JPH08277178A - 無機質積層体 - Google Patents

無機質積層体

Info

Publication number
JPH08277178A
JPH08277178A JP7599695A JP7599695A JPH08277178A JP H08277178 A JPH08277178 A JP H08277178A JP 7599695 A JP7599695 A JP 7599695A JP 7599695 A JP7599695 A JP 7599695A JP H08277178 A JPH08277178 A JP H08277178A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic
foaming
weight
inorganic porous
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7599695A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzo Yokoyama
祐三 横山
Masatake Kamiya
昌岳 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP7599695A priority Critical patent/JPH08277178A/ja
Publication of JPH08277178A publication Critical patent/JPH08277178A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/02Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding chemical blowing agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00241Physical properties of the materials not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00405Materials with a gradually increasing or decreasing concentration of ingredients or property from one layer to another
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00612Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 as one or more layers of a layered structure
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/28Fire resistance, i.e. materials resistant to accidental fires or high temperatures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/52Sound-insulating materials

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い領域の周波数帯の音に対してすぐれた吸
音率を有する無機質積層体を提供する。 【構成】 通気率が0.5cm3 ・cm/cm2 ・cm
2 O以上である複数の無機質多孔体が積層されてなる
無機質積層体であって、上記無機質多孔体の少なくとも
1個の通気率が60cm3 ・cm/cm2 ・sec・c
mH2 O以下であり、且つ、それぞれ無機質多孔体の気
孔率が0.02以上異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不燃性の建築材料とし
て有用であるとともに、吸音性及び通気性にすぐれた無
機質積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、吸音材として用いられる無機
質材料には種々のものが提案されている。例えば特開平
5−85858号公報には、水可溶性アルカリ珪酸塩、
無機固体成分、充填材からなる主材に所定量のアニオン
界面活性剤を添加し、過酸化水素のような発泡剤で発泡
硬化させることにより吸音性にすぐれた無機質発泡体を
得ることが記載されている。
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載のよう
な無機質発泡体は、一定領域の狭い周波数帯の音だけに
対する吸音率が高くなる吸音特性があり、その他の周波
数帯の音に対する吸音率が低いという問題がある。
【0003】本発明は上記従来の問題点を解消し、広い
領域の周波数帯の音に対してすぐれた吸音率を有する無
機質積層体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明無機質積層体は、
通気率が0.5cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmH
2 O以上である複数の無機質多孔体が積層されてなる無
機質積層体であって、上記無機質多孔体の少なくとも1
個の通気率が60cm3 ・cm/cm2 ・sec・cm
2 O以下であり、且つ、それぞれ無機質多孔体の気孔
率が0.02以上異なることを特徴とするものである。
【0005】本発明で使用される無機質多孔体の材料
は、例えば、普通ポルトランドセメント、特殊ポルトラ
ンドセメント、アルミナセメント、耐火セメント、スラ
グセメント、ローマンセメント、マグネシアセメント、
石膏、石灰、及びこれらの混合物等の水硬性物質が挙げ
られる。特に、吸音性及び強度の面からSiO2 −Al
2 3 系粉体(以下「無機質粉体」という)と、アルカ
リ金属珪酸塩と水とからなる組成物を用いるのが好まし
い。
【0006】上記無機質粉体の組成は、SiO2 10〜
90重量%、Al2 3 90〜10重量%のものが好ま
しい。このような酸化物としては、例えばアルミナ系研
磨剤を製造する際のダスト、フライアッシュ、フライア
ッシュの分級品や粉砕品、メタカオリン、フライアッシ
ュを溶融し気体中に噴霧して得られる粉体、シリカアル
ミナ系粉体からなる粘土を溶融し、気体中に噴霧して得
られる粉体、シリカアルミナ系粉体に機械的エネルギー
を作用させて得られる粉体、粘土鉱物を500〜900
℃で加熱脱水して得られる粉体に機械的エネルギーを作
用させて得られる粉体などが使用できるが、組成と粒度
が適当であればこれらに限定するものではない。
【0007】アルカリ金属珪酸塩とは、M2 O・nSi
2 (M=Li,K,Na又はこれらの混合物)で表さ
れるものであり、n=0.05〜8であることが好まし
く、より好ましくはn=0.1〜3であり、最も好まし
くはn=0.5〜2.5である。n>8の場合はアルカ
リ金属珪酸塩水溶液がゲル化を起こし易くて粘度が急激
に上昇するため、粉体との混合が困難となる。
【0008】アルカリ金属珪酸塩は水溶液として無機質
粉体に添加混合されるのが好ましい。アルカリ金属珪酸
塩水溶液の濃度は特に限定されないが、濃度が高すぎる
と発泡に適した粘度が得られず、濃度が低すぎると水が
過剰となり硬化収縮が大きくなったり、強度低下の原因
となるので10〜60重量%が好ましい。
【0009】アルカリ金属珪酸塩の添加量は、無機質粉
体100重量部に対して固形分で0.2〜450重量部
が好ましい。より好ましくは10〜350重量部であ
り、更に好ましくは20〜250重量部である。添加量
が0.2重量部未満では反応に必要なアルカリの量が少
なすぎるために硬化不良となり、450重量部を超える
と硬化剤が多量となるために無機質多孔体の耐水性が低
下する。
【0010】水の添加量として、無機質粉体100重量
部に対し、好ましくは35〜1500重量部であり、よ
り好ましくは45〜1000重量部であり、更に好まし
くは50〜500重量部である。添加量が35重量部未
満では粘度が高くて発泡状態が不安定となり、あるいは
高倍率の低密度多孔体が得られない。1500重量部を
超えると粘度が低下して発泡状態が不安定となり、多孔
体の強度低下をきたすことになる。
【0011】上記組成物は加熱により硬化する硬化性組
成物であり、該組成物を多孔体にするための手段として
は種々の方法が採用可能である。例えば、過酸化物や金
属粉末等の発泡剤を用いて内部に気泡を形成せしめる方
法、カゼイン、にかわ、アルブミン、高分子界面活性
剤、加水分解蛋白等の起泡剤を起泡機を用いて安定性の
高い気泡を形成しておき、これに上記組成物を混合する
方法、又、上記起泡剤と組成物とを練り混ぜることによ
り安定な気泡を発生させ、分散する方法等が適宜採用さ
れる。
【0012】上記発泡剤としての過酸化物は、過酸化水
素、過酸化曹達、過酸化カリウム、過ホウ酸曹達等が挙
げられ、その添加量は無機質粉体100重量部に対し、
好ましくは0.01〜10重量部である。添加量が0.
01重量部未満では発泡倍率が低すぎて所望の吸音性及
び通気率が得られず、又、10重量部を超えると発泡ガ
スが過剰となり必要以上に破泡する。
【0013】また、過酸化水素を発泡剤として用いると
きは水溶液として用いるのが好ましい。水溶液濃度の好
ましい範囲は0.5〜35%であり、より好ましくは1
〜25%である。濃度が0.5%未満では粘度が低すぎ
て発泡状態が不安定なものとなり、35%を超えると発
泡速度が速くなりすぎて不均一な発泡状態となり、物性
も不安定なものとなる。
【0014】発泡剤としての金属粉末では、Mg、C
a、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、A
l、Ga、Sn、Si、フェロシリコン等が挙げられ
る。金属粉末の添加量は、少なすぎると発泡倍率が低す
ぎて所望の吸音性及び通気率が得られず、多すぎると発
泡ガスが過剰となり破泡する。従って、0.01〜5重
量部の範囲とするのが好ましい。
【0015】上記金属粉末の平均粒径は1〜200μm
の範囲が好ましい。平均粒径が1μm未満では分散性が
低下し、反応性が高くなり発泡速度が速くなりすぎる。
また、200μmを超えると反応性が低下し、発泡が阻
害される。
【0016】更に、発泡状態を安定化させるために、発
泡助剤として多孔質粉体や脂肪酸金属塩などの界面活性
剤を添加するのが好ましい。多孔質粉体としては、シリ
カゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナゲル等が挙げら
れ、添加量は多くなると破泡などが生じ、却って発泡状
態が悪くなり、物性も不安定なものとなるので5重量部
以下とすることが好ましい。
【0017】又、脂肪酸金属塩の界面活性剤としては、
ステアリン酸金属塩、オレイン酸金属塩、パルミチン酸
金属塩などの金属石鹸が挙げられ、好ましくはステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アル
ミニウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウ
ム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、
ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸
ナトリウムなどの界面活性剤が挙げられる。
【0018】上記界面活性剤の添加量は0.05〜5重
量部が好ましく、より好ましくは0.3〜3重量部であ
る。0.05重量部未満では破泡を生じて物性が不安定
となり、5重量部を超えると粘度が高くなり充分に発泡
できなくなる。
【0019】以上のことから、発泡剤、発泡助剤の選
択、添加量等の決定は、目的とする発泡体の密度により
決定されるのが好ましい。
【0020】又、上記起泡剤としては、従来から気泡コ
ンクリート等に用いられているものが使用できる。例え
ば、カゼイン、にかわ、アルブミン、アニオン系界面活
性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、
両性界面活性剤、動物蛋白系の起泡剤等が用いられる。
これら起泡剤は少なすぎると起泡性が不足し、多すぎる
と起泡力が強すぎて多孔体の強度低下をきたす。
【0021】本発明で使用する無機質多孔体の原料組成
物には、必要に応じて硬化時の収縮低減、スラリーの流
動性向上、セルの緻密化、気泡の安定化などの目的で無
機質充填剤が、又、多孔体の強度向上やクラック防止な
どの目的で補強繊維が添加されてもよい。
【0022】無機質充填剤としては、珪砂、珪石粉、フ
ライアッシュ、スラグ、シリカヒューム、マイカ、タル
ク、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、エアロジルシ
リカゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナゲル等の多孔
質粉体が挙げられる。無機質充填剤の平均粒径は小さす
ぎると吸着水量の増加によって粘度が高くなり作業性が
低下し、大きすぎると発泡状態が不安定となるので、平
均粒径は0.01μm〜1mmのものが好ましい。
【0023】また、無機質充填剤の添加量は多すぎると
多孔体の強度が低下するので20〜600重量部が好ま
しく、より好ましくは40〜400重量部である。
【0024】補強繊維としては、ビニロン、ポリプロピ
レン、アラミド、アクリル、レーヨン、カーボン、ガラ
ス、チタン酸カリウム、アルミナ、鋼、スラグウール等
が挙げられる。
【0025】補強繊維の好ましい繊維長は長すぎると分
散性が悪くなり、繊維径は細すぎると混合時に再凝集
し、ファイバーボールが形成されて強度が向上せず、太
くても短かすぎると補強効果が少ないので、繊維長は1
〜15mmで、且つ繊維径は1〜500μmの範囲であ
ることが好ましい。
【0026】上記補強繊維の添加量は多すぎると分散性
が低下するので、無機質多孔体の硬化性組成物100重
量部に対して10重量部以下であることが好ましい。
【0027】更に、無機質多孔体を軽量化するために有
機質発泡体又は無機質発泡体を混合してもよい。有機質
発泡体としては、塩化ビニル、フェノール、ユリア、ス
チレン、ウレタン、エチレン等の合成樹脂の粒状発泡体
があり、無機質発泡体としては、ガラスバルーン、シラ
スバルーン、フライアッシュバルーン、シリカバルー
ン、パーライト、ヒル石、粒状発泡シリカ等が挙げられ
る。
【0028】上記の有機質発泡体及び無機質発泡体は比
重が0.01未満では成形体の機械的強度の低下を招
き、1を超えると軽量化の効果が得られないため、0.
01〜1の範囲が好ましく、より好ましくは0.03〜
0.7である。
【0029】上記有機質発泡体と無機質発泡体はそれぞ
れ単独で用いられてもよく、2種類以上の混合物として
用いられてもよい。これらの添加量は、無機質粉体10
0重量部に対し、10重量部未満では軽量化の効果が得
られず、100重量部を超えると機械的強度が低下する
ので、10〜100重量部が好ましく、より好ましくは
30〜80重量部である。
【0030】上記硬化性組成物を硬化させる温度は常温
でもよいが、50〜100℃に加熱すれば硬化反応が促
進され、機械的物性を向上させることができる。
【0031】硬化性組成物が硬化して得られた無機質多
孔体は連通気孔構造をなしていることが好ましい。連通
気孔構造とは隣接する独立気泡間の気泡膜(セル)が破
れた空孔を指し、連通気孔径とはその空孔の直径をい
う。無機質多孔体は通常板状物として用いられるので、
板状物の表裏に連通する気孔構造をなしていることがよ
り好ましい。
【0032】上記複数の無機質多孔体はすべてのものが
0.5cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmH2 O以上
の通気率を有し、これら無機質多孔体のうち少なくとも
1個の通気率が60cm3 ・cm/cm2 ・sec・c
mH2 O以下でなければならない。この理由は、通気率
が上記の範囲よりも低いと得られた積層体の吸音性が悪
くなり、気孔率が上記の範囲を超えると吸音性が低下
し、強度が低下するためである。
【0033】又、上記複数個の無機質多孔体がそれぞれ
有する気孔率は0.02以上の差があることが必要であ
る。この理由は、気孔率の差が0.02よりも少ない
と、狭い範囲の周波数帯で吸音性を示し、且つ、吸音率
のピークが異なる複数個の無機質多孔体が積層されたも
のとなるだけで、全体として広い周波数帯の音に対する
吸音率を上げる効果が得られない。
【0034】本発明無機質積層体は上記の無機質多孔体
が複数個積層されたものであるが、それぞれの無機質多
孔体が上記条件を具備したものであれば、音源側に位置
する無機質多孔体と、その反対側に位置する無機質多孔
体とが有する通気率、気孔率は特に限定するものではな
い。
【0035】しかし、音源側に位置する無機質多孔体が
反対側のものよりも通気率、気孔率の高いものである
と、広い周波数帯の音に対するより高い吸音率が得られ
るので好ましい。
【0036】無機質多孔体に連通気孔を形成するには例
えば以下の方法が挙げられる。 1)無機質多孔体が硬化した後にドリル等を用いて連通
孔を形成する。 2)スチレン、エチレン系、塩化ビニル、フェノール、
ユリア、ウレタン等の有機質発泡体の切り屑やひも状物
等を、上記組成物と発泡剤あるいは起泡剤との混合物に
混ぜ、発泡、硬化後に上記有機質発泡体の融解温度ある
いは焼成温度以上に加熱するか、又は上記有機質発泡体
を溶解するアセトン等の溶剤に浸漬して溶解することに
より連通孔を形成する。
【0037】3)上記組成物と発泡剤あるいは起泡剤と
の混合物を混ぜ、型枠に流し込んだ後スチレン、エチレ
ン系、塩化ビニル、フェノール、ユリア、ウレタン等の
有機質発泡体の円柱状あるいは角柱状物をその混合物中
に差し込み、組成物を発泡、硬化後、上記有機質発泡体
の融解温度あるいは焼成温度以上に加熱するか、又は上
記有機質発泡体を溶解するアセトン等の溶剤に浸漬して
溶解することにより連通孔を形成する。
【0038】
【作用】本発明の無機質積層体は、無機質粉体など無機
物質を原料とするので不燃性の建築材料として用いるこ
とができる。本発明で用いる無機質多孔体は、通気率が
すべて0.5cm3 ・cm/cm2・sec・cmH2
O以上であり、そのうちの少なくとも1個の無機質多孔
体の通気率が60cm3 ・cm/cm2 ・sec・cm
2 O以下の通気率を有するものであるから、吸音性が
よく、且つ、強度にもすぐれる。
【0039】又、上記複数個の無機質多孔体がそれぞれ
有する気孔率は0.02以上の差があり、これら複数個
の無機質多孔体が積層されたものであるから、広い範囲
の周波数帯の音に対して高い吸音率が得られる。
【0040】
【実施例】以下に本発明無機質多孔体の実施例を説明す
る。 無機質粉体1の作製 表1に示す組成及び平均粒径を有するアルミナ系研磨材
を製造する際のダストを準備した。
【0041】
【表1】
【0042】無機質粉体2の作製 フライアッシュ(関電化工社製,平均粒径20μm,J
IS A 6201に準ずる)を分級機(日清エンジニ
アリング社製,型式TC−15)を用いて分級し、粒径
が10μm以下の粉末を100重量%含有するものを得
た。
【0043】無機質粉体3の作製 メタカオリン(エンゲルハード社製,平均粒径3.3μ
m,比表面積13.9m2 /g,商品名「SATINT
ONE SP 33」)を準備した。
【0044】無機質多孔体1〜11の作製 上記無機質粉体1、2、3のそれぞれ100重量部と、
珪酸ナトリウムを所定濃度の水溶液としたもの、及び、
タルク、マイカ、ポリプロピレン繊維、オレイン酸ナト
リウム、ステアリン酸亜鉛、シリコーン系整泡剤を表2
乃至表4に示す配合としてハンドミキサーで混合攪拌し
て均一なペーストとした。次に、表2乃至表4に示す所
定量の発泡剤を所定量の水に分散あるいは溶解して上記
ペーストに添加して10分間混合した。
【0045】上記ペーストを容器中に流し込み、放置す
ると徐々に発泡が起こり、発泡剤を混合攪拌後約3分で
発泡が完了した。その後、85℃で6時間かけて硬化さ
せた後、脱型して五酸化二燐を用いたデシケータ中で乾
燥し、表2乃至表4に示す物性の無機質多孔体を得た。
【0046】無機質多孔体12、13の作製 普通ポルトランドセメントと石膏とを、表4に示す配合
でタルク、マイカ、ポリプロピレン繊維、オレイン酸ナ
トリウム、ステアリン酸亜鉛、水とハンドミキサーで混
合攪拌して均一なペーストとした。次に、表4に示す所
定量の発泡剤を添加して10分間混合した。
【0047】上記ペーストを容器中に流し込み、放置す
ると徐々に発泡が起こり、発泡剤を混合攪拌後約3分で
発泡が完了した。その後、25℃、95%RH中で7日
間かけて硬化させた後、脱型して五酸化二燐を用いたデ
シケータ中で乾燥し、表4に示す物性の無機質多孔体を
得た。
【0048】表2〜4に示した物性の無機質多孔体1〜
13の平均連通気泡径、通気率、かさ比重、気孔率を以
下の方法で測定した。 (1)平均連通気泡径の測定 顕微鏡で無機質多孔体の拡大写真を撮影し、50個の連
通気泡径を測定して平均値を算出した。 (2)通気率の測定 測定試料の大きさを100mmφ×30mmとし、通気
率測定装置(高尾製作所製,型番「TA−01」)を用
いた。 (3)かさ比重の測定 無機質多孔体を50×50×50mmの大きさとして重
量を測定し体積で除した。 (4)気孔率の測定 ヘリウムピクノメーターを用いて無機質多孔体の真比重
を測定し、該無機質多孔体50×50×50mmの大き
さの重量W1 を測定、次式より算出した。 気孔率=1−(W1 /(125・ρ0 )) 以上の結果を表2〜表4に示す。
【0049】但し、表中の記号※は次のことを示す。 ※1:単位 cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmH2
O ※2:山陽クレー工業社製,商品名「タルク83」,平均
粒径5μm ※3:スゾライトマイカ 325S ,平均粒径40μm ※4:大和紡績社製,品番「PZL」,2デニール,長
さ6mm ※5:和光純薬社製 ※6:和光純薬社製 ※7:信越化学工業社製,品番「F345」 ※8:三菱ガス化学社製,35%品を10%に希釈した
もの ※9:小野田セメント社製 ※10:チッソ社製
【0050】(実施例1〜5)上記無機質多孔体1、
2、4、5、8、10、12を用いて、表5に示す積層
構成とし、それぞれの無機質積層体の吸音率を測定し
た。吸音率の測定はJIS A1405に準じて行っ
た。無機質積層体を100φとし、その厚みが30mm
となるように、2層構造の場合は1層の厚みを15mm
とし、3層構造の場合は各層を10mmとし、単層の場
合は30mmとし、その背面には厚み25mmの鉄板を
密着させて空気層のない状態で測定した。上記測定の結
果を表5及び図1に示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】(比較例1〜5)比較例として上記無機質
多孔体1、2、3、6、7、9、11、13を用いて表
6に示す積層構成とした無機質積層体の吸音率を測定し
た。実施例と同様にして吸音率を測定した。結果を表6
及び図2に示す。
【0056】
【表6】
【0057】表5、表6、及び図1、図2から明らかな
ように、実施例1〜5のものはいずれも広い周波数帯に
わたり高い吸音率を示すものであることが判る。しかし
比較例のものはいずれも狭い範囲の周波数帯だけにおい
て高い吸音率のピークを示すが、広い周波数帯における
音に対して高い吸音率は得られない。
【0058】
【発明の効果】本発明無機質積層体は以上の構成である
から、広い領域の周波数帯の音に対してすぐれた吸音率
と通気性を備えたものであり、且つ、強度にもすぐれ、
無機物質を原料とするので不燃性であり、建築材料とし
て用いて好適である。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明無機質積層体の実施例の吸音率測定結果
を示すグラフ。
【図2】比較例における無機質積層体の吸音率測定結果
を示すグラフ。
【符号の説明】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C04B 28/26 22:00 14:04 14:20 16:06 24:08 24:40 103:42 111:40)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気率が0.5cm3 ・cm/cm2
    cmH2 O以上である複数の無機質多孔体が積層されて
    なる無機質積層体であって、上記無機質多孔体の少なく
    とも1個の通気率が60cm3 ・cm/cm2 ・sec
    ・cmH2 O以下であり、且つ、それぞれ無機質多孔体
    の気孔率が0.02以上異なることを特徴とする無機質
    積層体。
JP7599695A 1995-03-31 1995-03-31 無機質積層体 Pending JPH08277178A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7599695A JPH08277178A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 無機質積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7599695A JPH08277178A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 無機質積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08277178A true JPH08277178A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13592416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7599695A Pending JPH08277178A (ja) 1995-03-31 1995-03-31 無機質積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08277178A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10245905A (ja) * 1997-03-06 1998-09-14 Sekisui Chem Co Ltd 吸音材
JP2006016219A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Taiheiyo Material Kk セメント系グラウト組成物
JP2010173934A (ja) * 2010-04-08 2010-08-12 Taiheiyo Materials Corp セメント系グラウト組成物
CN103408283A (zh) * 2013-08-08 2013-11-27 大连工业大学 一种轻质免烧保温材料及其制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10245905A (ja) * 1997-03-06 1998-09-14 Sekisui Chem Co Ltd 吸音材
JP2006016219A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Taiheiyo Material Kk セメント系グラウト組成物
JP4542837B2 (ja) * 2004-06-30 2010-09-15 太平洋マテリアル株式会社 セメント系グラウト組成物
JP2010173934A (ja) * 2010-04-08 2010-08-12 Taiheiyo Materials Corp セメント系グラウト組成物
CN103408283A (zh) * 2013-08-08 2013-11-27 大连工业大学 一种轻质免烧保温材料及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150175887A1 (en) Fire core compositions and methods
WO2015130677A1 (en) Improved fire core compositions and methods
EP2418187A2 (en) Dry mixture for manufacturing cellular fibro concrete and method therefor
KR20150121328A (ko) 모르타르 및 그의 제조방법
KR20150121329A (ko) 발포 모르타르 및 그의 제조방법
JPH08277178A (ja) 無機質積層体
CN116081972A (zh) 超细微纳米尺度活性掺合料及链接灌浆材料制备方法
JPH10183812A (ja) 吸音材
JP5513789B2 (ja) 断熱材
JPH09124354A (ja) 硬化性無機質組成物
JPH09132481A (ja) 無機質積層体
JPH08217523A (ja) 無機質吸音板
JPH10245908A (ja) 吸音材
JPH09194270A (ja) 無機質吸音材及び積層防音材
JPH0147430B2 (ja)
JPH06293540A (ja) 短繊維予備分散体およびその製造方法
JPH10252177A (ja) 吸音材
KR102621802B1 (ko) 아연 분말을 포함하는 팽창성 발포 시멘트 조성물
JPH10251078A (ja) 吸音材の製造方法及び吸音材
JPH11199346A (ja) 浮揚性ブロック
JP2000007465A (ja) 無機質発泡体の製造方法
JPH10245258A (ja) 吸音材及びその製造方法
JPH10245905A (ja) 吸音材
JPH1067580A (ja) 軽量セメント複合体及びその製法
JPH10251077A (ja) 吸音材の製造方法及び吸音材

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050706