JP3792764B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1層の傾斜ベルト層と少なくとも1層の周方向ベルト層とを具える空気入りラジアルタイヤに関するものであり、特に、悪路走行時等における、傾斜ベルト層の耐外傷性と、周方向ベルト層の補強素子の耐破断性とを含めた耐久性が良好である空気入りラジアルタイヤに関するものである。
尚、本発明のタイヤは、乗用車の他、小型トラック、トラック、バス等の自動車全般に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
省エネルギー化が叫ばれるようになった現在、自動車全般にわたって、重量の低減による燃費の向上を図る検討が行われるようになり、これに伴って、タイヤについても、その軽量化への要求が年々高まる傾向にあり、特に汎用の空気入りラジアルタイヤにおいては、この傾向が顕著である。
【0003】
空気入りラジアルタイヤは、カーカスのクラウン部外周に、少なくとも2層の傾斜ベルト層を、それらの補強素子が互いに交差するように積層した、いわゆる交差ベルトを有しているのが一般的であるが、タイヤの軽量化の観点から、1層の傾斜ベルト層と、この傾斜ベルト層上に位置し、軽量である有機繊維コードをタイヤ赤道面に対し実質上平行に配列した周方向ベルト層とでベルトを構成したタイヤが開発されるようになった。この種のタイヤは、例えば、特開昭62-152904 号公報及び特開平 4−163212号公報に開示されている。
【0004】
これらの公報には、タイヤの周方向ベルト層の補強素子に、いずれも、周方向の引張剛性の高い芳香族ポリアミド(代表例はケブラー)繊維コードを使用し、この周方向ベルト層によって、高速走行時の遠心力によるトレッド部の迫り出しを抑制し、高速耐久性を向上させることができる旨の記載がある。
【0005】
また、従来よりカーカスのプライコードとして広く用いられているポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という。)、ナイロン、ポリエチレンナフタレート(以下「PEN」という。)、及びビニロン(PVA)の繊維補強素子は、芳香族ポリアミド繊維コードに比し、周方向の引張剛性が著しく低いため、周方向ベルト層の補強素子として、これらの有機繊維コードを適用することはほとんどなく、また、周方向ベルト層にスチール材料からなる補強素子を用いることは、軽量化等の観点から好ましくないとしてほとんど使用されていないのが現状であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、周方向ベルト層に、芳香族ポリアミド繊維補強素子を使用した場合、圧縮疲労性が悪く、厳しいコーナリング走行中に発生するベルトバックリング変形に伴う圧縮破断がベルトに生じやすいということが判明した。
【0007】
そこで、発明者らが鋭意検討した結果、周方向ベルト層の補強素子として、従来は不向きであるとして使用されていなかった上記PENコードを、撚り構造、総デニール数、正接損失、撚り係数を適正化することによって使用できることと、スチール材料からなる補強素子であっても、補強素子の撚り構造等又は配設形状の適正化を図ることにより、タイヤ重量をさほど増加させることなく使用できることを見出した。
【0008】
また、1層の傾斜ベルト層と少なくとも1層の周方向ベルト層とで構成したベルトを有するタイヤの場合、周方向張力に関していえば、傾斜ベルト層はほとんど張力負担することができず、周方向ベルト層が実質的に張力負担しているため、発明者らは、傾斜ベルト層と周方向ベルト層の配置を、従来とは反対に、すなわち傾斜ベルト層を周方向ベルト層の外面上に配置すれば、傾斜ベルト層が保護層としての役割をも担えると考えた。
【0009】
さらに、傾斜ベルト層の被覆ゴムの弾性率を適正にすることにより、悪路走行中に発生したタイヤの溝に鋭利な角をもつ小石が挟まった、いわゆる“石噛み状態”のままの過酷な使用条件下においても、傾斜ベルト層の補強素子の破断を抑制することができ、また、周方向ベルト層の被覆ゴムの弾性率を適正にすることにより、周方向ベルト層の補強素子の破断を抑制することができることも見出した。
【0010】
そこで、本発明の目的は、傾斜ベルト層を周方向ベルト層の外面上に配置し、周方向ベルト層の補強素子に、適正化したPENの繊維コードからなる補強素子を使用することによって優れたコーナリング性を具えるとともに、悪路走行時等における過酷な使用条件下での、傾斜ベルト層の耐外傷性と、周方向ベルト層の補強素子の耐破断性とを含めた耐久性が良好である空気入りラジアルタイヤ、特に軽量化を図ることを目的とした汎用の空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の空気入りラジアルタイヤは、少なくとも一対のビードコア間に跨がってトロイド状をなすカーカスのクラウン部外周に、タイヤ赤道面に対し実質上平行に複数本の補強素子を配列した少なくとも1層の周方向ベルト層と、該周方向ベルト層上に位置し、タイヤ赤道面に対し傾斜して延びる複数本の補強素子を配列した1層の傾斜ベルト層とを具え、周方向ベルト層及び傾斜ベルト層の被覆ゴムの弾性率は、200kgf/mm2以上であり、周方向ベルト層の補強素子は、PEN繊維コードであり、双撚り構造を有し、総デニール数DT が1000d 〜6000d の範囲であり、この補強素子の正接損失 tanδが、初期張力 1kgf/本、歪振幅 0.1%、周波数20Hz、雰囲気温度25℃の条件下で 0.3以下であり、この補強素子の、撚り数をT(回数/10cm)、比重をρとし、撚り係数Nt が、
Nt =T×(0.139 ×DT /2 ×1/ρ)1/2 ×10-3
で表されるとき、前記補強素子の撚り係数Nt 0.5 以下の範囲である。
【0012】
ここで、双撚り構造とは、糸1本または2本以上引きそろえて撚りを加え(下撚り)、これを2本以上引きそろえて下撚りと反対方向に撚り(上撚り)をかけたものをいう。
総デニール数DT とは、原糸デニールと撚り本数の積をいう。
【0013】
さらに、周方向ベルト層の補強素子は、らせん状に巻回してなること、
傾斜ベルト層の補強素子は、スチール材料からなること、
傾斜ベルト層の補強素子は、タイヤ赤道面に対する傾斜角度が15〜45°の範囲であること、
周方向ベルト層は、タイヤ幅方向中央部で少なくとも2層であること、及びタイヤ幅方向端部で少なくとも2層であること、
がより好適である。
【0014】
なお、周方向ベルト層及び傾斜ベルト層の被覆ゴムの弾性率は、図5(a) に示すように、直径dが14mm, 高さhが28mmの円筒状の空洞をもつ鋼鉄製の治具8の空洞内に、ゴム試験片9を隙間なく充填した後、この治具8を、図5(b) に示すように、圧縮試験機10にセットし、ゴム試験片9の上下面に0.6mm/min.の速度で荷重Wを負荷し、このときの変位量をレーザー変位計11で測定し、荷重と変位との関係から算出することとする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に従う代表的な空気入りタイヤの幅方向断面を示し、図中1は空気入りタイヤ、2はビードコア、3はカーカス、4はカーカスのクラウン部、5はタイヤ赤道面、6は周方向ベルト層、7は傾斜ベルト層である。
この空気入りタイヤ1は、少なくとも一対のビードコア2間に跨がってトロイド状をなすカーカス3のクラウン部4の外周に、タイヤ赤道面5に対し実質上平行に複数本の補強素子を配列した少なくとも1層の周方向ベルト層6と、該周方向ベルト層6上に位置し、タイヤ赤道面5に対し傾斜して延びる複数本の補強素子を配列した1層の傾斜ベルト層7とを具えている。
【0016】
周方向ベルト層6の補強素子には、PEN繊維コードを用いる。
【0017】
周方向ベルト層6の補強素子であるPEN繊維コード、双撚り構造にし、総デニール数DT を1000d 〜6000d の範囲とし、この補強素子の撚り係数Nt 0.5以下することによって、十分なコーナリングパワーが得られる。
【0018】
尚、補強素子として使用する上記繊維コードは、仕事損失が大きく発熱しやすい傾向にあるため、高速走行時には、これらの繊維コードが融解してタイヤバーストに至る可能性がある。このため、周方向ベルト層6の上記繊維コードの正接損失 tanδを、初期張力1kgf /本、歪振幅 0.1%, 周波数 20 Hz, 雰囲気温度 25 ℃の条件下で0.3 以下とすることによって、これらの繊維コードの融解を防止することができる。
【0019】
なお、双撚り構造にするのは、繊維コード自体の圧縮疲労性の向上と作業性の点からであり、総デニール数を1000d 〜6000d の範囲にするのは、1000d 未満だと物理的にコードを打ち込むのが難しいからであり、一方、6000d を超えた場合にはコードが太くなりすぎ、それとともにゴム量も増加せざるをえなくなり、タイヤ重量の増加を招く結果となるからである。また、撚り係数Nt は、小さすぎるとコードがばらけて作業性が悪化する恐れがあるため、PEN繊維コードも0.1 以上とすることが好ましい。
【0020】
また、周方向ベルト層6の補強素子に、PEN繊維コードを用いることで、圧縮疲労によるコード切れが、従来使用していた芳香族ポリアミド繊維コードに比し生じにくくなる。
【0021】
なお、周方向ベルト層6の補強素子が、上述の条件を満たす場合であっても、周方向ベルト層6の被覆ゴムの弾性率が低すぎると補強素子が動きやすくなり、補強素子の局所的なバックリングを起こしやすくなり、補強素子が破断するおそれがある。そのため、周方向ベルト層6の被覆ゴムの弾性率を200kgf/mm2以上にすることによって、補強素子の破断を生じにくくすることができる。
【0022】
図4に空気入りラジアルタイヤ1の荷重負荷時に、タイヤに作用する力の関係を図解したが、上記バックリングについては、トレッドゴム層12とベルト13とは、タイヤ内圧P1と接地圧P2とでタイヤの径方向の圧縮力を受け、また、サイド部14の矢印15で示す倒れ込みによってタイヤの幅方向の圧縮力16を受け、さらに、タイヤの接線方向の圧縮力も受ける、全圧縮状態においてゴムの弾性率が十分にないと、周方向ベルト層を構成している補強素子の動きが大きくなり、該補強素子は、局所的なバックリングを起こして破断が生じやすくなるのである。
【0023】
また、傾斜ベルト層7の補強素子においても、悪路走行時等において生じる石噛みによって、局所的にタイヤ径方向の圧縮力(接地圧)が増大したときには、周方向ベルト層6の補強素子と同様に、バックリングを起こして破断しやすく、加えて、石噛みの小石の鋭利な角が、バックリングを起こした補強素子に到達した場合にも、該補強素子が破断しやすくなる。このため、傾斜ベルト層7の被覆ゴムの弾性率を200kgf/mm2以上にすることによって、補強素子の破断を生じにくくすることができる。
【0024】
さらに、周方向ベルト層6の補強素子をらせん状に巻回することにより、タイヤのユニフォミティーを向上させることができる。
周方向ベルト層6の層数は、軽量化の点から、1〜2層程度が好ましい。
【0025】
また、傾斜ベルト層7の補強素子がスチール材料からなることによって、十分なタイヤ強度が得られ、また、タイヤ赤道面5に対する傾斜角度は、15〜45°の範囲にすることによって、十分な面内剪断剛性が得られる。
【0026】
そして、高速走行時のタイヤ幅方向中央部の迫り出しを一層抑制する必要がある場合には、周方向ベルト層6を、タイヤ幅方向中央部で少なくとも2層にすることが好ましく、この場合、例えば、図2に示すように、広幅周方向ベルト層6-1 と、この広幅周方向ベルト層6-1 の中央部分のみを覆う狭幅周方向ベルト層6-2 とで周方向ベルト層6を構成してもよいし、また、2層以上の比較的広幅の周方向ベルト層で構成してもよく、必要に応じて適宜選択することができる。
【0027】
加えて、ベルト端セパレーションを一層抑制する必要がある場合には、周方向ベルト層6を、タイヤ幅方向端部で少なくとも2層にすることが好ましく、この場合も同様に、2層以上の広幅周方向ベルト層で構成したり、広幅周方向ベルト層6-1 と、この広幅周方向ベルト層6-1 の両端部分のみを、又は両端部分と中央部分の双方を覆う狭幅周方向ベルト層6-2 (図3)とで構成してもよい。
このように、周方向ベルト層6の幅や層数等は、必要に応じて適宜変更できる。
【0028】
【実施例】
次に、本発明にしたがう空気入りタイヤの具体的な実施例を説明する。
空気入りラジアルタイヤ1は、図2に示すタイヤ幅方向断面をもち、タイヤサイズが195/85R16 12PRであり、一対のビードコア2間に跨がってトロイド状をなすカーカス3のクラウン部4の外周に、タイヤ赤道面5に対しほぼ 0°で延びる複数本の補強素子を配列した1層の広幅周方向ベルト層6-1 (幅:100mm )と、1層の狭幅周方向ベルト層6-2 (幅:30mm)とからなる周方向ベルト層6を配置し、さらに該周方向ベルト層6上に、タイヤ赤道面5に対し所定角度で延びる複数本のスチールコードを配列した1層の傾斜ベルト層7とを具えている。周方向ベルト層6は、補強素子をらせん状に巻回することによって配置した。
【0029】
なお、周方向ベルト層6の補強素子の、材質、撚り構造、総デニール数、撚り係数、正接損失、周方向ベルト層6の被覆ゴムの弾性率、傾斜ベルト層7の補強素子の、材質及びタイヤ赤道面5に対する配設角度、傾斜ベルト層7の被覆ゴムの弾性率については、表1にまとめて示す。表1中、実施例はタイヤNo. であり、従来例はタイヤNo.12 である。
尚、カーカスは、撚り構造が1500d/2 、打ち込み数が51.7本/50mm のPET 繊維コードをゴム引きした2プライによって構成した。
その他のタイヤ部分については、一般的な空気入りラジアルタイヤに使用されるものと同等なものを用いた。
【0030】
【表1】
Figure 0003792764
【0031】
・試験方法
上記の各供試タイヤについて、コーナリング性、高速耐久性、及び、耐久性の評価を行うための試験をそれぞれ行った。
(1)コーナリング性試験
コーナリング性は、コーナリングパワーを求めることによって評価した。
コーナリングパワー(CP値)は、外径3000mmのドラム上に、内圧1.7 kgf/cm2 に調整した供試タイヤをセットし、上記のタイヤサイズと内圧からJATMA 又はJIS に定められている荷重をタイヤに負荷した後、30km/hの速さで30分間予備走行させ、無負荷状態で内圧を1.7 kgf /cm2 に再調整し、再度予備走行の荷重を負荷し、同一速度の上記ドラム上でスリップアングルを正負連続して1°間隔で1〜4°までつけたときの、正負各角度でのコーナリングフォース(CF)の絶対値を測定し、これらの平均値を、
式:CP(kgf/deg.) =〔CF(kgf/1deg.) +CF(kgf/2deg.) /2+CF(kgf/3deg.) /3+CF(kgf/4deg.) /4〕÷4
に代入することによって算出した。表2にその試験結果を示す。
なお、表中のCP値は、従来例12を100 とした指数比で示してあり、大きいほど優れている。
【0032】
(2)高速耐久性試験
高速耐久性は、米国規格FMVSS No.109 のテスト方法に準じたステップスピード方式にて行い、即ち、30分ごとにスピードを増して故障するまで試験を行い、故障したときの速度(km/h)を測定し、これによって評価した。表2にその試験結果を示す。なお、表中の数値は、従来例12を100 とした指数比で示してあり、大きいほど優れている。
【0033】
(3)耐久性試験1
耐久性試験1は、タイヤ内圧1.0 kgf/cm2 、JATMA に定められている最大負荷能力をタイヤに負荷し、 8°のスリップアングルで 4時間走行させ、その後、このタイヤを分解して周方向ベルト層において、補強素子が破断しているか否かを調査し、耐久性を評価した。表2にその試験結果を示す。なお、表2中には、補強素子が破断している場合は「あり」と、破断していない場合は「なし」と記載してある。
【0034】
(4)耐久性試験2
耐久性試験2は、タイヤのクラウンセンター部に最も近いリブ溝に、90°の角度の先端部をもつ鉄製の充填物を嵌め込んだいわゆる“ 石噛み状態" にしたタイヤに、JATMA に定められている最大内圧を充填し、最大負荷能力を負荷して、1000km走行させ、その後、このタイヤを分解し、傾斜ベルト層において、その補強素子が破断しているか否かを調査し、耐久性を評価した。表2にその試験結果を示す。なお、表2中には、補強素子が破断している場合は「あり」と、破断していない場合は「なし」と記載してある。
【0035】
【表2】
Figure 0003792764
【0036】
表2の試験結果から、実施例のNo. は、従来例のNo.12 に比べ、コーナリング性と高速耐久性が優れており、しかも、周方向ベルト層と傾斜ベルト層のいずれの補強素子とも、破断は認められず耐久性も良好であった。
【0037】
【発明の効果】
本発明によって、優れたコーナリング性を有し、しかも、悪路走行時等に生じる石噛み状態のままの過酷な使用条件下においても、傾斜ベルト層の耐外傷性と、周方向ベルト層の補強素子の耐破断性とを含めた耐久性が良好である空気入りラジアルタイヤ、特に軽量化を図ることを目的とした汎用の空気入りラジアルタイヤの提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う代表的な空気入りタイヤの幅方向断面図である。
【図2】 本発明に従う他の空気入りタイヤの幅方向断面図である。
【図3】 本発明に従う別の空気入りタイヤの幅方向断面図である。
【図4】 タイヤに荷重を負荷したときの、トレッドとベルトに作用する力の説明図である。
【図5】 (a),(b)は、周方向ベルト層の被覆ゴムの弾性率を測定する方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ
2 ビードコア
3 カーカス
4 カーカスのクラウン部
5 タイヤ赤道面
6 周方向ベルト層
7 傾斜ベルト層
8 治具
9 ゴム試験片
10 試験機
11 レーザー変位計
12 トレッドゴム層
13 ベルト
14 サイド部
15 矢印
16 タイヤの幅方向の圧縮力
P1 タイヤ内圧
P2 接地圧

Claims (6)

  1. 少なくとも一対のビードコア間に跨がってトロイド状をなすカーカスのクラウン部外周に、タイヤ赤道面に対し実質上平行に複数本の補強素子を配列した少なくとも1層の周方向ベルト層と、該周方向ベルト層上に位置し、タイヤ赤道面に対し傾斜して延びる複数本の補強素子を配列した1層の傾斜ベルト層とを具え
    周方向ベルト層及び傾斜ベルト層の被覆ゴムの弾性率は、200kgf/mm2以上であり、
    周方向ベルト層の補強素子は、ポリエチレンナフタレート繊維コードであり、双撚り構造を有し、総デニール数DT が1000d 〜6000d の範囲であり、この補強素子の正接損失 tanδが、初期張力 1kgf/本、歪振幅 0.1%、周波数20Hz、雰囲気温度25℃の条件下で 0.3以下であり、
    この補強素子の、撚り数をT(回数/10cm)、比重をρとすると、撚り係数Nt は、
    t =T×(0.139 ×DT /2 ×1/ρ)1/2 ×10-3≦ 0.5
    の範囲であることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 周方向ベルト層の補強素子は、らせん状に巻回してなる請求項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 傾斜ベルト層の補強素子は、スチール材料からなる請求項1または2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 傾斜ベルト層の補強素子は、タイヤ赤道面に対する傾斜角度が15〜45°の範囲である請求項1〜のいずれか1項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 周方向ベルト層は、タイヤ幅方向中央部で少なくとも2層である請求項1〜のいずれか1項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 周方向ベルト層は、タイヤ幅方向端部で少なくとも2層である請求項1〜のいずれか1項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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