JPH08217523A - 無機質吸音板 - Google Patents

無機質吸音板

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JPH08217523A
JPH08217523A JP2924395A JP2924395A JPH08217523A JP H08217523 A JPH08217523 A JP H08217523A JP 2924395 A JP2924395 A JP 2924395A JP 2924395 A JP2924395 A JP 2924395A JP H08217523 A JPH08217523 A JP H08217523A
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JP
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inorganic
sound absorbing
weight
foaming
powder
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JP2924395A
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English (en)
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Yuzo Yokoyama
祐三 横山
Masatake Kamiya
昌岳 神谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
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    • C04B2111/00267Materials permeable to vapours or gases
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不燃性で吸音性にすぐれ、且つ、迅速に換気
を行うために充分な通気性を有する無機質吸音板を提供
する。 【構成】 周波数500Hz、1000Hz、2000
Hz、4000Hzの音に対する吸音率がそれぞれ0.
85以上であり、且つ、通気率が80〜400cm3
cm/cm2 ・sec・cmH2 Oである無機質多孔体
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不燃性の建築材料とし
て有用であるとともに、吸音性及び通気性にすぐれた無
機質吸音板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、無機質吸音板は種々のものが
提案されている。例えば特開平5−85858号公報に
は、水可溶性アルカリ珪酸塩、無機固体成分、充填材か
らなる主材に所定量のアニオン界面活性剤を添加し、過
酸化水素のような発泡剤で発泡硬化させることにより吸
音性にすぐれた無機質発泡体を得ることが記載されてい
る。
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載のよう
な無機質発泡体は、連続気泡を有するのでフィルターと
しての用途には適しているが、迅速且つ大量の換気が必
要な住宅の壁などに用いるには通気性が低いため、更に
通気性にすぐれた材料が要望されている。
【0003】本発明は上記従来の問題点を解消し、不燃
性で吸音性にすぐれ、且つ、迅速に換気を行うために充
分な通気性を有する無機質吸音板を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明無機質吸音板は、
周波数500Hz、1000Hz、2000Hz、40
00Hzの音に対する吸音率がそれぞれ0.85以上で
あり、且つ、通気率が80〜400cm3 ・cm/cm
2 ・sec・cmH2 Oである無機質多孔体からなるこ
とを特徴とするものである。
【0005】本発明における無機質多孔体を構成する材
料は、吸音性及び強度の面からSiO2 −Al23
粉体(以下「無機質粉体」という)と、アルカリ金属珪
酸塩と水とからなる組成物を用いるのが好ましい。
【0006】上記無機質多孔体を構成する無機質粉体の
組成は、SiO2 10〜90重量%、Al23 90〜
10重量%のものが好ましい。このような酸化物として
は、例えばアルミナ系研磨剤を製造する際のダスト、フ
ライアッシュ、フライアッシュの分級品、メタカオリ
ン、フライアッシュを溶融し気体中に噴霧して得られる
粉体、シリカアルミナ系粉体からなる粘土を溶融し、気
体中に噴霧して得られる粉体、シリカアルミナ系粉体に
機械的エネルギーを作用させて得られる粉体、粘土鉱物
を500〜900℃で加熱脱水して得られる粉体に機械
的エネルギーを作用させて得られる粉体などが使用でき
るが、組成と粒度が適当であればこれらに限定するもの
ではない。
【0007】アルカリ金属珪酸塩とは、M20・nSi
2 (M=Li,K,Na又はこれらの混合物)で表さ
れるものであり、n=0.05〜8であることが好まし
い。n>8の場合はアルカリ金属珪酸塩がゲル化を起こ
し易くて粘度が急激に上昇するため、粉体との混合が困
難となる。より好ましくはn=0.1〜3であり、最も
好ましくはn=0.5〜2.5である。
【0008】アルカリ金属珪酸塩は水溶液として無機質
粉体に添加混合されるのが好ましい。アルカリ金属珪酸
塩水溶液の濃度は特に限定されないが、濃度が高すぎる
と発泡に適した粘度が得られず、濃度が低すぎると水が
過剰となり硬化収縮が大きくなったり、強度低下の原因
となるので10〜60重量%が好ましい。
【0009】アルカリ金属珪酸塩の添加量は、無機質粉
体100重量部に対して固形分で0.2〜450重量部
が好ましい。より好ましくは10〜350重量部であ
り、更に好ましくは20〜250重量部である。添加量
が0.2重量部未満では反応に必要なアルカリの量が少
なすぎるために硬化不良となり、450重量部を超える
と硬化剤が多量となるために無機質多孔体の耐水性が低
下する。
【0010】水の添加量として、無機質粉体100重量
部に対し、好ましくは35〜1500重量部であり、よ
り好ましくは45〜1000重量部であり、更に好まし
くは50〜500重量部である。添加量が35重量部未
満では粘度が高くて発泡状態が不安定となり、あるいは
高倍率の低密度多孔体が得られない。1500重量部を
超えると粘度が低下して発泡状態が不安定となり、多孔
体の強度低下をきたすことになる。
【0011】上記組成物は加熱により硬化する硬化性組
成物であり、該組成物を多孔体にするための手段として
は種々の方法が採用可能である。例えば、過酸化物や金
属粉末等の発泡剤を用いて内部に気泡を形成せしめる方
法、カゼイン、にかわ、アルブミン、高分子界面活性
剤、加水分解蛋白等の起泡剤を起泡機を用いて安定性の
高い気泡を形成しておき、これに上記組成物を混合する
方法、又、上記起泡剤と組成物とを練り混ぜることによ
り安定な気泡を発生させ、分散する方法等が適宜採用さ
れる。
【0012】上記発泡剤としての過酸化物は、過酸化水
素、過酸化曹達、過酸化カリウム、過ホウ酸曹達等が挙
げられ、その添加量は無機質粉体100重量部に対し、
好ましくは0.01〜10重量部である。添加量が0.
01重量部未満では発泡倍率が低すぎて吸音性及び通気
性が得られず、又、10重量部を超えると発泡ガスが過
剰となり必要以上に破泡する。
【0013】また、過酸化水素を発泡剤として用いると
きは水溶液として用いるのが好ましい。水溶液濃度の好
ましい範囲は0.5〜35%であり、より好ましくは1
〜25%である。濃度が0.5%未満では粘度が低すぎ
て発泡状態が不安定なものとなり、35%を超えると発
泡速度が速くなりすぎて不均一な発泡状態となり、物性
も不安定なものとなる。
【0014】発泡剤としての金属粉末では、Mg、C
a、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、G
a、Sn、Si、フェロシリコン等が挙げられる。金属
粉末の添加量は、少なすぎると発泡倍率が低すぎて吸音
性及び通気性が得られず、多すぎると発泡ガスが過剰と
なり破泡する。従って、0.01〜5重量部の範囲とす
るのが好ましい。
【0015】上記金属粉末の平均粒径は1〜200μm
の範囲が好ましい。平均粒径が1μm未満では分散性が
低下し、反応性が高くなり発泡速度が速くなりすぎる。
また、200μmを超えると反応性が低下し、発泡が阻
害される。
【0016】更に、発泡状態を安定化させるために、発
泡助剤として多孔質粉体や脂肪酸金属塩などの界面活性
剤を添加するのが好ましい。多孔質粉体としては、シリ
カゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナゲル等が挙げら
れ、添加量は多くなると破泡などが生じ、却って発泡状
態が悪くなり、物性も不安定なものとなるので5重量部
以下とすることが好ましい。
【0017】又、脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸
金属塩、オレイン酸金属塩、パルミチン酸金属塩などの
金属石鹸が挙げられ、好ましくはステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、オ
レイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、パルミチン
酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ラウリルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなど
の界面活性剤が挙げられる。
【0018】上記発泡助剤の添加量は0.05〜5重量
部が好ましく、より好ましくは0.3〜3重量部であ
る。0.05重量部未満では破泡を生じて物性が不安定
となり、5重量部を超えると粘度が高くなり充分に発泡
できなくなる。
【0019】以上のことから、発泡剤、発泡助剤の選
択、添加量等の決定は、目的とする発泡体の密度により
決定されるのが好ましい。
【0020】又、上記起泡剤としては、従来から気泡コ
ンクリート等に用いられているものが使用できる。例え
ば、カゼイン、にかわ、アルブミン、アニオン系界面活
性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、
両性界面活性剤、動物蛋白系の起泡剤等が用いられる。
これら起泡剤は少なすぎると起泡性が不足し、多すぎる
と起泡力が強すぎて多孔体の強度低下をきたす。
【0021】本発明で使用する無機質多孔体の原料組成
物には、必要に応じて硬化時の収縮低減、スラリーの流
動性向上、セルの緻密化、気泡の安定化などの目的で無
機質充填剤が、又、多孔体の強度向上やクラック防止な
どの目的で補強繊維が添加されてもよい。
【0022】無機質充填剤としては、珪砂、珪石粉、フ
ライアッシュ、スラグ、シリカヒューム、マイカ、タル
ク、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、エアロジルシ
リカゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナゲル等の多孔
質粉体が挙げられる。無機質充填剤の平均粒径は小さす
ぎると吸着水量の増加によって粘度が高くなり作業性が
低下し、大きすぎると発泡状態が不安定となるので、平
均粒径は0.01μm〜1mmのものが好ましい。
【0023】また、無機質充填剤の添加量は多すぎると
多孔体の強度が低下するので20〜600重量部が好ま
しく、より好ましくは40〜400重量部である。
【0024】補強繊維としては、ビニロン、ポリプロピ
レン、アラミド、アクリル、レーヨン、カーボン、ガラ
ス、チタン酸カリウム、アルミナ、鋼、スラグウール等
が挙げられる。
【0025】補強繊維の好ましい繊維長は長すぎると分
散性が悪くなり、繊維径は細すぎると混合時に再凝集
し、ファイバーボールが形成されて強度が向上せず、太
くても短かすぎると補強効果が少ないので、繊維長は1
〜15mmで、且つ繊維径は1〜500μmの範囲であ
ることが好ましい。
【0026】上記補強繊維の添加量は多すぎると分散性
が低下するので、無機質多孔体の硬化性組成物100重
量部に対して10重量部以下であることが好ましい。
【0027】更に、無機質多孔体を軽量化するために有
機質発泡体又は無機質発泡体を混合してもよい。有機質
発泡体としては、塩化ビニル、フェノール、ユリア、ス
チレン、ウレタン、エチレン等の合成樹脂の粒状発泡体
があり、無機質発泡体としては、ガラスバルーン、シラ
スバルーン、フライアッシュバルーン、シリカバルー
ン、パーライト、ヒル石、粒状発泡シリカ等が挙げられ
る。
【0028】上記の有機質発泡体及び無機質発泡体は比
重が0.01未満では成形体の機械的強度の低下を招
き、1を超えると軽量化の効果が得られないため、0.
01〜1の範囲が好ましく、より好ましくは0.03〜
0.7である。
【0029】上記有機質発泡体と無機質発泡体はそれぞ
れ単独で用いられてもよく、2種類以上の混合物として
用いられてもよい。これらの添加量は、無機質粉体10
0重量部に対し、10重量部未満では軽量化の効果が得
られず、100重量部を超えると機械的強度が低下する
ので、10〜100重量部が好ましく、より好ましくは
30〜80重量部である。
【0030】上記硬化性組成物を硬化させる温度は常温
でもよいが、50〜100℃に加熱すれば硬化反応が促
進され、機械的物性を向上させることができる。
【0031】硬化性組成物が硬化して得られた無機質多
孔体は連通気孔構造をなしていることが好ましい。連通
気孔構造とは隣接する独立気泡間の気泡膜(セル)が破
れた空孔を指し、連通気孔径とはその空孔の直径をい
う。無機質多孔体は通常板状物として用いられるので、
板状物の表裏に連通する気孔構造をなしていることがよ
り好ましい。
【0032】上記無機質多孔体は通気率が80〜400
cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmH2 Oである通気
性を有するものとする。この理由は、通気率が上記の範
囲よりも低いと換気性が悪くなり、上記の範囲を超える
と吸音性が低下するためである。
【0033】通気性を付与するには以下の方法が挙げら
れる。 1)無機質多孔体が硬化した後にドリル等を用いて貫通
孔を形成する。 2)スチレン、エチレン系、塩化ビニル、フェノール、
ユリア、ウレタン等の有機質発泡体の切り屑やひも状物
等を、上記組成物と発泡剤あるいは起泡剤との混合物に
混ぜ、発泡、硬化後に上記有機質発泡体の融解温度ある
いは焼成温度以上に加熱するか、又は上記有機質発泡体
を溶解するアセトン等の溶剤に浸漬して溶解することに
より貫通孔を形成する。
【0034】3)上記組成物と発泡剤あるいは起泡剤と
の混合物を混ぜ、型枠に流し込んだ後スチレン、エチレ
ン系、塩化ビニル、フェノール、ユリア、ウレタン等の
有機質発泡体の円柱状あるいは角柱状物をその混合物中
に差し込み、組成物を発泡、硬化後、上記有機質発泡体
の融解温度あるいは焼成温度以上に加熱するか、又は上
記有機質発泡体を溶解するアセトン等の溶剤に浸漬して
溶解することにより貫通孔を形成する。
【0035】4)硬化性組成物が硬化したあと、吸音板
の表裏を貫通するように、ストロー、ホース等、チュー
ブ状のものを硬化前に予め型枠内に設置しておき、型枠
内に上記組成物と発泡剤との混合物を流し込み、発泡、
硬化させることにより貫通孔を形成する。
【0036】上記貫通孔の数は、無機質多孔体の連通気
孔による通気率と合わせて、80〜400cm3 ・cm
/cm2 ・sec・cmH2 Oとなるように調節する。
貫通孔の直径は小さすぎると換気性が悪くなり、大きす
ぎると吸音性が低下するので5〜30mmの範囲が好ま
しい。このような貫通孔が設けられた吸音板は、周波数
が500Hz、1000Hz、2000Hz、4000
Hzの音に対してそれぞれ0.85以上の吸音率が得ら
れる。吸音率が0.85よりも小さいと住宅用の吸音板
として使用した場合、防音効果が認められない。
【0037】
【作用】本発明の無機質吸音板は、無機質粉体など無機
物質を原料とするので不燃性であり、建築材料として用
いて好適である。無機質吸音板は連通気孔を有する無機
質多孔体であり、これにより0.85以上の吸音率を備
えた吸音性にすぐれたものとなる。又、貫通孔を設ける
ことにより80〜400cm3 ・cm/cm2 ・sec
・cmH2 Oの通気率を有するので、換気を迅速に行う
ことができる。
【0038】
【実施例】以下に本発明無機質吸音板の実施例を説明す
る。 無機質粉体1の作製 表1に示す組成及び平均粒径を有するアルミナ系研磨材
を製造する際のダストを準備した。
【0039】無機質粉体2の作製 フライアッシュ(関電化工社製,平均粒径20μm,J
IS A 6201に準ずる)を分級機(日清エンジニ
アリング社製,型式TC−15)を用いて分級し、粒径
が10μm以下の粉末を100重量%含有するものを得
た。 無機質粉体3の作製 メタカオリン(エンゲルハード社製,平均粒径3.3μ
m,比表面積13.9m2 /g,商品名「SATINT
ONE SP 33)を準備した。
【0040】無機質粉体4の作製 カオリン(組成;SiO2 45.7%,Al23
8.3%,平均粒径8μm,BET比表面積5.8m2
/g)とトリエタノールアミン25重量%とエタノール
75重量%の混合溶液0.5重量部とをウルトラファイ
ンミルAT−20(三菱重工業社製,ジルコニアボール
10mm使用,ボール充填率85体積%)に供給し、2
5kwh/Kgの機械的エネルギー(ボールミルに供給
した電力を処理粉体の単位重量あたりで表したもの)を
作用させて無機質粉体4を得た。
【0041】ひも状ポリエチレン発泡体の作製 ポリエチレン発泡体(積水化成品工業社製,商品名「ラ
イトロン」)を7mm×7mm×50mmの大きさに切
断し、ひも状のポリエチレン発泡体を得た。
【0042】円柱状ポリスチレン発泡体の作製 ポリスチレン発泡体(積水化成品工業社製,商品名「エ
スレンフォームSR」)を直径10mm、長さ150m
mの大きさに加工して円柱状ポリスチレン発泡体を得
た。
【0043】(実施例1〜12)表1に示す組成の無機
質粉体1と上記無機質粉体2〜4のそれぞれ100重量
部と、珪酸ナトリウム水溶液、タルク、マイカ、ポリプ
ロピレン繊維、オレイン酸ナトリウムとを表2〜4に示
す配合でハンドミキサーにより混合攪拌して均一なスラ
リーとした。次に、上記スラリーに表2〜4に示す濃度
の過酸化水素水を添加して分散あるいは溶解し約10秒
間混合した。
【0044】引き続き上記スラリーを容器中に流し込
み、放置すると徐々に発泡が起こり、混合攪拌後約3分
で発泡は完了した。その後85℃で6時間加熱して硬化
させ、発泡体を得た。得られた発泡体を脱型し五酸化二
燐を用いたデシケータ中で乾燥し、表2〜4に示す物性
を有する多孔体を得た。得られた多孔体にドリルを用い
て表2〜4に示す貫通孔を開けて表2〜4に示す物性の
無機質吸音板を得た。
【0045】(実施例13)実施例1で得たスラリー
に、上記ひも状ポリエチレン発泡体1重量部を混合した
ものとし、実施例1と同様に発泡、硬化して得られた多
孔体を脱型し、120℃で24時間加熱して発泡体中の
ひも状ポリエチレン発泡体を溶融した。その後、五酸化
二燐を用いたデシケータ中で乾燥し、表4に示す物性を
有する無機質吸音板を得た。
【0046】(実施例14)実施例1で得たスラリーを
型枠に入れ、上記円柱状ポリスチレン発泡体を貫通孔面
積/発泡体面積=0.1となるように、型枠の表裏へ貫
通するように分散配置して突き刺した。これを実施例1
と同様に発泡、硬化して得られた多孔体を脱型し、12
0℃で24時間加熱して多孔体中の円柱状ポリスチレン
発泡体を溶融した。その後、五酸化二燐を用いたデシケ
ータ中で乾燥し、表4に示す物性の無機質吸音板を得
た。
【0047】(比較例1〜3)実施例1で得たものと同
じ多孔体に、ドリルを用いて表5に示す貫通孔を開けた
以外は実施例1と同様にして表5に示す物性を有する無
機質吸音板を得た。
【0048】(比較例4〜5)実施例1で用いたスラリ
ーを、無機質粉体1の代わりに普通ポルトランドセメン
ト100重量部と石膏5重量部とし、珪酸ナトリウム水
溶液を用いないものとした以外は実施例1と同様にして
得られた多孔体を脱型し五酸化二燐を用いたデシケータ
中で乾燥し、表5に示す物性の多孔体を得た。得られた
多孔体にドリルを用いて表5に示す貫通孔を開けて表5
に示す物性の無機質吸音板を得た。
【0049】上記各実施例及び各比較例で得られた無機
質吸音板につき、以下の項目を測定、評価した。その結
果を表2〜5に示す。
【0050】1)平均連通気孔径 顕微鏡で多孔体を拡大撮影した写真により、50個の連
通気孔径を測定し、平均値を算出した。
【0051】2)かさ比重 多孔体を1辺50mmの立方体に切断し、測定した重量
を体積で除した。
【0052】3)通気率 多孔体を直径100mm、長さ30mmの大きさとし、
通気率測定装置(高尾製作所製,型式TA−01)を用
いて測定した。
【0053】4)吸音率 JIS A1405に準じて行った。試料の大きさは1
00mmφ×100mmとし、試料背面は厚さ25mm
の鉄板を密着させて空気層のない状態で測定した。
【0054】5)騒音感能試験 JIS A1417に準じて行った。図1は騒音感能試
験を行うための測定装置を示す水平断面図であり、厚さ
100mmの遮音壁3からなる遮音室を厚さ100mm
の遮音板31で遮音室1と遮音室2との2室に仕切り、
遮音板31をくり抜いて縦横とも300mm、厚さ10
0mmの大きさの無機質吸音板4を嵌め込み、遮音室1
内のスピーカー5から100dbの騒音を発生させ、遮
音室2に立たせた人6に快適か、不快かの感能試験を行
った。100人に試験を行い、快適と答えた人の100
分率で評価した。図2は上記装置の縦断面図であり、図
3は図1の III−III 線における断面図である。
【0055】6)換気性試験 図4は換気性試験を行うための測定装置を示す水平断面
図であり、密閉室7の片側の壁71をくり抜いて縦横と
も300mm、厚さ100mmの大きさの無機質吸音板
4を埋め込み、密閉室7中に人6、6を2人立たせて室
内の空気を吸引孔8から吸引し、室外と室内との気圧差
が1mmH2 Oとなるようにして1時間後のCO2濃度
を測定した。図5は上記測定装置の縦断面図であり、図
6は図4のVI−VI線における断面図である。一般にCO
2濃度が0.1%以上になると人は不快と感じるといわ
れているので、0.1%以下を換気性良好、0.1%を
超えた場合を換気性不良として評価した。以上の結果を
表2〜5に示す。
【0056】但し、表中の記号※は次のことを示す。 ※1:単位 cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmH2
O ※2:山陽クレー工業社製,商品名「タルク83」,平均
粒径5μm ※3:スゾライトマイカ 325S ,平均粒径40μm ※4:大和紡績社製,商品名「PZL」,2デニール,
長さ6mm ※5:和光純薬社製 ※6:三菱ガス化学社製,35%品を10%に希釈した
もの ※7:小野田セメント社製 ※8:チッソ社製
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】表2〜4から明らかなとおり、実施例1〜
12のものはいずれも騒音感能性及び換気性ですぐれて
いる。しかし表5により比較例1〜2のものは騒音感能
性はよいが換気性が悪く、比較例3〜5のものは換気性
はよいが騒音感能性に劣っていることが判る。
【0063】
【発明の効果】本発明無機質吸音板は以上の構成である
から、吸音性にすぐれ、且つ、換気を行うための充分な
通気性を有するものであるから、迅速な換気が必要な住
宅の壁や寝室等の防音壁等に使用することができるとと
もに、不燃性の建築材料としてもすぐれたものである。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】騒音感能試験を行うための測定装置を示す水平
断面図。
【図2】図1の縦断面図。
【図3】図1の III−III 線における断面図。
【図4】換気性試験を行うための測定装置を示す水平断
面図。
【図5】図4の縦断面図。
【図6】図4のVI−VI線における断面図。
【符号の説明】 1,2:遮音室 3 :遮音壁 4 :無機質吸音板 5 :スピーカー 6 :人 7 :密閉室 8 :吸引孔 31:遮音板 71:壁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数500Hz、1000Hz、20
    00Hz、4000Hzの音に対する吸音率がそれぞれ
    0.85以上であり、且つ、通気率が80〜400cm
    3 ・cm/cm2 ・sec・cmH2 Oである無機質多
    孔体からなることを特徴とする無機質吸音板。
JP2924395A 1995-02-17 1995-02-17 無機質吸音板 Pending JPH08217523A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007099533A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Kurabo Ind Ltd 多孔質セラミックス製吸音材

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