JP3797448B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレスキャン時あるいはファースト版作成時に、原稿が特に網点上の文字に代表されるような部分を多く含む原稿(例えば地図原稿、旅行のパンフレット)であって、視覚的に読みやすさを求められる原稿であると判定した場合には、判定後の処理において、解像度を重視したような所定の処理(この結果、滑らかさよりシャープに画像を再生する)を施して再現するような画像処理装置に関し、たとえばディジタル・カラー複写機やカラーFAXあるいはカラーDTP処理装置などにおいて利用可能である。
【0002】
【従来の技術】
カラー複写機などにおいては、種々の原稿が複写対象原稿となるが、中でも、背景に色のついた文字が多く存在するような原稿は頻繁に扱われる原稿の一つである。このような原稿としては、例えば、地図(山の等高線に見られる)、旅行のパンフレット、カタログの仕様を記載した原稿などがある。これらは本来印刷物であるため、文字の背景となっている色のついた部分は、ミクロ的には網点とよばれるハーフトーンから出来ている。
【0003】
従来から網点原稿に対しては、平滑化処理と呼ばれるフィルタリング処理を行なうことでモアレを抑制したり、サイズの大きなディザ処理を施すことで階調性を保存するようなことが行なわれてきた。
【0004】
例えば、自動で原稿を判別する装置として、特開昭60−32475号公報に記載された画像処理装置がある。この装置では、エッジ部の頻度を基に注目の画像が、文字画像であるか中間調画像であるかを判定する。そして、この装置においては、地図やパンフレットなど注目の原稿は、判定パラメータにより、何れかに判定されるが、文字原稿と判定された場合は階調性が不足し(モアレが発生する場合もある)、中間調画像と判定された場合は解像度が不足する。
【0005】
自動で原稿を判別する他の装置として、特開平7−274001号公報に記載された画像処理装置がある。この装置は所謂プレスキャンにおいて注目画像が網点画像であるか否かを判定し、網点画像であれば積極的に平滑化処理を行なってモアレを出さないような効果を狙っている(なお、この装置の場合は特に変倍も考慮している)。しかし、この装置においては、地図やパンフレットなどの原稿は、網点画像と判定されることから、解像度が不足する。つまり、網点の中に囲まれた文字(網点上文字)を多く含む原稿に対しても、平滑化処理が施され、このため、文字の画質が著しく劣化し、読み取りが困難になる可能性もある。
【0006】
一方、手動で原稿を指定する装置例として、富士ゼロックステクニカルレポートに記載されているカラー複写機(Acolor 635/630)がある。このカラー複写機は、原稿種に応じて処理を切り替える機能を備え、原稿タイプを四つ(文字/写真、文字、写真、地図)のモードに分類し、ユーザーがキー操作により指定するモードに従って、空間フィルタの強さやスクリーン線数を切り替える。そして、網点上文字を多く含むような地図やパンフレットなどの原稿は、上記した地図モードで複写するのが画質上好ましいと言える。
【0007】
つまり、網点上文字を多く含む原稿は、階調性よりも文字を読むことが重要であるため、平滑化は、網点を考慮した写真モードに比べて弱く(シャープネスと言う見方であればより強く)、またスクリーン線数は、小さいサイズのディザ処理(1×1サイズ)で処理することが望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したモード指定を備えたカラー複写機を用いて、一般のユーザーが地図原稿を複写する際に、比較的簡単に地図モードを選択することができる。しかし、網点上文字を多く含むパンフレットやカタログ原稿を複写するときに、画質的に望ましい地図モードを選択できるとは限らず、他のモードを選択して複写することが多いに予想される。例えば、一般的にデフォルト処理である文字/写真モードを選択して複写すると、その結果として、網点上文字の画質が劣化し、読みにくい字になってしまう。
【0009】
本発明は上記した事情を考慮してなされたもので、
本発明の目的は、網点上文字を所定条件で多く含む地図、パンフレット、カタログに代表される原稿(以後、説明簡単のため地図的原稿と呼ぶ)を自動的に認識し、従来のカラー複写機における所謂地図モード的処理を施す画像処理装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、1ドラム方式のカラー複写機において、プレスキャンを行わずに、初版を作像すると同時に原稿判定を行い、地図的原稿と判定されたとき二回目以降の作像処理において、地図的原稿に適合した処理を行うことにより高速化を図った画像処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、一般原稿より強いエッジ強調をかける空間フィルタ手段を備えた画像処理装置であって、前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明では、原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、一般原稿より小サイズのディザ処理を施す中間調処理手段を備えた画像処理装置であって、前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3記載の発明では、原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、誤差拡散による処理を行い、一般原稿であると判定したとき、ディザ処理を行う中間調処理手段を備えた画像処理装置であって、前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の発明では、原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、一般原稿より小サイズの重み付け用マトリクスによる誤差拡散処理を行う中間調処理手段を備えた画像処理装置であって、前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の発明では、前記第2の検出手段は、前記注目画素を含む所定サイズの局所領域において、該局所領域内の注目画素の濃度レベルをLcとし、かつ注目画素を挾んで任意の対称位置にある画素対の濃度レベルをそれぞれLa、Lbとするとき、該局所領域内で、Lc−La≧TH かつ Lc−Lb≧TH (THは閾値)を1つでも満たす画素対が存在する場合に、前記注目画素を文字の尾根部に相当する画素と判定することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体的に説明する。
本発明では、画像を再生する系と並列に地図的原稿か否かを判定する装置を設け、プレスキャンあるいは初版作像時に判定装置を作動させ、その判定結果を、後の画像作像処理にフィードバックするようにしたものである。
【0017】
図1は、本発明の実施例の構成を示す。図1において、1はカラースキャナ、2はLog変換部、3はエッジ強調を行う空間フイルタ部、4は色補正/墨生成部、5はUCR部、6はディザ処理、濃度変換処理を行う中間調処理部、7はカラープリンタ、8は原稿の特徴量を基に地図的原稿か一般原稿かを判定する原稿判定回路である。
【0018】
まず、図1の概要を説明する。カラースキャナ等の画像入力装置1から反射率に対しリニアなRGBデータが入力される。次に、Log変換部2では、対数変換を行い、概ね濃度リニアなRGBデータを生成する。次に、空間フイルタ部3では、エッジ強調(シャープネス)処理を行う。ここで、空間フイルタは少なくとも2種類以上備えているものとし、後述するように、地図的原稿であるか一般原稿であるかに応じて、施すエッジ強調の程度を切り替える。
【0019】
色補正/墨生成部4では、画像入力装置と画像出力装置の色再現特性を考慮し、RGB信号を補色のYMC信号に変換する。色補正方法としては、線形近似所謂マスキング法や四面体補間法、三角柱補間法などが提案されており、これらの方法を利用して色補正を行う。同時に、K信号はmin(C,M,Y)に適当な乗数を掛けることにより算出する。
【0020】
次に、UCR部5では、YMC信号から下色除去を行って、YMCBkの信号を生成する。そして、中間調処理部6では、ディザ処理と画像出力装置の特性に適した濃度変換処理を施してカラープリンタなどの画像出力装置7にデータを送る。ここで、ディザは少なくとも2種類以上備えているものとし、後述するように、地図的原稿か否かに応じて、施すディザの種類(サイズ)を切り替える。また、本スキャンに先立って、プレスキャン時に原稿判定回路8により原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する。
【0021】
次に、本発明の原稿判定回路8について説明する。本判定回路8は地図的原稿が以下のような特徴を持つことを利用して判定するものである。すなわち、
(1)所定サイズ(例えば画像全面)において、網点上文字画素数が多い。
(2)所定サイズ(例えば画像全面)において、網点画素数に占める網点上文字画素数が多い。
【0022】
図2は、前者の特徴量(1)に基づく本判定回路8の構成例である。また、図3は、後者の特徴量(2)に基づく本判定回路8の構成例である。
【0023】
まず、図2から説明する。この原稿判定回路は、注目画素(あるいはブロック)が網点に含まれるか否かを判定する網点領域検出回路21と、注目画素が文字の尾根部に相当するか否かを判定する尾根画素検出回路22とを備え、検出された両者の特徴のAND23をとって、その頻度を基に読み込まれた原稿が地図的原稿か否かを判定する。
【0024】
判定の対象となる領域は、原稿全面でも良いし、図4に示すように画像を複数の領域に分割して、領域毎に特徴をカウントし、それらの最大値に対して、閾値判定を行なっても良い。このように領域に分割して判定を行う場合は、文字はある程度固まって存在すると言う特徴を活かせるため、認識性能がより向上する。
【0025】
図2の各構成要素を説明する。網点領域検出回路21は、本出願人が先に提案した技術を用いる(特開平4−25282号公報を参照)。前記公報に記載されている判定方法の要点は、網点部に多く存在する山ピーク画素と谷ピーク画素を検出し、それらの画素が所定ブロック内で所定個数存在すれば、注目ブロックを網点領域と判定するものである。
【0026】
また、尾根画素検出回路22は、線状部に属す画素をパターンマッチングで検出するが、網点の中に埋もれた文字部でも検出可能なパターンを準備する。ここでは本出願人が先に提案した技術を用いる(特開平3−82269号公報を参照)。すなわち、尾根画素パターンは、所定サイズ(例えば5×5の画素サイズ)の局所領域を用い、その領域内の中心画素の濃度レベルをLcとし、かつ中心画素Lcを中に挾んで任意の対称位置にある画素対の濃度レベルをそれぞれLa、Lbとするとき、該局所領域内で、
Lc−La≧TH かつ Lc−Lb≧TH
THは閾値
を1つでも満たせば、中心画素Lcを尾根画素として抽出するものである。
【0027】
上記二つの特徴を持つ部分が網点上の文字画素であり、従ってそれらのANDをとった後、画素数をカウンタ24で計数し、その計数値を、閾値判定部25で閾値処理して、計数値が所定の閾値以上のとき地図的原稿、そうでないとき一般原稿であると判定を行なう。
【0028】
図3は、原稿判定回路の他の構成例であり、網点領域検出回路31、尾根画素検出回路32は図2のものと同様である。図3では比率算出部36が設けられ、上記した網点上文字画素数(カウンタ35の値)を網点画素数(カウンタ34の値)で正規化し、この値を、閾値判定部37で判定処理して、所定の閾値以上のとき地図的原稿、そうでないとき一般原稿であると判定を行なう。つまり、この正規化された値が大きいと言うことは、網点画素数に占める網点上文字画素数が多いということと同じである。なお、前掲した特開平4−25282号公報では、網点ブロックを検出しているが、これを網点画素に変更すればよい。
【0029】
<地図的原稿/一般原稿に応じて空間フィルタを切り替える実施例>
ここでは、説明を簡単にするため、非地図的原稿がー般の原稿であるとして、それぞれに対して処理を切り替える実施例を説明する。地図的原稿は、一般の絵柄原稿よりも、よりコントラストをつけて再生した方が見やすいあるいは読みやすい画像となる。しかしながら、地図的原稿には大概の場合において網点部が含まれることが多い。このため、これらのことを考慮して中程度のエッジ強調フイルタを掛けることが好ましい。図5に地図的原稿用空間フィルタの空間周波数特性の例を示す。
【0030】
これに対して、一般の絵柄原稿用の空間フィルタは、後のディザ処理にも影響されるが、地図用のそれよりもさらに弱エッジ強調フィルタをかける。これらと比較するために、文字原稿用の空間フィルタの特性も図5に示した。
【0031】
<地図的原稿/一般原稿に応じてディザ処理を切り替える実施例>
地図的原稿は、階調性よりも解像度を優先して画像を再生した方が見やすい画像となる。例えば、400dpiのプリンタであれば、地図的原稿には1ドット単位のディザを、そうでない原稿には2×1のディザ処理(200dpiの万線型になる)を行えば良い。本実施例のサイズはこれに限定されるものではなく、地図的原稿には一般の絵柄原稿よりも小サイズのディザ処理を施せばよい。
【0032】
<地図的原稿/一般原稿に応じて誤差拡散/ディザ処理を切り替える実施例>
地図的原稿に対して、解像度を優先して画像を再生する処理として誤差拡散型の中間調処理も有効である。一般的にはサイズの大きなディザ処理よりも誤差拡散法は解像度が良い。例えば、地図的原稿に対しては誤差拡散法による処理を行い、そうでない原縞に対しては上記した2×1のディザ処理を行えば良い。図6は、誤差拡散法の処理回路を示す。図6では閾値が一つの二値化の例であるが、必要に応じて複数の閾値を設け、多値出力にすることも可能である。また、誤差拡散法と類似の方法に平均誤差最小法があるが、この方法を地図的原稿用の処理に利用しても良い。
【0033】
<地図的原稿/一般原稿に応じて誤差拡散処理を切り替える実施例>
地図的原稿に対して、解像度を優先して画像を再生する場合に、誤差拡散法の処理の中で解像度をさらによくすることも可能である。これは重み付け処理を行う際のマトリクスサイズを小さくすることで達成できる。すなわち、図6に示すような二種類のサイズの重み付け用マトリクスを準備し、地図的原稿であれば小サイズのマトリクス2を用い、そうでない原稿には大きいサイズのマトリクス1を用いるように切り替えを行う。本実施例のサイズはこれに限定されるものではなく、地図的原稿には一般の絵柄原稿よりも小サイズの重み付けマトリクスを使用すればよい。
【0034】
上記した各実施例は、プレスキャン時に地図的原稿か否かを判定し、その後の本スキャン時に処理を切り替える実施例であるが、例えば1ドラムタイプの所謂、面順次方式によって画像を再生する装置においては、ファースト版を作像すると同時に原稿種判定を行い、その判定結果が地図的原稿であれば、セカンド後の版に対して地図的原稿用の処理を行う方法も可能である。このときは、ファースト版に対しては所定の処理、例えば前述した一般絵柄用の弱いエッジ強調や2×1のディザ処理を行う(デフォルト処理)。
【0035】
また、上記実施例では地図的原稿と判明した場合に、空間フィルタとディザ処理を制御したが、さらに他の実施例として、例えばプリンタに打ち出す直前の濃度変換特性を地図的原稿用に切り替えることも有効である。すなわち、一般の絵柄が忠実な再現を目指すのに対し、地図的原稿に対しては、見やすいように、あるいは読みやすいように画像を加工し、例えばコントラストをより付けるような補正をしたり、あるいはハイライト部の濃度を持ち上げるような補正を実施しても良い。図7は、これらの処理を一次元の濃度変換テーブルで実施する場合の例を示す。
【0036】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、原稿が地図に代表される特徴(つまり、網点上文字)を多く含む原稿であるか否かを判定し、原稿が地図的原稿であるとき、地図的原稿用の空間フィルタを自動的に選択しているので、ユーザーに負担をかけることなく、全体的にシャープでかつモアレの少ない再生画像を得ることができる。
【0037】
本発明によれば、原稿が地図に代表される特徴(つまり、網点上文字)を多く含む原稿であるか否かを判定し、中間調処理としてサイズの異なる二種類以上のディザ処理を準備し、原稿が地図的原稿であるとき、地図的原稿用としてサイズの小さなディザを選択しているので、ユーザーに負担をかけることなく、全体的にシャープな再生画像を得ることができる。
【0038】
本発明によれば、原稿が地図に代表される特徴(つまり、網点上文字)を多く含む原稿であるか否かを判定し、中間調処理として誤差拡散処理とディザ処理を準備し、原稿が地図的原稿であるとき、地図的原稿用として誤差拡散法による処理を選択しているので、ユーザーに負担をかけることなく、全体的にシャープな再生画像を得ることができる。
【0039】
本発明によれば、原稿が地図に代表される特徴(つまり、網点上文字)を多く含む原稿であるか否かを判定し、中間調処理として誤差拡散法を利用する際に、サイズの異なる二種類以上の重み付け処理用のマトリクスを準備し、原稿が地図的原稿であるとき、地図的原稿用としてサイズの小さなマトリクスを選択しているので、ユーザーに負担をかけることなく、全体的にシャープな再生画像を得ることができる。
【0040】
本発明によれば、地図的原稿の特性(網点上の文字の頻度)を基に原稿種の判定を行っているので、地図に代表される網点上の文字を多く含む原稿を高精度に判別することができる。
【0041】
本発明によれば、原稿の判定をプレスキャン時に行っているので、初版再生時には原稿種が判明していて、高画質な画像を再生することができる。
【0042】
本発明によれば、原稿の判定を、初版を作像するファーストスキャン時に行っているので、プレスキャンを実行しない時間だけ処理時間が短縮され、高速に画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の構成を示す。
【図2】 原稿判定回路の第1の構成例を示す。
【図3】 原稿判定回路の第2の構成例を示す。
【図4】 画像を複数の領域に分割した例を示す。
【図5】 地図的原稿に施す空間フィルタの特性例を示す。
【図6】 誤差拡散法の処理回路を示す。
【図7】 地図的原稿用の濃度変換テーブルの例を示す。
【符号の説明】
1 カラースキャナ
2 Log変換部
3 空間フイルタ部
4 色補正/墨生成部
5 UCR部
6 中間調処理部
7 カラープリンタ
8 原稿判定回路

Claims (5)

  1. 原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、一般原稿より強いエッジ強調をかける空間フィルタ手段を備えた画像処理装置であって、
    前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、一般原稿より小サイズのディザ処理を施す中間調処理手段を備えた画像処理装置であって、
    前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていることを特徴とする画像処理装置。
  3. 原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、誤差拡散による処理を行い、一般原稿であると判定したとき、ディザ処理を行う中間調処理手段を備えた画像処理装置であって、
    前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていることを特徴とする画像処理装置。
  4. 原稿をデジタル信号として読み出し、前記原稿が地図的原稿であるか一般原稿であるかを判定する原稿判定手段と、該原稿判定手段が地図的原稿であると判定したとき、一般原稿より小サイズの重み付け用マトリクスによる誤差拡散処理を行う中間調処理手段を備えた画像処理装置であって、
    前記原稿判定手段は、前記デジタル信号の注目画素が網点画素か否かを判定する第1の検出手段と、前記注目画素が文字の尾根部に相当する画素か否かを判定する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の出力である網点画素数を計数する第1の計数手段と、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力の論理積である網点上の文字画素数を計数する第2の計数手段と、前記第1、第2の計数手段の計数値を基に、網点画素数に占める網点上の文字画素数の値を算出する算出手段と、前記値が所定の閾値以上のとき地図的原稿と判定し、所定の閾値未満のとき一般原稿と判定する判定手段から構成されていること を特徴とする画像処理装置。
  5. 前記第2の検出手段は、前記注目画素を含む所定サイズの局所領域において、該局所領域内の注目画素の濃度レベルをLcとし、かつ注目画素を挾んで任意の対称位置にある画素対の濃度レベルをそれぞれLa、Lbとするとき、該局所領域内で、Lc−La≧TH かつ Lc−Lb≧TH (THは閾値)を1つでも満たす画素対が存在する場合に、前記注目画素を文字の尾根部に相当する画素と判定することを特徴とする請求項1乃至4に記載の画像処理装置。
JP09331097A 1997-04-11 1997-04-11 画像処理装置 Expired - Fee Related JP3797448B2 (ja)

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