JP3793758B2 - 背面投写型画像表示装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、映像源に表示された画像を、投写レンズにより拡大して、スクリーン上に投写結像させるようにした投写光学装置を筐体内に納めた背面投写型画像表示装置に関し、より詳しくは、複数の映像源と、透過型スクリーンと、複数の映像源に表示された画像を透過型スクリーン上に投写する各々の映像源に対応した複数の投写レンズと、投写レンズからの投影光を途中で折り返す光路折り返し用反射鏡とを備え、映像源に画像を表示するための電気回路を筐体内部の所定の位置に固定収納した背面投写型画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
比較的小形な陰極線管などの映像源に表示された映像を、投写レンズで拡大してスクリーンに投写する背面投写型画像表示装置は、近年、光学技術、回路技術、生産技術等の進歩により、画質が著しく向上し、広く使用されるようになってきた。
【0003】
例えば特開平2−94784号公報,実開平4−96182号公報,特開平4−333038号公報,特開平5−130541号公報及び特開平5−183847号公報等には、背面投写型画像表示装置が開示されている。これらに開示されている背面投写型画像表示装置について、以下に図面を使用して詳細に説明する。
【0004】
図37は、特開平2−94784号公報公報に開示された背面投写型画像表示装置の一部断面斜視図である。図において、22a,22b,22c(総称する場合22で表す。以下同様である。)は、それぞれ赤色,緑色,青色の投写型陰極線管、23a,23b,23cはそれぞれ赤色,緑色,青色の投写レンズ、24は光路折り返し用反射鏡、27は透過型スクリーンである。28は投写型陰極線管22と投写レンズ23とを機械的及び光学的に結合する結合器であり、それぞれ赤色28a,緑色28b,青色28cの結合器である。29は、投写型陰極線管22に映像を表示するための電気回路である。21はこれらの光学装置及び電気回路をその内部の所定の位置に固定収納する筐体である。背面投写型画像表示装置では、投写型陰極線管22に表示された映像(図示せず)を投写レンズ23により透過型スクリーン27上に拡大投影することにより画像を得ている。光路折り返し用反射鏡4は、投写レンズ23からの投影光を途中で折り返すことにより背面投写型画像表示装置の筐体21の奥行きを短縮するために用いられている。この様子を図38に示す。
【0005】
図38は前述の背面投写型画像表示装置を上から見た図の一部断面図である。図37中の番号と同一の番号は同一部品を表す。破線で示した投写型陰極線管22,投写レンズ23,結合器28は、光路折り返し用反射鏡24で投影光を途中で折り返さない場合の投写型陰極線管22,投写レンズ23,結合器28の位置を示す。光路折り返し用反射鏡24を使用しないと、破線で示した光学部品の位置まで筐体21を大きくする必要がある。このように、光路折り返し用反射鏡24は背面投写型画像表示装置の筐体21の奥行きを短縮する効果がある。
【0006】
図39は前述の背面投写型画像表示装置を後側から見た斜視図である。図39において筐体21には、図37に示した電気回路29の発熱を筐体21の外部に放熱するための通風出口孔26が設けられている。通風出口孔26が筐体21の背面に設けてある理由を図40で説明する。
【0007】
図40は前述の背面投写型画像表示装置を横から見た断面図である。図40において図37中の番号と同一の番号は同一部品を表す。背面投写型画像表示装置は上下2室に分離されており、上室Aには投写レンズ23、光路折り返し用反射鏡24、透過型スクリーン27等の光学部品が設置されており、下室Bには投写型陰極線管22、電気回路29等の電気部品が設置されている。上室Aと下室Bとは結合器取付金具25で分離され、相互の空気の流通はない。このように上室Aと下室Bを分離する理由は、背面投写型画像表示装置の発熱源の大部分を収めた下室Bは冷却のため通風を良くする必要があるが、発熱源の少ない上室Aは密閉して塵埃による汚染を防ぐためである。下室Bの通風は、筐体21の底板31に設けられた通風入口孔32より筐体21の背面に設けられた通風出口孔26に向い通風路Cに従って行われる。
【0008】
上室Aの唯一の発熱源である投写型陰極線管22の螢光面(図示せず)の冷却は、結合器28に封入した冷却液(図示せず)により行なわれる。螢光面により加熱された冷却液は結合器28を通して外部に放熱するが、結合器28に設けられたフィン(図示せず)により自然対流で上室Aに放熱される分は約20%にすぎず、残りの約80%は熱伝導により結合器取付金具25を通じて放熱されている。従って、結合器取付金具25の放熱を良くする必要があり、通風出口孔26を筐体21の背面に設けることにより、結合器取付金具25を下室Bの通風路Cの中に置いている。以上が通風出口孔26を筐体21の背面に設ける理由である。
【0009】
特開平5−130541号公報は、その図2などに一体物からなるバックカバー(3)を教示している。実開平4−96182号公報は、後方に行くほど絞られた(幅の狭くなった)一体型シールドケース(13)について教示している。特開平4−333038号公報は、バックカバーを後方に行くほど絞ることなどについてその図4,8に教示している。特開平5−183847号公報は、スクリーン(3)及び反射鏡(9)等を支持するキャビネット(枠体)の構造、及びバックカバーを後方に行くほど絞る(幅を狭くする)こと等について教示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の背面投写型画像表示装置は、画像を映出する透過型スクリーンの対角が36インチ以上のものに限られており、その奥行きは最小でも450mm前後であった。
【0011】
また、透過型スクリーンの対角が40インチ以上のものでは、その奥行きは、最も薄いものでも透過型スクリーンの対角1インチあたり10.8mm以上有り、46インチのもので500mm,50インチのもので540mm,60インチのもので650mmであった。
【0012】
そのため、従来では背面投写型画像表示装置を設置するためのスペースを広く取らなければならないという課題があった。
【0013】
また、ハイビジョン放送に最適な3−1方式のステレオ音声方式を可能にするため、3個のスピーカを筐体の全面に取り付けると、その奥行きはさらに大きくなり、ますますその設置スペースが大きくなるといった課題があった。
【0014】
また、図39のようなタイプの従来の背面投写型画像表示装置は、筐体21の背面が、光路折り返し用反射鏡24を蓋う部分21aと電気回路29を蓋う部分21bで形状が異なっており、背面から見た場合、スッキリしていない。さらに、図39において想像線(2点鎖線)21cで示すように、バックカバー21のうち下側バックカバー21cが上側バックカバー21aとは独立に後方へ突出しているタイプのもの(例えば特開平5−183847号公報の図1)では、下側バックカバー21cの上面21d等に埃も溜りやすいと言った課題があった。このことは、一体物からなるバックカバーについて、その図3等に開示している特開平5−130541号公報にもあてはまる。
【0015】
また、前述したように、特開平2−94784号公報に教示されているタイプの従来技術の背面投写型画像表示装置においては、筐体21内の発熱部品の冷却を筐体21の背面に設けた通風出口孔26によって行っていた。従って、特開平5−183847号公報自体には、冷却に関する開示は実際上一切無いけれども、仮に、図39において想像線(2点鎖線)21cで示した下側バックカバーの後面に通風出口孔26aを設けると仮定すると、このような背面投写型画像表示装置を部屋の壁面に隙間なく付けて設置した場合には、通風出口孔26aが壁面により塞がれるため、電気部品の発熱を筐体の外に放熱することが不可能となる。そのために、従来のこのタイプの背面投写型画像表示装置では、装置を部屋の壁面に隙間なく付けて設置することはできなかった。実際に販売されている背面投写型画像表示装置では、壁面から約10cm離して設置するよう、その取り扱い説明書に明示されている。このような設置方法は、背面投写型画像表示装置が部屋の他の家具から大幅に飛び出し、視聴時に圧迫感があるばかりでなく、部屋の雰囲気を損なうといった課題があった。尚、特開平5−183847号公報には、その図9にバックカバーの下部の後方への突出量を上部の後方への突出量よりも小さくするという教示自体はある。
【0016】
また、従来の背面投写型画像表示装置には、光路折り返し用反射鏡24を蓋う上部21aは後が比較的絞られているにもかかわらず、図39のようにバックカバー21の背面の電気回路29を蓋う下部21cは、電気回路29等を収容するスペースを十分に確保すべく長方形に近い断面形状をしているものがあった。このようなタイプの従来の背面投写型画像表示装置を部屋のコーナーに設置しようとする場合、電気回路29を蓋う部分21cの後部が絞られていないため、光路折り返し用反射鏡24を蓋う部分21aの後部が比較的絞られているにもかかわらず、装置全体をコーナーに押し込むことができず、装置が部屋の中央方向に大幅に飛び出してしまうといった課題があった。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の主要な目的は、装置背面がスッキリして見栄えの良く、かつ部屋のコーナーに装置を押込むことが可能な背面投写型画像表示装置を提供することにある。この目的を達成するために、本発明では、映像源と、透過型スクリーンと、前記映像源に表示された画像を前記透過型スクリーン上に投写する投写レンズと、前記投写レンズからの投写光を途中で折り返して前記透過型スクリーンに導くための光路折り返し用の台形状反射鏡と、前記映像源に画像を表示するための電気回路と、前記映像源、前記透過型スクリーン、前記投写レンズ、前記台形状反射鏡及び前記電気回路を保持もしくは収納する筐体とを備えた背面投写型画像表示装置において、前記筐体は、前記透過型スクリーンを保持するとともに前記台形状反射鏡を収納する筐体上部と、前記電気回路を収納するとともに前記映像源及び投写レンズが設置される筐体下部とを含み、かつ前記筐体は、該背面投写型画像表示装置の上面部及び側面部を覆うように構成された、前記背面投写型画像表示装置の背面部に位置するバックカバーを有し、該バックカバーは、前記筐体上部と前記筐体下部とで一体的に構成されており、前記バックカバーの水平断面形状が、背面投写型画像表示装置の後方に行くに従ってその横幅が小さくなる台形状を為し、かつ前記台形状反射鏡の下端を含む水平断面形状と、筐体下部を構成する底板を含む水平断面形状とが、略同一となるように構成され、前記筐体後面部の横幅の、筐体前面部の横幅に対する比率が0.67〜0.84であり、前記筐体下部のバックカバーの少なくとも背面に、該筐体下部の内部に空気を流通させるための通風孔が設けられ、前記通風孔が設けられた前記筐体下部のバックカバー背面の位置が、前記筐体上部のバックカバー背面の位置よりも画像観察側となるように、前記バックカバー背面に段差を形成したことを特徴とする。
【0023】
【作用】
上述の手段により、背面投写型画像表示装置を設置するためのスペースが狭くてすみ、しかも設置場所まで容易に移動させることができ、設置場所が壁面と平行の場合は壁面に装置の背面をピッタリ付けて設置でき、設置場所が部屋のコーナーの場合は装置全体をコーナーに押し込むことができ、装置の背面がスッキリしていることから、見栄えが良く、掃除がしやすくなる。
【0024】
【実施例】
図1は本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した正面図、図2は図1の背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した側面図である。図1及び図2において、1は背面投写型画像表示装置であり、7は背面投写型画像表示装置1の画面を形成する透過型スクリーンである。
【0025】
本実施例では、透過型スクリーン7の画面サイズは38インチで、そのアスペクト比は16:9である。
【0026】
現在主流である画面のアスペクト比は4:3であるが、新しいタイプの画像表示装置として画面のアスペクト比が16:9の画像表示装置が普及しつつある。本発明の一実施例として、背面投写型画像表示装置の画面サイズを38インチの画面でアスペクト比を16:9にした理由を図3で説明する。
【0027】
図3は、画面7aのアスペクト比が16:9の背面投写型画像表示装置と、画面7bのアスペクト比が4:3の直視型画像表示装置の画面サイズを比較した図である。背面投写型画像表示装置では画面サイズは透過型スクリーン7の対角線の実寸をいうことから、アスペクト比が16:9の38インチの画面7aの縦寸法は18.6インチとなる。これに対して、直視型画像表示装置では、使用している陰極線管の対角寸法をいうため、アスペクト比が4:3の33インチの実画面7bの縦寸法も18.6インチとなる。これは、アスペクト比が16:9の38インチの背面投写型画像表示装置にアスペクト比が4:3の映像を映出しても、その大きさはアスペクト比が4:3の33インチの直視型画像表示装置の画面サイズより小さくならないことを意味している。従って、アスペクト比が4:3の33インチの直視型画像表示装置から、アスペクト比が16:9の38インチの背面投写型画像表示装置に置き換えても、画面が小さく感じられることはない。
【0028】
図4は、同じく画面7cのアスペクト比が16:9の33インチの背面投写型画像表示装置と、画面7dのアスペクト比が4:3の29インチの直視型画像表示装置の画面サイズを比較した図である。この場合、画面の縦寸法はアスペクト比が16:9の33インチの背面投写型画像表示装置の方がアスペクト比が4:3の29インチの直視型画像表示装置よりも若干大きいことがわかる。以上説明したように、画面のアスペクト比が4:3の29インチの直視型画像表示装置から画面のアスペクト比が16:9の背面投写型画像表示装置に置き換えるとき、背面投写型画像表示装置の画面サイズは、33インチ以上、好ましくは38インチ以上必要となる。
【0029】
以上、本発明の一実施例として、背面投写型画像表示装置の画面サイズを38インチとし画面のアスペクト比を16:9にした理由を説明したが、40インチ以下の画面サイズの背面投写型画像表示装置の画面のアスペクト比を16:9に限定するものではない。しかし、画面のアスペクト比が16:9で33インチ以上の表示を画面のアスペクト比が4:3の画面に映出するには、36インチ以上の大きさが必要であり、画面のアスペクト比が16:9で38インチ以上の表示を画面のアスペクト比が4:3の画面に映出するには、41インチの大きさが必要となる。
【0030】
従って、画面のアスペクト比が4:3の背面投写型画像表示装置の画面サイズは、36インチ以上、好ましくは41インチ以上必要となる。本発明による40インチ以上の画面サイズの背面投写型画像表示装置の実施例については後述する。
【0031】
以下、画面のアスペクト比にかかわらず、画面サイズが40インチ以下の背面投写型画像表示装置の実施例について説明する。
【0032】
図1に示した実施例では、背面投写型画像表示装置1の本体の高さは、その図に示すように990mmである。これは、画面中心高さを725mmに設定することにより、アスペクト比が16:9の38インチの画面サイズから決定された値である。画面中心高さを725mmにした理由を図5及び表1により説明する。図5は、一般家庭で画像表示装置を見る時の視聴姿勢と目の高さを示した図である。表1は、画像表示装置の画面中心高さを変えたときの、図5の視聴姿勢で画面を見た場合の見易さを表した表で、発明者等が行った官能試験の結果である。試験は、身長155cmから180cmまでの日本人男女15名の被験者により行われた。
【0033】
【表1】
【0034】
表1の記号の意味は、主に画面全体の明るさ及び見る姿勢からくる疲れに対し、○は非常に良い,△はちょっと暗いが許せる,×は暗くて許せないの3段階の評価である。
【0035】
表1より、○の非常に良いは、図5の目の高さに比例して画像表示装置の画面中心高さも高くなっていくが、△と×は、床座とごろ寝で一部反転している場所がある。これは、画像表示装置の画面中心高さが755mm以上になると、ごろ寝ではもともと画面を見上げる姿勢であるので許せても、床座では画面を見上げるようになり疲れそうで許せないという意見が強い為である。この結果から、画像表示装置の画面中心高さの上限は750mm以下、好ましくは725mm以下にする必要がある。
【0036】
また、本実施例では、背面投写型画像表示装置1の本体横幅は、図1に示すように900mmである。この値は、アスペクト比が16:9の38インチの画面サイズから決定された値である。アスペクト比が16:9で33インチの場合は本体横幅は約790mmとなる。
【0037】
本体の奥行きは図2に示すように390mmである。本体奥行きを400mm以下とした理由は、家具と並べて設置するときの納まりの良さを考慮したためである。家具の奥行きは洋服箪笥等の600mm前後からチェスト等の450mm前後が一般的であるが、画像表示装置が一般的に設置される居間等にあるサイドボード等では、400mm前後となっている。この一番奥行きの小さいサイドボード等と並べて設置した場合でも、納まりを良くするには、画像表示装置の本体の奥行きも400mm以下にする必要がある。
【0038】
また、図1に示した背面投写型画像表示装置1の本体質量は48kgである。図6は、図1の背面投写型画像表示装置1の内部構成を概略的に示した一部断面斜視図である。図6において、2は投写型陰極線管であり、より具体的には、赤色投写型陰極線管2a、緑色投写型陰極線管2b、及び青色投写型陰極線管2cよりなる(投写型陰極線管2a,2b,2cの総称等の場合2で表す。後記の3等も同様である。)。なお実施例においては、映像源が投写型陰極線管からなるが、映像源が投写型陰極線管の代わりに透過型液晶表示素子とこれを背後から照射する光源との組合せまたはプラズマ式画像表示装置からなっていても良い。3は投写レンズであり、赤色投写レンズ3a、緑色投写レンズ3b、及び青色投写レンズ3cよりなる。8は投写型陰極線管2と投写レンズ3とを機械的及び光学的に結合する結合器であり、赤色結合器8a、緑色結合器8b、及び青色結合器8cよりなる。4は光路折り返し用反射鏡、7は透過型スクリーンである。9は投写型陰極線管2に映像を表示するための電気回路である。10は合成樹脂、木材、金属などの材料よりなる筐体であり、以上述べた投写光学系及び電気回路がその内部の所定位置に固定保持されている。赤色結合器8a、緑色結合器8b、青色結合器8cは、結合器取付金具5にインラインに固定され、該結合器取付金具5は筐体10の下部構造体を兼ねたスピーカーボックス13の側面に固定されている。
【0039】
背面投写型画像表示装置は、投写型陰極線管2に表示された映像(図示せず)を投写レンズ3により透過型スクリーン7上に拡大投影することにより画像を得ている。光路折り返し用反射鏡4は、投写レンズ3からの投影光を途中で折り返すことにより背面投写型画像表示装置の筐体1の奥行きを短縮するために用いられている。
【0040】
ここで、本実施例における背面投写型画像表示装置1の各部品の分類別の重量を表2に示す。なお参考のため、本発明にかかる背面投写型画像表示装置として、透過型スクリーン7のサイズが、アスペクト比16:9で対角33インチまたは40インチである背面投写型画像表示装置についても、その各部品の分類別の重量を併記した。
【0041】
【表2】
【0042】
以下、本実施例における背面投写型画像表示装置1の画面サイズ、すなわち、透過型スクリーン7の画面サイズが対角38インチの背面投写型画像表示装置を代表例としてその構成部品について説明する。
【0043】
図7は、筐体10を構成する部品を概略的に示した斜視図である。図7において、11は底板、13は該底板11に固定された左右一対のスピーカーボックス、14は下縁のみを想像線(2点鎖線)で示した透過型スクリーン7及び想像線(2点鎖線)で示した光路折り返し用反射鏡4を支持固定するアーチ状の構造体、15はバックカバーである。これらの部品は、合成樹脂、木材、金属などの材料よりなるが、部品ごとに特に材料を特定しなくとも本発明の本質に影響はない。底板11には、通風孔入り口12が設けてある。また、アーチ状の構造体14には、軽量化のための肉抜き孔14aが施してある。スピーカーボックス13のD部は結合器取付け金具5(図示せず)を固定するための突起である。従来は、結合器取付け金具5はスピーカーボックス13の上部に固定されていたが、本発明ではスピーカーボックス13のD部を利用して結合器取付け金具5をスピーカーボックス13の側面に固定する。これにより、結合器取付け金具5を小型化することができ、装置の総重量を軽減することができる。バックカバー15の材質も何等規定されるものではないが、合成樹脂で成形により作ることにより、軽量化が図れる。バックカバー15は上下一体構造とし、さらに、側面乃至側面及び上面のカバーも一体構造とする。これにより装置の背面がデザイン的にスッキリするだけでなく、繋ぎ目が無いので埃が溜りにくいことから掃除も簡単になる。以上説明した筐体10関係の質量は、表2に示すごとく合計17kgである。透過型スクリーン7は、アーチ状の構造体14に取り付けるための枠等の関連する部品を含み4kgである。光路折り返し用反射鏡4は、その上部をアーチ状の構造体14にその下部をスピーカーボックス13の上部に取り付けるための金具等の関連する部品を含み3kgである。また投写型陰極線管2,投写レンズ3,結合器8及び結合器取付金具5や冷却媒体(図示せず)を加えた光学系の質量は15kgである。スピーカ(図示せず)は、左右両側を合計して2kgである。回路基板関係は合計7kgである。これらを全てを合計した総質量は、前述したように48kgである。
【0044】
次に、本実施例における背面投写型画像表示装置1の画面サイズ(対角)、奥行き及び質量を、従来の画面のアスペクト比が16:9の背面投写型画像表示装置または直視型画像表示装置と比較して、表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】
前述したように、従来の背面投写型画像表示装置は画面サイズが対角36インチ以上のものに限られており、特に、画面のアスペクト比が16:9のものは、40インチが最も小さいサイズであった。その奥行きは最小でも450mmであり、その質量は71kgであった。また、画面のアスペクト比が16:9の直視型画像表示装置は、本実施例における背面投写型画像表示装置とほぼ同等の画面サイズである対角36インチのものでは、その奥行きは627mm、その質量は91kgもあった。これらに対し、本実施例における背面投写型画像表示装置1は、画面サイズが38インチで、その奥行きが390mm,その質量が48kgと従来の画像表示装置に比べて大幅に低減できている。
【0047】
奥行きを従来の背面投写型画像表示装置より小さくできた理由を次に述べる。すなわちその第1の理由は、投写距離が極めて短い投写レンズを使用することである。図8にその一実施例を示す。本投写レンズ3の特長は、図12に関連して後述するように、投写距離が画面の対角38インチの場合、590mmと短いことである。
【0048】
図8は、図6に示した投写レンズ3の実施例を示す構成図であって51,52,53,54,55は、各々第1レンズ群,第2レンズ群,第3レンズ群,第4レンズ群,第5レンズ群である。第5レンズ群55において55aはレンズ、55bは冷却液である。56は投写型陰極線管の蛍光面パネルである。
【0049】
同図において、投写レンズ3は、透過型スクリーン(図示せず)側から投写型陰極線管の蛍光面パネル56側へと順に配列された第1レンズ群,第2レンズ群,第3レンズ群,第4レンズ群,第5レンズ群の5群から構成されている。第1レンズ群51は光軸上の頂点をスクリーン方向へ向けた非球面凸メニスカス形状のレンズ,第2レンズ群52は逆に、頂点を投写型陰極線管2方向へ向けた非球面凸メニスカス形状のレンズ、第3レンズ群53は全系の7割以上のパワーを有する両凸球面レンズ、第4レンズ群54は中心部が両凸、レンズ周辺部がメニスカスとなる非球面形状のレンズ、第5レンズ群55はレンズ55aと投写型陰極線管2の蛍光面パネル56との間に冷却液55bが充填されて形成されており、大きな負のパワーを持つレンズである。ここで、第3レンズ群53は1枚のガラスレンズであり、他の非球面の第1レンズ群,第2レンズ群,第4レンズ群,第5レンズ群、51,52,54,55は、プラスチックレンズである。
【0050】
以下では、この投写レンズ3の口径をf/1.0、半画角=38°として、この投写レンズ3の実施例を具体的に説明する。
【0051】
実施例での各エレメント(レンズ群51〜55)のデータの一具体例を図9に示す。ここで、球面系は光軸近傍のレンズ領域を、非球面系はその外側のレンズ領域をそれぞれ表している。
【0052】
図9において、例えば透過型スクリーン7(図6に図示)は全体として平面であるため、曲率半径は∞であり、透過型スクリーン7から第1レンズ群51の面S1までの光軸上の距離(面間隔)が588mmであることを示す。また第1レンズ群51のS1面の曲率半径は94.354mmであり、第1レンズ群51の面S1と面S2との面間隔は7.282mm、その間の屈折率が1.49345であることを示している。なお、屈折率が空欄の項は、その面間の媒質が空気(屈折率1.0)であることを示す。以下同様にして、最後は投写型陰極線管の蛍光面パネル56の螢光面P1の曲率半径が−350mm、光軸上の厚み(面間隔)が14.6mm、屈折率が1.53994であることを示す。なお、ここにいう屈折率とは、波長545nmの光線に対する屈折率である。
【0053】
第1レンズ群51の面S1,S2,第2レンズ群52の面S3,S4,第4レンズ群54の面S7,S8及び第5レンズ群55の面S9,S10は非球面であり、図9の下段の非球面系の欄にそれらの非球面係数のデータを示している。
【0054】
なお、ここでいう非球面係数とは、面形状が数1で表現した時の各係数CC,AE,AF,AG,AHである。但し、数1のZ(r)は、図10に示すようにレンズの光軸方向をZ軸、半径方向をr軸としたときのレンズ面のZ軸方向への変位量(rの関数)を表し、rは半径方向の距離、Rdは近軸曲率半径である。従って、各係数CC,AE,AF,AG,AHが決まれば、数1により、レンズ面の高さ、すなわちレンズ面形状が決まる。
【0055】
【数1】
【0056】
図8において、レンズ群51〜55のレンズデータが図9に示されるものであるとすると、全系のパワーを1/f0、各レンズ群のパワーをそれぞれ1/f1,1/f2,1/f3,1/f4,1/f5としたとき、それぞれのレンズ群の全系のパワーに対する相対的なパワーf0/f1〜f0/f5は、
第1レンズ群51;
f0/f1= 0.230
第2レンズ群52;
f0/f2= 0.0311
第3レンズ群53;
f0/f3= 0.760
第4レンズ群4;
f0/f4= 0.311
第5レンズ群55;
f0/f5=−0.630
となる。
【0057】
かかる投写レンズにおいて結像に大きく関わるのは、最も正のパワーが大きい第3レンズ群53であり、その他のレンズ群は収差補正用の非球面レンズ群である。これらの非球面レンズ群のうち、第5レンズ群55を除いては、皆、中心部に正のパワーを与えている。これは、第3レンズ群53の正のパワーを多少なりとも他の群に分散することにより、球面収差の補正を効率良く行うためである。また図8に示したように、投写型陰極線管の蛍光面56の中心と周辺から射出される各々の光束は、いずれも第3レンズ群53を通過する前後で大きく拡がっている。従って、第3レンズ群53よりも図面上右側にある透過型スクリーン7(図示せず)側に位置する第1,第2レンズ群51,52が、各画角の物点から出射する光線群の収差を非球面によって微妙にコントロールして補正されるのに対し、第4,第5レンズ群54,55は、第1,第2レンズ群51,52への光束の入射条件をコントロールしてこれら第1,第2レンズ群51,52による収差補正の円滑化を図るように構成されている。
【0058】
次に、各レンズ群51〜55の機能について説明する。
【0059】
投写型陰極線管の蛍光面に最も近い第5レンズ群55は、凹形状のレンズ55aと、冷却液55bとからなって、強い負のパワーを有する像面湾曲補正用の凹レンズであって、投写型陰極線管の湾曲した蛍光面56と相まって、レンズ系に入射する各物高さの光束の通過位置を規定し、レンズ系全体の像面湾曲を補正している。さらにレンズ55aは、その透過型スクリーン7側への出射面が非球面になっており、各画角におけるサジタル像面とメリディオナル像面の像面のずれである非点隔差を低減する形状となっている。なお、投写型陰極線管2から発生する熱は、冷却液55bによって放熱される。
【0060】
第4レンズ群54は非球面レンズから成り、そのレンズ中心部が両凸形状をなして結像のための弱い正のパワーを分担している。従って相対画角0.2〜0.4程度の画角の小さな物点から出射する光束に対し、この中心部はコマ収差を発生する形状となっている。またそのレンズ周辺部は、中心部とは逆方向となる透過型スクリーン7側に湾曲したメニスカス形状をとり、相対画角0.7〜1.0程度の画角の大きな物点から出射する光束の、特に下側の光線群を拡げる作用を持っている。これにより、画面周辺部から入射して来る光線が光軸方向へ移動し、パワーの強い第3レンズ群53の口径を極力小型化する。
【0061】
第3レンズ群53は、上述のようにパワーが最も大きいガラスレンズである。低次の球面収差をある程度抑制するために、透過型スクリーン7側の面の曲率半径を投写型陰極線管2側よりも小さく設定している。
【0062】
第2レンズ群52は、第3レンズ群53の近辺に配置された補助レンズ群であり、非球面レンズから成っている。弱い正のパワーを持つレンズ中心部は、投写型陰極線管2側に頂点を有するメニスカス形状をなし、第4,第3レンズ群54,53のレンズ中心部で発生したコマ収差を補正する。また、レンズ周辺部は、特に、その出射面が中心部と逆方向に湾曲して高次の球面収差の補正を行い、レンズ中央部よりも強い正のパワーを持つことにより、画角の大きな物点から出射した光束の周辺光線をレンズの中心方向へ曲げる作用を有している。
【0063】
第1レンズ群51はレンズ中央部が透過型スクリーン7側に頂点を有する凸メニスカス形状の非球面レンズである。このレンズの中央部は、他の第2,第3,第4レンズ群52,53,54のレンズ中央部とは逆方向へ湾曲して負の球面収差,コマ収差を発生し、これら第2,第3,第4レンズ群52,53,54が発生する正の球面収差,コマ収差を補正する。またレンズ周辺部は両凹形状をなして局部的に強い負のパワーを有しており、第2レンズ群52の周辺部に付与された強い正のパワーと組合さって(即ち、第2レンズ群52の周辺部を通過する画角の大きな光線群に対しては凹レンズとして作用して)、相対画角が0.6以上の物点から出た光線のメリディオナル方向の横収差を補正する。
【0064】
以上の構成により、投写型陰極線管2の蛍光面56上周辺部の画角が大きな物点から出射した光束を広く取り込んで十分な周辺光量を確保し、かつ、短い投写距離で高解像度の画像を投写できる。
【0065】
次に、その第2の理由、すなわち背面投写型画像表示装置1内の各部品の点数及び大きさが従来とほぼ同等(透過型スクリーン7は除く)であるにもかかわらず、その奥行きを従来よりも小さくできた理由は、背面投写型画像表示装置1内の各部品を高密度に配置したことである。
【0066】
まず、背面投写型画像表示装置1内における部品のうち、投写型陰極線管2,投写レンズ3,光路折り返し用反射鏡4,結合器8,透過型スクリーン7等の光学系に関する部品の高密度配置について説明する。
【0067】
図11は、図1の背面投写型画像表示装置1内における光学系に関連する部品の位置関係を正面から見て概略的に示した断面図、図12は、同じく図1の背面投写型画像表示装置1内における光学系に関連する部品の位置関係を側面から見て概略的に示した断面図である。図11,図12において図6中の番号と同一の番号は同一部品を表す。図6に示さなかった部品のうち、16がカソード及び静電レンズからなる電子銃(いずれも図示せず)等を含む投写型陰極線管2に映像を映出するための電力及び信号を給電するCPT基板、17がキャスタ、18が筐体10を構成する底板、19が該底板18にはった金網である。なお図11,図12に示した電気回路9については後述する。
【0068】
本実施例では、投写型陰極線管2の緑色光に対する基準ラスタサイズは5インチであり、投写レンズ3の先端面から光路折り返し用反射鏡4を介して透過型スクリーン7までの距離、すなわち所謂投写距離y1+y2は、前述したように590mmであり、透過型スクリーン7上の画面サイズは対角38インチである。従って、投写レンズ3による画像の拡大倍率は7.6倍である。また図12において、投写型陰極線管2が鉛直方向となす角γは18度である。投写レンズ3の先端面から結合器8の投写型陰極線管2の取付け面までの距離が110mm、投写型陰極線管2の長さが256mm、投写レンズ3の直径が110mm、CPT基板16の幅が75mmであることから投写レンズ3の上端からCPT基板16の下端までの高さは377mmとなる。背面投写型画像表示装置1を設置する床面(図ではハッチングで示す)から底板18までの距離Eは、キャスタ17を設ける必要があることから最小でも35mm必要であり、またCPT基板16の下端には最低でも20mmのクリアランス(図の距離F)が必要であることから、床面から投写レンズ3の上端までの高さは432mmとなる。なお、本実施例ではこの高さをできる限り低くするため、底板18のCPT基板16の下端がくる部分を削除して底板18の下面に金網19をはってある。
【0069】
これに対し、透過型スクリーン7の中心高さは前述のように725mmであることから、透過型スクリーン7下端の高さは488mmとなる。従って、投写レンズ3の上端よりも透過型スクリーン7下端の高さのほうが高くなる。この理由の1つは、本発明の場合投写レンズ3のように極めて短い投写距離の投写レンズを使用しているためであり、従来技術により構成した背面投写型画像表示装置では、投写レンズ3の上端よりも透過型スクリーン7下端の高さのほうが低くなることと好対照を示している。他の理由を以下に示す。
【0070】
図13は、本発明による光学系に関連する部品の位置関係を、別の方法で配置した図である。仮に、図13に示すように電気回路29をCPT基板16の下部に配置すると仮定すると、投写型陰極線管2が鉛直方向となす角γ’は、30度程度まで大きい必要がある。投写型陰極線管2を30度まで倒す理由は、図12のように18度程度とすると透過型スクリーン7の中心高さが750mm以上となり不都合となるためである。このとき、投写レンズ3の上端よりも透過型スクリーン7下端の高さのほうが低くなる。また、この図13に示すような配置方法では、筐体の奥行きが450mmとなり、400mmを超えてしまうといった不都合が生じる。なお特開平2−94784号公報の図13に対応する従来技術の図60には、回路基板29と投写型陰極線管2との位置関係に限れば、図12と同様な状態が示されているが、本発明のように投写距離の極めて短い投写レンズを使用していないため、投写型陰極線管2が鉛直方向となす角を30度程度まで大きくしている。この配置は、図13の範囲において、電気回路29を筐体後部(透過型スクリーンと反対側)へ移動させたに過ぎない。
【0071】
次に、本発明において光学系に関連する部品の上記配置を可能にした電気回路9(図11及び図12に図示)等の電気系の高密度の配置について説明する。
【0072】
図12において、本発明では、電気回路9は筐体10の下部の底板18の上に底板18と平行に配置される。この時、底板18の直上にあるCPT基板16と干渉しないように電気回路9は、その奥行き寸法が300mm以下、好ましくは250mm以下になっている。これにより、奥行き400mm以下の筐体10内に電気回路を高密度に配置することができる。
【0073】
次に、本発明による電気回路9の横幅について説明する。図11において、電気回路9は筐体の横幅よりも小さくなっている。この理由を図14で説明する。図14には、電気系に関連する部品に加えて光学系に関連する部品の内、光路折り返し用反射鏡4(図中、2点鎖線),透過型スクリーン7が同時に図示されている。
【0074】
背面投写型画像表示装置では光路折り返し用反射鏡4を用いることにより、筐体の奥行きを低減することが一般に行われていることは既に説明した。光路折り返し用反射鏡4は、投写レンズ3から透過型スクリーン7にいたる光路の途中に斜めに挿入されている(図12)から、光路折り返し用反射鏡4の有効部分は台形となる。従って、本実施例のように、台形(取付け状態を正面から見た図11及び取付け状態を上部から見た図14参照)にしても何等その性能を損なうものではない。従って、電気回路9の幅とほぼ同程度まで、光路折り返し用反射鏡4の下端(後端)の横幅を小さくすることにより、図14に示すごとく筐体10の後部を絞ることができる。
【0075】
筐体10の後部の絞りは、次にその理由を述べるごとく大きければ大きいほど都合が良い。しかし、筐体10の後部の絞りを大きくすると、電気回路9が小さくなり、その分、別の場所に分割回路(例えば、図30の基板43参照)を設置する必要が生じる。これは、電気回路9の主要体積部分が、電源回路等の小型化しにくいもの及び偏向回路等の発熱量が比較的大きくて集積化されにくいものからなり、小型化に限度があるからである。また分割回路を設けるとしても、光路折り返し用反射鏡4の内側まで筐体10後部を絞り込むことは物理的にできない。本実施例では光路折り返し用反射鏡4の寸法が580mmであることから、筐体10後部は光路折り返し用反射鏡4をクリアする隙間を考慮すると、600mmまでしか絞り込むことができない。
【0076】
筐体10の後部の絞りが大きければ大きいほど良い理由を図15及び図16で説明する。図15及び図16は、図14と同様に背面投写型画像表示装置を上部から見て概略的に示した図である。但し、筐体10の後部の絞りは、図15では450mmであり、本実施例の最大絞りの600mmを超えて絞っており、便宜的な説明図であることは言うまでもない。図15に示すごとく、筐体後部の絞りを450mmにすれば、90度のコーナーにピッタリ納まり、コーナーのすみから透過型スクリーン面までの距離は最小の615mmにすることができる。これに対し、図14に示した本実施例の筐体後部の絞りが600mmの場合は、図16に示すごとく、90度のコーナーのすみから透過型スクリーン面までの距離は690mmとなり75mm飛び出すことになる。しかし、この75mmの飛び出しは、発明者等は問題にならないと判断している。その根拠を、直視型テレビを90度のコーナーに設置する場合と比較することにより示す。
【0077】
図17は、奥行き450mmの29型の直視型テレビを90度のコーナーに設置した状態を、上部から見て概略的に示した図である。図から明らかなように、90度のコーナーのすみからブラウン管(図示せず)までの距離は770mmである。この事実は、背面投写型画像表示装置を90度のコーナーに設置した場合90度のコーナーのすみから透過型スクリーン面までの距離が770mm以下であれば、違和感なく29型の直視型テレビを38型の背面投写型画像表示装置に置き替えられることを意味している。従って、図18に示すごとく背面投写型画像表示装置の筐体後部の絞りは760mm以上であれば良いことになる。無論、上述のように筐体後部の絞りが大きければ大きいほど、コーナーのすみから透過型スクリーン面までの距離が小さくなるので、筐体後部の絞りが大きいほど良いことは言うまでもない。従って、筐体後部の絞りは筐体の横幅に対する比率で表すと、0.67から0.84までの間に設定すれば良いことになる。
【0078】
図14では、筐体10後部の絞りを筐体10の奥行き方向のほぼ中央から直線的に絞っているが、図19に示すように、光路折り返し用反射鏡4(図では2点鎖線で示す)及び光線(図示せず)と干渉しないかぎり内側に凹ます事も可能である。
【0079】
以上説明したように、本発明による電気回路9では、背面投写型画像表示装置1の筐体10の後部を絞るため、その横幅を背面投写型画像表示装置1の筐体後部の絞りの効果が発生する760mmを可能とする740mm以下かつ光路折り返し用反射鏡4の最小幅部分、すなわち下縁部の幅以下にすることは無意味であるため580mm以上にしている。
【0080】
以上、本発明による背面投写型画像表示装置1は、光学系及び電気系の各々に関連する部品を高密度に配置することにより、従来よりもその奥行きを小さくできたことを説明した。このように、本発明による背面投写型画像表示装置1が、その高さ及び奥行きで小型になったことから、従来のように1箇所に設置しっぱなしではなく、あちこち移動させたり、移動させないまでも設置場所から引き出して裏側の掃除をしたりし易くなることは容易に類推できる。
【0081】
図7の背面投写型画像表示装置1の筐体10の構成部品を概略的に示した図において、バックカバー15を一体構成品としたのは、上述した使い方を考えてのことである。一体構成のバックカバー15は、図7で説明したように上下一体構造、さらには側面及び上面のカバーも一体構造であるため、装置の背面がデザイン的にスッキリするだけでなく、繋ぎ目が無いため埃が溜りにくいことから、掃除も簡単になるといった特長がある。
【0082】
図20,図21は、図1の装置のバックカバーの2つの別の実施例である。
【0083】
図20は、筐体上下面及び筐体側面のカバーを一体化したバックカバー35と筐体上面を覆うトップトレイ36との2部品とした例であり、図21は、筐体上下面及び筐体上面のカバーを一体化したバックカバー37と筐体側面を覆う2つのサイドパネル38との3部品とした例である。いずれの実施例でも上下のバックカバーなどをそれぞれ別体で形成する場合に比べ、装置の背面がデザイン的にスッキリするだけでなく繋ぎ目が少ないため埃が溜りにくいと言った特長がある。
【0084】
図7,図20及び図21のバックカバーには、いずれも段差Gを設けてある。この理由を以下に説明する。
【0085】
図22は、背面投写型画像表示装置1を壁面にピッタリ付けて設置した状態を縦断面で表示した概略図、図23は、図22の設置状態を上から見た概略図である。図において、図12中の番号と同一の番号は同一部品を表す。図22において筐体10の内部は、結合器取付け金具5で上下2室に分離されている。上室Hには結合器8,投写レンズ3,光路折り返し用反射鏡4,透過型スクリーン7等の非発熱部品が設置され、基本的に密閉構造になっている。下室Iには少なくとも発熱部品である投写型陰極線管2,電気回路9が設置され、冷却され得るように、基本的に開放構造になっている。冷却のための通風は、筐体10の下部を構成する地板18に設けられた通風入口孔12(19は通風入口孔12に貼られた金網である)より、筐体10を構成するバックカバー15に設けられた通風出口孔6(20は通風出口孔6に貼られた金網である)に向い、通風路Jにより行われる。この時、背面投写型画像表示装置1では、バックカバー15に段差Gを設けてあるため、図22,図23に示すように、背面投写型画像表示装置1を壁面(図ではハッチングで示した)にピッタリ付けて設置しても、壁面が通風路Jを塞ぐことはない。また、図23に示すように家具40を背面投写型画像表示装置1にピッタリ付けて設置しても、筐体10の後部が絞られていることから、家具40が通風路Jを塞ぐことは無い。
【0086】
電気回路9の発熱が大きい場合、若しくは筐体10の後部を大きく絞ってあってバックカバー15に通風出口孔6を大きく設けられない場合等、冷却性能が確保できない場合には、次のように構成することに解決できる。
【0087】
まず第1の方法は、バックカバー側面を利用し通風出口孔面積を大きくすることである。図24は、背面投写型画像表示装置1の別の一実施例を斜め後から見た概略図である。図24より明らかなように、筐体10を構成するバックカバー15に設けられた通風出口孔6は、該バックカバー15の背面だけでなく、側面まで大きく開口していることに特長がある。20は、開口部に貼られた保護用の金網である。このように構成することにより、本発明による背面投写型画像表示装置1の通風性能は一段と向上する。図では、開口部を背面から側面までの一つのラウンドタイプとしているが、カバー15のコーナーに想像線(2点鎖線)で示したような柱条部aがあって、通風出口孔6の背面及び側面のそれぞれが独立していても、効果は同じである。
【0088】
次に、第2の方法を図25,図26,図27,図28及び図29で説明する。図25は、背面投写型画像表示装置1の別の一実施例を壁面にピッタリ付けて設置した状態を縦断面で表示した概略図、図26は、図25の設置状態を上から見た概略図、図27は、送風ファン(後述)の吹き出し方向を、筐体10の側面とした場合の背面投写型画像表示装置1のさらに別の一実施例を壁面にピッタリ付けて設置した状態を上から見た概略図、図28は、送風ファン(後述)の吹き出し方向を、筐体10の背面と側面の稜とした場合の背面投写型画像表示装置1のさらに別の一実施例を壁面にピッタリ付けて設置した状態を上から見た概略図、図29は、同じく送風ファン(後述)の吹き出し方向を、筐体10の背面と側面の稜とした場合の背面投写型画像表示装置1を、送風ファン側を壁面にピッタリ付けて部屋のコーナーに設置した状態を上から見た概略図である。
【0089】
図25から図29において、図22中の番号と同一の番号は、同一部品を表す。図25において、新たに追加されている部品は41のダクト及び42の送風ファンである。電気回路9の熱は、送風ファン42をその出口に設けたダクト41により通風路Kを通り筐体10の外へ吸いだされる。従って、電気回路9を構成する電気部品のうち、特に発熱量の大きい部品を、ダクトの入口部Lに集めると冷却効率が良くなる。送風ファン42の吹き出し方向は図26に示すように筐体10の背面でも、前述のように本発明ではバックカバー15には段差Gを設けてあるため、十分な冷却効果が得られる。しかし、送風ファン42から吹き出された風の一部が、通風出口孔6より筐体10内に逆流し得る。これによって、筐体10内の温度が過度に上昇するおそれがある場合、次の手段を採用するとより効果的である。
【0090】
図27は、送風ファン42の吹き出し方向を筐体10の側面とした例である。これにより、本発明による背面投写型画像表示装置1を壁面にピッタリ付けて設置しても、冷却風は通風路Kを通り、送風ファン42からスムーズに吹き出される。
【0091】
図28,図29のように、送風ファン42の吹き出し方向を、筐体10の背面と側面との稜とした場合には、図28に示すように背面投写型画像表示装置1を壁面にピッタリ付けて設置しても、図29に示すように背面投写型画像表示装置1を、送風ファン側を壁面にピッタリ付けて部屋のコーナーに設置しても、冷却風は通風路Kを通り、送風ファン42からスムーズに吹き出される。
【0092】
図30は、本発明によるさらに別の背面投写型画像表示装置1の一実施例を壁面にピッタリ付けて設置した状態を縦断面で表示した概略図、図31は、図30の設置状態を上から見た概略図である。図30,31において、図25中の番号と同一の番号は、同一部品を表す。図25との違いは、ダクト41の一方の構成面に電源回路基板43を使用している点にある。これにより、最も発熱が大きく最も冷却の必要な電源部分の十分な冷却が得られる。図30,図31では、電源回路基板43をダクト41内に納める例を示したが、コンバーゼンスアンプ(図示せず),偏向回路(図示せず)等その他の発熱部品を納めても、また、ダクト41を延長し、発熱量の大きい全ての部品を納めても良い。
【0093】
図32は、図30,図31の背面投写型画像表示装置1の変形例を斜め後から見た概略図である。図32に示すように、送風ファン吹き出し孔44は通風出口孔6と分離しており、筐体10を壁面にピッタリ付けて設置した時にバックカバー15が壁面に接する部分Mと同じ高さの突起部Nで左右に完全に分離される。このように構成することにより、この図32の背面投写型画像表示装置1を壁面にピッタリ付けて設置した場合でも、送風ファン(図示せず)から吹き出された風の一部が、通風孔出口6より筐体10内に逆流し、筐体10内の温度を上昇させるといった不都合がなくなる。
【0094】
次に、本発明による40インチ以上の画面サイズの背面投写型画像表示装置の実施例について図33,34を参照しつつ説明する。
【0095】
図33は本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した正面図、図34は図33の背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した側面図である。図33及び図34において、201は背面投写型画像表示装置であり、207は背面投写型画像表示装置201の画面を形成する透過型スクリーンである。
【0096】
本実施例では、透過型スクリーン207の画面サイズは50インチで、そのアスペクト比は4:3である。また、背面投写型画像表示装置201の横幅は1100mm,高さは1315mm,奥行きは図34に示すように490mmである。背面投写型画像表示装置201の横幅は小さい方が設置性が良いが画面サイズから決定される。高さについていえば、40インチ以上の画面サイズの背面投写型画像表示装置は画面サイズが大きいので、上述の表1の画面高さが適用できない。画面高さを無理に低くすると、大画面では画面の下端が極端に低くなり却って見にくくなる。そこで、40インチ以上の画面サイズの背面投写型画像表示装置では、高さは画面とのバランスで決定されることが多い。奥行きは設置性を考え薄ければ薄いほど良い。本発明では上述の技術により画面サイズ1インチあたり1cm以下を実現できる。図33,図34に示した画面サイズ50インチの背面投写型画像表示装置201を例に以下説明する。
【0097】
図35は図33の背面投写型画像表示装置201内における光学系に関連する部品の位置関係を側面から見て概略的に示した断面図である。図35において図33中の番号と同一の番号は同一部品を表す。図33に示さなかった部品のうち、2は投写型陰極線管、3は投写レンズ、8は投写型陰極線管2と投写レンズ3とを連結する結合器、16は投写型陰極線管2に映像を映出するための電力及び信号を給電するCPT基板、217はキャスタ、218は筐体210を構成する地板、219は該地板218にはった金網、204は光路折り返し用反射鏡である。
【0098】
上述のように投写型陰極線管2の緑色光に対する基準ラスタサイズは5インチであり、投写レンズ3の先端面から光路折り返し用反射鏡204を介して透過型スクリーン207までの距離、すなわち所謂投写距離y3+y4は、776mmであり、透過型スクリーン207上の画面サイズは対角50インチである。従って、投写レンズ3による画像の拡大倍率は10倍である。また図35において、投写型陰極線管2が鉛直方向となす角δは20度である。このように配置することにより、背面投写型画像表示装置201の奥行きを図34に示すように490mmと画面サイズ1インチあたり1cm以下にできる。以上、画面のアスペクト比が4:3の場合について説明したが、画面のアスペクト比が16:9の場合でも同様に薄型化が可能である。
【0099】
40インチ以上の画面サイズの背面投写型画像表示装置では、筐体210の下部中心にセンタースピーカを付ける場合がある。センタースピーカの目的は、スーパーウーハとして超重低音を出したり、画面のアスペクト比が16:9の背面投写型画像表示装置では、ハイビジョン放送に最適な3−1方式のステレオ音声方式を可能にするためである。この時の課題は、超重低音を出すスーパーウーハの場合は大容積のスピーカボックスが必要になることで、これは背面投写型画像表示装置の奥行きがスピーカボックス分大きくなることを意味している。また、3−1方式の場合のセンタースピーカでも、比較的スペースのある投写型陰極線管2のネック部(図35のN部)に設置しようとすると、スピーカの磁石が投写型陰極線管2の偏向ヨーク等へ悪影響を及ぼす。従って、センタースピーカは偏向ヨーク等へ悪影響を及ぼさないようさらに上部の図35ではスペースの無い部分(図35のP部)に設置せざるをえない。従って、この場合も背面投写型画像表示装置の奥行きがスピーカ取付け分大きくなることを意味している。
【0100】
図36は本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置201内における光学系に関連する部品の位置関係を側面から見て概略的に示した断面図である。図において図35中の番号と同一の番号は同一部品を表す。図36ではセンタースピーカ220及びセンタースピーカ220用スピーカーボックス230を設置するため、投写型陰極線管2が鉛直方向となす角εを10度に設定してある。これにより筐体210の奥行きを90mm増加させるだけで、奥行き180mmのセンタースピーカ220用スピーカーボックス230を設置可能としている。図36の実施例は、超重低音を出すため大容積のスピーカーボックス230が必要な場合であり、3−1方式の場合のセンタースピーカではスピーカーボックスの奥行きは更に小さいので、筐体210の奥行きは更に縮めることが可能となる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の実施例によれば、背面投写型画像表示装置の投写レンズの投写距離を大幅に短縮し、かつ光学系に関連する部品及び電気系に関連する部品を高密度実装することにより、装置を薄型でコンパクトにでき、従って設置するためのスペースが少なくてすみ、しかも、設置場所が壁面と平行の場合は壁面に装置の背面をピッタリ付けて設置でき、設置場所が部屋のコーナーの場合は筐体後部を上から下まで絞ってあるため、装置全体をコーナーに押し込むことができ、装置のバックカバーを側面ないし側面及び上面まで一体構成としたことから、装置の背面がスッキリしており、見栄えが良く、掃除がしやすいといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による好ましい一実施例の背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した正面図である。
【図2】図2は図1の背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した側面図である。
【図3】図3は画面のアスペクト比が16:9の背面投写型画像表示装置の画面サイズと、画面のアスペクト比が4:3の直視型画像表示装置の画面サイズとを比較した図である。
【図4】図4は画面のアスペクト比が16:9の33インチの背面投写型画像表示装置の画面サイズと、画面のアスペクト比が4:3の29インチの直視型画像表示装置の画面サイズとを比較した図である。
【図5】図5は一般家庭で画像表示装置を見る時の視聴姿勢と目の高さを示した図である。
【図6】図6は図1の背面投写型画像表示装置の内部構成を概略的に示した一部破断斜視図である。
【図7】図7は本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置の筐体を構成する部品を概略的に示した斜視図である。
【図8】図8は図1の背面投写型画像表示装置の投写レンズの一例の構成図である。
【図9】図9は図8の投写レンズのデータの一具体例である。
【図10】図10は非球面の定義を示す図である。
【図11】図11は図1の背面投写型画像表示装置内における光学系に関連する部品の位置関係を、正面から見て概略的に示した断面図である。
【図12】図12は図1の背面投写型画像表示装置内における光学系に関連する部品の位置関係を、側面から見て概略的に示した断面図である。
【図13】図13は図12の光学系に関連する部品の配置と対比するための部品の比較配置例を示す図である。
【図14】図14は図1の背面投写型画像表示装置内における電気系に関連する部品の位置関係を、上部から見て概略的に示した断面図である。
【図15】図15は本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置を、図14と同様に上部から見て概略的に示した図である。
【図16】図16は図14の背面投写型画像表示装置を、上部から見て概略的に示した図である。
【図17】図17は奥行き450mmの29型の直視型テレビを90度のコーナーに設置した状態を、上部から見て概略的に示した図である。
【図18】図18は筐体後部を760mmに絞った本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置を90度のコーナーに設置した状態を、上部から見て概略的に示した図である。
【図19】図19は筐体後部の絞りを別な形状とした本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置を、上部から見て概略的に示した図である。
【図20】図20は図1の背面投写型画像表示装置のバックカバーの別の実施例である。
【図21】図21は図1の背面投写型画像表示装置のバックカバーの更に別の実施例である。
【図22】図22は図1の背面投写型画像表示装置を壁面にピッタリ付けて設置した状態を縦断面で表示した概略図である。
【図23】図23は図22の設置状態を上から見た概略図である。
【図24】図24は本発明による別の一実施例の背面投写型画像表示装置を、斜め後から見た概略図である。
【図25】図25は本発明による更に別の一実施例の背面投写型画像表示装置を壁面にピッタリ付けて設置した状態を縦断面で表示した概略図である。
【図26】図26は図25の設置状態を上から見た概略図である。
【図27】図27は送風ファン42の吹き出し方向を筐体の側面とした場合の本発明による更に別の一実施例の背面投写型画像表示装置を壁面にピッタリ付けて設置した状態を上から見た概略図である。
【図28】図28は送風ファンの吹き出し方向を、筐体の背面と側面の稜とした場合の本発明による更に別の一実施例の背面投写型画像表示装置を壁面にピッタリ付けて設置した状態を上から見た概略図である。
【図29】図29は送風ファンの吹き出し方向を、筐体の背面と側面の稜とした場合の本発明による背面投写型画像表示装置を、送風ファン側を壁面にピッタリ付けて部屋のコーナーに設置した状態を上から見た概略図である。
【図30】図30は本発明による更に別の一実施例の背面投写型画像表示装置を壁面にピッタリ付けて設置した状態を縦断面で表示した概略図である。
【図31】図31は図30の設置状態を上から見た概略図である。
【図32】図32は図30の背面投写型画像表示装置の変形例の装置を、斜め後から見た概略図である。
【図33】図33は本発明の別の一実施例としての背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した正面図。
【図34】図34は図33の背面投写型画像表示装置の外観を概略的に示した側面図である。
【図35】図35は図33の背面投写型画像表示装置内における光学系に関連する部品の位置関係を、側面から見て概略的に示した断面図である。
【図36】図36はセンタースピーカを設けた本発明の一実施例としての背面投写型画像表示装置内における光学系に関連する部品の位置関係を、側面から見て概略的に示した断面図である。
【図37】図37は従来の背面投写型画像表示装置の一例の一部断面斜視図である。
【図38】図38は図37の背面投写型画像表示装置を上から見た図の一部破断上面図である。
【図39】図39は図37の背面投写型画像表示装置を後側から見た斜視図である。
【図40】図40は図37の背面投写型画像表示装置を横から見た断面図である。
【符号の説明】
1…背面投写型画像表示装置、2…投写型陰極線管、3…投写レンズ、4…光路折り返し用反射鏡、5…結合器取付金具、6…通風出口孔、7…透過型スクリーン、8…結合器、9…電気回路、10…筐体、11…底板、12…通風入口孔、13…スピーカーボックス、14…アーチ状構造体、15…バックカバー、16…CPT基板、17…キャスター、36…トップトレイ、38…サイドパネル、41…ダクト、42…送風ファン、43…電源回路基板、44…送風ファン吹き出し孔。
Claims (4)
- 映像源と、透過型スクリーンと、前記映像源に表示された画像を前記透過型スクリーン上に投写する投写レンズと、前記投写レンズからの投写光を途中で折り返して前記透過型スクリーンに導くための光路折り返し用の台形状反射鏡と、前記映像源に画像を表示するための電気回路と、前記映像源、前記透過型スクリーン、前記投写レンズ、前記台形状反射鏡及び前記電気回路を保持もしくは収納する筐体とを備えた背面投写型画像表示装置において、
前記筐体は、前記透過型スクリーンを保持するとともに前記台形状反射鏡を収納する筐体上部と、前記電気回路を収納するとともに前記映像源及び投写レンズが設置される筐体下部とを含み、かつ前記筐体は、該背面投写型画像表示装置の上面部及び側面部を覆うように構成された、前記背面投写型画像表示装置の背面部に位置するバックカバーを有し、該バックカバーは、前記筐体上部と前記筐体下部とで一体的に構成されており、
前記バックカバーの水平断面形状が、背面投写型画像表示装置の後方に行くに従ってその横幅が小さくなる台形状を為し、かつ前記台形状反射鏡の下端を含む水平断面形状と、筐体下部を構成する底板を含む水平断面形状とが、略同一となるように構成され、
前記筐体後面部の横幅の、筐体前面部の横幅に対する比率が0.67〜0.84であり、
前記筐体下部のバックカバーの少なくとも背面に、該筐体下部の内部に空気を流通させるための通風孔が設けられ、前記通風孔が設けられた前記筐体下部のバックカバー背面の位置が、前記筐体上部のバックカバー背面の位置よりも画像観察側となるように、前記バックカバー背面に段差を形成したことを特徴とする背面投写型画像表示装置。 - 請求項1に記載の背面投写型画像表示装置において、前記バックカバーは、少なくとも光学系に関連する部品から分離されていることを特徴とする背面投写型画像表示装置。
- 請求項1または2に記載の背面投写型画像表示装置において、前記映像源として、陰極線管を用いたことを特徴とする背面投写型画像表示装置。
- 請求項1または2に記載の背面投写型画像表示装置において、前記映像源として、透過形液晶表示素子とそれを背後から照射する光源との組合せを用いたことを特徴とする背面投写型画像表示装置。
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