JP2014096968A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でスイッチ素子の発熱による熱集中を緩和できるインバータ装置を提供する。
【解決手段】直列接続された複数の前段スイッチ素子S1〜S8を有し、複数の前段スイッチ素子S1〜S8それぞれのスイッチングによって、直流電圧を少なくとも3レベル以上の電位とする3レベル回路を備えたインバータ装置において、複数の前段スイッチ素子S1〜S8を実装する回路基板200と、回路基板200に実装された前段スイッチ素子S1〜S8から生じる熱を放熱するヒートシンク300とを備える。複数の前段スイッチ素子S1〜S8は、3レベル回路の駆動時における発熱量が高いものから幾つか(前段スイッチ素子S1S2,S7,S8)が密集して配置され、ヒートシンク300は、密集配置された前段スイッチ素子S1S2,S7,S8の近傍に複数の突起部302を配置して、放熱性を、他の前段スイッチ素子S3〜S6の放熱性より高めた構成とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、DC/ACインバータ装置に関し、特にマルチレベル回路を備えたインバータ装置に関するものである。
近年、例えば太陽光発電システムが普及し、その高効率化の観点から、電力系統(以下、単に「系統」)連系インバータは非絶縁型が主流となっている。絶縁型インバータにおいて正弦波電圧を発生するために(正弦波電流を系統へ注入するために)、3つ以上の複数の電圧を出力するマルチレベル回路を備えたインバータ装置が例えば特許文献1に示されている。
特許文献1の図1には、直流電源の正負極端子間に4つのコンデンサの直列回路及び8つのスイッチ素子の直列回路が設けられ、これらのコンデンサの接続点とスイッチ素子の接続点との間にスイッチ素子及びダイオードが接続された、5レベルインバータの構成が開示されている。
特開2006−223009号公報
系統に連携するインバータ装置を構成する場合に、例えば三相交流の系統に接続されるインバータ装置は前記単相のインバータ装置を3組設けることになる。また、例えば家庭用の単相三線式系統に接続されるインバータ装置を構成するためには、前記単相のインバータ装置を2組設けることになる。しかし、マルチレベル回路はレベル数をnとすれば2(n−1)個のスイッチ素子が必要となり、スイッチ素子の増加に伴い、各スイッチ素子の放熱構造が複雑となるといった問題がある。
そこで、本発明の目的は、簡易な構成でスイッチ素子の発熱による熱集中を緩和できるインバータ装置を提供することにある。
本発明は、直列接続された複数のスイッチ素子を有し、前記複数のスイッチ素子それぞれのスイッチングによって、直流電圧を少なくとも3レベル以上の電位とするマルチレベル回路を備えたインバータ装置において、前記複数のスイッチ素子を実装する回路基板と、前記回路基板に実装された前記スイッチ素子から生じる熱を放熱する放熱手段と、を備え、前記複数のスイッチ素子は、前記マルチレベル回路の駆動時における発熱量が高いものから幾つかが密集して配置され、前記放熱手段は、密集配置された前記スイッチ素子の放熱性を、他のスイッチ素子の放熱性より高めたことを特徴とする。
この構成では、密集配置した発熱量が高いスイッチ素子の放熱性を他より高めることで、スイッチ素子の発熱による熱集中を緩和できる。熱集中を緩和することで、発熱量が高いスイッチ素子の導通損失が大きくなることを防止できる。さらに、放熱性を高めることで、他のスイッチ素子への熱伝導を抑制でき、温度上昇に伴う他のスイッチ素子のオン抵抗上昇を防止できる。
前記放熱手段は、平板状の支持部と、前記支持部の第1平面に設けられた複数の突起部とを有し、前記支持部の第2平面が前記スイッチ素子に接触している構成が好ましい。
この構成では、突起部を密集配置できるため、放熱手段の製造及び構造が簡易となる。
前記支持部は、密集して配置された前記スイッチ素子と他のスイッチ素子との間に形成されたスリットを有していてもよい。
この構成では、発熱量の高いスイッチ素子から他のスイッチ素子へ伝導される熱を、スリットにより遮断できる。これにより、温度上昇に伴う、他のスイッチ素子のオン抵抗上昇を防止できる。
前記マルチレベル回路は、直流電源の第1入力端と中性点との間に直列接続された第1乃至第4の前段スイッチ素子と、第1の前段スイッチ素子と第2の前段スイッチ素子との接続点に第1端が接続され、第3の前段スイッチ素子と第4の前段スイッチ素子との接続点に第2端が接続された第1充放電コンデンサと、で構成された第1の3レベル回路と、中性点と前記直流電源の第2入力端との間に直列接続された第5乃至第8の前段スイッチ素子と、第5の前段スイッチ素子と第6の前段スイッチ素子との接続点に第1端が接続され、第7の前段スイッチ素子と第8の前段スイッチ素子との接続点に第2端が接続された第2充放電コンデンサと、で構成された第2の3レベル回路と、を有し、前記第2の前段スイッチ素子と前記第3の前段スイッチ素子との接続点に第1の入力端が接続され、前記第6の前段スイッチ素子と前記第7の前段スイッチ素子との接続点に第2の入力端が接続されたブリッジ回路と、を備え、前記第1の前段スイッチ素子、前記第2の前段スイッチ素子、前記第7の前段スイッチ素子及び前記第8の前段スイッチ素子は、前記回路基板に密集配置されている構成でもよい。
この構成では、スイッチ素子の数が多い場合であっても、スイッチ素子からの放熱の集中を緩和できる。
前記回路基板は矩形状の実装領域を有し、前記第1の前段スイッチ素子、前記第2の前段スイッチ素子、前記第7の前段スイッチ素子及び前記第8の前段スイッチ素子は、前記実装領域の辺方向における一端部に密集配置されている構成でもよい。
この構成では、発熱量が高いスイッチ素子は実装領域の一端部に密集配置されるため、発熱量が高いスイッチ素子が回路基板上に散在する場合と比べて、放熱手段を簡易な構成とすることができる。
前記第1乃至前記第4の前段スイッチは、前記一端部から順に前記辺方向に沿って直線上に配置され、前記第5乃至前記第8の前段スイッチは、前記辺方向における前記一端部の反対側の端部から順に、前記辺方向に沿って直線上に配置され、かつ、前記第1乃至前記第4の前段スイッチと平行に配置されている構成でもよい。
この構成では、発熱量の高い第1、第2、第7、第8の前段スイッチ素子を一部に密集配置できるとともに、第1〜第8の前段スイッチ素子を直列接続しやすくなる。
前記回路基板は矩形状の実装領域を有し、前記第1の前段スイッチ素子、前記第2の前段スイッチ素子は、前記実装領域の辺方向における第1端部に配置され、前記第7の前段スイッチ素子及び前記第8の前段スイッチ素子は、前記実装領域の前記辺方向における第2端部に配置されている構成でもよい。
この構成では、発熱量の高い第1、第2の前段スイッチ素子と、第7、第8の前段スイッチ素子とを、隔離することで、極度の熱集中を緩和することができる。
前記第1乃至第8の前段スイッチは、前記第1端部から前記第2端部を結ぶ直線上に配置されている構成でもよい。
この構成では、放熱手段を、実装領域と同様に直線形状の構造とできるため、製造及び構造を簡易にできる。
前記マルチレベル回路は、直流電圧が入力される第1入力端と第2入力端との間に直列接続された第1乃至第4の前段スイッチ素子と、第1の前段スイッチ素子と第2の前段スイッチ素子との接続点に第1端が接続され、第3の前段スイッチ素子と第4の前段スイッチ素子との接続点に第2端が接続され、第2の前段スイッチ素子と第3の前段スイッチ素子との接続点から前記直流電源の中間電圧を出力する中間電圧出力回路と、を有る3レベル回路であり、前記第2の前段スイッチ素子と前記第3の前段スイッチ素子との接続点に第1の入力端が接続され、前記第2入力端に第2の入力端が接続されたブリッジ回路と、を備え、前記第1の前段スイッチ素子及び前記第2の前段スイッチ素子は、前記回路基板に密集配置されている構成でもよい。
この構成では、スイッチ素子の数が多い場合であっても、スイッチ素子からの放熱の集中を緩和できる。
前記回路基板は矩形状の実装領域を有し、前記第1の前段スイッチ素子及び前記第2の前段スイッチ素子は、前記実装領域の辺方向における一端部に配置されている構成でもよい。
この構成では、発熱量が高いスイッチ素子は実装領域の一端部に密集配置されるため、発熱量が高いスイッチ素子が回路基板上に散在する場合と比べて、放熱手段を簡易な構成とすることができる。
本発明によれば、簡易な構成で熱集中を緩和することができ、発熱量が高いスイッチ素子の導通損失が大きくなることを防止できる。さらに、放熱性を高めることで、他のスイッチ素子への熱伝導を抑制でき、温度上昇に伴う他のスイッチ素子のオン抵抗上昇を防止できる。
実施形態1に係るインバータ装置の回路図。 8つの前段スイッチ素子の状態、4つの後段スイッチ素子の状態、及び出力電圧の瞬時値の関係を示す図。 図2に示した4つの状態CP1〜CP4における電流経路を示す図。 図2に示した4つの状態CP5〜CP8における電流経路を示す図。 5レベルの電圧、出力電圧Vuの目標値Vu*、及び出力電圧Vwの目標値Vw*の関係を示す図。 図5の時間区分、電圧区分及びスイッチングパターンの関係を示す図。 図7(A)は、実施形態1に係るヒートシンクの斜視図、図7(B)は、ヒートシンクの側面図。 8つの前段スイッチ素子の実装状態を示す斜視図。 8つの前段スイッチ素子それぞれの損失を示す図。 図10(A)は、ヒートシンクの別の例の斜視図、図10(B)は、ヒートシンクの側面図。 前段スイッチ素子を実装する回路基板の別の例を示す図。 実施形態2に係るインバータ装置の回路図。 4つの前段スイッチ素子の状態、4つの後段スイッチ素子の状態、及び出力電圧Vuの瞬時値の関係を示す図。 図13に示した4つの状態CP1〜CP4における電流経路を示す図。 図13に示した4つの状態CP5〜CP8における電流経路を示す図。 図16(A)は、実施形態2に係るヒートシンクの斜視図、図16(B)は、ヒートシンクの側面図。
<実施形態1>
図1は実施形態1に係るインバータ装置の回路図である。インバータ装置101は、直流電源電圧を入力する第1入力端IN1、第2入力端IN2、交流電圧を出力する第1出力端OUT1及び第2出力端OUT2を備えている。第1入力端IN1及び第2入力端IN2に例えば太陽光発電パネルにより発電された直流電圧が印加される。
図1においてSu,SwはU相とW相を有する単相三線式系統を表している。第1出力端OUT1と中性点NPとの間からは実効電圧100Vの交流電圧が出力され、中性点NPと第2出力端OUT2との間からは実効電圧100Vの交流電圧が出力され、第1出力端OUT1と第2出力端OUT2との間からは実効電圧200Vの交流電圧が出力される。
第1入力端IN1とグランドとの間に第1の3レベル回路121が接続されていて、第2入力端IN2とグランドとの間に第2の3レベル回路122が接続されている。
第1の3レベル回路121は、第1入力端IN1とグランドとの間に直列接続された第1乃至第4の前段スイッチ素子S1〜S4と、第1の前段スイッチ素子S1と第2の前段スイッチ素子S2との接続点に第1端が接続され、第3の前段スイッチ素子S3と第4の前段スイッチ素子S4との接続点に第2端が接続された第1充放電コンデンサCf1とで構成されている。
また、第2の3レベル回路122は、第2入力端IN2とグランドとの間に直列接続された第5乃至第8の前段スイッチ素子S5〜S8と、第5の前段スイッチ素子S5と第6の前段スイッチ素子S6との接続点に第1端が接続され、第7の前段スイッチ素子S7と第8の前段スイッチ素子S8との接続点に第2端が接続された第2充放電コンデンサCf2とで構成されている。第2充放電コンデンサCf2は、第1充放電コンデンサCf1と同じ容量である。
第1の3レベル回路121及び第2の3レベル回路122はいずれも、入力されるH(ハイ)側の電位からL(ロー)側の電位の範囲内の電位を出力する。第1入力端IN1にはVdc/2が印加され、第2入力端IN2には−Vdc/2が印加される。したがって、第1の3レベル回路121は、そのH(ハイ)側の電位がVdc/2、L(ロー)側の電位が0であるので、第1の3レベル回路121の出力端の電位はVdc/2〜0の範囲をとる。また、第2の3レベル回路122は、そのH(ハイ)側の電位が0、L(ロー)側の電位が−Vdc/2であるので、第2の3レベル回路122の出力端の電位は0〜−Vdc/2の範囲をとる。そして、第1の3レベル回路121及び第2の3レベル回路122によって、5つの電圧レベルを用いて電圧変換を行う5レベル回路として作用する。
第1の3レベル回路121と第2の3レベル回路122との間にはブリッジ回路130が接続されている。ブリッジ回路130は、第1乃至第4の端子S,T,U,Wに対してブリッジ接続された第1乃至第4の後段スイッチ素子S1U,S2U,S1W,S2Wを備えている。第2の前段スイッチ素子S2と第3の前段スイッチ素子S3との接続点に第1の端子Sが接続され、第6の前段スイッチ素子S6と第7の前段スイッチ素子S7との接続点に第2の端子Tが接続されている。また、第1の後段スイッチ素子S1Uと第2の後段スイッチ素子S2Uとの接続点に第3の端子Uが接続され、第3の後段スイッチ素子S1Wと第4の後段スイッチ素子S2Wとの接続点に第4の端子Wが接続されている。
ブリッジ回路130は、第1の3レベル回路121の出力を、インダクタL1を介して第1出力端OUT1へ接続し、且つ第2の3レベル回路122の出力を、インダクタL2を介して第2出力端OUT2へ接続する状態(第1状態)と、第1の3レベル回路121の出力を、インダクタL2を介して第2出力端OUT2へ接続し、且つ第2の3レベル回路122の出力を、インダクタL1を介して第1出力端OUT1へ接続する状態(第2状態)とを切り替える。第1状態は系統の電源周波数の前半サイクル、第2状態は系統の電源周波数の後半サイクルに対応する。なお、平滑作用の効果が許容範囲であれば、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との何れか一方はなくてもよい。
8つの前段スイッチ素子S1〜S8及び4つの後段スイッチ素子S1U,S2U,S1W,S2WはいずれもMOS−FETであり、図1ではボディダイオードも図示している。3レベル回路121,122を直列に接続しているので、8つのスイッチ素子S1〜S8のそれぞれに低耐圧のスイッチ素子を用いることができる。そのため、この8つの前段スイッチ素子S1〜S8をIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)ではなく、MOS−FETで構成することができる。
図2は、8つの前段スイッチ素子S1〜S8の状態、4つの後段スイッチ素子S1U,S2U,S1W,S2Wの状態、及び出力電圧Vu,Vwの瞬時値の関係を示す図である。図3は図2に示した4つの状態CP1〜CP4における電流経路を示す図である。図4は図2に示した4つの状態CP5〜CP8における電流経路を示す図である。
前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8がON、前段スイッチ素子S3,S4,S5,S6がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP1では、出力電圧Vu,Vwの瞬時値はVdc/2,−Vdc/2である。前段スイッチ素子S3,S4,S5,S6がON、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP4では、出力電圧Vu,Vwの瞬時値は共に0である。
前段スイッチ素子S1,S3,S6,S8がON、前段スイッチ素子S2,S4,S5,S7がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP2では、出力電圧Vu,Vwの瞬時値はVdc/4,−Vdc/4である。前段スイッチ素子S2,S4,S5,S7がON、前段スイッチ素子S1,S3,S6,S8がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP3では、出力電圧Vu,Vwの瞬時値はVdc/4,−Vdc/4である。
状態CP2の場合、電流は第1充放電コンデンサCf1を通るため、出力電圧VuはVdc/2−Vcである。ここでVcは第1充放電コンデンサCf1の充電電圧である。Vc=Vdc/4であるとすると、出力電圧Vu=Vdc/4である。また、状態CP3の場合、電流は第1充放電コンデンサCf1を通る。第1充放電コンデンサCf1の充電電荷量と放電電荷量とは等しいものと見なせるので、出力電圧Vu=Vo≒Vdc/4と見なせる。
ブリッジ回路130は、後段スイッチ素子S1U,S2Wと後段スイッチ素子S2U,S1WとのONとOFFとを切り替えることで、出力極性を反転する。したがって、状態CP5〜CP8では、出力電圧Vu,Vwの瞬時値は、状態CP1〜CP4の出力電圧Vu,Vwの瞬時値と極性が反対となる。
このように、出力電圧Vu,Vwの瞬時値はVdc/2,Vdc/4,0,−Vdc/4、−Vdc/2の5レベルのいずれかであり、前記8つの前段スイッチ素子S1〜S8は、系統へ注入される正弦波の電流の半波状となるように、例えばキャリア周波数20kHzでPWM制御される。また、4つの後段スイッチ素子S1U,S2U,S1W,S2Wは、系統の電源周波数(50Hzまたは60Hz)でPWM制御され、前半サイクルと後半サイクルとで出力極性を反転する。結果、系統へは正弦波状の電流が注入されることになる。
図5は5レベルの電圧、出力電圧Vuの目標値Vu*、及び出力電圧Vwの目標値Vw*の関係を示す図である。図6は図5の時間区分、電圧区分及びスイッチングパターンの関係を示す図である。図5においてグレーの塗り潰し範囲は電圧のとり得る範囲を表している。
出力電圧Vuの目標値Vu*が0〜Vdc/4の範囲であるとき(時間区分I,III)、PWM制御により、状態CP4→CP2→CP4→CP3→CP4→CP2→・・・という状態遷移を結果的に繰り返す。また、出力電圧Vuの目標値Vu*がVdc/4〜Vdc/2の範囲であるとき(時間区分II)、PWM制御により、状態CP2→CP1→CP3→CP1→CP2→CP1→・・・という状態遷移を結果的に繰り返す。また、出力電圧Vuの目標値Vu*が0〜−Vdc/4の範囲であるとき(時間区分IV, VI)、PWM制御により、状態CP5→CP6→CP5→CP7→CP5→CP6→・・・という状態遷移を結果的に繰り返す。また、出力電圧Vuの目標値Vu*が−Vdc/4〜−Vdc/2の範囲であるとき(時間区分V)、PWM制御により、状態CP6→CP8→CP7→CP8→CP6→CP8→・・・という状態遷移を結果的に繰り返す。
このように、出力電圧Vuが高い区分II,Vにおいて、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8は、他の前段スイッチよりも印加電圧が高く、そのため流れる電流も大きいので、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8の発熱量は、他の前段スイッチよりも高い。そこで、実施形態1に係るインバータ装置101は、8つの前段スイッチ素子S1〜S8に接触し、特に発熱量が高い4つの前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8に対する放熱性を高めたヒートシンクを有している。
図7(A)は、実施形態1に係るヒートシンクの斜視図、図7(B)は、ヒートシンクの側面図である。図7(A)は、ヒートシンク300を、前段スイッチ素子から隔離させた状態を示し、図7(B)は、ヒートシンク300を前段スイッチ素子に接触させた状態を示している。
ヒートシンク300は、熱伝導率が高いアルミニウム又は銅などの金属製で、平板状の支持板301と支持板301に設けられた直方体状の突起部302とを備えている。支持板301は、長辺及び短辺を有する矩形状の平面を有している。支持板301の平面の一方には、長手方向における一端部側に複数の直方体状の突起部302が密集配置されている。
ヒートシンク300は、突起部302が配置された支持板301の平面と反対側の面が回路基板200の前段スイッチ素子S1〜S8に接触するように、回路基板200に接合される。このとき、支持板301は、前段スイッチ素子S1〜S8との間にシリコングリス、放熱シート等を介して接触している。
ヒートシンク300が接触する8つの前段スイッチ素子S1〜S8は、一の回路基板200に実装されている。8つの前段スイッチ素子S1〜S8は、インバータ装置101の駆動時におけるそれぞれの発熱量の高低に応じて配置されている。図8は、8つの前段スイッチ素子S1〜S8の実装状態を示す斜視図である。
前段スイッチ素子S1〜S8は、長辺及び短辺からなる長方形の実装領域を有する回路基板200に実装されている。回路基板200は、外形が長方形状でなく、前段スイッチ素子S1〜S8の実装領域が長方形状であってもよい。
前段スイッチ素子S1〜S8は、例えばTO−220型パッケージのMOSパワーFETであり、略直方体形状の樹脂パッケージからゲート端子G、ソース端子S、ドレイン端子Dの各端子が引き出された構成である。ドレイン端子Dは、樹脂パッケージの一面に設けられ、さらに一部が突出したドレイン板Dbと樹脂パッケージ内で導通している。ドレイン板Dbの樹脂パッケージから突出した部分には、ねじ止め穴Dhが設けられている。
ドレイン端子D、ソース端子S及びゲート端子Gは、ドレイン板Dbが回路基板200と反対側となるように折り曲げられて、回路基板200に実装されている。前段スイッチ素子S1〜S4は、素子の向きを同じにして、回路基板200の実装面に長手方向に沿って一列に配置されている。また、前段スイッチ素子S5〜S8は、前段スイッチ素子S1〜S4と素子の向きが反対で、かつ、前段スイッチ素子S1〜S4と平行に、長手方向に沿って一列に実装面に配置されている。このとき、短辺に沿った方向に前段スイッチ素子S1,S8が並び、前段スイッチ素子S2,S7が並び、前段スイッチ素子S3,S6が並び、前段スイッチ素子S4,S5が並んでいる。これにより、発熱量が他より大きい前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8は密集して配置される。
このように配置された前段スイッチ素子S1〜S8において、第1の前段スイッチ素子S1のソース端子Sは、回路基板200に設けられた不図示の配線パターンを通じて、第2の前段スイッチ素子S2のドレイン端子Dに接続している。同様に、第2〜第7の前段スイッチ素子S2〜S7のソース端子Sは、配線パターンを通じて、第3〜第8の前段スイッチ素子S3〜S8のドレイン端子Dに接続している。
なお、前段スイッチS1〜S8のゲート端子Gは、回路基板201又は他の回路基板に実装された不図示の駆動制御回路に接続され、駆動制御回路で発生されたゲート信号が印加される。また、前段スイッチS1〜S8のソース端子S及びドレイン端子Dは、他の素子、例えば、充放電コンデンサCf1、Cf2などにも接続されている。
ヒートシンク300は、支持板301が各前段スイッチ素子S1〜S8のドレイン板Dbに接触するように配置されている。このとき、ヒートシンク300は、ドレイン板Dbのねじ止め穴Dhを通じて支持板301が前段スイッチ素子S1〜S8にねじ止めされて固定されている。また、支持板301と前段スイッチ素子S1〜S8との間には、絶縁シートを介して絶縁されている。
突起部302は、前段スイッチ素子S1〜S8と接触する平面と反対側の支持板301の平面に設けられている。突起部302は、図7(B)に示すように、支持板301が前段スイッチ素子S1〜S8に接触したときに、発熱量が高い前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8と重なる位置に密集配置されている。ヒートシンク300の突起部302が設けられている部分は、突起部302がない他の部分よりも放熱面積が大きいため、前記他の部分より放熱性は高い。このため、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8部分での熱集中を緩和できる。
また、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8の発熱は、主に突起部302へと伝導されるため、前段スイッチ素子S3,S4,S5,S6側への伝導を抑えることができる。このため、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8に起因した前段スイッチ素子S3,S4,S5,S6の温度上昇を抑制でき、さらに、オン抵抗が上昇して導通損失が大きくなることを防止できる。
このように、放熱量が高い前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8を密集配置させることで、放熱性を高めるヒートシンク300の突起部302の密集配置が可能となる。これにより、突起部302を支持板301に一様に配置したり、複数個所に配置したりする場合と比べて、構造が簡易となり、また、省スペース化を実現できる。
なお、複数の突起部302は、発熱量が高い前段スイッチ素子S1,S2,S7、S8と重なる位置に設けられることが好ましいが、複数の突起部302の一部は、前段スイッチ素子S1,S2,S7、S8と重ならなくてもよいし、突起部302の配置領域又は数等は、前段スイッチ素子の発熱量、ヒートシンク300の熱伝導率などを考慮して、適宜変更可能である。
図9は、8つの前段スイッチ素子S1〜S8それぞれの損失を示す図である。図9において、グラフの白抜き部分は導通損失、グレー部分は、スイッチング損失を表している。上述のように、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8は印加電圧が高く、そのため流れる電流も大きいので、前段スイッチ素子S3,S4,S5,S6よりも導通損失は大きい。そこで、実施形態1では、ヒートシンク300に突起部302を設けることで、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8の温度上昇を防止して、温度上昇による前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8のオン抵抗の上昇を防止する。これにより、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8の導通損失がさらに大きくなることを防止できる。また、前段スイッチ素子S3,S4,S5,S6側への熱伝導を抑制することで、導通損失が小さい前段スイッチ素子S3,S4,S5,S6のオン抵抗の上昇、すなわち、導通損失が大きくなることを防止できる。
図10(A)は、ヒートシンクの別の例の斜視図、図10(B)は、ヒートシンクの側面図である。
この例では、8つの前段スイッチ素子S1〜S8は、直線上に回路基板201に設けられている。回路基板201は、長辺及び短辺を有する長方形状の実装領域を有している。前段スイッチ素子S1〜S8は、この実装面の長手方向における第1端部から第2端部に向かって順に一列に配列されている。したがって、発熱量が高い前段スイッチ素子S1,S2は長手方向における第1端部に位置し、前段スイッチ素子S7,S8は、長手方向における第2端部に位置する。
ヒートシンク310は、平板状の支持板311と支持板311に設けられた直方体状の複数の突起部312,312とを備えている。支持板311は、回路基板201の実装領域と略同じ大きさ及び形状の平面を有している。支持板311は、この平面が前段スイッチ素子S1〜S8の樹脂パッケージとシリコングリス、放熱シート等を介して接触するように配置される。
突起部312,312は、前段スイッチ素子S1〜S8と接触する平面と反対側の支持板311の平面に設けられている。突起部312,312は、図10(B)に示すように、支持板311が前段スイッチ素子S1〜S8に接触したときに、発熱量が高い前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8と重なる位置に密集配置されている。ヒートシンク301の突起部312,312が設けられている部分は、突起部312,312がない他の部分よりも放熱面積が大きいため、前記他の部分より放熱性は高い。このため、前段スイッチ素子S1,S2,S7,S8部分での熱集中を緩和でき、また、前段スイッチ素子S3〜S6側への熱伝導を抑制できる。
なお図10(A)では、各前段スイッチ素子S1〜S8は簡略化した図であり、実際の実装態様は、図8で説明した態様と同じである。すなわち、各前段スイッチ素子S1〜S8は、ドレイン板Dhが回路基板201と反対側となるように実装されていて、ヒートシンク310は、ドレイン板Dhのねじ止め穴Dhを通じてねじ止めされる。
図11は、前段スイッチ素子S1〜S8を実装するヒートシンクの別の例を示す図である。図11では、ヒートシンクは支持板311Aのみを示している。また、前段スイッチ素子S6〜S8のみを示し、他の前段スイッチ素子及び実装する回路基板は省略している。
この例では、支持板311Aには、接触する発熱量の低い前段スイッチ素子S6と発熱量の高い前段スイッチ素子S7との間に、スリット311Sが形成されている。図11では図示していないが、接触する前段スイッチ素子S2と前段スイッチ素子S3との間にも同様にスリットが形成されている。
前段スイッチ素子S7,S8から出た熱は、約45度の角度で拡散する(図中矢印)。スリット311Sは、前段スイッチ素子S7から拡散された熱を遮断するように形成されている。これにより、前段スイッチ素子S7からの熱を前段スイッチ素子S6に伝導することを抑制できる。なお、スリット311Sの深さ、長さ又は幅などは、前段スイッチ素子S6,S7の間の距離などに応じて適宜変更される。
なお、図7(A)に示す回路基板200、又は、図10(A)に示す回路基板201において、それぞれの回路基板は二分割されていてもよい。例えば、図7(A)の場合、スイッチ素子S1〜S4を実装する回路基板と、スイッチ素子S5〜S8を実装する回路基板とが分離していてもよい。また、発熱量が高いスイッチ素子S1,S2,S7,S8が密集配置されていればよく、他のスイッチ素子の配置態様は、説明したものに限定されない。
また、ヒートシンク300の突起部312の数などは適宜変更可能である。さらに、ヒートシンク300は、発熱量が高いスイッチ素子S1,S2,S7,S8部分の放熱性が他より高いものであればよく、その構造は適宜変更可能である。例えば、支持部302は直方体状としているが、円柱状などであってもよい。また、ヒートパイプを用いて、熱を別の放熱部へ伝導する構成であってもよい。また、スイッチ素子は金属材料をパッケージの一部に用いたものであってもよい。
<実施形態2>
図12は、実施形態2に係るインバータ装置の回路図である。
実施形態2に係るインバータ装置102は、直流電源に接続される第1入力端IN1及び第2入力端IN2と、交流電圧を出力する第1出力端OUT1及び第2出力端OUT2とを備えている。第1入力端IN1及び第2入力端IN2には、例えば太陽光発電パネルにより発電された直流電圧Vdcが印加される。第1出力端OUT1及び第2出力端OUT2からは単相二線式の交流電圧が出力される。出力電圧が実効電圧200Vの場合、単相三線式配電線に連系して注入する。出力電圧が実効電圧100Vの場合、自立運転として、負荷に接続する。
第1入力端IN1と第2入力端IN2との間には、3レベル回路123が接続されている。3レベル回路123は、実施形態1で説明した3レベル回路121,122と同様の構成である。3レベル回路123は、入力されるH(ハイ)側の電位からL(ロー)側の電位の範囲内の電位を出力する。第1入力端IN1はH(ハイ)側、第2入力端IN2がL(ロー)側となり、第1入力端IN1にはVdcが印加される。3レベル回路123は、そのH(ハイ)側の電位がVdc、L(ロー)側の電位が0であるので、3レベル回路120の出力端の電位はVdc〜0の範囲をとる。
ブリッジ回路130は、実施形態1と同様の構成であり、第1の端子Sは第2の前段スイッチS2と第3の前段スイッチS3との接続点に接続されている。また、第2の端子Tは、第2入力端IN2に接続されている。第3の端子Uは、第1インダクタL1を介して第1出力端OUT1に接続されている。第4の端子Wは、第1インダクタL2を介して第2出力端OUT2に接続されている。
実施形態1と同様、4つの前段スイッチ素子S1〜S4のスイッチングにより、4つの状態H,Mc,Md,Lを選択することで、Vdc〜0の範囲で電圧を出力できる。そして、ブリッジ回路130が第1状態と第2状態とを切り替える(極性反転する)ことで、5レベル回路が構成される。
図13は、4つの前段スイッチ素子S1〜S4の状態、4つの後段スイッチ素子S1U,S2U,S1W,S2Wの状態、及び出力電圧Vuの瞬時値の関係を示す図である。図14は、図13に示した4つの状態CP1〜CP4における電流経路を示す図である。図15は、図13に示した4つの状態CP5〜CP8における電流経路を示す図である。
前段スイッチ素子S1,S2がON、前段スイッチ素子S3,S4がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP1では、出力電圧Vuの瞬時値はVdcである。前段スイッチ素子S3,S4がON、前段スイッチ素子S1,S2がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP4では、出力電圧Vuの瞬時値は共に0である。
前段スイッチ素子S1,S3がON、前段スイッチ素子S2,S4がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP2では、出力電圧Vuの瞬時値はVdc/2である。前段スイッチ素子S2,S4がON、前段スイッチ素子S1,S3がOFF、後段スイッチ素子S1U,S2WがON、後段スイッチ素子S2U,S1WがOFFである状態CP3では、出力電圧Vuの瞬時値はVdc/2である。
状態CP2の場合、電流は充放電コンデンサCfを通るため、出力電圧VuはVdc−Vcである。ここでVcは充放電コンデンサCfの充電電圧である。Vc=Vdc/2であるとすると、出力電圧Vu=Vdc/2である。また、状態CP3の場合、電流は充放電コンデンサCfを通る。充放電コンデンサCfの充電電荷量と放電電荷量とは等しいものと見なせるので、出力電圧Vu=Vo≒Vdc/2と見なせる。
このように、出力電圧Vuの瞬時値はVdc,Vdc/2,0,−Vdc/2、−Vdcの5レベルのいずれかであり、前記4つの前段スイッチ素子S1〜S4は、系統へ注入される正弦波の電流の半波状となるように、例えばキャリア周波数20kHzでPWM制御される。また、4つの後段スイッチ素子S1U,S2U,S1W,S2Wは、系統の電源周波数(50Hzまたは60Hz)でPWM制御され、前半サイクルと後半サイクルとで出力極性を反転する。結果、系統へは正弦波状の電流が注入されることになる。
そして、実施形態1の図5で説明したように、出力電圧Vuが高い区分では、前段スイッチ素子S1,S2は、他の前段スイッチよりも印加電圧が高く、そのため流れる電流も大きいので、前段スイッチ素子S3,S4よりも導通損失は大きく、また、前段スイッチ素子S1,S2の発熱量は、他の前段スイッチよりも高くなる。そこで、実施形態1に係るインバータ装置102は、4つの前段スイッチ素子S1〜S4に接触し、特に発熱量が高い2つの前段スイッチ素子S1,S2に対する放熱性を高めたヒートシンクを有している。
図16(A)は、実施形態2に係るヒートシンクの斜視図、図16(B)は、ヒートシンクの側面図である。この例では、4つの前段スイッチ素子S1〜S4は、長辺及び短辺を有する長方形状の実装面を有している回路基板202に、長手方向に沿って直線上に設けられている。放熱量が高い前段スイッチ素子S1,S2は長手方向における回路基板202の第1端部に位置し、前段スイッチ素子S3,S4は、長手方向における第2端部に位置する。各前段スイッチ素子S1〜S4の実装態様は実施形態1と同様である。
ヒートシンク320は、平板状の支持板321と支持板321に設けられた直方体状の突起部322とを備えている。支持板321は、回路基板202の実装領域と略同じ大きさ及び形状の平面を有している。支持板321は、この平面が前段スイッチ素子S1〜S4とシリコングリス、放熱シート等を介して接触するように配置される。
突起部322は、前段スイッチ素子S1〜S4と接触する平面と反対側の支持板321の平面に設けられている。突起部322は、図16(B)に示すように、支持板321が前段スイッチ素子S1〜S4に接触したときに、放熱量が高い前段スイッチ素子S1,S2と重なる位置に密集配置されている。ヒートシンク320の突起部322が設けられている部分は、突起部322がない他の部分よりも放熱面積が大きいため、前記他の部分より放熱性は高い。このため、前段スイッチ素子S1,S2部分での熱集中を緩和でき、また、前段スイッチ素子S3,S4側への熱伝導を抑制できる。
なお、図10(A)で示したように、放熱量が高い前段スイッチS1,S2を、回路基板203の長手方向における両端部に設けるようにしてもよい。また、ヒートシンク320の支持板321には、前段スイッチ素子S2,S3の間に、スリットが形成されていてもよい。このスリットにより、前段スイッチ素子S2から前段スイッチ素子S3への熱伝導を抑制できる。また、以上に示した実施形態では、ヒートシンクの支持板が回路基板に対して平行に配置されている。しかし、スイッチ素子がヒートシンクの辺方向に沿って直線上に配置されている場合には、ヒートシンクの支持板が回路基板に対して垂直に配置されてもよい。
101,102−インバータ装置
121,122,123−3レベル回路(マルチレベル回路)
130−ブリッジ回路
200,201,202−回路基板
300,310,320−ヒートシンク(放熱手段)
301,311,311A,321−支持板(支持部)
302,312,322−突起部
311S−スリット
S1〜S8−前段スイッチ素子
Cf,Cf1,Cf2−充放電コンデンサ
IN1,IN2−入力端
OUT1,OUT2−出力端
NP−中性点

Claims (10)

  1. 直列接続された複数のスイッチ素子を有し、前記複数のスイッチ素子それぞれのスイッチングによって、直流電圧を少なくとも3レベル以上の電位とするマルチレベル回路を備えたインバータ装置において、
    前記複数のスイッチ素子を実装する回路基板と、
    前記回路基板に実装された前記スイッチ素子から生じる熱を放熱する放熱手段と、
    を備え、
    前記複数のスイッチ素子は、前記マルチレベル回路の駆動時における発熱量が高いものから幾つかが密集して配置され、
    前記放熱手段は、密集配置された前記スイッチ素子の放熱性を、他のスイッチ素子の放熱性より高めた、
    インバータ装置。
  2. 前記放熱手段は、
    平板状の支持部と、前記支持部の第1平面に設けられた複数の突起部とを有し、前記支持部の第2平面が前記スイッチ素子に接触している、
    請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記支持部は、
    密集して配置された前記スイッチ素子と他のスイッチ素子との間に形成されたスリットを有している、
    請求項2に記載のインバータ装置。
  4. 前記マルチレベル回路は、
    直流電源の第1入力端と中性点との間に直列接続された第1乃至第4の前段スイッチ素子と、第1の前段スイッチ素子と第2の前段スイッチ素子との接続点に第1端が接続され、第3の前段スイッチ素子と第4の前段スイッチ素子との接続点に第2端が接続された第1充放電コンデンサと、で構成された第1の3レベル回路と、
    中性点と前記直流電源の第2入力端との間に直列接続された第5乃至第8の前段スイッチ素子と、第5の前段スイッチ素子と第6の前段スイッチ素子との接続点に第1端が接続され、第7の前段スイッチ素子と第8の前段スイッチ素子との接続点に第2端が接続された第2充放電コンデンサと、で構成された第2の3レベル回路と、
    を有し、
    前記第2の前段スイッチ素子と前記第3の前段スイッチ素子との接続点に第1の入力端が接続され、前記第6の前段スイッチ素子と前記第7の前段スイッチ素子との接続点に第2の入力端が接続されたブリッジ回路と、
    を備え、
    前記第1の前段スイッチ素子、前記第2の前段スイッチ素子、前記第7の前段スイッチ素子及び前記第8の前段スイッチ素子は、前記回路基板に密集配置されている、
    請求項1から3の何れかに記載のインバータ装置。
  5. 前記回路基板は矩形状の実装領域を有し、
    前記第1の前段スイッチ素子、前記第2の前段スイッチ素子、前記第7の前段スイッチ素子及び前記第8の前段スイッチ素子は、前記実装領域の辺方向における一端部に密集配置されている、
    請求項4に記載のインバータ装置。
  6. 前記第1乃至前記第4の前段スイッチは、前記一端部から順に前記辺方向に沿って直線上に配置され、
    前記第5乃至前記第8の前段スイッチは、前記辺方向における前記一端部の反対側の端部から順に、前記辺方向に沿って直線上に配置され、かつ、前記第1乃至前記第4の前段スイッチと平行に配置されている、
    請求項5に記載のインバータ装置。
  7. 前記回路基板は矩形状の実装領域を有し、
    前記第1の前段スイッチ素子、前記第2の前段スイッチ素子は、前記実装領域の辺方向における第1端部に配置され、
    前記第7の前段スイッチ素子及び前記第8の前段スイッチ素子は、前記実装領域の前記辺方向における第2端部に配置されている、
    請求項4に記載のインバータ装置。
  8. 前記第1乃至第8の前段スイッチは、前記第1端部から前記第2端部を結ぶ直線上に配置されている、
    請求項7に記載のインバータ装置。
  9. 前記マルチレベル回路は、
    直流電圧が入力される第1入力端と第2入力端との間に直列接続された第1乃至第4の前段スイッチ素子と、
    第1の前段スイッチ素子と第2の前段スイッチ素子との接続点に第1端が接続され、第3の前段スイッチ素子と第4の前段スイッチ素子との接続点に第2端が接続され、第2の前段スイッチ素子と第3の前段スイッチ素子との接続点から前記直流電源の中間電圧を出力する中間電圧出力回路と、
    を有る3レベル回路であり、
    前記第2の前段スイッチ素子と前記第3の前段スイッチ素子との接続点に第1の入力端が接続され、前記第2入力端に第2の入力端が接続されたブリッジ回路と、
    を備え、
    前記第1の前段スイッチ素子及び前記第2の前段スイッチ素子は、前記回路基板に密集配置されている、
    請求項1から3の何れかに記載のインバータ装置。
  10. 前記回路基板は矩形状の実装領域を有し、
    前記第1の前段スイッチ素子及び前記第2の前段スイッチ素子は、前記実装領域の辺方向における一端部に配置されている、
    請求項9に記載のインバータ装置。
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