JP2891909B2 - 軽量多層吸音材 - Google Patents

軽量多層吸音材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トバモライトを含
有する多層構造を有する軽量吸音材に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、騒音に対する要望より各種吸音板
が開発されており、そのニーズも年々増加している。特
に自動車道、工場等の騒音を防ぐために、屋外での需要
が高まり、意匠性、耐水性、耐火性、耐久性を有する吸
音材の開発が待たれている。たとえば、セラミックス製
吸音材がある。これは、高強度という点で優れている
が、気孔率が低く、吸音特性が十分でなく、また、比重
が大きいことも問題となっている。また、セメントコン
クリート製吸音材は、一般にオートクレーブ養生した軽
量気泡コンクリートであり、気孔率を高くすることがで
き、軽量で吸音特性はセラミックス製吸音材に比べ良好
である。しかし、従来の吸音材は、広い周波数領域にわ
たり高い吸音率を得ることができず、ある特定の周波数
領域の音に限り吸音を示す、たとえば、600Hz以下
で高い吸音率を示す吸音材は800Hz以上では吸音率
が低くなり、また、800Hz以上で高い吸音率を示す
吸音材は600Hz以下では吸音率が低くなる特性を有
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題点を解決して、広い周波数領域にわたり高い
吸音率が得られる、軽量多層吸音材を提供することを目
的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するべく
本発明に係る軽量多層吸音材は、連通気孔の平均気孔径
が異なる層が、積層状に成形されるとともに、トバモラ
イトを含有する多層固化物であって、各層の気孔の形態
が連通気孔を主体とするとともに、各層の固体断面に占
める気孔断面の合計が30〜95%であって、各層がオ
ートクレーブ養生により一体化されてなることを特徴と
するものである。そして、前記連通気孔の平均気孔直径
が100〜500μmである層と、前記連通気孔の平均
気孔直径が500〜2000μmである2層とからなる
こと、また、連通気孔の括れ部の平均直径が前記連通気
孔の平均気孔直径の10〜50%であることを好ましい
実施態様とするものである。
【0005】前記固化物の研磨断面に認められる気孔に
は、直径0.1mm以上の球状の気孔(以下、第1の気
孔という。)と、直径0.1mm未満の気孔(BET法
で測定される微細気孔も含む。)(以下、第2の気孔と
いう。)とが有る。連通気孔とは、直径0.1mm以上
の気孔同士が、連通状態になっており、その括れ部の直
径が10μm以上であり、少なくとも一箇所は開気孔と
なっている気孔を意味する。連通気孔の括れ部とは、気
孔同士が連通する部分の空隙をいう(連通孔ともい
う。)。固体断面に占める気孔断面の合計(以下、気孔
の断面占有比率という、)及び連通気孔の判定は、前記
第1の気孔を採用した。また、気孔の断面占有比率及び
連通気孔の平均気孔直径及び連通気孔の括れ部の平均直
径は固化物の研磨断面にて行う。なお、連通気孔の括れ
部の直径は走査型電子顕微鏡写真(倍率100〜200
0)にて測定する。連通気孔を主体とする層(以下、連
通気孔層という。)とは、第1の気孔の60%以上が連
通気孔である層をいう。トバモライトとは、(5CaO
・6SiO2 ・5H2 O)で表されるカルシウムシリケ
ート水和物をいう。
【0006】この発明による軽量多層吸音材は、以上の
ように連通気孔の平均気孔直径が異なる層から構成され
ており、さらに、これらの層がオートクレーブ養生によ
り一体化されているため、多数の連通気孔を含んだ軽量
吸音層同士が強固に接合された構造となって軽量で補強
材あるいは支持体なしでも高強度な軽量多層吸音材を得
ることができる。この軽量多層吸音材の構造は、連通気
孔直径が異なる層からなるので、広範囲の周波数の吸音
特性が良好となる。吸音特性を担う連通気孔は、音のエ
ネルギーが固化物の連通気孔内壁面における空気の粘性
抵抗によるエネルギーと、連通気孔内における空気の圧
縮、膨張の際の熱エネルギーに変換されることにより吸
音され、また、吸音率の周波数特性が連通気孔径により
異なるからであると考えられる。
【0007】連通気孔層の気孔の断面占有比率は30〜
95%、好ましくは50〜90%の範囲である。30%
未満である場合は吸音特性が悪化する。また、95%を
超えると連通気孔層の強度が低下するからである。
【0008】連通気孔の平均気孔直径が研磨断面で10
0〜2000μmであることが吸音特性の点で好まし
い。前記連通気孔の平均気孔直径が100〜500μm
である層と、前記連通気孔の平均気孔直径が500〜2
000μmである2層とからなる構造の吸音板とするこ
とにより、低周波数の音および高周波数の音にわたって
良好な吸音特性を示す。また、本発明は2層に限るもの
ではない。例えば、前記連通気孔の平均気孔直径が10
0〜500μmである層と、前記連通気孔の平均気孔直
径が500〜1000μmである層と、前記連通気孔の
平均気孔直径が1000〜2000μmである3層とか
らなる構造の吸音板とすることにより、低周波数の音お
よび高周波数の音にわたってさらに良好な吸音特性を得
ることができる。また、連通気孔の括れ部の平均直径が
前記連通気孔の平均気孔直径の10〜50%であること
が好ましい。この範囲であると吸音率が良好となる。た
とえば、500Hzで0.7以上の吸音率特性が得られ
る。
【0009】さらに、シリカ質骨材の断面占有比率を、
気孔を除いた固化物の断面積の5〜50%とすることも
好ましい。5%未満では強度向上の効果が表れない。ま
た、50%を超えるとトバモライト量が少なくなるため
強度が低下するからである。なお、シリカ質骨材の断面
占有比率を求める際の気孔の判定は、前記第1の気孔を
採用した。シリカ質骨材の断面占有比率の測定は固化物
の研磨断面にて行う。
【0010】また、本発明の固化物は耐火性、耐久性も
良好である。
【発明の実施の形態】
【0011】連通気孔層形成用泥漿であるポルトランド
セメント、シリカ質骨材、水酸化カルシウム、金属アル
ミニウム粉末、特定の起泡剤および水との混合物を攪拌
し、予め気泡を含んだ状態にした後、流し込み、次に、
連通気孔の平均気孔直径が一層目と異なる連通気孔層形
成用泥漿を流し込み、所定の形状に成形する。これを湿
潤養生し、その後オートクレーブ養生する。また、型枠
に鉄筋等の補強材を入れた状態で成形することも可能で
ある。上記混合物を攪拌機で攪拌する際には、バイン
ダ、保水剤、防水剤、流動化剤、収縮低減剤等の混和剤
を添加してもよく、また、固化物の強度の向上、比重の
調整、コストの低減などのために、パーライト、ALC
の屑、ガラス繊維(好ましくは耐アルカリ性ガラス繊
維)、合成繊維(ビニロン、ナイロン)、パルプ等を添
加することもできる。なお、起泡剤はプレフォーム法
(起泡剤によってあらかじめ微細気泡を作っておき、こ
れを泥漿に混入する方法)で用いてもよい。
【0012】ここで、特定の起泡剤とは、40℃以上の
温度でもポルトランドセメント混合物の気泡が消泡しに
くい起泡剤を意味する。具体的には、ポルトランドセメ
ント:ケイ砂を重量比で6:4とし、固形分に対して5
0重量%の水と起泡剤を添加し、1500rpmで5分
間攪拌後、型枠に流し込み湿潤状態で40℃、48時間
保持した後の連通気孔の断面占有比率が30%以上とな
る起泡剤を意味する。このような特定の起泡剤として、
アルキルアリルエーテル塩、高級アルコール硫酸塩等が
挙げられる。
【0013】この混合物を湿潤状態で40〜80℃の温
度で2時間以上養生すると上、下層とも水とセメント粒
子とが反応して、C−S−Hゲルを生成する。この養生
により巻き込み気泡は連通気孔となる。
【0014】したがって、湿潤養生後では上層は連通状
態になった巻き込み気泡が分散した多孔質体となり、
上、下層とも水を含んだ柔らかい構造体となり、上、下
層は固着する。
【0015】40℃未満の湿潤養生では、これらの層が
強固に一体化されない、また、固化に時間がかかりす
ぎ、型枠の離型ができなくなるため作業性も悪い。型枠
に入れたままオートクレーブ養生することは型枠の腐食
等の問題があり好ましくない。
【0016】オートクレーブ養生は各層の強度向上およ
び積層界面の一体化の点で、120〜250℃、3時間
以上の条件が好ましく、150〜200℃、5時間以上
の条件がより好ましい。オートクレーブ養生することに
より上、下層ともC−S−Hゲルが結晶質のトバモライ
トに変化し、上、下層自体が高強度化されるとともに、
上、下層の界面は界面での相互反応により上、下層が強
固に接合一体化され、クラック等の発生は認められな
く、圧着、接着等で接合した界面より高強度となる。1
20℃未満のオートクレーブ養生では、これらの層が強
固に一体化されないからである。なお、水中に浸漬した
状態でのオートクレーブ養生は好ましくない。したがっ
て、得られるトバモライトを含有する多層吸音材は、多
数の連通気孔を内在する層をもつにもかかわらず、補強
材あるいは支持体なしでも使用し得る高強度で、強度の
ばらつきも小さいものとなり、たとえば絶乾比重が1.
5以下の軽量なものとなる。また、気孔分布によっては
吸水率の小さいものも可能となるため、水に対する寸法
安定性の良好なものも得られ、湿潤状態での使用が可能
である。
【0017】なお、X線回折および熱重量分析(TG)
より、この軽量多層吸音材のトバモライトとC−S−H
ゲルの量比を測定するとトバモライトは重量比で7割以
上であることが確認された。なお、本発明の吸音材では
ハイドロガーネット、ゾノトライトは認められない。
【0018】連通気孔層の連通気孔の断面占有比率は3
0〜95%にするためには、起泡剤としてアルキルアリ
ルエーテル塩、高級アルコール硫酸塩を用い、攪拌機に
よってポルトランドセメント、起泡剤、水を300〜1
500rpmの回転で3〜10分間の高速攪拌をし泥漿
を作製する。なお、水は固形分に対して30〜50重量
%とし、従来の吸音材より低水分とする。こうして得ら
れた泥漿を型に流し込み、湿潤状態で40〜80℃の温
度で養生する。また、40℃未満の温度では固化に時間
がかかり、セメント等固化物の沈降等の悪影響が発生す
る。80℃を超えると気泡が潰れやすくなるとともに、
連通しにくくなる。この40〜80℃の湿潤養生後で
も、この特定の起泡剤の作用により気孔は消泡せず連通
状態になる。この高温で消泡しない理由については定か
ではないが起泡剤自体の特性の他、泥漿水分の減少と高
速攪拌による気泡皮膜の強化および気泡径の縮小が考え
られる。
【0019】また、連通気孔層の気孔の断面占有比率を
50%以上に上げるためには高速攪拌時にPVA、メチ
ルセルロース等の気泡安定化剤を添加するとともに、高
速攪拌時の泥漿を湿潤養生温度まで加温する。この理由
についても定かではないが、気泡安定化剤の添加によ
り、気泡皮膜が強化されるとともに、泥漿の加温によ
り、湿潤養生時の温度変化がなくなり気泡の内圧膨張等
が抑制されることによると考えられる。なお、攪拌時に
起泡剤とともに、金属アルミニウム粉末等の発泡剤を添
加することも連通気孔の形成に際して可能である。これ
は、発泡剤添加により、湿潤養生でガス(金属アルミニ
ウム粉末の場合、水素)が発生し、このため固化物の気
孔径及び気孔率が増大し、より軽量化が達成される。こ
の起泡剤は、発泡剤により発生する気泡も安定化し、気
泡同士の合体を起こりにくくするとともに、この気孔も
連通化する。
【0020】連通気孔の平均気孔直径、また、連通気孔
の括れ部の平均直径は、高速攪拌の回転数、攪拌時間、
起泡剤量、安定化剤の種類およびその量等で制御するこ
とができる。
【0021】シリカ質骨材の断面占有比率を5〜50%
にするには、シリカ質骨材とポルトランドセメントの混
合比を2:8〜8:2とし、湿潤養生を40〜80℃で
2時間以上、オートクレーブ養生を120〜250℃で
3時間以上とする。シリカ質骨材としては、ケイ砂、ケ
イ石粉末、スラグ粉末、火山灰、けい藻土等がある。
【0022】ポルトランドセメントとしては、普通ポル
トランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強
ポルトランドセメント等のポルトランドセメントが挙げ
られる。なお、反応促進を図るため、酸化カルシウム、
水酸化カルシウム、石膏等を加えてもよい。また、アル
ミナセメントも用いることができる。
【0023】軽量多層吸音材の気孔形態が2層の場合に
ついて上述したが、3層以上の多層も可能である。いず
れの場合でも各泥漿の流し込み時間は2時間以内にした
ほうが強度の面で好ましい。また、各連通気孔層の厚さ
は、好ましくは20〜50mmである。
【0024】
【実施例】
(実施例)次に、本発明をシリカ質骨材として、ケイ砂
を用いた実施例に基づき説明する。連通気孔層の形成に
は、ポルトランドセメント、ケイ砂を使用し、固形分に
対して30〜50重量%の水と起泡剤を添加して攪拌機
で攪拌し、各種の泥漿を調製した。一部金属アルミニウ
ム粉末を固形分に対して3重量%以下を添加した。ここ
で、攪拌機はミキサを用い300〜1500rpmの回
転数で3〜10分間高速攪拌し、各種の泥漿を調製し
た。ここで、起泡剤はアルキルアリルエーテル塩(商品
名:第一工業製薬製ハイテノール)、高級アルコール硫
酸塩(商品名:花王製エマール)を用い、それぞれ固形
分に対して3重量%以下を添加した。なお、金属アルミ
ニウム粉末は平均粒径50μm以下のものを用いた。こ
の異なる種類の混合物を型枠(底面90×150mm)
に流し込んで2層とし、40〜80℃、2〜48時間湿
潤状態(相対湿度80%以上)で養生を行い、直方体の
固化物素地(90×50×150mm、各層の厚さ25
mm)を得た。
【0025】このようにして得た固化物素地を120〜
250℃、3〜48時間オ─トクレ─ブ養生を行った。
こうして得られた固化物についてその外観、各層の気孔
状態、シリカ質骨材の状態を観察するとともに,固化物
の圧縮強度、吸音率及び耐久性を測定して,これらの結
果を表1に示す。
【0026】また、得られた固化物について、研磨した
試料を反射型顕微鏡で観察した。この結果を図1に示
す。なお、研磨面の観察では、直径0.1mm以上の気
孔のうち60%以上、また直径1mm以上の気孔では8
0%以上が連通気孔である。また、得られた固化物のX
線回折分析を行った。そのチャートを図2に示す。トバ
モライトの他、ケイ砂のα−石英のピークが認められ
る。
【0027】なお、固化物の外観の観察では固化物にお
ける亀裂などの損傷の有無,形態保持性の強弱を判定
し,良好なものを○印、一部不良なものを△印、不良な
ものを×印で表示している。また,圧縮強度の測定につ
いては,JIS A 1108 に従った。即ち、試料
の上下面に直径50mmの金属板をのせ、各層に平行に
圧力をかける方法で、オートグラフを用いこれに圧力を
かけ、5個の試料の平均を圧縮強度とし、その標準偏差
をばらつきとした。吸音率はJIS A 1405 に
従い、厚さ5cm、空気層なし、周波数315Hz、5
00Hz及び1600Hzで1層目から2層目の方向の
垂直入射吸音率を測定した。耐久性の評価については固
化物を屋外に3か月放置後、亀裂等の損傷の有無,形態
保持性の強弱、吸音率を判定し,良好なものを○印,不
良なものを×印で表示している。以上シリカ質骨材とし
て、ケイ砂を用いた実施例について説明したが、本発明
は、これに限るものではなく、高炉スラグ粉末、けい酸
白土、火山灰、けい藻土等を用いても構わない。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例)比較例1〜2は1層で50mm
厚みとした。比較例5は連通気孔の平均気孔径300μ
mで厚み25mmと連通気孔の平均気孔径1000μm
で厚み25mmを別々にオートクレーブ養生で作製し、
この固化物を有機接着剤により接着した。比較例7は連
通気孔の平均気孔径300μmで厚み25mmと連通気
孔の平均気孔径径1000μmで厚み25mmを別々に
オートクレーブ養生で作製し、この固化物をポルトラン
ドセメントモルタルにより接合した。比較例8は湿潤養
生のみで固化し、オートクレーブ養生を省略した。比較
例1〜8ともに上記以外は実施例と同様に行った。その
結果を表2に示す。なお、比較例4は連通気孔層の気孔
径が大きく、このため低強度であり、さらに、高周波数
での吸音率が高いものの、低周波数では低い吸音率であ
った。また、比較例5、6および7は、第2層手前で、
それぞれ有機接着剤、モルタルが遮音することとなり第
2層の効果が表れなかった。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】以上説明からも明らかなように、本発明
による軽量多層吸音材は、連通気孔層の気孔の断面占有
比率の異なる層により形成されているため吸音特性が良
好である。従って、高速道路、発電所のタービン建屋等
の吸音板等広い分野に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による固化物の研磨断面の反射型顕微
鏡写真(×10)(気孔内の黒色部が連通気孔の括れ部
である。)
【図2】 本発明による固化物のX線回折チャート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−20547(JP,A) 特開 平8−325073(JP,A) 特開 平8−283078(JP,A) 特開 平8−283077(JP,A) 特開 平7−101787(JP,A) 特開 平8−325077(JP,A) 特開 平6−157119(JP,A) 特開 平3−88751(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 32/00 C04B 38/00 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連通気孔の平均気孔径が異なる層が、積
    層状に成形されるとともに、トバモライトを含有する多
    層固化物であって、各層の気孔の形態が連通気孔を主体
    とするとともに、各層の固体断面に占める気孔断面の合
    計が30〜95%であって、各層がオートクレーブ養生
    により一体化されてなることを特徴とする軽量多層吸音
    材。
  2. 【請求項2】 前記連通気孔の平均気孔直径が100〜
    500μmである層と、前記連通気孔の平均気孔直径が
    500〜2000μmである2層とからなる特許請求の
    範囲第1項に記載の軽量多層吸音材。
  3. 【請求項3】 連通気孔の括れ部の平均直径が前記連通
    気孔の平均気孔直径の10〜50%である特許請求の範
    囲第1項〜第2項のいずれかに記載の軽量多層吸音材。
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JP2006321664A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Kuraray Co Ltd 繊維補強された軽量セメント系硬化体

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