JP3794084B2 - カラー印刷用色変換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー印刷用色変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のカラー印刷用色変換装置として、コンピュータ上のカラー画像をカラー印刷するカラー印刷システムが知られている。
【0003】
コンピュータの内部では、モニタに出力するカラー画像は縦横に並べられた各画素ごとについて赤緑青の三原色(R,G,B)で階調表示されているが、一般のカラー印刷装置においてはシアン、マゼンダ、イエローの三色(C,M,Y)あるいはこれにブラックを加えた四色(C,M,Y,K)で印刷される。従って、カラー印刷するためには赤緑青の三原色(R,G,B)の表示からシアン、マゼンダ、イエローの三色(C,M,Y)の表示への色変換の作業が必要となる。なお、色空間自体は一つの空間であるものの、座標の取り方によって表示が異ならざるをえないため、以下においては、便宜上、座標の取り方に応じた表色空間と呼ぶことにする。
【0004】
この(R,G,B)表示から(C,M,Y)表示への色変換は正確な色再現を得られるようにした場合、変換式によって一義的に定まるものではなく、それぞれの階調を座標とする色空間について相互に対応関係を求め、この対応関係を色変換テーブルとして逐次参照して変換するようにしている。
【0005】
ここにおいて、従来、その対応関係はできる限り色再現が正確なものが利用されていた。すなわち、変換元の表色空間と変換先の表色空間との対応づけを正確に行うようにしており、カラー印刷装置の印刷インクで再現される色相を元の色相と一致するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、画素単位での階調表示ができないカラー印刷装置においては、ドットのまばらさによって階調表示に対応せざるを得ず、ある画素で必要な階調の低い色成分であっても印刷インクの濃度のまま印字される。
【0007】
また、人間の記憶色は曖昧であり、直接対比でないならば必ずしも色相の不一致を検出できるわけではない。しかし、色相を一致させるために印刷された濃い色のドットには敏感であり、色相が一致するにも関わらず印刷品質が低いものとの誤まった印象まで感じてしまう。
【0008】
従って、従来のカラー印刷用色変換装置では、色相の対応関係を正確に維持しながら利用者には必ずしも好ましい印象を与えることができないという課題があった。
【0009】
また、人間は色付けグラフなどの印刷時には色相の完全な一致よりも記憶色との一致の方が優先させてしまい、色相を維持するために印刷インクのドットを混合しても濁った感じしか与えない場合もあった。
【0010】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、利用者にとってより好ましい色を再現することが可能なカラー印刷用色変換装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の階調表色データを変換するカラー印刷用色変換装置であって、人間の記憶色と印刷インクの再現色との対応に基づいて変換元の表色空間と変換先の表色空間との対応関係に色相のシフトを生じさせてもよい。
【0012】
かかる構成からなる発明によれば、印刷インクに対応した表色空間とは異なる表色空間の表色データに基づいて印刷するにあたり、変換元の表色空間と変換先の表色空間との対応関係に基づいて変換するが、ここにおいて所定範囲内では同対応関係にシフトを生じさせてあり、人間の記憶色と印刷インクの再現色との対応にマッチした色変換が行われる。
上記発明によれば、変換元と変換先との対応関係をシフトさせることにより、人間の記憶色と印刷インクの再現色との対応のずれを解消させてより良好な印象を与えることが可能なカラー印刷用色変換装置を提供することができる。
【0013】
対象となるカラー印刷装置は複数色の印刷インクで印刷するものであればよく、例えば、インクジェット方式であったり、熱転写方式であったり、バブルジェット方式であるなど各種の印刷方式において適用可能である。また、基本的には階調印字できないものにおいてより有効であるものの、印刷インクによる再現色の特性上、階調印字可能なものでも元の表色空間での表示とは異なる印象を与えることがあるため、有効である。
【0014】
人間の記憶色と印刷インクの再現色とのずれについては各種の要因があるが、その要因毎に対応関係をシフトさせておけばよい。要因が複数ある場合に、それぞれを解消するようにしておいてもよいし、いずれか一つだけでも構わない。また、カラー印刷装置の印刷方式に応じて対応関係が変わることもあり、それぞれの場合に応じた対応関係を作っておけばよい。
【0015】
この要因の一つに対応して、複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の表色データを変換するカラー印刷用色変換装置であって、上記印刷インクの混合時に濁りが目立つ範囲であって人間の記憶色とのずれの許容範囲内で濁りの少ない側に色相をシフトして対応させる構成としてもよい。
【0016】
かかる構成からなる発明によれば、同様に、印刷インクに対応した表色空間とは異なる表色空間の表色データに基づいて印刷するにあたり、変換先の印刷インクによる再現色が当該印刷インクの混合によって濁りが目立つ場合に濁りの少ない側に色相をシフトしてあるので、変換後には濁りが目立つことがない一方、このシフトは人間の記憶色との関係でそのずれの許容範囲内であるために違和感を生じさせることはない。
上記発明によれば、印刷物に対する濁り感のような不快な印象を与えないようにすることができる。
【0017】
コンピュータの画面上で鮮やかな黄で表示されるグラフを印刷する場合に、その黄を印刷インクで再現しようとすると複数色を混合して得られることがあるが、混合することによって濁りを感じることがある。このような場合、たとえ色の統一性が失われたとしても、人間の記憶色の曖昧さの理由により印刷インクの組合せを代えて濁りを無くした色とする方が好ましい。従って、このような印刷時に濁りを感じる範囲について、色変換時に濁りを感じないような色相へシフトさせればよい。
【0018】
この場合における濁りを感じる具体的な例については、実際の印刷結果から適宜判断する。濁りを感じやすい傾向の基本的な一例に対応し、上記所定範囲の色相をシフトさせて表色データを変換する際、上記濁り感を与える印刷インクの色成分が含まれないように上記所定範囲の色相をシフトさせて表色データを変換する構成としてもよい。
【0019】
複数色の印刷インクを混色する場合、組合せによっては混色した結果に濁りを感じることがある。特に、濃色と濃色の組合せであって一方の印刷インクがわずかに他方の印刷インクに混色される場合に濁りを感じやすい。従って、色変換することにより組合せの悪い印刷インクが少量だけ混色されるのであるならば、混色しないようにシフトして印刷してしまうことにより、濁り感をなくしている。
【0020】
人間の記憶色と印刷インクの再現色とのずれについての他の要因にかかる一例として、複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の表色データを変換するカラー印刷用色変換装置であって、他の印刷インクとの関係で目立ちやすい印刷インクを人間の記憶色とのずれの許容範囲内で混入しないようにシフトして対応させる構成としてもよい。
【0021】
ここで、請求項1にかかる発明は、複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の表色データを変換するカラー印刷用色変換装置であって、変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、前記変換元の表色空間でイエロー単色、マゼンダ単色、または、シアン単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間で前記単色とは異なる色成分の混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換する構成としてある。すなわち、変換元の表色空間の表色データが上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換される際、前記変換元の表色空間でイエロー単色、マゼンダ単色、または、シアン単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間で前記単色とは異なる色成分の混入が少なくなるように色相がシフトする。
請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載のカラー印刷用色変換装置において、上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でイエロー単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でシアンの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換する構成としてある。
請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2に記載のカラー印刷用色変換装置において、上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でマゼンダ単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でシアンの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換する構成としてある。
請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカラー印刷用色変換装置において、上記変換元の表色空間は、ディスプレイの表色空間とされている構成としてある。
請求項5にかかる発明は、上記請求項1に記載のカラー印刷用色変換装置において、上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でイエロー単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でマゼンダの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換する構成としてある。
請求項6にかかる発明は、上記請求項1または請求項5に記載のカラー印刷用色変換装置において、上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でシアン単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でマゼンダの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換する構成としてある。
請求項7にかかる発明は、上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載のカラー印刷用色変換装置において、上記印刷インクには、シアンのインクとマゼンダのインクとイエローのインクが含まれ、上記印刷インクに対応した表色空間は、プリンタの表色空間とされている構成としてある。
【0022】
例えば、レモンの写真画像を再現する場合、イエローに対してわずかにシアンを混ぜ合わせなければならない。しかしながら、イエローのような淡色系の地にシアンのような濃色系のドットをわずかに混ぜ合わせると、シアンのドットは極めて目立ってしまう。同様に、わずかに赤みがかった色を再現するためにマゼンダを混ぜ合わせる場合にもドットが極めて目立ってしまう。
【0023】
このようにして目立つ関係は印刷インク同士の関係によって決まり一概には言えない。そして、再現する印刷インクの濃さや色相自体などによっても目立つ色同士となるか否かの関係は異なってくるので、印刷した結果に応じて適宜決定すればよい。
【0024】
色相をシフトさせて心地よい対応関係を得られる一方、記憶色の許容範囲を超えるシフトは行えないため、本来の色相を維持する範囲も生じてくる。このような場合の対策として、上記シフトしている範囲とシフトしていない範囲との境界部分で滑らかに変化する構成としてもよい。
【0025】
従って、色相が徐々に変化してくる部分において、当初はシフトが必要な色相であったものの他の色の成分が加わってシフトが必要でなくなる色相になってきたときに、変換結果においても段差なく滑らかに移行していく。より具体的には、例えばある幅をもって境界部分としておき、境界部分について本来の色相とシフトした色相との両方を用意する。そして、この幅内で両者の混合比を加えて混ぜ合わせれば徐々に変化して滑らかな境界となる。
上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間において上記所定範囲の色相の周縁に予め決められた所定のボーダー領域の色相について、上記所定範囲に近づくほど色相をシフトさせる量を増やすように色相をシフトさせて、表色データを変換する構成としてもよい。
上記発明によれば、色相をシフトした領域とシフトしない領域とが隣接するような場合において不自然な色相の不連続部分が現れないようにすることができる。
【0026】
また、シフトする範囲の一例として、上記変換元の表色空間において予め決められた所定範囲の色相をシフトさせて上記表色データを変換する際、当該所定範囲の色相のうち、所定の彩度の高い領域においてのみ色相をシフトさせる一方で所定の彩度の低い領域では色相をシフトさせないで表色データを変換する構成としてもよい。
上記発明によれば、色域の所定の彩度の高い領域においてのみ色相がシフトするので、本来の色相が一致しない領域を最小限とすることができる。
【0027】
一般に鮮やかさを強く感じる範囲でわずかな濁りや少量インクのドットが目立つ傾向があるので、色域の表面において対応関係をシフトさせれば十分である。対応関係のシフトは、最終的にシフトした結果が得られれば良く、どの時点でシフトするかは任意であり、その一例として、上記変換元の表色空間において予め決められた所定範囲の色相をシフトさせて上記表色データを変換する際、当該所定範囲の色相をシフトさせるように上記変換元の表色空間と上記印刷インクに対応した表色空間とを対応させた色変換テーブルを参照することにより、表色データを変換する構成としてもよい。
上記発明によれば、色変換テーブルの中身に色相のシフトが現れているので、通常の色変換と同じ変換を行いつつ色相のシフト結果を得ることができる。
【0028】
色変換の一般的な手法として予め変換元と変換先の対応関係を表すテーブルとしておき、このテーブルを参照することが知られているが、上述したシフト結果が組み込まれた色変換テーブルを備えておけば、通常のようにテーブルを参照するだけでシフト結果が得られる。
【0029】
人間の記憶色と印刷インクの再現色とのずれが生じる範囲の傾向に対応し、上記色変換テーブルは変換元の階調に対してとびとびの格子状に対応データを備え、変換元が変換座標軸上の単色の色域において対応関係にシフトを生じさせ、かつ、その近傍色において色域の逆転が生じないようにシフトさせる構成としてもよい。
【0030】
色変換テーブルが格子状の場合、格子点に一致しない座標については補間演算で対応データを求めることになる。従って、上述した対応関係のシフト結果が色変換テーブルの対応データとして参照可能となっている場合においても、補間によっては混入させたくない色成分が入りかねない。しかるに、変換元が変換座標軸上の単色である場合には本来的にこの単色を再現するに必要な印刷インクの成分にしか対応しないはずであり、格子状の色変換テーブルを利用しつつ補間演算しても濁り感などが生じる余地はない。一方、このような場合に座標軸上の単色をシフトさせる方針を決定したとすると、当該単色以外の近傍色について同様にシフトさせないと色域の逆転が生じてしまうことになりかねない。従って、当該単色の近傍色において色域の逆転が生じないようにテーブル内の対応データにシフトを生じさせている。
【0031】
上記発明によれば、格子状の色変換テーブルで補間演算しつつ、濁り感などを生じさせないようにすることができる。
【0032】
ところで、複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の表色データを変換するカラー印刷用色変換装置であって、変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記印刷インクに対応した表色空間で再現色に濁り感を与える上記印刷インクの色成分が混入することにより再現色に濁り感が生じるとして上記印刷インクに対応した表色空間において予め決められた所定範囲の色相を、前記濁り感を与える印刷インクの色成分を少なくさせる色相にシフトさせて、表色データを変換する構成としてもよい。すなわち、変換元の表色空間の表色データが上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換される際、上記印刷インクに対応した表色空間で再現色に濁り感を与える上記印刷インクの色成分が混入することにより再現色に濁り感が生じるとして上記印刷インクに対応した表色空間において予め決められた所定範囲の色相が、前記濁り感を与える印刷インクの色成分を少なくさせる色相にシフトする。
【0033】
また、複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の表色データを変換するカラー印刷用色変換装置であって、変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記印刷インクに対応した表色空間で再現色に目立ちを生じさせる上記印刷インクのドットが混入することにより再現色に上記印刷インクのドットが目立つとして上記印刷インクに対応した表色空間において予め決められた所定範囲の色相を、前記目立ちを生じさせる印刷インクのドットを少なくさせる色相にシフトさせて、表色データを変換する構成としてもよい。すなわち、変換元の表色空間の表色データが上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換される際、上記印刷インクに対応した表色空間で再現色に目立ちを生じさせる上記印刷インクのドットが混入することにより再現色に上記印刷インクのドットが目立つとして上記印刷インクに対応した表色空間において予め決められた所定範囲の色相が、前記目立ちを生じさせる印刷インクのドットを少なくさせる色相にシフトする。
【0034】
すなわち、本来の色変換を行って得られた表色データの成分が上述した濁りを感じさせるものであったり、目立つ関係にある色成分を含んでいるものであれば、その成分値を変化させてシフトさせることになる。この場合、変換後の表色データが所定範囲内にあるか否かを判断し、範囲内であれば成分値をシフトさせればよい。
【0035】
ところで、入力データの種類に応じてシフトの対応を変更する構成としてもよい。
【0036】
対応関係のシフトを生じさせるべきか否かは利用者の判断に任せても構わないものの、上記構成からなる発明によれば、入力データの種類に応じてシフトの対応を変更している。上述したように、色グラフの場合には濁りを生じさせないようにする方が良いし、写真の場合には目立つドットが現れていない方が良い。従って、入力データの種類で判断すれば良好な印刷結果が得られることになる。
【0037】
上記発明によれば、入力データの特性に対応して自動的に対応関係をシフトさせるので、煩雑さを解消することができる。
【0038】
濁りを感じさせないようにすべき場合の一例として、上記入力データがドローデータであるときにシフト域を大きくする構成としてもよい。
【0039】
ドローデータは、あるイメージを持ちながら机上で創作的に描かれることが多く、写実的な色相の対応を求められないことが多い。例えば、赤であれば鮮やかな赤を意識しているし、青であっても同様である。従って、画面上での設定に固持しなくても、シフト域を大きくしておいて人の記憶色に合わせてしまうくらいの方が良好な印象を得られることになる。
【0040】
上記発明によれば、ドローデータについてシフト域を大きくすることにより、曖昧に色を設定しておいたとしても印刷結果は鮮やかなものを得ることができる。
【0041】
さらに、上記入力データがビットマップデータであるときにシフト域を小さくする構成としてもよい。
【0042】
ドローデータが色グラフのような曖昧な色彩の付し方であるのに対し、ビットマップデータは写真であったり、絵であったりするなど、色彩の意味あいが十分に大きいことが多い。この場合には、本来の色変換をしたときに印刷結果に不満を持ちやすい範囲に限っておいた方が良好な印象を得られる。従って、ビットマップデータであることが分かればシフト域を小さくするようにしている。
【0043】
上記発明によれば、ビットマップデータについてシフト域を小さくすることにより、印刷結果に対して印象を悪くしかねない最低限の範囲でのみシフトさせつつ、色相の大きな変化を防止することができる。
【0044】
さらに、コンピュータ内でオペレーティングシステムに組み込まれたプリンタドライバが、同オペレーティングシステムから受け取るオブジェクトの種類のデータに基づいて上記入力データを判断する構成としてもよい。
【0045】
入力データの種類を判別するにあたり、データを分析しても分かることが多いが、コンピュータ内でプリンタドライバがオペレーティングシステムに組み込まれている場合には同プリンタドライバはオペレーティングシステムからオブジェクトの種類のデータを受け取る。従って、このオブジェクトの種類で判別すれば、容易に実行することができる。
【0046】
上記発明によれば、オペレーティングシステムを利用してより簡易に入力データを判別し、良好な印象を得ることが可能な色相のシフトを得ることができる。
【0047】
このプリンタドライバの例のように、本発明の思想の具現化例としてソフトウェアとなる場合もあり、このような場合にはかかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、さらには、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。
【0048】
さらには、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、人間の記憶色と印刷インクの再現色との対応のずれを解消させてより印刷結果に良好な印象を与えることが可能なカラー印刷用色変換装置を提供することができる。
【0050】
また、請求項2にかかる発明によれば、印刷物において目立つ混色感を生じさせないようにすることができる。
【0051】
さらに、請求項3にかかる発明によれば、印刷物に対する濁り感のような不快な印象を与えないようにすることができる。
【0052】
さらに、請求項4にかかる発明によれば、ディスプレイの表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する場合に、印刷結果に良好な印象を与えることが可能になる。
【0053】
さらに、請求項5にかかる発明によれば、印刷物において目立つ混色感を生じさせないようにすることができる。
【0054】
さらに、請求項6にかかる発明によれば、印刷物に対する濁り感のような不快な印象を与えないようにすることができる。
【0055】
さらに、請求項7にかかる発明によれば、変換元の表色空間の表色データをプリンタの表色空間の表色データに変換する場合に、印刷結果に良好な印象を与えることが可能になる。
さらに、請求項8〜請求項10にかかる発明によれば、変換元の表色空間が赤、緑、青の三原色で表現される場合に、印刷結果に良好な印象を与えることが可能になる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
【0057】
図1は、本発明の一実施形態にかかるカラー印刷用色変換装置を適用した画像処理システムをブロック図により示しており、図2は具体的なハードウェア構成例をブロック図により示している。
【0058】
同図において、画像入力装置10はカラー画像を撮像するなどして階調表色データを画像処理装置20へ出力し、同画像処理装置20は所定の画像処理を行なって画像出力装置30に出力し、同画像出力装置30は元のカラー画像を表示する。
【0059】
ここにおいて、画像入力装置10の具体例はスキャナ11やデジタルスチルカメラ12などが該当し、画像処理装置20の具体例はコンピュータ21とハードディスク22などからなるコンピュータシステムが該当し、画像出力装置30の具体例は各種のカラーのプリンタ31やCRTのディスプレイ32等が該当する。
【0060】
画像入力装置10としてのスキャナ11やデジタルスチルカメラ12が階調表色データとして例えばRGB(赤、緑、青)の階調データを出力するものとするとともに、画像出力装置30としてのプリンタ31は階調表色データとしてCMY(シアン、マゼンダ、イエロー)の二値データを入力として必要とするものとすると、画像処理装置20としてのこのコンピュータ21の具体的役割は、RGBの階調データをカラー印刷用にCMYの二値データに変換することである。また、ディスプレイ32の表示の基礎となるRGBの階調データに基づいて印刷する場合も同様である。
【0061】
このような場合、コンピュータ21が行なう処理は、図3に示すように、RGB階調データをCMY階調データに変換する色変換処理と、CMY階調データをCMY二値データに変換する階調変換処理であり、それぞれを行なう部分を機能的に色変換部21aと階調変換部21bと呼ぶ。これらは、ハードウェアのみで構成することも可能であるものの、本実施形態においてはソフトウェアとしてハードディスク22に記憶され、実行時に適宜RAM上にロードしてCPUが演算処理にて実行している。なお、この色変換部21aこそが本発明のカラー印刷用色変換装置を構成している。
【0062】
むろん、本発明のカラー印刷用色変換装置はこのようなスキャナ11やプリンタ31にコンピュータ21を含めたシステムである必要はない。例えば、図4には画像入力装置10あるディジタルスチルカメラ110に、画像出力装置30であるプリンタ120を直に接続するような場合にも適用できる。この場合、ディジタルスチルカメラ110には、図5に示すように、撮像素子としてのCCD素子を備えた撮像部111と、同撮像部111にて撮像した画像をRGB階調データで保存するメモリ112と、このRGB階調データをCMY階調データに変換する色変換部113と、プリンタ120用に二値に階調変換する階調変換部114とを備えている。すなわち、ディジタルスチルカメラ110内に本発明の適用例である色変換部113を備えることになる。なお、プリンタ120の側にはCMY二値データを受信するためのプリンタバッファ121を備えておく。
【0063】
一方、図6及び図7は本発明のカラー印刷用色変換装置を画像出力装置30であるプリンタ140内に備えた例を示している。この例では、プリンタ140にL*a*b*などの標準系の階調表色データを受信するバッファメモリ141を備えておき、この階調表色データを印刷インクに応じたCMY階調データに変換する色変換部142と、二値データに変換する階調変換部143と、CMY二値データに基づいて印字させるための印字ヘッドバッファ144とを備えた構成としてある。このようにすれば、標準系の階調表色データをパソコン150や、デジタルスチルカメラ160や、モデム170などから受信して印刷できる。
【0064】
なお、パソコン150を接続する場合など、プリンタ140内に上述した全ての構成をハードウェアとして備えている必要はなく、色変換部142や階調変換部143をプリンタドライバとしてソフトウェアの形態で存在するようにしても良い。
【0065】
これらのように、本発明のカラー印刷用色変換装置は、各種の形態として実現可能である。
【0066】
図1〜図3の本実施例に戻ると、色変換部21aを構成するソフトウェアの一部として、ハードディスク22にはRGB階調データをCMY階調データに変換するための三次元ルックアップテーブル(以下、単にテーブルと呼ぶ)が記憶されている。本実施形態においては、RGB階調データとCMY階調データとがともに32階調であるとする。
【0067】
ところで、図8及び図9はディスプレイ32の表色空間とプリンタ31の表色空間との対応関係をCIELAB空間で示しており、プリンタ31による再現色の方がディスプレイ32の再現色よりも狭い範囲であることが分かる。ただし、ディスプレイ32で表現する基礎となるRGBの三原色と、プリンタ31で表現する基礎となるCMYの三原色との間には、おおざっぱではあるものの図10に示すような関係がある。すなわち、それぞれの三原色における一色を相手側の三原色の二色で表現される関係を見いだすことができる。
【0068】
このような二つの表色空間での対応付けが上記テーブル内に記憶されており、本来、RGB階調データとCMY階調データとが一つの色空間内で同じ色を表すように対応づけられている。しかしながら、現実には人間の記憶色の曖昧さから、複数色からなる印刷インクの再現色と元の色との間では必ずしも一致しない方が良いことは上述したとおりである。従って、このような一致しない対応データの生成方法について以下に詳述する。
【0069】
予め、印刷インクによる再現色に対して人間の記憶色との関係でより好印象を得られる対応関係を求めておき、そのような対応データをテーブルに記憶させておけばテーブルを参照しただけで良好な印刷結果が得られる。記憶色が優先されて印刷結果を良好に感じない場合の一例を図11に示している。同図は、変換元が鮮やかなグリーンであって、変換先では主にイエローとシアンを混ぜ合わせながらも、測色結果によってはわずかにマゼンダを加えざるを得なかった場合を示している。図10の対応関係を参照すると、イエローとシアンを混色して再現されるグリーンに対して見ればマゼンダを混ぜていけば黒に近づき、濁っていく感じを受けていく。シアンとマゼンダの組合せは相性が悪い一例であり、この場合には印刷結果に対して濁った感じを与えてしまうことになる。従って、変換元のディスプレイ32の表色空間で鮮やかなグリーンおよびこの近辺となる範囲のグリーンであるなら、変換後のプリンタ31の表色空間でマゼンダを含まないよう、ディスプレイ32の表色空間で鮮やかなグリーンの色相をプリンタ31の表色空間におけるグリーンの点{G(CMY)}の色相へ近づけるように色相をシフトさせて表色データを変換すると濁った感じを受けなくなる。
【0070】
これ以外にも、イエローとマゼンダを混色するレッドに対してシアンが混入する組合せにおいても同様のことがいえるし、シアン単色に対するマゼンダの混入の場合や、マゼンダ単色に対するシアンの混入の場合にも同様の濁り感を与える。従って、変換先が鮮やかなグリーン及びこの近辺となる場合には変換後にマゼンダが含まれないよう、ディスプレイ32の表色空間で鮮やかなグリーンの色相をプリンタ31の表色空間におけるグリーンの点{G(CMY)}の色相へ近づけるようにシフトさせ、変換先が鮮やかなレッド及びこの近辺となる場合には変換後にシアンが含まれないよう、ディスプレイ32の表色空間で鮮やかなレッドの色相をプリンタ31の表色空間におけるレッドの点{R(CMY)}の色相へ近づけるようにシフトさせ、変換先が鮮やかなシアン及びこの近辺となる場合には変換後にマゼンダが含まれないよう、ディスプレイ32の表色空間で鮮やかなシアンの色相をプリンタ31の表色空間におけるシアンの点{C(CMY)}の色相へ近づけるようにシフトさせ、変換先が鮮やかなマゼンダ及びこの近辺となる場合には変換後にシアンが含まれないよう、ディスプレイ32の表色空間で鮮やかなマゼンダの色相をプリンタ31の表色空間におけるマゼンダの点{M(CMY)}の色相へ近づけるようにシフトさせて表色データを変換することにより、濁り感を最小限とすることができる。
【0071】
本実施形態においては、濁り感を生じやすい組合せとしてシアンとマゼンダの組合せをあげているが、印刷インクの特性によってかかる組合せは変化する。例えば、他の特色を組み合わせるような場合においては他の組合せで濁り感を生じさせることがあり、このような場合には濁り感を生じさせないように対応関係をシフトさせればよい。
【0072】
図12はL*a*b*表色系におけるL*=65%の平面を概略的に示しており、概略六角形の線がプリンタ31の再現色の範囲を示している。図に示すグリーン、レッド、シアン、マゼンダを中心とする所定範囲g1,r1,c1,m1における外周側については濁り感が生じやすいといえる。
【0073】
一方、記憶色が優先されて印刷結果を良好に感じない場合の他の一例を図13に示している。同図においては、変換元がイエローであって、変換先のプリンタ31の表色空間では主にイエロー単色でありながらも、測色結果によってはわずかにシアンかマゼンダを加えざるを得なかった場合を示している。イエローのような淡色の領域に対して色相を一致させるためにシアンやマゼンダのドットを印字することになると、ドットとして目に付きやすい。従って、変換元がイエローであって変換後にプリンタ31の表色空間でイエローを中心とする近辺の範囲となる場合にはシアンやマゼンダが含まれないよう、ディスプレイ32の表色空間でイエローの色相をプリンタ31の表色空間におけるイエロー単色の色相へ近づけるようにシフトさせて表色データを変換することにより、シアンやマゼンダのドットが目立つことを防止できる。この範囲は図12において範囲y1として示している。
【0074】
むろん、このような目立つ関係も印刷インクの特性に応じて組合せが変わる。
【0075】
最初に、このような色相をシフトするべき領域を決めたとして、その範囲から外れる領域との間に段差が生じるのは好ましくないため、さらにその周縁の15゜の範囲でボーダー領域を設定し、このボーダー領域で徐々に変化させることにする。グリーンのシフト範囲g1の両脇にはボーダー領域g2,g3を、レッドのシフト範囲r1の両脇にはボーダー領域r2,r3を、シアンのシフト範囲c1の両脇にはボーダー領域c2,c3を、マゼンダのシフト範囲m1の両脇にはボーダー領域m2,m3を、イエローのシフト範囲y1の両脇にはボーダー領域y2,y3を設定する。そして、各ボーダー領域においては色相をシフトさせていない本来の対応データと色相をシフトした対応データとを比率を変えて混ぜ合わせる。
【0076】
比率を変えて混ぜ合わせる様子をグリーンを例として図14に示しており、シフト領域に近づくほどシフトされた対応データの混合比が増え、シフトしない領域に近づくほど未シフトの本来の対応データの混合比が増えるようにしている。すなわち、ボーダー領域g2(g3)内でのシフト領域g1に接する部分ではシフトしたデータが100%となり、ボーダー領域g2(g3)の最外周部分では未シフトのデータが100%となるように比率を変化させている。
【0077】
ただ、彩度が低く他色との混合度合いが多い領域では、あえて色相をシフトしなくても人間の記憶色との関係で問題となりにくい。となれば、敢えて色相をシフトさせて表色データを変換するよりも色相の一致を保持して表色データを変換する方が好ましい。
【0078】
このため、図15に示すように、L*a*b*表色系におけるプリンタ31の再現色の彩度の高い部分(CR1)においては色相をシフトさせた対応データを100%活かすものの、彩度が低くなるときに徐々に色相をシフトさせていない対応データの割合を上げながら当該色相をシフトさせていない対応データと前記色相をシフトさせた対応データとを混合し、所定の彩度(CR2)まで低くなった時点で色相をシフトさせていない対応データを100%活かすようにする。これにより、色域の外側の彩度の高い部分(CR1)においてのみ色相をシフトさせた結果が活き、彩度の低い領域(CR3)では色相をシフトしない対応データを活かすことができるようになる。これにより、写真や絵などにおいて全体の色調を維持することができ、色相のうち彩度の低い領域(CR3)を除く目に付きやすい色相だけを修正することができるようになる。
【0079】
このようにして設定した対応データをテーブルに記憶させることにより、同テーブルを参照してRGB階調データをCMY階調データに変換するだけで濁り感がなく、また、ドットの目立ちも生じないようにすることができる。なお、かかる対応関係を保持するものであれば、テーブル自体の構成は適宜変更可能であり、アプリケーションの実行時にRAMに展開されるものであっても良いし、ハードディスク22上に記憶されて必要時に読み出されるようなものでも良い。
【0080】
この例では、変換元と変換先のRGB階調データとCMY階調データとがともに32階調であるため、変換元の階調の組合せは32×32×32=32768通りとなり、全ての格子点において対応データを用意することができるが、256階調であるとすると、256×256×256=約1670万となり、テーブルを用意することができなくなる。このような場合、格子点をとびとびに離散させ、25×25×25程度とし、格子点の間に位置する座標については補間演算で対応データを求めることが行われる。
【0081】
この補間演算の一般的な八点補間の概念図を図16に示している。同図に示すように、格子点の変換値に対して立法体内での座標位置Pと対角方向にある直方体の体積率を重み付けして積算する。
【0082】
格子状のテーブルを利用する本実施例においては、ホワイトからグリーンに至るG軸上に存在するグリーンの格子点に限って当該格子点の変換値をマゼンダの成分が入らないよう、ディスプレイ32の表色空間で鮮やかなグリーンの色相をプリンタ31の表色空間におけるグリーンの点{G(CMY)}の色相へ近づけるようにシフトさせた変換値を格子点の変換値にした。
【0083】
図17は、プリンタ31の再現色の色空間とディスプレイ32の再現色の色空間とを先程と同様にCIELAB空間上で表示している。ただし、この場合は本来の水平面ではなく中心側に向かうにつれてL*が大きくなる曲面である。ディスプレイ32の表色空間でのG軸の辺上のグリーンが図に示す一点鎖線であるとするとともに、プリンタ31の表色空間でのマゼンダを含まないグリーンが図に示す二点鎖線であるとすると、一点鎖線上の対応データとして二点鎖線上の対応データを設定することになる。
【0084】
本実施形態においては、徐々に変化する領域として、一点鎖線上から二点鎖線とは反対の側へ15゜の区間B1と、二点鎖線上から一点鎖線とは反対の側へ15゜の区間C1とを対象とする。そして、図に示すように、一点鎖線上の色相を二点鎖線上の色相へ近づけて区間B1に示す範囲の色相を区間B2に示す範囲まで拡大するようにシフトさせるとともに、一点鎖線上の色相を二点鎖線上の色相へ近づけて区間C2に示す範囲の色相を区間C1に示す範囲まで縮小するようにシフトさせるものとする。
【0085】
この対応データの生成の手順は、次のようになる。まず、L*a*b*表色系の空間上で、L*を一定として一点鎖線上の色相を二点鎖線上の色相へ近づけて上記区間B1をイエロー側に拡大するように色相をシフトさせるとともに、一点鎖線上の色相を二点鎖線上の色相へ近づけて上記区間C2をイエロー側に狭めるように色相をシフトさせるデータを作成する。L*を一定とするので、この場合も、彩度の低い領域は色相の一致を保持する方が好ましいといえる。従って、彩度の高い領域では色相をシフトさせた対応データを100%活かし、所定の彩度まで低くなった時点で色相をシフトさせていない対応データを100%活かすようにする。
【0086】
この実施例においては、グリーンを構成するイエローとシアンの組合せに対してプリンタ31の表色空間でマゼンダが入り込んで濁り感を生じさせる例について説明したが、これ以外にも、イエローとマゼンダを混色するレッドに対してプリンタ31の表色空間でシアンが混入する組合せにおいても同様のことがいえる。従って、変換元のディスプレイ32の表色空間でR軸の辺上にあるレッドに対しては同様の処理を行なっておく。
【0087】
これまではテーブル内の対応データを変更することによって変換と同時に色相のシフトが行われるようにした。しかしながら、このようにすると、色相のシフトを行わないようにすることもできるようにするためには、色相のシフトを踏まえたテーブルと、本来のシフトを行わないテーブルとの両方を備える必要が生じてくる。
【0088】
これに対し、図18はシフトを行わないテーブルで変換した後で、CMYの成分から濁り感やドットの目立ちが生じないかを判別する処理を示している。テーブルを参照してCMYの階調データ(Cx,Mx,Yx)が得られたら、本シフトチェックルーチンを実行する。CPUは各画素の階調データ(Cx,Mx,Yx)について、ステップS110にて濁りチェックを行う。濁りチェックの具体的な内容は次のようなものである。
【0089】
1.シアンとイエローが同等の割合で高く含まれ、かつ、マゼンダの成分が所定範囲内とマゼンダがわずかに含まれるもの。これはグリーンの近辺で濁り感を生じるものである。
【0090】
2.マゼンダとイエローが同等の割合で高く含まれ、かつ、シアンの成分が所定範囲内とシアンがわずかに含まれるもの。これはレッドの近辺で濁り感を生じるものである。
【0091】
3.シアンだけが高い割合で含まれ、かつ、マゼンダの成分が所定範囲内とマゼンダがわずかに含まれるもの。これはシアンの近辺で濁り感を生じるものである。
【0092】
4.マゼンダだけが高い割合で含まれ、かつ、シアンの成分が所定範囲内とシアンがわずかに含まれるもの。これはマゼンダの近辺で濁り感を生じるものである。
【0093】
これらのチェックで肯定的なものについてはフラグがセットされ、ステップS112にて同フラグを参照して濁り有りと判断されると、ステップS114では濁り感を生じさせなくするために色相をシフトする。具体的には、次のようにする。
【0094】
1.少量含まれるシアンあるいはマゼンダの成分が所定値よりも少なければカットし、高い割合で含まれる成分のみにしてしまう。
【0095】
2.少量含まれるシアンあるいはマゼンダの成分がこの所定値よりも多ければ、少量含まれるシアンあるいはマゼンダの成分を所定の割合、例えば、1/2を高い割合で含まれる成分にする。
【0096】
なお、これらにおいて所定値とはステップS110のチェックで対比される値よりは低い値としておく。
【0097】
これにより濁り感が生じないようにすることができる。
【0098】
次に、ステップS120にて目立ち感チェックを行う。目立ち感チェックの具体的な内容は次のようなものである。
【0099】
1.イエローだけが高い割合で含まれ、かつ、シアンやマゼンダの成分が所定範囲内とシアンやマゼンダがわずかに含まれるもの。これはイエローの近辺でシアンやマゼンダのドットが目立ちやすいものである。
【0100】
そして、肯定的なものには同様にフラグがセットされ、ステップS122にて同フラグを参照して目立ち感有りと判断されると、ステップS124では目立ち感を生じさせなくするために色相をシフトする。具体的には、次のようにする。
【0101】
1.少量含まれるシアンあるいはマゼンダの成分が所定値よりも少なければカットし、高い割合で含まれる成分のみにしてしまう。
【0102】
2.少量含まれるシアンあるいはマゼンダの成分がこの所定値よりも多ければ、少量含まれるシアンあるいはマゼンダの成分を所定の割合、例えば、1/2を高い割合で含まれる成分にする。
【0103】
このように、テーブルとしては色相をシフトさせない本来の対応データを用意しておき、変換結果について判断を加えるようにしても良好な印刷結果を得られるし、テーブルを重複して用意しておく必要もなくなる。また、格子状のテーブルで補間演算する場合にも、演算結果に同様の判断を実行するようにすれば良好な印刷結果を得られるようになる。
【0104】
むろん、これらのチェック方法は適宜変更可能であり、印刷インクの特性によって濁り感や目立ち感を生じやすい組合せがあればチェック事項としておき、適切なシフトを行うようにすればよい。
【0105】
人間の記憶色という観点に戻ると、コンピュータ画面上で表示される色分けグラフを印刷する場合、色相が一致するということに対する期待度は極めて低い。例えば、レッドとオレンジの違いが分かる程度のもので良かったりすることが多い。この関係を上述した実施例で成立させるためには、色相をシフトされる領域を大きくすればよいだけである。すなわち、全階調に対応したテーブルを利用する場合には図12における所定範囲g1、r1、c1、m1、y1を広げた対応データを設定しておけばよいし、図18に示すようにシフトしないテーブルを使用する場合には、ステップS110,S120で対比するシアンやマゼンダのしきい値を大きめにすればよい。
【0106】
むろん、このようなシフト域の大きなものとシフト域の小さなものとを選択可能とすることにより、色グラフのようなものではシフト域を大きくして出来映えの鮮やかさや美しさを優先させる一方で、写真のようなものでは最低限の修正のみ行なえるようにしておくことができる。従って、シフト域の大小をテーブル別に用意しておくとともに、図19に示すように、ステップS210で利用者に印刷するモードとして、1.ビジネスグラフか、2.自然画モードか、3.測色モードかを選択させ、それぞれの場合に応じてシフト域の大きなテーブルか、シフト域の小さなテーブルか、あるいはシフトのないテーブルを使用して色変換させるようにする。
【0107】
シフト域の大小を選択するのは必ずしも利用者自身が行うのではなく、近年のコンピュータにおけるオペレーティングシステムと組み合わせて自動的に行うようにすることも可能である。
【0108】
図20はオペレーティングシステムを採用するコンピュータのハードウェアとソフトウェアの関係を概略的に示しており、ハードウェア200とアプリケーション210との間で機種間の違いを吸収するオペレーティングシステム220が組み込まれる。ここにおいて、多種多様の周辺機器に対応できるようにするため、オペレーティングシステム220は周辺機器に対応したドライバを組み込めるようになっており、プリンタ31の場合はプリンタドライバ230として組み込まれる。
【0109】
ところで、画像を扱うアプリケーション210では、データのフォーマットに対応して、図21に示すような画像データと、図22に示すようなビットマップ系の画像データとを扱うものに分類できる。ここにおいて、図21に示すような画像データの場合は、具体的な形態、例えば、四角であるとか丸であるとかを指定し、色についてはパレットから所望の色を選択して描画させるのが一般的である。従って、性質的には形態や色彩に厳格さが要求されないことが多い。一方、ビットマップ系の場合は、素材自体が写真であったり絵であったりするなど、形態および色彩ともに厳格さが要求されることが多い。
【0110】
アプリケーション210が印刷を行う場合の手順を図23及び図24に示している。アプリケーション210はオペレーティングシステム220とプリンタドライバ230と相互に連携を取りながら印刷処理を実行する。すなわち、ステップS310にてアプリケーション210がオペレーティングシステム220に対して印刷を要求すると、ステップS320にてオペレーティングシステム220はプリンタドライバ230を起動し、ステップS330にてアプリケーション210とプリンタドライバ230は共同して書式の設定などを実行する。この後、ステップS340にてアプリケーション210はオペレーティングシステム220に対して上記書式に対応した所定のフォーマットで印刷データを出力するので、ステップS350では同印刷データの出力を受けてプリンタドライバ230は印刷データを作成し、出力する。
【0111】
図25はプリンタドライバ230が印刷を実行する処理をフローチャートにより示しており、同プリンタドライバ230はステップS410にて印刷データの種別を判別し、ステップS420にてテーブルを設定する。すなわち、オブジェクトが図21に示すような画像データであるならば色相のシフト域を大きくしたテーブルを設定するし、オブジェクトがビットマップ系であるならば色相のシフト域を小さくしたテーブルを設定する。そして、ステップS430にて印刷ヘッドの走査範囲に応じた印刷データだけを切り出し、ステップS440にてこの範囲の画素についての色変換を行い、ステップS450にて階調を二値に低下させ、ステップS460にてプリンタ31の印字バッファへと出力する。
【0112】
以上の結果、印刷するデータの種類に応じて色相のシフト域の大小を自動的に設定して良好な印刷結果を得ることができる。なお、オペレーティングシステムによっては必ずしも上述した手順に沿わないものもあるが、必要ななのはアプリケーションから出力される印刷データにオブジェクトの種類が含められることであり、印刷データを受ける側でその種類を判別することによって色相のシフト域を選択すればよい。
【0113】
このように、プリンタ31でカラー画像を印刷すべく、複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の表色データを変換するにあたり、人間の記憶色と印刷インクの再現色との対応から、濁り感やドットの目立ち、あるいは期待色の曖昧さという観点からして本来の色相の一致を図るよりも対応関係にシフトを生じさせる方がよい場合には、色変換の三次元ルックアップテーブルの対応データを変更したり、変換後の色相成分でチェックするなどして、所定の色相をシフトするようにしたため、より良好な印刷結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかるカラー印刷用色変換装置を適用した画像処理システムのブロック図である。
【図2】 同画像処理システムの具体的ハードウェア構成例のブロック図である。
【図3】 コンピュータの機能的な構成を示す説明図である。
【図4】 本発明のカラー印刷用色変換装置の他の適用例を示す概略図である。
【図5】 同適用例におけるブロック図である。
【図6】 本発明のカラー印刷用色変換装置のさらなる他の適用例を示すブロック図である。
【図7】 同適用例における機器構成を示す概略図である。
【図8】 RGB階調データで表現されるディスプレイの再現色とCMY階調データで表現される表色空間の対応関係をCIELAB空間のa*b*平面で見た概念図である。
【図9】 RGB階調データで表現されるディスプレイの再現色とCMY階調データで表現される表色空間の対応関係をCIELAB空間の側面から見た概念図である。
【図10】 RGB階調データとCMY階調データの概略的な対応関係を示す概念図である。
【図11】 濁り感を生じさせやすいドット構成を示す概略説明図である。
【図12】 CIELAB空間のa*b*平面でのシフト領域を示す図である。
【図13】 ドットの目立ちを生じさせやすいドット構成を示す概略説明図である。
【図14】 シフト領域とシフトしない領域との間で段差を生じさせないようにするための概略説明図である。
【図15】 鮮やかな領域でのみシフトされるようにするための概略説明図である。
【図16】 格子立方内での八点補間の演算方法を示す概略説明図である。
【図17】 格子状のテーブルを使用する場合におけるCIELAB空間の所定曲面でのシフト領域を示す図である。
【図18】 シフト領域を備えないテーブルを使用する場合のシフトチェックルーチンを示すフローチャートである。
【図19】 シフト域を異ならせた複数のテーブルを選択する場合のフローチャートである。
【図20】 ハードウェアとアプリケーションおよびオペレーティングシステムとプリンタドライバの関係を示す説明図である。
【図21】 ドロー系の画像を示す図である。
【図22】 ビットマップ系の画像を示す図である。
【図23】 アプリケーションの印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】 アプリケーションの印刷処理の手順を示すシステム対応図である。
【図25】 プリンタドライバの印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20…画像処理装置
21…コンピュータ
21a…色変換部
21b…階調変換部
22…ハードディスク
110…ディジタルスチルカメラ
113…色変換部
114…階調変換部
140…プリンタ
141…バッファメモリ
142…色変換部
143…階調変換部
144…印字ヘッドバッファ
200…ハードウェア
210…アプリケーション
220…オペレーティングシステム
230…プリンタドライバ
Claims (10)
- 複数色からなる印刷インクに対応した表色空間に対して異なる表色空間の表色データを変換するカラー印刷用色変換装置であって、
変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、前記変換元の表色空間でイエロー単色、マゼンダ単色、または、シアン単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間で前記単色とは異なる色成分の混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換することを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1に記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でイエロー単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でシアンの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換することを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1または請求項2に記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でマゼンダ単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でシアンの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換することを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間は、ディスプレイの表色空間とされていることを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1に記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でイエロー単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でマゼンダの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換することを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1または請求項5に記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間の表色データを上記印刷インクに対応した表色空間の表色データに変換する際、上記変換元の表色空間でシアン単色の表色データについては、上記印刷インクに対応した表色空間でマゼンダの混入を少なくさせるように色相をシフトさせて、表色データを変換することを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記印刷インクには、シアンのインクとマゼンダのインクとイエローのインクが含まれ、
上記印刷インクに対応した表色空間は、プリンタの表色空間とされていることを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間は、赤、緑、青の三原色で表現され、
上記変換元の表色空間におけるイエロー単色は、CIELAB空間で、同変換元の表色空間の表面において赤単色の点{R(RGB)}と緑単色の点{G(RGB)}とに挟まれて彩度が高くなる方向へ尖った点{Y(RGB)}と、a*=b*=0の点{O}と、を結ぶ線分{P1}上で当該a*=b*=0の点{O}から前記尖った点{Y(RGB)}へ向かう位置の色とされていることを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間は、赤、緑、青の三原色で表現され、
上記変換元の表色空間におけるマゼンダ単色は、CIELAB空間で、同変換元の表色空間の表面において青単色の点{B(RGB)}と赤単色の点{R(RGB)}とに挟まれて彩度が高くなる方向へ尖った点{M(RGB)}と、a*=b*=0の点{O}と、を結ぶ線分{P2}上で当該a*=b*=0の点{O}から前記尖った点{M(RGB)}へ向かう位置の色とされていることを特徴とするカラー印刷用色変換装置。 - 上記請求項1〜請求項9のいずれかに記載のカラー印刷用色変換装置において、
上記変換元の表色空間は、赤、緑、青の三原色で表現され、
上記変換元の表色空間におけるシアン単色は、CIELAB空間で、同変換元の表色空間の表面において緑単色の点{G(RGB)}と青単色の点{B(RGB)}とに挟まれて彩度が高くなる方向へ尖った点{C(RGB)}と、a*=b*=0の点{O}と、を結ぶ線分{P3}上で当該a*=b*=0の点{O}から前記尖った点{C(RGB)}へ向かう位置の色とされていることを特徴とするカラー印刷用色変換装置。
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