JP3229763B2 - たばこフィルターの製造方法 - Google Patents
たばこフィルターの製造方法Info
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Description
率よく製造する上で有用な方法、特に、喫煙後に環境中
に廃棄されたとしても、雨水などにより容易に崩壊又は
分散するたばこフィルターの製造方法に関する。
損わないため、セルロースエステルの繊維束で構成され
たたばこフィルターが広く使用されている。このような
たばこフィルターでは、フィルタープラグの形状を維持
し、かつフィルタープラグからフィルターチップを切断
するために必要な硬度を得るため、バインダーとして可
塑剤(例えば、トリアセチン、トリエチレングリコール
ジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネー
ト、ジブチルフタレート、ジメトキシエチルフタレー
ト、クエン酸トリエチルエステルなど)が使用されてい
る。
ラグは、可塑剤により繊維同志が部分的に融着してい
る。すなわち、可塑剤は、セルロースエステル繊維の接
触部位で、相互にランダムに結合するバインダーとして
の機能を有する。そのため、使用後に廃棄すると、環境
中で形状が崩壊するまでに長時間を要し、美観を損なう
だけでなく、環境汚染の一因となる。
原料とした紙製のたばこフィルターや再生セルロース繊
維束からなるたばこフィルターも知られている。これら
のフィルターは、セルロースエステルの繊維束からなる
フィルターと比較して、湿潤時の崩壊性が若干高く、環
境汚染を或る程度軽減できる。しかし、たばこの喫味が
劣ると共に、フィルターとして必要なフェノール類の選
択除去性がセルロースエステルに比べて極端に低く、し
かも、同じ圧力損失においてフィルター硬度がセルロー
スエステルに比して低い。
セルロース繊維と、これらの繊維を交点で熱融着させる
ための熱融着性繊維とを含むフィルターが開示されてい
る。熱融着性繊維としては、フィブリル化したポリオレ
フィン繊維などが使用され、その使用量は、酢酸セルロ
ース繊維に対して25〜50重量%である。特開平5−
71058号公報には、融点が異なる合成繊維を混合し
た繊維束をマイクロ波加熱処理することにより中心部か
ら加熱し、その後、熱風加熱により外周部を加熱するこ
とにより、繊維同士を部分的に熱融着し、繊維成形物を
製造する方法が開示されている。このような方法では、
繊維の加熱溶融効率が低いため、高い効率でたばこフィ
ルターを製造することが困難である。しかも、熱融着繊
維により、酢酸セルロース繊維などの繊維同士が多数の
交点で三次元的に接合するため、フィルターは、水中で
実質的に崩壊性を示さない。
コースレーヨン繊維と、これらの繊維を交点で熱融着さ
せるための熱可塑性高分子微粉末とを含むフィルターが
開示されている。熱可塑性高分子微粉末としては、ポリ
酢酸ビニルやポリエチレン粉末などが使用されている。
この方法でも熱可塑性高分子微粉末を通常の加熱により
溶融しているため、フィルターの生産効率を高めること
が困難である。また、このようなフィルターは、熱可塑
性高分子微粉末自体が水溶性を有していないため、水中
で実質的に崩壊性を示さない。
ステル繊維のトウを、巻紙を用いて、高速、例えば、4
00m/分程度の高速で包み込んで巻上げることにより
製造される。そのため、フィルターロッドの製造には、
トウを高速で円滑に巻上げるための高速作業適性が求め
られる。
高分子の加熱処理方法については、フィルター内の硬度
などの物性を均一にするため、フィルタープラグ全体を
同時に加熱することが望ましく、さらにフィルター物性
に影響を与えないようにできるだけ短時間で行なうこと
が好ましい。
を吸着又は付着したセルロース系繊維を棒状体に形成す
る過程又は成形後に、マイクロ波を照射して糸条間を接
着させることにより、繊維質棒状体を製造する方法が開
示されている。また、特開昭56−118941号公報
には、熱水蒸気処理した繊維質棒状体をマイクロ波加熱
処理することにより、形態安定性の高い繊維質棒状体を
製造する方法が開示されている。しかし、これらの方法
では、セルロース繊維に水を付着させるので、セルロー
スエステル繊維束の機械的強度及び硬度が著しく低下
し、トウを巻紙で高速で巻き上げることが困難であると
共に、フィルターチップへの切断性が大きく損なわれ
る。また、得られた棒状体は、セルロース系繊維が互い
に熱融着するため、フィルターの水中での崩壊性又は分
散性が劣る。
ルロース系繊維質の相互接着を行ない得る物質を付着さ
せたセルロース系繊維質をラッパーシート(巻紙)に包
み込んで棒状体に成形し、マイクロ波処理することによ
り、形態安定性良好なフィルターを製造する方法が開示
されている。前記物質として、グリセリントリアセテー
ト(トリアセチン)などの外、ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレン
グリコールなどが例示されている。この方法は、繊維充
填量を増加させたフィルターにおいて、形態安定性の付
与に要する時間を短縮できる。しかし、ポリビニルアル
コールなどは水溶液として使用されるため、フィルター
ロッドを高速で製造することが困難であると共に、フィ
ルターロッドをフィルターチップへ効率よく切断性する
ことが困難となる。
は、セルロースエステル繊維のトウを高速でかつ円滑に
巻上げることができ、たばこフィルターの生産性を高め
ることができる方法を提供することにある。
れ、環境汚染を軽減できるたばこフィルターの製造方法
を提供することにある。
によって、容易に崩壊又は分散し、喫煙後に廃棄されて
も、環境の美観を損ねることのないたばこフィルターの
製造方法を提供することにある。
及び硬度を有し、たばこの喫味を損うことのないたばこ
フィルターの製造方法を提供することにある。
を有する水溶性高分子を用いても、セルロースエステル
繊維のトウを効率よく巻上げることができ、湿潤時の崩
壊性に優れるたばこフィルターの製造方法を提供するこ
とにある。
ターの物性の均一性を高めることができる方法を提供す
ることにある。
を達成するため鋭意検討の結果、ホットメルト接着性を
有する粉粒状の熱可塑性高分子をバインダーとして添加
し、繊維を集束した後、マイクロ波により加熱処理する
と、セルロースエステル繊維のトウを高速で巻き上げる
ことができ、得られるたばこフィルターが、喫味を損な
うことなく、適度なフィルター硬度を発現すること、粉
粒状の熱可塑性高分子として水溶性高分子を用いると、
雨水などの水との接触により自然環境下で速やかに崩壊
することを見いだし、本発明を完成した。
エステル繊維のトウに、水を添加することなく、ホット
メルト接着性を有する粉粒状の熱可塑性高分子を添加す
る添加工程、熱可塑性高分子を含むトウを巻紙により巻
いて(包み込んで)フィルターロッドに成形する成形工
程、この成形工程又は成形工程の後、前記フィルターロ
ッドをマイクロ波処理し、熱可塑性高分子の少なくとも
表面を溶融する熱処理工程、および熱処理工程の後、前
記フィルターロッドを冷却する冷却工程とを含む工程に
より、たばこフィルターを製造する。このような方法で
は、熱可塑性高分子が粉粒状であり、しかも加熱溶融工
程においてマイクロ波加熱方式を採用するので、高速で
あっても円滑にフィルターを製造でき生産性を高めるこ
とができるだけでなく、均一な点接着により繊維を接合
できる。また、粉粒状の水溶性高分子を用いると、水に
よる崩壊性又は分散性を損うことがない。
子の平均粒子径は、10〜500μm程度であってもよ
く、粉粒状の高分子の添加量は、セルロースエステル繊
維のトウ100重量部に対して0.5〜50重量部程度
であってもよい。粉粒状の熱可塑性高分子は、開繊した
トウに添加してもよい。熱可塑性高分子の融点は、例え
ば、50〜200℃程度である場合が多く。水溶性高分
子は、20℃の水に対する溶解度が、少なくとも5重量
%以上である場合が多い。水溶性高分子も含めて熱可塑
性高分子としては種類の異なる複数種の高分子を使用し
てもよい。
ず特定の温度で軟化する高分子がある。本明細書におい
て、「融点」とはそのような高分子の軟化点を含む意味
に用いる。また、熱可塑性高分子を単に「高分子」と称
し、熱可塑性水溶性高分子を単に「水溶性高分子」と称
する場合がある。
ば、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セ
ルロースプロピオネートなどの有機酸エステル;硝酸セ
ルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロースなどの無
機酸エステル;セルロースアセテートプロピオネート、
セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテー
トフタレート、硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステ
ル;およびポリカプロラクトングラフト化セルロースア
セテートなどのセルロースエステル誘導体などが例示さ
れる。これらのセルロースエステルは、単独でまたは二
種以上混合して使用できる。
ば10〜1000、好ましくは50〜900、さらに好
ましくは200〜800程度であり、セルロースエステ
ルの平均置換度は、例えば1〜3程度である。なお、平
均置換度1〜2.15、好ましくは1.1〜2.0程度
のセルロースエステルは、生分解性を高める上で有用で
ある。
エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸とのエス
テル)、特にセルロースアセテートが含まれる。セルロ
ースアセテートの酢化度は、43〜62%程度である場
合が多いが、酢化度30〜50%程度のセルロースエス
テルは、生分解性にも優れている。そのため、セルロー
スアセテートの酢化度は30〜62%程度の範囲で適当
に選択できる。
加工性などを損わない範囲であれば、前記セルロースエ
ステル繊維に加えて、例えば、レーヨン繊維、ポリプロ
ピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、ナ
イロン繊維などの他の繊維を含んでいてもよい。好まし
い繊維束はセルロースエステル繊維だけで構成すること
ができる。
々の添加剤、例えば、カオリン、タルク、ケイソウ土、
石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ア
ルミナなどの無機微粉末;カルシウム、マグネシウムな
どのアルカリ土類金属の塩などの熱安定化剤;着色剤;
油剤;歩留り向上剤などを含んでいてもよい。また、ク
エン酸、酒石酸、リンゴ酸などの環境分解促進剤(生分
解促進剤)、アナターゼ型酸化チタンなどの光分解促進
剤などを含有させることにより、繊維の分解性を高める
ことができる。
改善剤、例えば、酸化チタン、好ましくはアナターゼ型
酸化チタンを含む場合が多い。酸化チタンの平均粒子径
は、例えば、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5
μm程度である場合が多い。酸化チタンの含有量は、セ
ルロースエステル全体に対して、0.05〜2.0重量
%、好ましくは0.1〜1重量%、さらに好ましくは
0.2〜0.8重量%程度であり、0.4〜0.6重量
%程度である場合が多い。
6デニール、好ましくは1〜10デニール、さらに好ま
しくは2〜8デニール程度である。セルロースエステル
繊維は、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維である
のが好しい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当
たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ま
しくは15〜50個程度である。繊維の捲縮度は、1イ
ンチ当り20〜50個程度である場合が多い。また、均
一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。捲縮繊維を
用いると、適度な通気抵抗を有し、チャンネリングが抑
制されたフィルターロッドを得ることができるととも
に、熱可塑性高分子の付着量が少なくても前記繊維を有
効に接合できる。
に制限されず、例えば、円形、楕円形、異形(例えば、
Y字状、X字状、I字状、R字状など)や中空状などの
いずれであってもよい。
(繊維束)は、例えば、3,000〜1,000,00
0本、好ましくは5,000〜100,000本程度の
セルロースエステル繊維の単繊維を束ねることにより形
成できる。繊維束は、3,000〜100,000本程
度の連続繊維を集束して構成する場合が多い。
子は、喫味及び安全性を害さないため、毒性がなく、無
味無臭であるのが好ましい。また、熱可塑性高分子、特
に水溶性高分子は、フィルターへの巻上操作性の点から
吸湿性が小さいのが好ましく、さらに、フィルターの外
観上の観点から色相が無色透明もしくは白色であるのが
好ましい。
子には、水不溶性乃至水難溶性高分子、水溶性高分子が
含まれ、溶融・固化により接着力が発現する高分子であ
ればよい。水不溶性乃至水難溶性高分子としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオ
レフィン系単独又は共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリメ
タクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−アクリル酸エ
ステル共重合体、(メタ)アクリル系モノマーとスチレ
ン系モノマーとの共重合体などのアクリル樹脂、ポリ塩
化ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル業重合体、ポリスチ
レン、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル系モノマ
ーとの共重合体などのスチレン系重合体、ポリエステ
ル、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナ
イロン612などのポリアミド、ロジン誘導体(例え
ば、ロジンエステルなど)、炭化水素樹脂(例えば、テ
ルペン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、石油樹脂な
ど)、水素添加炭化水素樹脂などが挙げられる。これら
の熱可塑性高分子は一種又は二種以上使用できる。好ま
しい水不溶性乃至水難溶性高分子は、マイクロ波による
加熱効率の高い極性基や官能基(エステル結合、アミド
結合、ヒドロキシル基、カルボキシル基など)を有する
場合が多い。
例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルエーテル、ビニル単量体と、カルボキシ
ル基、スルホン酸基又はそれらの塩を有する共重合性単
量体との共重合体などのビニル系水溶性高分子、アクリ
ル系水溶性高分子、ポリアルキレンオキサイド、水溶性
ポリエステル、水溶性ポリアミドなどが含まれる。
鹸化ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコ
ールなどのポリビニルアルコール、ポリビニルアルコー
ルの誘導体(例えば、部分アセタール化ポリビニルアル
コール、アクリル変性ポリビニルアルコールなど)が含
まれる。ポリビニルアルコールには、共重合によりエチ
レン単位が導入されていてもよい。
ニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリ
ビニルプロピルエーテル、ポリビニルイソプロピルエー
テル、ポリビニルブチルエーテル、ポリビニルイソブチ
ルエーテルなどが含まれる。
ン酸基又はそれらの塩を有する共重合性単量体との共重
合体には、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルアル
キルエーテル、スチレンなどのビニル単量体と、(メ
タ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、クロト
ン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸又はそ
の酸無水物、エチレンスルホン酸などのα,β−エチレ
ン性不飽和スルホン酸との共重合体又はその誘導体が含
まれ、前記共重合体は、必要に応じてさらに(メタ)ア
クリル酸エステルなどの他の単量体との共重合体であっ
てもよい。α,β−エチレン性不飽和カルボン酸又はそ
の酸無水物が多価カルボン酸又はその酸無水物である場
合には、水溶性を損わない範囲で、アルコールとの半エ
ステル又はアルコールとのジエステルとして使用しても
よい。また、前記ビニル単量体および共重合性単量体
は、それぞれ、単独で又は二種以上使用して共重合体を
形成してもよい。このような共重合体としては、例え
ば、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−ク
ロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、
ビニルアルコール−マレイン酸共重合物、ビニルアルコ
ール−エチレンスルホン酸共重合体、ビニルアルコール
−(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルメチルエーテル
−マレイン酸共重合体、ビニルエチルエーテル−マレイ
ン酸共重合体、ビニルイソブチルエーテル−マレイン酸
共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ス
チレン−マレイン酸共重合体、スチレン−クロトン酸共
重合体などが挙げられる。
クリル酸又はその塩により水溶性が付与されたアクリル
樹脂、例えば、ポリアクリル酸とその塩(例えば、ポリ
アクリル酸ナトリウムやポリアクリル酸アンモニウムな
ど)、ポリメタクリル酸とその塩、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルと(メタ)アクリル酸との共重合体、ポリア
クリル酸エステル部分鹸化物、ポリアクリル酸エステル
共重合体部分鹸化物、ポリアクリルアマイドなどが挙げ
られる。
レンオキサイド(ポリエチレングリコール)、ポリプロ
ピレンオキサイド(ポリプロピレングリコール)、エチ
レンオキサイド−ブロピレンオキサイド共重合体などが
含まれる。なお、水溶性ポリプロピレンオキサイドは分
子量1000以下である場合が多い。ポリアルキレンオ
キサドのヒドロキシル基は、末端封鎖剤、例えば、有機
カルボン酸などで封鎖されていてもよい。なお、ホット
メルト接着性を有するポリアルキレンオキサイドは、分
子量3,000〜100,000、好ましくは5,00
0〜50,000程度のポリエチレンオキサイドである
場合が多い。
ル成分として少なくともポリエチレングリコールを用い
たポリエステル、(2)1分子中に3以上のカルボキシ
ル基を有する多価カルボン酸、又はスルホイソフタル酸
などのようにスルホン酸基を有するジカルボン酸をカル
ボン酸成分の一部又は全部として用い、残存するカルボ
キシル基又はスルホン酸基をナトリウム、カリウムなど
のアルカリ金属、アンモニアやアミン類で中和したポリ
エステル、(3)上記(1)と(2)との組合せ、すな
わち、ポリエチレングリコールと、1分子中に3以上の
カルボキシル基を有する多価カルボン酸又はスルホン酸
基を有するジカルボン酸とを少なくとも用いて得られる
ポリエステルなどが含まれる。ポリエチレングリコール
としては、高い水溶性を付与するため、例えば、分子量
200〜5000程度のポリエチレングリコールを用い
てもよい。
分としてポリエチレングリコール単位を有するジアミン
と、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸との反
応により得られるポリアミド(特開昭60−21928
1号公報)、(5)第3級アミノ基を有するジアミン
(例えば、アミノエチルピペラジン、ビスアミノプロピ
ルピペラジンなど)と、ジカルボン酸との反応により得
られるポリアミド(特開昭60−219281号公
報)、(6)ジカルボン酸成分としてスルホイソフタル
酸又はその塩を用い、スルホネート塩の基を導入したポ
リアミド(特公昭57−8838号公報)などが含まれ
る。ポリアミドの調製に際しては、ε−カプロラクタム
などのラクタム類を併用してもよい。ポリエチレングリ
コール単位の分子量は、高い水溶性を付与するため、2
00〜5000程度であってもよい。
ホットメルト接着性の水溶性高分子の溶解度は、20℃
の水に対して少なくとも5重量%以上、好ましくは10
重量%以上(例えば、30重量%〜無限大)、さらに好
ましくは50重量%以上(例えば、50〜無限大)程度
である。カルボキシル基、スルホン酸基が導入された水
溶性高分子において、酸価は、例えば、30〜300K
OHmg/g程度である場合が多い。
るとともに二種以上組合せて使用してもよい。ポリビニ
ルアルコール系ホットメルト接着剤は、例えば、重合度
1000以下(例えば、100〜700)、ケン化度8
0モル%以下(例えば20〜60モル%)のポリビニル
アルコールと、平均重合度150以上の高分子量ポリエ
チレングリコールと、平均重合度10以下の低分子量ポ
リエチレングリコールとで構成してもよい(例えば、特
開平5−65465号公報)。
分散液として使用すると、フィルターロッドの強度及び
硬度が著しく低下し、巻紙によるトウの巻上げ操作のみ
ならず、フィルターチップへの切断性が大きく損なわれ
易い。一方、溶融・固化により接着力が発現するホット
メルト接着性の高分子(水溶性ホットメルト接着剤)は
無溶剤型接着剤であるため、上記のような問題は解消さ
れる。また、水溶性高分子を用いると、崩壊性の高いフ
ィルターを得ることができる。好ましい水溶性高分子に
は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルエーテルなどのビニル系高分子、ポリ
アルキレンオキサイド、ポリアミド、ポリエステル、ア
クリル系高分子などが含まれる。特に、ポリビニルアル
コール、ポリアルキレンオキサイド、ポリアミド、ポリ
エステル、アクリル系高分子などが好ましい。
は、例えば、50〜200℃、好ましくは70〜170
℃、さらに好ましくは80〜150℃程度であり、50
〜150℃程度である場合が多い。高分子の融点が50
℃未満では、喫煙により高分子が軟化又は溶融する虞が
あり、200℃を越えると、マイクロ波加熱による溶融
により、セルロースエステル繊維が損傷する場合があ
る。なお、加熱溶融により接着性を有効に発現させるた
め、前記高分子の分解温度は200℃以上である場合が
多い。また、ホットメルト接着性高分子の軟化点は、例
えば、50〜200℃、好ましくは75〜150℃程度
である場合が多い。
150℃において100〜100,000cps、好ま
しくは150〜75,000cps、さらに好ましくは
200〜50,000cps程度である。
使用される。粉粒状高分子の粒子径は、セルロースエス
テル繊維に対して接着性を有効に発現し、かつ巻上げ操
作性を損わない範囲で選択でき、例えば、平均粒子径1
0〜500μm、好ましくは30〜300μm、さらに
好ましくは50〜200μm程度である。平均粒子径が
10μm未満では、巻上げ操作による高分子の飛散量が
多く、しかも回収が困難であるため歩留りが低下すると
ともに、巻上げ操作性を損う場合がある。一方、平均粒
子径が500μmを越えると、高分子をセルロースエス
テル繊維の接着に有効に利用できなくなる。
使用形態およびセルロースエステル繊維の特性に応じて
選択でき、例えば、セルロースエステル繊維のトウ10
0重量部に対して0.5〜50重量部(例えば、1〜3
0重量部)、好ましくは1〜25重量部(例えば、5〜
25重量部)、さらに好ましくは1〜20重量部程度で
あり、2〜20重量部(例えば、5〜20重量部、特に
5〜17重量部)程度である場合が多い。粉粒状高分子
の使用量が0.5重量部未満であると、セルロースエス
テル繊維に対するバインダーとしての効果が少なく、フ
ィルターに要求される硬度が発現せず、50重量部を越
えると喫味や巻き上げ作業が損われ易く、熱可塑性高分
子による皺などが巻紙に生じ易くなる。
の安定化剤、充填剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤などの種
々の添加剤が添加されていてもよい。
は、気相成分の選択的除去により、たばこ喫味を向上さ
せるための添加剤、例えば、活性炭、ゼオライトなどの
吸着剤などを含んでいてもよい。
繊維のトウに、ホットメルト接着性を有する粉粒状の熱
可塑性高分子を添加する添加工程、熱可塑性高分子を含
むトウを巻紙により巻いてフィルターロッドに成形する
成形工程、この成形工程又は成形工程の後、前記フィル
ターロッドをマイクロ波処理し、熱可塑性高分子の少な
くとも表面を溶融する熱処理工程、および熱処理工程の
後、前記フィルターロッドを冷却する冷却工程とで構成
される。
る粉粒状の熱可塑性高分子の添加には、例えば、たばこ
チャコールフィルターの製造に用いられている活性炭粉
末添加装置などを利用できる。
粉粒状高分子の添加に先立って開繊し、粉粒状高分子の
付着性や保持能を高めるのが好ましい。トウの開繊幅
は、広い範囲で選択でき、例えば、幅100〜500m
m、好ましくは150〜450mm程度であり、150
〜400mm程度である場合が多い。トウを開繊する
と、粉粒状の熱可塑性高分子を全体に亘り均一に添加で
き、硬度を含めてフィルター特性の均一性を高めること
ができる。なお、開繊工程では、セルロースエステル繊
維のトウを開繊できる種々の方法、例えば、トウを複数
の開繊ローラに掛渡し、トウの進行に伴なって次第に幅
を拡大して開繊する方法、トウの緊張(伸長)と弛緩
(収縮)とを繰返して開繊する方法などが採用できる。
上げて(包み込んで)フィルターロッドに成形する慣用
のたばこフィルター製造装置が利用できる。さらに、熱
処理工程及び冷却工程では、工業的に使用されているた
ばこフィルターの製造装置に、例えば、熱可塑性高分子
をマイクロ波加熱するための装置や冷却装置を付加する
だけでたばこフィルターを容易に製造できる。
する熱可塑性高分子が粉粒状である点、およびフィルタ
ーロッドに含まれる粉粒状の熱可塑性高分子をマイクロ
波処理する点にある。すなわち、たばこフィルターの製
造に際して、通常、200〜800m/分、好ましくは
300〜600m/分程度の高速で、巻紙によりトウが
巻き上げられる。そのため、水溶性高分子などの熱可塑
性高分子の加熱溶融においては、生産性を低下させない
だけでなく、フィルター硬度などの物性を均一にするた
めフィルタープラグ全体を同時にかつ均一に加熱するの
が望ましい。さらに、フィルター物性や喫味に悪影響を
与えないため、可能な限り短時間内に迅速に加熱するの
が好ましい。しかし、通常の加熱方式では、高速でセル
ロースエステル繊維を接着させることが困難である。
マイクロ波で加熱すると、熱可塑性高分子、特に水溶性
高分子などはマイクロ波による加熱効率の高い極性基や
官能基を有するだけでなく、粉粒状であるため、熱可塑
性高分子を有効かつ高い効率で加熱できる。しかも、次
のような特徴を有するマイクロ波加熱を利用するため、
均一性などの前記の要求を満足させることができる。
が極めて短く、短時間で内部まで加熱できる 均一加熱 被加熱体の中心部より発熱するため、その内部まで均一
に加熱できるこのような方法を採用するため、本発明の
方法では、例えば、トウの巻上げ速度が200〜100
0m/分、好ましくは300〜800m/分程度の高速
であっても、フィルターロッドを円滑に製造できる。ト
ウの巻上げ速度は250〜700m/分程度である場合
が多い。
フィルターロッドに成形する成形工程又は成形工程の後
で行なうことができる。また、熱処理工程では、前記フ
ィルターロッドに含まれる熱可塑性高分子の少なくとも
表面を溶融すればよいが、粉粒状の熱可塑性高分子は溶
融する場合が多い。
通常、300MHz以上の周波数が含まれ、例えば、9
15±25MHz、2450±50MHz、5800±
75MHz、22125±125MHz程度の周波数が
利用でき、2450±50MHzのマイクロ波を利用す
る場合が多い。
め、マイクロ波加熱装置内に熱風を循環させるなどの方
法を併用してもよい。
質によりマイクロ波エネルギーの吸収率(損失係数)が
異なることを利用して、選択的に加熱することもでき
る。例えば、フィルターの巻紙を、ホットメルト接着性
高分子で接着する場合、巻紙接着用の高分子に比べて、
損失係数の高い水溶性高分子などの熱可塑性高分子(発
熱量の多い熱可塑性高分子)をセルロースエステル繊維
を接着させるためのバインダーとして用いると、加熱処
理条件を適当に設定することにより、巻紙の接着力を損
なうことなく、フィルター内の熱可塑性高分子を選択的
に加熱溶融させ、フィルターを構成するセル・ロースエ
ステル繊維束を接着固化させることもできる。また、巻
紙接着用の高分子として、セルロースエステル繊維束の
粉粒状熱可塑性高分子よりも高い融点または軟化点を有
する高分子を用いても、上記と同様に、巻紙用の高分子
を溶融させることなく、フィルター内の熱可塑性高分子
を選択的に加熱溶融させることができる。
は、水不溶性高分子を用いてもよいが、水に対するフィ
ルターの崩壊性又は分散性を高めるため、水溶性高分
子、特にホットメルト接着性高分子を用いるのが好まし
い。なお、ホットメルト接着性高分子としては、前記と
同様の水溶性高分子が使用できる。
ば、成形されフィルターロッドを箱などの収納容器中に
所定量充填し、ベルトコンベアーなどの搬送手段により
マイクロ波加熱装置へ導き、所定時間処理する方法;収
納容器に充填することなく、ベルトコンベアーなどの搬
送手段によりフィルターロッドを連続的にマイクロ波加
熱装置へ導き、所定時間処理する方法;巻き上げたフィ
ルターロッドを所定量詰めた収納容器を他のキャビティ
ーに移し、キャビティー全体にマイクロ波を照射し、複
数の収納容器を一度に処理するなどの方法などにより行
なうことができる。
ーロッド内の熱可塑性高分子の融点などの物性に応じ
て、粉粒状熱可塑性高分子の少なくとも表面が溶融する
限り、適当に調整できる。
ーロッドを冷却することにより、たばこフィルターロッ
ドを得ることができる。フィルターロッドは、通常、所
定の長さに切断され、たばこフィルタープラグやフィル
ターチップを得ることができる。
バインダーとして粉粒状の熱可塑性高分子を用い、マイ
クロ波処理するので、セルロースエステル繊維のトウを
高速でかつ円滑に巻上げることができ、たばこフィルタ
ーの生産性を高めることができる。また、熱可塑性高分
子として水溶性高分子を使用すると、喫煙後誤って環境
中に捨てられても、湿潤時の崩壊性に優れ、雨水などの
水により、速やかに繊維状に崩壊し、環境汚染を軽減で
きるとともに、環境の美観の保全に有効である。
着性を有する水溶性高分子を用いても、水溶性高分子を
粉粒状で添加するので、セルロースエステル繊維のトウ
を高速でかつ円滑に巻上げることができる。また、マイ
クロ波加熱方式の採用により、フィルター物性のバラツ
キが少なく均一なたばこフィルターを高い生産性で製造
できる。また、たばこフィルターは、適度な硬度と通気
性を有し、たばこの喫味を損うこともない。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。なお、実施例及び比較例において、フ
ィルター硬度、水中崩壊性は以下のような方法で評価し
た。
ー上に、直径12mm、重さ300gの円柱状の重りに
より荷重をかけ、10秒後のフィルターのへこみ量を測
定し、へこみ量0.1mmを「1」として評価した。フ
ィルター内の硬度の均一性を調べるため、硬度をプラグ
長さ方向の数箇所で測定した。この測定方法におけるフ
ィルター硬度の実用的な値は10.0以下であり、フィ
ルター硬度は10未満であるのが望ましい。
性の評価が困難であるため、下記の方法により「水中崩
壊性」を評価した。
ーチップを、ビーカー内の水500mlに投入し、渦中
心部の高さが最も高い液面の3/4の高さとなるよう
に、マグネチックスターラーで攪拌し、10分後のフィ
ルターチップの形状を肉眼観察により評価した。なお、
フィルターチップの水中崩壊性が高い場合は、速やかに
チップ全体の形状が崩れ、綿状になった。水中崩壊性の
劣るフィルターチップは、元の形状を保持したままで全
く崩壊しない。
は、温度20℃、相対温度65%の雰囲気中で略24時
間放置し調湿した後のサンプルについて行った。
ルロースアセテート繊維のトウ(トータルデニール36
000)を幅約20cmに開繊し、開繊したトウに対し
て、たばこ煙用活性炭添加フィルター製造用巻上機(K
DF2/AC1/AF1;ドイツ ハウニ社製)の活性
炭粉末添加装置を用いて、熱溶融接着性を有するポリア
ルキレンオキサイド系水溶性樹脂(第一工業製薬(株)
製,パオゲンPP−15;融点55℃)の粉末(平均粒
径74μm)14重量%をフィルター巻上げ時に、トウ
上に均一に散布し、次いでトウを紙巻装置に供給し、巻
取紙を用いてトウを巻上速度400m/分で巻上げ、得
られたフィルターロッドを長さ102mmに切断した。
力電圧200V、発振出力1.1KW、周波数2450
MHz)中に導き、フィルター内の水溶性樹脂を120
℃ので2分間加熱溶融し、冷却固化することによりたば
こフィルターチップを得た。
ターの加熱処理後に巻紙の剥離は観察されなかった。得
られたたばこフィルターチップの硬度は、フィルター長
さ方向において殆ど変化がなく4.7程度であり、水中
崩壊性については、速やかにチップ全体の形状が崩れ、
綿状になった。また、喫味については、変化は確認され
なかった。
と同様にしてたばこフィルターチップを得た。このたば
こフィルターの加熱処理後に巻紙の剥離は観察されなか
った。
は、フィルター長さ方向において殆ど変化がなく4.5
程度であり、水中崩壊性については、速やかにチップ全
体の形状が崩れ、綿状になった。また、喫味について
は、変化は確認されなかった。
ルコール系樹脂(日本合成化学(株)製,OKS−90
66K;融点=77℃)の粉末(平均粒径66μm)を
用いる以外、実施例1と同様にしてたばこフィルターチ
ップを得た。このたばこフィルターの加熱処理後に巻紙
の剥離は観察されなかった。
は、フィルター長さ方向において殆ど変化がなく5.0
程度であり、水中崩壊性については、速やかにチップ全
体に形状が崩れ、綿状になった。また、喫味について
は、変化は確認されなかった。
と同様にしてたばこフィルターチップを得た。加熱処理
後にたばこフィルターの巻紙の剥離は観察されなかっ
た。
は、フィルター長さ方向において殆ど変化がなく5.1
程度であり、水中崩壊性については、速やかにチップ全
体に形状が崩れ、綿状になった。また、喫味について
は、変化は確認されなかった。
(実施例6)とする以外、実施例2と同様にしてたばこ
フィルターチップを得た。加熱処理後にたばこフィルタ
ーの巻紙の剥離は観察されなかった。
施例5の場合、フィルター長さ方向において殆ど変化せ
ず4.8程度であり、実施例6の場合、フィルター長さ
方向において殆ど変化せず4.5程度であった。また、
水中崩壊性については、いずれのチップも速やかにチッ
プ全体に形状が崩れ、綿状になった。また、喫味につい
ては、変化は確認されなかった。
るトリアセチンを用いて得られる従来のたばこフィルタ
ーを90mm又は25mmの長さに切断して、たばこフ
ィルターチップを得た。このたばこフィルターチップの
硬度は4.5程度であった。しかし、水中崩壊性につい
ては、チップは元の形状を保持したままで全く崩壊しな
かった。
たばこフィルターチップを得た。このたばこフィルター
チップの硬度は、フィルター硬度測定装置の限界値であ
る25.0を越える値となり、硬度が発現しなかった。
一方、水中崩壊性については、速やかにチップ全体に形
状が崩れ、綿状になった。
式にする以外、実施例1と同様にしてたばこフィルター
チップを得た。この方法では、加熱処理後にたばこフィ
ルターの巻紙の剥離が観察された。たばこフィルターチ
ップの硬度は、フィルター長さ方向において余り変化せ
ず5.5程度であったが、長さ方向における硬度の均一
性(バラツキ)はマイクロ波加熱方式と比較して若干劣
っていた。水中崩壊性については、チップも速やかにチ
ップ全体に形状が崩れ、綿状になった。また、喫味につ
いては、変化は確認されなかった。
タルデニール43000デニールの酢酸セルロース捲縮
繊維トウ(捲縮数26/25mm)を幅25cmに開繊
した。なお、トータルデニール43000デニールのト
ウは、フィラメント(4デニール)×10750本で構
成されている。前記開繊したトウ100重量部に対し
て、ポリビニルアルコール2重量部、水48重量部とな
るように、トウに対し、ポリビニルアルコール(鹸化度
=88モル%、4%水溶液粘度=5cps)の水溶液を
添加し、トウを紙巻装置に送ったところ、400m/分
の速度でフィルターを巻取紙で円滑に巻き上げることが
できなかった。また、得られたフィルターの硬度が発現
せず、硬度が25.0を越える値となった。
Claims (7)
- 【請求項1】 セルロースエステル繊維のトウに、水を
添加することなく、ホットメルト接着性を有する粉粒状
の熱可塑性高分子を添加する添加工程、熱可塑性高分子
を含むトウを巻紙により巻いてフィルターロッドに成形
する成形工程、この成形工程又は成形工程の後、前記フ
ィルターロッドをマイクロ波処理し、熱可塑性高分子の
少なくとも表面を溶融する熱処理工程、および熱処理工
程の後、前記フィルターロッドを冷却する冷却工程を含
むたばこフィルターの製造方法。 - 【請求項2】 セルロースエステル繊維のトウに、平均
粒子径10〜500μmの粉粒状の熱可塑性水溶性高分
子を添加する請求項1記載のたばこフィルターの製造方
法。 - 【請求項3】 セルロースエステル繊維のトウ100重
量部に対して、粉粒状の熱可塑性高分子0.5〜50重
量部を添加する請求項1又は2記載のたばこフィルター
の製造方法。 - 【請求項4】 20℃の水に対する熱可塑性水溶性高分
子の溶解度が、少なくとも5重量%以上である請求項1
〜3のいずれかの項に記載のたばこフィルターの製造方
法。 - 【請求項5】 熱可塑性高分子の融点が50〜200℃
である請求項1〜4のいずれかの項に記載のたばこフィ
ルターの製造方法。 - 【請求項6】 1インチ当りの捲縮度が10〜50個の
捲縮したセルロースエステル繊維で構成されたトウを幅
150〜450mmに開繊し、開繊したトウ100重量
部に対して、ホットメルト接着性を有する粉粒状の水溶
性高分子1〜20重量部を添加する請求項1記載のたば
こフィルターの製造方法。 - 【請求項7】 繊度1〜10デニール及び1インチ当り
の捲縮度5〜75個のセルロースエステル繊維3,00
0〜1,000,000本で構成されたトウを幅100
〜500mmに開繊する開繊工程、開繊したトウ100
重量部に対して、ホットメルト接着性を有する粉粒状の
水溶性高分子5〜17重量部を添加する添加工程、水溶
性高分子を含むトウを巻紙により速度300〜800m
/分で巻上げてフィルターロッドに成形する成形工程、
この成形工程又は成形工程の後、前記フィルターロッド
をマイクロ波処理し、水溶性高分子の少なくとも表面を
溶融する熱処理工程、および熱処理工程の後、前記フィ
ルターロッドを冷却する冷却工程とを含むたばこフィル
ターの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01976695A JP3229763B2 (ja) | 1995-01-11 | 1995-01-11 | たばこフィルターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08187073A JPH08187073A (ja) | 1996-07-23 |
JP3229763B2 true JP3229763B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=12008468
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3229763B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6472058B2 (en) | 1997-12-16 | 2002-10-29 | Ngk Insulators, Ltd. | Fiber-composite material and method for producing the same |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60142908D1 (de) | 2000-08-31 | 2010-10-07 | Japan Tobacco Inc | Filterherstellungsmaschine |
JP6398006B2 (ja) * | 2015-07-15 | 2018-09-26 | 株式会社ダイセル | トウ開繊装置、これを用いた繊維シート製造装置、及び、繊維シートの製造方法 |
-
1995
- 1995-01-11 JP JP01976695A patent/JP3229763B2/ja not_active Expired - Fee Related
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