JP3792575B2 - パワーウインド装置用モータの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給電部(コネクタ部)を覆うシール部材を有するパワーウインド装置用モータの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パワーウインド装置における駆動源として、コネクタ部が一体となったブラシホルダを備えるモータがよく知られている。
【0003】
この種のモータは、コネクタ部を有するモータ本体と、コネクタ部を覆うように設けられた略筒状の防水グロメットとを備えている。防水グロメットはゴム等の弾性体からなり、フランジ部におけるインナパネル側端面には環状のリップ部が1つまたはそれ以上形成されている。同モータが設置される車両ドアのインナパネルには、車両側コネクタをインナパネル内側から挿通するためのコネクタ挿通孔が形成されている。モータは固定手段によってコネクタ挿通孔の近傍に固定される。その際、防水グロメットのリップ部は、コネクタ挿通孔の外側開口縁(即ちアウタパネル側の開口縁)に押し付けられるようにして密着される。この状態で車両側コネクタをコネクタ部に連結することにより、モータへの給電が図られるようになっている。このとき、防水グロメットのシール作用によって、車両側コネクタとコネクタ部との連結部分の被水が防止される。
【0004】
ここで、上記従来の防水グロメットは、第1型及び第2型からなる成形型を用いた金型成形法を経て製造される。第1型には防水グロメットの先端側部分を成形するための凹部が形成されている一方、第2型には防水グロメットの基端側部分を成形するための凹部が形成されている。そして、これら2つの型を組み合わせて用いるとともに、前記凹部にゴム等の成形材料を流し込んで固化させることにより、所望形状の防水グロメットを得るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の製造方法により製造された防水グロメットの場合、リップ部に成形上の変形やヒケ等が生じやすかった。このため、密着部分であるリップ部に隙間が生じやすく、確実なシールを図ることができなかった。ゆえに、コネクタ部への浸水が起こる可能性があり、この場合には端子間リークによって誤動作等の発生につながるおそれがあった。また、車両室内への浸水が起こる可能性があり、この場合には上記のような誤動作の発生に加えて、ユーザーに不快感を与えるという欠点があった。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品成形時の変形やヒケを防止し、確実なシールを図ることができるパワーウインド装置用モータの製造方法にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本願発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、成形上の変形やヒケ等の発生原因が、成形型の構造にあることを突き止めた。即ち、従来の成形型の場合、第1型及び第2型同士の合わせ面が、フランジ部におけるインナパネル側端面の付近若しくはそれよりもインナパネル側の位置にあった。通常、成形型内に溜まったガスはこの合わせ面を介して外部に抜け出ようとし、このときガスと一緒に成形材料も抜け出ようとする。そしてこの場合、抜け出した成形材料がバリとなって、その近傍にあるリップ部(特に最も外周側に位置するリップ部)に変形やヒケをもたらし、ひいてはシール性の低下をもたらしてしまうのである。そこで、本願発明者はこの知見に基づいて、前記合わせ面の位置を所定方向にずらしてリップ部を合わせ面から遠ざけることを想到し、最終的に下記のような本願発明を完成させるに至ったのである。
【0008】
即ち、請求項1に記載の発明では、車両ドアのインナパネルの外側に配設され、給電部を有するモータ本体と、前記給電部を覆うように設けられた略筒状のシール部材とを備え、そのシール部材の外周面にフランジ部が形成され、そのフランジ部におけるインナパネル側端面に、前記インナパネルに形成されたコネクタ挿通孔の外側開口縁に密着される環状のリップ部が設けられ、前記インナパネルの内側から前記コネクタ挿通孔を介して挿入される車両側コネクタが前記給電部に連結されるパワーウインド装置用モータの製造方法において、同シール部材の先端側部分を成形するための凹部を有する第1型と、同シール部材の基端側部分を成形するための凹部を有する第2型とを組み合わせて用いるとともに、前記第1型及び前記第2型の合わせ面を、前記リップ部のうち最も外周側にあるものの底面位置よりも反インナパネル側の位置に設定した状態で、且つ前記インナパネル側端面から前記合わせ面までの距離を、前記フランジ部の厚さの半分の値よりも大きくなるように設定した状態で、前記シール部材の成形を行うことを特徴とするパワーウインド装置用モータの製造方法をその要旨とする。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項1において、前記シール部材は、その基端側部分に屈曲バネ部を備えるとともに、前記第2型は、前記シール部材における基端側筒状部分を形成するための成形型と、その成形型の抜き方向と直交する方向に分割する少なくとも2つの成形型とにより構成されるとした。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1または2において、前記シール部材は、ゴム、エラストマ及び粘性樹脂のうちのいずれか1つの材料を用いて成形されるとした。
【0014】
請求項に記載の発明は請求項1乃至3のいずれか1項において、前記シール部材は、前記フランジ部における反インナパネル側端面の外周部にて、前記フランジ部の径方向または基端方向に張り出すように形成された張出部を備えるとした
【0015】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1に記載の発明によると、第1型及び第2型の合わせ面を上記のごとく設定したことにより、合わせ面が最も外周側に位置するリップ部から遠ざかった状態となる。よって、合わせ面からの成形材料の抜け出しに起因して仮にバリが発生したとしても、その影響は離れた位置にあるリップ部にまで波及せず、リップ部における変形やヒケの発生が回避される。従って、密着部分であるリップ部における隙間の発生が防止され、確実なシールを図ることができる。
【0016】
また、リップ部のあるインナパネル側端面と合わせ面との間に十分大きな距離が確保されるため、バリの影響がリップ部にまでよりいっそう波及しにくくなる。このため、リップ部における変形やヒケの発生が確実に回避される。
【0017】
請求項に記載の発明によると、第2型を上記のような複数の成形型により構成した結果、第2型の離型作業が容易になる。よって、基端側部分に屈曲バネ部を備えるシール部材を容易にかつ確実に製造することができる。
【0018】
請求項に記載の発明によると、この種の材料はいずれも好適な弾力性を有しているため、コネクタ挿通孔の外側開口縁にリップ部を確実に密着させることができ、確実なシールを図ることができる。
【0021】
請求項に記載の発明によると、張出部を形成して厚肉化しておけば肉の補充ができるため、フランジ部における変形やヒケの発生を防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図6に従って詳細に説明する。
【0023】
図1に示すように、車両ドアに搭載されるパワーウインド装置用モータ(以下、単にモータとする)1は、モータ本体2と減速部3とからなる。
モータ本体2は、ヨークハウジング4、一対のマグネット5、電機子6、ブラシホルダ7及び一対のブラシ8を備えている。
【0024】
ヨークハウジング4は略有底扁平円筒状に形成されており、その内側面にはマグネット5が固着されている。ヨークハウジング4の底部中央には軸受凹部4aが形成されており、その軸受凹部4a内には軸受9が固着されている。軸受9は、電機子6の回転軸10の基端を回転可能に支持する役割を果たしている。また、軸受凹部4a内には、回転軸10のスラスト荷重を受けるボール11及びスラスト受けプレート12が設けられている。
【0025】
ヨークハウジング4の開口部4bはフランジ状に形成されており、後述するギヤハウジング21の開口部21aに対してネジ13により固定されている。このようなネジ止め固定により、ヨークハウジング4の開口部4bとギヤハウジング21の開口部21aとの間にブラシホルダ7が挟持され、固定される。
【0026】
ブラシホルダ7はホルダ本体7aと延出部7bと給電部7cとからなり、それらは一体的に形成されている。ホルダ本体7aは、前記ヨークハウジング4の開口部4b内にほぼ収容された状態にある。ホルダ本体7aの中央部には軸受14が固着されている。この軸受14は電機子6の回転軸10の先端を回転可能に支持する役割を果たしている。また、ホルダ本体7aにはブラシ8が保持されており、同ブラシ8は前記回転軸10に固着された整流子15に摺接するようになっている。
【0027】
延出部7bは、ヨークハウジング4とギヤハウジング21とによって挟持されるとともに、その一部が両ハウジング4,21の外部に突出している。この突出部分はフランジ状に形成されている。
【0028】
給電部7cは、フランジ状に形成された延出部7bの先端部分に設けられ、後述する車両側コネクタC1と連結するための連結凹部7dを有している。連結凹部7d内には、複数本のターミナル16が露出している。これらターミナル16はブラシホルダ7にインサートされており、モータ1内にある回転センサ等の各種センサ(図示略)やブラシ8に対して電気的に接続されている。なお、給電部7cにおいてターミナル16が露出している箇所は、後述する第2シール部材によって覆われている。
【0029】
図3及び図4に示すように、ブラシホルダ7は、ホルダ本体7a、延出部7b及び給電部7cの外部形状の基体を形成する躯体17と、延出部7bの基端側部分の外側面等を覆う第1シール部材18とを備えている。これら躯体17及び第1シール部材18は2色成形法によって一体形成されている。躯体17は、例えば合成樹脂によって構成されている。第1シール部材18は、例えばゴム、エラストマ、粘性樹脂等を材料として成形されている。
【0030】
減速部3は、ギヤハウジング21、ウォーム軸22、ウォームホイール23及びクラッチ24を備えている。
ギヤハウジング21は樹脂製であって、その内部にウォーム軸22、ウォームホイール23及びクラッチ24を収容可能な形状になっている。ギヤハウジング21は、ヨークハウジング4の開口部4bと対向する開口部21aを備えている。両開口部4b,21a間にはブラシホルダ7が介装されている。
【0031】
ウォーム軸22は、ギヤハウジング21内の所定位置に設けた軸受25,26により回転可能に支持されている。このウォーム軸22と、モータ本体2から延びる回転軸10とは、クラッチ24を介して駆動連結されている。クラッチ24は、回転軸10からの駆動力をウォーム軸22に伝達し、逆にウォーム軸22からの駆動力が回転軸10に伝達しないようウォーム軸22の回転をロックするように作動する。つまり、このクラッチ24は、負荷側からのモータ1の回転を防止するために設けられている。
【0032】
ギヤハウジング21におけるウォーム軸22の先端部が対向する部位には、軸受凹部21bが形成されている。軸受凹部21b内には、ウォーム軸22のスラスト荷重を受けるボール27及びスラスト受けプレート28が設けられている。ウォーム軸22はウォームホイール23と噛合され、ウォームホイール23はウォーム軸22と直交するように配置された出力軸(図示略)と駆動連結される。出力軸は、ウインドガラス(図示略)を開閉させる周知のXアーム式レギュレータ(図示略)と駆動連結される。
【0033】
図1等に示されるように、第2シール部材である防水グロメット31(シールウォータ)は、給電部側被覆部31b、筒状部31c、フランジ部31dを備えている。給電部側被覆部31b、筒状部31c及びフランジ部31dは、同一の材料、例えばゴム、エラストマ、粘性樹脂等に代表される弾性材料を用いて一体成形されている。
【0034】
給電部側被覆部31bは、給電部7cの躯体17の外側面全体を被覆することにより、この部分からの浸水を防止する役割を果たしている。この場合、給電部側被覆部31b内には、給電部7cの基端部におけるターミナル16の露出部位が埋設される。従って、ターミナル16への被水を防止するとともに、ターミナル16の絶縁性を確保している。なお、給電部側被覆部31bには係止穴32が形成されている一方、給電部7cには係止突起33が形成されている。そして、この係止突起33が係止穴32に係止することにより、給電部7cと防水グロメット31との固定が図られている。
【0035】
筒状部31cは断面略へ字状に屈曲した部分を有しており、その屈曲部分よりも先端側(図2,図3では左端側)の部分は、インナパネルP1に設けられたコネクタ挿通孔H1に嵌合されるようになっている。筒状部31cの先端側外周面には、フランジ部31dが環状に形成されている。そのフランジ部31dにおける先端側の側面には、大リップ部34及び小リップ部35が形成されている。図4等に示されるように、大リップ部34は円環状に延びるとともに、フランジ部31dの外縁部において筒状部31cの先端方向に向けて突出している。大リップ部34の内側に位置する小リップ部35も円環状に延びるとともに、筒状部31cの先端方向に向けて突出している。なお、小リップ部35の突出量は、大リップ部34の突出量に比べて小さく設定されている。そして、このようなリップ部34,35(特に大リップ部34)は、インナパネルP1の外側から内側方向に向けて押し付けられることにより、コネクタ挿通孔H1の外側開口縁に密着するようになっている。
【0036】
次に本実施形態の防水グロメット31の製造方法について述べる。
図5には、本実施形態の防水グロメット31を製造するための成形型41が示されている。この成形型41は、図5にて上側に位置する第1型42と、図5にて下側に位置する第2型43とからなる。第1型42及び第2型43は互いに重ね合わせた状態で使用される。第1型42の下端面には、筒状部31cにおける中央孔を成形するための凸部44が形成されている。その凸部44の周囲には、フランジ部31dの先端側部分や筒状部31cの先端部分を成形するための凹部46が形成されている。一方、第2型43の下端面には、給電部側被覆部31b、フランジ部31dの基端側部分、筒状部31cの基端部分を成形するための凹部47が形成されている。
【0037】
本実施形態の第2型43は、3つの成形型により構成されている。即ち、この第2型43は、防水グロメット31における基端側筒状部分を形成するための成形型43Aと、その成形型43Aの抜き方向と直交する方向に分割する2つの成形型43B,43Cとにより構成されている。なお、成形型43Aの抜き方向と直交する方向に分割する成形型は、上記の2分割可能なもののみに限定されることはなく、3分割可能、4分割可能なもの等であってもよい。
【0038】
ここで、第1型42及び第2型43同士の合わせ面(型割面、パーティングライン)49は、リップ部34,35のうち最も外周側にあるもの(即ち大リップ部34)の底面位置よりも反インナパネル側(即ち基端側)の位置に設定される。なお、説明の便宜上、本実施形態における型割面49の位置を図4(a)にて実線で示すとともに、従来品の型割面の位置を同図にて二点鎖線で示す。同図によると、従来品における型割面は、大リップ部34の底面よりもいくぶんインナパネル側の位置にあったことがわかる。
【0039】
より具体的に言うと、大リップ部34のあるインナパネル側端面S1から合わせ面49までの距離L1は、フランジ部31dの厚さの半分の値よりも大きく、かつフランジ部31dの厚さの値よりも小さくなるように設定されることがよい(図4(a)参照)。このような設定により、大リップ部34と合わせ面49との間に十分大きな距離L1が確保されるからである。なお、フランジ部31dの厚さとは、フランジ部31dにおいてリップ部34,35が設けられていない部分の厚さをいう。
【0040】
そして、これら2つの型42,43を組み合わせて用いるとともに、凹部46,47に成形材料を流し込んで固化させる(図6参照)。この場合、成形材料としては、ゴム、エラストマ及び粘性樹脂のうちのいずれか1つのものが使用される。そして、成形材料の固化後、第1型42及び第2型43を離型(具体的には第1型42、及び、第2型43を構成する3つの成形型43A,43B,43Cを離型)する。この場合において具体的には、まず第1型42及び成形型Aを、防水グロメット31の軸線方向(図6の上下方向)に沿って抜き取るようにして離型する。次いで、成形型43B,43Cを、防水グロメット31の径方向(図6の左右方向)に沿って移動させるようにして離型する。なお、図6には離型方向を示す矢印が描かれている。以上の結果、所望形状の防水グロメット31を得ることができる。
【0041】
このように構成されたパワーウインド装置用モータ1は、図2に示すように、車両ドアのアウタパネル(図示略)とインナパネルP1との間の場所、つまり被水する可能性のある場所に配置される。インナパネルP1における所定箇所には、透孔としてのコネクタ挿通孔H1がパネル表裏面を貫通するように設けられている。このコネクタ挿通孔H1は、パネル内側(即ち被水しない場所)から延びる給電用の車両側コネクタC1が挿入可能な大きさを有している。そして、同モータ1は、ボルト等の締結手段(図示略)により、インナパネルP1外側面におけるコネクタ挿通孔31a近傍の箇所に固定されるようになっている。
【0042】
ここで、モータ1をインナパネルP1に固定する際、防水グロメット31の筒状部31cはコネクタ挿通孔H1に嵌合され、リップ部34,35のあるフランジ部31dはコネクタ挿通孔H1の外側開口縁に押し付けられて密着される。この状態で、ブラシホルダ7の給電部7cに車両側コネクタC1が連結されることにより、両者が電気的に接続され、モータ1側への給電が図られる。
【0043】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、第1型42及び第2型43の合わせ面49を、最も外周側にある大リップ部34の底面位置よりも反インナパネル側の位置に設定した状態で、防水グロメット31の成形を行っている。より具体的には、インナパネル側端面S1から合わせ面49までの距離L1を、フランジ部31dの厚さの半分の値よりも若干大きい程度に設定して成形を行っている。従って、このような設定により、合わせ面49がリップ部34,35からいくぶん遠ざかった状態となる。よって、合わせ面49からの成形材料の抜け出しに起因して仮にバリが発生したとしても、そのバリの影響は離れた位置にあるリップ部34,35にまで波及しなくなる。ゆえに、リップ部34,35(特に最初にインナパネルP1に当接する大リップ部34)における変形やヒケの発生が未然に回避され、リップ部34,35に凹凸ができにくくなる。従って、密着部分であるリップ部34,35における隙間の発生が防止され、確実なシールを図ることができる。その結果、給電部7cの浸水や車両室内への浸水が起こる可能性が極めて小さくなり、誤動作しにくくて信頼性に優れた装置を実現することができる。
【0044】
(2)本実施形態の防水グロメット31は、ゴム、エラストマ及び粘性樹脂のうちのいずれか1つの材料を用いて成形されたものである。この種の材料はいずれも好適な弾力性を有している。このため、装着時にはその弾性力に起因する抗力が発生し、これをもってコネクタ挿通孔H1の外側開口縁にリップ部34,35を確実に密着させることができる。ゆえに、確実なシールを図ることができる。
【0045】
(3)また本実施形態では、リップ部34,35へのバリの影響をなくすための対策として、基本的に成形型41の構成を若干変更しているにすぎない。よって、このような対策を講じたとしても何らコスト増を伴わないという利点がある。
【0046】
(4)本実施形態の防水グロメット31は、グロメット軸線方向に沿って伸縮自在な屈曲バネ部を基端側部分に備えている。そして、このような屈曲バネ部が設けられている結果、リップ部34,35がインナパネルP1側に強く押し付け可能となり、防水グロメット31に高いシール性が付与される。
【0047】
(5)また、本実施形態では、上記のような屈曲バネ部を基端側部分に設けるべく、3つの成形型43A,43B,43Cからなる第2型43を用いて成形を行っている。従って、第2型43の離型作業が容易になり、成形された防水グロメット31を簡単に取り出す可能となるため、基端側部分に屈曲バネ部を備える高シール性の防水グロメット31を容易にかつ確実に製造することができる。
【0048】
ところで、本実施形態のような型構造を採用した場合、3つの型(第1型42、成形型43B,43C)の合わせ部分がT字状になってしまうことから、そもそもリップ部34,35に変形やヒケが非常に発生しやすい状況にある。
【0049】
しかしながら、本実施形態では上記のごとく、第1型42及び第2型43の合わせ面49を反インナパネル側にずらす、という対策を講じているので、変形・ヒケが生じる心配はない。
[第2の実施形態]
次に、本発明を具体化した実施形態2を図7に基づいて説明する。ここでは実施形態1と相違する点を主に述べ、共通する点については同一部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。
【0050】
本実施形態の防水グロメット31は、フランジ部31dにおける反インナパネル側端面S2の外周縁にて、フランジ部31dの基端方向に張り出すように形成された張出部52を備えている。ここでの張出部52は、フランジ部31dの全周にわたって延びるように環状に形成されている。もっとも、張出部52は環状でなくてもよく、例えば3つの型(第1型42、成形型43B,43C)の合わせ部分のみに設けるだけでもよい。当該張出部52の反インナパネル側端面S2からの張り出し量は、大リップ部34の突出量に比べてやや大きめに設定されている。
【0051】
そして、このような張出部52を形成してフランジ部31d外周部の厚肉化を図っておくと、合わせ面49がフランジ部31d上に存在するような場合であっても、当該部分にあらかじめ肉の補充をしておくことができる。このため、フランジ部31dにおける変形やヒケの発生を、より確実に防止することができる。なお、このような対策は、厚肉化した分だけ材料費が若干増えるとは言うものの、極めて簡単に実施することができる。
【0052】
なお、図7において二点鎖線で示すように、張出部53を例えば反インナパネル側端面S2の外周部において径方向に張り出すように形成してもよい。この場合、離型性向上のために張出部53のある部分に抜きテーパを追加してもよく、または表面シボ等の凹凸を追加してもよい。このようにしておくと、離型時に成形型41と部品との間に空気が入りやすくなり、部品加工性が向上する。
[第3の実施形態]
次に、本発明を具体化した実施形態3を図8に基づいて説明する。ここでは実施形態1と相違する点を主に述べ、共通する点については同一部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。
【0053】
この防水グロメット31は、フランジ部31dに加えて当接部54を備えている。当接部54はフランジ部31dにおける複数の箇所に離間して設けられていて、フランジ部31dに対しインナパネルP1を挟んで反対側に位置している。従って、当接部54はコネクタ挿通孔H1の内側開口縁に対して当接する。コネクタ挿通孔H1に装着する前の状態において、フランジ部31dと当接部54との間の幅αは、インナパネルP1の厚さよりも若干小さく(1mm〜数mm程度小さく)なるように設定されることがよい。
【0054】
なお、コネクタ挿通孔H1への装着しやすさを考えると、当接部54がグロメット径方向へ突出する量は、フランジ部31dがグロメット径方向へ突出する量よりも小さく設定されることがよい。
【0055】
なお、当接部54があるとコネクタ挿通孔H1を通りにくくなるが、引っ張り部55を図8の左側方向(矢印方向)に引っ張ることにより、当接部54をコネクタ挿通孔H1を通過させることができる。このため、当接部54と大リップ部34とでインナパネルP1を挟み込むことができる。
【0056】
このように当接部54を複数箇所に備えた構成の場合、防水グロメット31の装着時においてフランジ部31d及び当接部54には、弾性変形に対する抗力が発生する。そして、この抗力によってリップ部34,35がコネクタ挿通孔H1の外側開口縁に対して極めて強い力で押し付けられる。従って、たとえリップ部34,35に変形やヒケがあったとしても、密着部分に隙間ができにくくなり、よって確実なシールを図ることができる。
【0057】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 図9に示されるように、第1実施形態における第1シール部材18及び第2シール部材31が実質的に一体化したような構成の防水グロメット31Aとすることも可能である。このようにすれば、さらなる防水性の向上を達成することができる。
【0058】
・ 上記実施形態のブラシホルダ7における躯体17や第1シール部材18等の構成や形状を適宜変更してもよい。
・ 上記実施形態におけるブラシホルダ7の第1シール部材18,第2シール部材である防水グロメット31は、シール性を有する材料であれば、実施形態にて例示した材料以外のものを用いて成形されても構わない。
【0059】
・ 上記実施形態におけるモータ本体2及び減速部3の構成を適宜変更してもよい。例えば、回転軸10とウォーム軸22との間にクラッチ24を設けた構成に代えて、これら回転軸10及びウォーム軸22を直結してもよい。なお、この場合、これら回転軸10及びウォーム軸22を一体形成してもよい。
【0060】
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 記インナパネル側端面から前記合わせ面までの距離は、前記フランジ部の厚さの半分の値よりも大きく、かつ前記フランジ部の厚さの値よりも小さくなるように設定されている。
【0061】
(2) 車両ドアのインナパネルの外側に配設され、給電部を有するモータ本体と、前記給電部を覆うように設けられた略筒状のシール部材とを備え、そのシール部材の外周面にフランジ部が形成され、そのフランジ部におけるインナパネル側端面に、前記インナパネルに形成されたコネクタ挿通孔の外側開口縁に密着される環状のリップ部が1つ以上設けられ、前記インナパネルの内側から前記コネクタ挿通孔を介して挿入される車両側コネクタが前記給電部に連結されるパワーウインド装置用モータの製造方法において、同シール部材の先端側部分を成形するための凹部を有する第1型と、同シール部材の基端側部分を成形するための凹部を有する第2型とを組み合わせて用いるとともに、前記第1型及び前記第2型の合わせ面を、前記リップ部のうち前記インナパネル側面を基準とした突出量が最も大きいものの底面位置よりも反インナパネル側の位置に設定した状態で、前記シール部材の成形を行うことを特徴とするパワーウインド装置用モータの製造方法。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項に記載の発明によれば、部品成形時の変形やヒケを防止し、確実なシールを図ることができるパワーウインド装置用モータ及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のパワーウインド装置用モータを示す断面図。
【図2】第1実施形態のパワーウインド装置用モータの取付状態を示す図。
【図3】第1実施形態のモータにおけるモータ本体と防水グロメットとを分解して示した図。
【図4】(a)は第1実施形態の防水グロメットの要部拡大断面図、(b)は同防水グロメットの拡大断面図。
【図5】第1実施形態の防水グロメットの成形工程を説明するための成形型の断面図。
【図6】第1実施形態の防水グロメットの成形工程を説明するための成形型の断面図。
【図7】(a)は第2実施形態の防水グロメットの要部拡大断面図、(b)は同防水グロメットの拡大断面図。
【図8】(a)は第3実施形態の防水グロメットの要部拡大断面図、(b)は同防水グロメットの拡大断面図。
【図9】別例のパワーウインド装置用モータの取付状態を示す図。
【符号の説明】
1…パワーウインド装置用モータ、2…モータ本体、7c…給電部、31,31A…(第2)シール部材としての防水グロメット、31d…フランジ部、34,35…リップ部、42…第1型、43…第2型、46,47…凹部、49…合わせ面、52,53…張出部、54…当接部、C1…車両側コネクタ、L1…距離、S1…インナパネル側端面、S2…反インナパネル側端面、P1…インナパネル、H1…コネクタ挿通孔。

Claims (4)

  1. 車両ドアのインナパネルの外側に配設され、給電部を有するモータ本体と、前記給電部を覆うように設けられた略筒状のシール部材とを備え、そのシール部材の外周面にフランジ部が形成され、そのフランジ部におけるインナパネル側端面に、前記インナパネルに形成されたコネクタ挿通孔の外側開口縁に密着される環状のリップ部が1つ以上設けられ、前記インナパネルの内側から前記コネクタ挿通孔を介して挿入される車両側コネクタが前記給電部に連結されるパワーウインド装置用モータの製造方法において、
    同シール部材の先端側部分を成形するための凹部を有する第1型と、同シール部材の基端側部分を成形するための凹部を有する第2型とを組み合わせて用いるとともに、前記第1型及び前記第2型の合わせ面を、前記リップ部のうち最も外周側にあるものの底面位置よりも反インナパネル側の位置に設定した状態で、且つ前記インナパネル側端面から前記合わせ面までの距離を、前記フランジ部の厚さの半分の値よりも大きくなるように設定した状態で、前記シール部材の成形を行うことを特徴とするパワーウインド装置用モータの製造方法。
  2. 前記シール部材は、その基端側部分に屈曲バネ部を備えるとともに、前記第2型は、前記シール部材における基端側筒状部分を形成するための成形型と、その成形型の抜き方向と直交する方向に分割する少なくとも2つの成形型とにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のパワーウインド装置用モータの製造方法。
  3. 前記シール部材は、ゴム、エラストマ及び粘性樹脂のうちのいずれか1つの材料を用いて成形されることを特徴とする請求項1または2に記載のパワーウインド装置用モータの製造方法。
  4. 前記シール部材は、前記フランジ部における反インナパネル側端面の外周部にて、前記フランジ部の径方向または基端方向に張り出すように形成された張出部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパワーウインド装置用モータの製造方法。
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