JP3802960B2 - タバコフィルターおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、喫煙前には十分なフィルター硬度を有し、喫煙後に環境中に廃棄されたとしても、雨水などによって容易に崩壊または分散するタバコフィルターおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
喫味を損なうことなくタバコ煙中のタール類を除去するため、タバコ煙ろ過体の主たる構成要素として、セルロース系の不織布やセルロースエステルの繊維束で構成されたタバコフィルターが広く使用されている。
セルロースエステルの繊維束で構成されたタバコフィルターでは、フィルタープラグの形状を維持し、かつフィルタープラグからフィルターチップを切断するために必要な硬度を得るため、バインダーとしてセルロースエステルの可塑剤(例えば、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネート、ジブチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、クエン酸トリエチルエステルなど)が用いられる。
【0003】
前記可塑剤を用いて形成したフィルタープラグは、可塑剤により繊維同士が部分的に融着している。すなわち、可塑剤は、セルロースエステル繊維の接着部位で、ランダムに結合するバインダーとしての機能を有する。そのため、使用後に廃棄すると、環境中で形状が崩壊するまで長時間を要し、美観を損なうだけでなく、環境汚染の一因となる。
【0004】
特開昭56−24151号公報には、酢酸セルロース繊維と、これらの繊維を交差点で熱融着させるための熱融着性繊維とを含むフィルターが開示されている。熱融着性繊維としては、フィブリル化したポリオレフィン繊維などが使用され、その使用量は、酢酸セルロースに対して25〜50重量%である。このようなフィルターは、熱融着繊維により、酢酸セルロース繊維が多数の交点で三次元的に接合しているため、水中で実質的に崩壊性を示さない。
【0005】
特開平7−75542号公報には、湿潤時の崩壊性を改善するため、セルロースエステル繊維のトウ100重量部に、水の添加量を25重量部以下としつつ、樹脂の水溶液又は水分散液や、粉粒状水溶性樹脂を0.5〜30重量部(固形分換算)添加して巻紙によりロッド状に巻上げるタバコフィルターの製造方法が開示されている。この文献には、前記トウに対して1,2−プロパンジオールと水との混合溶媒を20重量%添加した後、粉粒状ポリビニルアルコール5重量%を添加して巻紙により巻き上げた例、トウに粉粒状水溶性樹脂を添加した後、所定量の溶媒を添加してもよいことが記載されている。
特開平8−187073号公報には、湿潤時の崩壊性とともに生産性を改善するため、セルロースエステル繊維のトウに粉粒状ホットメルト接着性の水溶性樹脂を添加し、巻紙によりロッド状に巻上げて成形し、マイクロ波により加熱処理した後、冷却してタバコフィルターを製造する方法が開示されている。
特開平8−187074号公報には、開繊したセルロースエステル繊維のトウに、活性炭などの吸着剤と、粉粒状のホットメルト接着性樹脂とを添加して巻紙によりロッド状に巻上げ、加熱処理した後、冷却することによりフィルター材料を製造することが開示されている。この文献には、前記ホットメルト接着性樹脂は水溶性であってもよいことが記載されている。
【0006】
これらのタバコフィルターは、雨水などにより比較的短時間内に崩壊し、環境汚染を軽減できる。しかし、水溶性ホットメルト樹脂を粉粒状で用いると、十分なフィルター硬度を発現させるためには多くの水溶性ホットメルト樹脂を添加しなければならず、コスト的に不利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、喫煙前には十分な硬度を有し、喫煙後に廃棄されても、雨水によって容易に形状が崩壊し、環境の美観を損ねることのない安価なタバコフィルターおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、少量の水溶性樹脂(水溶性ホットメルト樹脂など)であってもフィルター硬度を有効に発現できるタバコフィルターおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討の結果、タバコフィルターのタバコ煙ろ過体の主たる構成要素(セルロースエステルなどのフィルタ成分)を、バインダーとしての繊維状水溶性樹脂(水溶性ホットメルト樹脂)と、必要により前記水溶性樹脂用の可塑剤とを組み合わせて接合すると、水溶性樹脂の添加量が少量であっても、喫煙前のタバコフィルターの硬度を効率よく高めることができ、水と接触したときには容易にタバコフィルターの形状を崩壊させることができることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のタバコフィルターは、3,000〜1,000,000本の単繊維を束ねることにより形成された繊維状フィルタ成分で構成されたトウと、このトウに含有され、かつ前記フィルタ成分を接合する繊維状水溶性ホットメルト樹脂と、この水溶性ホットメルト樹脂用の可塑剤とで構成されているタバコフィルターであって、前記フィルタ成分100重量部に対して、前記繊維状水溶性ホットメルト樹脂2〜7重量部および前記可塑剤1〜10重量部を含むタバコフィルターである。前記フィルタ成分は繊維状セルロースエステルなどであってもよい。
本発明の方法は、3,000〜1,000,000本の単繊維を束ねることにより形成された繊維状フィルタ成分で構成されたトウに、前記フィルタ成分を接合するための繊維状水溶性ホットメルト樹脂と、この水溶性ホットメルト樹脂用の可塑剤とを添加し、巻紙でロッド状に巻き上げることによりタバコフィルターを製造する方法であって、前記フィルタ成分100重量部に対して、前記繊維状水溶性ホットメルト樹脂2〜7重量部および前記可塑剤1〜10重量部を添加するタバコフィルターの製造方法である。
なお、本明細書において「フィルタ成分」とは、巻紙および巻紙用接着剤を除く、タバコフィルター(タバコ煙ろ過体)の主たる構成要素を意味する。「水溶性樹脂」とは、水溶性又は水分散性の接着性樹脂を意味する。
【0009】
【発明の実施の形態】
[フィルタ成分]
本発明のタバコフィルター(タバコ煙ろ過体)の主たる構成要素であるフィルタ成分の形態は、通常、粉粒状又は繊維状の形態である。なお、粉粒状フィルタ成分は、トウを構成するため、通常、天然又は合成繊維、特に繊維状フィルタ成分と組み合わせて使用される。繊維状フィルタ成分は、単独で、又は必要に応じて前記粉粒状フィルタ成分と組み合わせてトウを構成できる。
前記フィルタ成分としては、例えば、多糖類又はその誘導体(セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサンなど)、合成高分子(ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィンなど)、無機物(セラミック類、ガラス、珪藻土など)などが挙げられる。これらのフィルタ成分は単独で又は二種以上組合わせてタバコ煙ろ過体の主たる構成要素として用いてもよい。喫煙時の喫味の点から、セルロースエステルおよびセルロースが好ましい。
【0010】
前記セルロースとしては、綿、リンター、木材パルプなど植物体由来のセルロースやバクテリアセルロースなどが使用でき、レーヨンなどの再生セルロースであってもよく、再生セルロースは紡糸された繊維であってもよい。
前記セルロースの形状と大きさは、実質的に無限長とみなし得る連続した繊維から長径が数ミリ〜数センチ(例えば、1mm〜5cm)程度の繊維状から、粒径が数ミクロン(例えば、1〜100μm)程度の微粉末まで、様々な大きさから選択できる。セルロースは、叩解パルプなどのように、フィブリル化していてもよい。
【0011】
セルロースエステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネートなどの有機酸エステル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステル;およびポリカプロラクトングラフト化セルロースエステルなどのセルロースエステル誘導体などが例示される。これらのセルロースエステルは単独で又は二種類以上混合して使用できる。
セルロースエステルの粘度平均重合度は、例えば、50〜900、好ましくは200〜800程度である。セルロースエステルの平均置換度は、例えば、1.5〜3.0(例えば、2〜3)程度である。
【0012】
好ましいセルロースエステルには、有機酸エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸エステル)、特にセルロースアセテートが含まれる。セルロースアセテートの酢化度は、43%〜62%程度である場合が多いが、酢化度30〜50%程度のセルロースエステルは生分解性にも優れている。そのため、セルロースアセテートの酢化度は30〜62%程度の範囲から適当に選択できる。
【0013】
なお、前記セルロースエステルの粉粒体および繊維は、種々の添加剤、例えば、カオリン、タルク、ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナなどの無機粉末;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩などの熱安定化剤;着色剤;油剤;歩留り向上剤などを含んでいてもよい。また、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの環境分解促進剤(生分解促進剤)、アナターゼ型酸化チタンなどの光分解促進剤などを含有させることによりセルロースエステルの分解性を高めることができる。
また、フィルタ成分(セルロースエステル繊維など)は、白色度改良剤、例えば、酸化チタン、好ましくはアナターゼ型酸化チタンを含む場合が多い。酸化チタンの平均粒径は、例えば、0.01〜10μm、好ましくは0.02〜5μm程度である場合が多い。酸化チタンの含有量は、フィルタ成分(セルロースエステルなど)に対し、0.05〜2.0重量%、好ましくは0.1〜1重量%、さらに好ましくは0.2〜0.8重量%程度であり、0.4〜0.6重量%程度である場合が多い。
【0014】
粉粒状フィルタ成分(セルロースエステル粉粒体など)の形状と大きさは、長径が数ミリ〜数センチ(例えば、1mm〜3cm)程度のペレット状、繊維状またはフレーク状から、粒径が数ミクロン(例えば、1〜500μm、特に10〜100μm)程度の微粉末まで、様々な大きさから選択できる。
【0015】
繊維状フィルタ成分(セルロースエステル繊維など)の繊度は、例えば、1〜16デニール、好ましくは1〜10デニール、さらに好ましくは2〜8デニール程度である。繊維状フィルタ成分(セルロースエステル繊維など)は、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度であり、1インチ当たり20〜50個程度である場合が多い。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。タバコフィルターに用いる場合、捲縮繊維を用いると、適度な通気抵抗を有し、チャンネリングが抑制されたフィルターロッドを得ることができる。
繊維状フィルタ成分(セルロースエステル繊維など)の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、異形(例えば、Y字状、X字状、I字状、R字状など)や中空状などのいずれであってもよい。
繊維状フィルタ成分(セルロースエステル繊維など)は、例えば、3,000〜1,000,000本、好ましくは5,000〜1,000,000本程度の単繊維を束ねることにより形成されたトウ(繊維束)の形で使用することができる。繊維束は、3,000〜1,000,000本程度の連続繊維を集束して構成する場合が多い。
【0016】
なお、本発明のタバコ煙ろ過体の主たる構成要素として繊維状フィルタ成分(セルロースエステル繊維など)を用いる場合、巻き上げたフィルターロッドを10mm以下(例えば、3〜7mm程度)の長さに切断し、切断した複数のフィルターロッドを配列して所定長さのタバコフィルターを構成すると、一本の繊維あたりの繊維間のからみの数を減少させることができ、崩壊性をさらに向上させることができる。例えば、長さ5mmに切断したフィルターロッドを5個直列に配置して、長さ25mmのタバコフィルターを構成するのが有利である。
【0017】
[水溶性樹脂]
前記トウに含有させて前記フィルタ成分を通気可能に接合するため、繊維状の水溶性樹脂(水溶性接着剤又は水溶性樹脂)が使用される。繊維状水溶性樹脂を用いると、使用量が少量であっても、前記フィルタ成分を有効に結合できる。
【0018】
水溶性樹脂は、前記フィルタ成分に対して接着力が発現し、かつ繊維化可能な樹脂であればよく、その種類は特に制限されない。水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコールなどのビニルアルコール系樹脂、水溶性アクリル樹脂などが例示できる。
【0019】
好ましい水溶性樹脂は、水溶性ホットメルト樹脂である。水溶性ホットメルト樹脂の種類は特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂(完全ケン化PVA,部分ケン化PVA,部分アセタール化PVA,アクリル変性PVA,エチレン−ビニルアルコール共重合体など)、ポリアルキレンオキサイド系樹脂(ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体など)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル系樹脂(ポリビニルメチルエーテル,ポリビニルエチルエーテル,ポリビニルイソブチルエーテルなどのポリビニルアルキルエーテル)、ビニル単量体と、カルボキシル基、スルホン酸基またはそれらの塩を有する共重合性単量体との共重合体などのビニル系水溶性高分子(酢酸ビニル−マレイン酸共重合体,酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体,ビニルアルコール−エチレンスルホン酸共重合体,ビニルアルコール−マレイン酸共重合体、ビニルアルコール−(メタ)アクリル酸共重合体,ビニルアルキルエーテル−マレイン酸共重合体,スチレン−マレイン酸共重合体,スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体など)、水溶性アクリル系樹脂(ポリ(メタ)アクリル酸又はその塩,(メタ)アクリル酸アルキルエステル−ポリ(メタ)アクリル酸共重合体又はその塩,ポリアクリルアミドなど)、水溶性ポリエステル(ポリエチレングリコールをジオール成分とするポリエステル,スルホイソフタル酸などのスルホン酸基を有するジカルボン酸をジカルボン酸成分とするポリエステルなど)、水溶性ポリアミド(ポリエチレングリコール単位を有するジアミンをジアミン成分とするポリアミド,第3級アミノ基を有するジアミンをジアミン成分とするポリアミド,スルホイソフタル酸などのスルホン酸基を有するジカルボン酸をジカルボン酸成分とするポリアミドなど)などが含まれる。
これらの水溶性ホットメルト樹脂は、単独で又は二種類以上組み合わせて使用できる。
【0020】
好ましい水溶性ホットメルト樹脂には、ポリビニルアルコール系ホットメルト樹脂、ポリアルキレンオキサイド系ホットメルト樹脂、アクリル系ホットメルト樹脂、ポリエステル系ホットメルト樹脂、およびポリアミド系ホットメルト樹脂が含まれる。
【0021】
ホットメルト接着性を有するポリビニルアルコールの鹸化度は、10〜60モル%程度が望ましい。鹸化度が高過ぎると熱溶融性が低下し、低過ぎると水溶性が低下する。なお、ポリビニルアルコール系水溶性ホットメルト樹脂は、例えば、クラレ(株)などから入手でき、ポリアルキレンオキサイド系水溶性ホットメルト樹脂は、例えば、第一工業製薬(株)などから入手できる。
【0022】
水溶性樹脂(水溶性ホットメルト樹脂など)の融点(又はガラス転移温度)は、通常、40〜150℃、好ましくは50〜120℃(例えば、50〜100℃)、さらに好ましくは50〜80℃程度である。
【0023】
前記繊維状水溶性樹脂の太さ(繊度)は、例えば、1〜50デニール、好ましくは2〜25デニール(例えば、2〜20デニール)程度である。繊度が小さすぎるとバインダーとしての機能が低下し、太過ぎるとコストアップとなり経済的に不利である。また、繊維状水溶性ホットメルト樹脂の長さは、例えば、0.1〜15mm(好ましくは0.5〜10mm、さらに好ましくは1〜7mm程度)であり、通常、1〜10mm程度の範囲から選択できる。繊維長が短すぎるとバインダーとしての機能が低下し、長すぎると繊維同士の絡み合いが大きくなり、均一に分散して添加するのが困難となる。
【0024】
繊維状水溶性樹脂の使用量は、タバコフィルターの主たる構成要素であるフィルタ成分100重量部に対して、2〜20重量部(例えば、2〜15重量部)、好ましくは3〜10重量部(例えば、5〜10重量部)程度であり、3〜7重量部程度であってもフィルター硬度を有効に発現できる。水溶性ホットメルト樹脂の使用量が少なすぎるとバインダーとしての機能が低下し、多すぎるとコストアップとなり経済的に不利である。なお、水溶性ホットメルト樹脂は、通常、トウに対してランダムかつ均一に添加されている。
なお、繊維状水溶性樹脂は、必要であれば粉粒状水溶性樹脂(特に水溶性ホットメルト樹脂)と併用してもよい。粉粒状水溶性樹脂の粒径は、例えば、平均粒子径10〜200μm、好ましくは20〜150μm、さらに好ましくは40〜100μm程度である。粉粒体の粒子径が小さすぎるとバインダーとしての機能が低下し、大きすぎるとコストアップとなり経済的でない。粉粒状水溶性樹脂の使用量は、通常、水溶性樹脂の総量が前記繊維状水溶性樹脂の使用量となる範囲内で選択できる。
【0025】
[可塑剤]
本発明の他の特色は、前記水溶性ホットメルト樹脂と可塑剤とを組み合わせることにより、フィルタ成分に対する接合性を維持しつつ、水溶性樹脂の使用量をさらに低減する点にある。
可塑剤としては、前記水溶性樹脂を可塑化可能な種々の物質、例えば、水、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ヘキサノール、オクタノールなどの脂肪族一価アルコール、メチルセロソルブ,エチルセロソルブなどのセロソルブなど)、ポリオール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンオール、1,3−プロパンオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリンなどの、沸点150℃以上の高沸点ポリオール類)、これらの混合物などが例示できる。可塑剤は通常室温で液体である。
【0026】
これらの可塑剤の使用量は、前記のタバコ煙ろ過体の主たる構成要素(フィルタ成分)100重量部に対して、1〜20重量部(例えば、2〜15重量部)、好ましくは3〜15重量部(例えば、5〜10重量部)程度であり、2〜10重量部(例えば、2〜8重量部)程度であってもよい。可塑剤の使用量が少なすぎると前記水溶性樹脂の使用量をさほど低減できず、多すぎるとバインダーの接着力が有効に発現できない場合がある。可塑剤は、通常、トウに対して均一かつランダムに添加されている。
水溶性樹脂と可塑剤との割合は、可塑性および接着性が発現する範囲で選択でき、例えば、前者/後者=10/90〜50/50(重量比)、好ましくは20/80〜60/40(重量比)、さらに好ましくは30/70〜60/40(重量比)程度である。
なお、可塑剤はタバコフィルターから揮散する場合が多いものの、喫味やフィルター特性を損なわない限りタバコフィルター内に残存していてもよい。
【0027】
[製造方法]
繊維状水溶性樹脂を含む本発明のタバコフィルターは、ろ過体の主たる構成要素(フィルタ成分)で構成されたトウに、前記フィルタ成分を接合するための繊維状水溶性樹脂と、必要により水溶性樹脂用の可塑剤とを、前記の割合で、均一に添加又は散布する工程と、繊維状水溶性樹脂と所望により可塑剤とが添加されたトウを巻紙でロッド状に巻き上げる工程とを経ることにより製造できる。繊維状水溶性樹脂および可塑剤の添加に先だって、トウは、例えば、幅100〜500mm程度に予め帯状に開繊される。巻き上げられロッドは、通常、加熱処理し、水溶性樹脂(特に水溶性ホットメルト樹脂)を加熱溶融させ、冷却することによりフィルターロッドを硬化させる。
【0028】
本発明の他の態様では、前記粉粒状水溶性樹脂(特に水溶性ホットメルト樹脂)と少量の前記可塑剤とを用いてタバコフィルターを製造する。すなわち、フィルタ成分で構成されたトウに、前記トウ100重量部に対して2〜20重量部(好ましくは2〜15重量部、さらに好ましくは3〜10重量部、特に5〜10重量部程度)の粉粒状水溶性樹脂と、前記トウ100重量部に対して2〜10重量部(好ましくは3〜10重量部、さらに好ましくは5〜10重量部程度)の可塑剤とを添加し、巻紙でロッド状に巻き上げることによりタバコフィルターを製造する。この方法において、可塑剤としては前記例示の可塑剤が使用できるが、通常、非水性可塑剤(水を含有しない可塑剤)を用いると、乾燥性や生産性の点で有利である。
【0029】
前記繊維状水溶性樹脂(又は粉粒状水溶性樹脂)および可塑剤の添加、巻紙による巻き上げ(包み込み)は、現行のタバコ活性炭含有フィルターの製造装置を用いて行うことができる。すなわち、トウを開繊した後、通常、トリアセチン添加ボックスを利用して可塑剤を所定量添加し、活性炭添加ボックスを利用して水溶性ホットメルト樹脂などの水溶性樹脂を所定量添加し、巻紙で巻き上げてロッド状に成型することができる。
【0030】
なお、タバコフィルターの製造において、トウの巻き上げ速度は、通常、200〜800m/分、好ましくは300〜600m/分程度の高速である。そのため、水溶性ホットメルト樹脂などの水溶性樹脂の加熱溶融については、生産性を低下させることなく、フィルターの硬度などの物性を均一にするため、フィルターロッド全体を均一かつ短時間に加熱する方法を採用することが望ましい。このような方法には、誘導加熱(マイクロ波加熱)方法などが含まれる。
【0031】
このようにして得られたタバコフィルターは、通常、所定長さに切断され、フィルタープラグ又はチップとしてタバコの口元部に装着される。
【0032】
【発明の効果】
本発明では、繊維状水溶性樹脂を用いるため、喫煙前には十分な硬度を有し、喫煙後に廃棄されても、雨水によって容易に形状が崩壊し、環境の美観を損ねることがなく、安価なタバコフィルターが得られる。また、前記水溶性樹脂に対する可塑剤を併用すると、水溶性樹脂の使用量を低減でき、少量の水溶性樹脂であってもフィルター硬度を有効に発現できる。
【0033】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
5デニールのフィラメントを束ねたトータルデニール35,000のセルロースアセテート繊維のトウを、幅25cmに開繊し、トウ100重量部に対して粉末状ポリビニルアルコール系水溶性ホットメルト樹脂(クラレ(株)製、LM25)5重量部を粉末状態でトウ上に均一に散布し、次いでトウ100重量部に対してプロピレングリコール8重量部を添加した。その後、内径8mmのテフロンチューブに挿入し、テフロンチューブごと80℃のオーブンで10分間加熱して、水溶性ホットメルト樹脂を溶融させ、次いで冷却固化し、トウに定着させた後、90mmの長さに切断し、テフロンチューブから引き抜いて、巻紙のないタバコフィルターチップのモデルサンプルを得た。
【0034】
実施例2〜5
実施例1のプロピレングリコールに代えて、エチレングリコール(実施例2)、エタノール(実施例3)、水(実施例4)、グリセリン(実施例5)をそれぞれ用いた以外は実施例1と同様にしてタバコフィルターチップのモデルサンプルを得た。
【0035】
実施例6
実施例1の粉末状ポリビニルアルコール系水溶性ホットメルト樹脂に代えて、粉末状ポリアルキレンオキサイド系水溶性ホットメルト樹脂(第一工業製薬(株)製、OKS9066K)を用いた以外は実施例1と同様にしてタバコフィルターチップのモデルサンプルを得た。
【0036】
実施例7
5デニールのフィラメントを束ねたトータルデニール35,000のセルロースアセテート繊維のトウを、幅25cmに開繊し、トウ100重量部に対して、ポリビニルアルコール系水溶性ホットメルト樹脂(クラレ(株)製、LM25)を繊維状に加工した繊維状水溶性ホットメルト樹脂(平均繊度4デニール、平均繊維長5mm)5重量部をトウ上に均一に散布し、この水溶性ホットメルト樹脂に対する可塑剤を添加することなく、内径8mmのテフロンチューブに挿入し、テフロンチューブごと80℃のオーブンで10分間加熱して、水溶性ホットメルト樹脂を溶融させ、次いで冷却固化し、トウに定着させた後、90mmの長さに切断し、テフロンチューブから引き抜いて、巻紙のないタバコフィルターチップのモデルサンプルを得た。
【0037】
実施例8
実施例1で使用した粉末状ポリビニルアルコール系水溶性ホットメルト樹脂に代えて、ポリアルキレンオキサイド系水溶性ホットメルト樹脂(第一工業製薬(株)製、OKS9066K)を繊維状に加工した繊維状水溶性ホットメルト樹脂(平均繊度4デニール、平均繊維長5mm)5重量部を使用した以外は実施例1と同様にしてタバコフィルターチップのモデルサンプルを得た。
【0038】
比較例1〜3
5デニールのフィラメントを束ねたトータルデニール35,000のセルロースアセテート繊維のトウを、幅25mmに開繊し、バインダーとして、セルロースアセテートの可塑剤であるトリアセチン(比較例1)、トリエチレングリコールジアセテート(比較例2)、トリエチレングリコールプロピオネート(比較例3)をそれぞれトウ100重量部に対して6重量部均一に散布し、次いで内径8mmのテフロンチューブに挿入し、24時間以上放置した後、90mmの長さに切断し、テフロンチューブから引き抜いて、巻紙のないタバコフィルターチップのモデルサンプルを得た。
【0039】
比較例4
粉末状ポリビニルアルコール系水溶性ホットメルト樹脂(クラレ(株)製、LM25)を散布した後、プロピレングリコールを散布することなく、実施例1と同様にして、巻紙のないタバコフィルターチップのモデルサンプルを得た。
【0040】
実施例1〜8および比較例1〜4で得られたタバコフィルターチップの硬度及び水崩壊性を評価したところ、表1に示す結果を得た。なお、供試サンプルは、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気中で24時間放置することにより、調湿し、下記の条件で硬度および水中崩壊性を評価した。
[フィルター硬度]
長さ90mmのフィルター上に、直径12mm、重さ300gの円柱上の重りにより荷重をかけ、10秒後のフィルターのへこみ量を測定し、へこみ量0.1mmを「1」として評価した。なお、この測定方法におけるフィルター硬度の実用的な値は、10.0以下である。
【0041】
[水中崩壊性]
25mmに切断したフィルターチップを、ビーカー内の水500mlに投入し、渦中心部の高さが最も高い液面の3/4の高さとなるように、マグネチックスターラーで撹拌し、10分後のフィルターチップの形状を目視で観察し、下記の基準で崩壊性を判断した。
優:速やかに綿状に崩壊する
良:部分的に綿状に崩壊する
不可:崩壊せず当初の形状を維持する
【0042】
【表1】
Claims (7)
- 3,000〜1,000,000本の単繊維を束ねることにより形成された繊維状フィルタ成分で構成されたトウと、このトウに含有され、かつ前記フィルタ成分を接合する繊維状水溶性ホットメルト樹脂と、この水溶性ホットメルト樹脂用の可塑剤とで構成されているタバコフィルターであって、前記フィルタ成分100重量部に対して、前記繊維状水溶性ホットメルト樹脂2〜7重量部および前記可塑剤1〜10重量部を含むタバコフィルター。
- フィルタ成分が繊維状セルロースエステルである請求項1記載のタバコフィルター。
- 水溶性ホットメルト樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアルキレンオキサイド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の水溶性ホットメルト樹脂である請求項1又は2に記載のタバコフィルター。
- 可塑剤が、水、アルコール類、ポリオール類から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜3のいずれかの項に記載のタバコフィルター。
- 水溶性ホットメルト樹脂と可塑剤との割合が、前者/後者=10/90〜50/50(重量比)である請求項1〜4のいずれかの項に記載のタバコフィルター。
- セルロースアセテート繊維で構成されたトウと、このトウ100重量部に対して3〜7重量部の繊維状水溶性ホットメルト樹脂と、前記トウ100重量部に対して2〜10重量部の可塑剤とで構成されている請求項1〜5のいずれかの項に記載のタバコフィルター。
- 3,000〜1,000,000本の単繊維を束ねることにより形成された繊維状フィルタ成分で構成されたトウに、前記フィルタ成分を接合するための繊維状水溶性ホットメルト樹脂と、この水溶性ホットメルト樹脂用の可塑剤とを添加し、巻紙でロッド状に巻き上げるタバコフィルターの製造方法であって、前記フィルタ成分100重量部に対して、前記繊維状水溶性ホットメルト樹脂2〜7重量部および前記可塑剤1〜10重量部を添加する請求項1記載のタバコフィルターの製造方法。
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