JP3794290B2 - 物品の劣化診断方法,品質検査方法,素材判定方法および診断装置,物品の劣化管理方法 - Google Patents

物品の劣化診断方法,品質検査方法,素材判定方法および診断装置,物品の劣化管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品を評価する評価方法及び、それを用いた物品の劣化度を診断する劣化診断装置,内部素材を判定する素材同定装置、及び品質を管理する品質管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光を照射し、物性を診断することにより、物品の品質を管理する技術は様々な分野で使用されている。光を照射し、その反射光を測定することによる診断は内部の材料の影響を受けず、さらに物品を汚染・損傷させる必要がないため好ましい。
【0003】
例えば、半導体装置は高度な表面の平滑性が求められている。特開平11−
330185号では半導体装置に偏光を照射し、半導体層の表面状態や膜の厚みを判断する半導体装置の製造装置を開示している。また、特開2000−131243号では検出物体と測定装置との距離を正確に判断し、補正することにより表面状態を検出する光センサを開示している。これらの光診断は入射光と反射光の位相差を測定し、偏光の位相を正確に測定することにより、表面の凹凸を検出している。
【0004】
特開平11−235097号及び特開平9−222393号には、複数種の単色光光源より物体に照射した光の任意の二波長間における反射吸光度差または反射吸光度比を測定し、吸光度差または吸光度比と劣化度の関係を考慮することにより劣化度を診断する劣化診断装置が提案されている。
【0005】
他にも、特開平10−115601号公報は絶縁被膜に光を照射し、その弾性波を測定することにより絶縁被膜の劣化診断を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
診断の必要な物品の物性は数多く存在する。よって、上記のような評価方法においては評価していない物性も存在している。
【0007】
半導体装置製造等では小型化・細密化が要求されており、表面の平滑性のみではなく製品を構成する素材の欠陥を診断する技術が必要とされている。このように素材を判定する技術は半導体装置に限らず、物品の品質管理に用いることができるため有用である。本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、診断対象の欠陥要因に応じた品質診断を行うことを目的とする。
【0008】
また、上記のような劣化診断装置においては、反射吸光度差または反射吸光度比に変化の現れない劣化要因は上記の劣化診断方法では診断することができない。物品の劣化に関しては、物品のおかれた環境により多くの劣化要因が存在する。例えば原子力発電所の関連設備に布設されたケーブルでは、熱や放射能が劣化要因となり、他の施設に比べ劣化の進行が早い場合がある。ケーブルの劣化により電気絶縁性が低下するため、劣化の進行する以前にケーブルを交換することが必要である。ケーブルに対する劣化診断は需要が高いため、多く報告されている。特開平11−118773号公報,特開平10−19856公報,特開平7−35732号公報はケーブル被覆絶縁材の超音波伝播速度により劣化診断を行っている。特開平7−245869号公報は、微小な漏洩電流を検出することにより絶縁材の劣化を診断している。これらの診断方法について、電気学会論文誌B,vol.120,No.11,P1437(2000)には劣化状態の指標として伸び特性との相関関係を用いて表すことが一般的であると記載されている。
【0009】
よって材料劣化の要因を検討し、その要因に対応した方法を選択することにより、さらに信頼性の高い劣化診断を実施することが望まれている。本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、診断対象の劣化要因に応じた劣化診断を行うことを目的とする。
【0010】
さらに上記したように、物品は周囲の環境条件により劣化の進行が異なる。そしてケーブルの劣化診断を実施する際、発電所内のように大量のケーブルが布設されている場合には布設時期・布設環境の異なる全ケーブルの劣化度を測定することは困難である。よって本発明は劣化した物品の取替時期や対処方法を判定する劣化管理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第一の手段は、物品に偏光性を有する光を照射し、物品からの反射光の偏光の変化度を測定し、予め入力された該物品の品質と偏光の変化度との相関関数を用いて物品の品質を診断する品質診断装置である。
【0012】
または物品に偏光性を有する光を照射し、物品からの反射光の偏光の変化度を測定し、該物品の偏光の変化度より物品材料を検出する素材判定方法である。
【0013】
上記課題を解決するための第二の手段は、物品に偏光性を有する光を照射し、物品からの反射光の偏光の解消度を測定し、予め入力された該物品の劣化度と偏光の解消度との相関関数を用いて物品の劣化を診断する劣化診断装置である。
【0014】
さらに上記目的を達成するための第三の手段は物品に偏光性を有する光を照射し、反射光の偏光の解消度を用いて物品の第一の劣化度を測定し、物品に任意の複数波長の光を照射し、該物品の反射光を測定し、任意の二波長間の反射光強度差(吸光度差または吸光度比を含む)を用いて物品の第二の劣化度を測定し、該第一の劣化度と該第二の劣化度を用いて物品の劣化度を診断する方法である。
【0015】
上記目的を達成するための第四の手段は、物品に偏光を照射し、該偏光の反射光を受光し、偏光の解消度を測定し、該偏光の解消度と該物品の劣化度の相関関数を用いて該物品の劣化度を診断し、該物品の取替え時期を判定する劣化管理方法である。多数の物品の劣化度の診断が必要な場合には、任意の一部の物品の劣化度を診断し、交換が必要と判定された場合には全体の交換を行うことにより多数の物品の管理を行うことができる。
【0016】
上記目的を達成するための第五の手段は、物品に偏光を照射し、該偏光の反射光を受光し、偏光の解消度を診断し、該偏光の解消度と該物品の劣化度の相関関数を用いて該物品の第一の劣化度を診断し、物品に複数の波長の光を照射し、該複数の波長の吸光度差または吸光度比を測定し、該急高度の変化と該物品の劣化度の相関関数を用いて該物品の第二の劣化度を診断し、該第一の劣化度と該第二の劣化度より劣化要因を判定し、該劣化要因の対処方法を出力する劣化管理方法である。
【0017】
物品の劣化要因を判定し、物品を設置する場所の移動や物品の材料の検討など、劣化要因を排除する措置を行う。その結果、劣化が抑制され、システムの耐久性が向上し、コストを下げることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】
本発明者らは、各種ケーブルの被覆絶縁材の劣化度と光学物性との関係を検討した結果、劣化に伴ってケーブル被覆絶縁材表面からの反射光の偏光が変化することを解明した。さらに、この変化は反射光吸光度差または反射光吸光度比の変化とは劣化の要因が異なる点に注目した。ケーブル被覆絶縁材の劣化による偏光の変化と2波長間の反射吸光度差あるいは反射吸光度比の変化とを組み合わせることによりケーブル被覆絶縁材の劣化度を要因別に判定できる。
【0020】
尚、偏光の変化度は偏光の短軸と長軸の光強度比を用いることができる。
【0021】
さらに該物品の劣化と偏光の解消度との相関関数は、物品を人工的に劣化させて作成してもよいし、自然に劣化した物品の偏光の解消度を測定して作成してもよい。
【0022】
(1)少なくとも1種の波長の光源からの偏光性を有する照射光を物品表面に照射し、該表面からの反射光を受光し、該反射光の偏光の解消度(DP)を測定し、予め記憶させた物品と同種の材料の劣化した試料を用いて作成した第1の劣化度とDPとの関係を比較演算することによって該物品の第1の劣化度を判定し、さらに波長の異なる少なくとも2種の照射光を物品の表面に照射し、表面からの少なくとも2種の反射光を受光し、光量測定部において各波長における反射光強度(Iλ)を測定し、演算部において反射吸光度(Aλ)を(1)式で算出後、任意の2波長間の反射吸光度差(ΔA)あるいは反射吸光度比(A′)を(2)式あるいは(3)式で演算し、さらに予め記憶させた該物品と同種の材料を人工的に劣化させて作成した劣化度と反射吸光度差あるいは反射吸光度比との関係を比較演算することによって該物品の第2の劣化度を判定し、さらに第1の劣化度と第2の劣化度の判定結果から最終的に該物品の総合的な劣化度を予め記憶させた関係を基に判定することを特徴とする物品の非破壊劣化診断方法並びに診断装置にある。
【0023】
λ=−log(Iλ/I0) (ただし、I0は基準反射光強度) …(1)
ΔA=Aλ 1−Aλ 2 (ただし、λ1<λ2) …(2)
A′=Aλ 1/Aλ 2 (ただし、λ1<λ2) …(3)
なお、光源としては任意の波長(例えば400nm以上1350nm以下)にピーク波長を有する単色光源を用いても、ハロゲンランプ等の白色光源から干渉フィルター等を用いて取出した光であってもいずれでも差し支えない。なお、単色光光源としては半導体レーザ(LD)あるいは発光ダイオード(LED)が入手容易で寿命も長く性能も安定しており好適である。なお、反射吸光度差あるいは反射吸光度比を測定するための光源と、DPを測定するための光源は、同一の波長を使用しても異なる波長を使用してもいずれでも差し支えない。
【0024】
また、物品表面への照射方法としては、光源から光学レンズ群から構成された光学系を経由して直接照射しても、光ファイバーを経由して照射してもいずれでも実施可能である。光ファイバーケーブルとしては通常の1本のコアの光ファイバーでも測定可能であるが、光量の確保,曲げ損失の低減のため、素線を束ねたバンドルファイバーを用いた方がより好ましい。また、DPを測定するときに導光体として光ファイバーを使用する際には、偏波面保存ファイバーを用いるとよい。偏光を取出すためには通常の偏光子を用いればよく、DPを測定するときにはこれに検光子を使用する。
【0025】
(2)上記の非破壊劣化診断をケーブル被覆絶縁材に用いることができる。その場合、上記劣化診断を用いて劣化したケーブルの交換時期を判定するケーブルの管理方法に適用することができる。予め、物品に用いられる素材毎の物理的特性および/または電気的特性と、ケーブル被覆絶縁材の非破壊劣化診断方法から得られた光診断結果との関係を求めて、該ケーブル被覆絶縁材の素材毎の取替時期を判定する劣化管理値を設定し、次いで、診断対象とする布設ケーブルの被覆絶縁材の素材のデータ,製造時期、並びにケーブルが布設されていた場所,布設期間,測定部位情報等の布設・環境データを入力して診断用データ群を作成し、さらに、診断対象とする該ケーブルの被覆絶縁材の光診断結果を求め、予め設定してある劣化管理値と比較演算することで該ケーブルの取替時期を判定することを特徴とするケーブル被覆絶縁材の劣化管理方法にある。
【0026】
一般に、ケーブル被覆絶縁材の劣化に伴う反射吸光度スペクトル変化は、図6で示されるような変化で代表される。これらの反射吸光度スペクトルは測定温度,湿度の影響を受けない。該図のように劣化に伴って短波長側の反射吸光度が増加するので、被覆絶縁材は次第に黒ずんでくる。この短波長側からのスペクトル増大は、主に樹脂の熱酸化劣化に伴う化学構造(結合様式)変化が主体で起こっており、物性的には電子遷移吸収損失の増大に起因するものである。このような挙動を示すので、任意の2波長間の反射吸光度差や反射吸光度比も同様に劣化に伴って変化する。2波長間の差や比をとるのは表面状態の影響をキャンセルするためである。なお、本発明ではこの化学構造(結合様式)変化を主体とする劣化の進行度を、第2の劣化度と呼ぶ。
【0027】
また、原子力発電所の関連設備等に布設されたケーブルでは、熱ばかりでなく放射線によって、他の一般的な布設環境に比べて劣化の進行が早い場合がある。劣化を早める原因として樹脂の高次構造の変化、即ち、樹脂内部の結晶化(凝集)が考えられている。高次構造の変化は化学構造(結合様式)が変化するわけではないので、先に説明した反射吸光度スペクトルでは捕えることができない。この高次構造の変化、即ち、結晶化の変化の程度を捕えるため、本発明では偏光を用いた測定方法を用いている。偏光の解消度を偏光測定によって定量化し、別途作成した検量線を用いて高次構造の変化量を劣化度と相関付けることができる。なお、本発明ではこの高次構造(結晶化度)変化を主体とする劣化の進行度を、第1の劣化度と呼ぶ。
【0028】
特開平3−226651号公報に記載されているように、劣化度は換算時間θで表すことが一般的である。換算時間θで表すことにより、様々な劣化履歴を有する材料であっても、θが等しければ同じ劣化度であることを意味する。換算時間θは(4)式で定義される。
【0029】
θ=t×exp(−ΔE/RT) …(4)
ここで、ΔEは劣化のみかけの活性化エネルギー(J/mol)、Rは気体定数
(J/K/mol)、Tは劣化の絶対温度(K)、tは劣化時間(h)である。
ΔEは同種の材料を人工的に劣化させてアレニウスプロットにより容易に算出できる。さらに、予め求めておいた寿命点における換算時間をθ0 とすれば、実測から求めた換算時間θとの差Δθが余寿命に相当する換算時間となり、劣化度判定の尺度となる。即ち、余寿命Δt(h)は(5)式で表される。
【0030】
Δt=Δθ/exp(−ΔE/RT) …(5)
(5)式より時間t以降の平均使用温度条件が定まれば、余寿命Δt(=t0−t)を求めることができる。
【0031】
それぞれの劣化判定基準から劣化の進行度を算出した後、実際の判定では、両者から算出されたより劣化の進行した結果を真の劣化度として導く。本診断では、化学構造(結合様式)変化,高次構造(結晶化度)変化を同時評価できるので、一つの物性のみに着目した従来評価技術では見落とされた他の物性値変化を捉えた総合的な診断が初めて可能になる。このように、本発明では劣化度を劣化要因別に診断できる。また、表面の反射測光で判定するので、ベース樹脂そのものの特性を把握し易く、表面には出てこない内部の可塑剤や充填剤等の種類や配合量の影響を受けにくい。
【0032】
上記のように、偏光の解消度を用いることで樹脂等の高次構造を評価することができる。上記同様に物品に偏光を照射し、偏光の解消度を測定することで物品の材料中に高次構造の異なる部分が存在した場合、その部分を検出することが可能である。この特徴により、上記のような診断装置を用いて、例えば物品の品質管理や物品の素材を判定することが可能である。
【0033】
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【0034】
(実施例1)
図1および図2は本発明の非破壊診断装置の一例を示すブロック図である。また、図3に劣化度判定のための演算のフローチャートを示す。これらはケーブル被覆絶縁材の劣化診断について述べている。図1および図2において演算部11,演算部12,演算部13はハードディスクユニット,測定データ記憶用メモリー,読み出し専用メモリー,マイクロプロセッサ,表示装置等から構成され、劣化度演算だけでなく、光源波長の切り替え,偏光子8,検光子9の挿脱,検光子の駆動制御,演算結果表示まで行う。光源部2の光源としてはλ1=405nmの半導体レーザ(LD)と、λ2=780nmのLDをそれぞれ発光出力400μWで用いた。
【0035】
まず、ケーブル被覆絶縁材1の反射光の偏光測定を行い、偏光の解消度(DP)を評価する方法を図1を用いて説明する。まず、演算部12より偏光子8,検光子9の挿入指示を出し、光源部2及び検出器6にそれぞれのフィルターを挿入する。検光子9では測定試料による偏光面の回転を調べるため回転機構も組み込まれており、この駆動制御も演算部12が行う。本実施例ではλ2の光源を用いた測光を行った。まず、基準角度α0 を決定するため、測定開始前にアルミナ白板等を用いて測定し、演算部にプリセットしておく。λ2からの偏光出射光は、ケーブル被覆絶縁材1表面上で反射して検光子9を経て検出器6に到達する。検光子は光量が最大となる角度までサーボモータが駆動し、この角度αと光強度Iαを求める。ここで、ケーブル被覆絶縁材1表面と光源部2端面(保護用石英ガラス板含む)との距離は3mmである。次に、αより+90°の位置まで検光子9を回転させ、その位置での光強度I90を求める。本発明ではDPの指標としてIratio=I90/Iαを用いる。このようにして得られたIratioから第1の劣化度を判定する。今回の測定結果では、Iratio=0.11だった。さらに、演算部12では、図5に示したような該ケーブル被覆絶縁材1の偏光の解消度(DP)と劣化度との関係(マスターカーブ)が予め記憶されており、この関係図から測定したケーブル被覆絶縁材の劣化度を換算時間θとして算出し、結果を表示できる。今回のケーブル被覆絶縁材の場合、寿命点におけるIratio=0.24なので、劣化の進行度としては46%である。即ち、高次構造(結晶化度)変化として劣化が46%進行していると判断できる。
【0036】
次に、ケーブル被覆絶縁材1の反射光の強度測定を行い、吸光度差または吸光度比を評価する方法を図2を用いて説明する。各光源波長におけるケーブル被覆絶縁材1の反射光強度(Iλ 1,Iλ 2)は、以下のようにして測定した。λ1からの出射光は、ケーブル被覆絶縁材1表面上で反射して光量測定部5に到達し、Iλ 1 が得られる。ここで、ケーブル被覆絶縁材1表面と光源部2端面(保護用石英ガラス板含む)との距離は3mmである。なお、光源部2から照射される2波長λ1,λ2の照射光は、該ケーブル被覆絶縁材1表面上の同一エリアを照射するように光学系が設定されている。演算部11にてλ1における反射吸光度を(1)式を用いて算出し、Aλ 1 を記憶する。ここで、基準反射光強度I0 は測定開始前にアルミナ白板等を用いて各波長毎に測定し、演算部にプリセットしておく。同様にしてλ2からの出射光に対するケーブル被覆絶縁材1の反射光強度Iλ 2を測定し、演算部11にてλ2における反射吸光度Aλ 2を記憶する。このようにして得られたλ1,λ2における該ケーブル被覆絶縁材1の反射吸光度Aλ 1,Aλ 2から(2)式を用いて2波長間の反射吸光度差ΔAを算出する。今回の測定結果では、Io, λ 1=2.22μW,Io, λ 2=2.35μW,Iλ 1=1.15μW,Iλ 2=1.95μW だったので、反射吸光度差ΔA値は(1)式及び(2)式より=0.205 となった。さらに、演算部11では、図4に示したような該ケーブル被覆絶縁材1の反射吸光度差と劣化度との関係(マスターカーブ)が予め記憶されており、この関係図から測定したケーブル被覆絶縁材の劣化度を換算時間θとして算出し、結果を表示できる。今回のケーブル被覆絶縁材の場合、寿命点におけるθ0=0.30なので、劣化の進行度としては68%である。即ち、化学構造(結合様式)変化として劣化が68%進行していると判断できる。
【0037】
上記までに得られた第1の劣化度(46%)と第2の劣化度(68%)から、演算部13において最終的に該ケーブル被覆絶縁材1の総合的な劣化度を予め記憶させた関係を基に判定する。本実施例では第1の劣化度と第2の劣化度を比較し、より進行した劣化度となる値を安全サイドで判定する関係式を用いた。その結果、第2の劣化度の値(68%)が最終的な劣化度判定結果として得られる。即ち、化学構造(結合様式)変化,高次構造(結晶化度)変化を要因別に評価すると、化学構造(結合様式)変化による劣化の進行が大きいケーブル被覆絶縁材であったと判断できる。このように、一つの物性のみに着目した従来評価技術では見落とされた他の物性値変化を捉えた総合的な診断が可能になる。このように、本発明では劣化度を劣化要因別に診断できる。
【0038】
ケーブル絶縁体において実施する場合には該ケーブル被覆絶縁材1の代わりにケーブル絶縁体を用いることで診断できる。
【0039】
(実施例2)
実施例1と同様の方法にて、導光路に光ファイバーケーブルを用いた診断装置に関して説明する。光源部2の光源としてはλ1=405nmの半導体レーザ(LD)と、λ2=1310nmのLDをそれぞれ発光出力900μWで用いた。
【0040】
ケーブル被覆絶縁材1の反射光の偏光測定を行い、偏光の解消度(DP)を評価する方法を図8を用いて説明する。まず、演算部12より偏光子8,検光子9の挿入指示を出し、光源部2及び検出器6にそれぞれのフィルターを挿入する。検光子9では測定試料による偏光面の回転を調べるため回転機構も組み込まれており、この駆動制御も演算部12が行う。なお、図9に示したように、光ファイバーケーブルには偏波面保存ファイバーを用いた。本実施例ではλ2の光源を用いた測光を行った。まず、基準角度α0 を決定するため、測定開始前にアルミナ白板等を用いて測定し、演算部にプリセットしておく。λ2からの偏光出射光は、ケーブル被覆絶縁材1表面上で反射して検光子9を経て検出器6に到達する。検光子は光量が最大となる角度までサーボモータが駆動し、この角度αと光強度Iα を求める。ここで、ケーブル被覆絶縁材1表面と光ファイバーケーブル端面部(保護用石英ガラス板含む)との距離は2.5mm である。次に、αより+90°の位置まで検光子9を回転させ、その位置での光強度I90を求める。本発明ではDPの指標としてIratio=I90/Iα を用いる。このようにして得られたIratioから第1の劣化度を判定する。今回の測定結果では、Iratio=0.18だった。さらに、演算部12では、図5に示したような該ケーブル被覆絶縁材1の偏光の解消度(DP)と劣化度との関係(マスターカーブ)が予め記憶されており、この関係図から測定したケーブル被覆絶縁材の劣化度を換算時間θとして算出し、結果を表示できる。今回のケーブル被覆絶縁材の場合、寿命点におけるIratio=0.24なので、劣化の進行度としては75%である。
【0041】
次に、各光源波長におけるケーブル被覆絶縁材1の反射光強度(Iλ 1,Iλ 2)は、図7の図面を用いて以下のようにして測定した。λ1からの出射光は、ケーブル被覆絶縁材1表面上で反射して光量測定部5に到達し、Iλ 1 が得られる。ここで、ケーブル被覆絶縁材1表面と光ファイバーケーブル端面部(保護用石英ガラス板含む)との距離は2.5mm である。なお、光ファイバーケーブルは50μmの多成分ガラス系光ファイバーのバンドルからなり、バンドルの外径は0.5mm、光ファイバー長は1mである。光源部2から照射される2波長λ1,λ2の照射光は、該ケーブル被覆絶縁材1表面上の同一エリアを照射するように光学系が設定されている。演算部11にてλ1における反射吸光度を(1)式を用いて算出し、Aλ 1を記憶する。ここで、基準反射光強度I0は測定開始前にアルミナ白板等を用いて各波長毎に測定し、演算部にプリセットしておく。同様にしてλ2からの出射光に対するケーブル被覆絶縁材1の反射光強度Iλ 2 を測定し、演算部11にてλ2における反射吸光度Aλ 2 を記憶する。このようにして得られたλ1,λ2における該ケーブル被覆絶縁材1の反射吸光度Aλ 1,Aλ 2から(2)式を用いて2波長間の反射吸光度差ΔAを算出する。今回の測定結果では、Io, λ 1=1.26μW,Io, λ 2=0.98μW,Iλ 1=0.52μW,Iλ 2=0.66μW だったので、反射吸光度差ΔA値は(1)式及び(2)式より=0.213 となった。さらに、演算部11では、図4に示したような該ケーブル被覆絶縁材1の反射吸光度差と劣化度との関係(マスターカーブ)が予め記憶されており、この関係図から測定したケーブル被覆絶縁材の劣化度を換算時間θとして算出し、結果を表示できる。今回のケーブル被覆絶縁材の場合、寿命点におけるθ0=0.30なので、劣化の進行度としては71%である。
【0042】
上記までに得られた第1の劣化度(75%)と第2の劣化度(71%)から、演算部13において最終的に該ケーブル被覆絶縁材1の総合的な劣化度を予め記憶させた関係を基に判定する。本実施例では第1の劣化度と第2の劣化度を比較し、より進行した劣化度となる値を安全サイドで判定する関係式を用いた。その結果、第1の劣化度の値(75%)が最終的な劣化度判定結果として得られる。即ち、高次構造(結晶化度)変化,化学構造(結合様式)変化を要因別に評価すると、高次構造(結晶化度)変化による劣化の進行が大きいケーブル被覆絶縁材であったと判断できる。このように、一つの物性のみに着目した従来評価技術では見落とされた他の物性値変化を捉えた総合的な診断が可能になる。このように、本発明では劣化度を劣化要因別に診断できる。
【0043】
ケーブル絶縁体において実施する場合には該ケーブル被覆絶縁材1の代わりにケーブル絶縁体を用いることで診断できる。
【0044】
また、被覆絶縁材により被覆したケーブルを数本束ね、ケーブルシースによりさらに被覆されたものが多くの製品において用いられている。このような形態のケーブルに対する劣化診断においては、ケーブルシースを診断することにより内部のケーブル被覆絶縁材の劣化を予測することも可能である。しかしケーブルシースを剥がした部分においてケーブル被覆絶縁材を直接診断することが望ましい。
【0045】
(実施例3)
ケーブル劣化管理方法について以下に実施例を示す。図10はケーブル劣化管理フローである。
【0046】
第一に劣化管理・劣化診断を行う上で必要なデータをデータベースに入力する。データとしてはケーブル仕様データ,環境データ,ケーブル布設データを入力する。
【0047】
ケーブル仕様データとは、絶縁材料の情報と、その絶縁材料の劣化度と測定値の相関関係を表すデータである。ケーブル絶縁材料はケーブル種類ごとに異なっており材料により劣化速度も異なる。そのため、絶縁材料情報及び先に取得している各材料のマスターカーブのデータをケーブル仕様データとして入力する。
【0048】
環境データとはケーブルの周囲環境を表すデータである。例えば絶縁材料は周囲環境条件(温度,放射線)により劣化するため、対象ケーブルが布設されている環境条件(温度,線量率)が重要である。また、この条件により対象ケーブルのマスターカーブから環境下での特性曲線を出力することが可能である。これらのケーブルのおかれた環境と、その環境下でのケーブルの劣化と測定値,時間等の相関関係を表す情報を環境データとして入力する。
【0049】
ケーブル布設データとは、ケーブルの布設状況を表すデータである。発電所内には大量のケーブルが布設されており全ケーブルを測定し管理していくことは困難である。また同一ケーブルにおいても布設ルートで環境条件が異なり、そのエリア毎に劣化速度も異なる。さらに劣化予測をする上において対象ケーブルの布設時期についても情報を入力する必要がある。このような情報をケーブル布設データとして入力する。
【0050】
以上がフローチャートのステップNo.21である。
【0051】
次に、ケーブルの管理値を設定する。管理値はケーブルの寿命となる時間より少し前の地点を管理値として設定する。
【0052】
ケーブルの寿命は対象ケーブルの使用条件により設定する。
【0053】
安全系ケーブルについては冷却材損失事故(LOCA)時も動作要求があるため、LOCA試験に持たない状況まで劣化した地点を寿命とする。一方、一般系統のケーブルは絶縁材料に割れが生じる地点を寿命とする。寿命の設定は上記に限定せず状況により変えてもよい。例えば一般に多く用いられている絶縁材料の伸びの絶対値が50%に到達したときを寿命としてもよい。
【0054】
次に管理値は、寿命となる前にケーブル取替が可能な時期を管理値として設定する。管理値は、対象ケーブル物量,布設状況,優先順位を考慮し取替期間より設定するが、実施例1のように初期値からの劣化度(%)で管理しても、絶縁材料の伸びの絶対値(%)で管理してもよいものとする。
【0055】
原子力発電所の場合には1年に1回定期点検を行い、その際にケーブル取替を実施する。基本的には取替実施及び事前の現場調査を含め寿命となる時期から3年前の時期に管理値を設定する。ただし、エリア内のケーブル物量,布設状況等から1回の定期点検時に取替が困難な場合には3年以上期間を考慮した管理値を設定しても構わないこととする。以上がステップNo.22である。
【0056】
データベースより各情報を呼び出し、環境条件により発電所内を複数エリアに分割する。次にエリア毎のケーブル物量(各線種,用途)を整理する。この過程がステップNo.23である。
【0057】
ステップ23で分割された1つのエリアにおけるケーブル物量が10本以下の場合にはそのエリアの全てのケーブルを測定対象ケーブルとする。そのエリアにおけるケーブル量が10本以上ある場合には、全体物量の1割以上かつ最低10本は測定することとする。測定ケーブルは現場にてエリア全域を把握できるようなケーブルを選定しケーブルNo.を記録し、今後同一ケーブルを測定していく。この選定例を図11に示す。このように選定されたケーブルを、非破壊診断を実施する初期データとしてデータベースに入力する。以上がステップNo.24である。
【0058】
発電所内において、各エリアで上記のように選定したケーブルに対し実施例1の方法で測定を実施する。以上がステップNo.25である。
【0059】
ステップNo.26では、測定した数値に対し、先に設定した管理値との比較を行う。管理値に至ってなければデータを記録し次回再度測定する。
【0060】
管理値に至るまで、ケーブルは定期的に非破壊診断を実施されるが、この測定データを劣化特性曲線として劣化傾向を把握する。これがステップNo.27である。
【0061】
次回測定実施時期は、初期値からの劣化低下の割合で決定するものとする。劣化度が初期値と比較し5割に到達するまでは5年毎に測定することとする。劣化度が5割到達以降は3年毎に測定することとする。以上がステップNo.28である。
【0062】
測定した結果が管理値に到達した場合には、該ケーブルの対象エリアのケーブル本数を出力し、ケーブル本数により異なる管理方法を実施する。この作業をステップNo.29とする。
【0063】
ケーブル本数が10本以下すなわち全てのケーブルを測定している場合には、管理値に到達したケーブル毎に1本ずつ順次取替を実施する。これがステップ
No.30である。
【0064】
ケーブル本数が10本以上の場合には、管理値に到達したケーブルについては取替を実施し、残りのケーブルはそのままの状態で毎年測定を実施する。測定ケーブルが徐々に管理値に到達し、測定開始時の半数が管理値に到達した時点をそのエリアが管理値に到達したものと判断し、エリア内の対象ケーブル全ての取替を実施する。以上がステップNo.31である。
【0065】
(実施例4)
ケーブル劣化管理方法のうち劣化形態により劣化要因を分析し、改善内容を出力する管理フローを図12に示す。
【0066】
実施例3において、ステップNo.26にて劣化度が管理値に到達した際に、異なる2つの劣化度及び診断結果によりケーブルの劣化形態(酸化,主鎖切断等)の割合を分析することにより、ケーブル劣化の主要因が熱によるものか放射線によるものかを判断するプログラムとする。以上がステップNo.32である。
【0067】
ここで、ステップNo.1上のデータベースよりケーブル仕様データ,ケーブル布設データより劣化要因を緩和させるような改善内容を出力することとする。例えば熱による劣化と判断した場合、一般ケーブルを布設していた時には耐熱仕様のケーブルを推奨するコマンドや、布設近傍に高温配管のような熱源となるものがある時にはルート変更を推奨するコマンドが出力される。以上がステップNo.33である。
【0068】
(実施例5)
結晶性樹脂材の反射光の偏光測定を行い、偏光の解消度(DP)から劣化度を診断する方法を説明する。ここではポリエチレンフィルムの紫外線照射による劣化度を評価する。まず、基準角度α0 を決定するため、測定開始前にアルミナ白板等を用いて基準方位を測定しておく。検光子は光量が最大となる角度まで回転し、この角度αと光強度Iαを求める。次に、αより+90°の位置まで検光子を回転させ、その位置での光強度I90を求める。DPの指標としてはIratio=I90/Iα を用い、このIratioから劣化度を判定する。判定は別途作成してあるDPと劣化度との関係(マスターカーブ)から行った。紫外線照射による結晶化度の変化を捉えることができた。
【0069】
(実施例6)
結晶性樹脂材の反射光の偏光測定を行い、偏光の解消度(DP)から品質を診断する方法を説明する。ここでは基盤にコーティングした配向膜の配向度を評価する。まず、基準角度α0 を決定するため、測定開始前にアルミナ白板等を用いて基準方位を測定しておく。検光子は光量が最大となる角度まで回転し、この角度αと光強度Iαを求める。次に、αより+90°の位置まで検光子を回転させ、その位置での光強度I90を求める。DPの指標としてはIratio=I90/Iαを用い、このIratioから配向度を判定する。判定は別途作成してあるDPと配向度との関係(マスターカーブ)から行った。配向膜の配向度を2次元的にスキャンしながら測定することで、膜内の配向ムラも評価できた。
【0070】
(実施例7)
結晶性樹脂材の反射光の偏光測定を行い、偏光の解消度(DP)から素材を診断する方法を説明する。ここでは紙質(普通紙,コピー紙,カラーコピー紙,インクジェット紙,再生紙,塗工紙)を識別評価する。まず、基準角度α0 を決定するため、測定開始前にアルミナ白板等を用いて基準方位を測定しておく。検光子は光量が最大となる角度まで回転し、この角度αと光強度Iαを求める。次に、αより+90°の位置まで検光子を回転させ、その位置での光強度I90を求める。DPの指標としてはIratio=I90/Iαを用い、このIratioから紙質を判定する。判定は別途作成してあるDPと紙質との関係から行った。本実施例では、上記6種の紙質を全て識別できた。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、簡便な装置で物品の品質・素材・劣化度を診断することが可能である。また、物品の劣化度を劣化要因別に診断し、取替時期を判定する等の劣化管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル被覆絶縁材の非破壊診断装置の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明のケーブル被覆絶縁材の非破壊診断装置の一例を示すブロック図である。
【図3】偏光の解消度と、吸光度差を用いた劣化度判定のための演算のフローチャートである。
【図4】反射吸光度差と劣化度との関係(第2のマスターカーブ)の一例である。
【図5】偏光の解消度(DP)と劣化度との関係(第1のマスターカーブ)の一例である。
【図6】ケーブル被覆絶縁材の反射吸光度スペクトル変化の一例である。
【図7】本発明のケーブル被覆絶縁材の非破壊診断装置(光ファイバーケーブル使用)の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明のケーブル被覆絶縁材の非破壊診断装置(光ファイバーケーブル使用)の一例を示すブロック図である。
【図9】光ファイバーケーブル端面の構造図である。
【図10】本発明のケーブル劣化管理フローチャートである。
【図11】発電所の環境条件毎に分割したエリアでのケーブル物量及び測定本数選定の一例である。
【図12】本発明の劣化形態より劣化要因を分析し改善内容を出力する管理フローチャートである。
【符号の説明】
1…ケーブル被覆絶縁材、2…光源部、3…波長λ1、4…波長λ2、5…光量測定部、6…検出器、7…プローブ、8…偏光子、9…検光子、10…演算部、11…第1の演算部、12…第2の演算部、13…第3の演算部、14…光ファイバーケーブル、15…偏波面保存ファイバー、16…バンドルファイバー(照射用)、17…バンドルファイバー(受光用)。

Claims (7)

  1. 少なくとも1種の波長の光源からの偏光性を有する照射光を物品に照射し、該物品からの反射光を受光し、該反射光の偏光の解消度を測定し、予め記憶させた物品と同種の劣化した材料を用いて作成した劣化度と偏光の解消度との関係を比較演算することによって該物品の第1の劣化度を判定し、少なくとも2種の波長の照射光を該物品の表面に照射し、該物品からの反射光を受光し、該反射光の吸光度差または吸光度比を測定し、予め記憶させた該物品と同種の劣化した材料を用いて作成した劣化度と該吸光度差または吸光度比との関係を比較演算することによって該物品の第2の劣化度を判定し、さらに第1の劣化度と第2の劣化度の判定結果から最終的に該物品の総合的な劣化度を予め記憶させた関係を基に判定することを特徴とする物品の劣化診断方法。
  2. 請求項1記載の劣化診断方法を用いた劣化管理方法であって、該物品の劣化要因を判別し、該要因に対する改善内容を出力することを特徴とする物品の劣化管理方法。
  3. 請求項1記載の劣化診断方法において、該物品がケーブル被覆絶縁材であることを特徴とする物品の劣化診断方法。
  4. 請求項3記載の劣化診断方法において、ケーブルシース材を剥いだ状態の部位を用いてケーブル被覆絶縁材の劣化診断を行うことを特徴とするケーブル被覆絶縁材の劣化診断方法。
  5. 予め、ケーブル被覆絶縁材に用いられる素材毎の物理的特性および/または電気的特性と、請求項1記載のケーブル被覆絶縁材の非破壊劣化診断方法から得られた光診断結果との関係を求め、同時に診断対象とする布設ケーブルの被覆絶縁材の素材のデータ,布設時期、並びにケーブルが布設されていた場所,布設期間,測定部位情報等の布設・環境データを入力して診断用データ群を用いてケーブル被覆絶縁材の素材ごとの取替時期を判定する劣化管理値を設定し、診断対象とする該ケーブルの被覆絶縁材の光診断結果と、予め設定してある劣化管理値と比較演算することで該ケーブルの取替時期を判定することを特徴とするケーブル被覆絶縁材の劣化管理方法。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載された劣化診断方法であって、前記物品は樹脂製品であることを特徴とする劣化診断方法。
  7. 請求項1ないし3のいずれかに記載された劣化診断方法において、前記物品は熱及び放射線の影響を受ける位置に配置されている物品であることを特徴とする物品の劣化診断方法。
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