JP3797034B2 - 現像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光済みの感光材の現像処理を行う複数の現像処理槽と、これら複数の現像処理槽に貯留された現像処理液の温度を計測する複数の液温センサと、夫々の現像処理槽に貯留された現像処理液を加熱する複数の電気ヒータと、前記現像処理槽で現像処理された感光材を乾燥する電気乾燥器とを備え、液温センサで計測された夫々の現像処理槽の温度に基づいて対応する電気ヒータに供給する電力を制御し、かつ、電気乾燥器に供給する電力を制御する制御装置を備えている現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のように構成された現像処理装置と類似する技術として、特開昭60‐32049号公報、あるいは、特開平1‐116640号公報に示されるものが存在し、これらの従来例のうち、前者では処理液槽の第1ヒータと乾燥部の第2ヒータとに対して同時に電力を供給する必要がある場合でも、発振器の出力に基づいて第1ヒータ若しくは第2ヒータとの一方に対して電力の供給を行うよう制御形態が設定され、又、従来例のうち後者では複数の現像処理槽の複数の加熱ヒータと乾燥ヒータとの何れかに電力を供給する場合には予め設定された優先順位に従って電力の供給を行うよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現像処理槽の現像処理液を加熱する電気ヒータは数100ワット〜1キロワット程度と容量が大きく、これら複数の電気ヒータに対して同時に電力を供給するものでは電源の容量を大きくする必要があり、配電盤にも大容量のものを用いなければならない等の不都合から改善の余地があった。そこで、前述の従来例の構成を用いることで電力容量の増大を抑制することが可能となるが、何れの従来例でも電気乾燥器に対して供給される電力が一時的に遮断されるので、連続的に送り込まれる印画紙や写真フィルムを乾燥させる観点からすると充分な乾燥が行われ難いことが想定される。
【0004】
本発明の目的は、容量増大を招くことなく現像処理槽の温度調節も感光材の乾燥も良好に行い得る現像処理装置を合理的に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴(請求項1)は冒頭に記載したように、露光済みの感光材の現像処理を行う複数の現像処理槽と、これら複数の現像処理槽に貯留された現像処理液の温度を計測する複数の液温センサと、夫々の現像処理槽に貯留された現像処理液を加熱する複数の電気ヒータと、前記現像処理槽で現像処理された感光材を乾燥する電気乾燥器とを備え、液温センサで計測された夫々の現像処理槽の温度に基づいて対応する電気ヒータに供給する電力を制御し、かつ、電気乾燥器に供給する電力を制御する制御装置を備えている現像処理装置において、前記電気乾燥器がメインヒータと、ブースターヒータと、この電気乾燥器の内部の空気温を計測する乾燥器センサとを備えると共に、 前記電気ヒータに対して前記液温センサで計測される温度に基づいた電力を供給する調温制御を実行する電力制御手段を備え、この電力制御手段は、前記調温制御の実行時には前記メインヒータに対する電力供給を維持し、この調温制御時に前記乾燥器センサによって計測される空気温の低下を判別した場合には、前記複数の電気ヒータに対する電力供給タイミングと電力供給状況のデータとを保存し、前記メインヒータに対する電力供給を維持したまま、前記複数の電気ヒータへの電力供給を停止することにより、この電気ヒータへの電力供給に優先して前記ブースターヒータへの電力供給を行い、この後、前記ブースタヒータへの電力供給を停止した後には、前記保存したデータに基づいて前記複数の電気ヒータに対する電力供給を再開する制御を実行する点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】
本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記制御装置がマイクロプロセッサを備えて構成されると共に、前記電力制御手段が前記時間領域内で対応する電気ヒータに対して電力を供給する電力供給信号を出力する制御動作を行うプログラムと、この電力供給信号が、各々の時間領域において、その時間領域に対応する電気ヒータ以外の電気ヒータに対して出力された際に、その出力を阻止する論理回路とで構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】
本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項2において、前記プログラムが、前記複数の電気ヒータへの電力供給と前記メインヒータへの電力供給とを行う調温ルーチンと、この調温ルーチンによる制御時に、前記乾燥器センサによって計測される空気温の低下を判別した場合に、前記調温ルーチンに割り込んで前記ブースターヒータに対する電力供給を行う割込みルーチンとを備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0009】
〔作用〕
上記第1の特徴によると、電力制御手段は液温センサで計測される温度に基づいて複数の電気ヒータに電力を供給する調温制御を実行する。この調温制御時にはメインヒータへの電力供給を維持し、乾燥器センサで計測される空気温の低下を判別した場合には、複数の電気ヒータへの電力供給を停止し、メインヒータへの電力供給維持したままブースターヒータへの電力供給を行い、この電力供給の停止後には、複数の電気ヒータへの電力停止時に保存した電力供給タイミングと電力供給状況のデータとに基づいて複数の電気ヒータに対する電力供給を再開する。このように、メインヒータとブースターヒータとに電力を供給する際には現像処理槽の電気ヒータへの電力の供給を停止するので、これらに対して同時に電力を供給するものと比較すると大電力を必要とすることがなく、電力の供給を再開する際にも保存したデータに基づいて電力供給を行える。
【0010】
上記第2の特徴によると、制御装置が適正な処理を行っている場合には論理回路が電力が供給されるべき電気ヒータへの電力の供給を許すものとなり、制御装置のプログラムによる制御が暴走した場合のように、同時供給が阻止されるべき電気ヒータに対して同時に電力を供給する信号が制御装置から出力された場合でも論理回路で出力される信号に対応する電気ヒータに対してのみ電力の供給が許されるものとなり、複数の電気ヒータに対する電力の同時供給を確実に阻止するものとなる。
【0011】
上記第3の特徴によると、調温ルーチンにより複数の電気ヒータとメインヒータとに電力が供給され、乾燥器センサによって計測される空気温の低下を判別した場合に、割込みルーチンが調温ルーチンに割り込み、ブースターヒータへの電力供給を実現する。
【0013】
〔発明の効果〕
従って、電力の容量増大を招くことがなく現像処理槽の温度調節も感光材の乾燥処理も良好に行い得る現像処理装置が合理的に構成できたのである。又、現像処理槽の現像処理液の温度調節を行う際の電力の容量を小さくするものとなり、マイクロプロセッサを備えた制御装置が暴走した場合でも過大な電力を供給することがないものとなった。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、光源部1からの光線をフィルムキャリア2にセットされたネガフィルム(図示せず)に導き、このネガフィルムを透過した光線を光学レンズ3で拡大し、シャッター4の開放によって露光部に投影する光学系を備え、印画紙マガジン5Mからの印画紙5(感光材の一例)をカッター6でプリントサイズに切断して露光位置まで搬送し、この露光位置で露光された印画紙5を送り出すための搬送機構7を備えて露光装置Eを構成すると共に、この露光装置Eで露光された印画紙5を多数のローラ8を備えて成る搬送系を介して現像処理槽としての発色現像槽10と漂白定着槽11と4つの安定槽12とに連続的に送って現像処理を行い、現像処理後の印画紙5を電気乾燥器13で乾燥して送り出す現像処理装置Dとを備えて写真プリンターが構成されている。尚、4つの安定槽12は搬送上手から下手のものを第1〜第4安定槽12と称する。
【0015】
この写真プリンターでは前記現像処理装置Dの複数の現像処理槽に貯留された現像処理液の温度と電気乾燥器13内部の温度とを予め設定された温度に自動的に制御するものとなっている。つまり、図2に示すように調温用の制御系が構成され、この制御系では同図に示すようにマイクロプロセッサを備えた制御装置15に対して、発色現像槽10の現像処理液の液温を計測する現像槽センサ10Sと、漂白定着槽11の現像処理液の液温を計測する漂白定着槽センサ11Sと、4つの安定槽12の現像処理液の液温を計測する第1、第2、第3、第4安定槽センサ12Sと、電気乾燥器13の内部の空気温を計測する乾燥器センサ13Sとからの信号が入力すると共に、発色現像槽10の現像処理液を加熱する現像槽ヒータ10Hと、漂白定着槽11の現像処理液を加熱する漂白定着槽ヒータ11Hと、4つの安定槽12の現像処理液の現像処理液を加熱する第1、第2、第3、第4安定槽ヒータ12Hと、電気乾燥器13の内部の空気を加熱するブースターヒータ13BHと、メインヒータ13MHとを駆動する信号を出力するよう構成されている。又、現像槽センサ10S、漂白定着槽センサ11S、第1、第2、第3、第4安定槽センサ12S夫々を液温センサSと総称している。更に、現像槽ヒータ10Hに800ワットの容量のものを用い、漂白定着槽ヒータ11Hに800ワットの容量のものを用い、第1、第2、第3、第4安定槽ヒータ12H夫々に250ワットのものを用い合わせて1000ワットの容量となっており、これらを電気ヒータHと総称し、ブースターヒータ13BHに1200ワットの容量のものを用い、メインヒータ13MHに2800ワットのものを用い、これらブースターヒータ13BHとメインヒータ13MHとも電気乾燥器13内の乾燥空間に夫々からの温風を送るよう電力の供給時に駆動されるブロアーを備えている。
【0016】
同図に示すように現像槽ヒータ10H、漂白定着槽ヒータ11H、第1、第2、第3、第4安定槽ヒータ12H、ブースターヒータ13BH、メインヒータ13MHの夫々に対しては商用の単相交流電源から電力が同図に示す前記制御装置15から出力される信号でON・OFF作動するトライアック等の電力制御素子16を介して供給されるものとなっており、電力の供給時には電源の交流信号と同期したゲート信号を設定されたタイミングで電力制御素子に出力することにより位相制御によって必要とする電力の供給を行えるものとなっている。そして、この写真プリンターでは夫々のヒータに対する電力の供給形態を合理的に設定することにより電源の電気容量の増大を減ずると同時に電源に対する影響を少なくする制御を行うものとなっており、その構成と制御動作とを以下に説明する。
【0017】
つまり、前記制御装置15は前述したマイクロプロセッサのほかに制御プログラムを保存したROMや、制御データを一時的に保存するRAMや、データや制御信号のアクセスを行うI/O等を備えると共に、図3に示すように、3−8Bit型のデコーダ17と、NANDゲートやANDゲートやNOTゲートを備えた論理ゲート部18とを組み合わせて成る論理回路を備えている。この論理回路はデコーダ17の「MAIN」「A」「B」入力端子に対して信号が入力された場合に図4に示すパターンの信号を出力することで、同図に示すパターン以外の組合せの信号の出力を阻止するものとなっている。又、デコーダ17は8つの出力端子のうちの4つのみを用いており、これら4つの出力端子のうちの1つだけを「L」に、他の3つの端子を「H」にする出力形態となる。
【0018】
具体的にデコーダ17の「A」「B」「MAIN」の3つの入力端子に対してはI/Oからのタイミング信号「H」若しくは「L」が入力され、「CDS」「BFS」「STBS1」「STBS2」「STBS3」「STBS4」「BOOSTS」の端子にはI/Oからの電力制御信号(交流電源と同期した間歇信号・トリガ信号と一致する)が入力され、「CD」「BF」「STB1」「STB2」「STB3」「STB4」「BOOST」「MAIN」の端子に対して電力制御素子16に出力される信号(トリガ信号)が現れるものとなっている。尚、この論理回路をプログラム可能な複数の論理ゲートを備えた1チップのもので構成することも可能であり、この論理回路と電力の制御を行うプログラム(後述する)とで本発明の電力制御手段が構成されている。
【0019】
電力制御を行うプログラムとして作業開始時に現像処理液を適正な温度まで上昇させる初期昇温ルーチンと、作業時に現像処理液温と電気乾燥器13の空気温とを適正な温度に維持する調温ルーチンと、この調温ルーチンによる制御時に強制的に割込んで電気乾燥器13の調温を行う割込みルーチンとを有しており、初期昇温ルーチンは図6のフローチャートに示すように制御を行うものとなっている。つまり、現像槽ヒータ10Hと、漂白定着槽ヒータ11Hと、第1、第2、第3、第4安定槽ヒータ12Hとに対して(電気ヒータHに対して)同時に電力を供給して現像処理液の昇温を図ると共に、現像槽センサ10Sと、漂白定着槽センサ11Sと、第1、第2、第3、第4安定槽センサ12Sと(液温センサSから)の信号を入力して夫々の槽が目標温度(摂氏40度程度)まで上昇したことが判別された場合には、対応する電気ヒータHを比例制御帯での比例制御に移行する処理を行い、この処理によって全ての現像処理槽が適温に達した場合(比例制御に移行した場合)には、電気乾燥器13のメインヒータ13MHに対して電力の供給を開始し、以降は、その状態が維持される(#101〜#105ステップ)。尚、メインヒータ13MHに対する電力供給の開始タイミングを、次の制御の開始タイミングと同時に設定することも可能である。
【0020】
この様子をタイミングチャートに表したものを図5に示す。図5においては、現像槽ヒータ10H、漂白定着槽ヒータ11H、安定槽ヒータ12H、メインヒータ13MH及びブースターヒータ13BHの夫々に対応するものを(CDL)、(BFL)、(STBL)、(BOOSTL)及び(MAIN)にて示している。これらのタイミングチャートのうち、(CDL)、(BFL)、(STBL)及び(MAIN)については、夫々のタイミングチャートで「H」は対応するヒータに電力を供給して温度制御を行うことを許容する時間領域を示し、「L」は対応するヒータに電力を供給して温度制御を行うことを禁止する時間領域を示している。一方、(BOOSTL)については、「H」は実際に通電して温度制御を行う時間領域を示している。上記初期昇温ルーチンは、図5における「初期昇温」と対応している。
【0021】
前述のように初期昇温ルーチンに示す制御が終了すると、調温ルーチンの制御が行われる。この制御では、図5において「1サイクル」として示す時間幅(例えば20秒程度)で行われる処理を繰り返して実行する。この「1サイクル」内での制御は、この「1サイクル」の時間幅を複数の時間領域(本実施の形態では、3つの時間領域T1,T2,T3)に分割し、図5からも分かるように、互いに異なる電気ヒータHが対応するよう、分割した時間領域と電気ヒータHとを対応させ、各々の時間領域において、制御の対象となる電気ヒータHのうち、その時間領域と対応する電気ヒータHに対してのみ電力の供給を許容している。具体的には「T1」には現像槽ヒータ10Hが、「T2」には漂白定着槽ヒータ11Hが、「T3」には安定槽ヒータ12Hが対応している。従って、3種の電気ヒータHに対して同時に電力を供給する不都合が回避できる。
【0022】
各サイクル内では、図7のフローチャートに示すように、各サイクルの始端で、夫々の液温センサSからの信号を入力し目標温度と比較して温度低下があるものについては目標ON時間(トリガのタイミングと対応する)を設定し、電力を供給すべき電気ヒータHが電力供給が許されるタイミングに達した時点で信号を出力するものとなっている(#201〜#204ステップ)。具体的に現像槽センサ10Sで温度低下が検出された場合を例に挙げると、発色現像槽10の現像処理液の目標温度と現像槽センサ10Sで計測された温度差(偏差)に基づいて、この温度差が大きいほどON時間を長くするよう目標ON時間が設定されると共に、図5のタイミングチャートのように現像槽ヒータ10Hに対して電力の供給が許されるタイミング(T1の範囲内で)で、図3に示す論理回路の前記端子CDSに対して制御信号(電源の周波数に同期した間歇信号となる)を出力することで、現像槽ヒータ10Hに対して必要とする電力が供給されるものとなる。同様に、漂白定着槽ヒータ11H等については、前記端子BFS等に制御信号が出力される。又、フローチャートには示していないが第1、第2、第3、第4安定槽ヒータ12Hは各々に備えられた安定槽ヒータ12Hは低容量であるので、4つのものに対して同時に電力が供給されることも許容されるものとなっている。
【0023】
更に、この調温ルーチンの制御と平行して割込みルーチンの制御が行われるものとなっており、この割込みルーチンは図8のフローチャートに示すように乾燥器センサ13Sからの信号を入力して電気乾燥器13内の空気温が目標とする温度(摂氏80度程度)よりも設定値以上の幅で低下していることを判別した場合にのみ、割込み制御を実行するものとなっており、通常、初期昇温の終了時に引き続いて実行される。この実行時には電気ヒータHに対する電力供給タイミングと電力供給状況のデータとを保存して、電気ヒータHへの電力供給を停止し(停止状態にある場合には停止状態を維持し)た後に、図5にタイミング「T4」として示すように、ブースターヒータ13BHに対する電力の供給を開始し、乾燥器センサ13Sで電気乾燥器13内の空気温が適正な温度に達するとブースターヒータ13BHに対する電力の供給を停止し、保存データに基づいて割込みを実行した時点からの調温制御を再開するものとなっている(#301〜#309ステップ)。尚、この割込みルーチンは現像処理中に電気乾燥器13の空気温が低下した際にも実行されるものとなっているが、例えば、露光装置Eでプリントが行われない場合には、実行を阻止しておき、露光装置Eでプリントが開始されると、これと連動して割込みを実行するよう制御形態を設定することが可能であり、このブースターヒータ13BHに対する電力の供給時間を例えば、20秒等の予め設定された時間に設定するなど乾燥器センサ13Sから信号をフィードバックすることなく時間制御によって電力の供給を停止するよう制御形態を設定することも可能である。更に、この割り込み実行時であっても、現像槽ヒータ10Hについては、通常の調温動作を維持するようにしても良い。
【0024】
上述のようなプログラム制御により、図3に示すようにCDS、BFS等の各端子に出力される制御信号は、更に図3に示す論理回路による出力制限を受けた上で、実際に各ヒータに通電するための信号として出力される。すなわち、図3に示す論理回路は図4に示す入出力パターンを有し、図4の「出力」における「○」は、CDS、BFS等に入力された信号がCD、BF等に出力されるのを許容する状態であり「×」は、それを禁止する状態である。又、「A」、「B」及び「MAIN」への入力信号は、上記プログラム制御において使用されるタイミング信号と同期した信号が入力され、例えば、上述の「初期昇温」では「MAIN,A,B」夫々が「L,−,−」と入力され、上記時間領域「T1」では「H,L,L」と入力され、上記時間領域「T2」では「H,H,L」と入力され、上記時間領域「T3」では「H,L,H」と入力され、上記割込実行時は「H,H,H」と入力される。このような入力条件によって、図3の論理回路おいて[CDL]、[BFL]等として指示する点では図5において夫々のタイミングチャートとして示すものとほぼ同等のものが信号波形として現れる。又、[CDL]の時間T1、[BFL]の時間T2、[STBL]の時間T3の比率は4:3:3(8秒:6秒:6秒)となるよう設定してあるが、変更設定が可能であり、いずれかの時間領域で、目標温度に達しなくなった時に、自動的に時間幅の比率が大きくなるようにしても良い。因みに、[CDL]のラインが「H」となる時間が他のラインが「H」となる時間より長く設定されている理由は、発色現像槽10の現像処理液の温度維持を他の現像処理液と比較して精度高く行わねばならないためである。
【0025】
又、同図のように[CDL]に「H」の信号が出力されている状態で前述の割込みルーチンが行われる際には、このラインを特定するデータ、及び「H」になってからの経過時間を示すデータ(電力供給タイミングデータ)と、電力が供給されている場合には、そのON時間を示すデータ(電力供給状況データ)とを保存した後に割込みを実行して[BOOSTL]を「H」に切換えてブースターヒータ13BHに電力を供給するものとなる。
【0026】
この割込みルーチンの制御が行われた後には、調温ルーチンの制御に復帰するのであるが、保存された電力供給タイミングデータと電力供給状況データとに基づいて割込みが行われた時点の状態を継続する制御が再開されるものとなっており、同図に示すように[CDL]に「H」の信号が出力されている状態で割込みが実行された場合では分割された「H」の信号の時間T1’とT1’とを合わせた時間がT1の時間と一致するものとなっている。
【0027】
このように本発明では、乾燥器13のメインヒータ13MHに電力が供給されている場合にのみ、調温ルーチンの制御を行い、この制御においては20秒のサイクルで繰り返して制御が実行される繰り返し時間を3つの時間領域に分割し、このように分割した時間領域の夫々においてのみ現像槽ヒータ10H、漂白定着槽ヒータ11H、第1、第2、第3、第4安定槽ヒータ12Hの3種の電気ヒータHに対する電力の供給を許すよう制御形態を設定することにより、現像槽ヒータ10H、漂白定着槽ヒータ11H、第1、第2、第3、第4安定槽ヒータ12H(電気ヒータH)夫々に対して同時に電力を供給する必要がある場合でも、時間差を設定して電力を供給することで不都合のない調温を行うことで、複数の電気ヒータHに対して同時に電力を供給する不都合を回避するものとなっており、その結果、乾燥器13で乾燥を維持させながら電源系にフリッカーを発生させる等、電源系に悪影響を与えることがない。又、制御装置15が暴走して複数の電気ヒータHに対して同時に電力を供給する制御信号が出力された場合でも論理回路が制御信号の同時出力を確実に阻止して3種の電気ヒータHに対する電力の同時供給を回避して電気容量を増大させる不都合を阻止しており、更に、乾燥器13に対して電力が供給されている際には電力制御手段の制御によって電気ヒータHに対して供給される電力を制御されるので装置全体で大電力を消費することもないものとなっている。特に、乾燥器13の内部温度が低下した場合には現像処理槽の調温制御に優先して、ソフトウエアで成る規制手段が電気ヒータHへの電力供給を停止した状態で、ブースターヒータ13BHに電力を供給することになるので乾燥器13での乾燥を良好に行いながら装置全体での消費電力の増大を抑制して大容量の電源を必要としないものとなっている。
【0028】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、以下のように構成することも可能である。
【0030】
(イ)ダイヤルの操作や、ディスプレイの表示をキーボードやマウスを介して変更する等の操作によって、夫々の電気ヒータに対応して設定される時間領域の長さを必要に応じて任意に調節できるよう構成する(結果として、時間領域の比率が変化する)。このように構成した場合には、例えば、高精度の温度調節を必要とする発色現像槽の電気ヒータに対しては、他の電気ヒータに対応する時間領域より長い時間領域を設定することや、複数の電気ヒータに対する電力の供給バランスを無理のないものに設定できるものとなる。
【0031】
(ロ)写真フィルムを現像する装置のように現像処理槽が前記実施の形態より多数となるものに適用して実施する。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真プリンターの概略構成図
【図2】制御系のブロック回路図
【図3】論理回路を示す回路図
【図4】論理回路に対する入力信号と出力信号との関係を表した図
【図5】制御信号のタイミングチャート
【図6】初期昇温ルーチンのフローチャート
【図7】調温ルーチンのフローチャート
【図8】割込みルーチンのフローチャート
【符号の説明】
5 感光材
13 電気乾燥器
13BH ブースターヒータ
13MH メインヒータ
15 制御装置
H 電気ヒータ
S 液温センサ
Claims (3)
- 露光済みの感光材の現像処理を行う複数の現像処理槽と、これら複数の現像処理槽に貯留された現像処理液の温度を計測する複数の液温センサと、夫々の現像処理槽に貯留された現像処理液を加熱する複数の電気ヒータと、前記現像処理槽で現像処理された感光材を乾燥する電気乾燥器とを備え、液温センサで計測された夫々の現像処理槽の温度に基づいて対応する電気ヒータに供給する電力を制御し、かつ、電気乾燥器に供給する電力を制御する制御装置を備えている現像処理装置であって、
前記電気乾燥器がメインヒータと、ブースターヒータと、この電気乾燥器の内部の空気温を計測する乾燥器センサとを備えると共に、
前記電気ヒータに対して前記液温センサで計測される温度に基づいた電力を供給する調温制御を実行する電力制御手段を備え、
この電力制御手段は、前記調温制御の実行時には前記メインヒータに対する電力供給を維持し、この調温制御時に前記乾燥器センサによって計測される空気温の低下を判別した場合には、前記複数の電気ヒータに対する電力供給タイミングと電力供給状況のデータとを保存し、前記メインヒータに対する電力供給を維持したまま、前記複数の電気ヒータへの電力供給を停止することにより、この電気ヒータへの電力供給に優先して前記ブースターヒータへの電力供給を行い、この後、前記ブースタヒータへの電力供給を停止した後には、前記保存したデータに基づいて前記複数の電気ヒータに対する電力供給を再開する制御を実行する現像処理装置。 - 前記制御装置がマイクロプロセッサを備えて構成されると共に、前記電力制御手段が前記時間領域内で対応する電気ヒータに対して電力を供給する電力供給信号を出力する制御動作を行うプログラムと、この電力供給信号が、各々の時間領域において、その時間領域に対応する電気ヒータ以外の電気ヒータに対して出力された際に、その出力を阻止する論理回路とで構成されている請求項1記載の現像処理装置。
- 前記プログラムが、前記複数の電気ヒータへの電力供給と前記メインヒータへの電力供給とを行う調温ルーチンと、この調温ルーチンによる制御時に、前記乾燥器センサによって計測される空気温の低下を判別した場合に、前記調温ルーチンに割り込んで前記ブースターヒータに対する電力供給を行う割込みルーチンとを備えている請求項2記載の現像処理装置。
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