JP3801828B2 - ドラフトチャンバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドラフトチャンバー(ヒュームフード)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ドラフトチャンバーの本体は、一般に、左右側板と背板とを備えて前向き開口式に形成されており、左右側板と背板とで囲われた空間を天井板と作業テーブルとで仕切ることにより、前向きに開口した作業空間を形成している。また、作業空間の開口部は開閉自在な扉で塞がれている。
【0003】
そして、作業空間には、水道栓やガスコック、或いは廃液受け具、バーナー、各種検査装置などの各種の器具類・装置類を必要に応じて配置しており、これらの器具類・装置類は、本体の背板に取付けられていることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ドラフトチャンバーでは様々の実験や作業を行っており、それら実験や作業の種類によって使用する器具類・装置類も異なってくるため、実験や作業の内容が変わると器具類・装置類の新設・増設や取り外しの必要が生じてくる。
【0005】
しかるに、従来は器具類・装置類を背板に固定しているため、器具類・装置類を新設・増設したり取り外したりするには、背板にホース挿通用やコード挿通用の穴を空けて器具類・装置類を取付けたり、背板に空けられた穴を板で塞いだりというように背板に加工を施す工事をしなければならないため、新設・増設や取外しの工事がきわめて厄介であった。
【0006】
しかも、一般にドラフトチャンバーは、その背面が建物の壁に接するようにして設置したり、或いはドラフトチャンバー同士を背中合わせにして設置したりというようにして設置しているため、人がドラフトチャンバーの裏側に入りこむことは殆どできず、このため、コード類・管類の接続のためには一々ドラフトチャンバーを手前に引き出して作業するか、或いは、人が作業空間内の狭い場所に入り込んで作業したりしなければならず、このことが、器具類・装置類の新設・増設や取り外しなどの作業の負担を一層増大させていた。
【0007】
本発明は、このような現状を改善し、器具類・装置類の新設・増設や取り外しなどをごく簡単に行えるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明に係るドラフトチャンバーは、左右側板と背板とで囲われ前向きに開口した作業空間を有する本体と、前記本体における背板の手前側に配置されたバッフルプレートとを備えており、前記背板とバッフルプレートとの間の空間を吸気通路と成しており、更に、前記本体の内部に、コード類・管類が接続された器具類・装置類を配置している。
【0009】
そして、請求項1の発明では、前記本体の背板に、前記コード類・管類を挿通できる大きさの挿通穴が空けられていると共に、前記挿通穴と連結して前後に開口したフレームが手前側に突出するように設けられており、前記フレームの前面に、当該フレームを塞ぐ閉鎖パネルが取り付けられており、前記閉鎖パネルに前記器具類・装置類を取り付けている一方、前記バッフルプレートには、前記閉鎖パネルを抜き差しできる窓穴が空けられている。
【0010】
請求項2の発明では、前記本体の背板に、前記コード類・管類を挿通できる大きさの挿通穴が空けられていると共に、前記挿通穴を手前側から囲う後ろ向き開口のボックス状閉鎖部材が手前側に突出するように設けられており、前記閉鎖部材の前面に前記器具類・装置類を取り付けている一方、前記バッフルプレートには、前記ボックス状閉鎖部材を抜き差しできる窓穴が空けられている。
【0011】
【0012】
【発明の作用・効果】
請求項1の発明において、作業用の器具類・装置類を新設又は増設する場合は、閉鎖パネルをフレームから取り外してバッフルプレートの窓穴から抜き外し、この閉鎖パネルに器具類・装置類を新設又は増設してフレームに取付け直したり、或いは、閉鎖パネルごと交換したりすれば良い。
【0013】
また、既設の器具類・装置類を取り外す場合は、閉鎖パネルをフレームから取り外して、その閉鎖パネルから器具類・装置類を取り外してフレームに取付け直したり、或いは、器具類・装置類が取付けられていない閉鎖パネルと交換したりすれば良い。請求項2の発明では、ボックス状閉鎖部材を背板から取り外して器具類・装置類を新設・増設又は取り付け直したり、ボックス状閉鎖部材ごと交換したりしたらよい。
【0014】
そして、本発明においては、閉鎖パネル又はボックス状閉鎖部材は背板の手前側の作業空間に取り外したり、作業空間からフレーム又は背板に取り付けたりするものであるため、ドラフトチャンバーを動かすことなく作業を行えるのであり、このことと、閉鎖パネル又はボックス状閉鎖部材への器具類・装置類の取付け・取り外しを広い場所で容易に行えること、並びに、閉鎖パネル又はボックス状閉鎖部材を取り扱い容易な大きさに設定できることの三者が相俟って、器具類・装置類の新設・増設や取り外しの作業をごく簡単に行うことができ、延いては、ドラフトチャンバーの使用価値を格段に向上させることができる。
【0015】
更に、バッフルプレートの存在によって有害ガスを効果的に吸引排除できるが、その場合、閉鎖パネル又はボックス状閉鎖部材はバッフルプレートを取り付けたままで着脱できるため、有害ガスを効果的に吸引排除できるドラフトチャンバーでありながら、器具類・装置類の新設・増設や取り外し作業を簡単に行える。
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施形態】
(1).第1実施形態(図1〜図14)
≪基本構成≫
図1〜図14では第1実施形態を示しており、まず、図1〜図4に基づいて、ドラフトチャンバーの概要を説明する。図1(A)はドラフトチャンバーの大雑把な外観斜視図、図1(B)は一部の縦断側面図、図2は一部破断斜視図、図3は一部省略した正面図、図4は図3のIV−IV視断面図である。
【0019】
ドラフトチャンバーは、左右側板2と背板3とを主要部材とする本体1を備えており、本体1の内部には、天井板4とテーブル5とで上下を区画した前向き開口の作業空間6が形成されている。本体1の前面部のうちテーブル5の上方には、作業空間6を塞ぐ上扉7と下扉8とが昇降自在に配置されている。
【0020】
下扉8は、正面視矩形の扉枠8aと、これにスライド自在に嵌め入れた引き戸式の3枚の透明板(ガラス板)8bとから成っている。この場合、図1(B)に示すように、扉枠8aの上下水平部に2列のガイド溝8cを設け、一方のガイド溝8cに2枚の透明板8bを嵌め入れ、他方のガイド溝8cに1枚のガラス板8bを嵌め入れている。したがって、扉枠8aの厚さ(奥行き方向の寸法)を厚くすることなく、作業位置を3箇所に変更できる。
【0021】
1つのガイド溝8cに2枚ずつの透明板8bを嵌め入れても良いし、両ガイド溝8cにそれぞれ1枚ずつの透明板8bを嵌め入れても良い。
【0022】
本体1における前面部の上部には、上扉7よりも手前側に位置する上パネル9が配置されており、上昇した下扉8は、上扉7と上パネル9との間の空間に引き込まれる。上扉7に代えて、非昇降式のパネルを配置しても良い。
【0023】
図4に示すように、下扉8の左右両端は、昇降バランス用のベルト(又はチェーンやワイヤー)10で吊られており、ベルト10は左右側板2の上部に軸支したプーリ11に巻掛けられて背板3の裏側に延びている。ベルト10の端部には図示しない重りが取付けられている。天井板4は左右側板2の上端よりも下方に位置しており、天井板4の上方は上向きに開口している(上面板で塞いでもよい)。
【0024】
天井板4には、排気ダクト12が接続された吸気穴13と、照明具14とを設けている。また、本体1の前面部のうちテーブル5の下方には横長のフロントパネル15を配置して、このフロントパネル16に、スイッチ類などを設けた操作パネル16を装着している。
【0025】
また、テーブル5の下方は、前後に開口した収納空間17となっている。収納空間17の前面が開口しているため、コロ付きのワゴン(キャビネット)20や台車に載せた廃液タンク20などの大きな物品や重い物品も簡単に出し入れすることができると共に、人が身体を収納空間17に入り込ませて、配線や配管等の作業をすることができる。
【0026】
次に、図3及び図4に加えて図5以下の図面も参照して、ドラフトチャンバーの内部構造を説明する。
【0027】
図5は図3の V-V視断面図、図6は図3のVI−VI視断面図、図7は要部の分離斜視図、図8は要部の一部破断正面図、図9は図8のIX−IX視断面図、図10は図8の X-X視断面図、図11のうち (A)は図8及び図10のXI−XI視断面図、図12は作用を示す図、図13は図2のXIII−XIII視断面図、図14のうち (A)は図3のXIV −XIV 視断面図、 (B)は (A)を矢印B方向から見た正面図である。
【0028】
≪背板とバッフルプレート≫
例えば図4〜図5に示すように、背板3は左右側板2と天井板4とテーブル5とに固定されており、背板3の前方には、断面L型の支持部材21で支持されたバッフルプレート22が配置されている。バッフルプレート22の上方には、側面視で傾斜した傾斜ガイド板23が配置されている。
【0029】
支持部材21は背板3にねじ止めによって固定されている。また、支持部材21には通気用の穴21aが適宜間隔で多数空いている。なお、必ずしも支持部材21は必要ない。
【0030】
バッフルプレート22は何カ所かで背板3に固定されている。具体的には、図5に示すように、背板3とバッフルプレート22との間に筒状のスペーサ(カラー)24を介在せしめ、背板3の裏側から挿通したボルト25をスペーサ24に挿入して、これにバッフルプレート22の前面側から袋ナット26をねじ込んで締結している。
【0031】
この場合、作業空間6内で発生する腐食性ガスでボルト25が腐食しないように、スペーサ24は耐薬品性ゴムや合成樹脂のような薬品に強い素材で製造しており、更に、袋ナット26は合成樹脂で製造している。なお、バッフルプレート22は、他の手段で取付けても良い。
【0032】
傾斜ガイド板23を取付けるに当たっては、例えば図6に示すように、背板3の前面に上向き開口鉤型の下係止具27をねじ止め等によって固定する一方、天井板4には、後ろ向き開口コ字状の上係止具28をねじ止め等によって複数個固着し、これらの係止具27,28に傾斜ガイド板23の上端縁と下端縁とを引っ掛けている。
【0033】
なお、傾斜ガイド板23は、先に上端縁を上係止具28に挿入してから、下端縁を下係止具27に落し込むという手順によって取り付けることができ、逆の手順で取り外すことができる。
【0034】
左右側板2や背板3、バッフルプレート22、傾斜ガイド板23のように、作業空間6に面する部材は、安全性の点から、それぞれ不燃性で且つ酸やアルカリに強い耐薬品性のもので全体を製造するか、或いは、少なくとも作業空間6に面した部分に耐薬品加工や不燃加工を施すのが好ましい。
【0035】
敢えて説明するまでもないが、バッフルプレート22と左右側板2及びテーブル5との間には吸気のための隙間が空いている。また、バッフルプレート22と傾斜ガイド板23との間にも僅かながら吸気用の隙間が空いている。
【0036】
≪フレームと閉鎖パネル≫
図4や図7に示すように、背板3には、上下長手で角形の挿通穴29を左右適宜隔てて3個設けており、各挿通穴29に、前後に開口したフレーム30を嵌め込み装着し、各フレーム30に閉鎖パネル31を取付け、この閉鎖パネル31に、水道栓32やガスコック33、或いは廃液受け具34など各種器具類・装置類35を取付けている(なお、水道栓やガスコックも器具類・装置類に含まれることから、符号32,33,34と符号35とを併記している)。
【0037】
本実施形態では、バッフルプレート22は閉鎖パネル31と略同じ面を成すように配置されており、また、バッフルプレート22には、閉鎖パネル31を抜き差しできる窓穴36が空いている。また、フレーム30には、水平状に延びる仕切り37が適宜数設けられている。このように仕切り37を設けると、ケーブル等のコード類38やホース類・チューブ類等の管類39を整理することができる利点がある。
【0038】
各フレーム30には、背板3の前面に重なる外向きのフランジ30aと、前端に設けた内向きのフランジ30bとが形成されており、図5に示すように、外向きのフランジ30aをねじ40で背板3に締結すると共に、図10に示すように、フレーム30の筒状部を背板3における穴の内周面にねじ40で締結している。フレーム30と背板3との間にゴム製の耐薬品性パッキン又はガスケットを介在させても良い。
【0039】
図7や図8に示すように、各フレーム30の左右内向きフランジ30bにはそれぞれ角形の係合穴41が上下に適宜間隔で複数個ずつ空けられている。他方、閉鎖パネル31の裏面のうち前記係合穴41に対応した部位には、図11に最も良く示すように、下向き鉤型の係合爪42を固着している。
【0040】
したがって、図11(A)に一点鎖線で示すように、各係合爪42を係合穴41に嵌め込んで下方にずらすことにより、閉鎖パネル31をフレーム30に取付けることができる。この場合、閉鎖パネル31とフレーム30との間のシール性を確保するため、フレーム30の前面には全周にわたって延びるパッキン43を装着している。
【0041】
また、図10及び図11に示すように、フレーム30のうち任意の係合穴41に対応した部位に、係合穴41に落とし込まれた係合爪42の上面に位置し得るストッパーねじ44をねじ込み、閉鎖パネル31をフレーム30に取付けてから、スパナSでストッパーねじ44を回転させてねじ込むことにより、閉鎖パネル31を抜け不能に保持することができる。従って、実験等の作業中に閉鎖パネル31に上向きの外力が作用しても、閉鎖パネル31が外れることはなくて安全性を確保できる。
【0042】
なお、ストッパーねじ44の先端部をテーパ状に形成して、ストッパーねじ44のねじ込みによって係合爪42を下方に押すように構成しても良い。また、ストッパーねじ44を複数個設けても良い。
【0043】
≪器具類・装置類の取付け・取り外し≫
次に、器具類や装置類の取付け方法を説明する。管類39やコード類38が接続されていない器具類・装置類35の場合は、それら器具類・装置類35が固定された閉鎖パネル31を、作業空間6からフレーム30に取付ければ良い。
【0044】
また、ガスコック33や水道栓32、廃液受け具34、圧縮空気のノズル、電気製品などのように、管類39やコード類38が接続されている器具類・装置類35の場合は、図12に代表して示すように、管類39やコード類38を先ず挿通穴29から本体1の裏側に垂らした状態で、閉鎖パネル31をフレーム30に取付けたら良い。
【0045】
バッフルプレート22には窓穴36が空いているため、閉鎖パネル31の取付け・取り外しはバッフルプレート22を取付けたままで行えるので、作業を至極容易に行える。
【0046】
図14に示すように、本体1の背面には、収納空間17に連通した挿通口18が空いている。挿通口18は、コード類38や管類39を引出しできると共に、接続等の作業を行えるように大きく開口している。
【0047】
本体1の裏側に垂れ落ちた管類39やコード類38は、その種類や性質に応じて様々に処理される。図14に示す例では、ドラフトチャンバーと建物の壁との間に、ガス管や水道管、蒸気管、圧縮空気供給管、或いは廃液用ドレンパイプなどのパイプ類45や電源コード(図示せず)が配置されており、管類39は、これらのパイプ45に継手を介して接続されている。
【0048】
廃液は、パイプ45に排出することに代えて、収納空間17に配置した廃液タンク20に溜めることも可能である。収納空間17の前面を引き戸式や回動式等の扉で塞いでもよい。
【0049】
閉鎖パネル31に設けた器具類・装置類35に電力線や信号線などのコード類38が接続されている場合は、そのコード類38を本体1の下方に垂らして、挿通口18を介して収納空間17に引き込んでから、プラグ46を介してコンセント等に接続すれば良い。この場合、図14では、テーブル5の後部下方に設けたバックパネル47等の部材にコンセント48を設けている。
【0050】
このようにコンセント48を収納空間17に設けると、コード類38の処理が簡単であり、しかも、コード類38に薬品類が付着することはないため、安全性も向上できる(フロントパネル15にコンセント48を設けて、コード類38を作業空間6の前面から引き込むことも可能であるが、そうするとコード類38に薬品がかかり易くなる)。
【0051】
なお、図14(A)に一点鎖線で示すように、検査用や実験用等の装置35をテーブル5に載せて、これに接続した管類39やコード類38を、閉鎖パネル31に設けた継手49を介して背板3の裏側に引き出しても良く、この場合は、継手49も器具類・装置類35の範疇に含まれる。
【0052】
本実施形態のように複数の挿通穴29を設けて、各挿通穴29を複数のフレーム30及び閉鎖パネル31で塞ぐ場合、必ずしも各閉鎖パネル31に器具類・装置類35を取付ける必要がない場合がある。この場合は、使用しない挿通穴29は、器具類・装置類35が取付けられていない閉鎖パネル31で塞げば良い。
【0053】
閉鎖パネル31に、ホース挿通用等の貫通穴50が予め空けられている場合は、図3及び図13に示すように、貫通穴50を詰栓51や蓋板で塞いでおけば良い。
【0054】
作業空間6に発生した有害ガスは、背板3とバッフルプレート22との間の排気通路53から排気ダクト13に吸引される。また、有害ガスは、バッフルプレート22の窓穴36と閉鎖パネル31との間の隙間からも吸気通路52に吸引されて排気される。
【0055】
≪実施形態の利点≫
閉鎖パネル31の取付け手段は、例えばねじ止めのように様々に具体化できるが、実施形態のように係合爪42等の係合穴41とのような、係止部と係合部との対から成る嵌め合わせ式の係合手段(或いは係止手段)を採用すると、閉鎖パネルの取付け・取り外しをワンタッチ的に行える利点がある。
【0056】
その場合、パッキン43を設けると、着脱が容易でありながらシール性を確保することができる。更に、ストッパーねじ44のようなストッパー手段を採用すると、より安全性を向上できる。ストッパー手段としては、ねじに代えて、レバーやカムなどの他の機構を採用しても良い。
【0057】
図6のように、背板3に固定した下係止具27で傾斜ガイド板23を支持すると、傾斜ガイド板23は取り付けたままでバッフルプレート22を取付けたり取り外したりできる利点がある。
【0058】
本体1の裏側に垂らしたコード類38や管類39の接続作業等を行えるようにするため、収納空間17の後方は本実施形態のように開放させておくのが好ましいが、着脱自在な幕板を配置しても良い。
【0059】
ところで、作業空間6で発生した有害ガスは排気穴13から排気されるため、排気穴13に近い部分ほど吸引力が強く、排気穴13から遠ざかるほど吸引力は弱くなる。そこで、例えば、バッフルプレート22と傾斜ガイド板23との間の隙間間隔を、バッフルプレート22と作業テーブル5との間の間隔寸法よりも大きくするというようにして、吸引穴13に近い部位からの吸引量を抑制することにより、作業空間6内の有害ガスを有効に吸引排除することができる。
【0060】
有害ガスを効率良く排除する手段としては、バッフルプレート22の上下箇所での隙間を変えることの他に、バッフルプレート22と閉鎖パネル31との間隔を、下部の間隔寸法e1よりも上部の間隔寸法e2が大きくなるように設定することも可能である(符号e1,e2は図8を参照:但し、図では両者は同じ寸法になっている)。或いは、バッフルプレート22を、上部に行くに従って幅寸法が大きくなるように正面視逆台形状に形成したりしても良い。
【0061】
(2).第2実施形態(図15)
図15では第2実施形態を示している。この実施形態では、収納空間17に、コンセント48やブレーカー53等を備えた制御ボックス54を配置している。ブレーカー53は開閉自在なカバー55で塞がれた凹所内に配置している。
【0062】
この例では、収納空間17の後方に幕板56を配置し、幕板56の上方に挿通口18を形成している。幕板56は着脱自在としても良い。
【0063】
作業空間6内の器具類・装置類35に接続されたコード類38は、閉鎖パネル31に設けたシール部材57及び背板3に開けた挿通穴29を介して本体1の裏側に垂らされ、更に、挿通口18から引き出されてコンセント48に接続される。
【0064】
ブレーカー54は始業時にONにして、終業時にOFFとするのが好ましいが、従来のブレーカーは本体の裏側に設けられているのが殆どであったため、簡単にはON・OFFできない問題があった。この点、本実施形態のように収納空間17に設けた制御ボックス55にブレーカー54を設けると、ON・OFF操作を簡単に行える利点がある。
【0065】
挿通口18は配線以外にも様々の用途に利用することができる。例えば、収納空間17にガス等のボンベ58を設置し、ボンベ58に接続した管類39を、挿通口18及び背板3の挿通穴29を介して作業空間6に引き出しても良い。
【0066】
(3).他の実施形態(図16〜図21)
図16に示す第3実施形態では、バッフルプレート22の上端に、傾斜ガイド板23を下方から支持する下係止具27を嵌め込み装着している。
【0067】
【0068】
17に示す第実施形態は、後ろ向きに開口したボックス状閉鎖部材30′を背板3に直接に取付けて、ボックス状閉鎖部材30′の前面に器具類・装置類35を取付けている。
【0069】
18に示す第実施形態では、左右側板2に固着された固定背板3に大きな穴29を空けて、大きな穴29′を、固定背板3に前方から着脱できる中間背板3′で塞ぎ、更に、中間背板3′に適宜個数の挿通穴29を空けて、これに第1実施形態と同様にフレーム30を取付けて、フレーム30に閉鎖パネル31を取付けている。バッフルプレート22は中間背板3′に取付けている。
【0070】
この図19の場合、中間背板3′を取り外すことにより、固定背板3を大きく開口させることができるので、本体1の裏側での配管や配線などの大きな工事も容易に行える利点がある。
【0071】
19に示す第実施形態では、背板3に設けた複数の挿通穴29を一つのフレーム30で囲って、これに閉鎖パネル31を取り付けている。逆に、図20に示す第実施形態では、背板3に開けた一つの挿通穴29を一つのフレーム30で覆い、このフレーム30に複数の閉鎖パネル31を取付けている。
【0072】
側板2の内面のうち収納空間17に対応した部位にブラケット(図示せず)を設け、このブラケットに制御ユニット等の各種の設備類を配置しても良い。
【0073】
(3).その他
本発明は更に様々の態様に具体化できる。例えば背板に設ける穴の大きさや個数、形状、位置などは必要に応じて様々に変更できる。
【0074】
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るドラフトチャンバーの大雑把な外観斜視図である。
【図2】一部破断斜視図である。
【図3】扉を省略した正面図である。
【図4】図3のIV−IV視断面図である。
【図5】図3の V-V視断面図である。
【図6】図3のVI−VI視断面図である。
【図7】要部の分離斜視図である。
【図8】要部の一部破断正面図である。
【図9】図8のIX−IX視断面図である。
【図10】図8の X-X視断面図である。
【図11】 (A)は図8及び図10のXI−XI視断面図、 (B)は閉鎖パネルにおける係止爪の斜視図である。
【図12】閉鎖パネルの取付け状態を示す図である。
【図13】 図2のXIII−XIII視断面図である。
【図14】 (A)は図3のXIV −XIV 視断面図、 (B)は (A)のB矢視図である。
【図15】第2実施形態を示す図である。
【図16】第3実施形態を示す図である。
【図17】第4実施形態を示す図である。
【図18】第5実施形態を示す図である。
【図18】第6実施形態を示す図である。
【図20】第7実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 ドラフトチャンバーの本体
2 側板
3 背板
4 天井板
5 テーブル
6 作業空間
7,8 扉
17 収納空間
18 挿通口
22 バッフルプレート
29 穴
30 フレーム
30′ ボックス状閉鎖部材
31 閉鎖パネル
32 水道栓
33 ガスコック
35 総称としての器具類・装置類
36 窓穴
38 コード類
39 管類
41 係合穴
42 係合爪

Claims (2)

  1. 左右側板と背板とで囲われ前向きに開口した作業空間を有する本体と、前記本体における背板の手前側に配置されたバッフルプレートとを備えており、前記背板とバッフルプレートとの間の空間を吸気通路と成しており、更に、前記本体の内部に、コード類・管類が接続された器具類・装置類を配置しているドラフトチャンバーであって、
    前記本体の背板に、前記コード類・管類を挿通できる大きさの挿通穴が空けられていると共に、前記挿通穴と連結して前後に開口したフレームが手前側に突出するように設けられており、前記フレームの前面に、当該フレームを塞ぐ閉鎖パネルが取り付けられており、前記閉鎖パネルに前記器具類・装置類を取り付けている一方、
    前記バッフルプレートには、前記閉鎖パネルを抜き差しできる窓穴が空けられている、
    ドラフトチャンバー。
  2. 左右側板と背板とで囲われて前向きに開口した作業空間を有する本体と、前記本体における背板の手前側に配置されたバッフルプレートとを備えており、前記背板とバッフルプレートとの間の空間を吸気通路と成しており、更に、前記本体の内部に、コード類・管類が接続された器具類・装置類を配置しているドラフトチャンバーであって、
    前記本体の背板に、前記コード類・管類を挿通できる大きさの挿通穴が空けられていると共に、前記挿通穴を手前側から囲う後ろ向き開口のボックス状閉鎖部材が手前側に突出するように設けられており、前記閉鎖部材の前面に前記器具類・装置類を取り付けている一方、
    前記バッフルプレートには、前記ボックス状閉鎖部材を抜き差しできる窓穴が空けられている、
    ドラフトチャンバー。
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