JP3560593B2 - 二重環形蛍光ランプの製造方法 - Google Patents

二重環形蛍光ランプの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二重環形蛍光ランプの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、環径の異なる二種類の環状ガラス管を同一平面上もしくは、非同一平面上に配置して連結して一つの放電路を形成した二重環形蛍光ランプが知られている(例えば特開平8−124525号公報や特開平8−236074号公報)。そして、この二つの環状ガラス管は、その一端部に電極付ステムが、他端部に電極無しステムがそれぞれ封止されており、電極無しステムが封止された端部の近傍でブリッジ連結されている。なお、ガラス管のステムを封止した部分は縮径し、後述のくびれ部が形成される。
【0003】
この環状ガラス管を形成する方法としては、直管状ガラス管を、電極付ステムを封止した部分を上側にして垂直に把持して加熱軟化し、下側に位置する電極無しステムを封止した端部を受け部材で支持し、下側に位置するくびれ部を挟持ヘッドによって挟持して巻き上げることにより形成する方法が知られている。直管状ガラス管の巻き上げに際しては、垂直に把持した直管状ガラス管を先ず加熱軟化させて、自重で若干垂下した電極無しステムを封止した端部の底面の凹部を正しい位置で受け部材によって支持することにより、くびれ部が挟持ヘッドによって正確に挟持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の二重環形蛍光ランプの製造方法は、直管状ガラス管の端部に電極無しステムを封止する際、電極付きステムを封止する装置を転用出来るという利点を有している。その反面、実質的にはステムやステム足管用等のガラス材、リード線材等の材料ロスが大きいという課題を有している。また、電極無しステムを封止した部分及びその近傍のくびれ部等のガラス肉厚の偏差が大きくて歪みが発生するという課題や、ガラス肉厚が薄くて強度が弱い等の場合には、くびれ部を挟持して巻き上げる途中でくびれ部が欠落して巻き上げができなくなるという課題もある。さらに、図4に示すように、ステム26の凹部27に折れ残り支持細管28が存在することにより、受け部材29が凹部27に確実に嵌合できず、くびれ部30の位置がずれて、挟持ヘッド31によるくびれ部30の挟持ができなくなるという欠点もあった。
【0005】
またステムのフレアの径のばらつきやフレア周縁の部分的な欠け等がある場合には封止部強度が低下し、封止部にクラックを生じたり、巻き上げ時にくびれ部欠落を生じる欠点を有している。
【0006】
上記欠点を除く方法として、例えば、上述した特開平8−236074号公報には、電極無しステムを封止する代わりに、ガラス管端を略平坦面状または外側に膨らんだ略曲面状に閉塞して、その近傍にくびれ部を設ける方法が開示されている。しかし、そのような閉塞端とした場合には、図5に示すように、垂直に支持した直管状ガラス管32を加熱軟化したときに、その自重で垂下する下方の管端部33がぶれて、ガラス管の軸心線X−Xからずれていずれかの方向に偏りを生じる場合がある。その場合、偏った状態でガラス管下方端の円みをおびた平坦面34部分が受け部材35により支持されるので、挟持部材36によるくびれ部37の挟持が困難になるという課題も生じる。
【0007】
また、上述のような丸みをおびた平坦面を有するガラス管端の場合、管端近傍のガラス肉厚の大小のばらつきが大きい。そのため、ガラス管端の閉塞加工に際して、閉塞加工時及びくびれ部を形成する際に歪みを生じて、ガラス管巻き上げ時にくびれ部の欠落を生じたり、また、各種工程間の移動や完成品点灯中に閉塞部のクラックを生じる等の欠点も有している。
【0008】
本発明は、上述の種々の欠点を解消して、安定した品質の二重環形蛍光ランプを得ることが可能な二重環形蛍光ランプの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の二重環形蛍光ランプの製造方法は、直管状のガラス管の一端部に電極付きステムを封止し、前記ガラス管を、電極付きステムを封止した端部を上側にして垂直に把持して、前記ガラス管の下側に位置する開口端部を、前記ガラス管の開口端に耐熱性基板を当接させた状態で加熱軟化させた後、前記耐熱性基板を前記ガラス管の開口端から離間させ、前記開口端部に側方から絞り封止用金型を当接し押圧して絞り封止部を形成し、その後、前記絞り封止部近傍が軟化状態を維持している期間内に、前記絞り封止部近傍の側面には挟持用くびれ部成型部材を、前記絞り封止部の底面には底部支持用凹部成型部材を、互いに同期作動させて当接し押圧することにより、挟持用くびれ部と支持用凹部とを同時に形成してステムレス端部を作製し、次いで前記直管状のガラス管を巻き手段によって環状に成形することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の二重環形蛍光ランプの製造方法は、上記のとおりの基本的な構成を有し、垂直に支持した直管状ガラス管のステムレス端部の閉塞時に、そのガラス管の開口端を下側で保持した状態で加熱軟化した後、絞り封止金型により絞り封止してガラス肉薄部が形成されるのを抑制する。さらに、封止により形成されたガラス管端部の肉だまり部分を凹部成型部材により上方に押圧して、ガラス肉厚を分散して均一化した肉厚の凹部を形成するとともに、ガラス管端部近傍の側壁の肉厚がガラス管端部の自重による垂下続行により肉薄化する以前に、側壁のくびれ部成型部材が凹部成型部材と同期して作動するので、肉厚の安定したくびれ部を形成する作用が得られる。
【0011】
したがって、ガラス管のステムレス端部には、歪残存の無い側面のくびれ部と底部の凹部とが同時形成され、直管状ガラス管の巻き上げによる環状ガラス管の形成を安定して確実に実施でき、巻き上げ工程でのくびれ部分の欠落を生じることも無い。また、完成品までの工程や完成品の点灯中における、ガラス管端のクラック発生や破損も生じない。
【0012】
以上のように、本発明によれば、直管状ガラス管を挟持する管端部分の強度が向上する効果とともに、電極無しステムの不使用による電極無しステムの材料費や、ステム製作装置、製作に要する時間等を省くことが出来、生産性の向上とコスト低減の効果も得ることができる。
【0013】
好ましくは前記絞り封止用金型は、前記ガラス管の開口端部の周囲に配置される複数の押圧羽根により、前記ガラス管の開口端部を前記ガラス管の中心軸に直交する方向から複数箇所を絞り込んで閉塞するように構成する。従来の方法では、ガラス管の径が大の場合には、下側開口端をガラス管周囲に配置する環状ガスバーナの加熱により閉塞する作業が困難を伴ない、かつ閉塞し得てもガラス肉厚が薄くなり、ガラス管側面のくびれ部や底面の支持用凹部の形成に支障を来たす。これに対して、上記のようにすれば、ガラス管開口端を耐熱性基板に当接した状態で加熱軟化して、ガラス管の垂下の生じない間に、複数の押圧羽根を開口端に当接し中心軸に直交する方向に押圧して、ガラス肉を絞るようにして底部をプレス閉塞するので、ガスバーナ炎に比して、短時間で容易に、しかも充分なガラス肉厚を維持した絞り封止部を形成することが出来る。
【0014】
また好ましくは、前記挟持用くびれ部成型部材は、くびれ部形成用突起部を具え、かつ同時開閉駆動される一対の半環状型材である。それにより、くびれ部の形成がガラス管の半周側面で同時に行われるので、成形が円滑に進行出来、したがって、くびれ部のガラス肉厚のばらつきも少なく安定した強度が保たれる。
【0015】
また好ましくは、前記底部支持用凹部成型部材は、略円錐台形の突起部を具えている。それにより、ガラス管端部の閉塞部の底部に設ける凹部が略円錐台形状になり、ガラス管巻き上げ前の挟持ヘッドによるくびれ部の挟持に際し、支持用受け部材により底部を正確な位置に安定して支持することができる。
【0016】
また好ましくは、垂直に支持し、加熱軟化させた前記ステムレス端部を有するガラス管の前記支持用凹部を略円錐台形の受け部材で支持し、前記挟持用くびれ部を一対の半環状挟持ヘッドで挟持して、前記ガラス管の巻き上げを行う。それにより、垂直支持し加熱軟化したガラス管の下端が自重で垂下した際、支持用の略円錐台形受け部材で正確に確実にガラス管底部の凹部が支持される。したがってガラス管軸心に対しぶれや傾きが発生しないので、挟持ヘッドによるくびれ部の挟持が容易に確実に行われ、挟持不能、挟持傾き、その他挟持不良が発生せず、ガラス管巻き上げ作業が円滑にでき、ゆがみの無い環状ガラスが得られる。
【0017】
また好ましくは、環径の異なる2つの環状ガラス管を略同心円状に配置し、各々の環状ガラス管のステムレス端部のくびれ部近傍を互いにブリッジ接続して、一つの放電路を形成する。両環状ガラス管のブリッジ接続部分のガスバーナー加熱時における熱的影響が、ステムレス端部やくびれ部に及んでも、熱的影響を受ける部分のガラス肉厚が比較的均一で強度的にも安定している。したがって、歪発生の危険が無く、次工程以降および完成後も含めて、二重環形蛍光ランプの管端破損を防止できる。
【0018】
以下に、本発明の実施の形態における二重環形蛍光ランプの製造方法について、図面を参照して説明する。
【0019】
図1Aは、本発明の一実施の形態における環状蛍光ランプの製造方法を示す工程の側断面図である。図1Aにおいて、1は直管状ガラス管であり、その上端は電極2を具えた電極付きステム3が封止されている。19は排気細管である。直管状ガラス管1は、電極付きステム3の近傍に設けられたくびれ部4が挟持体5によって挟持されて、開口端6を下側に向けて垂直に支持されている。
【0020】
先ず(a)のように、直管状ガラス管1の下側の開口端6を耐熱性基板9に当接した状態で、閉塞予定部分7である直管状ガラス管1の開口端部をガスバーナ8によって加熱軟化させる。次に、直管状ガラス管1の下端付近の垂れ下がりすぎを防ぐために当接させている耐熱性基板9を一旦離間した後、(b)に示すように、複数に分割された絞り封止用金型18を当接させ、絞り方向へ駆動する。(b)における(b1)は側断面図、(b2)は平面図である。ただし、(b1)と(b2)では、絞り封止用金型18の絞り方向への移動位置が各々異なる状態が示されている。絞り封止用金型18は、直管状ガラス管1の開口端部の周囲に配置された複数の押圧羽根からなり、直管状ガラス管1の開口端部の側方から、中心軸に直交する方向に絞り込んで閉塞する。図1B(b1)に、図1A(b1)における絞り封止用金型18の形状を拡大して示す。
【0021】
図1A(b)の工程の結果、(c)に示す様な、底部のガラスの厚みが複数の凹凸状の肉だまりを有する絞り封止部10及び底面12が形成される。図1B(c)に、図1A(c)における絞り封止部10の形状を拡大して示す。また図1Cには、絞り封止部10の形状をより詳細に拡大して示す。図1C(a)は斜視図、(b)は底面図、(c)は側面図である。このように直管状ガラス管1の底部の肉だまりを、複数個の絞り封止用金型18で絞りこんで、肉厚の偏よりを抑制し、くびれ部や底部の凹部の加工形成を容易にする。次いで(d)に示すように、直管状ガラス管1の絞り封止部10の近傍が軟化状態を維持している期間内に、閉塞端部10の近傍側面に対して挟持用くびれ部成型部材11を、底面12に対しては底部の支持用凹部成型部材13を、各々同時作動させて当接押圧する。くびれ部成型部材11は、環状金型を2分割して形成され、かつくびれ部形成用突起部15を備えた、同時開閉性の一対の半環状型材からなる。支持用凹部成型部材13は、略円錐台状の突起形状を有する。
【0022】
(d)の工程を経て、直管状ガラス管1の下端には、(e)に示すようにステムレス端部14が形成される。ステムレス端部14には、挟持用くびれ部16と支持用凹部17とが同時に形成される。
【0023】
図1Aの工程においては、直管状ガラス管1の下端部の絞り封止部10近傍が軟化状態を維持している期間内に、下側と側面から同時に2種類の成型部材、すなわち挟持用くびれ部成型部材11と支持用凹部成型部材13が押圧される。したがって、直管状ガラス管1の側壁が自重により肉薄化を進行させる前に挟持用くびれ部16の成型を行うとともに、中央付近のガラスを上方に押し上げることにより、支持用凹部17の肉厚が薄くなることを防止し、かつ、下端周縁のガラス肉厚が薄くなることも防止することができる。したがって、挟持用くびれ部16を挟持して直管状ガラス管1を巻く際の挟持強度を高め、かつ直管状ガラス管1が自重で若干垂下したときに支持用凹部17を受け部材で支持する際の衝撃に対しても、充分耐える強度を得ることが出来る。
【0024】
なお、2種類の成型部材の作動が同期せずにずれて作動した場合には、ガラス側面の肉厚や凹部の肉厚が薄くなったり、あるいは極端にばらついたり、或いはくびれ部や凹部が異形に仕上がり、挟持や支持の役目を果たせなくなる障害が発生する。
【0025】
図2は、図1A(e)で得られた直管状ガラス管1aを、巻き手段により環状に成形するための工程の1例を示す側断面図である。(a)に示すように直管状ガラス管1aを、支持用凹部17を下向きにして挟持体5により垂直に支持した後、巻き加工可能な温度(約660〜680℃)に加熱軟化させる。(b)に示すように、自重で下方へ下端部が若干(約30〜40mm)程度垂下した時点で、略円錐台状の突起形状を有する受け部材20により支持用凹部17を支持する。次いでくびれ部16を1対の半環状挟持ヘッド21により挟持する。(a)、(b)の工程を経由した後、図示しないが、上方へ巻き上げて環状化を終了する。
【0026】
図3は、図1A、図2の工程を経て得られる二重環形蛍光ランプ25の1例を示す側断面図である。図1A及び2の工程を経て得られる異環径の2つの環状ガラス管22及び23を、例えば同一平面上に同心円状に配置して、ステムレス端部のくびれ部16の近傍を互いにブリッジ24により接続して1本の放電路とし、二重環形蛍光ランプ25を完成させる。
【0027】
図2の構成においては、直管状ガラス管1aが加熱軟化して自重によりhの長さ程度垂下しても凹部17に受け部材20が適合する形に作られているので、直管状ガラス管1aの傾きを生じることが無く、くびれ部16へも正確に挟持体21が適合して挟持出来る。したがって、図3に示す巻き上げ成型による環状化作業が円滑に進行し、環の異形化や巻き上げ不能等の失敗を生じることもない。
【0028】
なお図1A(d)におけるくびれ部成型部材11としては、上記以外の構成のものを用いることもできるが、上記のように、環状金型を2分割して形成され、かつくびれ部形成用突起部15を備えた、同時開閉性の一対の半環状型材を用いることが望ましい。そのようなくびれ部成型部材11を直管状ガラス管に押圧することにより、バランスのよい環状のくびれ部が得られ、巻き上げ時のくびれ部の挟持に支障を生じることは無い。
【0029】
また、図2に示した巻き上げ前のくびれ部16を挟持する挟持ヘッド21も、上記のように、くびれ部成型部材と同様に2分割した1対の半環状挟持ヘッドの形態とすることが望ましい。そのような挟持ヘッドにより、くびれ部16を確実に安全に挟持できる、
また、図1A(d)に示した支持用凹部成型部材13、及び図2に示した直管状ガラス管1aの底部の凹部17を支持する受け部材20を、上記のように、略円錐台状の突起形状とすることが望ましい。それにより、凹部17の形状を正確に形成出来、また凹部17を確実安全に支持することが出来る。
【0030】
なお図3に示した異環径の2つの環状ガラス管22、23のブリッジ24による接続については、同一平面上の配置に限らず、ユーザの配光性能要望に応じて種々の配置を選択して2つの環状ガラス管22、23を接続することができる。
【0031】
以下に、図3の形態の二重環形蛍光ランプを製作するための、長短2本の直管状ガラス管における、電極を具備しない端部に封止部及びくびれ部を形成する方法について行った実験について説明する。
【0032】
実験としては、ガラス管外径20mm、環外径400mm、環内径314mm、定格電力97Wの直管状ガラス管について、ステムレス端部に関する2種類の実験(A)、(B)と、従来の電極無しステム付き端部に関する実験(C)を以下のとおり行った。
【0033】
実験(A):図1Aのように、直管状ガラス管1の開口端6に白金よりなる耐熱性基板9を当接してガラス管下端を加熱軟化し、次に4箇所からの絞り封止用金型18を用いて絞り封止部10を形成した後、絞り封止部10の底部の凹部成型部材13と側面のくびれ部成型部材11を同期作動させる。
【0034】
実験(B):開口端6に耐熱性基板9を当接せずにガラス管下端を加熱融着して、くびれ部16のみを形成する。
【0035】
実験(C):電極無しステムを封止後、くびれ部を形成する。
【0036】
実験(A)において、凹部成型部材13としては、短径2mm、長径8mm、高さ10mmの円錐台状突起を備えたステンレスよりなる耐熱材料で構成した金型を用いた。くびれ部成型部材11としては、高さ2.5mm、幅が3mmの先端が丸味を帯びた突起を有する、一対の半環状のステンレスよりなる耐熱材料で構成した金型を用いた。
【0037】
実験(B)、(C)においては、くびれ部成型部材11を実験(A)と共用した。実験(C)における電極無しステムは、二重環形蛍光ランプ97W用の電極付きステムと同じ構造で、電極のみをリード線に取り付けない構成とし、排気管を閉塞してステムフレア内で折除し、かつリード線もステムフレア内で切断して用いた。
【0038】
実験(A)、(B)、(C)により、垂直支持した直管状ガラス管の下端部を封止、閉塞、成型した後、巻き上げて環状に形成する工程を経た2つの異環径環状ガラス管をブリッジ接続して、1つの放電路を有する二重環形蛍光ランプを製作した。
【0039】
実験(A)、(B)、(C)の結果は以下のとおりであった。
【0040】
実験(C)においては、直管状ガラス管端の封止部及びその近傍のくびれ部のガラス肉厚の偏差の大きさが存在して歪を発生し、くびれ部の強度が低下して、巻き上げの際にくびれ部が欠落して巻き上げ不能を発生した。また、図4のように、ステム内に残存する排気細管折れ残りにより、直管状ガラス管を下方向から支持する受け部材が確実にステムの凹部に嵌合されず、くびれ部の位置とくびれ部挟持ヘッドの位置がずれて、巻き上げのためのガラス管挟持が不可能になる不都合を生じた。
【0041】
また、ステムを用いているために、ステムのフレア径のバラツキやフレア周縁の欠け等の存在により封止部強度が低下し、クラックや、巻き上げ時のくびれ部欠落を生じた。
【0042】
実験(B)においては、直管状ガラス管を垂直把持して、加熱軟化状態のガラス管下端部を融着閉塞した後、1対のくびれ部用成型部材を直管状ガラス管側面に両方向から当接押圧する際に、自由端となつた直管状ガラス管下端が若干傾いて、直管状ガラス管の軸方向に対して傾斜したくびれ部が形成され、巻き上げ前のくびれ部挟持が不可能になる不良が発生した。
【0043】
また、直管状ガラス管の開口端に耐熱性基板が存在せずフリーであつたので、軟化したガラスが自重で垂下して下端近傍の側壁のガラス肉厚が薄くなり、くびれ部形成時のくびれ部ガラス肉厚の薄すぎにより、巻き上げ時にくびれ部欠落が多数発生した。
【0044】
また、くびれ部が正しい方向に形成されても、巻き上げ前の直管状ガラス管が加熱軟化状態であるので自重により下端部が若干垂下した場合に、自重で直管状ガラス管が少しずれを生じて、丸味を帯びたガラス管底部の平たん面がガラス管底部支持部材と傾いて接し、くびれ部挟持ヘッドで挟持出来ない欠点も発生した。
【0045】
実験(B)、(C)に対して、実験(A)においては、直管状ガラス管下端の絞り封止部とその近傍のくびれ部との肉厚偏差も少なくて歪も発生せず、巻き上げ時のくびれ部欠落、絞り封止部のクラック等は一切発生せず、かつくびれ部の挟持ヘッドによる挟持も確実かつスムースに行うことができ、実験(B)、(C)で発生した不良は一切生じなかった。
【0046】
また、直管状ガラス管下端部の絞り封止時に生じた底部のガラス肉厚部分は、予めガラスの肉厚を極端に大または小にして大きな差を生じないように凹凸をもたせたので、凹部成型部材による凹部の形成時に均等化された肉厚の凹部壁が形成され、歪も生じること無く、巻き上げ前の下方からの受け部材によって支持される時の衝撃によっても、何等破損等の不都合は生じなかつた。
【0047】
また実験(A)の変更例として、加熱軟化状態の直管状ガラス管の下端部において、下方からの凹部成型部材と側面からのくびれ部成型部材との押圧作動を同期させずに、いずれかを先行した作動とした実験を行った。この場合には、加熱軟化状態の時間が長くなり、くびれ部や凹部の形状乱れ、変形、肉厚のバラツキが発生し、実用に適さなかった。
【0048】
なお本発明においては、上述の図面及び実施の形態で述べた加工条件、寸度、材料、形状、品種等については、上述の内容に制限されることなく、任意に選択可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明の二重環形蛍光ランプの製造方法によれば、直管状ガラス管の電極を設けない端部の閉塞部分に絞り封止部を形成し、更に絞り封止部の凹部底面とその近傍のくびれ部との形成を、各々に適した金型を同期作動させてガラス管への当接押圧することにより行なうので、巻き上げ工程でのくびれ部の欠落や、クラックの発生が防止される。またくびれ部の形状精度が高いので、正しいガラス管支持位置が維持され、巻き上げ工程でのくびれ部の挟持不能を防止できる。それらの結果、生産歩留まり及び管端封止強度が向上する。
【0050】
また、従来の電極無しステム封止をステムレス封止に変えたことにより、ステムに用いるガラス材、リード線材、排気用ガラス管材等を省くことができる。また、ステム製作やステムとガラス管との封止工程も削減出来て、生産性の向上及び製造及び材料コストの削減も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の実施の形態における二重環形蛍光ランプの製造方法の工程を示す側断面図
【図1B】図1Aの一部を拡大して示す側断面図
【図1C】図1Aの一部を拡大して示し、(a)は斜視図、(b)は底面図、(c)は側面図
【図2】直管状ガラス管を巻き手段により環状に成型するための工程の1例を示す側断面図
【図3】二重環形蛍光ランプの1例を示す上面図
【図4】従来の二重環形蛍光ランプの製造方法の一例を示す要部側断面図
【図5】従来の二重環形蛍光ランプの製造方法の他の例を示す要部側断面図
【符号の説明】
1、1a 直管状ガラス管
2 電極
3 ステム
4 くびれ部
5 挟持体
6 開口端
7 閉塞予定部分
8 ガスバーナ
9 耐熱性基板
10 絞り封止部
11 くびれ部成型部材
12 底面
13 支持用凹部成型部材
14 ステムレス端部
15 突起
16 くびれ部
17 凹部
18 絞り封止用金型
19 排気細管
20 受け部材
21 挟持ヘッド
22、23 環状ガラス管
24 ブリッジ
25 二重環形蛍光ランプ
26 ステム
27 凹部
28 折れ残り排気細管
29 受け部材
30 くびれ部
31 挟持ヘッド
32 直管状ガラス管
33 管端部
34 平坦面
35 受け部材
36 挟持ヘッド
37 くびれ部

Claims (6)

  1. 直管状のガラス管の一端部に電極付きステムを封止し、前記ガラス管を、電極付きステムを封止した端部を上側にして垂直に把持して、前記ガラス管の下側に位置する開口端部を、前記ガラス管の開口端に耐熱性基板を当接させた状態で加熱軟化させた後、前記耐熱性基板を前記ガラス管の開口端から離間させ、前記開口端部に側方から絞り封止用金型を当接し押圧して絞り封止部を形成し、その後、前記絞り封止部近傍が軟化状態を維持している期間内に、前記絞り封止部近傍の側面には挟持用くびれ部成型部材を、前記絞り封止部の底面には底部支持用凹部成型部材を、互いに同期作動させて当接し押圧することにより、挟持用くびれ部と支持用凹部とを同時に形成してステムレス端部を作製し、次いで前記直管状のガラス管を巻き手段によって環状に成形することを特徴とする二重環形蛍光ランプの製造方法。
  2. 前記絞り封止用金型は、前記ガラス管の開口端部の周囲に配置される複数の押圧羽根により、前記ガラス管の開口端部を前記ガラス管の中心軸に直交する方向から複数箇所を絞り込んで閉塞する請求項1記載の二重環形蛍光ランプの製造方法。
  3. 前記挟持用くびれ部成型部材は、くびれ部形成用突起部を具え、かつ同時開閉駆動される一対の半環状型材である請求項1または2記載の二重環形蛍光ランプの製造方法。
  4. 前記底部支持用凹部成型部材は、略円錐台形の突起部を具えている請求項1〜3のいずれかに記載の二重環形蛍光ランプの製造方法。
  5. 垂直に支持し、加熱軟化させた前記ステムレス端部を有するガラス管の前記支持用凹部を略円錐台形の受け部材で支持し、前記挟持用くびれ部を一対の半環状挟持ヘッドで挟持して、前記ガラス管の巻き上げを行う請求項1〜4のいずれかに記載の二重環形蛍光ランプの製造方法。
  6. 環径の異なる2つの環状ガラス管を略同心円状に配置し、各々の環状ガラス管のステムレス端部のくびれ部近傍を互いにブリッジ接続して、一つの放電路を形成する請求項1〜5のいずれかに記載の二重環形蛍光ランプの製造方法。
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