JP3793872B2 - 燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、多数のバーナユニットを並列状に備えた燃焼バーナにおいて、各々のバーナユニットへの混合ガス等の供給量、濃度などを均一化してバーナ燃焼の良好性と安定性を図った燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数のバーナユニットを並列状に備えた燃焼バーナにあっては、各々のバーナユニットへ供給される混合ガス又は燃料ガス、燃焼用空気の供給量、濃度などが偏流してそのバランスが一定しないため燃焼が不安定になる。
そこで、従来より各々のバーナユニットへの混合ガス又は燃料ガス、燃焼用空気の供給量、濃度などの均一化を目的とした各種の手段が採られているが、たとえば、淡炎口で理論空燃比より燃料の希薄な燃料空気混合気(以下単に淡ガスという)を燃焼させて主炎を形成し、この淡炎口の両側の濃炎口では理論空燃比より燃料の濃い燃料空気混合気(以下単に濃ガスという)を燃焼させて袖火を形成することでリフトしやすい主炎を安定させるように保炎する形式の濃淡バーナにおいて、ガス分布の均一化を図るために主炎を形成する淡炎口の上流に狭い隙間を設けてその隙間寸法により長手方向の淡ガスの噴出量を揃える構造とし、袖火を形成する濃炎口に連なる通路の途中において両側の濃炎口に濃ガスを分割する小穴を穿って1つのノズルから共通の通路内に供給される濃ガスを小穴によって左右へ均一に分割する構造として濃、淡ガスの均一化を図っている(たとえば、特許第2690447号公報など参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした構造の濃淡バーナでは、各々のバーナユニットに対して燃料ガスと燃焼用空気とが別々に供給されてその内部で各々を混合させて淡ガスと濃ガスを作るものであるために燃料ガスと燃焼用空気の分布をともに均一化する必要があり、燃料ガスに対してはガスノズル、燃焼用空気に対してはダンバーなどによって調整している。このため、各々のバーナユニットの混合気の濃度及び供給量にバラツキが生ずることは避けられず、燃焼の良好化、安定化は期待できないものであった。
この発明の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は上記課題を解決し、各々のバーナユニットの上流側に各々のバーナユニットへの混合ガス等の供給量、濃度などを均一化する分布室を設けてバーナ燃焼の良好化、安定化を図り、併せて、構造の簡略化による低コスト化及びコンパクト化をも図った燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置の提供を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するこの発明の請求項1の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、
多数のバーナユニットを上面に備え、中央の第1の混合比のガス室を挟んで長手方向の両側に第2の混合比のガス室を横方向の仕切壁で分割して設け、かつ上記各々の分割室に複数のバーナユニットへ均一に分散して供給するための邪魔板を備えた箱状の分布室と、
燃料ガスと一次空気を第1の混合比のガスと第2の混合比のガスに分けて各別に前記分布室の第1の混合比のガス室と第2の混合比のガス室に供給する混合室とを備えた燃焼バーナであって、
前記分布室は、前記各ガス室の中央部を縦方向の仕切壁で分割し、かつ各分割室の底面に縦方向の仕切壁を挟んで隣接した第1の混合比のガス又は第2の混合比のガス用の導入開口を設け、前記混合室の第1の混合比のガス又は第2の混合比のガスを前記縦方向の仕切壁を挟んで隣接した第1の混合比のガス又は第2の混合比のガス用の導入開口に導入条件を同一に保って導入し内側から外側に向けて流すことを要旨とする。
【0005】
上記課題を解決するこの発明の請求項2記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記請求項1記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置において、
上記導入開口は、比較的小さい開口面積を有していることを要旨とする。
【0006】
上記課題を解決するこの発明の請求項3記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記請求項1記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置において、
上記邪魔板は、無数の分散開口を有するパンチングメタル状の平板体であることを要旨とする。
【0007】
上記課題を解決するこの発明の請求項4記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記請求項1記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置において、
上記邪魔板は、無数の分散開口を有する網状の平板体であることを要旨とする。
【0008】
上記課題を解決するこの発明の請求項5の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置において、
上記邪魔板は、各々の分割室の全体又は導入開口の上面にだけ備えられていることを要旨とする。
【0009】
上記課題を解決するこの発明の請求項6の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置において、
上記分布室を予混合濃淡燃焼バーナに適用したことを要旨とする。
【0010】
上記課題を解決するこの発明の請求項7の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記請求項1乃至6のいずれかに記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置において、
上記分布装置を複数個並べて一体構成したことを要旨とする。
【0011】
上記構成を有するこの発明の請求項1記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、多数のバーナユニットを並列状に備えた燃焼バーナにおいて、多数のバーナユニットを上面に備えた比較的浅い箱状の分布室を2つ以上に分割し、この分割された各々の分割室の底面に混合ガス等を分割室内へ導入する導入開口を仕切壁を挟んで隣接して設け、かつ、上記各々の分割室には混合ガス等を複数のバーナユニットへ均一に分散して供給するための邪魔板を備えた構成としたので、導入開口から分割室へ導入される混合ガス等は、導入開口が仕切壁を挟んで隣接して設けられ、混合ガス等が各々の分割室へ導入される条件が同一となることから、各々の分割室を内側から外側へ向いて流れ上昇時に邪魔板により各部均等に分散されて分割室の上面に備えられている多数のバーナユニットの各々に均一に供給される。したがって、混合ガス等の分散供給は各分割室とも同一条件のもとに適正に行われるのである。この結果、混合ガス等が各々のバーナユニットに供給される際にその量を均一化して燃焼の良好性と安定性を図ることができ、ガス量のバランスが崩れることによる燃焼の不安定性は解消され、各々のバーナユニット内の濃度分布も均一となる。
また、上記分散供給動作により箱状の分布室全体を浅くて小型とすることが可能なため、燃焼バーナのコンパクト化も実現できる。
【0012】
上記構成を有するこの発明の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記仕切壁に近接して設けられた各々の分割室の導入開口は、仕切壁を挟んで隣接されているので、各々の分割室へ導入される混合ガス等の導入条件を同一とすることができる。この結果、混合ガス等の分散供給は各分割室とも同一条件のもとに適正、かつ、安定的に行われるのである。
【0013】
上記構成を有するこの発明の請求項2記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、混合ガス等の分散供給をより促進するために、上記導入開口を比較的小さい開口面積とすることで、混合ガス等は1つに集められて分割室へ導入される。この結果、混合ガス等が導入される側の条件の同一性と相まって分割室への分散供給がより適正に行われるのである。
【0014】
上記構成を有するこの発明の請求項3記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記邪魔板を無数の分散開口を有するパンチングメタル状の平板体としたので、無数の分散開口(小孔)で邪魔板を流過する混合ガス等は斑なく各部均等に分散され各々のバーナユニットへ均一に供給される。この結果、燃焼の良好性と安定性とが確実に得られるのである。
【0015】
上記構成を有するこの発明の請求項4記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記邪魔板を無数の分散開口を有する網状の平板体としたので、上記請求項4の邪魔板と同様に無数の分散開口(網目)で邪魔板を流過する混合ガス等は斑なく各部均等に分散され各々のバーナユニットへ均一に供給される。この結果、燃焼の良好性と安定性とが確実に得られるのである。
【0016】
上記構成を有するこの発明の請求項5記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記邪魔板を各々の分割室の全体又は導入開口の上面にだけ備えたので、邪魔板による混合ガス等の分散効果は分割室の全体に備えた場合は勿論、導入開口の上面にだけ備えた場合でも導入開口から導入された混合ガス等は邪魔板に当って拡散しその殆んどが外側に向けて流れ各部均等に分散されるから、略同一の効果が得られる。この結果、燃焼の良好性と安定性とが確実に得られるのである。なお、上記導入開口の上面にだけ邪魔板を備える場合、邪魔板にパンチングメタル状又は網状の分散開口を設けるのが望ましいが、分散開口のない板状体だけとしても略同様の作用、効果が得られるものである。
【0017】
上記構成を有するこの発明の請求項6記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記構造の分布装置を予混合濃淡燃焼バーナに適用したので、予め別々の混合室で均一濃度に混合された濃、淡の予混合気を各々のバーナユニットの淡炎口と濃炎口へ均等に分布して確実に供給することができる。この結果、偏流によるバラツキをなくし常時安定した濃淡燃焼が得られるのである。
【0018】
上記構成を有するこの発明の請求項7記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、上記単一の分布室を複数個並べて一体構成したので、たとえば、上記請求項6の予混合濃淡燃焼バーナのバーナユニットのように、複数に区画されたガス通路に通ずる複数個の淡炎口と該淡炎口の両側に区画して設けられた予混合気導入口に通ずる濃炎口とを一体に備えてなるバーナユニットなどを使用する場合に便利である。この結果、バーナユニットの濃、淡炎口にそれぞれの予混合気が均一に分布されて各別に供給されるのである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以上説明したこの発明の構成、作用を一層明確にするために、以下この発明の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置の好適な実施の形態の一例について、図面を参照して説明する。
【0020】
図1乃至図5はこの発明の分布装置を予混合濃淡燃焼バーナに適用した場合を示し、また、図6乃至図20はその単一分布室の一例を示したものであって、この発明の適用される予混合濃淡燃焼バーナは、燃料ガスと燃焼用空気(以下この実施形態においては一次空気という)とを濃淡によって予め所定の濃度に混合する混合室Aと、該混合室Aに混合用の一次空気を供給するとともに、予混合気を後述する濃、淡ノズル1、2へ確実に供給するためのターボファンFと、複数に区画された淡用ガス通路3に通ずる複数個の淡炎口4に形成される淡火炎を主炎aとし、該淡炎口4の両側の濃用ガス通路5に通ずる複数個に区画された濃炎口6に形成される濃火炎を袖火bとする多数のバーナユニット7を並列状に備えたバーナ群Bと、上記バーナ群Bの各々のバーナユニット7の複数に区画された淡用ガス通路3の接続口3aと区画されない両側の濃用ガス通路5の接続口5aとに適合する複数の淡ノズル1と2つのノズル孔2a、2bを有する濃ノズル2をプレート面8に鉛直方向に向けて一体形成したノズル台Cと、上記ノズル台Cの下部に備えたこの発明の主要部である分布室Dと、上記混合室Aの淡用混合室A1と濃用混合室A2にガス導入路9からの燃料ガスが分岐路10、11及び濃、淡ガスノズル管12、13を介してそれぞれ適量供給されるガス供給部Eと、このガス供給部Eに備えられた切替電磁弁V1、V2によるガス制御部Mとを主要な構成要素とするものである(図1参照)。
【0021】
そこで、上記混合室Aは淡用ガスノズル管12を挿入臨設した淡用混合室A1と濃用ガスノズル管13を挿入臨設した濃用混合室A2とを隔壁で区画して各別に備えられており、この混合室Aの淡用混合室A1と濃用混合室A2とには混合用の一次空気を供給するターボファンFの吹出口14、15がそれぞれ接続されて淡用混合室A1で予め決められた濃度の淡ガスを燃料ガスと一次空気を混合して作り、また、濃用混合室A2では予め決められた濃度の濃ガスを燃料ガスと一次空気を混合して作るものである。なお、上記ガス供給部Eから濃、淡ガスノズル管12、13に至った燃料ガスは濃、淡ガスノズル管12、13の先端外周部の円周方向に等間隔を保って穿った複数のノズル孔16、17から軸線方向に流れる一次空気と直交する方向に向けて放射状に噴出しこのガス噴流が一次空気の流れの中に噴出することで一次空気との混合がコンパクトに行いうるようになっている。また、濃、淡のガス量としては淡ガスによる主炎aと濃ガスによる袖火bとの関係などから、淡用の燃料ガスが全体の60%、濃用の燃料ガスは同40%位が最適である。
【0022】
上記混合室A上部には上面にノズル台Cを備えた分布室Dが備えられ、この分布室Dはその深さhが比較的浅い箱状をなしており、仕切壁18により淡用ガス室19を2つに分割し、また、濃用ガス室20も同じく仕切壁21により2つに分割するとともに、二次空気用空気室22も仕切壁23により2つに分割している。そして、上記淡用ガス室19は中央の濃用ガス室20を挟んで長手方向の両側に設けられ、二次空気用空気室22は一方の淡用ガス室19の外側に一体形成されている(図2及び図4参照)。
【0023】
上記淡用ガス室19の底面に淡ガス導入開口24を縦横の仕切壁18に近接して設け、この導入開口24は縦方向(幅狭方向)の仕切壁18を挟んで隣接されており、その開口面積は比較的小さく形成されている。また、上記濃用ガス室20の底面にも濃ガス導入開口25が同じくその仕切壁21に近接して設けられ、この導入開口25は仕切壁21を挟んで隣接されており、その開口面積は比較的小さく形成されている。さらに、上記二次空気用空気室22の底面にも二次空気導入開口26がその仕切壁23に近接して設けられ、この導入開口26は仕切壁23を挟んで隣接されており、その開口面積は比較的小さく形成されている(図2及び図4参照)。なお、濃用ガス室20と二次空気室22の横方向(長手方向)の仕切壁は淡用ガス室19の横方向の仕切壁18が兼備している。
【0024】
上記淡用ガス室19、濃用ガス室20及び二次空気用空気室22にはその略中程に無数の分散開口を有するパンチングメタル状又は網状の平板体からなる邪魔板27、28及び29を水平状に設けている。たとえば、図6乃至図8に例示されている単一の淡側分布室Dでパンチングメタル状の平板状からなる邪魔板27を各々の淡用ガス室19の全体に備えており、図9乃至図11に例示されている単一の淡側分布室Dにあっては、網状の平板体からなる邪魔板27を各々の淡用ガス室19の全体に備えている。また、図12乃至図14に例示されている単一の淡側分布室Dでは、導入開口24の上面にだけパンチングメタル状の平板体からなる邪魔板27を設けており、図15乃至図17に例示されている単一の淡側分布室Dにあっては、導入開口24の上面にだけ網状の平板体からなる邪魔板27を設けている。さらに、図18乃至図20に例示されている単一の淡側分布室Dでは、導入開口24の上面にだけパンチングメタル状又は網状の分散開口のない板状体だけの邪魔板27を設けている。
【0025】
また、給気用ファンとしてターボファンを用いるのは、一次空気をバーナ群Bとは別体の混合室Aで燃料ガスと混合し、その予混合気をバーナ群Bの各バーナユニット7に分布室Dを介して均一に分布して供給するために、従来のバーナ自身の混合室への燃料ガスのみの供給と異なり、従来の十数倍の流量である濃、淡混合気を通過させなければならないので、その通過抵抗が大きくなることから、従来のシロッコファンでは圧力不足のため、高圧力のターボファンを用いるのが効果的だからである。また、ノズル台Cの一側で濃、淡ノズル1、2間の位置には二次空気用ノズル30を設け、この二次空気用ノズル30にターボファンFからの空気が分布室Eに付設した二次空気用空気室22を経て供給され、ガイド板31でバーナ群B側に導かれるようになっている。さらに、上記バーナ群Bの各々のバーナユニット7は、淡バーナ部材32と濃バーナ部材33からなり、これらは板金によるプレス成形及びスポット溶接などにより作られるもので、淡ガス出口に淡炎口4を構成するスリット部材34を嵌着し、このスリット部材34による淡炎口4の両側に無炎口の環流域35を介して濃炎口6が形成された構成となっている(図5参照)。
【0026】
上記構成において、燃料ガスと一次空気を淡ガスと濃ガスに分けて各別の混合室A1、A2で予め決められた濃度に混合して各々の混合室A1、A2から分布室Dで各部均等に分散されノズル台Cの濃、淡ノズル1、2を介してバーナ群Bの各々のバーナユニット7の淡炎口4と濃炎口6に濃、淡ガスがそれぞれ供給され淡ガスによる主炎aを濃ガスによる袖火bで保炎した状態のもとに安定した良好燃焼が行いうるものである。
【0027】
上記濃淡燃焼において、淡用混合室A1から分布室Dに至る淡ガスは、仕切壁18に近接して相隣接する比較的開口面積の小さい淡用導入開口24から各々の淡用ガス室19へその導入条件を同一に保って導入され内側から外側に向けて流れ上昇時に邪魔板27により各部均等に拡散分布されその量を均一化してノズル台Cの各々の淡ノズル1から噴出し各々のバーナユニット7の区画された淡用ガス通路3を経て複数個の淡炎口4にそれぞれ供給し、淡炎口4に淡ガスによる主炎aを形成する。
また、濃用混合室A2から分布室Dに至る濃ガスは仕切壁21に近接して相隣接する比較的開口面積の小さい濃用導入開口25から各々の濃用ガス室20へその導入条件を同一に保って導入され内側から外側に向けて流れ上昇時に邪魔板28により各部均等に拡散分布されその量を均一化してノズル台Cの各々の濃ノズル2のノズル孔2a、2bから噴出し各々のバーナユニット7の1つのガス通路5を経て区画された複数個の両側の濃炎口6にそれぞれ供給し、濃炎口6に濃ガスによる袖火bを形成し淡ガスによる主炎aを両側の袖火bにより保炎するものである。
【0028】
上記淡ガス及び濃ガスを拡散分布してその量を均一化する邪魔板27、28は、濃、淡用ガス室19、20の全体に設けるほか、一側寄りの導入開口24、25の上面にだけ設けても導入開口24、25から上方に向けて導入される濃、淡ガスは、先ず、邪魔板27、28に当って拡散しその殆どが外側上方に向けて流れ各部均等に分散されてその量を均一化する。
また、邪魔板27、28にはパンチングメタル状又は網状の分散開口を設けるのが望ましいが、導入開口24、25の上面にだけ設ける場合は、単なる板状体だけの邪魔板としても略同様の作用、効果が得られるものである。
【0029】
なお、ターボファンFから分布室Dに付設された二次空気用空気室22に至った空気は、上記淡ガス及び濃ガスと同じように仕切壁23に近接して相隣接する比較的開口面積の小さい導入開口26から各々の二次空気用空気室22へその導入条件を同一に保って導入され内側から外側に向けて流れ上昇時に邪魔板29により各部均等に拡散分布されその量を均一化してノズル台Cの各々の二次空気用ノズル30から噴出しガイド板31を介してバーナ群B側に導くようになっている。
【0030】
以上この発明の実施の形態の一例について説明したが、この発明はこうした実施の形態のものに何等限定されず、この発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施しうることは勿論である。たとえば、実施の形態では予混合濃淡燃焼バーナの淡ガスと濃ガス及び二次空気の均一分布について説明したが、燃焼バーナの燃料ガスの均一分布又は燃焼用空気の均一分布だけにも適用できる。
また、この発明を実施するための主要素である分布室を含む混合室、ノズル台、バーナユニット、ターボファンなどの各構成要素の相互関係及びこれらの構造はこの発明の技術思想を満足する限り種々なる改変が可能である。
【0031】
【発明の効果】
この発明は以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0032】
この発明の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置は、燃焼性能改善の目的で、多数のバーナユニットを並設してなる燃焼バーナにおいて、箱状の分布室を2つ以上に分割し、各分割室の中央部の縦方向の仕切壁を挟んで隣接した導入開口を設け、各々の分割室へ導入される混合ガス等の導入条件を同一に保って内側から外側に向けて流すことで各々のバーナユニットに供給される際にその量を均一化して、バーナ燃焼の良好性と安定性を高めることができるものである。したがって、ガス量のバランスが崩れることによる燃焼の不安定性は解消され、各々のバーナユニット内の濃度分布も均一化できる。また、上記手法にれば箱状の分布室を浅くて小型とすることができるので、燃焼バーナも小型化できる。
【0033】
また、パンチングメタル状又は網状の平板体からなる邪魔板で混合ガス等の拡散分布を行うため、斑なく各部均等に分散して各々のバーナユニットへ均一に供給できる。したがって、偏流によるバラツキをなくし常時安定したバーナ燃焼が得られるものである。
【0034】
さらに、構造の簡略化と組付け作業の容易化などと相まってコスト的にも極めて安価に提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の分布装置を予混合濃淡燃焼バーナに適用した場合の一例を示し一部を切断した全体の概略側面図である。
【図2】 分布室の一例を示した一部切欠平面図である。
【図3】 その一部切断側面図である。
【図4】 その縦断正面図である。
【図5】 バーナユニットの炎口部だけの断面図である。
【図6】 単一分布室の一例を示し邪魔板をパンチングメタル状の板状体とした場合の縦断側面図である。
【図7】 その平面図である。
【図8】 その縦断正面図である。
【図9】 同邪魔板を網状の板状体とした場合の縦断側面図である。
【図10】 その平面図である。
【図11】 その縦断正面図である。
【図12】 同パンチングメタル状の板状体からなる邪魔板を導入開口の上面にだけ設けた場合の縦断側面図である。
【図13】 その平面図である。
【図14】 その縦断正面図である。
【図15】 同網状の板状体からなる邪魔板を導入開口の上面にだけ設けた場合の縦断側面図である。
【図16】 その平面図である。
【図17】 その縦断正面図である。
【図18】 板状体だけの邪魔板を導入開口の上面にだけ設けた場合の縦断側面図である。
【図19】 その平面図である。
【図20】 その縦断正面図である。
【符号の説明】
A…混合室
A1…淡用混合室
A2…濃用混合室
B…バーナ群
C…ノズル台
D…分布室
E…ガス供給部
M…ガス制御部
7…バーナユニット
19…淡用ガス室(分割室)
20…濃用ガス室(分割室)
18…仕切壁
21…仕切壁
24…淡ガス導入開口
25…濃ガス導入開口
27…淡用ガス室の邪魔板
28…濃用ガス室の邪魔板
Claims (7)
- 多数のバーナユニットを上面に備え、中央の第1の混合比のガス室を挟んで長手方向の両側に第2の混合比のガス室を横方向の仕切壁で分割して設け、かつ上記各々の分割室に複数のバーナユニットへ均一に分散して供給するための邪魔板を備えた箱状の分布室と、
燃料ガスと一次空気を第1の混合比のガスと第2の混合比のガスに分けて各別に前記分布室の第1の混合比のガス室と第2の混合比のガス室に供給する混合室とを備えた燃焼バーナであって、
前記分布室は、前記各ガス室の中央部を縦方向の仕切壁で分割し、かつ各分割室の底面に縦方向の仕切壁を挟んで隣接した第1の混合比のガス又は第2の混合比のガス用の導入開口を設け、前記混合室の第1の混合比のガス又は第2の混合比のガスを前記縦方向の仕切壁を挟んで隣接した第1の混合比のガス又は第2の混合比のガス用の導入開口に導入条件を同一に保って導入し内側から外側に向けて流すことを特徴とする燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置。 - 上記導入開口は、比較的小さい開口面積を有していることを特徴とする請求項1記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置。
- 上記邪魔板は、無数の分散開口を有するパンチングメタル状の平板体であることを特徴とする請求項1記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置。
- 上記邪魔板は、無数の分散開口を有する網状の平板体であることを特徴とする請求項1記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置。
- 上記邪魔板は、各々の分割室の全体又は導入開口の上面にだけ備えられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置。
- 上記分布室を予混合濃淡燃焼バーナに適用したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置。
- 上記分布装置を複数個並べて一体構成したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃焼バーナにおける混合ガス等の分布装置。
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