JP3797330B2 - 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント配線板の製造分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物およびそれに支持体と保護フィルムを用いて得られる感光性エレメントが広く用いられている。プリント配線板は、感光性エレメントを回路形成用基板上にラミネートして、パターン状に露光した後、未露光部を現像液で除去し、レジストパターンを形成し、それをマスクとしてエッチングまたはめっき処理を施して、回路を形成させた後、硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製造されている。この未露光部のレジストの除去を行う現像液としては、環境性及び安全性の見地から、炭酸ナトリウム等を使用するアルカリ現像型が主流になっており、現像液は通常、ある程度感光性樹脂組成物層を溶解する能力があれば、使用可能であり、現像時には現像液中に感光性樹脂組成物が溶解又は分散させられる。
【0003】
近年のプリント配線板の高密度化に伴い、より優れた解像度が要求される。また、回路形成用基板とレジストパターンが形成された感光性樹脂組成物層との接触面積が小さくなるため、感光性エレメントには、現像、エッチング又はめっき工程で優れた接着力、機械強度、耐薬品性及び柔軟性が要求される。さらに、作業性の面から露光後にパターンが適正に形成されているかどうかを確認しやすくさせるため、露光部と未露光部の色のコントラストの差であるイメージング性が大きいことが望ましい。
【0004】
特開平1−224747号公報には、スチレンを含むバインダーポリマー及びイソプロピレンオキサイド基をブロック構造として含む特定の不飽和ウレタン化合物を含有してなる光レジスト組成物が開示されている。このレジスト組成物は、スチレンを含有するバインダーポリマー及び特定の不飽和ウレタン化合物を含有することによって、耐金めっき性を向上させるのに成功しているが、解像度の見地からは、プリント配線板の高密度化に対応させるには難しい。
【0005】
また、特開平5−241340号公報には、スチレン/アクリル酸又はスチレン/メタクリル酸を含有してなる光重合性組成物が開示されている。この光重合性組成物は剥離性及び耐エッジフュージョン性を向上させるのに成功しているが、解像度及び密着性の見地からは、プリント配線板の高密度化に対応させるには難しい。また、特開平5−72734号公報には、スチレンを含むバインダーポリマーを含有してなる感光性樹脂組成物が開示されている。この感光性樹脂組成物は、フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物であり、用途が全く異なるものである。
【0006】
また、特開平10−198033号公報には、スチレン又はスチレン誘導体を含むバインダーポリマーを含有してなる光重合性組成物が開示されている。この光重合性組成物の用途は鉄系金属泊基材加工用であり、かつ、解像度の見地からは、プリント配線板の高密度化に対応させるには難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1及び2記載の発明は、解像度、密着性及びイメージング性が極めて優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。請求項3記載の発明は、請求項1及び2記載の発明の効果に加えて、剥離特性が優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。請求項4記載の発明は、解像度、密着性、イメージング性及び作業性が極めて優れる感光性エレメントを提供するものである。請求項5記載の発明は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な解像度、密着性、イメージング性及び作業性が極めて優れたレジストパターンの製造法を提供するものである。請求項6記載の発明は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な解像度、密着性、イメージング性及び作業性が極めて優れたレジストパターンを有するプリント配線板の製造法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、(A)スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物、(C)光重合開始剤及び(D)一般式(I)
【化3】
(式中Xは、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、アミノ基又は炭素数1〜20のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、アミノ基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は複素環からなる基を示し、m及びnは、mが2以上の整数であり、nが0以上の整数であって、m+n=6となるように選ばれる整数であり、nが2以上の整数の時、2以上のXは各々同一でも相違してもよい)で表される化合物を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。
【0009】
また、本発明は、(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物が、一般式(II)
【化4】
(式中、R1及びR2は、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Y1及びY2は、各々独立に炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基を示し、Zは、炭素数1〜16の炭化水素基を示し、p及びqは、各々独立に1〜28の整数である)で表される化合物を必須成分として含む前記感光性樹脂組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の使用割合が、(A)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部、(B)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部、(C)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜20重量部、(D)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.001〜3重量部である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0011】
また、本発明は、(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーが、スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として、0.1〜30重量%含むカルボキシル基含有バインダーポリマーである前記感光性樹脂組成物に関する。
【0012】
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥して、積層してなる感光性エレメントに関する。また、本発明は、前記感光性エレメントを、場合によって保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法に関する。また、本発明は、前記レジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感光性樹脂組成物に含まれる成分について詳述する。本発明における(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーは、スチレン誘導体又はスチレンを共重合成分として、密着性及び剥離特性を共に良好にするには、0.1〜30重量%含むことが好ましく、1〜28重量%含むことがより好ましく、1.5〜27重量%含むことが特に好ましい。この含有量が0.1重量%未満では、密着性が劣る傾向があり、30重量%を超えると、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向がある。スチレン誘導体としては、例えば、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン等が挙げられ、また、これらのスチレン又はスチレン誘導体は、ベンゼン環がニトロ基、ニトリル基、アルコキシル基、アシル基、スルホン基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子等の官能基で置換されていてもよく、メチル基、tert−ブチル基等の単一アルキル基で置換されていることが好ましい。密着性の見地からは、スチレン及びp−メチルスチレンが好ましい。これらのスチレン又はスチレン誘導体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0014】
また、本発明における(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーに含まれるスチレン又はスチレン誘導体を含む共重合体は、スチレン若しくはスチレン誘導体と共重合可能なカルボキシル基含有モノマー又はスチレン又はスチレン誘導体以外のビニルモノマーを含む。カルボキシル基含有バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル酸、α−ブロモアクリル酸、α−クロルアクリル酸、β−フリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸等のアクリル酸誘導体、メタクリル酸、α−ブロモメタクリル酸、α−クロルメタクリル酸、β−フリルメタクリル酸、β−スチリルメタクリル酸等のメタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。これらのカルボキシル基含有モノマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0015】
また、スチレン又はスチレン誘導体以外のビニルモノマーとしては、例えば、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレートアクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレートアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。上記アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(III)
【化5】
(式中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜12のアルキル基を示す)で表される化合物などが挙げられる。
【0016】
上記一般式(III)中のR4としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。上記一般式(III)で表される単量体としては、例えば、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸ペンチルエステル、アクリル酸ヘキシルエステル、アクリル酸ヘプチルエステル、アクリル酸オクチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、アクリル酸ノニルエステル、アクリル酸デシルエステル、アクリル酸ウンデシルエステル、アクリル酸ドデシルエステル、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸プロピルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ペンチルエステル、メタクリル酸ヘキシルエステル、メタクリル酸ヘプチルエステル、メタクリル酸オクチルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸ノニルエステル、メタクリル酸デシルエステル、メタクリル酸ウンデシルエステル、メタクリル酸ドデシルエステル等が挙げられる。
【0017】
また、これらのスチレン又はスチレン誘導体以外のビニルモノマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。また、本発明における(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。また、(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマー以外のカルボキシル基含有バインダーポリマーと組み合わせて使用してもよい。
【0018】
また、本発明における(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーは、現像性、環境保全性等の見地から、アルカリ水溶液に可溶又は膨潤可能であることが望ましいので、カルボキシル基を有していることが必要であり、酸価は、100〜500mgKOH/gであることが好ましく、100〜300mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が100mgKOH/g未満では、現像時間が遅くなる傾向があり、500mgKOH/gを超えると、光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。
【0019】
また、本発明における(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、ポリスチレン換算した重量平均分子量が20,000〜300,000であることが好ましく、40,000〜150,000であることが特に好ましい。重量平均分子量が20,000未満では光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を超えると、現像時間が長くなる傾向がある。
【0020】
また、本発明における(B)成分の分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレン基の数が2〜14のもの)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(エチレン基の数が2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、ポリプロピレングリコールジメタクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等の多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ビスフェノールAジオキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAジオキシエチレンジメタクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジメタクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレンジメタクリレート等のビスフェノールAポリオキシエチレンジアクリレート又はビスフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリレート等のグリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物、2,2−ビス(4−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン、アクリル酸メチルエステル、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル等のアクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらの光重合性不飽和化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0021】
また、本発明における(B)成分の分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物は、密着性、解像度等の見地から不飽和ウレタン化合物を含むことが好ましく、前記一般式(II)で表される化合物を含むことがより好ましい。
【0022】
上記不飽和ウレタン化合物は、種々の方法により製造することが可能であり、その製造法は、特に制限はないが、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と分子中に水酸基、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、メルカプト基の中から選ばれた活性水素を有する基(以下活性水素基と称す)と炭素−炭素二重結合を有する化合物との反応により得られる。また、分子中にイソシアネート基と炭素−炭素二重結合を有する化合物と分子中に活性水素基2個以上を有する化合物との反応によっても得られる。また、分子中に活性水素基と炭素−炭素二重結合を有する化合物と分子中にイソシアネート基と炭素−炭素二重結合を有する化合物との反応によっても得られる。
【0023】
また、前記一般式(II)中において、R1及びR2は、各々独立に水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素数1〜3のアルキル基を示し、Y1及びY2はエチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、イソプロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド基、ペンチレンオキサイド基、へキシレンオキサイド基等の炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基を示し、Zは炭素数2〜16の炭化水素基を示し、p及びqは各々独立に1〜28の整数である。
【0024】
上記イソプロピレンオキサイド基中のイソプロピレン基は、
【化6】
で表される基であり、イソプロピレンオキサイド基において結合方向は、メチレン基が酸素と結合している場合とメチレン基が酸素に結合していない場合の2種があり、1種の結合方向でもよいし、2種の結合方向が混在してもよい。また、Yの繰り返し単位が2以上の時、2以上のYは、各々同一でも相違していてもよく、Yが2種以上のアルキレンオキサイド基で構成される場合、Yはランダムに存在してもよいし、ブロック的に存在してもよい。
【0025】
上記炭素数2〜16の炭化水素基としては、例えば、エチレン基、ヘキシレン基、2−エチルヘキシレン基、トリメチルヘキシレン基、デシレン基等のアルキレン基、シクロヘキシレン基、ビシクロヘキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基などが挙げられる。
【0026】
前記一般式(II)で表される化合物中において、現像性又は剥離特性の見地から、一般式(IV)
【化7】
(式中、R1、R2、Y1、Y2及びZは、前記一般式(I)中と同一のものを示し、Wは、エチレンオキサイド基を示し、h、i、s及びtは、各々独立に1〜14の整数である)で表される化合物が特に好ましい。また、これらの一般式(IV)で表される化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。商業的に入手可能な化合物としては、例えば、新中村化学工業株式会社の商品名UA−11、UA−13等がある。
【0027】
また、本発明における(C)成分の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0028】
本発明における(D)成分である前記一般式(I)で表される化合物中のXは、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、アミノ基又は炭素数1から20のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、アミノ基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は複素環からなる基を示し、アルキル基であることが特に好ましい。
【0029】
上記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等が挙げられる。
【0030】
上記炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアリール基としては、例えば、メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基等が挙げられる。
【0031】
上記炭素数1〜10のアルキルメルカプト基としては、例えば、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基等が挙げられる。上記アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基としては、例えば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基等が挙げられる。
【0032】
上記炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。上記複素環からなる基としては、例えば、エチレンオキシド基、フラン基、チオフェン基、ピロール基、チアゾール基、インドール基、キノリン基等が挙げられる。また、前記一般式(I)におけるm及びnは、mが2以上の整数であり、nが0以上の整数であって、m+n=6となるように選ばれる整数である。また、nが2以上の整数の時、2以上のXは各々同一でも相違しててもよい。mが2未満では解像度が悪化する。
【0033】
また、本発明の(D)成分の前記一般式(I)で表される化合物としては、例えば、カテコール、レゾルシノール、1,4−ヒドロキノン、2−メチルカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、2−エチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、2−プロピルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、2−n−ブチルカテコール、3−n−ブチルカテコール、4−n−ブチルカテコール、2−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−di−tert−ブチルカテコール等のアルキルカテコール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2−プロピルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、2−tert−ブチルレゾルシノール、4−tert−ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノール、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−di−tert−ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシンなどが挙げられる。
【0034】
本発明における(A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーの含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して40〜80重量部とすることが好ましく、40〜60重量部とすることが特に好ましい。この含有量が40重量部未満では、光硬化物が脆くなりやすく、感光性エレメントとして用いた場合塗膜性に劣る傾向があり、80重量部を超えると、感度が不十分となる傾向がある。
【0035】
また、本発明における(B)成分の分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し、20〜60重量部とすることが好ましく、40〜60重量部とすることが特に好ましい。この含有量が20重量部未満では、感度が不十分となる傾向があり、60重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。
【0036】
また、本発明における(C)成分の光重合開始剤の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し、0.1〜20重量部とすることが好ましく、0.2〜10重量部とすることが特に好ましい。この含有量が0.1重量部未満では、感度が不十分となる傾向があり、20重量部を超えると、露光の際に感光性組成物表面での吸収が増大して内部の光硬化物が不十分となる傾向がある。
【0037】
また、本発明における(D)成分の一般式(I)で表される化合物の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.001〜3重量部であることが好ましく、0.01〜0.1重量部であることが特に好ましい。この含有量が0.001未満では、解像度が向上しない傾向があり、3重量部を超えると、感度が不十分となる傾向がある。
【0038】
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、染料、発色剤、グリシジルエーテル化合物等の熱発色防止剤、可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤などを(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.01〜20重量部程度含有することができる。
【0039】
上記染料としては、例えば、フクシン、オーラミン塩基、カルコシドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイトブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、アイオジンググリーン、ナイトグリーンB、トリバロサン、ニューマジェンタ、アシッドバイオレットRRH、レッドバイオレット5RS、エチルバイオレット、メチレンブルー、ニューメチレンブルーGG、フタロシアニングリーン、ダイヤモンドグリーン、ローダミンB等が挙げられる。
【0040】
上記発色剤としては、例えば、トリブロモメチルフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等が挙げられる。上記可塑剤としては、例えば、ナフテン油、パラフィン油等の炭化水素油、分子量3000以下の低分子量ポリスチレン、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、石油樹脂、ジアルキルフタレート、アルキルホスフェート、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエステル、ポリエチレングリコールエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル樹脂、ポリテルペン樹脂、ポリイソプレン及びその水添物、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホンアミド、液状1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン及びその末端変性物、並びにこれらの水酸化物又はカルボキシル化物、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びこれらのカルボキシル化物、液状スチレン−ブタジエン共重合体、エチレングリコール−プロピレングリコールブロック共重合体などが挙げられる。
【0041】
上記顔料としては、例えば、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンレッド、インダンスレンブルー、チタン白、シリカ、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、沈降性炭酸バリウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。
【0042】
上記充填剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体や、中空プラスチックピグメント等の無機又は有機充填剤が挙げられる。上記消泡剤としては、例えば、シリコン系化合物、炭化水素系化合物等が挙げられる。
【0043】
上記安定剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等のヒドロキシ芳香族化合物、フェニベンゾキノン、p−トルキノン、p−キシロキノン等のキノン類、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、ジフェニルニトロソアミン、フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン類、フェノチアジン、ピリジン等の複素環式化合物、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、クロラニル、アリールフォースファイト、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、塩化第一銅などが挙げられる。
【0044】
上記酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等のアルキル化フェノール、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等のアルキル化ビスフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ−4,6−ビス(n−オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、ジラウリルチオジプロピオネートベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール塩酸塩、ベンゾトリアゾール有機酸塩、アミノベンゾチアゾールなどが挙げられる。
【0045】
感光性樹脂組成物は、必要に応じてメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、ヘキサノール等の脂肪族アルコール類、アリルアルコール、ベンジルアルコール、アニソール、フェネトール、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の炭化水素類、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−1−ブタノール、4−メトキシ−1−ブタノール、3−エトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−エチル−1−1ペンタノール−4−エトキシ−1−ペンタノール、5−メトキシ−1−ヘキサノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、メチルヘキシルケトン、エチルブチルケトン、ジブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−2−ペンタノン、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−3−ペンタノン、6−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、3−メチル−3−ヒドロキシ−2−ペンタノン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、MC、EC、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、MCアセテート、ECアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテル類およびそのアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノi−プロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類およびそのアセテート、DMDG、DEDG、DBDG、MEDG等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等のトリエチレングリコールアルキルエーテル類、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、n−プロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、モノメチルエーテルアセテート、モノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテル類およびそのアセテート、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、n−プロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のジプロピレングリコールアルキルエーテル類、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル等のカルボン酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、炭酸プロピレンなどの溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して溶液として塗布することができる。
【0046】
また、本発明の感光性樹脂組成物は、金属面、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
【0047】
また、感光性樹脂組成物層の厚さは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μmであることが好ましく、特に1〜30μmであることが好ましい。1μm未満では工業的に塗工不可能になる傾向があり、100μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が不十分となる傾向がある。液状レジストに保護フィルムを被覆して用いる場合は、保護フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不活性なポリオレフィンフィルム等が用いられる。感光性エレメントは、支持体として、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等からなる重合体フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥することにより得られる。これらの重合体フィルムは、後に感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。これらの重合体フィルムの厚さは、1〜100μmとすることが好ましく、1〜30μmとすることがより好ましい。また、これらの重合体フィルムの一つは感光性樹脂組成物層の支持フィルムとして、他の一つは感光性樹脂組成物の保護フィルムとして感光性樹脂組成物層の両面に積層してもよい。
【0048】
本発明の感光性エレメントを用いてレジストパターンを製造する方法としては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を加熱しながら銅張積層板等の回路形成用基板に圧着させることにより積層する方法などが挙げられる。積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。感光性樹脂組成物層の加熱温度は、特に制限はなく、90〜130℃とすることが好ましい。また、感光性樹脂組成物層の圧着圧力は、特に制限はなく、1〜10kgf/cm2とすることが好ましい。
【0049】
なお、感光性樹脂組成物層を前記のように90〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性を更に向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
【0050】
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま、活性光線を照射してもよく、また、不透明の場合には、当然除去する必要がある。感光性樹脂組成物層の保護という点からは、重合体フィルムは透明で、この重合体フィルムを残存させたまま、それを通して、活性光線を照射することが好ましい。活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
【0051】
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、アルカリ水溶液等の現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。アルカリ性水溶液の塩基としては、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム若しくはカリウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%4ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは、9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。現像の方式には、ディップ方式、スプレー方式等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
【0052】
現像後の処理として、必要に応じて80〜250℃程度の加熱又は0.2〜5mJ/cm2程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。現像後に行われる金属面のエッチングには塩化第2銅溶液、塩化第2鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクタが良好な点から塩化第2鉄溶液を用いることが望ましい。
【0053】
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。次いで、レジストパターンは、通常、現像に用いたアルカリ水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離される。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜5重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜5重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよい。
【0054】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。
【0055】
実施例1〜10及び比較例1〜8表1、表3及び表4に示すバインダーポリマー、光重合性不飽和化合物、(D)成分の化合物又は1価フェノール化合物を混合し、これに表2に示す光重合開始剤及びその他添加剤を混合し、溶剤に溶解させ感光性樹脂組成物の溶液を得た。
【0056】
【表1】
なお、表1における光重合性不飽和化合物を以下に示した。
【0057】
*1:下記式(V)で示されるビスフェノールA(ペンタメチレンオキシメタクリレート)
【化8】
*2:下記式(VI)で示されるEO変性ウレタンジメタクリレート
【化9】
*3:下記式(VII)で示されるEO,PO変性ウレタンジメタクリレート
【化10】
【表2】
【表3】
【表4】
次いで、この感光性樹脂組成物の溶液を16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人(株)製、GSタイプ)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、20μmであった。一方、銅箔(厚さ35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板(日立化成工業(株)製、製品名MCL−E−61)の銅表面を#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥させた。次いで、銅張積層板を80℃に加温した後、上記で得られた感光性エレメントを銅表面上に感光性樹脂組成物層を密着させるようにして120℃で4kgf/cm2の圧力下に積層した。
【0058】
次いで、感光性エレメントが積層された銅張積層板を冷却し、23℃になった時点でポリエチレンテレフタレート面に、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が10/400〜50/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させ、3KW高圧水銀灯(オーク製作所社製、製品名HMW−590)を用いて、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0となるエネルギー量で露光を行った。尚、解像度の評価は、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が10/10〜50/50(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを用いた。ここで、密着性は、現像処理によって未露光部を除去した後、密着していた細線のライン幅の最も小さい値により評価した。また、解像度は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値により評価した。密着性及び解像度の評価は共に数値が小さいほど良好な値である。
【0059】
次いで、ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、30℃で1.0重量%炭酸ナトリウム水溶液を30秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。イメージング性とは、色彩の変化量を数値化したものであり、露光部と未露光部の色のコントラストの差を示す。作成した感光性エレメントをストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0になるエネルギー量で露光を行い、露光45分後、感光性エレメント自身の変化量を色差計(東京電色(株)製、製品名カラーエースTC−1)を用いて測定した。この色彩変化の値をイメージング量とし、その値が大きいほど感光性エレメントの色彩は変わっており、露光時のネガズレチェックや露光完了の基準となる。
【0060】
得られた解像度、密着性及びイメージング性の結果をまとめて表6及び表7に示す。次に、表5に示すバインダーポリマー、光重合性不飽和化合物及び(D)成分の化合物を混合し、これに表2に示す光重合開始剤及びその他添加剤を混合し、溶剤に溶解させ感光性樹脂組成物の溶液にし、前記方法で感光性エレメントを得た。そして、前記方法で感光性エレメントを銅張積層板に積層した。次いで、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0となるエネルギー量で露光したレジストを、45℃に加熱した3%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、硬化レジストが銅面から剥離した時間を測定し、剥離時間とした。得られた剥離時間の結果を表8に示す。また、前記方法により解像度、密着性及びイメージング性の結果をまとめて表6に示す。
【0061】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
表5及び表6から明らかなように、比較例1〜8で使用された感光性樹脂組成物の解像度は15又は20μmであり、実施例1〜10で使用された感光性樹脂組成物の解像度は12μmであることから、本発明の感光性樹脂組成物の解像度は極めて優れていることが判る。また、比較例1〜8で使用された感光性樹脂組成物の密着性は15〜20μmであり、実施例1〜10で使用された感光性樹脂組成物の密着性は15〜18μmであることから、本発明の感光性樹脂組成物は密着性に求められる要求を満たすことが判る。
【0062】
また、比較例1〜8で使用された感光性樹脂組成物のイメージング性は30〜45であり、実施例1〜10で使用された感光性樹脂組成物のイメージング性は45であることから、本発明の感光性樹脂組成物はイメージング性に求められる要求を満たすことが判る。一方、表8から明らかなように、実施例8〜実施例10で使用された感光性樹脂組成物の剥離時間は10秒、16秒及び19秒であることから、本発明の感光性樹脂組成物は剥離時間に求められる要求を満たすことが判る。以上のことから、本発明の感光性樹脂組成物は、密着性及びイメージング性が優れ、かつ解像度が極めて優れている。また、剥離特性も優れる。
【0063】
【発明の効果】
請求項1及び2記載の感光性樹脂組成物は、解像度、密着性及びイメージング性が極めて優れ、液状レジスト及び感光性エレメントとしての用途に極めて好適である。請求項3記載の感光性樹脂組成物は、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、剥離特性が優れ、液状レジスト及び感光性エレメントとしての用途に極めて好適である。請求項4記載の感光性エレメントは、解像度、密着性、イメージング性及び作業性が極めて優れるものであり、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用である。請求項5記載のレジストパターンの製造法は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な解像度、密着性、イメージング性及び作業性が極めて優れるレジストパターンの製造法である。請求項6記載のプリント配線板の製造法は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な解像度、密着性、イメージング性及び作業性が極めて優れるプリント配線板の製造法である。
Claims (6)
- (A)スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物、(C)光重合開始剤及び(D)一般式(I)
- (A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の使用割合が、(A)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部、(B)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部、(C)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜20重量部、(D)成分が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.001〜3重量部である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- (A)成分のスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーが、スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として、0.1〜30重量%含むカルボキシル基含有バインダーポリマーである請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥して、積層してなる感光性エレメント。
- 請求項4記載の感光性エレメントを、場合によって保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
- 請求項5記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
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