JP2019045674A - 液状感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性樹脂層、レジストパターンの形成方法 - Google Patents

液状感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性樹脂層、レジストパターンの形成方法 Download PDF

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良史 杉浦
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壮和 粂
小野 博史
Hiroshi Ono
博史 小野
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Abstract

【課題】支持層やカバー層を必要とせず、異物や剥離帯電の影響が少なくコストが低く、乾燥条件により感度を変えることができ、露光装置に適合するよう感度調整できる液状感光性樹脂組成物と、それを用いた感光性樹脂層、レジストパターンの形成方法を提供する。【解決手段】(A)バインダーポリマーと、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)沸点が300℃以下の溶剤と、(E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤を含有する液状感光性樹脂組成物。前記の液状感光性樹脂組成物を用いて形成された感光性樹脂層。前記の液状感光性樹脂組成物を塗布、乾燥、露光、現像する工程を含む、レジストパターンの形成方法。【選択図】なし

Description

本開示は、液状感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性樹脂層、レジストパターンの形成方法に関する。
従来、プリント配線板の製造分野においては、エッチング処理又はめっき処理等に用いられるレジスト材料として、感光性樹脂組成物、及びこの感光性樹脂組成物を用いて形成された層(以下、「感光性樹脂層」ともいう)を支持体上に形成し、感光性樹脂層上に保護層を配置させた構造を有する感光性エレメント(積層体)が広く用いられている。
感光性樹脂組成物の形状としては、フィルム状のものと液状のものがあり、フィルム状のものがプリント配線板の製造用途には広く普及している。
プリント配線板は、上記フィルム状の感光性エレメントを用いて、例えば以下の手順で製造されている。すなわち、まず、感光性エレメントの感光性樹脂層を銅張り積層板等の回路形成用基板上にラミネートする。このとき、感光性樹脂層の支持体に接触している面(以下、感光性樹脂層の「下面」ともいう)とは反対側の面(以下、感光性樹脂層の「上面」ともいう)が、回路形成用基板の回路を形成する面に密着するようにラミネートする。そのため、保護層を感光性樹脂層の上面に配置している場合、このラミネートの作業を、保護層を剥がしながら行う。また、ラミネートは、感光性樹脂層を下地の回路形成用基板に加熱圧着することにより行う(常圧ラミネート法)。
次に、マスクフィルム等を通して感光性樹脂層をパターン露光する。このとき、露光前又は露光後の何れかのタイミングで支持体を剥離する。その後、感光性樹脂層の未露光部を現像液で溶解又は分散除去する。次に、エッチング処理又はめっき処理を施して導体パターンを形成させ、最終的に感光性樹脂層の硬化部を剥離除去する(例えば、特許文献1)。
国際公開2015/177947号
近年、感光性フィルムに変わる材料として液状の感光性樹脂組成物が注目されている。液状の感光性樹脂組成物を用いた、プリント配線板の製造方法はフィルム状のものと比べて感光性樹脂層の積層方法が異なる。すなわちフィルム状で用いられる常圧ラミネート法ではなく、スリットコート法などで銅張り積層板等の回路形成用基板上に液状感光性樹脂組成物を塗布した後、オーブンなどで乾燥させることで、液状感光性樹脂組成物に含まれる溶剤などを揮発させることで感光性樹脂層を形成させる。液状の感光性レジストと比較したフィルム状のデメリットとして以下のようなものがある。
一般的なフィルム状感光性レジストは支持層やカバー層が必要で、コストが高く、製造期間が長くなる。また、塗工機やスリット機といった製造装置が必要となりこれにもコストや手間がかかる。
他には異物数の管理が難しい点が挙げられる。フィルム状レジストは支持層やカバー層があるため、異物として支持層やカバー層起因の異物が発生したり、塗工工程やスリット工程でも環境中の異物が発生し易い傾向がある。それに対し、液状レジストではそれらのリスクがなく、ろ過などの方法で簡単に異物を容易に取り除くことも可能である。
他にはフィルム状レジストは、支持層やカバー層を剥離する際に、剥離帯電が生じ、不具合につながる問題点があった。
ところで近年、露光装置は多種多様になってきており投影型露光機や直描型露光機が開発されている。また露光装置の光源として、高圧水銀ランプ、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーなど波長が異なる様々な光源が用いられている。しかし、これらの露光装置では必要とされる感度が全く異なり、感光性レジストはそれらの露光機に適切な感度に調整された感光性レジストを使用する必要があった。例えば、もし低感度な感光性レジストに低照度な光源を用いた場合、必要とされる露光時間は長くなり生産性が極端に落ちてしまう。一方、高感度な感光性レジストを高照度な光源で露光すると、露光時間などの最適露光条件の裕度が狭くなる。また、露光機のメーカーやグレードによって照度なども大きく異なり、感光性レジストの感度を使用される露光機の照度などに応じて調節するなどしていた。
本発明は、支持層やカバー層を必要とせず、異物や剥離帯電の影響が少なくコストが低く、乾燥条件により感度を変えることができ、露光装置に適合するよう感度調整できる液状感光性樹脂組成物と、それを用いた感光性樹脂層、レジストパターンの形成方法を提供する。
本発明は以下の態様を含むものである。
[1] (A)バインダーポリマーと、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)沸点が300℃以下の溶剤と、(E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤と、を含有する液状感光性樹脂組成物。
[2] 上記(A)バインダーポリマーが、分子内にカルボキシル基を含有する上記[1]に記載の液状感光性樹脂組成物。
[3] 上記(E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤が、ヒドロキノン誘導体である上記[1]又は[2]に記載の液状感光性樹脂組成物。
[4] 上記(D)沸点が300℃以下の溶剤が、アルコール系溶剤、酢酸エステル系溶剤又はそれらを含む混合溶剤である上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の液状感光性樹脂組成物。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の液状感光性樹脂組成物を用いて形成された感光性樹脂層。
[6] 上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の液状感光性樹脂組成物を塗布、乾燥、露光、現像する工程を含む、レジストパターンの形成方法。
[7] 乾燥温度又は乾燥時間を変化させ感度を調整する上記[6]に記載のレジストパターンの形成方法。
本発明の液状感光性樹脂組成物によれば、フィルム状感光性レジストに必須の支持層やカバー層を必要とせず、コストを抑え、異物や剥離帯電の影響を少なくできる。また、塗布後の乾燥条件で感度を調整可能であるため、種々の露光装置に対し汎用的に使用可能な液状の感光性樹脂組成物、それらを用いたパターンの形成方法を提供することができる。
本発明で塗布後の乾燥条件によって感度を調整できる原理は、液状感光性樹脂組成物を塗布後の溶剤乾燥工程で重合禁止剤が揮発するためと推定される。重合禁止剤は配合量によって感度がを左右するため、例えば、厳しい条件(高温度、長時間、減圧条件)で揮発させれば多くの重合禁止剤が揮発し、結果として感光樹脂層の感度は低感度化する。結果として、低感度の感光樹脂層を形成した場合は、最適露光量は大きくなる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(液状感光性樹脂組成物)
本発明の液状感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマーと、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)沸点が300℃以下の溶剤と、(E)その溶剤より沸点が高い重合禁止剤を含有することを特徴とするものである。
なお、本明細書においては、場合により、上記(A)バインダーポリマーを「(A)成分」、上記(B)光重合性化合物を「(B)成分」、上記(C)光重合開始剤を「(C)成分」などという。以下、各成分について詳細に説明する。
((A)バインダーポリマー)
(A)成分であるバインダーポリマーとしては、従来の感光性樹脂組成物に用いられているものであれば特に限定はされず、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中で、アルカリ現像性の見地からは、アクリル樹脂が好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
バインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、分子内にカルボキシル基を含有するものが好ましい。カルボキシル基を有するバインダーポリマーは、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体とをラジカル重合させることにより製造することができる。
バインダーポリマーは、現像液耐性と剥離性とのバランスの見地から、下記一般式(I)、(II)及び(III)で表される構造単位を含むことが好ましい。なお、現像液耐性の向上に起因して、密着性及び解像度が向上する傾向にある。
[一般式(I)、(II)、(III)中、R、R及びR10は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示し、R11は炭素数1〜6のアルキル基を示し、pは0〜5の整数を示し、pが2以上のとき、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよい。]
上記一般式(I)で表される構造単位は、(メタ)アクリル酸に基づく構造単位であり、メタクリル酸に基づく構造単位(R=メチル基)であることが好ましい。
上記一般式(I)で表される構造単位の含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、10〜50質量%であることが好ましく、15〜40質量%であることがより好ましく、20〜35質量%であることが更に好ましい。この割合が10質量%未満では現像液及び剥離液に一般的に使用されているアルカリ性水溶液に対する耐性が向上し、現像及び剥離が困難となる傾向があり、この割合が50質量%を超えると、現像液耐性が悪くなり、密着性及び解像度が低下する傾向がある。
上記一般式(II)で表される構造単位は、スチレン(R=水素原子)、スチレン誘導体、α−メチルスチレン(R=メチル基)及び、α−メチルスチレン誘導体に基づく構造単位である。本発明において、「スチレン誘導体」及び「α−メチルスチレン誘導体」とは、スチレン及びα−メチルスチレンのベンゼン環における水素原子が置換基R(炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、OH基、ハロゲン原子)で置換されたものをいう。上記スチレン誘導体としては、例えば、メチルスチレン、エチルスチレン、tert−ブチルスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、ヒドロキシスチレン及びクロロスチレン等が挙げられ、p−位にRが置換した構造単位であることが、より好ましい。α−メチルスチレン誘導体としては、上記スチレン誘導体において、ビニル基のα−位の水素原子がメチル基で置換されたものが挙げられる。
上記一般式(II)で表される構造単位の含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、3〜60質量%であることが好ましく、10〜55質量%であることがより好ましく、15〜50質量%であることが更に好ましく、20〜45質量%であることが特に好ましい。この含有量が3質量%未満では密着性及び解像度が低下する傾向があり、60質量%を超えると剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向があり、更に硬化後のレジストの柔軟性が低下する傾向がある。
上記一般式(III)で表される構造単位は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく構造単位である。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、一般式(III)中、R11が、炭素数1〜12のアルキル基であるものが挙げられる。炭素数1〜12のアルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、水酸基、エポキシ基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。かかる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸tertブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、並びに、これらの構造異性体が挙げられる。解像度の向上及び剥離時間の短縮の観点から、中でも、R11は、炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、置換基を有さない炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることが更に好ましい。
上記一般式(III)で表される構造単位の含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、1〜40質量%であることが好ましく、2〜35質量%であることがより好ましく、4〜30質量%であることが更に好ましく、5〜25質量%であることが特に好ましい。この含有量が1質量%未満ではレジストの剥離性が低下する傾向があり、40質量%を超えると解像度が低下する傾向がある。
また、バインダーポリマーは、密着性及び解像度と、剥離性とのバランスの見地から、さらに下記一般式(IV)で表される構造単位を含むことがより好ましい。
[一般式(IV)中、R12は、水素原子又はメチル基を示し、R13は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示す。qは0〜5の整数を示し、qが2以上のとき、複数存在するR13は互いに同一でも異なっていてもよい。]
上記一般式(IV)で表される構造単位は、ベンジル(メタ)アクリレート及びベンジル(メタ)アクリレート誘導体に基づく構造単位である。前記ベンジル(メタ)アクリレート誘導体としては、4−メチルベンジル(メタ)アクリレート、4−エチルベンジル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルベンジル(メタ)アクリレート、4−メトキシベンジル(メタ)アクリレート、4−エトキシベンジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシルベンジル(メタ)アクリレート、4−クロロベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記一般式(IV)で表される構造単位は、現像性、エッチング耐性、めっき耐性及び硬化膜の可とう性を保持する観点から、中でもベンジル(メタ)アクリレート(q=0のとき)に基づく構造単位であることが好ましい。
上記一般式(IV)で表される構造単位の含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、5〜60質量%含むことが好ましく、10〜55質量%であることがより好ましく、15〜50質量%であることが更に好ましく、20〜45質量%であることが特に好ましい。この含有量が、5質量%未満では密着性が低下する傾向があり、60質量%を超えると剥離時間が長くなり、更に紫外線硬化後のレジストの柔軟性が低下する傾向がある。
(A)バインダーポリマーの重量平均分子量は、30,000〜150,000であることが好ましく、35,000〜100,000であることがより好ましく、40,000〜80,000であることが更に好ましい。この重量平均分子量が、30,000未満では、感光性樹脂組成物層が脆くなる傾向があり、150,000を超えると糸状現像残りが発生し、解像度が低下する傾向がある。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と表記する)により測定し、標準ポリスチレン換算した値を使用したものである。
(A)バインダーポリマーの酸価は、30〜300mgKOH/gであることが好ましく、100〜250mgKOH/gであることがより好ましく、130〜200mgKOH/gであることが更に好ましい。この酸価が30mgKOH/g未満では現像時間が長くなる傾向があり、300mgKOH/gを超えると光硬化したレジストのアルカリ現像液に対する耐性が低下する傾向がある。
これらのバインダーポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。2種以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーの組み合わせとしては、例えば、異なる共重合成分からなる(異なる繰り返し単位を構成成分として含む)2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度を有する2種類以上のバインダーポリマー等が挙げられる。また、特開平11−327137号公報に記載のマルチモード分子量分布を有するポリマーを使用することもできる。
なお、現像工程として有機溶剤での現像を行う場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体を少量に調製することが好ましい。また、必要に応じてバインダーポリマーは感光性基を有していてもよい。
((B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物)
前記(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、上記一般式(3)で表される化合物等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(B)光重合性化合物は、感光性樹脂組成物の硬化物(硬化膜)の可とう性を向上させる観点から、前記(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物が、分子内にオキシエチレン鎖及びオキシプロピレン鎖の双方を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。これらは、(B)成分全体の総量に対して5〜50質量%含むことがより好ましく、10〜40質量%含むことが更に好ましい。
上記ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、分子内の(ポリ)オキシアルキレン鎖として、(ポリ)オキシエチレン鎖及び(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシ−n−プロピレン鎖又は(ポリ)オキシイソプロピレン鎖の双方を有するものが好ましい。また、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートは、更に、(ポリ)オキシ−n−ブチレン鎖、(ポリ)オキシイソブチレン鎖、(ポリ)オキシ−n−ペンチレン鎖、(ポリ)オキシヘキシレン鎖や、これらの構造異性体等である炭素原子数4〜6程度の(ポリ)オキシアルキレン鎖を有していてもよい。
ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの分子内において、(ポリ)オキシエチレン鎖及び(ポリ)オキシプロピレン鎖は、それぞれ連続してブロック的に存在しても、ランダムに存在してもよい。また、(ポリ)オキシイソプロピレン鎖において、プロピレン基の2級炭素が酸素原子に結合していてもよく、1級炭素が酸素原子に結合していてもよい。
ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、特に下記一般式(B−1)、(B−2)又は(B−3)で表される化合物が好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記式(B−1)、(B−2)及び(B−3)中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、EOはオキシエチレン基を示し、POはオキシプロピレン基を示す。m1、m2、m3及びm4はオキシエチレン基からなる構造単位の繰り返し数を示し、n1、n2、n3及びn4はオキシプロピレン基からなる構造単位の繰り返し数を示し、オキシエチレン基の繰り返し総数m1+m2、m3及びm4(平均値)はそれぞれ独立に1〜30の整数を示し、オキシプロピレン基の繰り返し総数n1、n2+n3及びn4(平均値)は、それぞれ独立に1〜30の整数を示す。
上記一般式(B−1)、(B−2)又は(B−3)で表される化合物において、オキシエチレン基の繰り返し総数m1+m2、m3及びm4は1〜30の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは4〜9の整数であり、更に好ましくは5〜8の整数である。この繰り返し数の総数が30を超えると、十分な解像度、密着性及びレジスト形状が得られにくくなる傾向がある。
また、オキシプロピレン基の繰り返し総数n1、n2+n3及びn4は、1〜30の整数であり、好ましくは5〜20の整数であり、より好ましくは8〜16の整数であり、更に好ましくは10〜14の整数である。この繰り返し数の総数が30を超えると、十分な解像度が得られにくくなり、スラッジが発生しやすくなる傾向がある。
上記一般式(B−1)で表される化合物としては、R=メチル基、m1+m2=6(平均値)、n1=12(平均値)であるビニル化合物(日立化成株式会社製、商品名FA−023M)等が挙げられる。上記一般式(B−2)で表される化合物としては、R=メチル基、m3=6(平均値)、n2+n3=12(平均値)であるビニル化合物(日立化成株式会社製、商品名FA−024M)等が挙げられる。上記一般式(B−3)で表される化合物としては、R=水素原子、m4=1(平均値)、n4=9(平均値)であるビニル化合物(新中村化学工業株式会社製、NKエステルHEMA−9P)等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位に水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。なお、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有する。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有する。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−11等が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−13等が挙げられる。また、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−21等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、(B)成分のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物は、光感度及び解像度を良好にする見地から、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。
ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。解像度をさらに向上させる観点から、中でも2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンがより好ましい。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業株式会社製、製品名)又はFA−321M(日立化成株式会社製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明における(B)成分がビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含有する場合、その含有量は、光感度及び解像性のバランスの見地から、(B)成分全体の質量に対して10〜90質量%であることが好ましく、20〜85質量%であることがより好ましく、30〜80質量%であることが更に好ましい。
また、(B)成分は、分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する光重合性化合物をさらに含むことが好ましい。(B)光重合性化合物が分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する光重合性化合物を含む場合、その含有量は、解像度、密着性、レジスト形状及び硬化後の剥離特性をバランスよく向上させる観点から、その含有量は、(B)成分全体の総量に対して1〜50質量%含むことが好ましく、5〜45質量%含むことがより好ましく、10〜40質量%含むことが更に好ましい。
分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する光重合性化合物としては、前述のノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート、上記一般式(3)で表される化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、なかでも、光感度及び解像性を良好にする見地から、下記一般式(B−4)で表される化合物を含むことが好ましい。
一般式(B−4)中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン化メチル基のいずれかを示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基のいずれかを示し、rは0〜4の整数を示す。なお、rが2以上の場合、複数存在するRは同一でも異なっていてもよい。繰り返しの総数nは1〜4の整数を示す。
上記一般式(B−4)で表される化合物としては、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β´−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β´−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、及びβ−ヒドロキシプロピル−β´−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート等が挙げられ、なかでも、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β´−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレートが好ましい。γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β´−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレートはFA−MECH(日立化成株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明における(B)成分が上記一般式(B−4)で表される化合物を含有する場合、その含有量は、光感度、剥離特性及び塗膜性のバランスの見地から、(B)成分全体の質量に対して1〜50質量%であることが好ましく、5〜45質量%であることがより好ましく、10〜40質量%であることが更に好ましい。
前記(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物の含有量は、(A)成分及び(B)成分全体の総量100質量部に対して、20〜60質量部とすることが好ましく、30〜55質量部とすることがより好ましく、35〜50質量部とすることが更に好ましい。(B)成分の含有量がこの範囲であると、感光性樹脂組成物の光感度及び塗膜性がより良好となる。
((C)光重合開始剤)
本発明の液状感光性樹脂組成物は、(C)光重合開始剤を少なくとも1種含有する。
(C)成分は、(B)成分を重合させることができるものであれば特に制限は無く、通常用いられる光重合開始剤から適宜選択することができる。
(C)成分としては、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノ―プ口パノン−1等の芳香族ケトン、アルキルアン卜ラキノン等のキノン類、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−卜リアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−(9,9´アクリジニル)へプタン等のアクリジン誘導体などが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中では、解像性をより向上させる見地から、2,4,5−卜リアリールイミダゾール二量体を含有してもよい。上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m―メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。これらの中でも、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体を含有してもよい。2,4,5−卜リアリールイミダゾール二量体としては、例えば、2,2´−ビス(2−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テ卜ラフェニルビスイミダゾールは、B−C1M(保土谷化学工業株式会社製、製品名)として、商業的に入手可能である。
(C)成分は、光感度及び密着性をより向上させ、更に(C)成分の光吸収性をより抑制する観点から、2,4,5−卜リアリールイミダゾール二量体の少なくとも1種を含んでもよく、2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体を含んでもよい。なお、2,4,5−卜リアリールイミダゾール二量体は、その構造が対称であっても非対称であってもよい。
(C)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の固形分総量100質量部に対して、0.01〜30質量部、0.1〜10質量部、1〜7質量部、1〜6質量部、1〜5質量部、又は2〜5質量部であってもよい。(C)成分の含有量が0.01質量部以上では、光感度、解像性及び密着性が向上する傾向があり、30質量部以下では、レジス卜パターンの形状により優れる傾向がある。
((D)沸点が300℃以下の溶剤)
本発明に用いる(D)沸点が300℃以下の溶剤としては、単独で用いてもよいし、それぞれの沸点が300℃以下であれば2種類以上を混合してもよい。ここでの沸点は、常圧である。
溶剤は塗布後に揮発させることが前提であるため、沸点が高温すぎる溶剤を用いると揮発させる工程で高温で揮発させる必要が生じたり、揮発時間を長くする必要がでてきて好ましくない。例えば、高温で揮発させると溶剤以外の樹脂成分が分解してしまったり、被着体へのダメージを与えるなどの不具合がでることがある。
溶剤の沸点が低すぎると、溶剤揮発工程より前に溶剤の揮発が促進されて好ましくない。例えば塗布前に溶剤が揮発してしまうと、膜厚を一定に保つことが困難になったり、塗布装置の目詰まりなどが発生しやすくなる。
溶剤の沸点としては300℃以下である必要があり、70〜250℃であることが好ましい。100〜200℃であることが更に好ましい。
溶剤は揮発させることを前提としているが、乾燥工程後に残存していてもよい。しかし乾燥工程後の溶剤の残存率が高いと、乾燥工程後の熱履歴で揮発し不具合が生じることがある。
溶剤の選定基準としては、沸点の他に樹脂組成物への溶解性が良いものが好ましい。ただし、2種類以上の混合溶剤を用いる場合は、それぞれが溶解性が良い必要はなく、混合溶剤として樹脂組成物各成分への溶解性が良好であれば良い。樹脂組成物への溶解性が良い溶剤を用いると、保管時に分離せず保管安定性が良くなったり、塗布乾燥後の樹脂層表面が荒れないで良好となる。しかし、樹脂組成物の各成分は分離し難ければ、必ずしも溶剤に溶解する必要はない。
(D)沸点が300℃以下の溶剤として、アルコール系溶剤、酢酸エステル系溶剤、又はそれらを含む混合溶剤であると好ましい。
アルコール系溶剤として、イソブチルアルコール(沸点108℃)、イソプロピルアルコール(82.5℃)、イソペンチルアルコール(132℃)、1−ブタノール(117.4℃)、2−ブタノール(98℃)、メタノール(64.7℃)等が挙げられ、酢酸エステル系溶剤として、酢酸イソブチル(沸点118℃)、酢酸イソプロピル(88〜91℃)、酢酸イソペンチル(142℃)、酢酸エチル(70.4℃)、酢酸n−ブチル(125〜126℃)、酢酸n−プロピル102℃)、酢酸n−ペンチル(149.2℃)、酢酸メチル(57.5℃)等が挙げられる。
溶剤の配合量としては、特に規定するものではないが、樹脂組成物の溶解性や塗布し易い粘度となるように調整することが好ましい。液状感光性樹脂組成物の最適粘度としては、塗布方法や目標の膜厚によって異なるが、1000Pa・s以下に調整するのが好ましい。粘度は溶剤の量で調整することが最も容易だが、また溶剤以外の成分の分子量や配合比率などでも調整することができる。目標膜厚が薄いときは低粘度に調整すると膜厚制御しやすい傾向がある。
固形分として30〜60質量%程度にすることが好ましい。
((E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤)
重合禁止剤としては、沸点が液状感光性樹脂組成物の溶剤より高い必要がある。重合禁止剤が溶剤より沸点が低いと、溶剤を揮発させる工程で溶剤より多い割合で揮発してしまう傾向があるためである。
(E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤はラジカル重合に対して重合禁止効果がある必要があり、例えば、t−ブチルカテコール等のカテコール類、ヒドロキノン(沸点287℃)、メチルヒドロキノン(沸点285℃)、t−ブチルヒドロキノン(沸点273℃)、及びp−メトキシフェノール(沸点243℃)等のヒドロキノン類、メトキノン等のアルコキシキノン類、p−ベンゾキノン(昇華)、メチル−p−ベンゾキノン、及びt−ブチル−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン類が挙げられる。これらの中で、光感度及び解像度の見地から、カテコール類が好ましく、t−ブチルカテコール(沸点101.3KPa,285℃)がより好ましい。
本発明で用いる重合禁止剤の含有量は、解像度をより良好にする見地から、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して0.001〜0.05質量部であることが好ましく、0.002〜0.01質量部であることがより好ましい。
(その他の樹脂組成物成分について)
液状感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマーと、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)沸点が300℃以下の溶剤と、(E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤以外に必要に応じて、マラカイトグリーン、ビクトリアピュアブルー、ブリリアントグリーン、及びメチルバイオレット等の染料、ロイコクリスタルバイオレット、ジフェニルアミン、ベンジルアミン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン及びo−クロロアニリン等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを、(A)成分及び(B)成分の固形分総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部程度含有させることができる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(液状感光性樹脂組成物の製造方法)
液状感光性樹脂組成物の製造方法は、各材料を攪拌することで製造すればよい。攪拌(分散)方法は特に制限はないが、熱などを加えて攪拌してもよく、不活性ガス雰囲気下や減圧雰囲気、加圧雰囲気で攪拌しても良い。また攪拌が完了した樹脂組成物はろ過をすることで、異物を取り除くことができる。
(レジストパターンの形成方法)
レジストパターンの形成方法は、特に制限するものではないが、例えば以下のような塗布方法で基板もしくはウエハ上に塗布後、溶剤を乾燥させることで形成できる。樹脂組成物の塗布方法としては、特に限定されず、例えば、スプレー法、ロールコート法、スピンコート法、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット法、スクリーン印刷法を挙げることができる。
乾燥工程前の感光性樹脂層の膜厚は特に限定されるものではないが、後の乾燥工程で溶剤の揮発や樹脂組成物の流動によって、膜厚が減少することを見越して目標とする膜厚より厚く塗布することが好ましい。また、より薄い膜厚を目標とする場合は、意図的に溶剤を多く含む樹脂組成物を調整して、乾燥工程で多くの溶剤を揮発させ、膜厚の減少率を大きくしても良い。
塗布等された前記液状感光性樹脂組成物は50〜250℃で加熱することが好ましく、50〜200℃の温度で加熱することがより好ましい。また、加熱は窒素雰囲気下などの不活性雰囲気下でも行うことができる。また、減圧条件で行うこともできる。乾燥時間は特に規定はなく、また乾燥履歴は昇温や降温などを含むステップでも良いし一定温度でも良いが、ステップの乾燥のほうが乾燥後の表面がきれいになる傾向がある。
乾燥条件により溶剤を揮発させるが、乾燥後の溶剤残存率が10質量%以下になるように乾燥条件を調整するのが好ましく、より好ましくは5質量%以下に調整するのが好ましく、更に好ましくは1質量%以下になるのが好ましい。
乾燥工程では溶剤の揮発と同時に重合禁止剤の揮発(昇華も含む)も行っても良い。乾燥条件が厳しい(高温、長時間、減圧)ほど重合禁止剤の揮発は促進され、感度は低感度になる。
次に、上記塗布、乾燥工程で積層が完了した感光性樹脂層に対して、ネガマスクパターンを有するフォトマスクを位置合わせさせる。その後、露光工程では、感光性樹脂層に対して、活性光線が画像状に照射し、感光性樹脂層に光硬化部が形成される。上記活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線や可視光等を有効に放射するものが用いられる。なお、レーザ直接描画露光法を用いて、感光性樹脂層に光硬化部を形成することもできる。
レーザ直接描画露光法では、上記のようにして形成した感光性樹脂層を、LDI(Laser Direct Imaging)露光法、DLP(Digital Light Processing)露光法等のレーザ直接描画露光法により活性光線を画像状に照射する。活性光線の光源としては、波長350〜410nmのYAGレーザ、半導体レーザ及び窒化ガリウム系青紫色レーザ等の公知の光源を用いることができる。
露光工程で感光性樹脂層に照射される活性光線の波長は、350〜360nmであることが好ましく、355nmであることがより好ましい。
次いで、上記露光工程後、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で感光性樹脂層の未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造することができる。
上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
上記水系現像液としては、水又はアルカリ性水溶液と一種以上の有機溶剤とからなるものが用いられる。ここでアルカリ性水溶液の塩基としては、前記物質以外に、例えば、ホウ砂やメタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2、モルホリン等が挙げられる。現像液のpHは、レジストの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12とすることが好ましく、pH9〜10とすることがより好ましい。
上記有機溶剤としては、例えば、3−アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%とすることが好ましく、その温度は、現像性にあわせて調整することができる。また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもできる。
単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20質量%の範囲で水を添加することが好ましい。
本発明のレジストパターンの形成方法においては、必要に応じて上述した2種以上の現像方法を併用してもよい。現像の方式には、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。また、現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
本発明の感光性樹脂層やレジストパターンの形成方法を用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング又はめっき等の公知方法で処理する。
上記金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクターが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。上記めっき法としては、例えば、硫酸銅めっき及びピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき及びスルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき及びソフト金めっき等の金めっきなどがある。これらは公知の方法を適宜用いることができる。
次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離方式としては、例えば、浸漬方式又はスプレー方式等が挙げられ、これらを単独で使用してもよいし、併用してもよい。
<液状感光性樹脂組成物の調製>
次に、下記表1に示す各成分を同表に示す量(単位:質量部)で混合することにより、実施例1〜6の液状感光性樹脂組成物を得た。なお、表1中の各成分の配合量は、いずれも固形分での配合量である。フラスコに全部材料を加え70℃で3時間攪拌し(120回転/分)、すべての材料が溶解したことを確認してから、カプセルフィルター(アドバンテック東洋株式会社製、MCP−LX―E10S)でろ過し、さらにカプセルフィルター(アドバンテック東洋株式会社製、MCF−020−E10S)で加圧ろ過(1.2MPa)することで液状感光性樹脂組成物を得た。
*1:SD−1100(日立化成株式会社製、製品名) NV=57%
*2:FA−024M(日立化成株式会社製、製品名);ポリアルキレングリコールジメタクリレート(E0基:6(平均値)、PO基:12(平均値))
*3:FA−321M(日立化成株式会社製、製品名);2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエ卜キシ)フェニル)プ口パン
*4:BPE−200(新中村化学工業株式会社製、製品名);2,2−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェ二ル)プロパン
*5:B−CIM(保土谷化学工業株式会社製、製品名);2,2´−ビス(2−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニルビスイミダゾール
MFG:プロピレングリコールモノメチルエーテル(1−メトキシ−2−プロパノール)(溶剤;沸点121℃)
*6:TBC(DIC株式会社);4−tert−ブチルカテコール
*7:EAB:4,4´−ジエチルアミノベンゾフェノン
*8:SF−808H(カルボキシベンゾトリアゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、メトキシプロパノールの混合物、サンワ化成株式会社製)
KBM−803:3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)
表1で作製した液状感光性樹脂組成物をCuスパッタPETにアプリケーターで手動塗布した。その後、表2に示した実施例1〜6では、乾燥温度を50〜100℃に変化させ、乾燥時間を120秒間としホットプレートで乾燥を行った。
(レジスト硬化段数)
上記で得られた感光性樹脂層に濃度領域0.00〜2.00、濃度ステップ0.05である41段ステップタブレッ卜(ST)を置き、露光は、波長365nmの半導体レーザを光源とする投影露光装置(ウシオ電機株式会社製、製品名UX−2240SMXJ−01)を用いて、100〜400mJ/cmのエネルギー量(露光量)で感光性樹脂層を露光した。
次に、30℃の1.0質量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、感光性樹脂層を最短現像時間(未露光部が除去される最短時間)の2倍の時間=28秒でスプレー現像し、未露光部を除去して現像処理を行った。現像処理後、光硬化物(レジス卜パターン)のステップタブレッ卜の残存段数(ステップ段数)を測定しレジスト硬化段数とした。なお、レジスト硬化段数は測定箇所10か所の平均値を示す。
(密着性)
密着評価用パターンとしてライン幅/スペース幅(L/S)がx/3x(x=1〜20μm、1μm間隔で変化)の配線パターンを有する石英マスクを置いて、波長365nmの半導体レーザを光源とする投影露光装置(ウシオ電機株式会社製、製品名UX−2240SMXJ−01)を用いて、硬化段数がおおよそ11段及び14段となる露光量を計算し、計算したエネルギー量で感光性樹脂層を露光した。露光後、上記と同様の現像処理を行った。
現像処理後、光学顕微鏡を用いてレジス卜パターンを観察した。現像処理によって未露光部が完全に除去されたスペース部分(未露光部)間のライン幅のうち、最も小さい値(最小ライン幅、単位 :μm)を密着性評価の指標とした。この数値が小さいほど、密着性が良好であることを意味する。結果を表3に示した。
同様にライン幅/スペース幅(L/S)がx/250μm(x=1〜30μm、1μm間隔で変化)の配線パターンを有する石英マスクについても、同様に行い結果を表3に示した。
(解像度)
解像度評価用パターンとしてライン幅/スペース幅(L/S)がx/x(x=1〜30μm、1μm間隔で変化)の配線パターンを有する石英マスクを置いて、波長365nmの半導体レーザを光源とする投影露光装置(ウシオ電機株式会社製、製品名UX−2240SMXJ−01)を用いて、硬化段数がおおよそ11段及び14段となる露光量を計算し、計算したエネルギー量で感光性樹脂層を露光した。露光後、上記と同様の現像処理を行った。
現像処理後、光学顕微鏡を用いてレジス卜パターンを観察した。現像処理によって未露光部が完全に除去されたライン部分(露光部)間のスペース幅のうち、最も小さい値(最小スペース幅、単位 :μm)を解像度評価の指標とした。この数値が小さいほど、解像度が良好であることを意味する。結果を表3に示した。
同様にライン幅/スペース幅(L/S)が3x/x(x=1〜30μm、1μm間隔で変化)の配線パターンを有するガラスマスクについても、同様に行い結果を表3に示した。
同じ露光量でレジスト硬化段数が高いほど光感度は高く、反対にレジスト硬化段数が低いほど光感度が低くなる。
表2より乾燥温度を高くするとレジスト硬化段数が高くなり光感度を高くすることができ、反対に乾燥温度を低くするとレジスト硬化段数が低くなり光感度を低くすることができる。
表2、3より乾燥温度で光感度を調整でき、その際の密着性や解像度は、ほとんど変化しない。

Claims (7)

  1. (A)バインダーポリマーと、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)沸点が300℃以下の溶剤と、(E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤と、を含有する液状感光性樹脂組成物。
  2. 上記(A)バインダーポリマーが、分子内にカルボキシル基を含有する請求項1に記載の液状感光性樹脂組成物。
  3. 上記(E)溶剤より沸点の高い重合禁止剤が、ヒドロキノン誘導体である請求項1又は請求項2に記載の液状感光性樹脂組成物。
  4. 上記(D)沸点が300℃以下の溶剤が、アルコール系溶剤、酢酸エステル系溶剤又はそれらを含む混合溶剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の液状感光性樹脂組成物。
  5. 上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の液状感光性樹脂組成物を用いて形成された感光性樹脂層。
  6. 上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の液状感光性樹脂組成物を塗布、乾燥、露光、現像する工程を含む、レジストパターンの形成方法。
  7. 乾燥温度又は乾燥時間を変化させ感度を調整する請求項6に記載のレジストパターンの形成方法。
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