。シールベルト12は加熱面Hの長さLに応じたシール区間に亘って継ぎ目領域Sを挟み込み、このシール区間内にて加熱面Hから継ぎ目部分Sにシール熱を加える。従って加熱面Hは、その領域がシール区間の上流端から下流に向けて次第に拡幅し、その下流端にて最大幅に達する。また、加熱面Hはシールベルト12の幅方向でみて、その中央の位置から両側へ拡幅したものとなっている。なお、シール区間の必要な長さLは、シーラントの熱溶着特性に基づき、包材Fを完全にシールするために必要なシールベルト12からの入熱量と包材Fの繰り出し速度との関係から決定されている。
【0023】
図5は発熱突条62を変形した場合の例を示しており、発熱突条62はその横断面が円弧形状であってもよい。また、発熱突条62の両側縁は、図3に示されているような直線ではなく、円弧、2次曲線、楕円等のように曲率を有していてもよい。
図6は更に、発熱突条62の一側縁をヒータブロック36の一側端に寄せてこれらを合致させた例を示しており、この場合、加熱面Hはシールベルト12の一方の側縁からその他方へ拡幅したものとなる。
【0024】
【実施例】
図1の連続式縦形ピロータイプ包装機において、縦シールユニット10により包材をフィンシールの形態にて縦シールする。包材には二軸延伸ポリプロピレン(OPP)/アルミ蒸着−二軸延伸ポリエステル(VM-PET)/ポリエチレン(PE)/エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を使用する。包材の厚さは約90μmで、シーラント層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)であり、また、シーラントの融点は95〜100℃である。
【0025】
サクションベルト8による包材の繰り出し速度を390mm/sに設定し、スチールベルト12を包材の繰り出し速度に同期して走行させる。なお、繰り出し速度に対するスチールベルト12の速度差は、その−0.5〜+1.5%の範囲内(388.5〜395.85mm/s)で許容する。この許容範囲内では通常、同速度での走行を指示した場合と同レベルのシール仕上がりを期待することができる。
【0026】
図7は、本実施例による包材のヒートシール過程を模式的に表している。包材の繰り出しに伴い、その継ぎ目部分Sは案内経路を案内される過程でシールベルト12の間に挟み込まれ、そして、上述したヒータブロック36の発熱突条62からシールベルト12を通じてシール熱を加えられる。このとき、図中に2重のハッチングを施して示されるように、継ぎ目部分Sにて包材が熱溶着する領域、つまり、シール領域Mは次第に幅方向に拡がり、シール区間を通過する過程で最大幅Wに達する。このようなシール過程で、継ぎ目部分Sの間に存するエアは図中の矢印で示すようにシール領域Mの両側に排出される。
【0027】
図8は、本実施例に対する比較例の結果を表している。この比較例では包材の縦シールに従来のヒートシール装置を用いており、この場合、継ぎ目部分Sへの加熱は、その全区間に亘って同一の幅W0の領域内で行われている。
比較例の場合、継ぎ目部分Sが熱溶着する過程で、その間に存するエアを充分に排出することができず、ヒートシール完了後、継ぎ目部分Sの間に閉じ込められたエアはシール領域M内に気泡Aとして残留している。このため、シール領域Mでの継ぎ目部分Sの密着が不完全となり、そのシール面には気泡Aの外形が皺状に現れている。
【0028】
実施例と比較例との対比から明らかなように、本発明のヒートシール装置を使用した場合、シール領域Mに気泡を生じることなく継ぎ目部分Sの縦シールを行うことができ、良好なシール面の仕上がりを得ることができる。
また、本実施例によるシール結果について発明者が行った試験によれば、包材のシール強度は約39N/15mm(=4kgf/15mm)で、要求シール強度19.6N/15mm(=2kgf/15mm)以上を充分に満足するものであり、また、継ぎ目部分Sでのリークテストの結果も合格であった。
【0029】
図9は、上述したヒータブロック36の変形例を示している。この場合、発熱突条62はその下半分の中央に溝68を有し、この溝68を隔ててその両側に分割されている。溝68はその上端から下端に向けて次第に拡幅しており、それ故、加熱面Hの領域はシール区間の後半部分にて二股に分岐し、これら加熱面Hの分岐部分は互いに離間すべく下流に向けて延びている。このような加熱面Hの形状は、シール領域Mの幅方向でみて中央の部分での過熱を抑制し、そのシール仕上がりが不均一となるのを防止する。ただし、この変形例の場合であっても、包材のシール領域Mがシール区間の上流端から下流に向けて次第に拡幅されることはいうまでもない。
【0030】
本発明は上述した一実施例に制約されることなく変形して実施可能であり、そのシールするべき包材の素材やシーラント、包材の繰り出し速度等の条件は、所望の包装形態に応じて適宜に選択することができる。
また、本発明の実施形態としてフィンシールに適した縦シールユニット10を挙げているが、特にそのシール形態を限定するものではなく、本発明はラップシールのためのヒートシール装置として実施可能であることはいうまでもない。
【0031】
また、本発明の適用例としては縦形ピロータイプ包装機に限られず、例えば横ピロータイプ包装機への適用が可能であるし、その他、連続的に包材をヒートシールする機構を必要とする場合、例えば手動シール装置にも本発明を適用することができる。
その他、本発明の変形は例えば、案内経路に沿ってその両側に複数対の加熱ローラからなるシールローラ列を配置し、これらローラの幅を上流側から下流に向けて次第に拡幅させることでも実現可能である。この場合、包材の継ぎ目部分はローラ列を通過する過程でそのシール領域が次第に拡幅されるので、上述した実施例の場合と同様の効果が達成される。
【0032】
また、本発明では包材の加熱とその熱溶着とを分けて行うことも可能である。例えば、案内経路の上流側にて包材の継ぎ目部分を加熱しておき、その下流側にて末広となる押圧面からシール圧を加えることで包材を熱溶着させるようにしてもよい。
なお、本発明の技術手段は、包材のシール領域からエアを排除するという課題に鑑みれば、これをコールドシールにも応用することができる。具体的には、コールドシールでは、包材を重ね合わせた状態で、その重ね合わせの部分を所定のシール区間に亘って圧着しながら連続的に接着しているが、このシール過程で包材が接着する領域を次第に拡幅させることにより、ヒートシールの場合と同様にそのシール領域からエアを確実に排出することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の包材のヒートシール装置(請求項1)によれば、極端にシール圧を高くすることなく包材のシール領域からエアを確実に排除して、良好な仕上がりのシール面を容易に得ることができる。
また本発明は、シールベルトに摺接するヒータブロックの加熱面の形状を包材の走行方向に末広とするだけの簡単な構造により目的を達成しているため(請求項2)、特に複雑な機構を付加する必要がない。また、シール圧を極端に高くする必要がないので、シールベルトのスリップの問題も生じない。
【0034】
本発明では、案内経路を挟んで両側にシールベルトを配置する場合(請求項3)、包材をフィンシールする形態の製袋充填機に好適する。
また、加熱面の領域を中央の位置から両側に拡幅させる態様は(請求項4)、シール領域の幅方向に関して均一なシール仕上がりを得る上で最も好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦形ピロータイプ包装機の構成を概略的に示した斜視図である。
【図2】縦シールユニットを具体的に示した正面図である。
【図3】図2中、III−III線に沿ってヒータブロックの外形を具体的に示した図である。
【図4】図3中、IV−IV線に沿うヒータブロックの断面図である。
【図5】図4の変形例を示した図である。
【図6】図3の変形例を示した図である。
【図7】実施例による包材の縦シール過程を模式的に示した斜視図である。
【図8】比較例として従来技術による縦シールの仕上がりを示した斜視図である。
【図9】図3のヒータブロックに溝68を形成した変形例を示した図である。
【符号の説明】
10 縦シールユニット
12 シールベルト
36 ヒータブロック
F 包材
S 継ぎ目部分
H 加熱面
M シール(熱溶着)領域
Claims (4)
- 長尺な熱溶着性の包材を筒状に成形し、その両側縁部を互いに重ね合わせて継ぎ目部分を形成しながら連続的に繰り出す過程にて、前記継ぎ目部分をその長手方向に案内する案内経路と、
前記案内経路を前記継ぎ目部分が案内される過程で、所定のシール区間に亘って前記継ぎ目部分をその重ね合わせ方向に圧着しながらシール熱を加えるとともに、このシール熱により包材が熱溶着する領域を前記シール区間の上流端から下流に向けて次第に拡幅させるヒートシール手段と
を具備したことを特徴とする包材のヒートシール装置。 - 前記ヒートシール手段は、
前記案内経路に沿って設けられ、前記継ぎ目部分の移動に同期して走行する無端状のシールベルトと、
前記シール区間に亘って前記シールベルトの内周面に摺接する加熱面を有し、この加熱面にて前記シールベルトを介して前記継ぎ目部分を圧着しながらシール熱を加え、且つ、その加熱面の領域が前記シール区間の上流端から下流に向けて次第に拡幅するヒータブロックとを含むことを特徴とする請求項1に記載の包材のヒートシール装置。 - 前記ヒートシール手段は前記案内経路を挟んで両側に配置され、前記継ぎ目部分を介して相互に密着する一対の前記シールベルトを含むことを特徴とする請求項2に記載の包材のヒートシール装置。
- 前記ヒータブロックの加熱面は、その領域が幅方向でみて中央の位置から両側へ拡幅されていることを特徴とする請求項2または3の何れかに記載の包材のヒートシール装置。
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