JP3794816B2 - 真空熱処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は真空雰囲気内で処理対象物の熱処理を行う真空技術にかかり、特に、超高真空雰囲気を必要とする真空熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウェハ等の処理対象物を真空雰囲気中で熱処理するためには、熱処理室内に処理対象物を100枚程度収容し、一括処理を行うバッチ方式の装置が主流となっている。そのような真空熱処理装置のうち、従来技術のものについて図4を参照しながら説明する。
【0003】
図4の符号101は、従来の真空熱処理装置の一例であり、処理対象物(Siウェハ)上にSiエピタキシャル層を成長させるための装置である。
【0004】
この真空熱処理装置101は、石英チューブから成る熱処理室112と、熱処理室112周囲に配置された発熱体115と、熱処理室112に気密に接続されたロードロック室132と、ロードロック室132にゲートバルブ122を介して接続された移載室121とを有している。
【0005】
熱処理室112とロードロック室132とには、真空ポンプ114、119がそれぞれ接続されており、また、熱処理室112とロードロック室132との間には図示しないゲートバルブが設けられており、この真空熱処理装置101を使用する場合には、そのゲートバルブと上記ゲートバルブ122とを閉じ、真空ポンプ114、119を起動して、予め、熱処理室112内とロードロック室132内とを個別に真空排気しておく。このとき、発熱体115に通電して熱処理室112を昇温させておく。
【0006】
熱処理室112内とロードロック室132内がそれぞれ高真空雰囲気に達した後、移載室125に設けられた扉121を開け、内部を大気に開放する。
【0007】
その状態で処理対象物117を移載室125内に搬入し、扉121を閉じ、移載室121内に設けられた移載機によって、移載室121内に配置されたボード116上に処理対象物117を移載する。
【0008】
このとき、ロードロック室132内に窒素ガスを導入し、ロードロック室132内の内部圧力が大気圧に達し、また、移載室121内での処理対象物117の移載が完了した後、ゲートバルブ122を開け、処理対象物117が搭載されたボート116をロードロック室132内に搬入する。
【0009】
ゲートバルブ122を閉じた後、ロードロック室132内に充満する窒素ガスを真空排気し、内部が高真空状態に達した後、ロードロック室132と熱処理室112との間のゲートバルブを開け、処理対象物117が搭載されたボート116を熱処理室112に搬入する。
【0010】
ゲートバルブを閉じた後、発熱体115への通電量を増加させ、処理対象物117を加熱する。処理対象物117が所定温度(800℃〜900℃)に達した後、熱処理室112内に水素ガスを導入し、処理対象物117表面の自然酸化膜を除去する。
【0011】
次いで、発熱体115への通電量を制御し、処理対象物117を所定温度(500℃〜1200℃:ここでは700℃)に設定した状態で、熱処理室112内に薄膜の原料ガスを導入し、CVD反応により、処理対象物117表面にSiエピタキシャル層を成長させる。
【0012】
上記のような真空熱処理装置101では、処理対象物117が水平な状態でSiエピタキシャル層が成長することから、膜厚が均一なSiエピタキシャル層を得ることが可能となっている。
【0013】
ところで、高品質のSiエピタキシャル層を成長させるためには、熱処理室112内の水分量をできるだけ低下させることが望ましく、そのため、熱処理室112内の全圧を超高真空雰囲気程度になるまで真空排気した後、CVD反応を行うことが必要になる。
【0014】
図5のグラフに、温度700℃での全圧と水分分圧の関係を示す。
このグラフの横軸は全圧、縦軸は水分分圧を示しており、水分分圧を1.5×10-6Paにするためには、全圧を3×10-6Pa程度の超高真空雰囲気にする必要があることがわかる。
【0015】
ところが、Siバイポーラトランジスタでは、オートドーピングを抑制し、素子の高速化をはかるため、できるだけ低温でエピタキシャル成長をさせたいという要求がある。
【0016】
図6のグラフに、Siエピタキシャル層の成長温度と水分分圧との関係を示す。
このグラフは、New York市大学のG.Ghidini らによる測定結果であり、横軸は温度Tの逆数に1000を乗じた値、縦軸は水分の分圧を示している。ここで900℃以上の水分の分圧は予想値である。
【0017】
このグラフ中で、領域Aは高品質のSiエピタキシャル層(Oxide Free Silicon)が得られる水分分圧及び温度の範囲であり、領域Bは低品質のSiエピタキシャル層(Oxidation Silicon)しか得られない範囲である。
【0018】
高品質のSiエピタキシャル層を得るために、領域Aの範囲でCVD反応を行おうとする場合、低温で成長させようとする程、水分分圧を低くする必要があり、従って、そのような低い水分分圧が得られまで全圧も低くする必要がある。
【0019】
例えば700℃程度の低温で成長させたい場合には、水分分圧を1.5×10-6Pa程度にする必要があることから、熱処理室112内は、少なくとも圧力3×10-6Pa以下の超高真空雰囲気にする必要があることがわかる。
【0020】
上記従来技術の真空熱処理装置101でも、熱処理室112内は圧力3×10-6Pa以下まで真空排気しており、従って、成長温度700℃で高品質のSiエピタキシャル層が得られている。
【0021】
しかしながら移載室125内に大気が充満した状態で、ロードロック室132が移載室125に接続されるため、ボート116の移動と共に、ロードロック室132内に若干の大気が侵入し、大気中の水分が、ロードロック室132の壁面に吸着しており、その状態のロードロック室132内を熱処理室112と同程度の高真空雰囲気にするため、真空排気に長時間を要している。
【0022】
例えばロードロック室132内を1×10-7Pa台の超高真空雰囲気にしようとすると、1時間程度の排気時間では到底足りず、逆に1時間程度の排気ではロードロック室132内を1×10-4Pa程度の真空状態にすることしかできない。
【0023】
更に、水分が吸着した状態の処理対象物117やボード116が熱処理室112内に搬入されるため、そこから脱離した水分が熱処理室112の雰囲気中に混入し、熱処理室112内の圧力を上昇させてしまう。従って、熱処理室112内を超高真空雰囲気に復帰させるためにも真空排気時間が必要になるという問題がある。
【0024】
近年、増々低温でエピタキシャル成長を行いたいという要求があり、特に、Siバイポーラトランジスタでは、550℃程度の低温での成長が求められているが、上記従来技術の真空熱処理装置101では、真空排気時間が長時間になり過ぎるため、対応が困難になっていた。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、熱処理室を短時間で超高真空雰囲気にでき、生産性が高い真空熱処理装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、処理対象物を大気雰囲気から搬入できるように構成された移載室と、前記移載室に開閉可能な第1のゲートバルブを介して接続された第1のロードロック室と、前記第1のロードロック室に開閉可能な第2のゲートバルブを介して接続された第2のロードロック室と、前記第2のロードロック室に接続された熱処理室とを有し、前記第1、第2のロードロック室は真空排気可能に構成された真空熱処理装置を用い、前記移載室内に配置された処理対象物を前記第1のロードロック室と前記第2のロードロック室を通して前記熱処理室に移動させ、前記熱処理室内で前記処理対象物を熱処理する真空熱処理方法であって、前記第1のロードロック室には、加熱手段と気体を導入できるガス導入管とが設けられ、前記第1のロードロック室内に前記気体を導入した後、前記移載室内に配置された処理対象物を前記第1のロードロック室内に移動させ、前記第1のゲートバルブを閉じ、前記第1のロードロック室内を真空排気して1×10-4Paの圧力に到達した後、前記加熱手段によって前記処理対象物を酸化が進行しない400℃まで昇温させる真空熱処理方法である。
【0027】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の真空熱処理方法であって、前記第1、第2のロードロック室内を1×10-7Paまで真空排気した後、前記第2のゲートバルブを開け、前記処理対象物を前記第1のロードロック室内から前記第2のロードロック室内に移動させる真空熱処理方法である。
【0028】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の真空熱処理方法であって、前記熱処理室内を1×10-7Pa〜1×10-8Pの圧力にした後、前記第2のロードロック室から前記熱処理室内に前記処理対象物を移動させる真空熱処理方法である。
【0029】
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3のいずれか1項記載の真空熱処理方法であって、前記第2のロードロック室内から前記熱処理室内に前記処理対象物を移動させる際、前記熱処理室内と前記第2のロードロック室内に水素ガスを導入する真空熱処理方法である。
【0030】
本発明は、上述のように構成されており、処理対象物を搬入出するための移載室と、その移載室に、開閉可能なゲートバルブを介して接続された第1のロードロック室と、同様に、その第1のロードロック室に、開閉可能なゲートバルブを介して接続された第2のロードロック室とを有しており、第2のロードロック室には、搬入された処理対象物を熱処理する熱処理室が接続されている。
【0031】
そして、第1、第2のロードロック室は、それぞれ独立に真空排気可能に構成されており、第1のロードロック室には、気体を導入できるガス導入管が設けられている。
【0032】
第1のロードロック室には加熱手段が設けられており、予め真空排気しながら第1のロードロック室内を加熱し、壁面等に吸着した水分を放出させておくと、第1のロードロック室内と第2のロードロック室内とを接続したときに、第2のロードロック室内に水分が侵入しなくなる。
【0033】
また、予め第1のロードロック室内で処理対象物を加熱し、水分を放出させた後、第2のロードロック室内に搬入するようにすると、第2のロードロック室内や熱処理室内の真空雰囲気は悪化しなくなるため、真空排気時間を短縮化できる。
【0034】
特に、熱処理室が、搬入された処理対象物を加熱しながら原料ガスを導入し、処理対象物表面に薄膜を形成するように構成されている場合には、熱処理室内に水分が侵入しないため、薄膜形成温度を低下させることが可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態にかかる真空熱処理装置1の断面図である。
この真空熱処理装置1は、石英チューブから成る熱処理室12と、第1のロードロック室31と、第2のロードロック室32と、移載室25とを有している。
【0036】
移載室25と、第1のロードロック室31と、第2のロードロック室32とはこの順序で設置されており、各室25、31、32は、ゲートバルブ22、23を介してそれぞれ接続されている。
【0037】
熱処理室12は、一端が封止され、他端が開放されており、略垂直にされた状態で、開放部分側が第2のロードロック室32に気密に取り付けられている。そして、熱処理室12と第2のロードロック室32との間には図示しないゲートバルブが設けられており、該ゲートバルブを開けると内部が接続されるように構成されている。
【0038】
第1、第2のロードロック室31、32と、熱処理室12には、真空ポンプ41〜43がそれぞれ接続されており、各室31、32、12内を真空排気できるように構成されている。
【0039】
上記の構成の真空熱処理装置1を用いて、Siウェハ等の処理対象物表面にSiエピタキシャル層を成長させる工程について説明する。
【0040】
先ず、熱処理室12と第2のロードロック室32の間ゲートバルブを含む各ゲートバルブ22、23を閉じ、各真空ポンプ41〜43を起動し、第1、第2のロードロック室31、32内と熱処理室12内を個別に真空排気する。
【0041】
熱処理室12の周囲には発熱体15が設けられており、各室31、32、12内を真空排気しながら発熱体15に通電し、熱処理室12を昇温させておく。
【0042】
第1のロードロック室31には、ガス導入管28が設けられている。移載室25内には図示しない移載機が設けられており、薬品洗浄された処理対象物17を搬入する。
【0043】
移載室25内にはボード16が配置されており、その移載機によって処理対象物17をボード16上に移載する。
【0044】
このとき、第1のロードロック室31に窒素ガスを導入し、大気圧に復圧させておき、ゲートバルブ22を開け、処理対象物17が搭載されたボード16を移載室25内から第1のロードロック室31内に搬送する。
【0045】
そして直ちにゲートバルブ22を閉じ、第1のロードロック室31内への窒素ガスの導入を停止した後、内部を真空排気する。
【0046】
第1のロードロック室31にはランプヒータから成る加熱手段24が設けられており、第1のロードロック室31内の圧力が1×10-4Paに到達した後、加熱手段24に通電し、処理対象物17及び第1のロードロック室31の内壁面を加熱し、処理対象物17を、酸化が進行しない400℃程度の温度まで昇温させ、処理対象物17に吸着していた水分(及び第1のロードロック室31内壁面とボード16に吸着していた水分)を放出させる。
【0047】
それとは別に、予め第2のロードロック室32内を1×10-7Pa程度の圧力まで真空排気しておき、上記予備加熱が終了し、第1のロードロック室31内が第2のロードロック室32内と同程度の高真空雰囲気まで真空排気された後、第1、第2のロードロック室31、32間のゲートバルブ23を開け、ボート16を第2のロードロック室32内に搬入する。
【0048】
その場合、水分が脱離された状態で第1、第2のロードロック室31、32内が接続され、処理対象物17の搬入が行われるので、第2のロードロック室32内に水分が侵入することはない。
【0049】
従って、第2のロードロック室32内の圧力上昇は僅かであり、高真空雰囲気にするまでの排気時間は非常に短くて済む。
【0050】
具体的に説明すると、図2は、上記従来の真空熱処理装置101と本実施形態の真空熱処理装置1の、熱処理室112、12前段のロードロック室132、32についての、排気時間と圧力の関係を示すグラフである。
【0051】
図中で横軸は排気時間を、縦軸は圧力を示している。曲線v1は従来のシングルロードロック型の真空熱処理装置101の測定結果を示し、曲線v2は本実施形態のダブルロードロック型の真空熱処理装置1の測定結果をそれぞれ示している。
【0052】
曲線v1によると、従来の真空熱処理装置101のロードロック室132内は、60分の真空排気時間では1×10-4Pa程度の圧力にしかならないが、曲線v2によると、本実施形態の真空熱処理装置1の第2のロードロック室32では、10分間の真空排気時間で、既に1×10-5Pa以下の圧力に到達している。更に真空排気を継続した場合、排気開始から31分間の真空排気時間で1×10-6Pa以下の圧力に到達し、50分間の真空排気時間で1×10-7Paという超高真空状態の圧力に到達している。
【0053】
以上のように、本実施形態の真空熱処理装置1は、従来技術に比してきわめて第2のロードロック室32内を超高真空状態にできることが分かる。
【0054】
ところで、ボード16を搬入した状態で第2のロードロック室32内を真空排気している際には、熱処理室12内を1×10-7Pa〜1×10-8Pa程度の超高真空雰囲気にしておき、第2のロードロック室32内が1×10-7Paの真空雰囲気に到達すると、熱処理室12と第2のロードロック室32の間のゲートバルブを開け、ボートローダ29を上昇させ、ボート16に搭載された状態で処理対象物17を熱処理室12内に搬入する。
【0055】
次いで、第2のロードロック室32との間のゲートバルブを閉じると、ボード16の挿入によって熱処理室12内の圧力は上昇するが、処理対象物17の水分は脱離されており、第2のロードロック室32からの水分の侵入も僅かであるため、短い真空排気時間で超高真空雰囲気に復帰する。
【0056】
図3は、従来のシングルロードロック型の真空熱処理装置101と、本実施形態のダブルロードロック型の真空熱処理装置1について、処理対象物17を搬入した後の、熱処理室112、12の真空排気時間と圧力の関係を示すグラフである。横軸は真空排気時間を、縦軸は圧力であり、曲線w1は従来の真空熱処理装置101の測定結果、曲線w2は本実施形態の真空熱処理装置1の測定結果を示している。
【0057】
曲線w1より、従来の真空熱処理装置101では、60分間真空排気しても1×10-5Pa程度の圧力までしか到達できないことがわかる。
それに対し、曲線w2より、本実施形態の真空熱処理装置1では、10分間の真空排気により、1×10-7Pa以下という超高真空雰囲気の圧力に到達できることがわかる。
【0058】
このように、処理対象物17が搬入された熱処理室12内を超高真空状態にした後、発熱体15への通電量を増加させ、処理対象物17を昇温させる。処理対象物17の温度が800℃から900℃に達したところで、熱処理室12内に水素ガスを導入し、処理対象物17表面の自然酸化膜を除去する。
【0059】
次いで、発熱体15への通電量を制御し、処理対象物17の温度を700℃の一定温度にした後、熱処理室12内にSiエピタキシャル層の原料ガスを導入し、CVD反応により、処理対象物17表面にSiエピタキシャル層を成長させる。
【0060】
所定時間が経過し、Siエピタキシャル層が所望の厚さに形成されたら、原料ガス導入を終了し、熱処理室12と第2のロードロック室32の間のゲートバルブを開け、ボートローダ29を降下させ、第2のロードロック室32内にボート16を搬入する。
【0061】
次いで、そのゲートバルブを閉じ、第1、第2のロードロック室31、32間のゲートバルブ23を開け、第1のロードロック室31内にボート16を搬入する。
【0062】
ゲートバルブ23を閉じた後、第1のロードロック室31内に窒素ガスを導入し、内部が大気圧に復圧したところで、第1のロードロック室31と移載室25との間のゲートバルブ22を開け、移載室25内にボート16を搬入する。次に、移載室25内に配置された移載機により、ボード16に搭載された処理対象物17を取り外した後、Siエピタキシャル層が形成された処理対象物17を真空熱処理装置1外に搬出する。
【0063】
以上のように、本実施形態の真空熱処理装置1によれば、第2のロードロック室32内や熱処理室12内を超高真空雰囲気まで真空排気する時間が短いので、プロセスに要する時間を大幅に短縮することが可能になっている。
【0064】
また、熱処理室12内には水分が持ち込まれないので、低温でSiエピタキシャル層を成長させることが可能となる。
【0065】
なお、処理対象物17が搭載されたボード16を、第2のロードロック室32から熱処理室12内に搬送する際、熱処理室12内と第2のロードロック室32内に水素ガスを導入させると、処理対象物17表面の自然酸化膜を除去する時間が短縮するので、プロセスに要する時間が一層短縮する。
【0066】
上記の真空熱処理装置1では、第1のロードロック室31内に窒素ガスを導入したが、本発明は窒素ガスに限定されるものではなく、例えばアルゴンガスなどの不活性であって乾燥したガスを広く用いることができる。
【0067】
更に、上記真空熱処理装置1ではSiエピタキシャル層を成長させたが、本発明はそれに限定されるものではなく、SiGeエピタキシャル成長、選択エピタキシャル成長、粗面ポリシリコンの成長、SOI製造等の薄膜成長に用いることができる。
【0068】
更にまた、本発明は薄膜成長に限らず、真空雰囲気下で処理対象物を熱処理する装置であればどのような真空熱処理装置にも適用可能である。
【0069】
【発明の効果】
熱処理室内やロードロック室内に水分が持ち込まれないので、真空排気に要する時間が短かくなる。
低温でのエピタキシャル成長が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空熱処理装置の一例を示す断面図
【図2】本発明の真空熱処理装置と従来の真空熱処理装置の、ロードロック室の排気時間を比較したグラフ
【図3】本発明の真空熱処理装置と従来の真空熱処理装置の、熱処理室の排気時間を比較したグラフ
【図4】従来技術の真空熱処理装置の一例を示す断面図
【図5】700℃における熱処理室内の全圧と水分分圧との関係を示すグラフ
【図6】Siエピタキシャル層の成長温度と水分分圧との関係を示すグラフ
【符号の説明】
1……真空熱処理装置 12……熱処理室 17……処理対象物 24……加熱手段 25……移載室 31……第1のロードロック室 32……第2のロードロック室
Claims (4)
- 処理対象物を大気雰囲気から搬入できるように構成された移載室と、
前記移載室に開閉可能な第1のゲートバルブを介して接続された第1のロードロック室と、
前記第1のロードロック室に開閉可能な第2のゲートバルブを介して接続された第2のロードロック室と、
前記第2のロードロック室に接続された熱処理室とを有し、
前記第1、第2のロードロック室は真空排気可能に構成された真空熱処理装置を用い、前記移載室内に配置された処理対象物を前記第1のロードロック室と前記第2のロードロック室を通して前記熱処理室に移動させ、前記熱処理室内で前記処理対象物を熱処理する真空熱処理方法であって、
前記第1のロードロック室には、加熱手段と気体を導入できるガス導入管とが設けられ、
前記第1のロードロック室内に前記気体を導入した後、前記移載室内に配置された処理対象物を前記第1のロードロック室内に移動させ、
前記第1のゲートバルブを閉じ、前記第1のロードロック室内を真空排気して1×10-4Paの圧力に到達した後、前記加熱手段によって前記処理対象物を酸化が進行しない400℃まで昇温させる真空熱処理方法。 - 前記第1、第2のロードロック室内を1×10-7Paまで真空排気した後、前記第2のゲートバルブを開け、前記処理対象物を前記第1のロードロック室内から前記第2のロードロック室内に移動させる請求項1記載の真空熱処理方法。
- 前記熱処理室内を1×10-7Pa〜1×10-8Pの圧力にした後、前記第2のロードロック室から前記熱処理室内に前記処理対象物を移動させる請求項2記載の真空熱処理方法。
- 前記第2のロードロック室内から前記熱処理室内に前記処理対象物を移動させる際、前記熱処理室内と前記第2のロードロック室内に水素ガスを導入する請求項2又は請求項3のいずれか1項記載の真空熱処理方法。
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