JP3801521B2 - 環状蛍光ランプの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明用の環状蛍光ランプ、特に異なる環径の環状ガラス管を連結して小形高出力ランプとする環状蛍光ランプの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、環径の異なる2種類の環状ガラス管を同一平面上、又は互いに離間した2つの平面上に配置した状態で連結して、1つの放電路を形成した小型高出力の2重環状蛍光ランプが知られている。
【0003】
例えば特開平8−124525号公報や特開平8−236074号公報に開示されている構成では、環径の異なる2つの環状ガラス管が、同一平面に同一円心上に配置されている。そしてガラス管の一端には電極付ステムが、他端には電極無しステムが封止され、電極無しステムを封止した端部近傍をブリッジで連結して1つの放電路が形成されている。
【0004】
図5は、従来におけるガラス管の環状化工程の一例を示す図である。直線状のガラス管40は、電極付きステム41の封止部側を上側にして、くびれ部42が挟持部材43で挟持されて垂直に保持されている。ガラス管40は加熱により軟化しており、電極無しステム44が封止されている下端部は、受け部材45で支持されている。この状態で下端部近傍のくびれ部47を挟持ヘッド46により挟持して巻き上げることにより環状ガラス管が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のような従来の2重環状蛍光ランプの製造方法には、以下のような問題があった。
(1)ガラス管の一端に電極無しステムを封止する方法では、電極付きステムを封止する他端に用いる封止装置を転用できる利点があるが、ステム自体は必要とするので、材料コストが高くなっていた。
(2)加熱による軟化状態では、ガラス管が自重で垂下し、電極無しステム44の封止部近傍においてガラス肉厚の偏差が大きくなり歪みが発生したり、くびれ部47のガラス肉厚が薄くなった場合は、挟持ヘッド46で巻き上げる途中でくびれ部47が剥離脱落して巻き上げ不能になる場合があった。
(3)図5に示したように、電極無しステム44の折れ残り支持細管48があることにより、受け部材45が凹部49に確実に嵌合できず、くびれ部47が正規の位置からずれて、くびれ部47を挟持ヘッド46で挟持することができなくなる場合があった。
(4)電極無しステム44のフレアの径のばらつきや、フレア周縁の部分的な欠け等があると、封止部強度が低下し、封止部クラックや巻き上げ時にくびれ部の剥離を生じる場合があった。
(5)図6に示したように、ガラス管50の下端を略平たん状又は外側に膨らんだ略曲面状に閉塞する方法によれば、閉塞部にステムがないので、前記のような問題はなくなる。しかしながら、この場合は、ガラス管50を加熱軟化した際、管端部54は自重で垂下することになるが、管端部54と受け部材56との当接位置が正規の位置からずれ、ガラス管50が傾斜し、管軸51と、受け部材56の軸57とがずれてしまう場合がある。この場合、くびれ部52の位置もずれてしまうので、挟持部材55による挟持を正確に行うことができない場合があった。
(6)閉塞部にステムを用いずガラス管の下端を略平たん状又は外側に膨らんだ略曲面状に閉塞する方法によれば、閉塞加工の際の管端近傍のガラス肉厚のばらつきが大きくなり、閉塞部やくびれ部に歪みを生じ、ガラス管巻き上げ時にくびれ部の剥離を生じたり、各種工程を移動の際や、完成品の点灯時に閉塞部のクラックを生じる場合があった。
【0006】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、くびれ部成型部材の押圧と凹部成型部材の押圧とを同期させることにより、側面部及び底部の強度低下を防止し、安定した品質が得られる環状蛍光ランプの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の環状蛍光ランプの製造方法は、直線状のガラス管を垂直に保持し、
前記ガラス管の下端を融着して閉塞端部を形成し、
前記閉塞端部の近傍が軟化状態の間に、前記閉塞端部近傍の側面にくびれ部成型部材を押圧しつつ、前記閉塞端部の底面に凹部成型部材を押圧して、前記閉塞端部近傍の側面のくびれ部と前記閉塞端部の底面の凹部とを同時に形成し、
前記くびれ部を挟持し、前記ガラス管を巻き上げて環状ガラス管を形成することを特徴とする。
【0008】
前記のような環状ガラス管の製造方法によれば、くびれ部成型部材の押圧と凹部成型部材の押圧とが同期しているので、底部を上方に押し上げつつ、くびれ部を形成することができる。このため、底部の肉厚を均一化しつつ、くびれ部の薄肉化の防止を図ることができる。このことにより、側面部及び底部の歪み残存を防止でき、強度の低下も防止でき、くびれ部の挟持強度を高めるつつ、衝撃に対しても十分耐える強度を確保することができる。
【0009】
前記環状蛍光ランプの製造方法においては、前記閉塞端部は、前記ガラス管の下端近傍を加熱して融着した後、余剰カレットを除去して形成することが好ましい。前記のような環状ガラス管の製造方法によれば、開口部を直接閉塞する場合に比べ、容易かつ確実に閉塞端部を形成できる。
【0010】
また、前記ガラス管の巻き上げは、前記凹部を前記凹部と対応する凸部を備えた受け部材でいったん支持し、かつ前記くびれ部を前記くびれ部に対応した凸部を備えた挟持部材で挟持した後、前記受け部材による支持を解除して行なうことが好ましい。前記のような環状ガラス管の製造方法によれば、受け部材で正確かつ確実にガラス管底部の凹部が支持されるので、ガラス管の管軸に対する傾きを防止でき、くびれ部の挟持が容易かつ確実となり、ガラス管巻き上げ作業が円滑になり、巻き上げ後の環状ガラス管の歪みも防止できる。
【0011】
また、環径の異なる2つの前記環状ガラス管を同心円状に配置し、前記各ガラス管の前記くびれ部の近傍を互いにブリッジ接続して一本の放電路を形成することが好ましい。前記のような環状ガラス管の製造方法によれば、ブリッジの接続部分の加熱時に、くびれ部近傍は温度上昇することになるが、くびれ部近傍は、ガラス肉厚が比較的均一で強度的にも安定しているので、温度上昇による歪発生は抑えられることになる。このことにより、製造工程中においても、完成品の点灯時においても、くびれ部近傍の管端部の破損を防止できる。
【0012】
また、前記くびれ部成型部材は、内周に沿って突起が形成された環状部材を分割した複数の部材で形成されていることが好ましい。前記のような環状ガラス管の製造方法によれば、複数の環状部材の同時開閉が可能になるので、くびれ部の形成を効率よく正確に行うことができる。
【0013】
また、前記凹部成型部材は、略円錐台形の突起を備えていることが好ましい。前記のような環状ガラス管の製造方法によれば、ガラス管の安定かつ確実な支持ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る2重環状蛍光ランプの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図1に、本実施形態に係る環状蛍光ランプの製造方法の工程図を示している。
【0015】
図1(a)は、ガラス管1下端の開口端6側の閉塞前状態を示している。ガラス管1の上端には、電極2を備えたステム3が封着されている。ガラス管1の上端外周には、周方向に外周面が窪んでいるくびれ部4が形成されている。挟持体5は、くびれ部4を挟持しており、開口端6を下側に向けて、ガラス管1を垂直に支持している。18はリード線、19は排気細管である。開口端6側の閉塞は、閉塞予定部分7を加熱手段であるガスバーナ8で加熱軟化させて行なう。
【0016】
図1(b)は、開口端6側の閉塞後の状態を示している。本図の状態では、余剰カレット9が除去されており、閉塞予定部分7が融着されて閉塞端部10が形成されている。この閉塞端部10には、ガラス材の厚みが増した肉溜りが形成されている。このように、ガラス管1の一端は、ステムを封着することなく、閉塞端部10を形成しているので、ステム自体が不要となり、生産性向上とコスト低減を図ることができる。また、余剰カレット9を除去して、閉塞端部10を形成する方法によれば、開口を直接閉塞する方法に比べ、容易かつ確実に閉塞端部10を形成することができる。この方法は本実施形態のように、ガラス管1を垂直に支持した状態で閉塞端部を形成する場合には有効な方法である。
【0017】
図1(c)は、ガラス管1の下端にくびれ部及び凹部を形成する工程を示している。くびれ部は、後のガラス管1の環状化工程において、ガラス管1を挟持するための部分であり、凹部はガラス管1を支持するための部分である。ガラス管1の閉塞端部10の近傍が軟化状態を維持している間に、閉塞端部10の近傍の側面にくびれ部成型部材11を当接させて押圧しつつ、底面12に凹部成型部材13を当接させて押圧する。すなわち、成型部材11の押圧と成型部材13の押圧とが同期している。
【0018】
ここで、図2(a)にくびれ部成型部材11の一実施形態の拡大斜視図、図2(b)に凹部成型部材13の一実施形態の拡大斜視図を示している。図2(a)に示したくびれ部成型部材11は、環状金型を2分割した半環状型材11a、11bの内周に沿ってくびれ成型用の突起15を形成したものである。
【0019】
このようなくびれ部成型部材11を用いれば、ガラス管1の外周が周方向に窪んだくびれ部16を形状にばらつきがないように形成できる。また、一対の半環状型材11a、11bを用いているので、同時開閉が可能であり、くびれ部の成型を効率よく正確に行うことができる。
【0020】
図2(b)に示した凹部成型部材13は、突起14の形状が離型性のよい略円錐台状であるので、凹部17の形状を精度よく正確に形成できる。
【0021】
このように、くびれ部16及び凹部17を形成したことにより、後の環状化工程におけるくびれ部16の挟持や、凹部17の支持が安全確実になる。
【0022】
図1(d)は、各成型部材11、13による押圧後の状態を示している。各成型部材11、13による押圧により、ガラス管1の下端には、くびれ部16と凹部17とが同時に形成されることになる。
【0023】
成型部材11の押圧と成型部材13の押圧とを同期させたことにより、底部を上方に押し上げつつ、くびれ部16が形成されることになる。このため、肉溜りが形成された底部の肉厚を分散して均一化させながら、自重による側面部の薄肉化が進行する前にくびれ部16を形成できることになる。すなわち、底部の肉厚を均一化しつつ、くびれ部16の薄肉化の防止を図ることができる。
【0024】
このことにより、側面部及び底部の歪み残存を防止でき、強度の低下も防止できるので、ガラス管1の環状化工程において、くびれ部16の剥離脱落や欠損を防止でき、くびれ部16を挟持する際の挟持強度を高めることができる。また、製造工程における搬送時や完成品の点灯時におけるガラス管の管端のクラック発生や破損も防止できる。さらに、この環状化工程においては、ガラス管1が自重で若干垂下して凹部17を受け部材で支持することになるが、この際の衝撃に対しても十分耐える強度を確保することができる。
【0025】
一方、成型部材11と成型部材13とを同期させることなく、成型部材11による押圧と、成型部材13による押圧とを別個に行なった場合は、側面部及び凹部の双方の肉厚が薄くなったり、双方の肉厚が極端にばらついたり、くびれ部16や凹部17が異形に仕上がり、所定の形状が得られなくなる場合もある。この場合は、くびれ部16及び凹部17は、挟持や支持の役割を果たせなくなることになる。
【0026】
図3は、ガラス管1の環状化工程を説明する図である。環状化工程は、図1の工程を経て、くびれ部16及び凹部17が形成された管状ガラス管1を巻き手段により環状に成型する工程である。まず、図3(a)に示したように、ガラス管1を挟持体5により、凹部17が下向きになるようにして垂直に支持する。この後、ガラス管1を巻き加工可能な温度(約660〜680℃)に加熱し軟化させる。
【0027】
ガラス管1の軟化により、ガラス管1は自重により、下方へ垂下することになる。ガラス管1の下端の垂下量がh(30〜40mm程度)になった状態で、受け部材20で凹部17をいったん支持する。次に、くびれ部16を1対の半環状部材である挟持ヘッド21により挟持する。
【0028】
図3(b)は、受け部材20で凹部17が支持され、挟持ヘッド21でくびれ部16が挟持された状態を概略的に示している。この状態から、受け部材20による凹部17の支持を解除すなわち受け部材20を矢印方向に移動させて、ガラス管1の巻き上げへと移行する。巻き上げ工程においては、挟持ヘッド21がくびれ部16を挟持した状態で、ガラス管1をローラ治具に巻き付けてガラス管1を環状化させる。
【0029】
ここで、凹部16はあらかじめ受け部材20に嵌合する形状に形成されているので、受け部材20で凹部17を支持した状態において、ガラス管1の正規位置に対する傾きを防止でき、挟持ヘッド21とくびれ部16との嵌合の精度も高まることになる。このことにより、ガラス管1の環状化作業が円滑に進行し、ガラス管1の異形化や巻き上げ不能等による不良品の発生を抑えることができる。
【0030】
図4は、本発明の一実施形態に係る2重環状蛍光ランプの平面図を示している。本図に示した2重環状蛍光ランプ25は、環径の異なる2つの環状ガラス管22と環状ガラス管23とを、同心円状にかつ同一平面状に配置して形成したものである。各環状ガラス管22、23は、図1、3に示したような工程を経て形成したものである。環状ガラス管22と環状ガラス管23とは、くびれ部16の近傍において、ブリッジ24により接続されており、1本の放電路が形成されている。
【0031】
ブリッジ24の接続の際には、接続部分はガスバーナ等の加熱手段で加熱され、くびれ部16の近傍は温度上昇することになる。しかしながら、前記のような工程を経て形成されたくびれ部16の近傍は、ガラス肉厚が比較的均一で強度的にも安定しているので、温度上昇による歪発生は抑えられることになる。このことにより、製造工程の搬送時においても、完成品の点灯時においても、管端部を含むくびれ部16の近傍の破損を防止できる。
【0032】
なお、環状ガラス管の配置は本図の例に限るものではなく、例えば2つの各環状ガラス管の形成する平面が離間したものでもよく、ユーザの配光性能要望に応じて適宜設定すればよい。
【0033】
以下、実験結果を説明しながら、本発明をより具体的に説明する。実験に用いたガラス管は、図4に示したような2重環状蛍光ランプ25を製造するのに用いるガラス管である。長短2本のガラス管の外径は20mmであり、2重環状蛍光ランプの完成時においては、環外径が400mm、環内径が314mm、定格電力が97Wである。
【0034】
実験は3種類の製造方法について行った。各製造方法はいずれも、垂直支持したガラス管下端の封止、閉塞、及びガラス管の環状化工程を経て形成した2つの環状ガラス管を、ブリッジを介して接続して1つの放電路を有する2重環状蛍光ランプを製造するものである。
【0035】
実施例1は、図1〜3に示したような製造方法であり、凹部成型部材13とくびれ部成型部材11を同期させて、くびれ部及び凹部を形成した。比較例1は、くびれ部成型部材11を用いてくびれ部を形成し、凹部成型部材13による凹部は形成しなかった。また、実施例1、比較例1では、ガラス管下端にステムを封止しなかった。
【0036】
比較例2は、ガラス管下端を電極無しステムで封止した後、くびれ部成型部材11を用いてくびれ部を形成する製造方法であり、凹部成型部材13による凹部は形成しなかった。比較例2に用いた電極無しステムは、定格電力97Wの2重環状蛍光ランプ用の電極付きステムと同じ構造で、リード線に電極を取り付けない構成とし、排気管を閉塞してステムフレア内で折除し、かつリード線もステムフレア内で切断して封止に用いた。
【0037】
各実験では、くびれ部成型部材11は共用した。くびれ部成型部材11には、耐熱材料であるステンレスで形成された一対の半環状部材の金型を用い、各半環状部材の内周面には、高さ2.5mm、幅が3mmで先端に丸みを設けた突起が形成されている。
【0038】
また、実施例1で用いた凹部成型部材13は、短径2mm、長径8mm、及び高さ10mmの円錐台状突起を備え耐熱材料であるステンレスで形成された金型を用いた。
【0039】
設定条件、実験結果をまとめると下記の表1の通りである。
【0040】
【表1】
Figure 0003801521
【0041】
比較例1においては、余剰カレットを除去後、くびれ部用成型部材をガラス管側面に押圧する際に、自由端となつたガラス管下端が若干傾いて、ガラス管の管軸垂直方向に対して傾斜したくびれ部が形成された。このため、巻き上げ前のくびれ部挟持が不可能になる不良が発生した。
【0042】
また、比較例1は、凹部成型部材13を用いていないので、軟化状態にあるガラス管の底部が自重により若干垂下し、ガラス管の底部に若干の丸味が形成されたものがあった。この場合、ガラス管底部がガラス管底部用の支持部材と傾いて接し、くびれ部が正規の形状に形成されているにもかかわらず、くびれ部挟持ヘッドでくびれ部を挟持できなくなるという問題も発生した。
【0043】
比較例2では、ガラス管端部の封止部とその近傍のくびれ部との間の肉厚偏差により歪が発生した。このことにより、くびれ部の強度が低下し巻き上げの際にくびれ部が剥離脱落するという巻き上げ不能が発生した。また、比較例2では、ガラス管底部はステムで封止されているので、図5のように、凹部49内に折れ残りの支持細管48があることにより、受け部材45が確実にステムの凹部49に嵌合できず、くびれ部47の位置とくびれ部挟持ヘッド46の位置とがずれて、巻き上げのためのガラス管挟持が不可能になるという問題も生じた。また、ステムを用いているためにステムのフレア径のバラツキやフレア周縁の欠け等の存在により封止部強度が低下しクラックや、巻き上げ時のくびれ部剥離脱落等の問題を生じた。
【0044】
比較例1、2に対して、実施例1ではガラス管下端部の閉塞部分とその近傍のくびれ部との間における肉厚偏差も小さく歪も発生しなかった。このため、巻き上げ時のくびれ部剥離脱落、閉塞部のクラック等は一切発生せず、かつくびれ部の挟持ヘッドによる挟持も確実になり、比較例1、2で発生したような問題は生じなかった。
【0045】
また、実施例1において、ガラス管下端の閉塞による底部のガラス肉厚は、凹部成型部材の押圧により均等化され、歪が生じることもなく、受け部材によって支持される際の衝撃によつても破損等の不都合は何ら生じなかつた。
【0046】
また、くびれ部成型部材による押圧と、凹部成型部材による押圧とを同期させずに、いずれかを先行させた実験を行ったところ、加熱軟化状態の時間が長くなり、くびれ部や凹部の形状が乱れ、変形、肉厚のばらつきが発生し実用に適さなかった。
【0047】
なお、本発明に係る製造方法は、前記各実施形態、実施例で説明した加工条件、寸法、材料、形状、及び品種等の設定に限るものではなく、適宜任意に設定すればよい。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、くびれ部成型部材の押圧と凹部成型部材の押圧とが同期しているので、底部を上方に押し上げつつ、くびれ部を形成することができる。このため、底部の肉厚を均一化しつつ、くびれ部の薄肉化の防止を図ることができる。このことにより、側面部及び底部の歪み残存を防止でき、強度の低下も防止でき、くびれ部の挟持強度を高めつつ、衝撃に対しても十分耐える強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る環状蛍光ランプの製造方法の工程図
【図2】(a)本発明の一実施形態に係るくびれ部成型部材の斜視図
(b)本発明の一実施形態に係る凹部成型部材の斜視図
【図3】本発明の一実施形態に係る環状化のための設定までの工程に係る工程図
【図4】本発明の一実施形態に係る2重環状蛍光ランプの平面図
【図5】従来のガラス管の環状化工程の一例を示す図
【図6】従来のガラス管の環状化工程の別の一例を示す図
【符号の説明】
1 ガラス管
2 電極
3 ステム
4,16 くびれ部
10 閉塞端部
11 くびれ部成型部材
11a 半環状部材
13 支持用凹部成型部材
14,15 突起
17 凹部
20 受け部材
21 挟持ヘッド
24 ブリッジ
25 2重環状蛍光ランプ

Claims (6)

  1. 直線状のガラス管を垂直に保持し、
    前記ガラス管の下端を融着して閉塞端部を形成し、
    前記閉塞端部の近傍が軟化状態の間に、前記閉塞端部近傍の側面にくびれ部成型部材を押圧しつつ、前記閉塞端部の底面に凹部成型部材を押圧して、前記閉塞端部近傍の側面のくびれ部と前記閉塞端部の底面の凹部とを同時に形成し、
    前記くびれ部を挟持し、前記ガラス管を巻き上げて環状ガラス管を形成することを特徴とする環状蛍光ランプの製造方法。
  2. 前記閉塞端部は、前記ガラス管の下端近傍を加熱して融着した後、余剰カレットを除去して形成する請求項1に記載の環状蛍光ランプの製造方法。
  3. 前記ガラス管の巻き上げは、前記凹部を前記凹部と対応する凸部を備えた受け部材でいったん支持し、かつ前記くびれ部を前記くびれ部に対応した凸部を備えた挟持部材で挟持した後、前記受け部材による支持を解除して行なう請求項1又は2に記載の環状蛍光ランプの製造方法。
  4. 環径の異なる2つの前記環状ガラス管を同心円状に配置し、前記各ガラス管の前記くびれ部の近傍を互いにブリッジで接続して一本の放電路を形成する請求項1から3のいずれかに記載の環状蛍光ランプの製造方法。
  5. 前記くびれ部成型部材は、内周に沿って突起が形成された環状部材を分割した複数の部材で形成されている請求項1から4のいずれかに記載の環状蛍光ランプの製造方法。
  6. 前記凹部成型部材は、略円錐台形の突起を備えている請求項1から5のいずれかに記載の環状蛍光ランプの製造方法。
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