JP3801673B2 - 多孔質吸音材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低周波数における吸音特性が優れている多孔質吸音材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
吸音材は古くから種々の建築物に適用されており、また種々の素材や構造の吸音材が知られ、提案されている。その1つとして特公昭58−25816号公報、特開昭53−26419号公報のような多数の気孔が存在する多孔質ケイ酸カルシウム系吸音材がある。この吸音材は多孔質であるため軽量であり、かつ吸音特性が優れており、またケイ酸質原料、石灰質原料を主原料として、水熱反応あるいは常温の水和反応にて製造されるため安価で、耐久性、耐火性にも優れている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の従来の吸音材は、その吸音レベルが各種建築物の高周波数域における吸音ニーズにおおよそは満たされているが、250ヘルツ以下の低周波数においては吸音特性がまだかなり不十分であった。したがって、一般的に低周波数域の吸音特性を向上させるためには、吸音材の板厚を厚くするか、吸音材の背後に空気層を設ける等の工夫が必要であった。しかし、吸音材の背後に空気層を設ければ、それだけ板厚が厚くなることは避けられない。
そこで、本発明の第一目的は低周波数域において優れた吸音特性を有し、よってその板厚をあまり厚くする必要のない多孔質吸音材を提供することにある。
【0004】
また、吸音率を高めるためには吸音材の空隙率を大きくする必要があるが、その結果として建築物において重要な曲げ強度や圧縮強度等の機械的強度も劣るようになる。この欠点を無くすためには気泡が存在しない固体層を多くすれば改善されるが、この固体層は音の大部分を反射するために、その層を多くすると吸音特性を低下させるという問題が生ずる。
従って、本発明の第二目的は低周波数域における優れた吸音特性と機械的特性とを同時に向上させることのできる多孔質吸音材が得られる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第一目的は、ケイ酸カルシウム水和物を主成分とする多孔質吸音材中に、直径が0.3〜2mmの範囲である連続気孔と、最大幅が0.01〜0.2mmの偏平状小空隙とが存在しており、該多孔質吸音材の全容積に対する偏平状小空隙率が5%〜60%である多孔質吸音材によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の多孔質吸音材1は、図1に示すように、ケイ酸カルシウム水和物を主成分とする固体相2と連続気孔3とで構成されており、その固体相2には偏平状小空隙4が多数個存在している。このケイ酸カルシウム水和物とは、石英、珪石、シリカフューム、フライアッシュ等のケイ酸質原料、及び石灰、ポルトランドセメント等の石灰質原料を出発原料とし、水とともに、好ましくは150℃以上の飽和水蒸気雰囲気で、養生することによって生成するものである。
【0008】
このケイ酸カルシウム水和物は、原料の配合、養生条件(時間、温度)によって生成する結晶条件が異なるが、非晶質ケイ酸カルシウム、トバモライト、ゾノトライト、フォシャジャイトなどがあり、本発明においては、トバモライトが生成する条件が好ましい。その条件は、CaO/SiO2 (石灰質原料のカルシウム相当モル数のケイ酸質原料のシリカ相当モル数に対する比)で0.2〜0.8、反応温度は170℃〜190℃で、反応時間は数時間である。
【0009】
連続気孔3とはほぼ球状の複数個の気孔が相互に連続して形成された気孔である。その連続気孔3中のほとんどはさらに相互に連続して吸音材全体を貫通する貫通孔を形成しており、この気孔の連続性が主に高周波数域での吸音特性の向上に寄与している。なお、本発明においては高周波数域での吸音特性の向上の点で、その連続気孔3の直径が約0.3〜2mmの範囲である必要がある。また、本発明においては多少の独立気孔が存在していても構わない。
【0010】
さらに、前記固体相2中には、偏平状小空隙4が多数個存在しているが、この偏平状小空隙4は拡大してみた場合、図1の一部断面図および図2〜図3の写真に示すように、略平行四辺形や略三角形のような形状の偏平小空隙を成している。また、その偏平状小空隙4はその境界に隔壁が存在していて多数個の小空隙が折り重なるように集積している。
固体相2中に、このような小空隙が多数個存在することによって、多孔質吸音材は主として低周波数域での吸音特性が向上するようになるとともに、高周波数域での吸音特性にもある程度寄与するようになる。
【0011】
この偏平状小空隙4の大きさは、低周波数域での吸音特性向上との関係から、最大幅が0.01〜0.2mmである必要がある。特に0.2mmより大きいと低周波数域での吸音特性が向上し難くなる。また、多孔質吸音材の全容積に対して占める偏平状小空隙4の率は、同様な理由から5%〜60%であることが必要であり、望ましくは20%〜50%である。
【0012】
このような偏平状小空隙4を形成させる方法としては種々の方法があるが、所定の大きさの小空隙を有するように予め調整された焼成バーミキュライトを添加することが最も望ましい。焼成バーミキュライトは互いに隔壁で隔たれた偏平な空隙部を有する。またその際、焼成バーミキュライトの偏平状小空隙4の大きさはその粒子径および焼成条件等を変更することによって容易に調整され得る。
【0013】
次に、本発明の吸音材の製造方法について詳述する。
本発明の吸音材の製造方法は、大別して次の3つの工程からなる。
第1工程は、ケイ酸質原料、石灰質原料、焼成バーミキュライトの少なくとも3種類を水で混合して、吸音材製造の主原料とする、水スラリーを得る工程である。
【0014】
ケイ酸質原料としては石英、クリストバライト、珪砂、フライアッシュ、スラグ、シリカフューム等のSiO2 含有化合物の1種又は2種以上が使用される。また、石灰質原料としては、生石灰、消石灰、各種のポルトランドセメント等、Ca含有化合物の1種又は2種以上が使用されるが、次の工程の半可塑物製造工程において反応系内で発生する気泡の安定性や前記水スラリーが半可塑化して硬化するまでの硬化時間の短縮等を考慮すると、ポルトランドセメント、特に、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントが好適である。
【0015】
焼成バーミキュライトはケイ酸質原料、石灰質原料の混合物100重量部に対して3〜70重量部、より好ましくは10〜30重量部混合する。焼成バーミキュライトが3重量部より少いと低音における吸音効果が著しく減少し、また、70重量部より多いとマトリックス相中のケイ酸カルシウム微結晶部分が相対的に少なくなるため曲げ強度等や機械的特性が著しく低下する。これらの主原料に、通常は硬化調節材として少量の石膏を添加する。
なお、この工程でそれぞれ発生する半可塑物の解砕屑は、気泡の安定化、及びセメントが使用されている場合、そのセメントの水和反応の安定化等のために前記したケイ酸質原料及び石灰質原料の一部として使用することも可能である。
【0016】
第2工程は、第1工程で得られた水スラリーに発泡剤を添加混合して、型枠に流し込み、発泡と硬化によって、半可塑化した硬化物を得る工程である。
この際、増粘剤及び界面活性剤の存在下で発泡と硬化をさせることがより望ましい。
この工程における発泡剤としては、種々の発泡剤が適用されるが、アルミニウムの金属粉を使用すると、特定の方向を向いて配向する連続気孔の形成が可能になる。
【0017】
そして、このような連続気孔が特定方向に配向した吸音材は、固体相に気孔が多数存在するにもかかわらず、圧縮強度が向上するようになる。このことにより、主として高周波数域での吸音特性の向上と、圧縮強度の向上を両立させることができる。その連続気孔形成の機構は、必ずしも明確にされていないが、おおよそ次のように考えられる。
【0018】
アルミニウムの金属粉は、前記水スラリーのアルカリと反応して水素ガスを発生させ、原料の水スラリーが半可塑化してゆく過程(発泡過程)においてこの水素ガスが集まって気泡になり水スラリーを押し上げる。他方、可塑化しつつある水スラリーには重力が働いているから、上昇してくる気泡は水スラリーの重力作用を受け水平方向に逃げようとする。
【0019】
加えて、前記水スラリーが可塑化するにつれてその粘度も上昇するから、やがて水スラリーの粘性エネルギーが水素ガスの発泡エネルギーより大きくなり、その結果、水スラリーが前記気泡を押し下げようとする。これらの作用を受けた各気泡は、水平方向に長い楕円形になり、かつその上昇方向と直交する方向、すなわち水平方向に配列する。
【0020】
また、この工程では一般に反応系内で気泡同士が接触した場合、気泡の殻の表面張力が大きいと気泡は合体して一つの大きな気泡になろうとするので、それを阻止する必要がある。そこで、前記半可塑物製造工程においては前記水スラリーに界面活性剤が添加されることが望ましい。この界面活性剤は、水スラリーを機械的作用、例えば、攪拌により起泡させるために使用するのではなく、反応系内におけるアルミニウムの化学反応で発生する気泡と水スラリーとの界面を活性させる目的で使用される。
【0021】
従って、この目的に合致する界面活性剤であればそれは使用可能であるが、好ましくは、高級アルコールの硫酸エステルが使用される。この場合、反応系が30〜80℃の温度範囲にあるとき前記反応系に前記界面活性剤が添加される。
さらに、気泡が連続して水平方向に並ぶようにするために、前記反応系の気泡が移動するときの抵抗を適度に抑制するが、その際反応系に増粘剤を添加することが望ましい。その増粘剤としてはメチルセルロースが好適である。
【0022】
第3工程では、第2工程で得られた半可塑物をオートクレーブに入れて、温度150〜200℃、圧力8〜20気圧の飽和水蒸気雰囲気下で2〜8時間養生すると、その半可塑物は、トバモライトに代表されるケイ酸カルシウム水和物に変わり本発明に係る吸音材になる。なお、実際に使用される寸法に加工する工程は、オートクレーブ養生前の半可塑状態で、ピアノ線等で切断加工してもよいし、オートクレーブ養生後に切断加工してもよい。
【0023】
なお、このようにして得られた吸音材中の焼成バーミキュライトは、固体相中に存在するトバモライトの微結晶中に、親和して一体化した状態で、かつ互いに隔壁で隔たれた偏平な小空隙部の集合体を形成しつつ維持されるようになる。また、焼成バーミキュライトは吸音材の表面にも多数存在するため、それに基づく偏平状小空隙がその表面にも多数個露呈するようになる。以上の結果、主として低周波数域での吸音特性が向上するようになるとともに、高周波数域での吸音特性にも寄与するようになる。さらに、焼成バーミキュライトの板状結晶の存在は固体層を補強する作用もあるため、材料の力学的特性、特に曲げ強度、靱性を向上させる。従って、固体相の機械的特性の向上、特に靱性、曲げ強度の向上と、吸音特性の向上、主に低周波数域での吸音特性の向上を両立させることができるようになる。
【0024】
以上の実施形態においては、連続気孔の形成方法としてアルミニウム金属粉からなる発泡剤を使用した方法について詳述したが、本発明においてはこれに限定されず、他の形成方法を採用しても良い。
それらの方法として、例えばオートクレーブ養生等において、溶解または溶融し易い物質を原料に添加しておく方法、減圧下で膨脹、硬化させる方法、表面活性剤を原料に混入して、泡立てを行うミックスフォーム法と称される方法、強固な気泡を表面活性剤で作っておいて、主原料と混ぜ合わせるプレフォーム法等がある。
【0025】
本発明における連続気孔の平均直径、偏平状小空隙の最大幅、多孔質吸音材の全容積に対する偏平状小空隙率は、それぞれ次の方法で測定する。
連続気孔の平均直径:光学実体顕微鏡による断面観察または断面写真の画像処理による測定。
偏平状小空隙の最大幅:断面の走査型電子顕微鏡での観察。
多孔質吸音材の全容積に対する偏平状小空隙率:上記測定を断面の一定面積内で行い、体積換算する。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を具体化した一実施例について詳述する。
珪石50重量部、セメント50重量部の割合からなる原料と焼成バーミキュライト30重量部および石膏4重量部を混合して、その混合物の合計量と同じ重量割合の水と増粘剤としてその混合物の合計量の1重量部のメチルセルロースを添加して水スラリーを調整した。
【0027】
この水スラリーにアルミニウム粉と硫酸エステル系の界面活性剤を所定量混合し攪拌した後、これを型枠に打設した。そして所定時間放置し前記水スラリーを反応・硬化させ、半硬化生成物を得た。この半硬化生成物をオートクレーブに入れて10気圧および180℃の水蒸気雰囲気下で4時間オートクレーブ処理をし、多孔質ケイ酸カルシウム系吸音材を得た。
【0028】
このようにして得られたオートクレーブ養生後の吸音材を、走査型電子顕微鏡で写真撮影し、3000倍に拡大した写真を得た。その結果を図2に示す。図2から明白な通り、気孔間の固体相に、偏平状の結晶が集積した焼成バーミキュライトが複合化しており、その焼成バーミキュライト部には偏平状の空隙部が存在することがわかる。また、この吸音材中の連続気孔の平均直径は0.7mmで、また偏平小空隙部はその平均最大幅が0.1mmであり、吸音材全体の容積に対して13%であった。
【0029】
【比較例1】
珪石48重量部、セメント48重量部、石膏4重量部の割合からなる原料に、その原料の合計量と同じ重量割合の水と増粘剤として前記原料の合計量の1重量部のメチルセルロースを混合して多孔質ケイ酸カルシウム系吸音材原料の水スラリーを調整した。この水スラリーにアルミニウム粉と硫酸エステル系の界面活性剤を所定量混合し攪拌した後、これを型枠に打設した。そして所定時間放置し前記原料の水スラリーを反応・硬化させ、半硬化生成物を得た。
【0030】
その半硬化生成物をオートクレーブに入れて10気圧および180℃の水蒸気雰囲気下で4時間オートクレーブ処理をし、多孔質ケイ酸カルシウム系吸音材を得た。
このように比較例1のケイ酸カルシウム系吸音材は、焼成バーミキュライトを混入していない他は、実施例と全く同じ水スラリーを使用し、またその後の製造方法も実施例と同一方法を用いて製造した吸音材である。
【0031】
【比較例2】
先ず、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩やノニルフェニールテトラエチレンオキサイドエーテル硫酸エステル等の表面活性剤を空気及び水と攪拌して微細な気泡を含有するエマルジョンを得た。次に、そのエマルジョンを珪石、セメントおよび石膏等から成る吸音材製造用原料と混合して、気泡を含有したケイ酸カルシウム系吸音材原料の水スラリーを得、その水スラリーを型枠に注型して成型した。
【0032】
次に、その工程で得られたケイ酸カルシウム多孔体を比較例1と同様に10気圧および180℃の水蒸気雰囲気下で4時間オートクレーブ養生してケイ酸カルシウム系吸音材とした。
この吸音材は、直径0.1〜1mm程度の小さな気孔が、全体の85%以上を占め、しかもそれが相互に連通しているものである。
【0033】
実施例及び比較例1、比較例2の吸音率をJIS A 1405に準じて垂直入射法で測定した結果を表1に示す。表1より明らかなように、実施例の方が比較例1、比較例2より125〜250Hzの低周波数域の周波数における吸音率が顕著に高く、また、250Hz以上の周波数においても吸音率が優れていることがわかる。
【0034】
【表1】
【0035】
また、上記実施例と比較例1の曲げ強度をJIS R 5201に準じて測定した。その結果、実施例は10.2kg/cm2 、比較例1は6.4kg/cm2 であり、絶乾嵩比重は両者とも0.31と同じにもかかわらず、実施例は比較例1に対して曲げ強度は約1.5倍であった。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明においては、ケイ酸カルシウム水和物を主成分とする多孔質吸音材中に、直径が0.3〜2mmの範囲である連続気孔と、最大幅が0.01〜0.2mmの偏平状小空隙とが存在しており、多孔質吸音材の全容積に対する偏平状小空隙率が5%〜60%である多孔質吸音材としたことにより低周波数域での優れた吸音特性が得られるとともに、他の周波数域においても良好な吸音特性が得られる。また、その結果従来のような板厚を厚くしたり、背後に空気層を設けたりする必要も無くなる。さらに、本発明の多孔質吸音材の製造方法によれば、低周波数域の吸音特性と建築物において重要な曲げ強度や靱性等の機械的強度とが同時に向上する多孔質吸音材が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸音材の一部を破断して示す部分断面図である。
【図2】本発明の吸音材の破断面の走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】図2の焼成バーミキュライトが固体相に存在する界面の走査型電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1.多孔質吸音材
2.固体相
3.連続気孔
4.偏平状小空隙
Claims (2)
- ケイ酸カルシウム水和物を主成分とする多孔質吸音材中に、直径が0.3〜2mmの範囲である連続気孔と、最大幅が0.01〜0.2mmの偏平状小空隙とが存在しており、該多孔質吸音材の全容積に対する偏平状小空隙率が5%〜60%であることを特徴とする多孔質吸音材。
- 前記多孔質吸音材中が焼成バーミキュライトを含むとともに、前記偏平状小空隙が前記焼成バーミキュライト中に存在していることを特徴とする請求項1に記載の多孔質吸音材。
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